みのる選:2026年2月度

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2026年2月16日

2月8日~2月14日

2026年02月14日
離してもくつつきたがる餅焼くるあひる
下萌を縫ひて潤す忘れ水むべ
広野ありグラデーションに草萌ゆるえいじ
立春の光に弾む野川かなよし女
洞深き老幹なれど梅真白うつぎ
深雪踏み鳴らしつ下る女坂むべ
ふらここの少年ひとり唄ひをりもとこ
ケーキ焼き施設の夫へバレンタインやよい
青空に雪庇の雫光りをりほたる
幼な手が鈴の緒揺らす梅の宮風民
老夫婦相杖となり梅を愛づきよえ
2026年02月13日
日の畑におしくらのごと草萌ゆるよし女
我が庭の鉢といふ鉢下萌ゆるうつぎ
常磐木の秀枝より落つ雪解かなむべ
夕映のそらに道あり鳥帰る澄子
2026年02月12日
枯野へと届く天使の梯子かなあひる
蕗の薹出るはこの辺踏まぬやううつぎ
石橋の裏にかぎらふ春の水せいじ
木々の影廊下に届く春日かな千鶴
葦の間に見え隠れすは恋の鴨風民
老幹の大きな洞に雪残るよし女
春の海波のひかりを縫ふ小舟藤井
間遠なる潮騒の楽春隣やよい
2026年02月11日
大空へ千手を翳す大冬木山椒
芝庭の起伏のままに雪残る澄子
春寒し引戸の機嫌悪るかりしよし女
千本の鳥居に通ふ木の芽風康子
雨雲の切れ目よりさす春日かなきよえ
目を閉ぢて梅の香に佇つ一詩人むべ
下萌に野井戸のしるし杭一つうつぎ
2026年02月10日
主峰なほ雪を被きて春寒し花茗荷
水神の砦となせる枯木立山椒
ちちははの遺影にならべ雛飾るあひる
ゆつくりと池畔離るる薄氷むべ
2026年02月09日
雪雲の切れ目切れ目は群青によし女
廃船の水漬きしままに春寒し花茗荷
旅の途に残す笑顔の雪だるまあひる
ラグビーのルールも知らず妻叫ぶ愛正
春雪の宮居うす絹広ぐごとよし女
あひ並ぶ陶の狸と雪だるまうつぎ
2026年02月08日
花鉢に氷菓のごとき雪の嵩あひる
雪だるま溶けてトトロとなりにけりうつぎ
春寒の浜に伏せある伝馬船花茗荷
この家の子の数と見し雪だるま康子
雪のせて見得切る松の男ぶり風民
雪礫教会前を飛び交ひぬむべ
実南天雪を払ひて立ちにけり董雨
春雪にお気をつけてと朝市女なつき

2026年2月9日

2月1日~2月7日

2026年02月07日
淡雪を被ずき一山暮れにけり風民
勝手口開ければ春の風匂ふえいじ
戸惑ひぬマスクの人に会釈されあひる
春立つや歩幅大きくウォーキングうつぎ
風花のスクランブルや交差点ほたる
2026年02月06日
震災の瓦礫の町に風花す花茗荷
袖合はす大和の嶺々や春寒し明日香
落つ夕日波間の鴨を影絵とすきよえ
白梅や青磁の壺に凛然と澄子
朝戸くる音も軽やか春立てりやよい
目高瓶蓋をずらせり春立つ日うつぎ
敷き藁に春日影置く葡萄畑風民
セピアなる野中に寒緋桜かなむべ
風邪癒えて空気の匂ふ散歩道康子
日脚伸ぶ河原にラッパ吹く人にむべ
2026年02月05日
老幹の苔割り出づる芽吹きかな康子
薄墨にかすむ黄砂の京盆地あひる
春風に誘はれウィンドショッピング康子
フードから転がり出でし年の豆なつき
春水の煌めき落つる可動堰むべ
2026年02月04日
立春や刃に松の香の花鋏むべ
大太鼓追儺の鬼を煽りけりうつぎ
追儺鬼市長の豆に斃れけりうつぎ
2026年02月03日
宮焚火眼下の街の揺らぎけりうつぎ
春光の遊ぶ川面や橋半ばむべ
一斉に千の手の浮く追儺式澄子
豆撒きの白き二の腕ズカ乙女うつぎ
2026年02月02日
寒夜ふとこけしは薄眼開けてをりよし女
春隣山々すこし近う見え風民
鴨どちの逆立ち潜るつぎつぎと明日香
日の枝に団子並びす寒雀わたる
2026年02月01日
舷を打つ波音も早春譜澄子
寒満月甍の波を濡らしけりむべ
ままごとのお皿いろいろ氷張る風民
厄詣で大草鞋吊る門潜りなつき

2026年2月2日

1月25日~1月31日

2026年01月31日
日矢さして大和の嶺々も春まぢか明日香
仁王門をくぐるや否や風花すよし女
一望の枯葦原に風わたるほたる
鶯もち並ぶ菓子舗の明るさよあひる
満帆に春風はらみ外海へ山椒
湯気の立つ屋台に長蛇広場凍つたか子
寝転べば至福や日射す枯芝にむべ
花舗いまし溢れんばかり春の色こすもす
2026年01月30日
群鳩の虜となりぬ福詣なつき
朝焼けに影絵散らしや鶴帰る山椒
公園のベンチ落葉が席巻すきよえ
愛のチョコ赤が氾濫菓子売場康子
悴める手に息吹きつ人を待つうつぎ
愛用す祖母の手縫のちやんちやんこもとこ
2026年01月29日
金柑の豆電球のごとたわわあひる
裸木に透けて落ち行く夕日かなきよえ
銀輪で丘駆け上る寒風子えいじ
2026年01月28日
老幹の冬芽親しき国寿かなよし女
泳がせて洗ふ水菜や金盥あひる
旅の地図ひろげてなぞる春炬燵康子
嵩高く雪を被りし六地蔵愛正
高窓の氷柱を射抜く夕日かなほたる
2026年01月27日
天へ鉾立ちてセコイアや春を待つ青海
寝ねやらず枕辺に聴く寒の風よし女
日脚伸ぶ畳目しるき奥座敷澄子
躊躇せる足跡と見し雪の路地こすもす
2026年01月26日
昨夜の雪庭を白変して去りぬよし女
ひとつ星残し寒暁広がりぬむべ
寒釣りの不撓不屈や風の岸えいじ
鉄橋の果にとどまる寒落暉澄子
2026年01月25日
押せば回る睡蓮鉢の厚氷うつぎ
繰返すバック前進除雪中こすもす
旅苞にさるぼぼを買ふ雪の飛騨千鶴
風花す消息葉書読みをればせいじ
紅梅のひと枝が似合ふ益子焼もとこ