2018年10月16日

木洩れ日やのけぞり仰ぐ渓紅葉明日香
秋水の岩に塞かれて激ちけり明日香
紅仄と残し紫陽花枯れにけり明日香
底石の彩とりどりや川澄める明日香
石龕のみ仏に聞く秋の声うつぎ
うち仰ぐ神の磐座鵙高音うつぎ
ごめんねとひと言秋の蚊を打ちぬうつぎ
秋うらら石の下駄はく力石うつぎ
注連縄の古りて秋さぶ神の岩ぽんこ
甑岩より一条の蜘蛛の糸ぽんこ
小鳥来る連理の大樹力石ぽんこ
秋天へ薄雲展げ山近しわかば
蒼々と瀞に展けて秋の水わかば
凭れあふ風倒木に秋思憑くわかば
柏手に応ふ鳥語や秋うららこすもす
秋日和パワー頂く甑岩こすもす
どれもみな個性主張すくわりんの実せいじ
林道をひとり辿れば残る虫せいじ
参道に沿ひて高鳴る秋の水菜々
小鳥来るおむすびに似し力石菜々
触れもしてあひ秋惜しむ力石はく子
見て見てと広げし手より木の実落つはく子
黄落の樹下に鎮座す力石満天
御手洗の水音高く澄めりけり満天
茶屋床几日がなたてこみ萩日和もとこ
秋日和店主も客も外にをりもとこ
手にかなふ杖を拾ひて秋山路きずな
尺測る手にひやひやと力石小袖
どんぐりを拾ひて供ふ力石よう子
神苑の鎮もる中を木の実落つたか子
秀枝より染まり初めたる渓紅葉なおこ
岩に触れ長き祈りや秋の人宏虎
絵馬に見る幼き願ひ小鳥来るよし子
(参加者17名)
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2018年9月18日

四阿に目瞑りて聞く昼の虫わかば
滴滴とつくばひを打つ秋の水わかば
枝折戸の辺に二三本彼岸花わかば
句碑の辺に添ひくるごとく萩の風わかば
掃き寄せて紅ほんのりとこぼれ萩うつぎ
色変へぬ松の葉隠れ葵紋うつぎ
しじみ蝶マリア地蔵に来て遊ぶうつぎ
山門を貫く萩の石畳小袖
秋灯す茶掛色紙に子規悼む小袖
つくばひの秋水何もいろもたず小袖
どの句碑も萩の寄り添ふ寺苑かな明日香
萩叢に紛れて消えし瑠璃しじみ明日香
句碑あまた巡りて苑の秋を聞くせいじ
たもとほる人座せる人萩の寺せいじ
秋霖を集めに集め川激つたか子
お手水も名泉の湯や秋うららたか子
お茶席の馳走は野辺の草の花菜々
別院へ袖垣ゆかし萩の寺菜々
昼の虫丈余の句碑の後ろよりはく子
菩提子の飛翔の風を待つかまへはく子
たをやかに咲きて乱れて風の萩よし子
今日もまた多作に徹す獺祭忌よし子
萩寺におうす戴き子規悼む宏虎
色変へぬ松の根方にマリア像ぽんこ
見に入むや色紙に子規の絶筆句満天
身に入むや淡々と述ぶ闘病記もとこ
(参加者15名)
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2018年8月21日

曲水に沿ひてとどまる赤とんぼ菜々
一溪の遠近に啼くつくつくし菜々
青天井沈めて山湖澄みに澄む菜々
せせらぎの岩打つ音も秋めける菜々
お隣の屋根越しに見る遠花火よし子
新涼や湖面を走るさざれ波よし子
一山家置きて箱庭出来上がるよし子
樹下涼し千の俳磚並びたるよし子
山霧の真つ只中やロープウエーせいじ
霧流れ込む山頂のショップかなせいじ
パノラマの溪忽ちに霧の海せいじ
奥池に浮かぶがごとく秋の雲満天
奥山路思ひがけなく初紅葉満天
山荘の茶庭に佇てば秋の声満天
山影に星の瞬く帰省かなうつぎ
虚子に触れ四Sに触れ館涼しうつぎ
山路いま奈落となりし法師蝉はく子
未だ青き木の実を落す鵯憎しはく子
おはぐろの瀬石に翅を休めけりわかば
葭原をうねらし渡る風は秋わかば
小魚の群さつと消ゆ川さやか明日香
吟行子残る暑さを口々にこすもす
艶びかる虚子の文机舘涼し小袖
慈悲塔に額づきをれば秋の声たか子
稲の花撫でゆくごとく風渡る宏虎
色変へぬ末に凭れて推敲すぽんこ
恥ずかしと言ひつつ妻の日傘借るよう子
(参加者17名)
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2018年7月17日

風通ふ茶室の庭の羊歯涼しせいじ
天使像より湧き出づる泉かなせいじ
後先となり走り根を蟻走るせいじ
休憩のあと機嫌よし草刈機せいじ
相聞の碑へと紅萩ほつほつと菜々
万葉の苑はこちらと秋の蝶菜々
万葉歌碑めぐるかぎりの蝉時雨菜々
風涼し色紙散らしの石畳菜々
名水の湧く神の杜暑を知らずうつぎ
飛機音に挑むがごとく蝉しぐれうつぎ
身に入むや斎垣となりし力石うつぎ
沢蟹に右往左往す幼の手小袖
渓谷を埋む大樹や合歓夕べ小袖
沢水に育ちしといふ夏野菜小袖
息できぬほど萍の畳む池たか子
萍の揺れて何かがゐる気配たか子
奔放に翻へりをる蓮広葉たか子
行厨は良き風通ふ緑陰にはく子
蝉涼し風の道なる木のベンチはく子
なでしこの薄くれなひを歌碑に咲くはく子
力石灼けゐて何も語らざるよし子
ラムネ飲むコロンと昭和の音がするよし子
本殿へ小門くぐれば黴匂ふよし子
かな文字の涼し白扇煽つたび有香
力石肩を並べし樹下涼し有香
夕さりてより十薬のいや白しわかば
日焼せる農婦の笑顔道の駅わかば
四阿の作る日陰へ鯉寄り来明日香
一階の窓隠す丈花カンナこすもす
茗荷の子縦に横にと微塵切りなおこ
大石に影のさゆらぐ乱れ萩ぽんこ
麻服の皺の数だけある疲れもとこ
苔の岩木漏れ日跳ねる滝行場よう子
(参加者18名)
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2018年6月19日

植田風通ふ猪名野の水難碑うつぎ
鷺一羽植田の畦に身じろがずうつぎ
梅雨茸序列あるごと並びをりうつぎ
一茎にこれ以上無理小判草うつぎ
河川敷水路を埋む茂りかな小袖
コーギー犬短足運ぶうまごやし小袖
千枚の植田に空の広ごれり小袖
空蝉の大樹をのぼる構へかな小袖
雲影に入りては出でて蝌蚪遊ぶ菜々
川の面を隠す中洲の茂りかな菜々
雨蛙柿の艶葉がお気に入り菜々
超高層マンション写し植田澄む菜々
水難碑鎮もり立てる木下闇満天
夏の蝶風に乱舞す川堤満天
早苗田の波しずまれば雲白し満天
梅雨空を支へんと立つ送電塔満天
自転車の轍をにくむ花野かなぽんこ
バラ垣に四肢のばしたる猫の野良ぽんこ
鳥影の一旋したる植田かなぽんこ
とんぼうの羽を休める歩板かなせいじ
一筋の小径が分かつ花野かなせいじ
ランチ待ち行列なせる日傘かなこういち
野に遊ぶどころではなし地震談義宏虎
緑陰の風が撫でゆく鎮魂碑よし子
飛行機の音のくぐもる梅雨の雲わかば
(参加者12名)
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2018年5月15日

丈の薔薇小さき薔薇を侍らしぬうつぎ
根上りを越えては潜り雀の子うつぎ
青空の風の高さに花楝うつぎ
黒揚羽謎の古墳の使者ならむうつぎ
古塚の外濠埋む花菖蒲せいじ
墳丘を覆ひ尽くして蔦茂るせいじ
展けたる苑の隈なく薔薇の花せいじ
花楝去らんとすれば匂ひけりせいじ
謎秘めし古墳へ降らす花楝菜々
バラ百花日向日陰に妍競ふ菜々
風涼し洩れ日綾なす古墳道菜々
グランドゴルフ薔薇満開の苑の中はく子
新樹光古墳を巡る園の道はく子
行厨はバラに咫尺の苑ベンチはく子
五月晴ゲートボールの音高し明日香
青空へレース散らしに花あふち明日香
花楝市民の苑の要なす小袖
新樹光下草にまで届きけり小袖
満開の白バラに佇つ老夫婦なおこ
母と娘の腕組み合ひて薔薇の園なおこ
飛行雲楝の花の空過るぽんこ
謎秘めし古墳を訪へば百千鳥ぽんこ
夏木立音はすれども飛機見えずみきえ
緑陰にリハビリの歩を休めけりみきえ
黄菖蒲の自己主張せる木陰かなわかば
楝の香届く古墳の静寂かなわかば
木隠れに薔薇又薔薇や鳥語洩るこすもす
天蓋をなして園統ぶ花あふちたか子
バラ園に浮沈してをる園児帽満天
鳩追ひて駈ける幼の夏帽子もとこ
お日様の恵みに賛美花あふち有香
花楝謎の古墳と標たつよう子
(参加者20名)
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2018年4月17日

碧潭の山湖にそよぎ花木倍子うつぎ
園丁の苔に残しぬけまん草うつぎ
春の水小躍りしつつ渓下るうつぎ
水琴窟聴きて春愁払ひけりうつぎ
浮草を揺らすは亀の甲羅かなうつぎ
山つつじダム湖の面のはなやげり菜々
囀へ小首傾げて天使像菜々
行厨はぼたん桜の傘の中菜々
緑化園色吹き分ける若葉風宏虎
山荘の庭ことごとく若楓宏虎
チューリップ姿勢よろしく出迎へり宏虎
囀に誘はれつつ奥池へ満天
築山の石楠花屏風絵のごとし満天
曇天を押し上げてをる花水木満天
余花淡し水音高鳴る庭園にわかば
作り滝水滔々と若葉影わかば
春惜しむ野草の小径逍遥しわかば
切株の朽ちし穴より蜥蜴出づ明日香
池鏡池塘の緑パノラマに明日香
園丁らみな膝行す苔の花ぽんこ
千客の笑顔となりぬチューリップぽんこ
山師らの見え隠れする木の芽山こすもす
吊橋に立ちて指呼せる芽吹き山小袖
池のどか植物園をゆらしてるなおこ
行厨や残んの花の散る椅子にはく子
大欅レース広げしごと芽吹くもとこ
猪垣の心もとなき細さかな有香
大玻璃に絵画のごとき庭若葉よう子
(参加者17名)
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2018年3月20日

ジグザグにのぼる人影梅の丘せいじ
菖蒲の芽守るまさらな四つ目垣せいじ
春陰の堂に目を剥く閻魔王せいじ
呆たけし土筆の残る池塘かなせいじ
塔頭の築地に沿ひて土佐水木せいじ
花馬酔木丹のおばしまにたわわなる菜々
万蕾の辛夷背にたつ観世音菜々
たくあんを家苞に買ふ彼岸寺菜々
観音へ磴はなだらか梅香る菜々
春時雨直と閉ざして火頭窓菜々
梅の花散り敷く磴をのぼりけり明日香
梅の丘目の前でんと甲山明日香
雨晴れて参道浄き彼岸寺明日香
羨道の春泥またぎ玄室へ明日香
観音の指差す先に梅盛るはく子
雨意の空山茱萸の黄を極めけりはく子
振れば鳴りさう鈴なりの花あせびはく子
閻王の大き目玉に春の塵ぽんこ
春愁や五百羅漢はみな伏目ぽんこ
み仏のごとき大岩落椿ぽんこ
曇天に燭掲ぐごと白木蓮みどり
せせらぎを聞く奥院の木の芽道みどり
裏参道木の芽隠れに六地蔵みどり
池ほとりの汀を占むる菖蒲の芽わかば
閻王の肩の春塵浅からずわかば
観音の天蓋なせる花辛夷わかば
一灯もなき玄室の春寒しうつぎ
灯明の心もとなき涅槃西風うつぎ
散りし梅水玉模様なせる磴こすもす
ひとしきり食べ方談義つくし摘むこすもす
蝋涙の煤汚れして春寒したか子
観音の御手の誘ふ梅の丘たか子
日射すとき笑顔となりぬ梅の花なおこ
高僧の裾ふくらます春の風なおこ
春愁や水子地蔵に供華溢れ宏虎
安産のお礼を納む梅日和宏虎
春風にからんころんと祈願絵馬満天
身にぞ入む供華ひとつなき石棺に満天
閻王のまつげにあらず春の塵有香
御仏の正面に座し春愁ふ有香
春寒し堂の羅漢は肩並べ小袖
梅林のなぞへの迷路めぐりけりよう子
点描のごと紅白に梅の丘もとこ
(参加者18名)
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2018年2月20日

飛び石に水の膨らむ春の川ぽんこ
下萌やゆつくり回る水車かなぽんこ
磯の香の砂嘴をもとほり踏青すぽんこ
春ともし酒蔵支ふ太柱ぽんこ
春光を揉むごと逸る早瀬かなぽんこ
酒蔵の美人ポスター春ともしぽんこ
試飲して家苞に買ふ新酒かなぽんこ
うららかや試飲かさねて蔵めぐる菜々
春の海オリーブ垣に沿ひゆけば菜々
春館玉座の椅子を宝とす菜々
酒蔵の湯気這ふ小径犬ふぐり菜々
踏青や六甲を背に河口まで菜々
蔵町の白壁凛と風光る満天
春光の金糸となりて水底へ満天
春うらら水車は酒の米を磨ぐ満天
春光の中ゆつくりとモノレール満天
対岸へ飛石伝ひ水温むわかば
波の綺羅寄せて汐入川の春わかば
春光をあまねく反す瀬波かなわかば
草萌の汀に海の風わたるわかば
稜線のみ空ににじむ春の晴せいじ
堰落ちてぱつと煌めく春の川せいじ
鴨の陣河口の波にたゆたひぬせいじ
ジョギングすポニーテールや春堤みどり
利酒に次々伸ぶ手蔵の春みどり
笑ひたるやうにほころぶ梅日和みどり
飛石の等間隔や水温むたか子
磊々をあらふ清流風光る宏虎
(参加者10名)
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2018年1月16日

竹爆ぜて里に谺すとんどかなうつぎ
とんど果つ谷戸に東雲明りかなうつぎ
里山を守る神へと大とんどうつぎ
歓声を浴びてとんどの大崩れうつぎ
ちろちりと天降るとんどの灰神楽うつぎ
青竹を金棒と持つとんど守うつぎ
風に威を得てどんどの火いま佳境なおこ
左義長の炎天まであがれかしなおこ
どんど焼村の長老勢揃ひなおこ
灰浴びて息災願ふとんどかななおこ
左義長の火守に走る男どちなおこ
遊子へもふるまひ酒や飾り焚くよう子
火柱の龍舌となる吉書揚よう子
御用聞き今日はとんどの火守役よう子
いつ爆ぜるかと身構えるとんどかなよう子
竹櫓倒れ火襖とんど焼よう子
かちかちの轍も緩むとんどかな小袖
燃え盛るとんどに神の宿るかと小袖
竹爆ぜる音連鎖せるとんどかな小袖
嬰の笑み百面相や家の春宏虎
杖つけど口は達者や老の春宏虎
小豆粥俳句長者を願ひけり宏虎
袖垣へしだれて一枝梅つぼむ菜々
葛湯吹き脳は俳句に遊びをり菜々
薄紅の花の切手に寒見舞菜々
四音晴恋愛成就の絵馬多しはく子
梅蕾むビルの底ひに露天神はく子
石柱に対戦弾痕身にぞ入むはく子
緑青の屋根越ゆ火屑どんど焼ぽんこ
魁は神の御室の山椿ぽんこ
幼子の瞳に燃ゆるとんどの火ぽんこ
一枚のお札高舞ふとんどかなたか子
風も無くとんどの炎直立すたか子
盆栽の古木傾く枯野かなもとこ
乗り越して見知らぬ駅の冬日向もとこ
初髪の娘ら匂ひける朝かな有香
予定表パスはやむ無し風邪に伏す有香
寒晴やハートの絵馬の犇めきて満天
(参加者15名)
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