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2020年09月29日
百歳の足取り軽き秋うらら 満天
秋の蝶二羽飛び遊ぶ木の間かな むべ
野猪あれて棚田の畦は草ばかり 明日香
白拍子祀るほこらや露の秋 たか子
海向ふ稲田ひろがる御食国 もとこ
行く秋や右近ガラシャと青畝句碑 はく子
蒼天にフェードアウトす鰯雲 せいじ
雨上がり満開の萩重たさう こすもす
菜を間引く指先過る秋の風 三刀
秋冷やお泊まりの児にパジャマ買ふ なつき
弁天の山口点す曼珠沙華 なつき
子規句碑に会える喜び萩も亦 宏虎
隣家より懐かし曲や秋の夜 満天
いつまでも初心者たれと鰯雲 せいじ
見渡してハルカス何処と紅葉山 たか子
枝揺らし葉裏を洗う秋の風 たかを
小鳥来る賑はって又静寂哉 音吉
木の実落つ音に振り向く山路かな はやと
分校の窓に西日の照り返す みきお
秋灯し手づれに光る聖書台 菜々
秋鯖の味噌煮さがして定食屋 凡士
叢の無風に揺れる轡虫 豊実
レストランは山の中腹薄原 こすもす
黒き馬駆けゐる先の大花野 素秀
彼岸花見紛う駐禁コーンかな 明日香
月影に浮かぶ砂絵の大き文字 素秀
風涼し上町台地は坂の街 菜々
磨かれし回廊に映ゆ照る紅葉 智恵子
稲刈りてしぐるる谷戸の墨絵めく 智恵子
睥睨す鬼瓦の目稲びかり ぽんこ
天空の城の高きに登りけり 凡士
愛猫と寄らず離れず秋深む たかを
騎馬像の天翔んとす天高し みのる
露草や雨に洗われ今朝の色 ぽんこ
夕立の予感ありけり黒い雲 みきお
うず潮に秋の大船おそるおそる 音吉
さざ波の絶へず水草紅葉かな やよい
ソプラノの国歌独唱天高し みのる
秋の蚊に追はるるごとく山下る はやと
秋風の四阿にぎり飯旨し やよい
回り巡りて萩風に揺れ子規祀る 宏虎
2020年09月28日
天高しロフト小窓に風出合ふ むべ
香水の残り香ありし島札所 なつき
コンバインの音の高々秋高し 三刀
走る子の姿の消えし芒原 豊実
故郷へ感動届けし相撲終はる 満天
酒断てば猫もどり来る十三夜 たかを
土砂ぶりに伏せず傷まず草の花 宏虎
群青の大海原へ秋の蝶 凡士
ニュートリノ注ぐ列島山澄めり みきお
着る物に迷ふひと日や朝寒に 満天
色鳥の気付けば多し湖の汀 智恵子
秋澄むや疎水のたぎる音高し やよい
多宝塔回廊にかかる初紅葉 ぽんこ
秋空に大声競ふ親子かな はやと
トラクターバスに揺られて大花野 みのる
老すむ家囲むあかるき花野かな もとこ
空抜けて紺碧の空秋の空 凡士
山の辺より大和まほろば秋の色 明日香
名月やひとり戻りし狭庭にも たかを
園の梅黄葉となりて揃ひけり はやと
草深き難波の宮址昼の虫 はく子
コストコの物流センター稲田中 せいじ
鰯雲病舎の夫に会へぬ日々 やよい
リフォームの展示会場秋うらら こすもす
鰐口を打てば余韻の音さやか たか子
秋潮の波止にひしめく伝馬船 素秀
彼岸花しべ一本ずつに露宿る 明日香
山鳩の鳴きて身に入む杣家かな 素秀
スコールの真直ぐに降りて潔し せいじ
梨剝いて歯触り美味く有頂天 宏虎
みおつくし秋に響けば母の顔 音吉
秋思つく十六羅漢伏し目がち ぽんこ
逆上がり出来たる吾子に天高し みのる
天高し本堂の鴟尾反り返る たか子
大鳥居鹿は朝から托鉢に 音吉
女郎花はなれて愛でる匂ひかな 智恵子
新涼やリフォーム後の青畳 こすもす
ほんのりと色づく草や秋さびし みきお
髪撫でて人形頭虫干しす なつき
2020年09月27日
鮮明な島影碧く海の澄み 三刀
船入りて星は去ぬなり秋の浜 むべ
杣の里谺返しに威し銃 みのる
イタリアン大変身の秋の茄子 こすもす
襞深き鶏頭の花燃え盛る みきお
カーナビや棚田の畦の曼珠沙華 こすもす
昨夜雨に陥没したる稲田かな せいじ
日当たりて雨ぱらぱらと秋の虹 やよい
伏せて待つ盗人萩や橋たもと なつき
澪標叩いて渡る石叩き 素秀
関所跡なる草原の空高し せいじ
島地図の道秋草に閉ざされて なつき
数々の思ひ出残し燕去ぬ みきお
コスモスの群れ放題に一括り ぽんこ
鯊釣を教える吾子の糸縺れ 豊実
曼珠沙華独占したる今朝の土手 素秀
気まぐれにスクワットして秋思払ふ 満天
トタン屋根落ちるドングリ果てしなし たかを
高提灯あまたあるごと吾亦紅 はやと
秋空に突き刺すように公孫樹 ぽんこ
日を掬ひきらきらきらと芋の露 凡士
木犀の淡き香りや朝の風 智恵子
パラボラは高嶺の秋を聞くならん みのる
栗食めばふるさと山河まなうらに 菜々
良きことの有りしか今朝の秋の虹 やよい
どんぐりの並ぶ石段百面相 智恵子
旅の途の山上ただに五里霧中 はく子
名月や邪魔する物の何もなし 宏虎
丹波生まれの父母へも供え栗ご飯 菜々
神々の矛より落ちし島は秋 もとこ
鍵盤のやかすかに聞こゆ秋の夜 満天
浮塵子害ミステリーめく輪を描き 明日香
女郎花かんざしのごと茎長し はやと
秋茄子や付かず離れぬ嫁姑 宏虎
早足で秋が来てまた去るのかな 明日香
満杯の峡のトロッコ秋へゆく 凡士
2020年09月26日
秋風や虫籠窓ある饅頭屋 凡士
飛鳥大仏へまんじゅしゃげ咲き続く はく子
故郷へ続くハイウエー天高し 菜々
秋霖や野良猫一匹濡れそぼつ むべ
遥かなる淡路島にも霧襖 はやと
萩の花三つ葉を襟とし咲きにけり はやと
枯山水砂紋に紅きこぼれ萩 凡士
秋思多々落書き帳に描きとめる たかを
尺ほどの野仏灯す曼珠沙華 智恵子
浜甘草断層現るる岬の宮 なつき
荒畑に刈り残されて曼殊沙華 やよい
波音に時折混じる虫の声 こすもす
ほつほつとなぞへに畦に曼珠沙華 ぽんこ
爽やかや今朝より熱き珈琲を 満天
今上る朝日を背ナに秋澄めり やよい
子の喜捨を両手に受ける秋遍路 素秀
秋麗や曾孫懐妊告げらるる はく子
歳時記を開ひて閉じる秋の宵 みきお
老翁がひとり稲刈コンバイン せいじ
唐辛子ペンキ塗りたてめくてかり みのる
夜も更けて一色となり虫の声 たかを
爽涼や肩の力の抜ける朝 明日香
摩周湖や溢るる霧に島眠る 音吉
案山子翁雀色どき纏ひけり みのる
自転車引く日焼けの婆の島訛り なつき
国道の讃岐うどんに唐辛子 音吉
猪の鼻息迫り譲る道 豊実
終ひ湯のしばしのときを虫時雨 満天
長き夜や先師の句集読み返す 宏虎
工兵橋といふ橋あり終戦日 みきお
秋天の吊りたる橋や海わたる もとこ
花の名を確かめ吟行秋うらら 明日香
秋霖やせせらぎの音妨げぬ 智恵子
稲穂いま黄金色して垂れ競ふ せいじ
暮かかる廊下を急ぐ夜学生 素秀
風さやかふるさと山河まなかひに 菜々
岩場にはスケッチの人秋の浜 こすもす
月光にふとひらめきぬベイト−ベン 宏虎
2020年09月25日
秋晴れのウォークラリーや皆マスク こすもす
爽やかな風吹き抜ける秋彼岸 三刀
汗拭きしタオルマスクに試歩の杖 なつき
黒葡萄手に余りたる重さかな 凡士
銭洗ふ弁天御堂菊日和 智恵子
見事に葉秋の毛虫の食いつぷり 凡士
暗雲の消へてはかかる胸の月 音吉
雨上がり女性コーラス爽やかに 満天
千枚田清めし鎌で稲を刈る かかし
吹きあがる風を孕みし萩の叢 はやと
自販機の売り切れランプ秋暑し なつき
秋澄めば脳裏離れぬ智恵子抄 音吉
隠元を噛めばきゅきゅっと鳴くやうな 豊実
乳飲み子の腕の肉輪や豊の秋 素秀
久々の絵筆紫桔梗描く 満天
鉢に棲む大食漢のバッタの子 せいじ
大食の庭のバッタを野に放つ せいじ
縄文の姿真菰の花見たり むべ
雁の棹見送る茜空に消ゆ 智恵子
電線に等間隔の帰燕かな こすもす
女郎花連なる先の淡路島 はやと
うらなりのまくわの届くよき日なり 明日香
移り香に爽やか座席独り笑む 宏虎
関空の発着少なし鱗雲 ぽんこ
鶏頭花朱ふっくらと目立ちけり 宏虎
一瞬でニアミス躱す赤とんぼ みのる
露けしや踊るからくり時計台 素秀
敬老会おらが国さの唄自慢 かかし
根釣人テトラポットを猿とび みのる
矢印を曲がれば匂ふ菊花展 みきお
一点の雲なき朝や敬老日 みきお
長き夜やあれもこれもと欲張りて もとこ
2020年09月24日
鴟尾ひかり耀く秋の東大寺 宏虎
水匂ふ供花を褥に秋の蜂 素秀
露草の濃き紫に雨滴とどめ 満天
バトンタッチ大歓声や運動会 たか子
高台の湾を見下ろす萩の花 ぽんこ
湿原の幾千年や白竜胆 むべ
氏神へけふの感謝や法師蝉 やよい
アクリル板仕切られてゐる走り蕎麦 凡士
それぞれに影曳きずりて蟻の列 みきお
高稲架のとぎれとぎれに日本海 みのる
台風を待つ間のパーティおはぎかな たかを
竹の春昼を賑わふ道の駅 菜々
森のリス枝から枝へ冬支度 智恵子
追いかけて足元お留守赤とんぼ たか子
全身に木漏れ日浴びて葡萄狩 みきお
さわさわと梢は秋の歌唄う 音吉
吟行や道に迷うも秋うらら 明日香
校庭の朝礼の声爽やかに 満天
法師蝉の間延びせし声杜薄暮 やよい
少年の伏せし網より銀やんま はやと
投句してドヤ顔の母蜜柑むく 智恵子
芝草を踏むたびごとにばった飛ぶ はやと
秋分や特急電車の客疎ら こすもす
秋しぐれ烏も吾も雨宿り 音吉
竹の春武蔵生誕の地碑ここに 菜々
潮騒の島影くきり小鳥来る 凡士
口紅の淡き匂ひや秋薔薇 素秀
定植の白菜に良き雨となる 三刀
草千里芒波打ち風強し 宏虎
おいかけっこする兄と妹秋うらら こすもす
澄む水の湧きいで落つる造り滝 もとこ
兵馬俑居並ぶごとし小田の藁塚 みのる
庭園は無料拝観秋日和 明日香
敬老日首にぶら下ぐ万歩計 なつき
玄関に団栗飾るおもてなし 豊実
島半周漕いで古墳へ秋気澄む なつき
刈り込みし庭木をなぞる秋の蝶 せいじ
秋思ふと少しく続く日照り雨 せいじ
降らずみの空の憂鬱秋暑し 菜々
白壁の土蔵と対峙竹の春 ぽんこ
秋風や妻に褒めらる身の軽さ たかを
2020年09月23日
池中や石の隙間に実むらさき もとこ
秋深む好きと一言一息に たかを
廃屋の脇に廃屋虫時雨 たかを
竹林に華やぐ野点秋日和 智恵子
頂に鰯雲おく神の森 やよい
風少し欲して探す秋団扇 素秀
仏壇に一合瓶や敬老日 なつき
思ふことありて御室へ秋遍路 凡士
収穫を祝ふ鈴の音巫女神楽 智恵子
金色の芒の海に呑まれけり むべ
切妻の矢切に棲める燕去る 音吉
川土手に刈り残さるる曼殊沙華 みきお
大暴れしたる狭庭の萩括る みのる
秋季満つご当地ゆかりの美術館 たか子
単線の車窓に流るる花芒 豊実
学友の老夫の電話秋夕日 はやと
苅田原一直線に登校す 音吉
白熊の荒き息聞く硝子越し 素秀
台風の進路変はりて鉢元に 満天
えぐられし山肌癒えて若葉風 みきお
カーナビに頼り切つたり秋の旅 せいじ
古井戸の暗き静寂の薄紅葉 ぽんこ
空白のスコアボードや秋の雨 宏虎
芋虫のまるまる肥へて捻りたる 凡士
斜に見る現代アート秋ひと日 明日香
空襲を知る人少し秋彼岸 宏虎
落花生盗むは親子鴉なり なつき
曼珠沙華棚田の畦の幾何模様 みのる
まだ蕾固き一列曼殊沙華 やよい
杭の上風の言伝て聴く秋津 たか子
自然薯を掘り出すまでの根競べ はやと
大岩のあはいの草や秋の色 明日香
澄む水に白雲流る朝の川 満天
掘られる日待つばかりなりさつまいも こすもす
萩叢の消えては現るる新名神 せいじ
2020年09月22日
銀杏をよけて踏みたるけんけんぱ むべ
孫の出す偉人クイズや秋彼岸 こすもす
石を抱き翅を休める赤トンボ みきお
秋寒の橋影渡る登校児 はやと
金秋や良き挨拶の庭師居て もとこ
栗の里刈田に臨時特売所 みのる
秋日和家族ぐるみのレストラン 満天
何処の国向かふ船かや秋の雲 凡士
秋日燦水影ろふの片庇 明日香
海老買うて義母よく喋る敬老日 素秀
秋の色描く画架あまた中之島 凡士
うっすらと富士山頂の雪化粧 智恵子
ひげ根ある間引菜ざるに洗われて 明日香
行くほどに瀬音高鳴る紅葉川 菜々
重たげに赤く落ちゆく宵の月 たか子
国旗揚げ秋分の日の散髪屋 やよい
六甲(むこ)の風受けて庭園秋深し たか子
朝顔にお辞儀して種もらひけり なつき
照り返す木漏れ日眩し初紅葉 ぽんこ
対岸に呼ぶ声ちぎれ野分かな みきお
蟷螂のとどまる塀に西日燦 三刀
モーニング珈琲熱し秋時雨 なつき
女子寮や今は廃屋蔦紅葉 たかを
梨買ひにドライブがてら因幡まで 菜々
晩秋の空気の固さ知る離陸 音吉
古都の園木漏れ日溢れ鹿憩ふ 宏虎
運動会らしき笛の音風に乗り はく子
一畳の土の恵みや薩摩藷 豊実
入れ代わる上下左右や鳥渡る たかを
馬肥ゆる有ると思うな金庫空 宏虎
撫子の花影に笑む母想ふ 智恵子
薄暗き今朝の参道虫時雨 やよい
爽やかや見守隊へ感謝状 満天
須磨通ひ三十余年獺祭忌 みのる
ルンルンの四連休や古都の秋 こすもす
義母の背を押してやうやう墓参り 素秀
朝刊のバイクの音のそぞろ寒 はやと
朝練の子らまちまちに日焼して せいじ
先程の白鳥すでに向こう岸 音吉
朝練の締めは挨拶子らさやか せいじ
2020年09月21日
秋愁や古都の人出の多きこと こすもす
足元の白萩に遭う館の庭 たか子
秋の風総身に受けペダル踏む 満天
灯を点けず聴き耳たてる秋の蟲 宏虎
杉落葉手入れの鋏暫し置き ぽんこ
秋麗や歩くたび鳴る鍵の鈴 やよい
露天湯に心もほぐす月の宿 素秀
一穢なき空の碧さや鳥渡る 宏虎
おみやげはゴーヤの佃煮柚のジャム 菜々
千年の焦げし瓦の寺の秋 はやと
砂文字を消さんと寄する月の波 みのる
竹籠に今抜き来る貝割れ菜 三刀
つんつんと思わぬところ木賊かな みきお
遣水に庭滝きらら秋日差し 明日香
屋根の猫秋雨止みて毛繕い たかを
里は右地蔵に群るる野菊かな 智恵子
大玻璃戸いっぱいに在り庭の秋 もとこ
畦に買ふ百円野菜曼珠沙華 みのる
セコイアの大木つつむ館さやか 明日香
買ひ足しに出掛けし妻の声さやか せいじ
水琴窟流れる水に秋の声 ぽんこ
三セク線無人の駅の赤蜻蛉 凡士
若狭富士麓の札所萩咲けり 凡士
山を縫ふハイウェーの旅天高し せいじ
数多過ぎ遂に現る鬼ヤンマ 豊実
平らかに続く播磨路豊の秋 菜々
廃家覆ふ朝顔蔓を余らせり なつき
綺麗どころの名連ねご神灯秋祭り はく子
影動く紅葉の谷のロープウェイ はやと
休耕田縁を彩る曼殊沙華 やよい
秋雷に打たれ飛び立つ烏かな みきお
蹲の水多めにす秋暑し 智恵子
チャッカリと顔出す稗や稲穂波 たかを
蔦かづら館の表札覆い密 たか子
茅の輪今にコロナ退散願ふ宮 はく子
秋の夜やスマホに楽と映像を 満天
完食の焼き魚膳敬老日 こすもす
月光にくびれ深まる観音像 素秀
秋薔薇煙る細雨に吐息洩る なつき
2020年09月20日
手放しで下る自転車秋うらら なつき
名も知らぬ小鳥の羽や瑠璃に染む 音吉
相槌は上の空なり蜜柑むく 宏虎
カンツォーネ添えらるパスタ秋の昼 もとこ
ちびつ子のドンマイの声秋澄める せいじ
秋の夜や野草ワインの栓を抜く 満天
目覚むれば雨戸の外に虫の声 なおこ
川面より水滴らせ秋の鷺 明日香
蟷螂の見得切る所作に貌捻る みのる
秋夜長赤毛のアンの実写版 こすもす
虫浄土変わりゆく世に馴染めとや 智恵子
秋天のカンヴァスに描く飛行雲 凡士
秋遍路通り過ぎたる黒格子 素秀
虫すだくズーム会議の中にまで せいじ
傘立の虫取り網や秋深む たかを
菊一輪父母のえらさを兄語る たかを
子規句碑になだるる如く萩お辞儀 宏虎
洲本の湯二上山より日昇る 音吉
秋の園翠に溶ける岩の色 ぽんこ
ガードレールにも稲干して老夫婦 こすもす
水琴窟愛でてかむさる初紅葉 たか子
枯蟷螂メタボの腹を引きづりて みのる
作業着に焚火の匂い連れ戻る 三刀
控へ目な色に哀れや秋海棠 はやと
秋の水流し刺し網巻き上ぐる なつき
秋高し水輪ひろげる亀の首 やよい
庭園のすみ草深く昼の虫 たか子
カンツォーネ女五人の秋昼餉 もとこ
枝豆の鞘の産み出す粒の艶 豊実
百寿超へをのこ一割敬老日 凡士
不揃ひの夜の合唱虫の声 みきお
泉水に色変へぬ松染まりけり ぽんこ
連休入り渋滞道路秋暑し 満天
宮人の限も無きとて落葉掃く やよい
楽しかつた園児の声の甘藷畑 はやと
隧道の展天蓋蔦若葉 智恵子
記念館回遊式の苑さやか 明日香
くきやかに色の定むる秋の鯉 みきお
絵手紙の赤白滲む酔芙蓉 素秀
2020年09月19日
あるなしの風に白萩揺れやまず 満天
日の射して穴より出づる蟻あまた みきお
抽象の油絵匂ふ美術の秋 ぽんこ
磯釣りに躍る入れ食い秋の鯖 智恵子
天高し城まなかひに病舎かな やよい
秋風裡朱唇の薬師仰けり もとこ
虫しぐれ闇の深さを思ひけり みのる
艶やかな芒の穂花揺れにけり はやと
虫籠の赤とんぼうの息遣い 豊実
刈りあとの案山子にもある影法師 凡士
病む窓に頬杖をつく秋思かな みのる
夙川へ久の吟行水澄みて 明日香
水みくじ古都にときめく涼新た 智恵子
野烏のだみ声もまた秋の声 せいじ
毎年来小鳥の名前まだ知らず うつぎ
秋潮に浮く見送りの紙テープ なつき
秋潮に抱かれて錆びる難破船 素秀
カンツォーネ響くサロンや秋灯 たか子
カンツオーネ響く歌声秋うらら ぽんこ
静まりて黄金の稲穂ときを待つ たかを
亡父(ちち)の歳越へて一年沙羅の花 みきお
昼の宴テラスの葉陰秋の声 たか子
太刀魚の銀鱗眩し朝の市 素秀
旅楽しのんびり普通鰯雲 宏虎
今置きし物見当たらず秋暑し 満天
おぼつかなき秋の蝶地をすれすれに こすもす
街なかに水琴窟の音さやか 明日香
夜勤明け戻る息子の声爽やか 音吉
手土産の知恵の餅提げ秋日和 凡士
水遣りの腕に秋蚊の痒み来し はやと
対岸の豊後の山々秋すめり 三刀
牧親子露と一緒に草を食ぶ 宏虎
行き交ひて会釈さはやか朝歩き やよい
秋晴れや比叡真向ひの宿に泊つ はく子
柿実る老女の話しまだ続く たかを
友後目に摘まむよたよたいぼむしり こすもす
老翁が菓子持ちくれし敬老日 せいじ
秋の浜一人足跡逆にゆく なつき
淀の秋皇后祀る男山 音吉
2020年09月18日
折りきたる枝に蓑虫隠れをり こすもす
眼前に槍よ穂高や水澄みぬ 宏虎
激情のタンゴの切れや秋うらら 音吉
揺らめいて色なき風の吹く谷瀬 凡士
銀輪の横から不意に穂田の風 せいじ
栗ご飯栗剝く役は夫の役 凡士
秋冷や短き袖に舞い降りぬ むべ
蹲の青味の奥の秋の声 たか子
秋日和野辺に笑顔の地蔵仏 素秀
埋まりをる予定見せあふ敬老日 かかし
バッハ弾くつまりつまりて虫すだく もとこ
入院の夫へ産直初りんご やよい
羽閉じて風を去なすや秋の蝶 智恵子
小さき渦巻きつつ落ち葉横断す 明日香
物の影なべて鮮明秋来たる みきお
蟷螂の一点見つめ前肢研ぐ かかし
秋風の吹き分かれたる真葛原 みのる
背後からそつと皿出る梨三切れ はやと
秋風や空家の目立つ過疎の里 こすもす
今日ひとつうれしき事よ色鳥来 たか子
大欅傘下寧しと曼珠沙華 みのる
穭田をセピアに変へる薄曇 素秀
極上のデッキの風や秋夕焼 なつき
移り住み島の畑に大根撒く なつき
瞬ひて見失うなり星の屑 音吉
天高し老女転倒柔き土 たかを
霊境の神馬にかかる初紅葉 ぽんこ
めんつゆを薄めて生姜の蕎麦啜る はやと
強風に空へ川へと落葉かな 明日香
手に余る株の太さや豊の秋 みきお
雨上り庭の剪定はかどりぬ 三刀
ホールインワンの喜悦空前初紅葉 宏虎
秋の蝶庭よりふはりすぐ消へる 満天
空澄むや宇宙の果てに思ひ馳す せいじ
秋風に吹かるる雛の産毛かな 豊実
天高しVRに観る古墳群 はく子
耳澄ませ鈴虫の声聞き分ける 智恵子
神苑の静寂つんざく鵙の声 やよい
曇天に最後の茄子を収穫す たかを
赤とんぼ川面触れては又群れる 満天
2020年09月17日
帰省子の嘘を詰め込む鞄かな みきお
蟷螂の立ちたる侭に枯れにけり 宏虎
山葡萄垂るる蔓葉の実の青き はやと
コシヒカリ新米ですと弁当屋 凡士
秋気澄む國取り茶番終わりけり もとこ
地団駄や猪の狼藉みなし栗 みのる
食卓にバッタの一匹モゾモゾと たかを
秋茄子を揚げて宇宙の色深し むべ
コスモスやキャンパス出入り自由なり 宏虎
蒸したての芋を頂くご午後3時 三刀
山霧に走者消えゆくトレイルラン 素秀
ひつじ雲広ごる高原道の駅 こすもす
屋根越しに広がる空や鉦叩 豊実
落葉散る水面の余白鯉数多 満天
杣人の標となりて熟る葡萄 素秀
力石台座のごとく草紅葉 智恵子
蜩の遠くに聞きて森深し はやと
千石船着きしてふ浦鯔飛べり なつき
富士の秋湖畔にチェロの独り琴 音吉
富士の秋未だ未だ天は余りけり 音吉
秋晴や運転免許返納す せいじ
投句してポストを撫づる鰯雲 凡士
船虫の道空け詣づ岬の宮 なつき
葉隠れの術を知りしか秋の蝶 明日香
秋さやかチャレンジ精神戻り来る たか子
鰯雲徐々にほどけて日の暮るる みきお
園児らの声はつらつと小鳥くる やよい
手は止まずお喋り止まず秋の畑 たかを



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