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 最新更新日:2025.03.25

2025年3月30日

3月22日~3月28日 コメントを書く

2025年03月28日
春泥の長靴逆さ干す飯場山椒
首塚にぬかづきをれば揚雲雀明日香
通勤の朝の里路に初音聞くむべ
木の芽時なれば昼餉は庭椅子でよし女
2025年03月27日
蛇行してつづく菜の花堤かなむべ
横断歩道渡る訓練入園児千鶴
2025年03月26日
初蝶と会ふ里バスの停留所あひる
黄砂降る平安京も幻にもとこ
2025年03月25日
足先のはみ出してをる春炬燵康子
白魚の跳ねて綺羅散る四つ手網たか子
初蝶と抜きつ抜かれつ野路楽しあひる
2025年03月24日
茎立の葉牡丹のこす一末社なつき
明日香川春を集めて高鳴りぬ明日香
病室やはばかるほどに咳止まず董雨
里山路ゆけば鶯本調子こすもす
うららかや埴輪もおしやべりしたそうに千鶴
つくばいの水面掃きゐる柳の芽愛正
2025年03月23日
老い母に草の名習ひ野に遊ぶ康子
この道はかつて畦道つくづくしむべ
古街や店先ごとに雛飾る山椒
青空をしとね水面の落椿あひる
踏青や母の歩幅の狭くなり康子
子と並び漕ぐふらここに風優しみきえ
2025年03月22日
お彼岸の供花に華やぐ墓苑かなはく子
大干潟タンカー沖に遠ざけてみきお
船うらら真一文字に白き水脈せつ子

2025年3月23日

3月15日~3月21日 コメントを書く

2025年03月21日
三椏の花の香気を潜りけりむべ
麗らかや病忘れて一万歩康子
寺うらら仏足石に花手水もとこ
玉垣の一句一句に春日燦せつ子
春耕に一族郎勢揃ひみきえ
春雷の天にくぐもり遠ざかるむべ
花菜畑見え隠れしつ登校児うつぎ
青空に傘を拡げし枝垂梅せつ子
見つからぬ靴の片方げんげ畑あひる
2025年03月19日
春泥を来しと饒舌鍼灸師よし女
半鐘のごとく窓打つ春霰むべ
菜種梅雨猫は窓辺にまどろみぬ博充
西愛宕東に比叡あひ朧もとこ
2025年03月18日
春憂しと母の電話の長きことむべ
足弱の夫励ましつ青き踏むぽんこ
春の鳶ひりがへりをる高嶺雲董雨
雑木山日毎に笑ひそめにけり明日香
2025年03月17日
まぼろしのごとき船影沖朧わかば
堰落つる水音の楽や里の春明日香
料亭の灯籠点る春しぐれぽんこ
2025年03月16日
機窓いま雲居突き抜け春日燦なつき
慰霊碑に降りそそぐやに囀れるなつき
老い母の春眠覚ます蒸しタオルあひる
出来たてをつまめば歪む草の餅千鶴
参道を清むがごとく春しぐれ明日香
梅満開絵本のような一山家よし女
昨夜の雨袴に溜める土筆かなえいじ
2025年03月15日
瀬戸の風通ひちらほら山桜きよえ
春霖の音微かなる雑木山むべ
母の背を優に超えたる卒業子せいじ

2025年3月16日

3月8日~3月14日 コメントを書く

2025年03月14日
ロゼットの日毎膨らむ春の庭むべ
前庭の摘むには惜しき蕗の薹うつぎ
咲満ちて化身のごとく梅真白千鶴
坂がかる異人館街花ミモザたか子
2025年03月13日
雨晴れて綺羅をはじける春野かな康子
花菜畑あたりをはらふ明るさよわかば
うららかや遠まなざしの太子像もとこ
2025年03月12日
虹色に点る架橋の灯の朧わかば
産声や春あけぼのの牛舎より千鶴
灯屋てふ屋号を掲げ春ともしうつぎ
松蝉の聴き入る程に声揃ふきよえ
2025年03月11日
茹で上げて磯の香に満つ茎わかめ千鶴
点描のごと田を埋む花なづなむべ
春寒し老舗書店も閉ずと札やよい
2025年03月10日
御手洗は苔むす岩や水温むぽんこ
春奏づ疏水にかかる太鼓橋むべ
雛の日の子らダンスする陣屋跡なつき
水甕にゆらゆら遊ぶ春日かな澄子
つくし摘む先へさきへと眼の泳ぎよし女
青麦に風のさざ波生まれけり明日香
どう見てもこれが特大大根選るあひる
鞦韆の足蹴り上げし空蒼し澄子
温かきハープの音色アヴェマリアせいじ
回り道して踏む畦の長閑なりはく子
日の落ちし沖に浮沈す春ともし董雨
部屋隅に犇めきあへる吊るし雛うつぎ
2025年03月09日
若人のスーツの硬さ春の風澄子
夕焼雲送電塔の天辺に董雨
チャペルより洩るる賛美歌春の昼むべ
かまきりの卵に躊躇庭鋏明日香
車椅子椅子寄り添ひて野に遊ぶあひる
2025年03月08日
トンネルをなして芽を吹く並木道せいじ
風花をエスケープして汁粉食ぶ康子

2025年3月9日

3月1日~3月7日 コメントを書く

2025年03月07日
留守番は紙の雛や駐在所千鶴
啓蟄に一歩踏み出す赤い靴せつ子
ひもすがら啓蟄の庭存問す明日香
満開の梅園見えて足早にむべ
蜷の道お地蔵さまの顔に見ゆやよい
啓蟄や抱かれし嬰のもじもじすよし女
踏青や道行く子らがこんにちはせいじ
朝霞突き抜けて見ゆ湖の綺羅うつぎ
2025年03月06日
雨晴れて稜線著き春の山わかば
文旦のでんとわり込む藤の籠あひる
豆ひひな拡大鏡の置かれありうつぎ
春しぐれ翁の句碑を存問す明日香
2025年03月05日
風はまだ頬刺しくるも踏青すえいじ
静謐の闇夜を破る屋根雪崩ほたる
2025年03月04日
五目寿司夫とふたりのひな祭りもとこ
野の花を手向けて雛を飾りけりよし女
未だ春は遠しと夫へ朝の経たか子
亡き夫の宛名でとどく春便りむべ
代々の古雛並べ亭の窓康子
春愁や立て続けなる訃の知らせわかば
喬木の走り根つかむ春の草康子
2025年03月03日
老集ひ談論風発春灯したか子
大店の表札かくす燕の巣なつき
犬ふぐり堆肥の上に顔だしぬうつぎ
2025年03月02日
春愁や中々癒えぬ膝の傷はく子
春靄が持ち上げてをる里の山明日香
日を弾き春風孕む干しシーツ澄子
蒼天に一筆書きの春の雲ぽんこ
春泥のぬた場に残る獣臭うつぎ
嬰の声とどく帳場や雛飾るなつき
2025年03月01日
剪定を終へて展けし空仰ぐ明日香
あたたかや抱かして貰ふひ孫またよし女
東風に乗り篠笛の音の届きけりむべ
手を振つてくるるは遠き田打人みきえ
春寒し廃業と聞く道の駅董雨
あたたかや嬰の手しかと生命線よし女
孫なれば抱き癖ごめん初雛康子

2025年3月2日

2月22日~2月28日 コメントを書く

2025年02月28日
陵線の膨らむと見ゆ春の山せつ子
春の雨模糊と島影滲みけりわかば
宝蓋草荒地に浄土なせりけりむべ
2025年02月27日
古御籤残りし枝の芽吹きけりそうけい
啓蟄の園新調の遊具かなやよい
たたら踏むこんなところに花菫澄子
白雲を纏ひしごとく梅の丘あひる
捨て畑の老いたる桑の芽吹きけり愛正
2025年02月26日
下萌えて斑模様の河原かなわかば
杖人にあはせて巡る梅の苑せつ子
逃げ足のいよいよ早し二月尽董雨
久闊を叙しつ頬張る桜餅澄子
水草生ふ流れの色の深まりぬわかば
大嚔して一日の始まりぬうつぎ
2025年02月25日
頂きを雲居に置けり雪の富士むべ
田の神さあに一献参らせ耕運機よし女
相聞のごと春禽の鳴き交はすせいじ
窓越しの氷柱に透ける青き空ほたる
マンバンヘアきりり若者春耕すあひる
春風に潮の香通ふ蜑の路地わかば
2025年02月24日
満ち寄せる波白々と余寒ありよし女
2025年02月23日
伸び縮み繰り返しては鳥帰るみきお
春泥にまみれる子らに未来ありうつぎ
暖かく子らに声掛け見守り隊たか子
のぼり来る風香しき梅の丘康子
2025年02月22日
出張の父に似せたる雪だるませいじ
海の綺羅さして耀く白子干し明日香
五百年湧くお茶の井や水草生ふもとこ
厨夫吾の春風邪に戸惑ひつぽんこ
一山家布団のごとく雪被るほたる

2025年2月23日

2月15日~2月21日 コメントを書く

2025年02月21日
老躯未だ動きて励む春の畑よし女
春うらら齢忘れたと老母笑むあひる
2025年02月20日
窓繰るや否や目潰し春日燦せいじ
啓蟄の地に爪立つるショベルカーよし女
春の風邪引きずりし床あげやらずわかば
さざなみの綺羅散らしたる鴨の池むべ
2025年02月19日
春泥をまたぎまたぎて玄室へ明日香
物足りぬ昼餉焼芋デザートにみきえ
ほつほつと零れ蝋梅満開にむべ
強東風にあひ打ち合へる祈願絵馬澄子
色褪せて遠まなざしの江戸雛なつき
初咲きの庭の水仙今朝の供花そうけい
綺羅の瀬の落合ふ岸辺猫柳澄子
花菜畑二タ分けにゆく一両車みきお
2025年02月18日
差し入れの昼餉となりぬふかし芋うつぎ
法螺の音の風によぢれる初大師なつき
香具師と客長寿祝ぎあふ初大師なつき
晩酌のともは摘みきし菜花和えほたる
2025年02月17日
強東風に尖る明石の門波かなわかば
臍に日の射してあたたかえびす像康子
悴みて舫ひの結び解きもあへずわたる
野良猫の匍匐前進苜蓿澄子
2025年02月16日
祝祷を受くる二十歳に芽木の風むべ
すれちがふダンプカー雪山積みに和繁
軒下の鉢物に水四温晴うつぎ
換気せむとて窓繰れば雪解風こすもす
鳩二陣あひ諍はず日向ぼこせいじ
切株のベンチに憩ふ春山路きよえ
2025年02月15日
あれほどの群鴨今朝は見あたらず明日香

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