やまだみのる

俳人たちが集まってあそぶ「袋回し」というゲームがあります。例えば5〜6人のメンバーがいたとして一人が1題づつ季語を短冊に書きます。この短冊を袋(封筒)に入れて見えないようにして、順にまわしていくんです。

回ってきた袋の中から短冊を出し、そこに書いてある季題で自由に句を作ります。3分とか5分とか制限時間を決めておいて、時間が来るまでは何句でも投句できるんです。そして時間がくれば互いに次ぎの人に袋を回して、同じように繰り返して全ての袋が回り終えたら投句終了です。

最後に全ての投句をあつめて等分に分け、清記用紙に書いて普通の句会と同じよう互選していきます。そして最後に披講して終了です。あくまで遊びですが、リラックスして作れるので意外と名句(時には迷句)が生まれることもあります。

このように俳句にはいろんな形式の楽しみ方があるんですが、ようするに仲間同士が楽しく交わること、これが「俳句は座の文学」といわれる所以なのです。

(2001年7月6日の日記より)