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舞ふ豆に挙ぐる千手や節分会 康子
早春の駅中ピアノわらべ歌 かかし
四阿の座布団梅見指定席 よう子
小春の日宝探しの句碑巡り かえる
白梅やしぶきのごとく枝垂れ落つ あひる
梅園の裏山に湧く雲白し あひる
結界に飛び石もどる探梅行 なつき
きざはしの途に早散る梅の丘 ぽんこ
高台の春泥しるき町全貌 ぽんこ
春愁や並び聞こゆる心電音 素秀
たたなわる梅の花背にポーズとる ぽんこ
びんずるのお顔滑らか暖けし かえる
センサーで流るる手水春ひかり あひる
点滴のラインもつれる建国日 素秀
梅日和子と浮かべたる水みくじ なつき
池涸るる鷺よく歩く泥の中 せいじ
ぬかるみを物ともせずに探梅す たか子
つぶつぶに数珠なし蕾む枝垂梅 みのる
四阿の暗きに添へる淡き梅 わかば
梅東風やうち並びたる杓文字絵馬 あひる

2024年1月13日

寺田屋のお登勢祀りて幣小春 たか子
ガス灯の烟る居留地枯木道 わかば
新成人乗せて俥夫往くけふ佳日 かえる
山茶花の白刀痕の池田屋に あひる
石垣に彩を添へたる万両かな ぽんこ
口づけのごとく寒紅酒を利く みのる
福藁へ踏み入り訪ぬ古屋敷 かえる
寺田屋の門の一歩に白椿 うつぎ
古民家の艶めく床に冬日射し 康子
冬晴や湯屋の煙突残る街 うつぎ
鞠のごと跳ねて日向へ寒雀 かえる
寒禽の朝のお喋り樟大樹 ぽんこ
武蔵野の空の広さや凧揚がる むべ
来る年も荒れ放題の芭蕉墓碑 ぽんこ
乗初や明石海峡晴れてをり わかば
水郷の水の揺らぎや小六月 たか子
方丈に庇の影の白障子 ぽんこ
コウコウと声の聞こゆる白鳥沼 隆松
撫でて身に入む寺田屋の刀傷 みのる
冬の海荒れて埠頭を越ゆる波 わかば
増へてゆく水子地蔵や菊の供華 ぽんこ
寒禽のこぼるる声や城の森 わかば
絶対と絵馬に念押す初詣 なつき
俯きて神話のごとく水仙花 素秀
まぼろしの初湯のひかり子宝湯 澄子
石灯籠遠き昭和の冬館 澄子
手袋脱ぐ下戸は利酒なめて酔ふ よう子
青き幌被り春待つ屋形船 せいじ
参観券は土佐の銀札館ぬくし うつぎ
大煙突登りたくなる春の空 あひる
手套とり名有る弾痕ふれてみる あひる
縄のれん紙の門松路地の奥 よう子
花八つ手ガッツポーズの絵馬掛所 なつき
ひこばえに命を託す古木の根 よう子
凧揚げや父と子の声張り上げて 康子
疎水行く歩は緩慢に四温晴 せいじ
悴みし両手に軽し抱き地蔵 なつき
硝子戸の片隅にみゆ万年青の実 澄子
睥睨の鷹鉤爪に良き獲物 素秀
花のごと春着揺られて人力車 澄子
甘口の出来は上々酒を利く せいじ
洋蘭の数多の供花や弁財天 うつぎ
吹初の尺八に置く朱唇かな むべ
羽子つきの乾きし音や空まさを むべ
白鳥や朝日を撥ぬる首の長 隆松
寒風や湖の鳥居へ縮れ波 隆松
水郷に刎ねる日差しや柳の芽 みのる
甑布干す酒造場冬日燦 せいじ
蒼天の点となりゆく凧 康子
伊達門の高みへ寒禽集ひをり かえる
人の絵馬読んで応援する三日 なつき
乗換は次の駅よと冬帽子 よう子
初詣湖の鳥居を背にしたり 隆松
讃美歌を爪弾く箏や明の春 むべ
おはじきのごと日溜まりへ寒雀 みのる
雲一つなき初空へ避雷針 せいじ
庭雀冬日失せればゐずなんぬ みのる
新地湯は令和の今も冬ぬくし うつぎ
酒蔵を映す運河に春浅し あひる
弾痕に触るれば深し寒柱 たか子
太格子酒蔵通り冬温し よう子
恋人の並んで結へり初みくじ なつき
茅が軒縁に冬日の深きかな かえる
風掴み凜々と征く凧 澄子
息白し俥夫の逞し足捌き 康子
新春の琴の音響く路地親し 康子
霜立ちの棚田は縞のモノクローム 素秀
冬耕の棚田を跨ぐ送電線 素秀
初東風や白き俥の字の背ナ過ぐる むべ
喉あつくなりし試飲や寒造り あひる
水鳥の群れて飛来や城の濠 わかば
きき酒の試飲やはらか蔵の冬 たか子
係留の小舟へシート春を待つ たか子
黒ぼこを吐き冬帽のトラクター 素秀

2023年12月16日

雪吊の波打つてをる水鏡 かえる
待ち合わせショール細身にまとふ友 小袖
天鵞絨の苔の池塘へ紅葉散る みのる
紅葉散る御寺の庭の静寂かな うつぎ
急坂の途中に暖簾もみじ宿 あひる
団栗の象嵌めきて石だたみ むべ
オリオンもスイングしたる野外フェス 素秀
散り敷くは紅葉黄葉の石畳 わかば
四阿へ誘ふ階石蕗明かり 澄子
蒼穹や紅葉黄葉へ日の光 わかば
苔貰ひ紅葉を貰ひ石仏 うつぎ
冬日差す和室欄間の彩硝子 うつぎ
お大師の手に触れなんと紅葉散る みのる
橋上の底ひに見ゆる渓紅葉 ぽんこ
星に似て翠のクリスマスローズ 素秀
箒目の法の砂庭や紅葉狩り ぽんこ
赫ばかりあふれ出窓のポインセチア 素秀
人影の疎らな古刹庭紅葉 こすもす
ゆったりと続く句談議枯れ木宿 あひる
新米タクシー上り下るや紅葉坂 よう子
堆く褥めきたる散り紅葉 あひる
苔庭に網目をなせる枯木影 康子
止め石の奥もみづれる御座所庭 小袖
武蔵野の今や盛りと冬紅葉 澄子
前菜の小さなうつわ冬の膳 たか子
寒鴉御寺のしじま深く鳴く 小袖
庭至福もみぢ且つ散る静けさに みのる
遣水の堰となりたる散紅葉 むべ
石庭のさざ波に散る紅葉かな あひる
陽だまりに黄を濃ゆくする石蕗の花 かえる
山を背に紅葉の錦多宝塔 ぽんこ
まず土産千枚漬けを句帳下 よう子
湧水の岩場を綴る石蕗の花 康子
松の樹間赤く染めたる庭紅葉 康子
冬の日に光る御寺の甍かな せいじ
京野菜趣向の献立年忘れ たか子
幾重にも空へと続く照紅葉 康子
薄暗き御座所の庭の照り紅葉 よう子
紅葉宿歪む玻璃戸の奥座敷 よう子
電飾を一身に古コートの子 素秀
紅葉かつ散りて静けき池塘かな みのる
水涸るに湖分かれたり道の出来 隆松
ひとつだけ花を残して萩枯るる かえる
冬もみぢ句帳取り出し皆寡黙 もとこ
冬山を背に皇室の御てらとや たか子
たもとほる京の札所に散紅葉 小袖
日当たりて綺羅なす紅葉美しく わかば
散り紅葉苔庭石庭隔てなく うつぎ
御寺てふ名に負ふ庭の散紅葉 せいじ
湖涸れて漁は出来ぬと長嘆息 隆松
水涸れて御座所庭園侘び深し たか子
持ち帰り遺影にそっと冬紅葉 たか子
霧の古都改札口に友二人 こすもす
絨毯の御座所の廊下足沈む うつぎ
カメラ持つ人ら列なし冬紅葉 澄子
居並びて紅葉に染まる吟行子 あひる
暖炉の火揺れてサルサを踊るやう 素秀
日に透けて濃淡彩なす冬紅葉 澄子
青銅の蹲に錆冬ざるる もとこ
息継ぎをしては又ちる渓紅葉 みのる
愉しさも寂しさもあり忘年会 わかば
散り紅葉玉座見渡す御寺かな もとこ
小春日や玉座に光る菊の御紋 ぽんこ
照葉より崖をのぞけば水湛ふ むべ
雪吊と碧天映す池面かな むべ
四温晴れ賜り嬉嬉と吟行子 澄子
ぼけ封じ要らぬと地蔵日向ぼこ もとこ
ぬくぬくとみてらの縁に冬日満つ もとこ
冬の池動き留むる朱の魚 かえる
スムーズなタクシー乗り場冬の古都 こすもす
横並びのメンバー写真紅葉寺 こすもす
複雑に紅葉重なる奈落かな こすもす
脚長の白鬚鳥居湖涸るる 隆松
会席に句友の揃ふ紅葉宿 ぽんこ
湖涸るや島へ繋がる道をゆく 隆松
一点の朱や山茶花の咲き初むる かえる
朱の欄に色を散らすや散紅葉 よう子
柴垣の囲む茶寮や紅葉燃ゆ わかば
おばしまに途中下車する散紅葉 せいじ
枯葎包みこみたる朝日影 むべ
庭門をくぐり歓声照紅葉 康子
納会はそば茶寮なる枯木宿 せいじ
満目の御座所庭園散紅葉 せいじ
石仏の頬ゆるむかに冬日影 小袖

2023年11月11日

ひめ椿紅のぞかせて蕾むなり わかば
松風に秋日和らぐ稚魚の影 ぽんこ
インテリも惚れる餃子に湯気の立つ かえる
冬晴れやハルカス浪速の摩天楼 たか子
池塘行く簪眩し七五三 うつぎ
短日や隧道めきし屋敷林 澄子
黄の葉かと見紛うばかり鴨の足 かえる
大海に見立てし池を小春風 たか子
枯蓮の池に早くも子葉あり せいじ
櫨紅葉囲む奇岩の無骨かな 素秀
立ち飲みて老も若きも濁り酒 澄子
葉は落ちて木々からのぞく藁の屋根 隆松
冬ざれや烏の叫ぶ杜の上 隆松
遠空のハルカス聳ゆ秋の苑 もとこ
湧水に揺るる紅葉や手水鉢 康子
秋の園飛石めぐる沢渡り ぽんこ
あるなしの風に木の葉の散り急ぐ わかば
澄む風のかわらけ空に留めけり 素秀
色変へぬ松が水面に池鏡 ぽんこ
天地を青白くせり雪蛍 むべ
懸崖の菊は散華の形せり なつき
行く秋や六文銭の戦さ跡 もとこ
すぐそつぽ向かれて園の毒茸 うつぎ
いななきの如く荒ぶる男鴨 かえる
枯山水借景の山粧へり 康子
北の地に惜しみなく散る大銀杏 むべ
天高し夫婦神木寄り添ひて 康子
菊人形胸の小菊の咲き初むる なつき
秋遊び証拠写真に勢揃い あひる
手招かれ椎の実拾ふ吟行子 よう子
鯉の口舞散る落葉受けとめし 小袖
賑わいを遠くにそぞろ枯山水 たか子
そぞろ行く古墳公園冬日和 小袖
舟形の石へ小春の日差し燦 たか子
紅葉を倣ひ錆ゆく鉄アート 素秀
天高し太鼓は空に共鳴す もとこ
冬晴れの陣跡円く開けをり 小袖
借景は通天閣と秋の雲 あひる
刀鍛冶の白足袋煤く鞴祭 なつき
文化の日美術館は改装中 よう子
壁占めて冬朝顔の瑠璃の彩 澄子
落葉積み道祖神座す村の口 隆松
鳰夕日を弾く水輪かな 澄子
煙草吸ふ人を写して池澄める うつぎ
残照や石狩川に鷹渡る むべ
案山子展子らの力作みな笑顔 康子
ひたすらに落ち葉はく音リズム良し もとこ
青鷺の抜き足なれど餌に逃げられ ぽんこ
名ばかりの霜月や未だ夏の花 かえる
相槌の音の弾めり鞴祭 なつき
椎の実を両手に盛りて呉るる人 せいじ
鳥糞にまみるるもなほ茶の花雅 せいじ
日矢さして照る玉垣の蔦紅葉 康子
谷戸晴れて今のうちにと雪囲い 隆松
奉納の菊はハートの支柱立て なつき
庭園の椎の実集む人に寄る わかば
牧柵を止まり木とせむ蝦夷仙入 むべ
庭園に祠と見しは冬の滝 小袖
友の手に縋る飛び石池小春 よう子
飛石は石臼なれや水澄める せいじ
白樺の黄葉明りに日のあそぶ むべ
海を背に臨む紅葉ロープウェイ 素秀
広池にひろごる水草枯れ進む わかば
天高し通天閣の六角形 よう子
四阿の机に櫨の実の小枝 せいじ
山の色消へて霧中の寒霞渓 素秀
涸れ井戸の蓋を彩る柿落葉 かえる
落葉積む舟形石の重さかな よう子
小春なる池に舟石浮かすごと わかば
枯れ園や姿よき松深みどり たか子
石蕗の茎うねり掲ぐる蕾かな あひる
振袖を照れて大股七五三 あひる
行く秋の幸村偲ぶ茶臼山 うつぎ
飛び石を渡る手助け冬ぬくし もとこ
子らの声夕暮れ惜しみ秋惜しむ 澄子
墳丘の木立を離れ冬桜 小袖
太公望否翡翠を待つ男 うつぎ
磊々の岩をぬぐいて秋の水 ぽんこ
四肢のばしお気楽な亀池小春 あひる

2023年10月14日

梧桐の実虫の卵と騒がるる うつぎ
沖に浮く島の形に秋灯 素秀
風に香や蕎麦はまだまだ花なれど 隆松
身に沁むや遺品の数多汀子展 わかば
酒蔵の天窓はるか秋の日矢 たか子
懐かしき師の句に目見ゆ秋の展 たか子
忠魂碑足下に遊ぶ猫じゃらし よう子
色変えぬ松を配してミュージアム たか子
館爽やか汀子手縫いといふドレス 小袖
磐石に鬼貫のホ句曼殊沙華 せいじ
行軍を止めるなかれ蕎麦の花 隆松
落城の井戸跡浅し落葉散る よう子
苔庭の花小さければ蝶もまた うつぎ
笹一葉流るるかろさ水の秋 むべ
朝露に濡れて関守石の縄 せいじ
官兵衛の土牢は何処昼の虫 うつぎ
小鳥来るカフェの猫付きカレー皿 なつき
柿衛の白亜の館柿明かり 小袖
背の銃は軽くなったり蕎麦の花 隆松
忠魂碑鎖され秋草風に揺る わかば
下戸とても酒蔵レストランの客 よう子
台柿の守られ継がれ実のたわわ わかば
大樽の箍緩みなく秋湿り たか子
涼風や片膝に名水受く手 素秀
木洩れ日がシャツの模様や秋の人 むべ
花蕎麦や御堂の跡といふ畑 隆松
秋高し酒蔵青き酒林 わかば
水澄めり御苑の野草案内図 澄子
古城址色なき風の中に佇ち 小袖
等身の丈のたかさに女郎花 澄子
秋草の添ふ石階や忠魂碑 小袖
累々と鳥の足跡城址秋 うつぎ
櫨もみぢ小さき巣箱の朽ちしまま なつき
庭門の苔むす屋根に朝の露 康子
段畑の石碑を囲む蕎麦の花 隆松
秋澄むや石碑巡りの伊丹郷 小袖
露草や立入禁止なる土塁 せいじ
村重の歌碑の慰め曼珠沙華 ぽんこ
軒忍朽ちし門にもよべの雨 むべ
藪枯らし焚き口閉ざす登り釜 なつき
赤すぎず紫すぎず名残り萩 むべ
竹春や木漏れ日シャワーなる小径 康子
湧水の飛び石渡り秋の風 康子
嵐雲千切れ千切れて秋の空 康子
朝露を吸はむと幾許しじみ蝶 せいじ
ひろびろと苔庭展け秋日燦 むべ
色づいて落ちんばかりや銀杏の実 せいじ
魚市に身の置き場なし秋の蝿 かえる
秋入日ダム湖を閉じる山の影 素秀
秋の蚊に足首喰はれ窯場道 なつき
トロ箱にみな左向きの秋刀魚かな かえる
残る萩触れて微笑み溢れをり 澄子
秋の野や牧野博士は何処んぞ よう子
身に入むやギャラリー閉ざす窯場道 なつき
吾亦紅出窓に描く点と線 康子
秋泉に奔る魚影の絶へざらむ 澄子
添削の二重丸多し椿寿忌 ぽんこ
はららごで飯三杯の夕食かな かえる
そのかみの酒蔵の井戸秋の声 うつぎ
日に向かひ秋桜風に語り合ふ 素秀
迸る宮水汲むや路地さやか よう子
はららごの重さ翁は目で量る かえる
藁燻す香り纏ふて秋鰹 かえる
在りし日の新酒の桶や太柱 ぽんこ
池の面に暫しとどめむ秋の雲 澄子
頼山陽由来の柿のたわわなる たか子
城跡の土塁侘しき野路の秋 ぽんこ
酒蔵の煙道今に秋の声 ぽんこ
石庭の飛石に継ぐ苔の花 わかば
高原の霧を押し出す大風車 素秀

2023年9月16日

百舌鳥の真似して四阿の童かな かえる
秋澄めり賽銭箱にコイン落つ たか子
金の鯉いて歓声や天高し かえる
京の覇者集いし座敷秋の風 もとこ
秋草や駆け込み寺へ幾曲がり なつき
竹林に風のささやき秋めけり むべ
秋霞を腹に靡かす伊吹山 隆松
湧き水へ手を入れほつと凌ぐ汗 わかば
漣の欠片集めて月の道 素秀
秋高し宮居に望む瀬戸淡路 わかば
山門に虚子の句碑あり竹の春 ぽんこ
萩こぼる本堂よりのピアノ曲 あひる
萩叢を揺らし庭師のぬっと出る よう子
萩の寺監視カメラや人気なし よう子
ももとせの音色を秘めて秋ピアノ 澄子
秋湿り刀箪笥のある揚屋 もとこ
女坂まずは芭蕉に迎へられ 澄子
あぶれ蚊を払ひ句帳を落としけり よう子
秋声や扁額薄る縁切り寺 なつき
秋風に芭蕉葉破れかぶれなる たか子
秋風や古賽銭の上がる湖 隆松
咲初めし萩はホワイトブッダへと あひる
子規句碑を囲む萩むら花を待つ たか子
瀬落としの石艶めきて秋の水 むべ
網代張る大天井や秋澄みて もとこ
門前に抜き身を掲ぐ花蘇鉄 せいじ
水子地蔵天蓋となす菩提樹の実 ぽんこ
萩寺にしばし憩へる風の道 あひる
朴の実の葉陰に大き赤掲ぐ むべ
色変へぬ松を要の句碑の寺 ぽんこ
秋思かな鴻臚館跡句碑立ちて もとこ
月光の影をお供に名ある坂 素秀
秋の蚊の細き翅音の波状かな よう子
女郎花たをやめぶりに風控ふ むべ
萩垂るや支へともなる四つ目垣 せいじ
古津跡に沿うて点々秋灯 隆松
かなかなの降る石だたみ廓跡 もとこ
毘沙門天袖に侍るは芭蕉巻葉 ぽんこ
磴に蝉の亡骸身半分 澄子
スリランカ仏は美白や萩の風 せいじ
銀鼠の唐破風光る秋天下 せいじ
女郎花丈高々と芝の庭 澄子
秋潮の深まる藍や明石の門 わかば
縁切りの作法てふ札読む秋思 なつき
文人の書斎の窓に芒の穂 かえる
手放して遺す邸宅芭蕉の実 澄子
主らしき黄鯉悠々秋の池 むべ
膝ついてせせらぎ掬ふ草刈り女 かえる
萩の庭祭り準備の通せんぼ あひる
肩口が触れてこぼるる萩の花 せいじ
露の世や忠度塚を今に伝 わかば
古津跡に復元灯や星月夜 隆松
橋渡り終ゆれば萩の始まりぬ あひる
人丸の山より出し澄める水 わかば
賽銭に見合わぬ願いし秋涼し かえる
閉ざされし枝折戸抜ける萩の風 よう子
萩まつり間近こまごま寺男 たか子
水平線すべるタンカー秋の雲 なつき
結界の中にとんぼの群れゐたり なつき
白仏陀の供花となしたる百日紅 ぽんこ
札所へと船消えにけり秋霞 隆松
天指してすっくと立ちぬ巻芭蕉 たか子

2023年8月12日

踊子の蹴出し裏地は鴇の色 素秀
色街を踊浴衣の下駄の音 素秀
縄張りのらしきものあり蝌蚪の国 ぽんこ
谷底に茅の屋根あり秋燈 隆松
秋簾巻くや里の夕間暮れ 隆松
強風に片寄せられし未草 せいじ
汗拭ふ農夫潤す慈雨の降る かえる
餌をあさる白き腹見せ蛙の子 ぽんこ
そよ風の白樺林夏深む むべ
一揆寺由緒の札の灼けゐたり なつき
炎天へ踏み出す一歩地の熱波 わかば
池の端の木かげに避暑や鯉の群 あひる
宙乗りの人形遣ひ館涼し よう子
シンバルのごとき蓮の葉雨に鳴る せいじ
水脈だけが水面を進む鯉涼し せいじ
天井の煤竹黒し秋の宿 隆松
水脈涼し見えざる鯉のユーターン あひる
偲ぶ歩に紡ぐ言の葉沙羅の花 わかば
軽トラに見目良き南瓜選び積む かえる
霧雨や牧の牛どち包みたる むべ
谷底の里の灯りや星月夜 隆松
義太夫の浪速言葉や夏休み よう子
電柱の細き日影や交差点 よう子
はまなすの蝦夷の太陽なる実かな むべ
牽牛花蕾一つの希望かな わかば
土用芽が空に突きあぐ一揆寺 なつき
株分けし盥に浮かぶ蓮の実 なつき
文楽の人形とブイ浴衣の子 よう子
浮島のくるりと回る野分かな あひる
喃語めくとぎれとぎれやつくつくし あひる
滝道の序破急の音楽しみつ わかば
波音の木場に精霊踊かな 素秀
八つ橋のたもと自由に女郎花 せいじ
見渡すや唐黍畑葉の立ちて むべ
足音に大口宙に錦鯉 ぽんこ
棚の上を糸瓜の花の抽んでし せいじ
踊笠目深に顔を揃へけり 素秀
橋涼し左右を向けば鯉も又 ぽんこ
ターミナル父の跡追ふ日焼けの子 よう子
観音像雀足もと天高し ぽんこ
堂縁の虫食ひ穴や風涼し なつき
草の葉の裏に空蟬土塁跡 なつき
里の子の手合わしてをり墓燈籠 隆松
西日さすカフェや瞼を閉じる客 かえる
朝曇しごと仕舞いす農夫かな かえる
老鶯や行軍一途峰の寺 わかば
花さびた中折れ屋根に日の落つる むべ
羽搏きの音して風の大蓮葉 あひる
夏枯れに気持ちばかりの軽雨かな かえる
踊唄小声に合はすバスの席 素秀

2023年7月15日

咲ききりて支柱も撓る百合の花 澄子
夏の陽を浴びて青々茶の実かな かえる
五指清め先ず力石宮の夏 小袖
もう子ではないと若竹伸び上がる かえる
武蔵野に清水掬びて苔あをし むべ
梔子の香に一節を口ずさみ 小袖
涸れぬてふ青き池面や夏つばめ なつき
万緑に抽んでて見ゆ高櫓 みのる
力石転がつてをる大暑かな うつぎ
宮涼し斎庭に白き力石 わかば
塀超える子らの喚声プールかな よう子
振りむけば俯瞰に町や磴涼し みのる
せせらきに老鶯の和す里の道 隆松
力石手厚く置かれ宮涼し 小袖
相並び等しく灼くる力石 せいじ
日向水とみせて冷たきはけの水 澄子
ひんやりと粉を吹く節や今年竹 むべ
一心に草食む鹿の子人怖じず わかば
四阿や広き青芝目に涼し わかば
朝曇ぬるき水汲む太子井戸 なつき
近江神社涼し時計の歴史館 こすもす
水の輪に金魚の滲む雨の池 かえる
境内の涼し読み札の一覧 こすもす
捩花をゆかしと見るは雅楽莊 小袖
藪萱草わづかひと日の丹色かな むべ
朝涼や茅葺く里へ抜ける道 隆松
湿風や民家カフェまだ開かぬなり 隆松
草を食む若き牡鹿や杜涼し せいじ
四阿の隅に営む蟻の国 ぽんこ
境内に梅雨傘干して社家の妻 うつぎ
水滴の光る草食む鹿の子かな わかば
百度石並ぶ夜店のすき間なる なつき
稲荷社の狐に侍る鹿の子かな うつぎ
岩窪の髭と生ひたる羊歯涼し みのる
一陣の風梔子の花いづこ よう子
炎昼の日射しに耐える力石 ぽんこ
石垣の隙間に一輪蛍草 ぽんこ
水筒の水をひと口野萓草 澄子
逸翁の偉業知らさる夏館 わかば
鐘搗いて引導石に汗拭ふ なつき
朝の日ににこ毛のしるき袋角 せいじ
鯉涼し池に張り出す能舞台 せいじ
放散のごと雨に伏す花擬宝珠 みのる
暑き日や浮御堂より水恋ふて 小袖
碧眼の母は子を抱く夏木陰 かえる
大津京ゆかりの神域青葉山 こすもす
梅雨明けの光纏めり斜張橋 うつぎ
氷菓舐めつつ舌頭に千転す みのる
山百合の馨りの募る谷戸の庭 澄子
空堀に架かる木橋や風涼し せいじ
朝ぐもり禰宜の末社に切り火打つ なつき
夏霧や雫の垂るる茅の屋根 隆松
汗ばみて訪なう施設ボランティア こすもす
ひた歩く巡礼街道汗しとど うつぎ



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