下闇や顔に触れしは何の蔓

この作品への合評記事を投稿する。

修正はできませんが、削除・再投稿ができます。

  • えいいち:下闇が夏の季語。下闇が分からなかったので辞書で調べたら木下闇の木を省略したものだとわかりました。日中の日差しから急に深い茂みの中に入ると目の前が一瞬真っ暗闇になってそこに枝から下がる蔓が顔に触れればびっくりするだろうな、と思います。目が慣れて蔓だと分ければ一安心して、はて何の蔓なのかな、と思ったのではと想像しました。茂みの中の暗さと冷やっとする空気感が感じられます。 - 2023/06/03(土)
  • せいじ:下闇が三夏の季語。緑陰は明るい感じがするが、下闇は暗い感じがする。顔に触れるまで蔓の存在がわからない、それほどの暗さであった。下闇の暗さ、そのような道をこわごわ歩いている作者の姿、不意を衝かれた驚きなどが、生き生きと伝わってくる。 - 2023/06/03(土)
  • あひる:夏、鬱蒼と繁る木立の下の暗がりに入っていったようです。不意に顔に触れたのは何かの蔓。蔓草も夏には伸びに伸びて、何かに触れば巻き付こうとしています。自然と人の触れ合いが、下五の疑問形で、生き生きと表現されていると思いました。 - 2023/06/03(土)
  • むべ:「下闇」が三夏「木下闇」の子季語。作者はどこにいるのかなぁと想像しました。山の鬱蒼とした樹林帯を歩いているのでしょうか。それとも、里山で何かの実でも採集しているのでしょうか。顔に蔓が触れるほどですから、かなり自然に接近していますね。「下闇」という季語と「何の蔓」という措辞にちょっと怖いようなおっかなびっくりした感じがよく出ています。 - 2023/06/03(土)