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2026年2月14日

花掲ぐ徒長枝めきし梅の枝 せいじ
古雛天保と彫りし道しるべ なつき
路地親し雪解雫のにぎはへり 康子
一水の玉石洗ふ春の音 康子
ほとばしる湧水奏づ春の苑 康子
雪景色まあるく嵌めし円月橋 むべ
透明度翳し見しては酒を利く みのる
裸木と雲のさ揺らぐ水鏡 えいじ
利酒に感嘆やまぬ華語韓語 みのる
せせらぎの岩といふ岩雪帽子 澄子
雨を待つ忍ぶ枯れ木も手を広げ ぽんこ
犇めける朽葉帯なす春の池 えいじ
寒造ヨイトマケめく仕込み唄 みのる
梅林の眼下に靄る屋敷町 せいじ
春の宮菅公の歌碑をちこちに もとこ
水中のサイにより来る春の魚 ぽんこ
門前の出汁の匂ひや春の昼 なつき
漣をとじこめしまま池氷る むべ
観梅の締めに立ち寄る名菓子舗 せいじ
末黒野のモザイク模様石叩 うつぎ
せせらぎの綺羅に紛れて石叩き 澄子
コンクリにかちかち響く熊の爪 ぽんこ
堰落つる綺羅の音やさし春の水 えいじ
さにつらふ日に身じろげる枝垂梅 むべ
御手洗に碧水の彫り春奏づ うつぎ
新走り樽は名に負ふ吉野杉 みのる
小冊と突き合はせつつ梅辿る せいじ
極彩の唐門潜る梅日和 澄子
一斉に万蕾ほどく苑の梅 澄子
まろばせてより喉越しす新走り みのる
光さす片栗一花楚々として わかば
餌を食む毛並み艶やかポニーの春 ぽんこ
奥院へ足を伸ばせり梅日和 康子
春日満つ池に神鶏口すすぐ なつき
眠りたる菖蒲田に入る春の水 なつき
天領の雨の末黒野匂ひけり うつぎ
池涸れて針山なせる蓮の骨 むべ
唐様の欄干に積む美雪かな むべ
こだわりは米作りから寒造り わかば
梁太く暗き酒蔵春寒し わかば
日本一小さき酒蔵椿咲く わかば
そびゆるや梅彫られたる大鳥居 もとこ
ひと処日の輪耀ふ池の春 澄子
ビルに囲まるる矢場跡春日影 なつき
出願の名前一途に春の絵馬 もとこ
切り株に猿の腰掛け梅の道 うつぎ
早春や苑の花壇は調はず わかば
春の宮京の名酒の並びをり もとこ
春光の煌めきやまぬ池面かな 康子
われ先と群雄なせり春の鯉 えいじ
青空をバックに丘の梅真白 せいじ
寡黙なる白梅並ぶ天満宮 もとこ
北極熊水のなかよりイナバウワー ぽんこ
池心に潜きて遊ぶ番鴨 えいじ
畦焼きや真直ぐ鎮守へ続く道 うつぎ

2026年1月17日

お飾りの小判のみ込むどんどの火 なつき
忘れじの時計ここにも初戎 せいじ
張り付くは万のコインや大鮪 あひる
なにしおふ肥後の銘菓や冬座敷 澄子
初戎屋台に埋もる宮居かな わかば
鏡なす池ほとりに佇つ春着の娘 澄子
寒空に相輪光る仁王門 ぽんこ
水琴窟かそけく奏づ早春賦 むべ
火を咥え天翔けんとす吉書かな みのる
横断歩道福笹あげて渡りをり うつぎ
発掘跡四つ葉さがしの冬日向 なつき
左義長の鎮めの水に機嫌悪 みのる
くすぶれる灰をかき混ぜどんど焚く ぽんこ
霜除の藁に真つ赤な飾り紐 むべ
人波のこぼす鈴の音初戎 わかば
目が合へばにつこり笑まふ福娘 うつぎ
山茶花の白きひと片手水鉢 むべ
強風のあおる炎の吉書揚 ぽんこ
欲得はとうに捨てしが福詣で みのる
発掘の断面埋めてたんぽぽ黄 なつき
ペタペタと鮪にコイン初戎 せいじ
前垂れも帽子も毛糸寄せ仏 なつき
古木愛づ冬日遍き殿の庭 澄子
遊説の声掻き消され初えびす あひる
うしろより初東風吹けり芝の丘 えいじ
燃ゆる反古夢と読めたるとんどかな みのる
丘にたちて満身初日浴びにけり えいじ
大福箕掲げ門出る強面 うつぎ
壱億円紙幣も売られ初恵比寿 あひる
はぐるるも合流叶ふ初戎 せいじ
大だるま目より火を噴くどんど焼き ぽんこ
値を下げて十日戎の暦売 うつぎ
吉兆を受く人混みに飲まれつつ わかば
寒風に吹かれて回る転法輪 ぽんこ
ビルの端を覗きてじりと初日来る えいじ
寒いのは嫌といふ妻初日待つ えいじ
俄か香具師らしき青年初戎 せいじ
福笹の売れて手拍子弾むなり わかば
雪吊の縄撓ませて風に耐ふ むべ
漣の綺羅に雪吊り揺らぐやに 澄子
飾焚く煽りても須臾燻り癖 みのる
福笹を担げて笑みの漢かな わかば
吾の影は最大なりぬ初日射す えいじ
蒼天に紅極め梅古木 澄子
裸電球小判光らせ宵えびす あひる
石灯籠濃き影引きて日脚伸ぶ むべ
プードルもしやなしやな恵比寿詣でかな あひる
学生が大熊手持つ駅ホーム せいじ
提げ袋福笹の鈴鳴つてをり うつぎ
リヤカーで榾を持ちくる宮焚火 なつき

2025年12月13日

クリスマス飾る迷路の百貨店 よう子
御手洗に黄葉浮きし社かな ぽんこ
鳶魚閣の窓額縁に照紅葉 やよい
箒持つ一休小僧の毛糸帽 ぽんこ
トナカイの鼻光らせて冬落暉 あひる
雪降らすショーウインドに額づく子 みのる
苔庭に日の斑を散らし黄落す 康子
結界に裏白重ね朴落葉 なつき
観音の従者の如くに夕紅葉 ぽんこ
老松の根方に侍る藪柑子 澄子
物見せる松の秀枝の寒鴉 康子
すっぽりと天守を抱く冬の虹 やよい
スパゲティジャンクションめく鴨の水脈 せいじ
抗わぬ嘴格納の浮寝鳥 えいじ
苔庭の起伏にゆがむ枯木影 康子
鯉よりも鴨が好きらし餌をまく児 せいじ
径塞ぐ池塘の団栗畳かな 澄子
四阿に眼下一望紅葉絵図 澄子
独り者ばかりの師走旅終わる たか子
冬帽子目深に波の綺羅飽かず たか子
布袋像腹出て寒し南京門 もとこ
あと一人着膨れ押されエレベーター よう子
老いてなほ句談議盛ん年忘れ うつぎ
男性も混じる女子会蕪スープ よう子
返り花いつもの坂を上り来て やよい
極月のウーバーイーツ駆ける街 もとこ
飲物も料理も二択忘年会 こすもす
ベンチ占め野良猫族の日向ぼこ みのる
護摩壇へ堆く積む落葉かな わかば
膨れつつ風にまわるや浮寝鳥 えいじ
ポインセチア幸せ飾る旧居留地 もとこ
盆栽菊見立ての崖の黒々と なつき
冬紅葉背に原林の黙深し わかば
帰路案ず天気予報や納句会 こすもす
着膨れのハグで始まる待ち合はせ うつぎ
山眠るぽつんと一つ人家の灯 やよい
熊除けの鈴足早に立ち去れり なつき
冬夕焼けツィンタワーのシルエット あひる
夕暮れの池面に逆さ聖樹ゆれ あひる
屋台みな路地へ湯気立て南京街 もとこ
杣道に届く日のあり山紅葉 澄子
集合に遅れとりたる白き息 澄子
風の意に添ひてかつ散る色葉かな 康子
蛇行して細る夙川うそ寒し みのる
野仏と二十二夜塔落葉降る なつき
高笑ひするがごとくや鴨の声 せいじ
手洗いの石鹸攫ふ寒鴉 やよい
銃眼めく窓より覗く鴨遠し えいじ
電車二つ早める師走の待合せ こすもす
玄関の那智黒踏みつ庭紅葉 ぽんこ
向かい風冬帽押さへリフト行く たか子
トナカイは庭師力作クリスマス あひる
友の句集寿ぐ会に色鳥来 康子
介護者のため口やさし園小春 せいじ
俳縁は良きもの老いの忘年会 うつぎ
神戸線屏風をなせる紅葉山 みのる
ゴンドラに窓拭く影やビル小春 よう子
寺詣ゆったり泳ぐ冬の鯉 ぽんこ
空青し三々五々の鴨の群れ えいじ
冬紅葉今を極みと太山寺 わかば
冬の朝荷下ろし賑やか港町 もとこ
青年の真つ赤なマフラー席譲る うつぎ
笑ひ湧く園にシニアのクリスマス あひる
年忘れ介護疲れを見せざりき みのる
山眠る磨崖仏抱き原始林 わかば
枯菊の集結したる詰所かな せいじ
石庭の隅に主張の実万両 わかば
歯切れ良き料理の説明忘年会 こすもす
内海や舟屋抱へて冬の潮 たか子
水脈曳ける鴨の推進力を見よ えいじ
善光寺道越ゆ枯木杖として なつき
屋上は閉ざされしまま年の暮 よう子
早々と年末商戦賑やかに こすもす
サンタクロース次々生まれ飴細工 うつぎ
冬ぬくし綺羅の海抱く漁師町 たか子

2025年11月15日

灰雲へ千手伸ばすや枯木立 えいじ
外堀の曲線に沿ふ紅葉かな ぽんこ
静寂なる苔の磴美し紅葉燃ゆ わかば
妻がゐて甘味タイムや庭小春 みのる
白龍のごとくに迅し秋の雲 澄子
山家みな長者の構へ能勢時雨 うつぎ
冬うらら汐木アブストラクト像 えいじ
風除も無く砲台の寂れやふ たか子
格子影しるき小春の花頭窓 康子
降りやまぬ色葉の杜に地蔵堂 康子
野点茶屋千客万来石蕗日和 みのる
長屋門鎮防火燭の札掲ぐ うつぎ
遍路道のこる導と赤ポスト なつき
銘石に寄り添ふごとく藪柑子 澄子
島々に潮の満ち引く冬の瀬戸 たか子
水鳥の鳴き澄む昆陽池ただ広し もとこ
蔦紅葉遺産となりし赤レンガ ぽんこ
弾薬庫歴史の重み冬ざるる たか子
空馳せる流れのごとく秋の雲 むべ
喬木の覆ふ磴道紅葉映ゆ わかば
弾薬庫へ暗き階段山眠る やよい
こぼれ落つ屑否萩のしじみ蝶 みのる
廻りきて池半分の冬紅葉 もとこ
畦道に広ぐ弁当野路の秋 うつぎ
曇天へ蔓纏繞の枯木かな えいじ
それぞれに枝垂れたわわの花梨の実 わかば
紅葉影抱擁したる一碑かな 康子
枯蔓の雁字搦みや防護柵 えいじ
寺苑統べ黄落やまぬ大公孫樹 澄子
前栽に大倒木や身にぞ入む 澄子
杜深く鳩の遊び場木の葉雨 ぽんこ
どんぐりの散らばっている弾薬庫 やよい
遊歩道静けさ破る冬の鵙 もとこ
拾ひたる吾が手に余る朴落葉 むべ
竹小径風のさやぎも秋の声 むべ
黄落に染まる寺苑の州浜かな 康子
草の名に犬猫麒麟野路の秋 うつぎ
お茶入りましたよと声庭小春 みのる
百幹の竹も鎮もる寺の秋 澄子
四国見ゆ紀淡海峡小春凪 やよい
木立透き小暗き磴へ冬日差す わかば
子の手借り急磴下る冬うらら たか子
柏手の澄むや勝運地蔵尊 なつき
冬萌えの靡く草叢風の浜 えいじ
北風にたじろぎて出る露天の湯 やよい
冬池にカメラ小僧の動かざる もとこ
鳥語降る大樹の杜の小春かな むべ
砲台の歴史も知らず鵙猛る たか子
山号を読みて紅葉の門くぐる むべ
どんぐりを投げ合ふ夫婦深山道 やよい
小春日のシャワーをなせる竹の径 康子
七度参りぼつくり願ふ冬ぬくし なつき
秋草に囲まれ秘そと牛魂碑 うつぎ
立ち枯れて秋草高し追悼碑 なつき
辰鼓楼飾る一本冬紅葉 わかば
城石垣アートの如く蔦紅葉 ぽんこ
散りさうで散らぬ紅葉や時世句碑 なつき
庭仕事よくはかどりし石蕗日和 みのる
寒禽の身じろぎもなき池しずか もとこ
木の実拾ふ園児かしまし声響く ぽんこ

2025年10月18日

門川に紅葉浮かびし屋敷町 康子
一の谷葛の病葉揺れゐたり なつき
大秋晴波の子もなく浦展け みのる
栗餅を買ふ行列の蛇行かな あひる
浜茶屋のあとかたもなし秋深む みのる
火灯窓座せば薄らの庭紅葉 えいじ
とりどりの紅葉埋めし石畳 康子
天高し舞ひ飛ぶ鳶の笛縺れ あひる
田圃道ほどの踏切草の花 みのる
スカートや颯爽と詠む秋の人 みきえ
海の色空の色秘め野葡萄は うつぎ
山の端の雲を纏へる月の郷 えいじ
風の秋縮緬波や須磨の浦 こすもす
首塚の梵刻深し秋入日 せいじ
敦盛のジャンボ塚へと小鳥来る せいじ
虫すだく薮と化したる一の谷 せいじ
湧水のゆらぎに寄する落葉かな 康子
草もみじ焼杉塀の裾つづる 康子
車窓いま綺羅の海坂須磨涼し むべ
秋涼し天井高き異人館 せいじ
師弟句碑どんぐり拾ひ訪ねけり なつき
歩す二人不即不離なる秋の浜 みのる
海見ゆる塩屋の路地に秋惜しむ うつぎ
草深き師弟句碑前櫟の実 こすもす
波止眩し秋日を弾く潮だまり むべ
石畳音たて弾む木の実かな わかば
道ゆけば瀬音に交じる虫の声 えいじ
蔓からみ合ひて分厚き真葛原 なつき
秋麗の堰落つる水きらめけり あひる
海の橋釣瓶落としの日を弾く むべ
川岸の樹幹を攀ぢる蔦紅葉 えいじ
守りたき獣の命木の実時 わかば
秋潮の綺羅に散らばる漁船かな うつぎ
身に入むや万神祀る一つ屋根 なつき
木洩れ日のスポット照らす草の花 康子
水脈涼し縮緬波をニタ分けに 澄子
秋澄めり彼方に架橋須磨の浜 みきえ
異人館の無花果葉も実もLサイズ こすもす
秋の人思ひ思ひに句碑囲む 澄子
須磨潟の突堤に佇つ秋の人 みのる
ぴかぴかの福禄寿の頭萩の風 なつき
爽やかや海風入れて異人館 うつぎ
一の谷受くる身ほとり秋の風 わかば
句碑めぐりいつのまにやら草虱 こすもす
野葡萄の色づき初むる一の谷 澄子
国生みの島へ秋潮またぐ橋 むべ
菊手向く塚の敦盛寧かれと 澄子
黒松のますらをぶりや浜涼し むべ
眼下には大秋晴れの須磨淡路 わかば
木の実かと思へば桜紅葉かな あひる
秋の日や花の描かれし駕籠の中 えいじ
秋山路退りて須磨の浦望む せいじ
句碑綴る木々の鳥語や秋の晴 わかば
海の橋から紅に夕焼けぬ 澄子
薄紅葉透ける渓谷一の谷 こすもす
飛ぶ鷺の影滑りゆく秋の川 あひる
松見越しきらめく海や秋の須磨 みきえ
句碑辿る盗人萩を道連れに うつぎ

2025年9月13日

香煙とミストくぐれり彼岸寺 なつき
川幅の細る岸辺や荻長ける わかば
トンネルを出れば颱風待つてゐる えいじ
歌碑の辺に添ひくるものは秋の声 わかば
ミスト降る参道に脱ぐ夏帽子 なつき
展けたる海風捉へ蜻蛉ふゆ わかば
海展けなぎさ海道秋暑し わかば
島遍路釣り人とゆく定期船 なつき
水底に躍る日の斑や秋澄めり 澄子
黄落や風に答ふる楢林 むべ
黄落や空透かしみゆ散歩道 澄子
秋空やビルつなぎゆく飛行雲 康子
グランドのフェンスなだるる蔦かずら 康子
大嵐過ぎて毬栗転ぶ森 康子
夕日浴び鹿の子跳ね逝く風の丘 澄子
秋の森幾度も濡らす狐雨 澄子
風渡る丘に鹿の子ら集ひけり 澄子
颱風裡車線はみでる急貨物 えいじ
颱風や海をま白に横切れり えいじ
神木の千手広ぐる秋の空 康子
菊芋をひと枝手折る山路かな むべ
ビオトープ綴る小道や昼の虫 わかば
つくばいの水輪きりなし秋日燦 康子
暴風雨玻璃をワイパー軋めけり えいじ
息とめて鳥を見逃す颱風神 えいじ
草原を這ひくる霧のはやさかな むべ
かなかなや四国巡りの奥の院 なつき
日照雨過ぐあかがね色の芒原 むべ
風渡る高黍空を刷きにけり むべ
書ききらぬ思ひ身に入む願ひ石 なつき

2025年8月16日

手をつなぎくぐる茅の輪や姫の宮 なつき
パーゴラのグリーンより洩る虫の声 康子
さざれ石に生えし榊の艶やかに なつき
窓開けて終ひ湯に聞く遠花火 康子
花火いま果てて拍手の坩堝かな えいじ
遠花火屋根に顔出すいま佳境 康子
壺型埴輪ならぶ古墳やバッタ飛ぶ なつき
蝉の鳴くドームとなりしビオトープ 康子
蜩に募る寂しさ峡の道 わかば
神苑の橋殿よぎる風は秋 せいじ
姫の宮神体山の清水汲む なつき
睡蓮の円座三つ四つ神の池 あひる
石橋を塩辛蜻蛉くぐりきて むべ
フィナーレの彩を尽くして大花火 わかば
睡蓮の閉ぢし亭午の池巡る せいじ
かなへびの尾のみ見へたる岩涼し むべ
草刈りて埴輪の並ぶ古墳山 なつき
花火果つ煙とどむる遠き闇 えいじ
萩むぐら左右に分るる順路かな あひる
神宮の千畳敷の白砂灼く せいじ
泣くる子の頬のあたりに遠花火 えいじ
大欅ベンチ並みたる樹下涼し むべ
牽牛花蕾一つといふ希望 わかば
神木の紙垂を震わす蝉しぐれ 康子
木洩れ日と遊ぶ目高や神の森 せいじ
橋殿に舞ひ揃ひたる江戸風鈴 あひる
今朝の秋庭に玉ゆら紛れ無し わかば
木下闇榎の洞のかぐろさよ むべ
風鈴の短冊に児の平和の字 せいじ
蒼龍池したたる翠なだれ込み あひる
目潰しの白玉砂利や夏日さす むべ
満月を眺め素直なこころへと わかば
風吹けば円の欠けたる遠花火 えいじ
江戸ふうりん京の都に鳴り響き あひる
跳ねたるは花火となりぬ夜の金魚 えいじ

2025年7月12日

手水舎に背中涼しきミストシャワー 康子
御手洗の赤き柱や青紅葉 ぽんこ
燕とぶ乗り継ぎ駅の空埋めて なつき
奥の池すいと顔出す亀涼し むべ
現れしメタボの蜥蜴尾を持たず みのる
水底に異な虫の這ふ泉かな みのる
白鶺鴒水路の綺羅を啄めり むべ
本陣跡今は図書館山車かざる なつき
緑蔭の離宮に拾う詩心 わかば
お馬車道昔しのびて木下闇 わかば
蜜蜂の花をジプシーする野かな えいじ
慰霊碑へのぼる香煙青葉風 康子
噴水のリズムに乗せて水の精 わかば
若竹の天辺風のうねりかな わかば
川半ば四肢の揃わぬ亀涼し えいじ
開け放つ蕎麦屋の風鈴鳴りやまず 康子
靴擦れの足を冷やせり夏の川 なつき
初蝉や森蔭落とし川流る えいじ
緑陰に朝食広げ老夫婦 むべ
小苑に青葉尽くしの風の道 澄子
水底の砂をどらしむ泉かな みのる
夏草や町を見下ろす関所跡 なつき
白珠の散らばるなぞへ藪茗荷 むべ
蕎麦粉挽く水車の涼し音もまた 康子
万博の夏夜を飾るドローンかな ぽんこ
築山へ紫陽花の途辿りけり 澄子
葉漏れ日を舞ひて瑠璃なる夏の蝶 えいじ
素枯れゆく紫陽花ゆかし小径かな 澄子
邪気払ふ葉を足場とし蜻蛉生る むべ
水打つてネオンの滲む夜の街 みのる
夏空の櫓のしゃちの反り身かな ぽんこ
炎天に鯉も逃げ出す橋の下 ぽんこ
花付きの胡瓜も並ぶ無人棚 澄子
端居して米騒動の話かな みのる
水底の魚戯れて青葉影 澄子
カラフルな絵馬の犇く青葉寺 康子
鬩ぎ合ひ池を狭しと鏡草 わかば
緑陰の少年ナハトムジーク弾く えいじ
城の濠水位の低き旱かな ぽんこ
水子供養の頬ゆたかなり夏椿 なつき

2025年6月14日

夏雲を睨みつけてる鬼瓦 ぽんこ
園丁は若き女子や薔薇の園 なつき
頑張れと檄飛ぶダート夏の空 えいじ
庭涼し小流れに風生まれけり 澄子
絵図の立つ歴史古道の木下闇 みのる
岩噛んで根上りしたる樹下涼し みのる
奥宮へ続く石段苔青し もとこ
定家かずら散りくる樹下の立ち話 あひる
待ち人やカフェの静もる梅雨の窓 よう子
薔薇園の小道ゆつくり黒日傘 なつき
実梅落つ四代並ぶ廟の前 なつき
涼風や万物ゆらぐ朱雀池 あひる
薄暗き水面を染める青紅葉 ぽんこ
緑陰に風の道あり遍路寺 もとこ
豊かなる湧き水藻花揺れやまず むべ
川涼し早瀬に靡く水草また 澄子
何処までも定家葛の縋る白 よう子
地蔵どち天蓋となる若楓 よう子
緑蔭や童地蔵の持つ憂へ わかば
一掬の湧水に汗ひきにけり 康子
ありのまま生きよと大師夏の池 もとこ
万緑を統べ巌頭の大師像 うつぎ
夏の日にビロード肌の馬巡る えいじ
往還は道無き道や青葉風 たか子
遠音聴く森の静寂や時鳥 わかば
樹下涼し植物談義盛り上がる もとこ
楼門の褪せど紫陽花滴りぬ よう子
黄菖蒲や弁財天の琵琶盛ん うつぎ
太閤の由緒そちこち青嵐 たか子
わらべ地蔵罪なき笑顔苔の花 ぽんこ
竹藪の石の塔積む苔の花 ぽんこ
石庭に日の斑を落とす樹下涼し 康子
わさわさとウェーブなして風若葉 澄子
定家葛の落花畳や余野街道 こすもす
修道士ロレンソの道滴れり あひる
蔵涼し天蓋なせる大欅 むべ
ロレンソの布教の小径青葉風 うつぎ
青楓もりあお蛙の毬隠す うつぎ
夏草や花弁の数が名の決め手 こすもす
急流の赤き鉄橋濃あじさい ぽんこ
あめんぼう青天井を弾きけり 康子
修道士どち通ひし道や樹下涼し こすもす
苔むせる巌迸る滝涼し わかば
縫いぐるみ脇侍に地蔵夏街道 もとこ
十薬の群落なせる水辺かな 澄子
一渓の涼し瀬となり淵となり みのる
せせらぎを覗く四葩を吾ものぞき たか子
湧水の吹上げやまぬ樹下涼し 澄子
三連単当たりてだちと呑むビール えいじ
薔薇園に焼き立てパンのカフェテラス なつき
五年生の遠足即席麺工場 こすもす
緑さす磴の天辺朱の祠 康子
若楓十重二十重なすテラス席 むべ
青紅葉の葉陰泡々の卵塊 こすもす
木洩れ日を撥ねてたばしる夏の水 あひる
観音の御前で付きぬ草虱 うつぎ
とれたての枇杷ふるまはる農家かな むべ
毬小さき四代廟の濃紫陽花 なつき
池鏡緑の木々の影美し わかば
出走を呼び出すアナの声涼し えいじ
門川に板渡し売る夏野菜 むべ
激つ瀬の足下に逸る橋涼し みのる
苔の上をたたら走りす岩清水 康子
青嵐下五指折る吾の頭上 たか子
土手つ腹からも水吐く梅雨の渓 みのる
秀吉の植えたる榧や樹下涼し あひる
夏雲や大師像統ぶ具足池 よう子
競り合へる馬は鼻の差風青し えいじ
薬師堂小暗さに差す夏日影 たか子
花期近き数多の蕾夏椿 わかば

2025年5月17日

パドックの栗毛スリムや夏木立 こすもす
闊歩する噴水越しの黒毛馬 こすもす
フラッグの振られ疾走きそい馬 わかば
夏の浜隣りは鳶の話しなど えいじ
パドックにいかにもやんちゃ競べ馬 ぽんこ
紫の揃ひの法被菖蒲守 なつき
薫風や水面にみどり揺れやまず 澄子
騎手どちのカラフル衣装草競馬 こすもす
瀬しぶきに雫の光る歯朶涼し 康子
おつちやんの怒号も走る夏の芝 もとこ
句帳手に遠まなざしのサングラス みのる
藤棚の風に煌めく洩れ日かな 康子
青芝の折り目正しく刈られをり 澄子
顔上げるゴールの騎手や夏兆す よう子
返し馬馬場を確かむ夏レース ぽんこ
出走待つ馬場の緊張雀の子 よう子
池底の石に足生ゆ蝌蚪の群 なつき



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