みのる選:2026年3月度

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2026年3月30日

3月22日~3月28日

2026年03月28日
生牡蠣の雫一滴溢すまじ澄子
前撮りの白無垢映ゆる花の下うつぎ
キャンパスは幼なも憩ふ花の園みきえ
杜深き闇より覗く藪椿あひる
聖堂の木椅子の堅し花の冷うつぎ
神苑の初音にしばし耳を貸すやよい
漣の綺羅に揉まるる花の屑康子
2026年03月27日
セピアなる庭に早緑芽吹きけりむべ
ゆるやかに蛇行す春の野川かなうつぎ
地鎮祭禰宜に祓はれ山笑ふわたる
御門守る衛士も笑顔や花万朶康子
2026年03月26日
故郷の畦に摘みきし蓬餅うつぎ
岩神の大注連縄に落椿やよい
春風や手足伸ばして少女像風民
春愁や人語解する犬とゐて澄子
2026年03月25日
木々の黙一気にほどく芽立ちかな澄子
ポケットにピアス見つかる春コートもとこ
糠雨にけぶりし枝垂柳かなせいじ
2026年03月24日
神殿の破風に挿頭す桜かなやよい
花堤一会の人と撮しあひ康子
水温む池に檜皮の塔の影よし女
2026年03月23日
幼な児の片言めきし初音かなよし女
青空へ透ける白さや利休梅ほたる
寒桜戦災慰霊碑に点るやよい
聴くだけのラジオ体操春眠しよし女
卒業式立て看板の残りけりみきえ
古書店に並ぶこけしや街おぼろなつき
漣に見え隠れする蘆の角ほたる
2026年03月22日
つくりと辿る水辺の花朧むべ

2026年3月23日

3月15日~3月21日

2026年03月21日
落椿空き家となりし隣家かなうつぎ
うぐひすや日課の朝の墓掃除青海
石仏に野の花手向く彼岸寺康子
魁て胴吹き桜咲きにけり明日香
春雨に鉾立ち並ぶ杉美林和繁
永き日のラッパ練習夕河原むべ
さくら貝膝折り拾ふ老母かな勉聖
仏の座浄土をなせる放置畑やよい
のんちやんの顔だしさうな春の雲たか子
納戸の戸ご機嫌斜め菜種梅雨澄子
山山のひかり集めて春の川もとこ
新玉葱どこまで剥くか迷ひけりあひる
春眠のケトルの笛に覚めにけりせいじ
2026年03月19日
仏塔の檜皮葺へと春の雨風民
菜の花の香り溢るる里の畑花茗荷
留守中のチラシ広げる春炬燵せいじ
朽ちしかと見し老幹の芽吹きけりぽんこ
墓あればこそみな集ふお中日明日香
珠水を産毛に湛へ猫柳せいじ
春の浜天使の梯子届きけりむべ
駄菓子屋が集合場所よ春休みなつき
鴨引いて細波ばかり山の池やよい
春光や水車のまはる蕎麦の里澄子
初音聞く墓に聞こえたかと問ひぬもとこ
呆け封じならばと詣で青き踏むうつぎ
2026年03月18日
百千鳥ゲートボールを囃すやにやよい
水音に和すごと揺るる猫柳澄子
春雨の暮色に沈む峡の駅うつぎ
2026年03月17日
手庇に遥けき沖や鳥雲にやよい
一声を湖に落として鳥帰る澄子
石河原みどりに埋め蓬生ふむべ
春風や被災の能登に頑張れと花茗荷
清国と刻む墓標に草青むぽんこ
ナナハンを停めて詣でし彼岸寺山椒
水音に頷いてをる猫柳あひる
弧を連ね延びる渚や逗子の春むべ
ミニカーを並べ診察室長閑よし女
2026年03月16日
大木の枝に引つかかる朧月やよい
てんと虫ら組んずほぐれつ畦親し千鶴
日を弾くビニールハウス雪解畠和繁
青空に風いなしをる白木蓮ほたる
花辛夷散る時白き羽根となり風民
太腕の漁師の包む白子干むべ
花菜畑風に光をまき散らしうつぎ
木の幹も名札着けてる新学期山椒
大公孫樹溢るる新芽仰ぎけり康子
2026年03月15日
春耕やの幾何模様なす谷戸の畑あひる
慟哭と嗚咽の縮図涅槃絵図こすもす
蛇行しつ綺羅遡る春の川むべ
啓蟄や獅子奮迅のショベルカー伸枝

2026年3月16日

3月8日~3月14日

2026年03月14日
細波の綺羅さかのぼる春の川康子
一汁一菜なれども贅に寒蜆うつぎ
撮影のドローン寝釈迦を覚ますまじせいじ
夕潮の満ちくる浜や桜貝花茗荷
半眼の丈六仏や堂冴ゆるうつぎ
2026年03月13日
水底の砂躍らしむ春日かな澄子
とりどりの色帽子散る春の野辺澄子
涅槃図の子らへの絵解き相伴すせいじ
昏れてなほ白しろと映ゆ花辛夷うつぎ
水音に沿ひし畦道いぬふぐり勉聖
麗らかや千里の浜に鳥遊ぶ花茗荷
貨車来ればいつも数ふる春堤うつぎ
2026年03月12日
潮の香をこぼす若布をお裾分けよし女
多摩川の堰洗ひ落つ春の水むべ
春光の屋根眩しさう鐘馗様うつぎ
達筆の御朱印翳しみる春日こすもす
僧総出大涅槃図に手をやきぬうつぎ
のどやかに反るや古刹の大庇あひる
2026年03月11日
春光にまなこ見開く仁王かなきよえ
春日影散らして翔ちし雀どちむべ
大涅槃図月天井の真中にうつぎ
せせらぎの調べに和して百千鳥康子
にはたづみ否春の空跨ぎけり澄子
厨事止めて黙祷東北忌みきえ
2026年03月10日
耳至福水琴窟の春の音にあひる
マンサクの卍卍に綴り咲くあひる
2026年03月09日
舷の水陽炎の揺れやまず澄子
木蓮の天に献花すごと真白むべ
花ミモザ杉板塀を溢れ出で伸枝
そこここに名札つけられ入園児康子
母として母校訪ふ卒業日澄子
御手洗の水満々と陽炎ひぬぽんこ
2026年03月08日
地を擦りて枝垂桜の芽吹きをりなつき
やはらかきお薄の泡や春障子あひる
潮風の届くこの丘犬ふぐりよし女
影落とす枝垂柳や丹塗橋むべ
蓬生ふ野面積なる城垣にたか子

2026年3月9日

3月1日~3月7日

2026年03月07日
日溜りに布陣拡げて犬ふぐり澄子
春泥にあひ譲り合ふ苑小径康子
運転手のくしやみマイクに響きけりなつき
野路うらら歴史散歩の本抱へうつぎ
啓蟄や日の斑を突く雀どち伸枝
2026年03月06日
野遊びや句帳に記す草木の名うつぎ
野焼いま朝戸を繰れば匂ひけりせいじ
囀や霊場めぐるぼけ封じなつき
2026年03月05日
朽木かと見紛ふ鉢の木も芽吹く愛正
茎立の黄花を夫の仏前にうつぎ
俯きて瓔珞重し古雛澄子
三寒に籠り四温の庭手入れやよい
花辛夷ひともとにして苑統ぶる澄子
2026年03月04日
望潮キャッチャーミット構へけり明日香
流し雛雨に打たれてゆき悩むたか子
伐採の残響渡る斑雪山わたる
祈られし数ほど長き吊し雛むべ
仕舞はれて雛向き合ふ箱の中伸枝
にはたづみひとつひとつに春の空澄子
生家跡いまは更地や犬ふぐりよし女
被災地の瓦礫の山になごり雪和繁
2026年03月03日
犬ふぐり神馬の蹄音近づき来うつぎ
玻璃窓は大正硝子吊るし雛風民
幼な子の手にそえて蒔く花の種みきお
手毬麩を浮かせて老の雛の膳うつぎ
逆光に浮かぶ人影蜆舟みきお
2026年03月02日
タンカーの動くともなき沖日永やよい
春日影遊ぶ数寄屋の深庇むべ
馬柵越しに鼻息くらふ犬ふぐりうつぎ
焼杉の塀よりなだれ花ミモザ康子
退院を寿ぐ春の雨ならむ董雨
2026年03月01日
夫婦して席譲られて暖かし山椒
山茱萸や句碑立つ丘を明るうす風民
たんぽぽや厩も馬も泥だらけうつぎ
児の作る紙雛ほほを寄せ合へり康子
梅東風や骨董市の値下げ札なつき
蛇行する川に花菜の帯なせり康子
茶を足して話し継ぎ足す春炬燵伸枝
大地蹴るハングライダー風光るほたる
白玉の蕾ほぐるる利休梅明日香
麗らかや馬との会話相通じうつぎ

2026年3月2日

2月22日~2月28日

2026年02月28日
春陽射す置かれしままの亡妣の杖あひる
たゆたふて暗香となる夜の梅うつぎ
春耕の小さき足跡体験会康子
春光の港出でゆく巨船かな董雨
岩場縫ふ水春光にきらめけりなつき
鳥帰る別れの声を落としつつわたる
2026年02月27日
残雪の話しなどして杜氏帰る伸枝
自転車はストップモーション春疾風山椒
雨後の朝晴れて一刷け春の雲康子
かはゆいと褒められて笑む鉢の梅なつき
せせらぎの流れに乗りて落椿澄子
春光を掬ひ編み込む竹細工澄子
2026年02月26日
雛壇の下の壇ほど楽しさう伸枝
下駄箱の上はギャラリー紙雛やよい
草野球春光を切るバットかな愛正
生駒峯に四方の春信聴きにけりたか子
雪解田の水面に映る空真青和繁
畦焼きの了り夕づつ仰ぎけりうつぎ
一日の疲れをたたむ春日傘みきお
2026年02月25日
畑に慈雨吾は骨休め春炬燵千鶴
春光を纏ひて鷺の動かざるわたる
覚えなき草も出でけり庭萌ゆるうつぎ
手作りの雛に目鼻を入れにけりやよい
春霖に地鳴きの和する小径かなむべ
雨雫瓔珞めきし枝垂梅澄子
2026年02月24日
山麓の疎林一挙に芽吹きけり花茗荷
四温晴謝してひねもす畑手入千鶴
鉄幹の影濃く落とす梅日和せいじ
初雛つむじ綺麗な児の寝顔澄子
ドリーネにくすぶる昨夜の山火かなよし女
春塵を払ひ遺影に挨拶すたか子
春一番棕櫚天空に暴れをり康子
2026年02月23日
しろがねの漣奔る春疾風澄子
ロゼットの古着脱ぐやに芽吹きたるうつぎ
春炬燵句帳季語集うち広げよし女
青竹の花器に一輪濃紅梅風民
寒気蹴る胴着の裾をひるがへし千鶴
早春の瀬音通ひ来駅舎かなうつぎ
春を待つ医師の診断頼みとし董雨
2026年02月22日
梅まつり老若男女みな笑顔みきえ
園丁のやふに後ろ手春探るたか子
梅林のどの花となく匂ひけりうつぎ
下萌えやひねもす動く牛の口伸枝
古雛昔の知己は吾ひとりもとこ
酒粕の匂ふ店先雛飾るなつき
春疾風小脇に回覧板抱へうつぎ