みのる選

2024年7月1日(参加者 9名)

俳句作者
紫陽花の段丘埋め尽くしけりせいじ
堂涼し天女舞ひたる欄間かななつき
父母を恋しと思ふ蛍の夜わかば
梅雨の渓ロープウェイは廃線によう子
梅雨空に相輪尖る五重塔ぽんこ
鉢巻に汗にじませて墨書せりせいじ
巧みなる口上に買ふ汗拭ひなつき

2024年6月1日(参加者 11名)

俳句作者
緑陰に牧師説かるる天の国むべ
池涼しあぶくと見しは亀の息せいじ
夏霧の畑に農夫の影絵めくかえる
水鉄砲わざと打たれて笑む子かなぽんこ
ままごとの跡に散らばる鼓草かえる
水あそび幼ら去れば雀どちあひる
緑陰に仙人髭の気功翁あひる
卒寿翁意気軒昂と田植笠かかし
白百合の花粉こぼるる遺影かなむべ

2024年5月1日(参加者 12名)

俳句作者
街路樹は新芽立つ茶や宇治をゆくあひる
阿字池のさざなみと和す藤の影せいじ
ソーダ水飲み干す海のカフェテラスなつき
梢洩る日の眩しさよ森薄暑ぽんこ
山吹の黄が左右つづる石畳むべ
千枚田掠め掠めてつばくらめかかし
豆飯の莢を剥きつつ妣偲ぶわかば
満面に新緑湛ふダム湖かなよう子
橋半ば宇治の早瀬に春惜しむせいじ

2024年4月1日(参加者 14名)

俳句作者
天辺の木蓮合掌解き初むわかば
マカロンの箱に並べし染卵なつき
ブナ林の小径を綴る射干の花ぽんこ
縁うららあんぱん母と半分こあひる
真青なる空を染めんと大ミモザ康子
鶯に口笛吹をもて応えけりかかし
お彼岸の夫に日本酒供へけりこすもす
犬呼べば春泥蹴つて大ジャンプえいいち
落としたる洗濯ばさみクロッカスよう子
球春やラジオが友と鍼灸師せいじ
切株の年輪へ射す春日かな康子
本堂の花頭窓射す若葉影むべ
山茱萸の黄をけぶらせる小糠雨むべ

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