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2026年05月16日

投げ石に揺るる水面の朧月 あきこ
膝に抱く猫の背撫ずる朧かな 澄子
寝静まる一村照らし朧月 澄子
寄す波の泡の消へ行く朧月 花茗荷
指先のインク乾かず春愁ふ 博充
職月廃れ小舟や波の音 花茗荷
通夜の帰路偲ぶ俤月朧 わかば
春愁や反古紙ばかりの重なりて きりん
春愁を払ひて出づる美容院 康子
朧めく湖に舟の灯揺れてをり 博充
朧夜や夫の寝息数えをり 雀乃
春愁や借りし本の背ただ眺む 雀乃
春愁の身をかばひつつ浜辺迄 よし女
汐待つや朧月夜の渡しかな 孤古老獪
あぐらかき乳母車の子春愁 和繁
春愁やパジャマで臨むテレ会議 松原白士
春愁や早寝早起きして忘れ こすもす
ビルの山灯しだしたる朧かな まろん
そぼろ餡むせをり食す朧なり 松原白士
春愁ひ身に覚えなき筋肉痛 康子
樹々を背に亀に似た岩海おぼろ なつき
山中の迷ひの径や朧月 孤古老獪
イカ釣り船ずらり停泊海おぼろ よし女
賑やかな二次会帰りや朧月 こすもす
通読の進み遅るる春愁かな 雀乃
浦に向く墓の金文字おぼろなり なつき
帰宅時の欠伸を誘う朧かな 松原白士
潮の香を嗅ぎ春愁を紛らはす よし女
サンライズ朧めいたる甘さかな きりん
春愁や河童忌待たず兆しあり きりん
云いかけてとざす言の葉春愁 わかば
朧鐘巡礼宿に遠こだま きりん
砂時計さらさら溢れ春愁ひ 澄子
春愁や靴先もぞりと動くもの よし女
原爆の壁画ある駅春愁 むべ
中天に朧月あり母の顔 まろん
春愁や古筆に残る墨の艶 勉聖
春愁や友の消息聞きしより わかば
地下道の人波乗れぬ春愁ひ 康子
潮待ちの港に常夜燈朧 むべ
切立ちし崖の灯台海朧 なつき
春愁や公園通り影ひとつ 孤古老獪
春愁や遥か微かな明烏 まろん
薄れゆく夜景の街や月朧 勉聖
東雲の朧気なるや山の峰 すみれ
酩酊の小径あかるき朧月 澄子
万歩計下げて春愁払ふべく 康子
出張の車窓に風車朧なる 和繁
春かなし空にほどけるゴム風船 博充
春愁や人人人と花花と まろん
春愁やピアノの響き途切れなく あきこ
朧めき遠き鐘の音かすかなり 博充
日付なき御朱印受くる春愁ひ なつき
朧なる水平線の没日かな むべ
眠れずに寝間着のままの朧月 雀乃
吠えかかる乳母車の犬春憂ひ よし女
春愁や足腰にくる下駄歩き 松原白士
春愁や哲学の道われ独り きりん
春愁や街灯りいまも去年のまま 孤古老獪
路地裏に猫の円陣朧の夜 澄子
島原の海は平らか朧なり なつき
街並みの灯の滲みゆく夕朧 勉聖
駅ホーム潮の匂ひや朧の夜 わかば
春愁や墨痕古き歌仙の書 勉聖
朧なり上下動するマーカー値 松原白士
七色の明石大橋朧かな わかば
赤灯や路地ほの暗く星朧 勉聖
時として擦る靴音の春かなし まろん
春愁の墓前に無沙汰詫びにけり むべ
春愁の眠れぬ夜やショパン聴く 康子
通学姿見れば吹き飛ぶ春愁 こすもす
見上ぐれば京都タワーの朧なる こすもす
巴里の夜シャンソンのこゑ春愁 孤古老獪
茶畑に聞く夕鐘の朧かな むべ
ビル越しの朧に京都タワーかな こすもす
薄墨に掠れし円や朧月 あきこ
春愁や机の隅の古日記 博充
朧夜の淡い光や磯匂ふ 花茗荷

2026年5月9日

若葉風バトン受け継ぐちいさき手 あきこ
唐松ににじむ光の若葉かな 雀乃
若葉風古地図で辿る古戦場 澄子
名刹の牡丹百花へ人の波 澄子
琴の音に一服所望牡丹園 よし女
窓開くる二間抜けゆく若葉風 博充
若葉風背な押されゆく女坂 澄子
放課後の音色にまぎる若葉雨 あきこ
ぼうたんや風にほどくる二三片 博充
水鏡またぐ石橋若葉風 康子
見上げれば若葉若葉の杣の道 花茗荷
濃淡の若葉もこもこ四方の山 こすもす
若葉風古刹の磴を過ぐるなり 博充
白牡丹散りてなお香の残りけり 勉聖
梁太き山家若葉を借景に よし女
椎欅楓若葉の順路ゆく むべ
風来り若葉も揺るるハンモック 雀乃
垣根越し若葉が肩にふれそうな 花茗荷
若葉萌ゆ遠き残雪ありにけり 雀乃
送り火の文字を隠せる若葉かな きりん
若葉影池の面を彩りぬ むべ
若葉風せせらぎ跨ぐ丸太橋 澄子
武蔵野に葉騒の音や若葉風 むべ
鳥の声零るる山の若葉かな わかば
風光雨に打たれし若葉かな まろん
大輪の牡丹五月の風に揺れ 和繁
キャンパスを巡る木道若葉風 康子
筋目描き蝶を呼び寄す牡丹かな きりん
雨上がり予定変更牡丹見に こすもす
どしゃ降りや牡丹散り敷く石畳 勉聖
印画紙の牡丹の赤や褪せもせず きりん
鍬置きて予報外れの若葉雨 勉聖
柿若葉小さき花を隠しおり きりん
騒乱の雀加勢す若葉風 和繁
白牡丹ひかり束ねて咲きにけり 博充
若葉萌え風清かに輝けり すみれ
手水にもなほ艶めける牡丹かな 孤古老獪
満目の若葉の中や静心 わかば
海辺へと抜ける近道里若葉 よし女
また今年牡丹匂ふや狭き庭 勉聖
杣道に光芒しるき若葉かな 康子
重たげに少し傾げて牡丹かな こすもす
牡丹咲き庭のしじまの深まりぬ 博充
四阿の壁へと揺るる若葉影 康子
川伝ひ若葉の陰の古道かな 孤古老獪
緋牡丹の千重万重に蕊隠す むべ
池鏡若葉五彩の影落とす わかば
獅子咲きの花弁波めく夕牡丹 むべ
ときめきて牡丹の寺を訪ねけり わかば
やはらかに若葉の揺るる風の杜 孤古老獪
若葉して苑の奥なる鏡池 澄子
初登校いつしか出でし若葉かな 松原白士
唐傘を差して調和す紅牡丹 よし女
恒例の参観日後の牡丹寺 こすもす
ぼうたんの散る花までも牡丹かな きりん
若葉揺れ眼鏡外して午睡かな 雀乃
手水舎に庭師牡丹を生けにけり まろん
歩むほど空が狭まる若葉かな 花茗荷
筆の手の袖口揺らす若葉風 まろん
踏切の直ぐ前の家牡丹咲く こすもす
葉を被り花弁縒れしも牡丹かな まろん
晴れの間に整へし庭牡丹咲く 松原白士
七回忌眺めし朝の牡丹かな 松原白士
仄かなる影の重なる若葉下 まろん
気品もて百花の王と白牡丹 わかば
枯葉積む古道の空や若葉風 孤古老獪
ぼうたんや園児の帽子見え隠れ あきこ
園児らを追ひ越す風や若葉道 勉聖
老いれども若葉風いま肌に立つ 孤古老獪
たらちねの十三回忌若葉寒 よし女
渓若葉見下ろす森の展望台 康子
若牡丹小さき蕾の凛と立ち 松原白士
夏を待つ座す牡丹や潔し 雀乃

2026年5月2日

葉桜に大き宿り木透かし見ゆ なつき
薄墨の影を曳きたる桜かな あきこ
ケーブルカーの最終便や夕桜 こすもす
幹ありて藤揺れをりと知る今年 雀乃
御廟所に甘き香放つ藤白し なつき
藤棚の洩れ日を映す和服かな 康子
山藤や崩れし垣の残る家 勉聖
化粧咲き散るも美し桜かな きりん
夜桜や月と城とを友として きりん
藤棚やまだらに黒き顔の吾子 あきこ
盃に桜月揺るバルコニー 孤古老獪
引波や足をくすぐる桜貝 松原白士
姥桜黒くねじれし太き幹 松原白士
花終へて藤棚渡る風軽ろし よし女
老幹の凭れて盛る藤の棚 康子
藤棚の下に寝転び夢ごこち すみれ
残る藤本紫に花弁閉づ まろん
杖木挿す道にほのかや蒲桜 孤古老獪
葉桜の下へひそりと雨宿り まろん
山奥で時刻むなり大桜 すみれ
藤棚や古寺の門かほり満つ 博充
白色も混じりて垂るる藤の花 こすもす
山に映え閑かなるやに山桜 まろん
山風に捩れ捩れて藤の花 花茗荷
山腹を明るくしたる藤咲けり 花茗荷
花は葉に橋のたもとのたこ焼き屋 なつき
花の下笑顔に開く昼御膳 わかば
藤棚のベンチにゴルフ道具かな こすもす
大藤よ生命繋ぎて輝いて すみれ
藤の下厚着の人の脱ぐ数枚 雀乃
山の端に紫深し藤の花 孤古老獪
風のまま房の軽さよ藤は実に なつき
高空へ触れんばかりや山の藤 よし女
桜雨ひとひら落ちて流れけり 博充
土作り移植をしやる藤の苗 松原白士
藤棚の百花降り注ぐシャンデリア 康子
庭桜咲くを待たずに逝きし人 わかば
藤棚の下へ薫りへ分け入りて 和繁
駅舎建つ桜並木のゴールかな むべ
藤棚に光一筋こぼれけり 博充
藤の香の溢るる宮や能舞台 わかば
花散って真向きそむきや藤の蔓 よし女
藤垂れて水面に房の揺るるかな 博充
藤の幹うねり重ねて地を這へり 勉聖
藤棚や池に映ろふ花の影 孤古老獪
雨ごとにモリモリと伸ぶ葉桜かな 雀乃
藤揺れて更衣近きナフタリン 雀乃
藤棚の淡き影さす石畳 康子
絡み合ふ幹は四方へと藤の花 なつき
児ら去りし遊具の影や夕桜 博充
藤棚に翅音の主を探しけり むべ
夜雨うけ五片のままに散りにけり まろん
迫り出して川面に散るや老桜 むべ
糸桜筋子めきてや近衛邸 きりん
花藤に虻の来ぬ日や雨催ひ よし女
桜散る雨戸閉ぢたる家ひとつ 勉聖
スカイツリー逆さめきたる藤の房 まろん
万葉の歌碑に詩心藤の苑 わかば
三姉妹皆それぞれの桜かな こすもす
足利や空を覆へる藤の雲 きりん
城山や詩吟のこゑに桜散る 勉聖
ランドセル桜吹雪へ戸を開けて 和繁
藤房の風数へむと揺れにけり むべ
白藤の淡き影追ふ童ゆく あきこ
思ひ出を紡ぐ城址の桜かな わかば
濃き淡き色を重ねて藤の花 花茗荷
折紙の箱に飾りぬ桜かな 松原白士
足早に家路つく人夕桜 むべ
藤房や和服美人へ触れんとす 康子
藤棚や上向かぬ子の穴ふかし 雀乃
おちこちの古木伐らるる桜かな きりん
トンネルを抜ければそこに大桜 こすもす
桜散る菩提寺への径太鼓橋 よし女
散り急ぐ桜の道や夫の影 孤古老獪
大桜どっしり構える山の母 すみれ
藤大樹幹のうねりや空を突く 勉聖

2026年4月25日

揚げひばり空のステージほしいまま よし女
春日影こぼれて母子の車椅子 孤古老獪
春日や葬送の列照らしをり 孤古老獪
風蹴りて空へ空へと揚雲雀 勉聖
笹の葉のベンチに落とす春日影 康子
山裾に声の転がる春日和 澄子
朝日の矢浴びて昇るや揚雲雀 勉聖
春日や洗濯ものも軽やかに すみれ
春日向縁の藁束ひろがりぬ 博充
春日さす蕾ひそかに算段かな 雀乃
春の日に淡き翳おふ白磁かな 澄子
鳴く雲雀空に飛びゆき点となる わかば
春日満つ札所へ長き女坂 なつき
ひばり啼く檜皮の塔を見下ろして よし女
春の日や萌ゆる大樹の瑞々し わかば
スカイツリー越すとぞばかり揚雲雀 きりん
春の朝初々しさよ永遠とあれ すみれ
揚雲雀空に一筋風の道 博充
雲雀鳴く姿探して空見上げ すみれ
太陽へ届けとばかり揚雲雀 むべ
初英語はアイライクラビット春日 松原白士
ひばり落つカルスト台地真逆さま よし女
櫓より見渡す野原雲雀笛 むべ
振るは右踏み出せ左春日向 まろん
春日かなスマホの三味線聴きてゐる 松原白士
保護犬のハウスに春日燦々と 康子
春日や鳥の声降る山路かな 花茗荷
医通ひを終へてブランチ春日差す 康子
とどまりし雲雀の息のなほつづく 和繁
春の日や障子に揺るる枝の影 博充
海岸線春日弾きて電車ゆく なつき
玩具売場に跪いたる子や春日 松原白士
春の日にぬつと伸びたる亀の首 康子
波の音逆らひて雲雀高鳴けり 花茗荷
雲雀野を切り取りて建つマーケット なつき
春日さす銀の照りや薔薇の葉に 雀乃
富士を向きナイスショットや初雲雀 孤古老獪
満開の鉢を縛りて春日影 まろん
水鏡磨く春日や谷戸の池 むべ
鳴き交はす雲雀や野は艶めけり 勉聖
春の日の駈く自転車の心地よく わかば
ベランダにダウンとラグ干す春日かな 松原白士
ウォーキング距離延ばしたり春日和 こすもす
古日記棚に置きたる春日かな 博充
揚雲雀雛守る声の高みかな 孤古老獪
おちこちの畑地より上ぐ揚げ雲雀 わかば
ケーブルカー春日の白き街へ下り なつき
春日や常盤緑のいや増せり きりん
鳴きやまぬ雲雀に暮るる天地かな 勉聖
天空に歌ふ雲雀や滞空す まろん
春の日や肋骨めきたる雲流る きりん
PDに妻肩ぽんと春日かな まろん
春の日やのびらかな中鳥の声 わかば
早起きの散歩の軽し春日かな きりん
引き波も寄せ波も雲雀鳴きやまず 花茗荷
声残し空へと消えし雲雀かな こすもす
雲雀鳴く昭和の空地遠ざかり きりん
揚雲雀や富士ほの見ゆる樹海かな 勉聖
春の日や畦道を行くスクーター 和繁
ゆっくりとカーブ描きつつ花筏 こすもす
雲雀の巣見およぶ森のコースかな 松原白士
名刹の軒の深さや春日濃し 澄子
一駅で舟を漕ぎゐる春日かな 康子
春日を背負ひて登る山路かな 花茗荷
境内の春日啄む番鳩 澄子
青空に声のみぞ降る揚雲雀 澄子
庭に置くベンチに猫や春日和 こすもす
春日差し受けて岩打つ波の綺羅 よし女
騒がしやぴちちくぱちく地の雲雀 まろん
夕雲雀遠き畑の影ひとつ 博充
雲雀ぞと教えし父も雲の上 雀乃
丸窓に見ゆる坪庭春日燦 むべ
春日さす臼を見立てし手水鉢 むべ
雲雀鳴き顎上げてゐる吾子見ゆる 雀乃
春日受く一番薔薇の自信かな 雀乃
せせらぎの楽軽やかに春日和 よし女
春日に草木が向かふ首揃へ 孤古老獪
という間に空へ真っすぐ雲雀かな こすもす
揚雲雀地名にのこる古城跡 なつき
磯の香を纏ひて雲雀落下急 花茗荷

2026年4月18日

甲高く行きつ戻りつ初燕 まろん
春の山葬送の列無音にて きりん
春の山種蒔き爺さんくっきりと きりん
巣燕に納屋の引き戸を細く開け よし女
春の山影一すぢを追ひゆけり 孤古老獪
メドゥーサの潜む枝ぶり春の山 松原白士
広池を襷掛けせる飛燕かな 澄子
阿波路いま梲掠めて燕来る 澄子
画眉鳥のウェルカムのこゑ春の山 むべ
鳥歌い木々の膨らみ春の山 わかば
春の山アイゼンかとも思案かな 雀乃
地を這ひぬ大樹の露根春の山 松原白士
暮れきらぬ空を自在に夕燕 勉聖
春の山ほのと明りの尽きてをり 孤古老獪
影ひとつ地をかすめゆく燕かな 博充
春の山もこもこ膨れ満ちたる気 和繁
尾根筋の光る白雪春の山 まろん
春山や遠火の煙のぼりゆく 博充
着脱の優しき靴や春山辺 よし女
初燕無人駅舎を下見して よし女
一条のひかり射る如燕来る 澄子
初燕飛交ふ駅のコンコース 松原白士
春山や木々の間の白き道 博充
顔ほどに口あけて待つ燕の子 康子
けものみち又けものみち春の山 澄子
春の山光やはらぎ母覚ゆ 孤古老獪
おおらかに高舞ふ鳶や春の山 わかば
土くはへ巣作り励み燕かな わかば
旅人を迎へるごとき燕かな 康子
潮風を裂いて一閃燕来る 花茗荷
つばくらめ燃ゆるごとく空を舞ふ 勉聖
まだ消えぬ雪あちこちや春の山 こすもす
朝ヨガの猫のポーズや燕来る なつき
つばくろや新妻連れきて去年の巣へ 孤古老獪
クレーンの光に燕飛び込みぬ あきこ
花と雪同居してをり春の山 こすもす
幾つもの休み田抱へ山笑ふ よし女
春山となりて彩り多彩なる わかば
燕来る軒の巣穴に土あらた 博充
菓子蔵の軒を借りたる燕かな 和繁
列車発ち燕飛び交ふ無人駅 なつき
夕凪の海を掠める燕かな 花茗荷
春の山静かに静かに光おり きりん
早朝より我が者顔のツバメかな こすもす
濡れ燕雁木の内へ入りけり きりん
春の山仰ぎて受くる力かな 雀乃
古民家の壁土匂ふ初燕 孤古老獪
燕来て田んぼ俄かに活気付く よし女
彩りの深まり進む春の山 わかば
のろのろの幹線道路春の山 松原白士
燕来る此処はハイウェイパーキング まろん
鳶の笛さやかに吹けり春の山 むべ
犬も背に小さきリュックや春の山 むべ
葉を持たず空へ空へと春の山 まろん
つばくらめ縁切り寺の長き坂 なつき
春の山肴に酌みて酔ひにけり 勉聖
つばくらめエッジの効きし黒き影 きりん
初燕幸を運びて空を切る 雀乃
燕来て軒の古巣の影ふたつ 博充
燕待つ軒の掃除や空見上げ 雀乃
張り紙や燕大家の文字優し 雀乃
口あけてまだ声細き燕の子 勉聖
今年また燕の巣台置く駅舎 康子
人波の続く駅舎に燕来る むべ
アーケード一閃にして燕過ぐ 康子
白き筋は残りし雪よ春の山 こすもす
一陣の風切りゆける燕かな あきこ
ガレージは半分閉めてツバメ待つ こすもす
春の山川子らが叩きしもぐら塚 なつき
巣つばめへ扉を開け放つ道の駅 康子
校庭を飛行練習燕の子 なつき
ひと雨に装ひあらた春の山 澄子
双曲線描きつ飛べり諸燕 むべ
春の山わが家を抱くごとくあり 勉聖
紅白桃紅白桃と春の山 まろん

2026年4月11日

カンバスは黄色一色花菜畑 康子
菜の花や苦み旨みに変はりをり 雀乃
句の調子整へる指花の冷え よし女
花冷やライトアップを待つ茶房 康子
川堤つずる菜の花明かりかな 澄子
花冷えや小学校へ初登校 松原白士
キャンパスへ賑はふ小径花菜畑 康子
花冷の里に小雨の匂ひけり むべ
花菜風戦火逃れし太子堂 なつき
花冷やにら玉匂ふ厨かな 勉聖
袖口に金糸ほつれて花の冷え あきこ
花冷やそっと鍬洗ふ水の面 勉聖
菜の花やだいだいの月丸くして きりん
菜の花や川面に映ゆる雲一朶 博充
駆込み寺の電波圏外花の冷え なつき
菜の花や青き御空と二人連れ きりん
農道や揺るる柳と菜の花と こすもす
菜の花の崖縁耐ゆる大師堂 よし女
花冷えや靴音ひびく石畳 博充
光りける菜の花月夜の後ろ髪 あきこ
菜の花や雲へ翔けゆくグライダー 孤古老獪
菜の花の匂ひ濃く添ふ午後の土手 和繁
土手伝ひ花菜の黄なる果てしなく 孤古老獪
剃刀の堤底ひに菜花生ふ 澄子
菜の花や陽を返したり河川敷 こすもす
戸を放つ松陰学舎花の冷え よし女
家並みを貫く川の花菜風 康子
菜の花に青空ありて旗の色 雀乃
菜の花や農道の脇明るかり こすもす
菜の花の列をなしたる花壇かな 松原白士
風まじり雨まじりかな花の冷え まろん
菜の花や杖替はり成す子の腕 よし女
公園に煙草の老女花の冷え 和繁
芝居小屋に人影疎らや花の冷え こすもす
花冷えやほどけぬ蕾の固さかな 花茗荷
花冷の土間に羽釜のいぶし銀 むべ
花冷やブルーシートの幕張ぬ きりん
花冷えやつつじ口閉づ順を待つ 雀乃
花冷えや撮り鉄の行く人の波 花茗荷
路地裏にレトロ喫茶や花の冷 むべ
釣堀を縁どり花菜満開に むべ
菜の花や白を引きつつ兎跳ね あきこ
出来あがりしほくほくのパン花菜咲く 松原白士
花冷やポニーテールの背の丸し こすもす
菜の花へ映え求めんと立漕ぎす 雀乃
花冷や踏まれし邪鬼の横っ面 澄子
花冷えや天守を仰ぐ木のベンチ なつき
花菜畑眼下に白帆蒼き海 わかば
空と海はさまれ花菜畑かな わかば
菜の花や光ゆらげる川の端 博充
菜の花と青空映す小川かな 康子
菜の花やおかつぱ髪の子らの列 博充
見おろせり菜花は今も此処にあり まろん
花冷や和む一時喫茶店 わかば
古民家の梁黒々と花の冷え 澄子
花冷えや半袖のままコート着る 孤古老獪
日の高しむせ返る香の花菜畑 むべ
水清し菜の花なほ清らかに 勉聖
菜花束一茎ぬきて活けにけり 澄子
花冷えや祈り急ぎて布団かな 雀乃
霊岩にはさむ小銭や花の冷え なつき
花冷えや席取りをして待つ仲間 花茗荷
菜の花や小揺れの中を蝶ひとつ 勉聖
菜の花や暮れても残る黄のぬくみ 勉聖
六地蔵の真っ赤な帽子花菜風 なつき
花冷や鎮痛薬を一つ飲む きりん
花冷えや笑顔まばゆき記念写真 孤古老獪
花片を掬へば軽き冷え伝ふ わかば
花冷えや人影絶ゆる寺の門 博充
菜の花の濃き色満つる道の駅 よし女
花冷や老職人の咳一つ きりん
花冷えや庭着におろす古ダウン 松原白士
葉芽脇の残る花芽の花の冷え まろん
浮島や緑に浮かぶ花菜畑 孤古老獪
花冷を纏ひて友と池巡る わかば

2026年4月4日

春宵や独りの猪口の食前酒 よし女
麗かや心やはらぐ歩となりぬ わかば
緩やかな鳶の螺旋や野はうらら 澄子
春宵や机に残る古手紙 博充
春宵の花見小路や茶屋灯り きりん
瓦斯灯の灯る漫ろや春の宵 わかば
川の面にガス灯滲む春の宵 康子
麗かや向きの変わらぬ風見鶏 わかば
虹色に烟る大橋春の宵 わかば
春の宵仔犬抱かれて散歩せり なつき
薄墨の山影にじむ春の宵 あきこ
既読つかずメール見直す春の宵 こすもす
うららかや地酒五橋の封を解く よし女
春の宵夫の土産や道明寺 雀乃
春の宵山裾淡く暮れにけり あきこ
子の球を母の空振る園うらら えいじ
麗らかや年少さんの散歩隊 きりん
春宵や聖書読み終へ灯を消す 勉聖
剥出しの針の時計やうららけし 松原白士
諍ひて家飛び出せば町うらら 孤古老獪
妻と来しはや八十路や春の宵 勉聖
春宵や句に身を寄せて詩に迷ふ 勉聖
うららかや亡夫の短冊語り来る よし女
マジックの小さき子の手のうららけし なつき
麗らかなるサラダボウルや千鳥ヶ淵 雀乃
小娘が輝きて見ゆ春の宵 孤古老獪
麗らかにナズナ澄ましてここにあり 雀乃
春宵やそよ風受けつ赤ワイン 松原白士
春宵や醤油バターの土筆かな 雀乃
飼い主とアイコンタクトうららけし むべ
春宵や文士の愛でし洋食屋 澄子
うららけし風に乗りたる鳶一羽 松原白士
春宵や細き路地より三味の音 博充
麗らかや波と戯むる白ひ犬 きりん
名にしおふ茶屋の行列苑うらら 澄子
ささやかなイベント跳ねて春の宵 和繁



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