2010年明日香吟旅作品集

参加者の自選による作品集です。


投稿者一覧(17名・投稿順)

稲淵の棚田(画像をクリックすると大きくなります)

明日香さん

お名前 = 明日香
参加年 = 2003年
都道府県= 奈良県

 

山峡に煙ひとすじ里の秋

たち並ぶ賞の案山子や峠道

秋夕焼なぞへに傾ぐ道祖神

気をつけての声を後ろに虫の闇

せんとくん案山子棚田を全貌す

稔り田を砦としたる宮の跡

飛鳥川散り込む桜紅葉かな

いのこづち夕日を弾く棚田道

一枚は黒米なりし豊の秋

深秋や目鼻崩れし二面石

皆さまの熱意に圧倒された2日間でした。みのる様皆々様本当にありがとうございました。 また季節を違えて何度も明日香へお越し下さいませ。もうご家族に明日香を案内できますね(^^) 

百合さん

お名前 = 百合
参加年 = 2003年
都道府県= 大阪府

 

甘樫の丘に見下ろす豊の秋

秋しぐれ木々の葉色の斑なる

石舞台囲む山並空澄める

神の木に耳あてて聴く秋の声

窓開けて虫の声聴く旅の宿

ストーカーめきし秋の蚊払ひけり

麓より声谺して山は秋

と見る間に草に紛れし秋の蝶

飛鳥川木々を映して水澄める

この森の葉擦れの音も秋の声

涼しさの後の明日香鍛錬吟行は暑さが身に応えましたが、よき勉強に成りました。みのる様、皆様にお世話になりました。有り難う御座いました。

よし子さん

お名前 = よし子
参加年 = 2004年
都道府県= 大阪府

 

寝ね惜しむ明日香の宿の虫浄土

高枝より鵙の鋭声や朝散歩

遠山に雲棚びきて朝涼し

豊秋の大和国原黄金原

訪へば菊の香満つる飛鳥寺

秋日落つ大和の山の影法師

川上りはた川下りあめんぼう

額づけば首塚菊の供華にほふ

月天心寺の大屋根濡らしけり

猛暑の明日香で四十句も作句するのは大変な思いでしたが、何とか数だけは出来たものの愚作ばかりでした。それを添削して下さりとても良い句になりました。ありがたいことだと感謝しております。この体験を次回に活かせたいと思います。今度はよい景色を楽しむ余裕もほしいなと思いました。

わかばさん

お名前 = わかば
参加年 = 2004年
都道府県= 兵庫県

 

高塀の外へさゆらぐ百日紅

法面の一叢そよぐ花薄

萩葎枝垂れて風の生まれけり

近づきて案山子とわかる棚田かな

峠まで棚田を行けば秋暑し

虫すだく森へ一閃朝日さす

色鳥来朝の光の洩る森へ

朝日いま谷戸の稲田にとどきけり

真夜覚めて明日香の里の良夜かな

みのるさん、明日香さん、うつぎさん、幹事の皆様、大変お世話になりました。明日香の里は、山に囲まれ豊かな水と実り、澄み渡った月、心がふるえるのを何度か覚えつつ過ごさせて頂きました。歩いたおかげでしょうか、痛んでいた腕が難なく上がるようになっていました。心身ともに豊かに恵まれましたこと心から感謝いたします。

かれんさん

お名前 = かれん
参加年 = 2008年
都道府県= 大阪府

 

露草や一過の雨に瑠璃深む

道路鏡映す棚田の彼岸花

落し水音潺潺と棚田道

宿へとる道は一筋竹の春

落合ひの音露けしや飛鳥川

対岸のなぞへを埋む曼珠沙華

道ゆずり合ひてハイカー爽やかに

恙なき明日香の旅や豊の秋

ゆくりなく望の月得し吟旅かな

句会また句会や吟旅の灯親し

天候に恵まれ良い旅吟でした。見ることの大切さを痛感いたしました。皆様のお蔭で楽しい旅吟ができました。有り難うございました。

はく子さん

お名前 = はく子
参加年 = 2003年
都道府県= 大阪府

 

豊の秋大和三山見ゆる丘

あぜ道に案山子百態虫はやす

暮れ初めて峡田は虫の浄土かな

秋天へ棚田幾枚数へけり

露の畦踏みて里山朝散歩

彼岸花つづるあぜ道朝散歩

明日香道楽し秋草あまた咲く

早暁の森の鳥語に水澄める

白芙蓉思惟観音坐す寺

鐘一打撞くきて寺苑の秋惜しむ

残暑厳しき中難行苦行の2日間でしたが なんとか乗り切ることが出来ました。 いっぱいいっぱいお世話になり、皆様本当に有難うございました。

菜々さん

お名前 = 菜々
参加年 = 2005年
都道府県= 大阪府

 

飛鳥路のかめバス待つ間秋しぐれ

村人のすぐそこ遠し彼岸花

葛の蔓飛鳥めぐりのバスに触れ

筆先に似たる蕾や彼岸花

曼珠沙華いよよ夕日に燃えににけり

畦に立つわらべ案山子は赤い靴

飛鳥野を隈なく照らす良夜かな

明日香絵図宿に広げて夜の長し

山粧ふ裾野を走る一水に

善相に秋の翳濃し二面石

ロマンあふれる明日香の旅、あっという間の二日間でした。聖徳太子、入鹿、馬子などの名を見かけてはここが彼の歴史の舞台かとワクワク。曼珠沙華にあの壁画の飛鳥美人を重ねたり。そうこうしている間に句会時間が迫り慌てるばかりでした。思いが先に立ち目の前の景色を詠む事の難しさをつくづく思った旅でした。こんなにも夢中になれた時を与えて下さった事、みのるさん、皆さんに感謝です。

有香さん

お名前 = 有香
参加年 = 2003年
都道府県= 大阪府

 

ハイカーに手を振る明日香野路の秋

曼珠沙華供華に挿されし石舞台

明日香路連なりすすむ秋日傘

めまとひを払ひ会釈を交はす野路

案山子とも人ともつかず夜の明くる

飛鳥仏かんばせ暗き秋思かな

蜘蛛の囲に透けて香具山遠霞

目を細めなければ見えぬ糸とんぼ

飛鳥川木立を縫ひて曼珠沙華

梵鐘の一打に秋の深みけり

明日香吟旅も無事に終わり、みのるさん、明日香さんはじめ皆様にはお世話になりました。吟旅は初めての経験で、正直いって句を作るのに四苦八苦いたしました。無季、二重季語がノートに並んでおります。句の数をクリアー出来たことが、私の初の一歩だと思っております。有難うございました。

こすもすさん

お名前 = こすもす
参加年 = 2003年
都道府県= 兵庫県

 

蜘蛛の囲をハンモックとす枯葉かな

見上げれば病葉多き古木かな

近道はマムシ注意の札の立つ

飛行雲直立したる天高し

棚田の日釣瓶落としや展望台

一色にあらず棚田の稲なびく

秋の蚊のあくびの口に飛び込みぬ

豊年の棚田に朝日さしわたり

展望の大和三山秋晴るる

自転車で追ひ越す子らや野路の秋

「参加します」とは言ったもののついていけるのか?と心配しながらも初めての明日香の地に期待もいっぱいの今回の吟旅でした。 終わってみればまさに「忙しかったけど楽しい二日間」でした。みのるさんはじめすばらしい場所を紹介してくださった明日香さん、いろいろ準備していただいたメンバーの皆さん本当にお世話様でした。又の機会を楽しみに日々精進していきたいと思います。

満天さん

お名前 = 満天
参加年 = 2003年
都道府県= 大阪府

 

石舞台そよ吹く風にあきつ舞ふ

百選の棚田は今や豊の秋

秋暑し頼む木々なき石舞台

案山子にはあらずカメラマン動く

曼珠沙華棚田の畦を区切りけり

露天湯に肩の沈めば虫浄土

虫の音の間遠となりて夢の中

萩葎かきわけて訪う石舞台

万葉のゆかりの橋に秋惜しむ

二面石我が胸に問ふ秋思かな

集合場所に到着するや否やの大雨にびっくり。でもバスを降りて吟行地に到着すると不思議と晴れる。 夜は待宵の月を仰ぎ、朝は6時起床で涼しい内に徒歩にて石舞台等を散策。 平日だから棚田の案山子さん達とも対話でき句材は山ほど授かる。 全身から汗の流れるのも気にせず(?)四句会40句をクリアさせていただきました。 みのるさん、明日香さん、うつぎさん、皆さん有難うございました。

きずなさん

お名前 = きずな
参加年 = 2005年
都道府県= 大阪府

 

高鳴りてさ走る疎水秋高し

落栗や農小屋なべてトタン屋根

どの道をとるも水音野路の秋

かなかなや一句会終ゆ裏山に

百選の棚田は広し蝗飛ぶ

秋夕焼帰る農夫と道連れに

畦ここだ水漬くと見れば野菊叢

紫苑咲き破れ築地を隠しけり

岡寺と粧ふ山を指さされけり

曼珠沙華入鹿首塚訪ふ道に

自信を持って出した句が無季であったり、辞書にない言葉を使っていたり、今更ながら10句の締め切りに慌てふためいていたんだと力不足にがっくりです。しかしこれにめげず、みのるさんのお教えをよく勉強して、生涯俳句を楽しみたいと思います。

宏虎さん

お名前 = 宏虎
参加年 = 2003年
都道府県= 兵庫県

 

神宮の太鼓の音や新松子

秋暑し土偶びっしり土産店

豊野亜紀ひろごる中に飛鳥寺

乱れ萩展望台の径せばむ

秋の蝶ついと消へたる草葎

いい舞台そびらに歩む秋日傘

亀石を撫でて明日香の秋惜しむ

鶏頭の孤高の紅を極めけり

月白や万葉人の詠みし丘

くっきりと棚田耀ふ月今宵

みのるさん、明日香さん、会計の菜々さんはじめ寝屋川の方々、みのる選を逸早く纏めて頂いたうつぎさんを含めた能勢の方々、吟旅にご参加ご協力頂いた皆様のチ−ムワ−クのお蔭で無事第一回を終えることが出来ました。スワン句会全員の智力、体力、向上心には深く敬意を表します。 これからも俳句の真髄に少しでも近ずけるよう、みのるさんのご指導を仰ぎながらお互いに切磋琢磨致しましょう。

うつぎさん

お名前 = うつぎ
参加年 = 2003年
都道府県= 大阪府

 

露けしき万葉の碑は相聞歌

秋蝶の黄をこぼしつつ過ぎりけり

飛鳥路の棚田の天辺霧隠れ

秋灯煤けきったる飛鳥仏

身にぞ入む頬傷深き飛鳥仏

杉の秀の黒く聳ゆる月の影

遠望に朝日葉字句は鳥威

秋扇ついと閉まりし吟行子

秋蝶のあち来こと来す二面石

曼珠沙華藪の奥へと飛び火して

40句というとてつもない数が「どうにかなる」から「どうにでもなれ」の開き直り気分で臨ませてくれました。33度の残暑、若し40句ではなく20句だったらもっと暑さを感じていたと思います。汗が流れていてもとにかく一句をと頭がそちらの方にいきましたから。私にとってのこの10句は汗の結晶のようで沢山の事を学ぶ機会になった宝物です。みのるさんのいつも仰って下さってる教えがこの体験をとおしてよく解りました。

小袖さん

お名前 = 小袖
参加年 = 2004年
都道府県= 大阪府

 

水澄みて真砂の躍る飛鳥川

石舞台秋つ光を集めをり

秋の鐘一打首塚寧かれと

稔り田に天の香具山横たはる

山門を額縁として稲田見ゆ

二面石彫りのくずれに秋思憑く

糸とんぼ川面を掠め掠め飛ぶ

序破急の沢音もまた秋の声

人気なくなりし寺領や秋日落つ

霧の中瘤の見ゆるは二上山

今年の一月から、GH例会、吟行と、熱心に俳句を始めるようになりました。 今回の吟旅での句はほとんど手直ししていただいたものばかりですが、こうして10句並んでみると嬉しいものです。 素直に感じ、素直に詠むことを今回学びました。

せいじさん

お名前 = せいじ
参加年 = 2010年
都道府県= 大阪府

 

秋暑し神苑の芝養生中

草を焼く煙に紛れ秋の蝶

両翼に夕日の透ける蜻蛉かな

耳鳴りにあらずまつはる秋の蚊ぞ

満天の星も隠るる良夜かな

秋蝶をつまんでもみる夢の中

虫の音を枕としたル旅寝かな

酔顔の芙蓉に隣る二面石

露草の瑠璃散りばめし散歩道

黄金の稲田に浮かぶ古刹かな

みのる選が2句しかありませんでしたので、残りは皆さんにとっていただいた中から8句を選びました。私の場合、まだ苦吟するレベルにも達していないので、皆さんほどには苦労をしなかったかもしれませんが、それでも毎回10句、計40句は大変でした。吟旅や吟行の経験をもっと積んで、はやく皆さんの域にまで到達できればと願っております。今後ともよろしくお願いいたします。

ひろみさん

お名前 = ひろみ
参加年 = 2010年
都道府県= 大阪府

 

たわわなる桐の実丘を埋むかに

ホ句の旅初めて拾ふ落し文

木々覆ひつくして葛の花匂ふ

夕暮れの棚田棚田の虫の声

ふり向けば夫婦案山子の笑顔かな

秋の水瀬石あらひて曲がりゆく

芝草の万朶の露に朝日射す

黒土を乗せしまんまの菌あり

稲田中ニュースを告ぐるスピーカー

曼珠沙華茎もほんのり紅染める

明日香の山や谷を登ったり下ったり蚊を追い払ったり、俳句を作る余裕なんて無かったのですが、十句作らなければどうなるのか心配で、見た物は何でも句にして歩きました。定例句会では互選もみのる選もゼロのことがありましたが、今回は子どものお絵かきのような作品がみのる選に入っていたり添削でかっこ良くなっていたり、びっくりしました。本当に良い経験をさせて頂きありがとうございました。

みのるさん

お名前 = みのる
参加年 = 2000年
都道府県= 兵庫県

 

秋草の揺れて風道教えけり

しんがりに句を拾ひつつ野路の秋

石舞台遠巻きにして秋惜しむ

あきつ群る棚田の夕日撒き散らし

高鳴るは棚田を落つる秋の水

蜘蛛の囲の主秋風に身じろがず

二面石裏はのっぺらうそ寒し

飛鳥風通ふ堂縁秋惜しむ

磊々の瀬を過ぎてより水澄める

GHのWEBページを立ち上げたのが10年前の2000年でした。その後、賛同してくださるメンバーも増え、京都の嵯峨野で始めて一泊吟旅をしたのが2002年12月でした。そのときの参加メンバーで今も続いて応援してくださっているのが、「つくし」さんです。 当時のメンバーの大半は、GHを卒業され、いまでは結社の主要同人として活躍しておられる方もいらっしゃいます。GHの看板的存在であった毎日句会はその使命を終えて閉じましたが、いまなおGHの理念に賛同し協力いただいているメンバーとのご縁が継続できていることを考えますと感慨に堪えません。 これまで、GHを支え、ご協力くださった読者の皆様に心より感謝いたします。

定年後も第二の仕事が与えられたために不誠実なGH運用が続きましたが、 昨年10月、ようやくその職も辞してGHの運営に専念できるようになりました。 今回、今までのご恩に感謝したいという思いで一泊吟旅を提案しましたが、正直言ってこれほどたくさんのメンバーが参加してくださるとは思いませんでした。参加者のみなさまから期待と不安とに揺れるお気持ちのメールをたくさん頂いていましたが、全員が目標の40句を見事にクリアーされました。 残暑も厳しく、本当に苦しかったと思うのですが、その分、ひとつの難関を打ち破り新天地を体験できたという達成感、満足感は大きかったのではないでしょうか。

みのる自身も作句活動からは遠のいていましたので、みなさんと同様に苦しかったです。 お手本になるような作品は少なく、はずかしいものばかりで情けないのですが、 旅の思い出として、末席に綴らせていただこうと思いました。 苦しくもあり楽しかった明日香吟旅の思い出を参加者全員で共有するために、ぜひみなさまの作品も投稿してください。

最後になりましたが、今回の吟旅の計画、準備、実行まで、細かく配慮して労してくださったメンバーの明日香さんに心より感謝します。 叶うことなら、続いてこうした楽しい企画を継続できたらと願っています。引き続いてGHを応援いただきますよう、よろしくお願いいたします。


 
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