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2022年6月25日

農家カフェメニュー入替へ青簾 かかし
夏日影塀より高き断碑かな ぽんこ
ひもとけば紙魚ある虚子の句集かな よし子
緑蔭に心洗はれ巡る古寺 わかば
誰かある釣鐘草の花の中 むべ
無音界千の螢の写経場 かかし
万緑の光悦寺垣囲む庵 わかば
寄り添ふて下枝に二つ蛍かな むべ
簾上げ山に夕日の沈むまで よし子
雨蛙掴めば鼓動指伝う 宏虎
梅雨最中耐えぬ日多し風見鶏 宏虎
梅雨じめり亀の群がる石舞台 ぽんこ
雨しとど白き花弁の菖蒲園 宏虎
峰々の青くふくらむ五月雨 よし子
蛍追ふ向の土手は県境 よし子
古道径昼なほ暗き木下かな わかば
禅寺の瞑想誘ふ半夏生 よう子
思い出は続く木道水芭蕉 はく子
白紫陽花小さき毬跳ぬ一揆寺 なつき
地図を手に校外学習若葉風 はく子
産土へ蟻と一緒に参磴す はく子
玄関に羽蟻骸の吹き溜り 素秀
千枚田畦道越しに田水張る 愛正
裸子の真つ赤に泣いて寝返りす なつき
半夏生小声で巡る寺苑かな よう子
松朽ちて赤き梅雨茸一揆寺 なつき
裸子をタオル一枚包みけり なつき
下闇にせせらぐ音の奈落かな わかば
浄土かな書院の庭の半夏生 よう子
茎一本花は四方へアマリリス こすもす
門抜けて水上バスの海は夏 素秀
園丁が客より多し走り梅雨 なつき
立葵四方花つき高く伸ぶ 宏虎
四天王寺朝の憩いの樹下凉し ぽんこ
清水寺舞台袖より夏の蝶 かかし
梅雨に入る緑のダムの利根秘境 愛正
梅雨晴れて今朝の山々光り出す はく子
ウインドウに映りし我の夏帽子 よし子
病葉やダム湖に深し村役場 素秀
扁額の梵字の文字に黴の香や かかし
さつき雨恐る恐るの丸太橋 愛正
打寄せる白波涼し音かすか こすもす
風鈴と和し錫杖の遠ざかる 素秀
俯いて山の気吸うや釣鐘草 たか子
鷺行けど形変はらぬ青みどろ 素秀
擬宝珠の硬き蕾のうすむらさき むべ
大岩の影より覗く七変化 ぽんこ
ドームの屋根全開中や青葉風 こすもす
下闇に鞄まくらの昼寝かな はく子
六月や青葉枝切る狭庭の木 宏虎
ベル演奏蛍袋を撫づる風 愛正
青葉燃ゆ鐘楼古き光悦寺 わかば
禅寺の悟りの窓や緑さす ぽんこ
舞子の名隠る置屋の夏暖簾 よう子
カルデラの周囲陣取る岩高蘭 愛正
単線の山岳電車植田苗 かかし
禅寺の関守石の棕櫚涼し よう子
月光の届かぬ水辺蛍狩 むべ
蛇苺岩床の水滑りゆく むべ

2022年6月18日

暗くなるまで待つ車内蛍狩り こすもす
誰とても失格は無し桜桃忌 たか子
指尺で胡瓜を測る畑日誌 かかし
天牛の鳴きてぜんまい巻くやうに 素秀
行厨は菖蒲眼下の四阿に はく子
まどろみに母の呼ぶ声明易し わかば
田畑を所狭しと夏燕 かかし
蓼酢添へ鮎の塩焼き旅土産 はく子
山里の交通止めやさつき雨 愛正
新茶の香無沙汰ばかりの故郷思ふ よし子
奥入瀬の響く水音や明易し わかば
渓流の幽き瀬音河鹿笛 かかし
太陽にやや腰折れの四葩かな ぽんこ
犬小屋の夕陽の盾や青簾 よう子
蹲ひの音色ソプラノ梅雨入かな かかし
乾杯は梅のジュースで病癒ゆ なつき
躍動す神馬のひづめ濃紫陽花 ぽんこ
蛍狩り叢に放せし朝かな よう子
五月雨や靴下の穴繕ひぬ よう子
蝉の声油と混じる鐵工所 素秀
青梅のほのと紅さす一の宮 よし子
おはぐろや朽木傾く青き沼 素秀
油虫磨きをかけて嫌われし 素秀
宅急便ドアの向こうに梅雨兆す ぽんこ
降りぐせとなる様見せてながし吹く たか子
裏山の緑は重し井水増す 愛正
紫陽花や花街のカフェの軒低し なつき
二人居へ友持て小玉西瓜かな なつき
青簾奥の暮らしのちっよと見え よし子
今年竹車夫の首筋滑る風 愛正
碁石打つ父咳払ひ青簾 よう子
夕闇に白を灯せり花南天 むべ
宵空を丸く眺める蟻地獄 素秀
家建つる早打ちの釘路地薄暑 なつき
夕闇に浮かぶ山梔子香のたしか わかば
十薬の身の程を知る居場所かな たか子
螢の夜語りし人の今いづこ かかし
新句友は華道師範やスモークツリー こすもす
蚕豆の莢深爪にこはかりし むべ
しづもれば夜蛾の灯りに当たる音 むべ
密度高き光の点滅蛍の夜 こすもす
五月雨や渡し場跡の朽ちし舟 愛正
しばらくは飛ばぬほたるの掌 よう子
雷去りて青空映す水鏡 むべ
虚子句集開けば黴の匂いする よし子
青鷺の番か目の前悠然と はく子
濃く淡く棚田なしたる菖蒲園 はく子
小祠の屋根に張り出す薔薇の花 ぽんこ
遠蛙明日より有料駐車場 こすもす
短夜や語らひ尽きず旅の宿 わかば
この沢の千の蛍よ無音界 よし子
神主がのぞく仕舞ひの植木市 なつき
梅雨ごもり向田邦子の本を聴く たか子
短夜の星降る山の旅寝かな わかば
大河ドラマさなから蛍大乱舞 こすもす
置き石に青蔦からむ屋敷跡 ぽんこ
風薫る古代の丘に道ありき むべ
濡れ縁に木の葉貼り付くさつき雨 愛正
平らかなる白菖蒲の名千代の春 はく子
お白粉を少し塗りすぎ半夏生 たか子

2022年6月11日

手を引きて踝までを蛍川 素秀
武将隊へ手を振り帰る遠足児 なつき
草刈りてにほひ漂ふ神楽殿 愛正
畦道のどくだみの花白なびく ぽんこ
騒音の広場逸れる紫陽花径 ぽんこ
煙草屋の長居の客や梅雨に入る よう子
大川の木蔭に憩ふ鴛鴦涼し わかば
誰とても失格は無し桜桃忌 たか子
車窓より紛れず空へ桐の花 わかば
片蔭に傾ぐベンチや花街跡 なつき
万緑に囲まれ山田池真青 はく子
お白粉の少し塗りすぎ半夏生 たか子
蝌蚪の田の水面を走る電車かな よう子
うどん屋のいつの間に閉づ立夏かな よう子
サボテンの棘のなかより赤き花 ぽんこ
姿見の傷と梳き解く洗ひ髪 素秀
置物の猫がのぞけり目高鉢 なつき
釣鐘草メロディチャイム五時知らす むべ
噴水の中に腕白仁王立ち ぽんこ
回覧板は中止の知らせ夏祭り こすもす
夏蝶の翅を預ける澪つくし 素秀
草茂るミスキャッチせんフルスビー かかし
天窓に木の葉数枚さつき雨 愛正
降りぐせとなる様見せてながし吹く たか子
初物の胡瓜乱切り味噌を添へ かかし
遠山に聞く時鳥確かむる わかば
立話の横すり抜けて夏燕 こすもす
桑の実に故郷話ひとしきり はく子
青梅のほのと紅さす一の宮 よし子
桑の実を数多落として地を染むる はく子
蕗を煮て母の苦みのなつかしく よし子
百千鳥雨の止みたるみ空より はく子
花合歓のつぼみに宿る紅淡し むべ
草刈らば庭口広し庄屋跡 愛正
ラジコンのボートレースの爺嬉々と よう子
カレーライスたっぷり入れる夏野菜 こすもす
切り口より立ちのぼる香や薄荷刈 むべ
お目当ての店は廃店六月来 たか子
滝浴びて校名唱ふ予備校生 かかし
風にのり走る白帆や夏の海 わかば
十薬の身の程を知る居場所かな たか子
風鈴に風筋を聞く夕まぐれ 素秀
もぎたての実梅のへたやとりにくし むべ
木下闇黒のネクタイ緩めをり かかし
風通す一寸お洒落な夏帽子 宏虎
草刈りの憩いは定時列車風 愛正
夕影やどくだみきっちり白十字 よし子
三世帯家紋揃へし田植笠 かかし
青葦の勢眩しき川原かな わかば
鉄橋渡る音を水面に夏の川 よし子
片向けし日傘にしぶき保津下り 宏虎
番傘の片手に重き走り梅雨 素秀
雨催い傘をしのばせ薄暑かな 宏虎
下り気味の天気予報や走り梅雨 こすもす
さみだるる木の葉の道は常ならず 愛正
産湯井の甕に水輪や青時雨 なつき
風生まる池にうねりの蓮青葉 ぽんこ
低く飛ぶ燕バッグの傘重し よう子
指先を朱に染む桑の実を摘めば はく子
山の寺風が散らせる竹落葉 宏虎
引越時畔買ふ苺取り放題 宏虎
染むることやめて幾年洗ひ髪 むべ
ふと思ふあの日の空は五月晴 よし子
薫風や塔頭の屋根光り合ふ なつき

2022年6月4日

おおばこの花埋め尽くす山の寺 よう子
重なれる葉の隙に咲き朴の花 わかば
緑陰の深きにいつか和みをり わかば
堂縁に猫の餌皿梅雨の寺 なつき
車前草踏んで車のすれ違い よう子
茅花流し大淀川は蕩々と はく子
菖蒲園江戸系伊勢系お国柄 たか子
羅の駅中ピアノ音大生 かかし
作り滝都塵まみれの身にしぶく むべ
緑陰の中の伽藍や鐘響く わかば
豪雨来てわが庭泳ぐ蚯蚓かな むべ
麻酔覚め壁に曼荼羅舞ふ短夜 素秀
病廊に病気自慢の端居かな 素秀
蚕豆のこの淡白な乙な味 たか子
葉桜に堤の売店暇なこと 宏虎
海凪しおのころ島や夏霞 わかば
苜蓿キャッチボールを隠しけり ぽんこ
小満やビル街映す川明かり たか子
作り滝しぶきたばしる磊磊に ぽんこ
ハンカチの木の花まぶし古書店街 むべ
いささ川草生を浸す走り梅雨 愛正
羅でリハビリ散歩ハミングす かかし
ダブルダッチ大縄廻す薔薇広場 たか子
薔薇園と浪速の川とオムライス たか子
豌豆の卵とじ食む晩ご飯 宏虎
目高飼ふ鉢の並べり花街跡 なつき
ポスターの一隅はがれ走り梅雨 なつき
土手なぞえ埋めて紅白うまごやし はく子
冷房の顔のみ冷やす術後かな 素秀
植えたのはいつのことやら薔薇咲きぬ こすもす
旬の蕗小皿に盛りて舌鼓 宏虎
夏霞水脈引く沖の船の影 わかば
柔和なる石仏ならぶ青葉影 なつき
野薔薇咲く学校裏の秘密基地 愛正
藤房の見事に揺れて藤の棚 宏虎
ががんぼを追ふ老犬をさらに追ふ むべ
病院食慣れし頃には土用東風 素秀
石灯籠池の真中の花菖蒲 ぽんこ
迎へ梅雨土の匂いの田舎路 愛正
芦部銅山緑に染まり祠初夏 宏虎
カサブランカ滴る蜜の透きとほる むべ
池の端に小鴨つぎつぎ泳ぎいる ぽんこ
ヤマボウシ十個に満たぬ咲具合 こすもす
新米の教師立ちこぐ麦の波 愛正
山峡の早苗の水も大海へ よう子
翡翠に望遠レンズ魚キャッチ かかし
人影のごとき秘仏やご開帳 なつき
茶柱の新茶に笑まふ老夫婦 かかし
まつ毛にも扇にも似て合歓の花 こすもす
迎へ梅雨黄傘波うつ通学路 愛正
蝸牛フレーフレーと囃す子ら かかし
緑さす子はすくすくと歩み初む はく子
マンションや隣の田植えいつの間に よう子
茅葺の大屋根の千木夏の雲 よう子
ケアホームへ兄を見送る梅雨走り はく子
見渡せる菖蒲鉢の圧巻かな ぽんこ
術台に機械揃へる音涼し 素秀

2022年5月28日

並々と古茶をピカソのマグカップ なつき
閼伽桶の闇に舟虫好み入る 素秀
葯摘めば百合ゆつくりと開きたる むべ
カーネーシヨン暫くぶりと飾り窓 宏虎
アイスカフェ推敲したる句の幾度 たか子
茄子植うる使ひきれるか支柱丈 愛正
揚羽越ゆ国を上下に分ける河 素秀
雨意の風に百花若葉のざわめきぬ はく子
幹よじれ古木なれども藤若葉 ぽんこ
滝見茶屋座り直して深呼吸 かかし
グランドの黄昏染める金糸梅 ぽんこ
ひなげしの折りとるまでも無く儚な たか子
農家カフェランチを終へてハンモック かかし
実桜の赤に遅速や朝の風 むべ
苺捥ぐ屋根の雀の首傾ぐ かかし
抜け穴の固く錠閉づ若楓 ぽんこ
湯の郷で艶を光らす柿若葉 宏虎
無住寺の墓石を縫へり夏の蝶 なつき
田舎道信号守り遠足児 なつき
アトリエに緑雨と絵の具匂ひたる むべ
惜しげなく山肌見せし皐月富士 むべ
泥んこの砂場遊びや鯉のぼり こすもす
見あぐ目に突と落ち来る花あふち たか子
空青し代田に子等の声跳ぬる 愛正
沢登り岩肌撫づる谷若葉 愛正
畦沿いに水溢れでる堰浚へ 愛正
茅花みな呆けて海へ靡きけり こすもす
椋青葉翼のやうに広げたり なつき
大橋を宙に浮かべて夏霞 わかば
亀の池覗き込むごと花樗 ぽんこ
芍薬の牡丹と見紛ふばかりなり はく子
何はとも我が家に戻り新茶汲む たか子
ばら苑に隣る陶板美術館 はく子
籬より笑顔覗くや柿若葉 わかば
目に見えて樟の若葉の青さかな 宏虎
大き羽広げ青鷺突と飛ぶ はく子
壁落つる滝水浴びて陶板画 はく子
放課後のピアノ音わたる麦の波 愛正
ラヂオから緊急速報籐寝椅子 素秀
朴の花天に佳き香を放つなり わかば
母の日の似顔絵の口紅赤し なつき
かたつむり夜来の雨に軽やかに かかし
ぬくぬくの筍飯や旬のもの 宏虎
ランタンに影の震へる著莪の花 素秀
夏めきてビル街映す川明かり たか子
デザートに捥ぎたて苺白磁皿 かかし
大南風沖白波の異国船 素秀
公園の一角散らし松落葉 宏虎
弔いの煙ひとすぢ若葉冷 むべ
絹糸の細き花柄の小判草 ぽんこ
薔薇咲かせ招いてくれし友偲ぶ わかば
千両箱幾つ出来るや小判草 こすもす
苑は今木々の青葉に染まるなり わかば

2022年5月21日

頬杖の推敲いつか三尺寝 素秀
雨の中なぞへに添いて姫卯木 わかば
ウォーキング雨の上がりし柿若葉 こすもす
川下る棹の捌きや新樹光 かかし
木漏れ日と鳥語に和む夏料理 たか子
卯の花や雨の中ゆく美容室 わかば
囀りの木霊となりぬ夏木立 よう子
夏鶯県境越への谷渡り よう子
夏木立鍬を休めて鳥語聴く かかし
苔庭に影打ち重ね若楓 わかば
若葉して楠の大樹の軽くなる はく子
どこからか飛び来て庭に芥子の花 こすもす
句座真なかペットボトルの金魚舞ふ たか子
新緑や笑顔抱いて宮参り ぽんこ
葛餅や宇治十帖の和歌の皿 なつき
私にも色々有りて更衣 宏虎
刺さして月命日の薔薇切れり なつき
見あぐれば今年も咲きし泰山木 宏虎
髪あらふ卯の花腐し白じらと たか子
歩板より手の届きそうあやめ草 ぽんこ
式部かと思ふ影あり青簾 素秀
検査終へ医師の笑顔に新樹光 かかし
寡黙なる夫婦足早菖蒲園 なつき
夏雲と浅間噴煙入り交じる 愛正
若葉風亡夫の郷の無人駅 むべ
蝶柄の日傘歩けり菖蒲園 なつき
花は葉に展望きかぬ遊歩道 愛正
夏の灯にひらくホテルの聖書かな むべ
葉桜や影踏み遊ぶ紅白帽 愛正
街路樹の膨らむ緑輝けり ぽんこ
神苑の杜を和ます若葉雨 愛正
目と心癒やす若葉と家の猫 こすもす
古茶新茶昔馴染みの輪のほぐれ たか子
雨兆す雲に芍薬首伸ばす はく子
桐の花紫淡き城址かな わかば
アンテナてふ定席につく四十雀 むべ
野良着にて木陰で新茶卒寿翁 かかし
時ならぬ紅色もあり若楓 たか子
木下闇森なすヒマラヤ杉大樹 はく子
トンネルの青葉の出口疎水船 よう子
絶景かな南禅寺の青楓 よう子
綾目持つ花をあやめと教はりぬ はく子
若葉風そよと地蔵のよだれ掛け 愛正
祠へと続く小道や竹の秋 わかば
鳥語降る下闇深き義士の墓 ぽんこ
蔵前に曳かねど山車の試し組み なつき
大木の根本の崩れ木下闇 ぽんこ
義母も吾も五月に夫を亡くしけり むべ
最果の菜の花畑無人駅 宏虎
時鳥鳴きて山路に豆腐買ふ 素秀
比叡を目路ばら咲き誇る香の中に はく子
若葉風老人会のフラダンス かかし
退院や人手足りぬと新茶摘む よう子
甲山夏霧降リて所在なし 宏虎
陰る雲に風を見せ行く夏の月 素秀
月涼し夜より黒き喪服かな むべ
水際に松風の来て青田かな 素秀
戦前の我われがいて昭和の日 宏虎

2022年5月14日

新社員動く歩道を駆けてをり かかし
鶯や鳴きつぐ寺の奥の院 わかば
新緑の道幅広き御所通り ぽんこ
桜桃や太宰ゆかりの散歩道 むべ
ひらがなのスコアボードやこどもの日 かかし
退院の家居のうれし夏初め たか子
こどもの日料理手伝ふ一年生 かかし
初鰹焙る藁の火美味そうな 宏虎
太陽の軌道正しく夏の海 宏虎
ご開帳合はす手解かぬ媼かな なつき
夏木立ぼっちキャンプの花ざかり たか子
玻璃越しの初夏の日差しや縁の猫 こすもす
寺門を入りて十歩や花御堂 なつき
御所の門しかと守りぬ犬ふぐり ぽんこ
薔薇アーチ華やぐ飲み屋夜よりも ぽんこ
漣の代田や山と白い雲 こすもす
若葉風バスはゆっくり苑巡る はく子
苑内のあふれんばかり若葉萌ゆ はく子
夏手袋取りて甘茶の柄杓受く なつき
行厨は風車の丘の花の園 はく子
若楓彩深めつつ日を返す わかば
孫とライン算数遊びやこどもの日 こすもす
夏近し水陽炎の大玻璃戸 よう子
通し鴨ここと決めたる水の辺に たか子
猫寿を飼ひし昔や若葉風 宏虎
万緑にお告げの鐘の鳴り渡る むべ
暮れなずむ道に浮かぶは鉄線花 むべ
吾の捥ぎし苺をジュース農家カフェ かかし
配達夫来て子燕のへの字口 素秀
東山京の町々五月来る ぽんこ
三叉路を過ぎし山道若葉雨 愛正
菖蒲挿す軒なき家や子三人 よう子
御田植えの水に伏する氏子かな 素秀
丘膨らむ斑模様の若葉かな 愛正
宇治駅舎しばしは燕のアパートに はく子
薫風や野外授業の黄色帽 愛正
母の日や宅配便は弟より よう子
心字池囲む躑躅の色競ふ わかば
若葉風ひと揺れわっと鳥騒ぐ たか子
高層ビル隙間に射しこむ新樹光 ぽんこ
花御堂過ぐるスタンプラリーの子 なつき
編み込みの子の大人びて新樹の夜 素秀
青銅の伽藍覗かせ新樹かな わかば
癒えてゆく日にち薬や花水木 たか子
ケア施設一本道の花は葉に 愛正
山藤を揺らし入線無人駅 愛正
花は葉に休み堤防散歩する 宏虎
建屋内ガラス製品夏めきぬ 宏虎
ミルトスの梢切らるるみどりの日 むべ
ビロードの如き薔薇の名バーグマン はく子
石段のしり取り遊び柿若葉 よう子
画学生遠近法の渓若葉 かかし
堂守の木魚打ち継ぐ花まつり なつき
なだらかな川に逆さの若葉山 こすもす
文豪の入水場所とや草茂る むべ
杜若鏡池へと影深く わかば
陰影にかたち成したる白牡丹 素秀
白壁の土蔵を揺らす代田寒 よう子
足早にゆく葉桜の遊歩道 素秀

2022年5月7日

手に数ふ向日葵の種乾きたる 素秀
雨上がり耀ふ樟の若葉かな わかば
意外なるところにひそと藤の花 こすもす
山肌を領し石楠花盛りなる わかば
棚田保全園児も入りて田植笠 かかし
真新し如雨露の色の浅緑 むべ
丹沢の山並みに雲清和かな むべ
囀の途切れぬ森のミュージアム わかば
野地蔵の台座は厚し花筵 愛正
参拝道薄日にけぶる杉の花 愛正
蚕豆の鞘逞しき自由かな 素秀
水底に犇く命蝌蚪の紐 わかば
耳立てて主待つ犬青葉風 なつき
橋上のいつしか消えた道おしえ ぽんこ
園児らの小鮎放流村起し かかし
新緑や魚板一打に若き僧 よう子
野遊びや小さき木橋を一跨ぎ なつき
本読みて開きしままや明易し むべ
青空へ光返して若楓 わかば
若葉風メタセコイヤの整列す はく子
藤棚の下に集合ゲームの子 たか子
クローバーの花冠の忘れ物 はく子
紫外線避けて二重の春ショール こすもす
遠目にも大きく膨らむ楠若葉 ぽんこ
一面のしろつめ草を踏み行けり はく子
街路樹の従者のごとくに芥子の花 ぽんこ
水すまし水輪重ねし心字池 よう子
縁側で鶏遊ぶや田打どき 愛正
麦の風隣部落の選挙カー 愛正
撫で蛇の光る頭や青葉闇 なつき
田水張る目の輝やける老夫婦 かかし
猫の目線追へばヒラヒラ舞ふ蝶々 こすもす
足生えし蝌蚪二筋の土煙 なつき
長閑なる縁にくの字の老婆かな 愛正
辻占がラジオ聞きゐる春の昼 なつき
更衣出して鞄へ旅支度 むべ
開き直る検査結果や芥子の花 ぽんこ
絡み合ふ実沢山の野えんどう よう子
黒猫が宮の主や著莪の花 ぽんこ
我が影を蟻は引きゆく羽根骸 素秀
木喰仏満願の寺初あやめ よう子
碧環と言い当てし友得意顔 こすもす
隧道を山のものとし蔦茂る 素秀
造り滝ながら豪快苑若葉 はく子
と見る間に一気呵成や田水張る かかし
水口に堪えてをりぬ余り苗 素秀
新玉葱香りも添へて農家カフェ かかし
退院日決まりてよりの穀雨かな たか子
新樹光メタセコイヤの並木道 はく子
見下ろせばパセリの林立夏木立 たか子
青蘆のそよぐ中洲はサンクチュアリ むべ
牡丹や檀家少なき寺を守る よう子
衣替え身を出す事に馴れずゐる たか子
何層も紅のぼうたん濃き薄き たか子

2022年4月30日

せせらぎの羽化したばかり蜻蛉飛ぶ ぽんこ
青葉影研ぎ師の軽き音立てて なつき
樟大樹園の一水蝌蚪の池 ぽんこ
画材屋の日除け斜めに燕来る むべ
田鼠化して親指ほどのうづら雛 素秀
名も知らぬ木々に咲きたる懸り藤 愛正
山つつじ杣を彩る日脚かな ぽんこ
庭のどか裸地を啄ばむ雀舞う 愛正
小手毬の垣根を揺らしすれ違ふ よう子
病窓に街動き出す音おぼろ たか子
庭石を覆ひて垂る藤の花 わかば
グランドは蒲公英だらけキックオフ こすもす
針を刺す血管青く春眠し たか子
幹と皮捩れ万朶の藤の花 よう子
コウノトリ翔る城下や八重桜 こすもす
松風の届く庭園藤垂る わかば
造幣局通り抜けはも予約制 はく子
亀鳴くやナースをオイと呼ぶ輩 たか子
運動場子等の背に背に散る桜 愛正
藤の花雫とどめて雨の後 わかば
入りてすぐ出る藤棚の雨宿り よう子
男どち野球論戦躑躅燃ゆ よう子
遠足の象の長鼻揺れにけり 宏虎
石楠花や静寂やぶる園ブロアー ぽんこ
濁世てふ閂外し目借時 かかし
一本に紅白咲かせ桜花 わかば
穀雨てふ農道駆ける耕運機 かかし



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