投句控 :500句/1頁

次のページ
2020年07月28日
雷神の機嫌の悪し音激し 宏虎
喜寿迎へ三代揃ふ夏座敷 かかし
猛禽の顔で洞出る青葉木菟 素秀
縁の下走り抜けたる羽抜鶏 素秀
噴水の力一気に抜けるとき よし子
家並なき街道並木花木槿 わかば
雨乞ひの宮に数多の蟬の穴 なつき
白鷺やすくみ首して振り返る 素秀
一人身の自由不自由夕端居 うつぎ
夏霞鳴き声響く放牧場 愛正
栞して漱石横に大昼寝 うつぎ
蜘蛛の囲に占領されし犬走り せいじ
豆腐屋の喇叭逃げ出すはたた神 よう子
駅ホームに見えて茶畑宇治涼し はく子
餌台に目白来るかと砂糖水 素秀
笊に盛る曲がりし胡瓜道の駅 かかし
夕立晴墓参帰りの悟り道 そうけい
実らぬも葉のゆさゆさとゴーヤ棚 よう子
大緑陰試合の前のミーティング 愛正
喜寿までの命授かり墓洗ふ かかし
打ちつけて湖面を走る夕立かな 愛正
高速道出入り口辺夾竹桃 宏虎
雨跡や梢より降る蝉時雨 ぽんこ
白樺に架かる避暑地の案内板 みのる
蝉の穴幼なの指の好奇心 みのる
虫干や伴侶となりし方丈記 かかし
入道雲ピザふつふつと引き出され よう子
早瀬から見るまに高し夏燕 素秀
那智の滝怒濤の落下轟けリ 宏虎
蟬時雨手術痕あるご神木 なつき
襟足の覗くタトゥーにうすら寒 ぽんこ
かなかなに囲まれ谷底の駅舎 うつぎ
噴水の池いっぱいの水輪かな 小袖
白南風の通り過ぎたる湖畔茶屋 そうけい
山なみの容貌かえる夕焼けかな 愛正
無住時の野草にあそぶ夏の蝶 よし子
妙見山の水は豊かや青田波 よし子
底紅の秘むる一花の茶室かな わかば
取れ過ぎるトマトはジャムに湯剥きかな よう子
船頭に僅かな木陰三尺寝 小袖
蝉穴の金輪際を蟻のぞく みのる
雨乞ひの宮に市立つ蟬時雨 なつき
蜘蛛の囲にかかるものみな繭となり せいじ
古寺や背中をなづる風涼し 愛正
すぐそこと言われて遠き夏野かな よし子
朝市の農夫ら嬉々と梅雨の明 うつぎ
最後には鬼やんま現れトンボ池 小袖
入道雲横鉢巻の若手衆 そうけい
ビニールのプールの親子垣根越し かかし
天鵞絨の苔庭破り蝉の穴 みのる
蜘蛛の囲に埋め尽くされし軒端かな せいじ
美味と想う内が花なり氷菓食ふ 宏虎
捕らんとの技や蜘蛛の囲三次元 せいじ
ミュージアムは水上ガラス館涼し はく子
よき位置によき枝葉あり蜘蛛の糸 せいじ
綻びし隣国の友花木槿 わかば
手術痕の苔むす神木夏落葉 なつき
汗疹の児小さき角めく結び髪 なつき
いつの間に空蝉ばかり我が狭庭 小袖
幼子に飾りのごとく夏蝶来 そうけい
梅雨明けや竿竹売りの声高し 小袖
かなかなの間遠となりて夕帷 みのる
葉の裏に捜す一光宵蛍 そうけい
梅雨明けの近づくもなほ雲重く わかば
咲初むる雨に叩かる凌霄花 わかば
だらだら坂土塀乗り越へ酔芙蓉 ぽんこ
大歩危は祖谷の吊橋蝉時雨 宏虎
蝉しぐれ二十階へと湧くごとく はく子
自粛中苦瓜の蔓奔放に よう子
星連れて穢れなき月梅雨の明 うつぎ
源氏物語アニメに見せて夏館 はく子
ビアホール大阪弁をはばからず よし子
増水の宇治川滔々梅雨深し はく子
2020年07月24日
梅雨深し奥社の狛犬目鼻欠く はく子
梅雨傘を閉じ一呼吸桔梗門 小袖
家籠る夫の見つけし蟬の穴 なつき
喫茶店ドア開く都度夏日入れ たか子
黒碗に葛切り浮かせ京のカフェ たか子
雪渓の落ちて黒部の峡の底 わかば
噴水の飛沫の虹やリズム良く わかば
半日の避暑でもよろし釣り忍 みのる
駅前のカフェーに一人暑気逃れ たか子
梅雨晴や釣り竿撓ふ恵比寿像 うつぎ
夏霧の上る早さや京盆地 小袖
睡蓮に水玉ひかる日照雨かな みのる
観世音御手より雫梅雨の寺 小袖
二重跳び縄音高し梅雨晴間 よう子
明智寺京射干の紅一花 よう子
訪ふ人の葭戸に陰の動きたる 素秀
飛ぶ力見てよとばかり雨蛙 小袖
涙目に風呂焚く避暑の宿あるじ みのる
老香具師の白髪束ねる夏祭 なつき
内海の夏霧深し入江かな 素秀
Go Toトラベル打ち上げ花火見える宿 こすもす
夕立の小止みを待てる喫茶店 たか子
デビューせし子の青葉木菟羽繕ひ かかし
電柱の片陰にバス待ちにけり 宏虎
雨そぼつ光秀寺の桔梗濃し 小袖
庭園の一壺天とし金魚かな わかば
晩鐘の一息乱る夕の雷 素秀
風鈴は詩人となりて鳴らせけり 宏虎
根上りの当に麒麟や梅雨上がる うつぎ
目を据ゑて雌雄確かむ白目高 愛正
母の忌を修し暑さの募りけり なつき
下闇に古りて奥社も狛犬も はく子
根を張りて青田の緑すき間なし はく子
明けやらぬ朝の目覚めや蝉時雨 わかば
ローカル線夏山遠のく一人旅 そうけい
剃髪の色のマスクや盆の僧 なつき
実をすでに埋め込む蓮の花托かな せいじ
内蔵の透けて見えたり海月かな 宏虎
大夕焼け仰ぐ涙痕磨崖仏 そうけい
ひぐらしに不意打ち食らふ奥の院 よう子
梅雨滂沱駆ける馬上の桔梗紋 うつぎ
戒名の一字俗名釣忍 宏虎
茶屋の裏桶の清水に浮く野菜 愛正
人を見ぬ奥社に居るは蚊ばかりぞ はく子
屯してキャンプ村めく梅雨茸 せいじ
夜の雷火トトロのごとき大樹影 みのる
街騷を断ちて涼しきカフェテリア たか子
虹架かる廃線跡の眼鏡橋 愛正
縁涼し猫が作りし砂の山 せいじ
泥んこに足な取られそ青田道 はく子
朝焼や長き磴道山の寺 そうけい
瓦礫打ち砕く重機の炎暑なる なつき
日覆の中亡き母見たり鮮魚店 そうけい
蓮広葉浄土の風をいなしをり みのる
習字箱五年二組の文字の黴 かかし
日一日陽と風育つ青田かな 宏虎
川渡る舟に喪服の黒日傘 素秀
山を越ゆ里に立ち上ぐ虹の梁 愛正
冷奴店主赤児を抱くごとく かかし
翅損じたる夏蝶の葉に憩ふ せいじ
玉雫して観音の指涼し うつぎ
マンションの夕の黒影蚊食鳥 そうけい
窓三階六年C組デイゴ咲く よう子
畦道の角の三叉路誘蛾灯 かかし
手作りの風鈴の舌アマビエ絵 かかし
水芭蕉沼に仮設の歩板 素秀
老姉妹桔梗咲く寺巡りをり こすもす
鳥よけの笊被せられ大南瓜 うつぎ
噴水の穂先溶け込む天の原 愛正
三密を避けてお茶するバルコニー こすもす
海峡に籠る汽笛や夏霞 わかば
風通し良き大広間供花に蓮 こすもす
境内に一輪挿しに桔梗満つ こすもす
先客は猿の腰掛木のベンチ せいじ
夏霧の俄に隠す明智寺 よう子
2020年07月18日
石走る峡の板敷夏料理 わかば
宿題の自由研究含羞草 素秀
暑中見舞兼ねて菩提寺より案内 菜々
菩提寺の森を切り裂く不如帰 そうけい
端居して豆乳作り教わりぬ こすもす
望まれてもらはれて行く白目高 愛正
定年の友の農業光る汗 かかし
茅葺の残る山峡青田道 わかば
コロナ禍の中あまつさへ梅雨出水 せいじ
二人して二人黙って袋掛け よし子
風鈴は詩人となりて鳴らせけり 宏虎
仕舞風呂梔子の香にハミングす かかし
千年の欅に青葉木菟育つ よう子
入道雲立ちし高さに城址あり うつぎ
青蔦をすだれ落ちせる驟雨かな みのる
青葉木菟来てをる欅綱囲ひ よう子
鉾建たぬ都大路のさみしとも はく子
空の碧ぐんぐん伸びて雲の峰 宏虎
草刈り機唸りを上げて棚田村 うつぎ
尾瀬ヶ原池塘に映る雲の峰 愛正
麦刈りの香る棚田の夜明けかな 愛正
換気してクーラー設置工事人 こすもす
応ふるも地元志摩弁老いし海女 宏虎
越の国ここ百万石の青田かな よし子
日曜日とて休みなし蝉時雨 みのる
雛を守り欅に侍る青葉木菟 小袖
産土神の茅の輪ぽつんと雨深し なつき
木造の校舎に添ひて夏蕨 小袖
下闇に魔人の笑ふ紙芝居 素秀
夏休みだけの少年探偵団 素秀
サイダーや空を飲み干す瓶の底 よう子
接客の手話の目涼し湖畔宿 そうけい
向日葵やノックの球児泥まみれ かかし
梅雨深し雨音と聞くカンパネラ せいじ
蝮注意の札をよそ目にカメラマン よう子
初瓜の味ひとしおや庭に得て こすもす
青葉木菟昔語りに夜の更ける よう子
コロナ禍の正論合戦うそ寒し みのる
雲ぬがぬ六甲山は梅雨に倦む よし子
長靴を並べ工夫の三尺寝 なつき
ふと暑しクレーンの腕の伸びたまま よし子
夏萩や小さき熊手の忘れらる なつき
降り立つや舞子の浜の夕焼くる わかば
巣を守る金環の眼の青葉木菟 うつぎ
涼しさや法螺貝の鳴る高野山 宏虎
居酒屋の注文一番冷奴 宏虎
渓谷の吹き上ぐる風秋近し 愛正
盤上の撓る一手や駒涼し かかし
赤とんぼ百花咲かせる庭畑に はく子
鮮やかな色にくぎづけ梅雨茸 小袖
百日紅雨の昏きに仄明く わかば
不如帰古刹に続く冥想路 そうけい
庭隅に紫式部の花淡し こすもす
コロナ禍の憂さ吹きとばせ青嵐 みのる
自販機に鶏の寄り来る梅雨晴間 うつぎ
裏山にふわり去り行く黒揚羽 小袖
蝉の声専業農家また減りぬ かかし
海風の涼しさ纏ふ夕散歩 わかば
紙芝居BGMは蝉時雨 素秀
青空の読経の煙時鳥 そうけい
今に残す木造校舎風涼し うつぎ
蟻地獄雨音を聞くばかりなり みのる
灌漑の水に飛び込む子ら裸 素秀
梅雨憂ふ雨音少し強まれば せいじ
吾が背丈越える記念樹蟬の穴 なつき
零ならぶスコアボードや雲の峰 なつき
夕立や警笛猛る列車過ぎ そうけい
窓に立ち瀬音の涼し旧校舎 小袖
ちよつとそこまでとサンダル梅雨の町 せいじ
八十路への心がまえや海紅豆 はく子
夏わらびあらかたのの字くづれをり はく子
石垣に覆ふ花苔出城跡 愛正
網戸より降り込む雨の本濡らす せいじ
一望の青田の波や明智領 よし子
今年また出番よ昭和の扇風機 菜々
南国の色さんさんと海紅豆 はく子
2020年07月11日
軸替し後の雨音夏座敷 小袖
花合歓の谷をうづめて夕帷 みのる
荒梅雨に山の森林彩深む ぽんこ
千年の欅の主青葉木菟 かかし
偵察の飛機うなり行く梅雨晴間 せいじ
結婚式中止の孫に梅雨深し はく子
門灯のぼんやり滲む梅雨の闇 小袖
花びらの数の色ある七変化 よう子
青田風胸いつぱいの深呼吸 素秀
梅雨晴間社に雨滴降りやまず せいじ
夏山を描き合評渓の宿 そうけい
鳥たちの声かしましき梅雨晴間 せいじ
神苑の三間四方大緑陰 愛正
久に訪ふ実家に二番子の燕 うつぎ
坊守も院主もヨガに夏御堂 はく子
藍染の小ぶりの日傘手放さず 小袖
沙羅の花利休産湯の井戸の跡 かかし
アイロンの折り目涼しやユニホーム そうけい
山腹へ棚田の展ぐ青田道 わかば
灯涼し父娘語りて忌を修す なつき
連子格子透かせて蓮の花浄土 うつぎ
海望む玻璃全開の夏座敷 わかば
光秀の首塚守る花桔梗 ぽんこ
支配人は元ヅカガール胡蝶蘭 よう子
訪ふ風のまず挨拶は風鈴に 素秀
夏霧やピザ窯据へて道の駅 うつぎ
本宮へ玉砂利をふむ緑雨かな みのる
港へと続く坂道ながし吹く 素秀
狛犬の目つき鋭き木下闇 ぽんこ
梅雨しとど心もしとどメロドラマ 菜々
里山に鳥影もなく梅雨深む 菜々
梅雨晴間愛車の手入れ怠らず せいじ
母の忌の庭にほほづき灯りたり なつき
氷菓買ふ味よりまずはインスタ映え はく子
村鍛冶の鞴助くる南風 素秀
はなびらのをどり進むは蟻の道 みのる
改札を抜けて夕焼空と海 わかば
百日紅昏き雨天へ浮かぶ紅 わかば
都会への転居通知や梅雨湿り なつき
下闇の深きに奉る杉大樹 ぽんこ
ゆるキャラの田んぼアートや青田風 こすもす
箒目に突き刺し並ぶ松落葉 愛正
熱帯魚見て点滴を待つ兎 小袖
山の宿驟雨にかすむ道しるべ そうけい
半夏雨の音を聞きつつ順を待つ こすもす
瀧の風匍匐の児もいる丸木橋 愛正
プレー中のドームひらひら夏の蝶 こすもす
朝明けの渓に響くや瑠璃の声 そうけい
もてなしの干菓子四葩の額添へて みのる
墨涼し四時随順と大書され みのる
柿若葉透かせ青空何処までも こすもす
ババ引いて日焼けの顔の赤らめる なつき
一試合なれど球児の夏還る かかし
奥入瀬の十和田の水や瀑布道 愛正
恙無き一日の夕餉合歓の花 かかし
黙々と主葡萄の袋かけ こすもす
黒雲の厚み増しゆく梅雨晴間 せいじ
さやさやとさやぎ棕櫚竹涼しかり はく子
夏霧も飛び立つ鳶も緑帯ぶ うつぎ
お洒落して歌劇の道の青葉影 よう子
ひげの濃きパパの似顔絵灯涼し なつき
老鶯や渓谷見下ろす大吊り橋 はく子
夏風に哲学者めき山羊のひげ 素秀
一軒家見上げる汗の郵便夫 よう子
雨傘の切幣とれず夏祓 よう子
ほんのりと紅を含みし合歓咲けり 小袖
何一つ得て無く老いて冷奴 うつぎ
梅雨茸の踏まれて姿なくしけり わかば
玄関前子の声高き夕立かな そうけい
鎖場の足もと凉風くねる河 愛正
単線の風鈴電車つづら折 かかし
2020年07月02日
ベランダに見えて母校の楠大樹 はく子
雲の峰避雷針立つ千木の家 よう子
雲の峰あれより高く空の旅 宏虎
梅雨出水トロ箱揺らら軒の下 愛正
暁夏光ムンクの良さの判らざる 宏虎
青梅雨や避けて通れぬ潦 せいじ
銀輪のスカーフ靡く青田波 かかし
梅雨晴れて西にかたぶく二十日月 はく子
山小屋の卓もベンチも丸太ン棒 みのる
みな上を向ひて留らむ蝉の殻 素秀
雨宿りひまらや杉の緑陰に はく子
吹き渡る松風涼し廃寺跡 小袖
橅林道看板あれど滝見えず 愛正
教会の壁に絡みし青葡萄 こすもす
川沿いの梅雨雲低し峰は晴れ 愛正
明昜し浪音高き浜の宿 よし子
大西日避けるすべなき車中今 はく子
ご自由にと一本結びの茅かな こすもす
蛸壺と網の置かれし浜辺かな 宏虎
空蝉の縋りつきたる赤鳥居 素秀
遠会釈日傘を上げて応ずなり わかば
梅雨滂沱アガパンサスも濡れ鼠 せいじ
ざわめきの竹林抜ける日傘かな そうけい
生りたての柿の実萼にちよこなんと よう子
掌砕ける殻に蝉の声 素秀
青嶺濃し見やる彼方に有馬富士 小袖
道をしへ源流水に案内せり かかし
端居して立ちゆく風の心地よさ 宏虎
白日傘見え隠れする帯の影 そうけい
すり抜ける少女マスクの目の涼し なつき
バス停の路線廃止図青田波 うつぎ
梅雨深し安全傘の列続く せいじ
岬鼻に立ち憩ひたる馬涼し みのる
胸赤き燕も交じる峡の空 よう子
あどけなき夢を残して蝉の殻 素秀
館出でて一斉にさす日傘かな そうけい
大津絵の鬼の泣き面梅雨じめり よし子
ピーマンもあげると嫗ののの字顔 よう子
山小屋の珈琲旨し濃紫陽花 うつぎ
トロ箱に納まりきらぬ競りの鱧 かかし
茄子キュウリ庭に捥ぎてはぬか漬けに 菜々
足台の揺らぎ気にして実梅もぐ よし子
刈り草の匂ひ立ちこむ水路かな 愛正
妻離れしてるつもりの端居かな なつき
ランプの灯映す窓辺の濃紫陽花 小袖
俯向ける蛍袋に耳澄ます うつぎ
朝取りの茄子やきゅうりはつけものに 菜々
白日傘傾げ見送るさっぱ舟 そうけい
瞬きに翡翠消ゆる中洲かな なつき
香を添えて条幅揺らす青嵐 愛正
合鴨の自然農法青田波 かかし
太子なる勝軍地蔵お風入れ なつき
梅雨晴れて今宵夜景の澄みまさる はく子
三叉路の右いな左立葵 うつぎ
日盛や晩学の帰途影を乞ふ わかば
袋掛け夫の手解き思いだし こすもす
ご神木は樹齢千年苔の花 こすもす
紫陽花を花衣とす道祖神 小袖
雲の峰水平線の上に立つ わかば
浴衣着て薄化粧せり大人びし 宏虎
暗渠よりどくどくどくと梅雨出水 せいじ
ブロークン英語通じて旅涼し みのる
もてなされ棚田見下ろす端居かな 小袖
ヤングコーンは期間限定夏の味 こすもす
同好の友集ひきて夏料理 わかば
魍魎の気配に覚めしハンモック みのる
梅雨寒や濡れてさみしいすべり台 よし子
薫陶の一書曝しつ師を悼む みのる
夏草の伸びて閉店知るカフェ なつき
空蝉の谺取りこむ背中かな 素秀
夫の苞母へ小瓶の水中花 わかば
夏祭り帰る舟押す能登の波 そうけい
ランプの灯映る玻璃窓梅雨深し うつぎ
ぬか漬けは庭の朝採り茄子きゅうり 菜々
手遊びの紫陽花抱へ道の駅 よう子
ハイカーの箸をタクトや青田波 かかし
白南風やレースのカーテン翻る せいじ
問われては応ふ大声滝の音 よし子
2020年06月26日
滴りや源流水はこの辺り かかし
香箱座りの猫の視線や明易し こすもす
山窪の棚田香し刈り麦寝 愛正
森深し夏鶯の透き通る わかば
森に聞く夏鶯の鳴き止まず わかば
しつらえの涼しげにして夏座敷 よし子
川風の涼し岸辺に休む鳥 こすもす
寄ればなほ大き花なり泰山木 はく子
幹々の瑞々しさよ今年竹 みのる
水脈に風の見ゆるる夏落葉 そうけい
誘わる森に出合ひし合歓の花 わかば
樹々に花緑ま深き植物園 はく子
一番星みつけ蛙は声をはる よし子
手を合わす祠に跳ねる夏落葉 そうけい
夏霞支ゆる至仏尾瀬ヶ原 愛正
水芭蕉透きて稚魚見ゆ尾瀬ヶ原 愛正
房伝ふ雨だれを聞く青葡萄 素秀
水田に円弧の飛翔燕の子 かかし
葭障子重なり現るる縞模様 小袖
梅雨晴にジーンズ干すも型崩れ かかし
瞑想路尖りて走る夏落葉 そうけい
コロナ禍の行く末如何に夏至も過ぐ せいじ
願掛けてかないし絵馬や風薫る 宏虎
朴大樹緑の広葉日に燦と はく子
幸せの木てふ水栽培や夏の朝 こすもす
右顧左眄なく直立す今年竹 みのる
梅雨の沖さして檣灯馳せにけり みのる
風通る葭戸の奥は主の間 よう子
紫陽花の雨に焦がるる風情あり 宏虎
館長の呼ばれて百足退治かな うつぎ
樹下涼しヘレンケラーの植樹てふ せいじ
定年のなき身と答え海女潜る 宏虎
薫風やガーデンに吹き心地良し 宏虎
風前のともしびに似し蛍あり みのる
葉裏にはひそり柿実の青きかな 素秀
逆さまにこの世見てゐる女郎蜘蛛 宏虎
大岩に庵主辞世句蔦青し なつき
古時計二時を指したる夏館 よし子
庭涼し鶯張りの廻り廊 小袖
案内の新米館長額の汗 よう子
放たれし大紫や里青葉 かかし
両足院雨の明るさ半夏生 よし子
手に掬ふ不老長寿の岩清水 かかし
森の中一樹彩さす合歓の花 わかば
行厨は泰山木の花の丘 はく子
大正の玻璃戸に揺らぐ庭若葉 よう子
葭障子透かして三間の灯りかな 小袖
古城絵図今も変はらぬ青田風 なつき
継目なき松の柾目の廊涼し うつぎ
円陣の球児の涙涼しかり なつき
藪漕ぎや取り残さるる麦わら帽 愛正
どの間にも神仏祀り葭障子 うつぎ
五本ほどのサフランモドキ樹下涼し せいじ
青林檎に嚢中膨らむ修行僧 素秀
方丈の手こずる裏庭夏落葉 そうけい
煙草屋の軒の燕と雨宿り よう子
落日に合歓の花色沈みけり 小袖
城巡る夫と無口な日傘妻 なつき
咲き具合確かめんとて蓮池へ こすもす
老い母も通院三昧して日焼 せいじ
さざ波の浮葉に消えてしまひけり せいじ
炎昼や銅板の屋根金屋神 よう子
青梅の落ちるがままに庭深し 素秀
青梅雨や旧家の瓦一文字 小袖
魚跳ねる音の近きに青胡桃 素秀
゚とふ炉跡の石や炎天下 うつぎ
電笠はオールドノリタケ梅雨の燭 うつぎ
憂し吾を鏡裡に映す梅雨の窓 みのる
並木道涼し散歩の新コース こすもす
夏落葉土塀の風にたもとほる そうけい
翡翠のすばやい挑み目の当たり わかば
大正ガラス歪んでをりし庭つつじ よし子
玲瓏と泰山木の白真玉 はく子
夏蝶や戦人塚の小さき碑 なつき
初浴衣校門くぐるクラス会 愛正
2020年06月20日
苔茂る何も語らぬ辻地蔵 よし子
牛蛙弁財天の池揺るがす うつぎ
紫陽花を切って浮かべて快楽池 よし子
車椅子押しつつも愛づ花菖蒲 せいじ
沙羅の花石塔仄と明るうす 小袖
梅雨深し手窪に仁丹五六粒 はく子
遺跡覆ふブルーシートや蟻走る なつき
異人館沿ひに日傘の坂くだる 素秀
ベランダより見えて母校の小学校 はく子
夏草や大坂越えの関所跡 素秀
抱卵をやめし孔雀や梅雨寒し なつき
アッパッパに過ごす毎日自粛中 はく子
足早な尼呼び止めし梅雨晴れ間 小袖
萍に取り囲まれて石の亀 うつぎ
北の旅浅き眠りの白夜かな 宏虎
帰省する今年も又鳴く牛蛙 そうけい
混みあえる森の伐採大西日 ぽんこ
声援の無きままナイター始まりぬ はく子
抽斗の妣の手紙や枇杷熟るる よう子
ソーダ水句会に手話の夫婦連れ かかし
青梅を採る足下の揺らぎけり よし子
麒麟が来る夏の丹波路一途なる たか子
やかましや静寂の水郷行行子 宏虎
天道虫夜来の雨の垂葉裏 そうけい
和気あいあいグランドゴルフ夏帽子 ぽんこ
百金の駄菓子屋のごと手花火を かかし
夏空を突き刺す如く飛行雲 ぽんこ
用水の堰で止まりし麦わら帽 愛正
漆黒の畑土匂ふ梅雨の入り そうけい
梅雨晴れや国宝楼門ゆるがざる よし子
潮の香の蜑の路地裏薄暑かな わかば
項垂れて雨ぽたぽたと額の花 こすもす
夏萩の一叢影のうすうすと 小袖
丹の橋は欅の根元夏の川 たか子
八橋にひとり日傘の女人かな せいじ
道の辺の万緑ゆたか続きけり 宏虎
海よりの風の涼しき夕散歩 わかば
県跨ぐ歯科診察や梅雨晴れ間 こすもす
九份の階段坂の誘蛾燈 素秀
迷ひしは紫陽花の路地袖濡らす よう子
海坂の開き夏月現るる 素秀
薫風やなぎさ街道逍遥す わかば
爪切草笠の重たき灯篭かな ぽんこ
紫陽花に澄ましチワワの撮影会 小袖
烏舞ふ代田に映る高圧線 愛正



次のページ