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2025年12月8日

日を孕むままに散りたる大銀杏 康子
枯木影苔の起伏に千手なす 康子
老松の根方隙なく藪柑子 澄子
冬はじめ陽射し明るき百の竹 澄子
苔庭に日の斑を弾く散り銀杏 康子
なぞへ行く女庭師の落葉籠 むべ
冬温しゆらりとうごく魚影かな 澄子
遣水をまたぐ石橋紅葉散る むべ
四阿へ辿る階冬紅葉 澄子
池に添ふ小径団栗畳かな 澄子
竹林に朝日のシャワー冬日和 康子
武蔵野に冬青空の抜けるごと むべ
遣水に淵あり回る散紅葉 むべ
そよ風に銀杏落葉の雨降りぬ むべ
陽だまりの松に物見や寒鴉 康子
笹藪に珠玉匿ふ藪柑子 むべ
雪吊りの切っ尖過ぎる鳥の翳 澄子
佳き風に池へと色葉吹雪かな 康子
杣道に零るる日の斑冬紅葉 澄子
四阿に雪吊りの松見下ろせり 康子
紅葉散り這松の木に囚はるる むべ

2025年11月12日

鳥語降る大樹の多し寺小春 むべ
吹き溜まる色葉や杜の地蔵堂 康子
薄紅葉くぐり山門くぐりけり むべ
山門をまたぐ洩れ日や寺小春 康子
銀輪の友颯爽と小春の日 康子
寺小春竹百幹も鎮もりぬ 澄子
心字池散華の如く散銀杏 澄子
観世水流るるごとく秋の雲 むべ
掃かでおく銀杏落葉の芝に散る むべ
寺苑統ぶ銀杏落葉の大樹かな 澄子
銀杏散る竹垣またぎ右手左手 康子
冬日射す庚申塔の御御足に 康子
息を呑む銀杏落下畳みかな 澄子
紅葉寺地蔵祠の千羽鶴 澄子
朴落葉拾ふ吾が手の小さかり むべ
竹の春鳥語に交じる葉擦れかな むべ
黄落の染めし寺苑の州浜かな 康子
皮一枚横臥古木に秋深む 澄子
寺小春州浜に休む鯉あまた 康子
掃きよせし銀杏の実や庭師小屋 むべ
秋澄むや白龍の如雲迅し 澄子

2025年6月4日

龍神の祠を覆ふ木下闇 澄子
竹落葉洩れ日を乗せて流れゆく 康子
遠足や小川にしゃがむ赤白帽 康子
野原来て十薬の白溢れしむ むべ
天蓋は欅若葉や蔵涼し むべ
葉の大き夏大根の売られをり むべ
広縁をこの字に曲がり風薫る むべ
十薬の水辺縁取る小径かな 澄子
蜘蛛一頭天より降ろす銀糸かな むべ
せせらぎの過ぎる民家の涼しけれ 澄子
湧水のひかり散らして通し鴨 澄子
雨晴れてダイヤの雫夏の草 康子
足投げてホ句推敲す縁涼し 康子
湧水に洗はれ白き海芋かな むべ
くちなはの濃ゆき影曳く夏野かな 澄子
夏木立馴染みの欅大樹かな 澄子
とれたての枇杷の実並む農家かな むべ
石庭に絡む洩れ日や樹下涼し 康子
葉隠れに綺羅の雨粒蜘蛛の糸 康子
ゆらゆらとくちなは泳ぐ清水かな 澄子
風涼し鳥語の響く長屋門 康子

2025年5月3日

囀に竹の葉擦れの二重奏 むべ
ベンチへと葉模様映す新樹光 康子
薫風や撮影上上吟行子 澄子
緑摘む庭師の半被松葉模様 康子
若緑やさしく摘める庭師の手 むべ
幾筋の綺羅絶え間なく苔清水 康子
降り注ぐ鳥語に舞ひし竹落葉 康子
風薫る急磴つづる羊歯の道 康子
今年竹皮つけしまま天目指す むべ
薫風や水面にみどり揺れやまず 澄子
青芝の折り目正しく刈られをり 澄子
杜若池の水輪に崩れもし むべ
青芝や青海原に松の島 澄子
昨夜雨に脱ぎちらかりし竹の皮 康子
幾千の挙り天立つ若緑 澄子
街騒を絶ちたる苑の新樹かな 澄子
木洩日に紫透ける著莪の花 むべ
松落葉竹のくいぜを飾りをり 康子
松脂の指に残りて緑摘む むべ
目瞑りて水の音聞く薫風裡 澄子
小米卯木小人の国の花めける むべ

2025年4月7日

図書館へ連翹灯す小径かな むべ
生垣につぎつぎに舞ふ落花かな 康子
弁当の花びら拾ひ花筵 むべ
肩に乗るひとひら花の雫かな 澄子
キャンパスの銀輪はいま花吹雪 康子
久々に集ふ句友に花吹雪 康子
寧ろ母華やぎて見ゆ入学式 澄子
アーチなす学舎の窓に若葉影 康子
花の雲抜けて駅舎の赤い屋根 康子
戻りたる消防車にも飛花落花 むべ
笹鳴に誘われ森のキャンパスへ 康子
花守の袋いつぱい屑の山 康子
ゴブリンの潜みし館花曇 澄子
獅子の口より吐かれたる水温む むべ
三姉妹の如落会花惜しむ 澄子
チューリップ揺るる教科書販売所 むべ
大路いま桜吹雪の予兆かな 澄子

2024年10月2日

新涼や瀬の楽響く長屋門 康子
薄紅葉蔵の白壁透かしをり 康子
曼珠沙華眩しき象牙色まじる むべ
木漏れ日を転がし揺るる秋桜 康子
空稲架の竹棹ゆるく曲がりけり むべ
車椅子並ぶ笑顔や萩日和 康子
せせらぎの雫かんばせ涼を効く 澄子
古民家の大玻璃映す竹の春 康子
炎立つ海原のごと曼珠沙華 むべ
風通ふ痕跡とどめこぼれ萩 むべ
丘の縁紅綴る曼珠沙華 澄子
猿回し子らの拍手の花野かな 康子
笑顔あり泣き顔もあり案山子かな むべ
丘までの道標なる曼珠沙華 澄子
展がれる秋の起伏野モネの庭 澄子
紅白の錦織りなす曼珠沙華 澄子
石組を蹴り落つる水初紅葉 むべ
石畳風に応へて木の実落つ むべ
竹春を撫づる水車の水陽炎 康子
丘に敷く紅き絨毯曼珠沙華 澄子
せせらぎに幾度も涼風興りけり 澄子

2024年9月7日

日を弾く水面の綺羅や風立ちぬ 澄子
川蜻蛉翡翠の色となる刹那 澄子
嵐去り身に入む土嚢遊水路 康子
小魚の影底に濃く水澄めり むべ
秋の魚写し身よりも影濃ゆき 澄子
青空に銀の糸なる川蜻蛉 澄子
秋水や小さき水車のよく回り むべ
葉蔭より綺羅の一筋山清水 康子
四阿に友と二人や風爽か むべ
秋の晴れ茶屋で落ち合ふ句会かな 澄子
庭門の苔に艶めく朝の露 康子
おはぐろや流水奔むひとところ 澄子
無花果の庭に売られし農家かな むべ
小流れに水引草の橋渡す むべ
虫の声朽ちしベンチの柔さかな 康子
多行松を虜としたる赤とんぼ 康子
滝岩を虜にのぼる蔦かずら 康子
佇めば一渓覆ふ蝉のこえ 澄子
一水に沿ひて連れだつ赤蜻蛉 むべ
湧く水を綺羅に留める蜘蛛の糸 康子
笹の葉の疾く流れさる水の秋 むべ

2024年7月6日

青芝へ影の紋様多行松 かえる
隆々と天蓋をなす夏の藤 かえる
星祭り切なる願ひに見惚れをり 澄子
大岩に地図のごとくや苔青し 康子
星祝夜を待ち侘ぶ願ひ笹 かえる
夏蝶や苑の庭師を存問す かえる
蚊を打つて筆握りしむ吟行子 かえる
露ふふむ苔に日の斑の揺らぎをり 澄子
あるなしの風に蓮華の升麻揺れ 澄子
唐日傘木々の洩れ日をころがせり 康子
夏萩の隧道抜けて序破の風 澄子
滝音に鳥語の和する朝散歩 むべ
竹林の葉摺れの音や避暑小径 康子
草れんげ俯く小径夏深し むべ
鳩一羽青芝啄む朝かな 澄子
硬土を終に盛り上ぐ蟻の塔 かえる
四阿の屋根埋めつくす笹飾り 康子
吹抜けに短冊光る笹飾り 康子
青苔の帽子を被る石灯籠 康子
流れ出づ緋色メダカ遊ぶにはたずみ 澄子
蟻の巣の地下帝国へ穴昏し むべ
網代編む天井覆ひ星の竹 澄子
切株に白きかんざし梅雨茸 むべ
尾を揺らせ金魚のすべる汀かな かえる
山百合の崖の下まで匂ひくる むべ
パーゴラにあそぶ日の斑や若葉影 康子
夏芝の地図に樹影の国生まる むべ
青萩のぐんぐん伸ぶる竹アーチ むべ

2024年6月23日

真新し竹の手摺に青葉影 むべ
苑涼し竹籠に活く山野草 康子
石組みに水かげろふや作り滝 むべ
松葉菊日照雨のなかの牡丹色 澄子
軒忍回る水車に触れんとす 康子
川に落つ未央柳の金の蕊 康子
四阿へ長き石段風薫る 康子
薄紅の竹とんぼめく楓の実 むべ
路地奥の葛の葉隠れ一軒家 澄子
そばかすの蛍袋に日差し来て むべ
スプリンクラー廻る真中に虹吹ける かえる
もつれては離れ高ぶる糸蜻蛉 かえる
緑陰や日矢に煌めく湧水源 康子
しづかなる真昼の王路夾竹桃 澄子
草の間に見え隠れせる麦わら帽 かえる
雲映す植田展ごる谷戸の村 澄子
水際にただ一輪の車百合 かえる
南天の花散りたまる石燈籠 むべ
はや田水沸く感ありし真昼の田 澄子
汗引きぬ森の風くる格子窓 康子
自在なる水底の影あめんぼう むべ
手枕に庭師はいびき三尺寝 かえる
くらがりに白き花しる端居かな 澄子
捕虫網兄の真似して振りまわし かえる

2024年6月18日

紫陽花寺見渡す三百六十度 かえる
助手席の首ががくりと目借時 みのる
異な草と引きて吾妹に叱らるる みのる
初鰹ひと振り土佐の天日塩 かえる
草を引く隣家の影の失せぬ間に かえる
福音の使ひのごとく初蝶来 みのる

2024年6月13日

女どち犬を小脇に梅の坂 なつき
水仙が広場の顔や物見台 ぽんこ
梅東風やうち並びたる杓文字絵馬 あひる
薄氷を踏みて登校列乱る かかし
畑を打つ尻また返す鳥に鳥 隆松
御屋敷街「猪がでます」と其処此処に うつぎ
冴返る音なく止まる救急車 よう子
僧侶らのお練り美々しく春日向 かえる
走り根の隙間に芽吹く生命かな かえる
灘霞コンビナートの煙飲む うつぎ
結界に飛び石もどる探梅行 なつき
病窓を画角に山の笑ひたる 素秀
梅園の裏山に湧く雲白し あひる
たたなわる梅の花背にポーズとる ぽんこ
白梅やしぶきのごとく枝垂れ落つ あひる
池涸るる鷺よく歩く泥の中 せいじ
シルバーの歩数競ふや梅日和 よう子
法螺貝の響く参道節分会 康子
連弾のお琴の音色梅見茶屋 かかし
梅林の花の雲より時計塔 あひる
つぶつぶに数珠なし蕾む枝垂梅 みのる
踏むまいぞ見晴台の春の泥 うつぎ
びんずるのお顔滑らか暖けし かえる
点滴のラインもつれる建国日 素秀
下校子の道草靴に春の泥 よう子
安寧の面輪に涅槃したまへり みのる
読経僧寝釈迦醒めよ鐘たたく みのる
高台の春泥しるき町全貌 ぽんこ
踏み石に梅の薄影苔むして ぽんこ
梅苑のピエロの曲技一輪車 かかし
梅日和子と浮かべたる水みくじ なつき
四阿の座布団梅見指定席 よう子
四阿の暗きに添へる淡き梅 わかば
春暁にドクターヘリの影帰る 素秀
若僧の蒼き剃り跡春日射す かえる
梅の苑思ひの彩と香を放つ わかば
お手植の樹齢百年梅三分 かかし
待ち合はせ梅が香通ふ山門に 康子
粛粛と御練り行列節分会 澄子
金泥の贅をつくせし涅槃会図 みのる
梅愉し開花に遅速あればこそ たか子
乱れ飛ぶ礫の如き福の豆 澄子
小春の日宝探しの句碑巡り かえる
紅梅の色いやまさる勢かな わかば
茅渟の海見んと春泥跨ぎけり よう子
梅の花香に寄り添ひて巡りけり わかば
燃ゆる緋や鹿児島紅梅園を統ぶ うつぎ
春浅しアラビア文字の絵馬あらた 澄子
センサーで流るる手水春ひかり あひる
谷戸晴れや宅地脇でもこごみ採る 隆松
白梅の香る清しさいとほしむ わかば
日の注ぐ句碑を巡りて寺は春 康子
海豹の髭さながらに梅の蕊 せいじ
泥濘にワジめく軌跡池涸るる せいじ
看護師の開くカーテン春立ちぬ 素秀
鰐口を叩けば余韻涅槃寺 たか子
凍返る知恵百度石撫でもせず うつぎ
ぬかるみを物ともせずに探梅す たか子
老木を春の啄木鳥起こしけり むべ
金色の九輪見下ろす梅の丘 みのる
蒼天に福豆描く放物線 むべ
梅の丘振り返る目に茅渟の海 たか子
節分会乙女太鼓に華やぎぬ 澄子
葉牡丹のパッチワークや花時計 せいじ
線香の烟に日矢さす寺四温 康子
春愁や並び聞こゆる心電音 素秀
園丁の泥掻き出して蓮を植う せいじ
やせ細る盆梅の幹咲き満つる なつき
春菜に他県車止まる峠道 隆松
畑返す土黒々し谷戸の晴 隆松
復活の摂理大地の草萌ゆる みのる
鐘の音が前口上や年男 むべ
早春の駅中ピアノわらべ歌 かかし
舞ふ豆に挙ぐる千手や節分会 康子
囀りや水車の廻る蕎麦処 澄子
節分の法螺貝天に響もせり むべ
梅ふふむ撫で牛の背に日の温み なつき
きざはしの途に早散る梅の丘 ぽんこ
母支え見し頃思ふ濃紅梅 たか子
薄みどり帯びたる萼に梅白し むべ

2022年3月19日

暖かや勝馬の首さする騎手 せいじ
春うらら馬場に轟くファンファーレ せいじ
本日の馬場は良なり春埃 せいじ
童顔の騎手の鞭打つ春疾風 もとこ
砂煙上げ走り抜く競い馬 わかば
行厨はゆくりなく会ふ花のもと はく子
競馬果て夕日に褪せる春日傘 素秀
勝馬を予想し合うて春日向 せいじ
春風とともにひらりと騎手乗馬 あひる
勝ち馬へ人馬一体なる走り わかば
春おしゃれ耳も足にも装ふ馬 ふさこ
春疾風味方につけし競い馬 小袖
競走馬陽炎のなか駈けてゆく なおこ
ギャロップの鬣なびく春光裡 みのる
御神水掬へば綺羅と春の水 凡士
馬十一頭春塵蹴散らすド迫力 千鶴
様々な色の覆面競い馬 わかば
春塵をさらに巻き上げ競ひ馬 うつぎ
電光板凝視の赤ペン春競馬 ぽんこ
神泉の主かと緋鯉悠然と 凡士
外差しのたてがみ眩し春日燦 素秀
春風やゲート嫌がる去勢馬 豊実
強東風や外れ馬券の空走る もとこ
勝ち戻る騎手春天へ拳あげ みのる
勝馬の栗毛の艶や春の雲 豊実
勝ち馬へ鞭の一振り駆け抜ける わかば
草競馬鴉エールの声を張る うつぎ
馬の背よりわが町ながむ春の夢 ふさこ
馬券捨て春塵の靴パドックへ よう子
春の馬艶光りする毛並みかな 千鶴
パドックへ背なの人垣春麗ら 小袖
躍動の光る毛並みや春の馬場 あひる
応援は五番の馬や草青む よう子
勝ち馬に春空広し騎手凛々し 小袖
中洲なる春を謳歌の草競馬 たか子
鼻筋の白きは血筋春の駒 みのる
春光やハナ差勝負に鞭激し 千鶴
颯爽とパドック歩む春駒 はく子
大外の遠心力や風は春 豊実
春塵に拾ひ確かむ捨て馬券 みのる
緑蔭をかすめ滑走する機体 ぽんこ
初体験栗毛の尻に惚れる春 ふさこ
イヤフォンは競馬中継田螺和 素秀
春場所の力士息抜き草競馬 よう子
パドックの鬣の艶風光る なおこ
春競馬馬券を買ふを禁じらる はく子
逃げ馬の僅差のニ着春疾風 小袖
馬場うらら暫してこずるゲートイン せいじ
馬場均すささらの車陽炎ひぬ よう子
残る鴨寛いでいる馬場の池 あひる
かげろひて機首沈む街馬駆くる もとこ
均したる馬場に降り来て鴉の子 うつぎ
暖かしパドック見つむ車椅子 たか子
髪靡くラプンツェルなる春の駒 もとこ
行つたり来たりパドックと馬場春一日 うつぎ
パドックの芦毛の歩み麗かな 豊実
書紀に記す広田の杜に春探る 凡士
春塵や馬場に乱れし蹄跡 あひる
あたたかや競馬の歴史教はりて なおこ
梅東風に高鳴る絵馬やタイガース 凡士
競ひ馬春光まとひ疾走す はく子
鞭一打なく勝馬となれりけり みのる
名にし負ふ躑躅芽吹くや廣田山 凡士
春風に潮の香ありし競馬場 素秀
疾走する馬の蹄や春埃 ぽんこ
麗かやパドック巡る駿馬群 わかば
野次暑し鼻の差競ふゲート前 よう子
春塵の騎手の尻上ぐゴールかな もとこ
ゴールへと必死の鞭の春駒 はく子
急ぎ足花より団子競馬場へ ふさこ
春光に飛沫く鼻息競ひ馬 うつぎ
散らかして踏まれて馬券山笑ふ たか子
東風に攻む騎手腰うかせ前傾し 千鶴
春一番ほんのり馬糞うふふふふ ふさこ
パドックのおしゃれ鬣春の駒 ぽんこ
春風や競馬新聞読む眼鏡 豊実
春塵にまみれゴールの馬の尻 たか子
パドックとコース行き来す春の昼 小袖
パドックを軽くステップ競べ馬 ぽんこ
逸る馬地団駄を踏む草競馬 たか子
春風のパドック牝馬みな可憐 あひる
パドックに澄める馬の瞳初ひばり 素秀
土けたて人馬駆けぬく春怒濤 千鶴

2022年2月

降りて止み止みて又降る春の雪 こすもす
一坪の菜園鋤けば春の土 凡士
雛飾り機織る部屋の古畳 なつき
道の端を縁取るごとく草萌ゆる わかば
春愁やお顔それぞれ六地蔵 ぽんこ
参道の赤子ぐずるや梅ふふむ よう子
阿難陀ひとり蒼白涅槃変 みのる
ひと冬を健気に咲きて菫かな 凡士
手術祈願飛梅一つほころびて なつき
しろがねの月下に涅槃したまへり みのる
川堰を飛び降りんとす二羽の鴨 せいじ
大涅槃絵図は渚のごと余る みのる
河越えて通り雨めく春吹雪 せいじ
大いなる蕊を持ちたる梅の花 せいじ
菩提子の念珠買ひたる年女 なつき
囀や森に還りしゴルフ場 凡士
雛の間や待合席と隣り合ふ わかば
獣害の畑を横目に探梅行 凡士
歳重ねなほ懐かしき雛飾 わかば
通り雪去れば明るき陽射しかな あひる
梅の間に宝珠の眩し大願塔 素秀
大涅槃絵図の裏より吟行子 みのる
梅ふふむ観音像の御手の上 よう子
紅梅の雨に洗われなほの艶 素秀
沙羅双樹隠れは魑魅か涅槃変 みのる
頭垂れ一礼す脊に春の風 ふさこ
禰宜の妻見廻る杜に梅香る あひる
奥の院梅と地蔵の道おくに ふさこ
鐘楼の裏に菜飯のむすび食ぶ 素秀
梅花節涅槃開帳厳かに ふさこ
竹林のさざめく中に笹子鳴く わかば
梅探り奥の院まで来たりけり よう子
梅一輪一句捻りて推敲す ふさこ
春雨に濡れどもお礼参る母子 素秀
犬二匹と人の足跡雪の朝 こすもす
観音のお顔が映へる菜の花黄 ぽんこ
木の股に積もりし雪のハートめく こすもす
遠山に柱と見へて通り雪 あひる
風鐸も涙の塔や涅槃寺 よう子
下校子の声姦しき春の土手 せいじ
石標裳裾を飾る木瓜の花 ぽんこ
強東風に白波尖る明石の門 わかば
産直の春菜溢れてマルシェ立つ 凡士
枯草の塔婆めき立つ無縁塚 なつき
梅の園金色の袈裟厳粛なり ふさこ
春雲や観音像の淡き影 素秀
春泥を踏む母と子のヌートリア せいじ
べろ出して遊ぶ仔牛や風光る なつき
二の宮の小さき杜に小雪舞ふ あひる
園丁に読経届けや梅ふふむ よう子
通り雪いま只中やペダルこぐ あひる
一陣の風に震へる花すみれ ぽんこ
白梅の蕾は固し吉御籤 ぽんこ

2022年2月

キープ札揺るる盆梅枝越しに 素秀
山に咲く里に咲く野にも咲く せいじ
かきくけこ今日はお出かけいい天気 豊実
新海苔や一番海苔と届けらる わかば
似顔絵の似すぎて脹る弘法市 凡士
初花や石垣だけを残す城 素秀
山に来た里に来た野にも来た せいじ
寅一字葉書を埋めて賀状かな 凡士
洋燈のあかり運河に街吹雪く 凡士
除雪車の信号無視をな咎めそ こすもす
春が来た春が来たどこに来た せいじ
丸四角三角溢るおでん鍋 凡士
滑り終へ安堵の息やスケーター うつぎ
フィギュアの四回転半息を飲む うつぎ
スケーター祈る姿に構へたる うつぎ
春光の丘を統べたり観覧車 素秀
閉ざされし門の遠きに桜の芽 素秀
長き足縺れんばかりスケーター うつぎ
休耕田一枚残し春耕す 素秀
ちやんちゃんこ近う近うと玉座より みのる
灯を消しておやすみなさいお雛さま みのる
さしすせそ鍋を囲んで暖まる 豊実
あいうえおオリンピックの金メダル 豊実
春灯を連ね島々昏にけり わかば
受付はAIロボット室の花 凡士
なにぬねの車検案内届いたよ 豊実
雑巾を縫うて感謝の針供養 わかば
おはようとカーテン引けば雪の木々 こすもす
風花の乱舞を見よや山襖 みのる
海へ降る霰や雑魚の跳ねしごと みのる
あかりをつけましょぼんぼりに せいじ
朝の日に浮かべ海苔舟数見せて わかば
臥すひとと窓越しに見る雪景色 こすもす
兵庫津と古りし燈籠針供養 わかば
大家なる茅葺き屋根に風花す こすもす
湯上がりや一気飲みせし寒の水 こすもす
花が咲く花が咲くどこに咲く せいじ
たちつてと寒い寒いと手をこする 豊実
工事場の朝の始まる焚火かな みのる

2021年3月

児の遊ぶ丘に草の芽犇めけり よう子
打たせ湯に肩の緩まん桜の芽 素秀
黒ぼこをつけて芍薬芽に出でぬ みのる
ショッピングモールの通路木の芽風 なおこ
芽柳の蔵壁にシャンデリアめき せいじ
木の芽晴れ轍重なるモトクロス 小袖
大欅の芽ぶく力に勇気得し なおこ
最終の勤務表閉づ木の芽風 豊実
じゃが芋の脇目に早も力満つ よう子
芽柳や水上バスは玻璃の箱 みのる
遅植の豌豆芽吹く山の畑 小袖
真青なる空を褥に木の芽張る せいじ
翻るとき水面打つ柳の芽 せいじ
村に入る馬頭観音芽木の風 なつき
杣道の風匂ひたつ芽立ちかな 素秀
蘆の芽や池塘啄む二羽の鳥 豊実
草の芽やどっかと座る昼休み よう子
芽柳のはんなり垂れ京の路地 小袖
雨晴れてより芳しき芽木の径 みのる
蓮の芽の泥を掴んで天が下 素秀
はつらつと坂道歩く木の芽時 なおこ
ものの芽のささやき合へる六地蔵 なつき
石室を出づる実生の芽吹きかな なつき
男湯を先に出て待つ柳の芽 豊実

2021年2月

振り向ひて母を呼ぶ児や風光る よう子
へらぶなの不機嫌な顔風光る 豊実
有馬湯女裾はしよりゆく雪解道 みのる
風光るコロナワクチン始まりて なおこ



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