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2019年12月: 投句24名 選句24名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
煤払ひ御堂千畳開け放ち 菜々 10 董雨.みづき.はく子.よう子.やよい.智恵子.ぽんこ.小袖.よし子.わかば.
天辺は城の石垣山眠る こすもす 5 董雨.みづき.明日香.なつき.小袖.
襞かさね重ね吉野の山眠る 菜々 5 うつぎ.はく子.素秀.やよい.わかば.
夫をりしままの調度や煤払ふ うつぎ 4 よう子.明日香.なつき.小袖.
煤払ひ木喰仏の指の反り かかし 4 よう子.素秀.やよい.なつき.
朝刈りの笹匂ひ立つ煤箒 なつき 4 かかし.せいじ.もとこ.小袖.
煤払ピアノの椅子もかり出され みのる 4 菜々.なおこ.たか子.隆松.
湯の郷を砦囲ひに山眠る みのる 4 せいじ.うつぎ.はく子.なおこ.
山眠る鳥も獸も懐に 明日香 3 宏虎.みづき.わかば.
煤払い先ずは神棚てふ謂れ たか子 3 宏虎.こすもす.智恵子.
隠沼は墨池のごとし山眠る せいじ 3 満天.菜々.隆松.
谺一つ返して山の眠りたる うつぎ 3 なつき.たか子.隆松.
煤払い畳の下の古新聞 よう子 3 こすもす.明日香.ぽんこ.
一日に二本のバスや山眠る うつぎ 3 なつき.よし子.隆松.
赤い橋青い橋架け山眠る 小袖 3 菜々.なおこ.やよい.
炭窯を抱きクヌギの山眠る 小袖 3 せいじ.みづき.はく子.
思い出もゴミ箱に捨て煤払 董雨 2 満天.わかば.
山眠るとも妙見の水涸れず みのる 2 よう子.ぽんこ.
言いかへす言葉のみ込み山眠る もとこ 2 素秀.よし子.
命綱持ち煤掃きの横歩き なつき 2 せいじ.うつぎ.
住職は姉さんかぶり煤払い よう子 2 董雨.ぽんこ.
ご神体抱えて三輪の山眠る 明日香 2 かかし.よし子.
眠る山雲の布団を引き寄せて なつき 2 うつぎ.ぽんこ.
山眠る裸電球間歩の闇 よう子 2 素秀.やよい.
清濁を併せて呑みし山眠る たか子 2 かかし.わかば.
山眠るぽつんと一つ人家の灯 やよい 2 かかし.こすもす.
雨跡の崩れしままに山眠る 董雨 2 明日香.隆松.
煤払い几帳面さで夫優る 明日香 1 こすもす.
山眠りゐる渓谷の無人駅 素秀 1 なおこ.
老ひたれば子等に任せて煤籠 董雨 1 智恵子.
平成の大煤埃ほろり落つ なつき 1 かかし.
撤退の巨大社宅や山眠る やよい 1 もとこ.
山眠る迷路を晒すジャンクション よう子 1 うつぎ.
煤逃げのままに帰らぬ人なりし はく子 1 もとこ.
山眠る令和元年幕を引く かかし 1 智恵子.
頂に老人ホーム山眠る 董雨 1 満天.
間伐の枝打ち終へて山眠る かかし 1 たか子.
煤払最後は猫の足洗ふ よし子 1 菜々.
遠景に将軍塚や山眠る みづき 1 よし子.
陵を二つ鎮めて山眠る はく子 1 明日香.
積ん読の本にもはたき煤払 せいじ 1 なおこ.
山頂はうっすら白し山眠 よし子 1 董雨.
日昇らせ月を仕舞ひて山眠る たか子 1 小袖.
しっとりと大気を吸ひて山眠る 明日香 1 みづき.
神棚は長子の役目煤払ひ 菜々 1 たか子.
扁額の梵字に刷毛や煤払 かかし 1 素秀.
龍の背のうねり静かや山眠る もとこ 1 たか子.
煤払い光る頬っぺや百羅漢 智恵子 1 董雨.
腰痛の機嫌や遅々と煤払 やよい 1 こすもす.
背の高き孫の出番よ煤払 はく子 1 満天.
豊かなる農園抱き山眠る 満天 1 はく子.
年ごとに手間を省くや煤払 満天 1 宏虎.
煤払い夫は子供と雲隠れ 智恵子 1 菜々.
不夜城の街懐に山眠る わかば 1 宏虎.
流木をダム湖に浮かべ山眠る せいじ 1 満天.
お地蔵の肩覗かせて山眠る わかば 1 もとこ.
大梁の邪鬼を追ひくる煤払 素秀 1 智恵子.
どれがどれ大和三山眠りたる よし子 1 よう子.
朝靄に溺れる如く山眠る たか子 1 もとこ.
煤払ひ電波時計の狂ひなし かかし 1 宏虎.
義経の軍馬駈けたる山眠る みのる 1 せいじ.

2019年11月: 投句24名 選句22名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
峡の村寸土惜しみて冬菜畑 はく子 6 宏虎.菜々.たか子.みづき.よう子.うつぎ.
上賀茂や大樽並べ冬菜漬け みづき 6 なつき.明日香.満天.こすもす.素秀.智恵子.
雨晴れて綺羅を纏ひし冬菜畑 せいじ 5 隆松.わかば.はく子.満天.みづき.
狛犬の阿吽でまもる神の留守 よし子 4 かかし.満天.こすもす.智恵子.
色濃きが自慢や夫の冬菜畑 うつぎ 4 わかば.小袖.せいじ.菜々.
門川を千切れゆくなり冬菜屑 みのる 4 なつき.かかし.せいじ.菜々.
海神の留守とて荒るる門波かな みのる 4 わかば.小袖.もとこ.うつぎ.
菰巻の松に電飾神の留守 なつき 3 隆松.宏虎.みづき.
手作りの料金箱や冬菜売 かかし 3 明日香.こすもす.素秀.
御手洗に竜口しずる神の留守 董雨 3 わかば.菜々.素秀.
神の留守お狐様の口の紅 智恵子 3 なつき.こすもす.素秀.
扁額の龍の眼にらむ神の留守 よし子 3 かかし.わかば.宏虎.
掛け絵馬のからから鳴りて留守の宮 はく子 3 董雨.せいじ.みづき.
恋の絵馬風に打ち合ふ神の留守 満天 3 明日香.菜々.もとこ.
震災の跡地のままに冬菜畑 みのる 2 明日香.小袖.
宮守る注連のささくれ神の留守 ぽんこ 2 董雨.よう子.
神の留守いまぞ鴉の大き声 素秀 2 もとこ.よし子.
隠れ家のごとき軒端に冬菜干す みのる 2 董雨.宏虎.
留守番の神が在すとて御朱印所 みのる 2 たか子.うつぎ.
椋の実へ鳥の狼藉神の留守 菜々 2 隆松.こすもす.
燦燦の日をたらふくに冬菜畑 はく子 2 ぽんこ.うつぎ.
虫喰いの葉の散らかりし冬菜市 たか子 2 ぽんこ.せいじ.
留守神へ不精男が頭下げ 隆松 2 たか子.もとこ.
山あひに冬菜育てて平家村 菜々 2 なつき.よし子.
参道掃く箒逆さに神の留守 董雨 2 隆松.素秀.
境内の市にぎはひて神の留守 もとこ 2 董雨.満天.
一椀の冬菜の青き馳走かな よう子 2 小袖.智恵子.
途一本右も左も冬奈畑 よし子 1 董雨.
門入るや古書市賑はふ神の留守 満天 1 はく子.
嵩高き冬菜押さえて茹でにけり 宏虎 1 はく子.
神の留守お借りしてます町内会 もとこ 1 たか子.
摂津から出雲は遠し神の留守 小袖 1 はく子.
虫喰ひの冬菜青々庭の畑 やよい 1 かかし.
通路ふと一礼し行く神の留守 董雨 1 智恵子.
竹垣に箒の懸かる留守の宮 せいじ 1 隆松.
神の留守年中なるか草祠 隆松 1 よう子.
此処からは宅地となさず冬菜畑 よう子 1 たか子.
丸まりし青虫落つる冬菜かな うつぎ 1 小袖.
神の留守軽くはならぬ力石 よう子 1 ぽんこ.
神庭に黄蝶訪ねし神の留守 ぽんこ 1 うつぎ.
日矢差して三輪山きらり神の留守 明日香 1 宏虎.
一村を見下ろす宮居神の旅 たか子 1 なつき.
神奈備の木々のざわめく神の留守 うつぎ 1 せいじ.
鰐口の音くぐもりて神の留守 たか子 1 ぽんこ.
披露さるお花お礼や神の留守 こすもす 1 満天.
手水舎の水空っぽや神の留守 やよい 1 ぽんこ.
冬菜漬鞍馬詣でのおみやげに 菜々 1 よし子.
浮き沈む桶いつぱいの冬菜かな 素秀 1 よう子.
みちのくのキツネ隠れて神の留守 もとこ 1 よし子.
宮を統ぶ椋の大樹や神の留守 わかば 1 かかし.
ほつこりと家族の集ふ冬菜飯 明日香 1 よし子.
縁結びの絵馬裏返る神の留守 かかし 1 はく子.
大楠の背にかくれんぼ神の留守 素秀 1 明日香.
萎れては又立ち上がる冬菜かな よう子 1 もとこ.
藁まるめ川辺に洗ふ冬菜かな 智恵子 1 みづき.
留守詣して山頂を目指しけり せいじ 1 よう子.
泥付きや冬菜あをあを無人市 もとこ 1 智恵子.

2019年10月: 投句24名 選句23名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
野仏の円座となりて草もみぢ 菜々 4 満天.なつき.せいじ.もとこ.
石積みし武将の墓や蔦紅葉 なつき 4 たか子.明日香.もとこ.みづき.
老舗まで消ゆる街並身にぞ入む 宏虎 4 隆松.董雨.智恵子.なおこ.
母の字の葬儀のメモや身にぞ入む 明日香 4 隆松.たか子.素秀.こすもす.
火襷に蔦紅葉せる右近の碑 みのる 4 かかし.小袖.わかば.うつぎ.
身に入むや磨きて愛車との別れ うつぎ 4 満天.はく子.せいじ.なおこ.
逆縁の墓碑の享年身にぞ入む みのる 4 はく子.かかし.素秀.もとこ.
身に入むや恩師の文の薫陶に みのる 4 宏虎.わかば.よう子.うつぎ.
願掛けに紅葉明りの磴のぼる 明日香 3 満天.かかし.智恵子.
散紅葉一葉句帳に挿みけり 満天 3 隆松.智恵子.よし子.
身に入むや思い出の歌聴きし夜は みづき 3 菜々.わかば.よし子.
身に入むや大磐座に鑿のあと 菜々 3 たか子.明日香.わかば.
日を浴びし散居の里の冬もみじ たか子 3 小袖.もとこ.よう子.
せせらぎの水草紅葉ネオンめく 智恵子 3 董雨.素秀.みづき.
紅葉寺みんな笑顔で撮られけり みづき 2 はく子.うつぎ.
酒蔵の小さき窓や蔦紅葉 よし子 2 菜々.隆松.
阿字池の向かふは彼岸紅葉映ゆ うつぎ 2 素秀.よう子.
紅葉晴れ峠越えれば県境 よし子 2 菜々.せいじ.
採石の島や無人の紅葉渓 素秀 2 なつき.こすもす.
銀杏黄葉一直線の御堂筋 よし子 2 はく子.董雨.
身に入むや母屋はいつもひっそりと よし子 2 菜々.うつぎ.
蹲を埋づむ紅葉の裏表 うつぎ 2 宏虎.せいじ.
魁と際やかに朱の櫨紅葉 わかば 2 素秀.よう子.
中腹に風禍の残る紅葉山 せいじ 2 なつき.ぽんこ.
海底に眠る空母や身にぞ入む うつぎ 2 なつき.智恵子.
草紅葉サッカーの子の足眩し かかし 2 満天.はく子.
また増へし診察券や身にぞ入む 満天 2 かかし.なおこ.
山峡を重ねていよよ紅葉す みづき 2 明日香.よし子.
身に入むや抱いて欲しげな力石 明日香 1 よう子.
身に入むや災禍の中の半長靴 隆松 1 ぽんこ.
身にしむや廃校候補の母校かな こすもす 1 よし子.
吊橋の赤きダム湖や紅葉濃し 素秀 1 こすもす.
脚光を浴びて古墳のもみづれる はく子 1 こすもす.
函館の海へ急坂もみじ晴 たか子 1 よし子.
一葉がことに真つ赤や初もみぢ せいじ 1 小袖.
灯りなき家に入る日や身にぞ入む みづき 1 もとこ.
ハリストス教会そびゆ蔦紅葉 たか子 1 小袖.
堰落ちて落ちて高鳴る紅葉川 菜々 1 みづき.
紅葉山源流水はこの辺り かかし 1 なおこ.
縁に座し手合わす母や紅葉寺 智恵子 1 なつき.
参道は紅葉の天蓋日の斑降る 宏虎 1 みづき.
続きたる水禍のニュース身にぞ入む はく子 1 董雨.
廃寺の仁王一体身にぞ入む よう子 1 たか子.
六道の辻京街中に身にぞ入む はく子 1 かかし.
荘厳の銀杏黄葉の宮居かな わかば 1 うつぎ.
痛ましき浸水被害身にぞ入む わかば 1 董雨.
せせらぎに触れんばかりの谷紅葉 満天 1 明日香.
玉の日に至福とみたる照紅葉 みのる 1 わかば.
修行者の泥染む草履身にぞ沁む 智恵子 1 みづき.
身に入むや高齢車事故聞くにつけ はく子 1 明日香.
身に入むや施設に友を見舞ふとは うつぎ 1 宏虎.
掛声の走る部活や草紅葉 満天 1 菜々.
蔦紅葉容赦なく刈る庭師かな よう子 1 智恵子.
紅葉黄葉まぶたの奥の鎮まらず たか子 1 ぽんこ.
手の痺れ句帳の文字の身にぞ入む かかし 1 ぽんこ.
照紅葉五重の塔の見え隠れ 智恵子 1 宏虎.
故郷の紅葉の寺やバス旅行 よう子 1 宏虎.
身に入むや別れの後の一人酒 よし子 1 こすもす.
身に入むや刻字カタカナ捕虜の墓 ぽんこ 1 隆松.
列島の河川決壊身にぞ入む わかば 1 ぽんこ.
病棟の窓に迫れる蔦紅葉 素秀 1 なおこ.
葉漏れ日に濡縁赤し紅葉寺 隆松 1 せいじ.
幼子の歩きスマホや身にぞ入む なおこ 1 小袖.
また一人寡婦となりたり夕紅葉 はく子 1 たか子.
薄紅葉天蓋に待つ野点かな 智恵子 1 満天.

2019年9月: 投句22名 選句24名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
煌々とコンビナートの灯の夜長 みのる 5 菜々.素秀.明日香.よう子.やよい.
旅夜長一会の人と杯重ね 菜々 5 なつき.はく子.もとこ.ぽんこ.たか子.
鍔広を飛ばしてみたき大花野 みのる 5 よし子.せいじ.わかば.たか子.うつぎ.
長き夜や麻酔の覚めたICU 素秀 5 .かかし.なつき.こすもす.なおこ.
野づかさのあれば越えもし花野道 菜々 4 素秀.せいじ.わかば.智恵子.
老い母の話し相手となる夜長 わかば 4 .はく子.明日香.やよい.
碧落に犬鷲一羽大花野 智恵子 4 素秀.せいじ.わかば.よう子.
古日記読めば止まらぬ夜長かな たか子 4 満天.宏虎.みづき.智恵子.
音のせぬ電波時計や夜の長し よう子 4 よし子.もとこ.ぽんこ.やよい.
古戦場の標うづもる大花野 隆松 4 みづき.ぽんこ.なつき.たか子.
終着の駅に広がる大花野 素秀 3 菜々.なつき.たか子.
書を伏せてよりの夜長の続くなり わかば 3 もとこ.明日香.みづき.
竹人形削る刃音の長き夜 かかし 3 素秀.はく子.なおこ.
花野にもあるらし少年秘密基地 よし子 3 菜々.かかし.もとこ.
誰からとなく唄ひ出す花野道 うつぎ 3 よし子.こすもす.たか子.
獣道辿れば突と大花野 うつぎ 2 菜々.満天.
幼手の摘みたるギフト花野から もとこ 2 .隆松.
脳トレのクイズ楽しむ夜長かな こすもす 2 はく子.なおこ.
リビングに趣味持ち寄りて夜長かな 智恵子 2 こすもす.明日香.
花野道ゆるゆる母の車椅子 菜々 2 よし子.はく子.
露地奥の古本屋の灯夜の長し よし子 2 かかし.ぽんこ.
ケーブルカーの眼下広ごる大花野 満天 2 董雨.宏虎.
放牧の羊柵なき花野かな よう子 2 満天.智恵子.
登り窯の焔滾るや夜長し かかし 2 智恵子.やよい.
母の言繰り返し聞く長き夜 わかば 2 よし子.明日香.
レコードのまた裏返し聴く夜長 うつぎ 2 こすもす.よう子.
漆黒に鉱炉火を噴く夜長かな みのる 2 素秀.ぽんこ.
伊吹山右に左に大花野 明日香 2 .隆松.
晩学の一人の夜長愉しめり はく子 2 みづき.わかば.
一人居の夕餉終へてよりの夜長 はく子 2 よう子.やよい.
一つだけ囚われつづく夜長かな もとこ 1 かかし.
首位競ふナイター厳し夜長かな 董雨 1 満天.
木道と湿原多き花野行く 宏虎 1 董雨.
遠く住む姉との電話夜の長し 満天 1 宏虎.
背負はれし子と手振り合ふ花野道 はく子 1 うつぎ.
人影も茜色なり花野道 隆松 1 みづき.
長き夜の古きアルバム捲りけり 満天 1 宏虎.
待ち合わせ花野の前と決めており 明日香 1 もとこ.
ふるさとのバスの向こうに花野道 満天 1 隆松.
雁行に木道延びる花野かな みのる 1 うつぎ.
いつまでも厨の音す夜長妻 せいじ 1 なつき.
その先のランチに期待花野行く こすもす 1 董雨.
優駿の速足となる花野かな 素秀 1 せいじ.
単線の行く先長き大花野 満天 1 なおこ.
一笛に帽子集まる花野かな たか子 1 董雨.
袋菓子一人一つの夜長かな なおこ 1 菜々.
山裾は蕎麦の花野や雲白し こすもす 1 智恵子.
笑ひ声花野迷路を漏れきたり なつき 1 .
万葉集古語辞典と長き夜 かかし 1 満天.
難解パズル解けるまではと夜長の灯 うつぎ 1 こすもす.
放牧の牛のカウベル花野道 はく子 1 隆松.
子の事など語り夜長の老夫婦 菜々 1 うつぎ.
どこまでも続く小途や大花野 よし子 1 董雨.
針穴の通らぬ糸の夜長かな ぽんこ 1 よう子.
声すれど花野の羊見えもせず よう子 1 せいじ.
夜長人捩る膏薬貼りなほす なつき 1 うつぎ.
長き夜や推理小説ホシ不明 宏虎 1 隆松.
母の手を引いて花野を歩く夢 素秀 1 なおこ.
手弁当子ら駆け回る花野かな 智恵子 1 宏虎.
病身の眠りの浅き夜長かな ぽんこ 1 かかし.
夜の長し早寝標榜して出来ず せいじ 1 わかば.

2019年8月: 投句19名 選句22名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
朝顔の格子に絡む古都の路地 智恵子 6 董雨.やよい.満天.さつき.わかば.ぽんこ.
いわし雲高く上げたるサーブ球 ぽんこ 5 董雨.よう子.智恵子.たか子.よし子.
ひと筆に朝顔咲かす色紙かな 満天 5 隆松.明日香.もとこ.よし子.ぽんこ.
朝顔や明日咲く花のねじ緩む はく子 5 董雨.やよい.もとこ.たか子.うつぎ.
朝顔や坂の途中にある売り家 なつき 4 せいじ.隆松.素秀.明日香.
鰯雲ビルのガラスに捕まりぬ 素秀 4 よう子.明日香.たか子.うつぎ.
草に座し遠き日の夢鰯雲 わかば 4 宏虎.もとこ.うつぎ.なおこ.
鰯雲窓いつぱいの退院日 素秀 3 満天.隆松.菜々.
さながらに鹿の子絞りや鱗雲 菜々 3 こすもす.明日香.智恵子.
鰯雲染むる入り日の瀬戸の海 わかば 3 宏虎.さつき.はく子.
朝顔や水遣り終へて路地の風 もとこ 3 隆松.はく子.智恵子.
鰯雲背伸びして干す子のシーツ よう子 3 せいじ.ぽんこ.うつぎ.
海峡の空のまさをや鰯雲 やよい 3 せいじ.うつぎ.なおこ.
海峡はタンカー銀座鰯雲 よう子 3 なつき.わかば.ぽんこ.
阿波木偶の野外桟敷や鰯雲 素秀 3 よう子.はく子.菜々.
朝顔や点呼五名の消防署 よう子 3 なつき.たか子.菜々.
鰯雲ドクターヘリの音追へば こすもす 2 明日香.わかば.
前向きに 生きて行きたし鰯雲 董雨 2 宏虎.わかば.
鰯雲へクレーン高々自由自在 満天 2 こすもす.よし子.
藥袋へ朝顔の種採りにけり うつぎ 2 なつき.やよい.
故郷の方へと続く鰯雲 せいじ 2 ぽんこ.なおこ.
古戦場寝転びたるに鰯雲 隆松 2 董雨.せいじ.
風力発電並ぶ稜線いわし雲 やよい 2 宏虎.こすもす.
適塾の勝手口らし紺朝顔 菜々 2 満天.なおこ.
朝顔や寅さん現れさうな路地 うつぎ 2 よし子.菜々.
埋め戻す城址の遺構いわし雲 なつき 2 やよい.たか子.
朝顔や今朝は今朝よの色をなし 隆松 2 よう子.なおこ.
木登りは今も得意やうろこ雲 なつき 2 はく子.もとこ.
一鉢は祖母の丹精紺あさがほ 菜々 1 隆松.
朝顔や恙の母の看取り明く わかば 1 はく子.
朝顔に始まる一と日老二人 うつぎ 1 わかば.
一枚づつ鱗ピンクや鰯雲 明日香 1 なつき.
朝顔の観察日記懐かしし 宏虎 1 よし子.
鰯雲そろそろ旅の準備かな もとこ 1 さつき.
いわし雲一雨欲しき坂の町 ぽんこ 1 智恵子.
季知るはいつもそこから鰯雲 隆松 1 よう子.
朝顔の紫紺一樹を咲き昇る やよい 1 智恵子.
朝顔の支柱は木っ端材木店 やよい 1 さつき.
朝顔の行灯仕立て右に寄る 明日香 1 素秀.
故郷を出て半世紀鰯雲 せいじ 1 やよい.
終電の空疎らなる鰯雲 なつき 1 素秀.
朝顔の占むるくれない四目垣 わかば 1 董雨.
草の葉に捲きて地を這ふ野朝顔 よう子 1 満天.
余すなく大窓埋めいわし雲 はく子 1 せいじ.
父恋へば夜をしろしろと鰯雲 菜々 1 素秀.
決勝打アルプス席の鰯雲 よう子 1 こすもす.
と見る間に数を増やせり鰯雲 せいじ 1 こすもす.
朝顔日記ハートの双葉に始まりぬ はく子 1 菜々.
朝顔の鉢植えに咲く銀座裏 よし子 1 宏虎.
鰯雲とけ行く先の虚空かな うつぎ 1 素秀.
いわし雲海を遠くに住み古りて はく子 1 なつき.
蔦めきて石垣覆ふ牽牛花 こすもす 1 満天.
故郷へ無沙汰詫びるや鰯雲 満天 1 もとこ.

2019年7月: 投句22名 選句22名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
寺炎暑怒髪天突く仁王像 菜々 5 やよい.はく子.なつき.ぽんこ.よう子.
浜炎暑一歩にたたら踏みにけり みのる 5 小袖.たか子.せいじ.わかば.隆松.
炎暑なかテニスコートの球歪む 素秀 4 満天.せいじ.菜々.明日香.
禅林の大き洞もつ百日紅 うつぎ 4 やよい.なつき.明日香.隆松.
坂の果て空歪みたる炎暑かな 隆松 4 なつき.智恵子.明日香.素秀.
路面電車軋みて曲がる炎暑かな みのる 4 満天.はく子.よし子.うつぎ.
爆心の石垣根づく百日紅 なつき 4 せいじ.わかば.ぽんこ.智恵子.
溶接の火花炎暑へ撒き散らし やよい 4 はく子.さつき.こすもす.うつぎ.
復員の父が手植えの百日紅 明日香 4 やよい.なつき.せいじ.もとこ.
夫逝きし頃も炎暑の日々であり はく子 3 満天.ぽんこ.もとこ.
戦なき砲台跡や炎暑来る よう子 3 たか子.わかば.よし子.
自販機のどさり音する炎暑かな 満天 3 宏虎.もとこ.よう子.
千羽鶴供へて祈る炎暑かな みのる 3 さつき.うつぎ.隆松.
街炎暑なれど鉾なる稚児凛と せいじ 3 董雨.宏虎.わかば.
鍾乳洞出でてこの世の炎暑かな うつぎ 3 小袖.さつき.隆松.
炎暑の樹洞に被爆の石詰まる なつき 2 小袖.こすもす.
古刹の門潜れば白き百日紅 董雨 2 満天.菜々.
真青なる空に広げし百日紅 わかば 2 董雨.やよい.
吹く風に息を止めたる炎暑かな 素秀 2 わかば.よう子.
三代の女の家に百日紅 素秀 2 よし子.もとこ.
退屈なテトラポットの炎暑かな よし子 2 はく子.よう子.
迂回路も陸橋も嫌街炎暑 うつぎ 2 たか子.菜々.
百日紅挿頭す御廟に摩耶夫人 みのる 2 ぽんこ.うつぎ.
通り雨炎暑の熱の冷めやらず 智恵子 2 なつき.こすもす.
一の宮炎暑に一つ力石 よし子 2 小袖.たか子.
滑走路揺らぐかと見ゆ炎暑かな みのる 2 智恵子.うつぎ.
下山して町の炎暑を纏ひけり やよい 2 明日香.こすもす.
採血の静脈蒼し百日紅 素秀 2 はく子.もとこ.
百日紅一人暮らしも三と年に はく子 1 満天.
迷ひたるビルの谷間の炎暑かな わかば 1 せいじ.
もう百日まだ百日や百日紅 やよい 1 たか子.
百日紅海鼠塀より紅散らし 明日香 1 菜々.
碧天の下灼灼と百日紅 わかば 1 宏虎.
紅白に街路を分かつさるすべり せいじ 1 董雨.
釈迦堂へ登る階段百日紅 智恵子 1 ぽんこ.
ことさらに京の炎暑に身を焦がす 小袖 1 よし子.
観音の堂は閉ざされ百日紅 うつぎ 1 宏虎.
百日は長いと思ふさるすべり よし子 1 素秀.
ご朱印を受くる炎暑のみな無口 なつき 1 素秀.
層塔に如何な謂はれや百日紅 うつぎ 1 智恵子.
両脳も炎暑めらめら火となりぬ 宏虎 1 小袖.
夕間暮れ白々とありさるすべり よし子 1 菜々.
炎暑日も食衰えぬ吾げんき 智恵子 1 宏虎.
寄り道す炎暑の街の深庇し たか子 1 明日香.
百日紅フリルの小花を零しては はく子 1 こすもす.
谷川に足を浸して遣る炎暑 よう子 1 董雨.
街炎暑靴に吸い付くアスファルト ぽんこ 1 やよい.
百日紅の揺れ鳥籠見え隠れ 董雨 1 智恵子.
廃校の像に傘なす百日紅 智恵子 1 隆松.
咲き満ちて重し重しと百日紅 たか子 1 よし子.
生家いま無住となりぬ百日紅 やよい 1 董雨.
百日紅透けし隣家の夕灯 小袖 1 素秀.
炎暑とて海水減りも増えもせず よし子 1 よう子.
虹色の橋に傾く百日紅 たか子 1 素秀.

2019年6月: 投句21名 選句21名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
堂に満つ五百羅漢の黴の息 うつぎ 8 なつき.せいじ.やよい.こすもす.はく子.満天.素秀.よう子.
黴の堂覗けば閻魔の眼が光る 菜々 7 なつき.宏虎.智恵子.明日香.よし子.満天.さつき.
風孕み噴水昇る龍と化し 素秀 5 明日香.ぽんこ.やよい.さつき.わかば.
百年の黴の住み着く醤油蔵 やよい 5 なつき.智恵子.明日香.こすもす.わかば.
南冥に散りたる徒らの黴の遺書 みのる 5 宏虎.小袖.やよい.よし子.よう子.
黴の書の栞に若き日の決意 みのる 4 菜々.智恵子.はく子.うつぎ.
ふつふつと育つ醤油や黴の蔵 はく子 4 菜々.せいじ.小袖.もとこ.
千年の黴のほほえみ菩薩像 よし子 4 宏虎.智恵子.たか子.満天.
噴水に真向き背きて人を待つ うつぎ 3 董雨.満天.よう子.
噴水の天辺にある優越感 宏虎 3 たか子.うつぎ.もとこ.
噴水の孤の中にあるビルの群れ たか子 3 小袖.うつぎ.もとこ.
黴匂ふ師の歳時記を繙けば 明日香 3 やよい.満天.わかば.
山小屋の雑魚寝の布団黴匂ふ うつぎ 3 なつき.ぽんこ.はく子.
噴水は祈りの鳩の飛ぶごとく なつき 2 素秀.うつぎ.
気まぐれな噴水出たり出なんだり ぽんこ 2 やよい.よし子.
噴水のもぐらたたきに子等燥ぐ 満天 2 せいじ.わかば.
嗣ぐ禰宜のなくて黴びたる一末社 みのる 2 小袖.智恵子.
噴水や宙の余白へ模様描く 明日香 2 ぽんこ.たか子.
噴水や手振れに写る玉真珠 智恵子 2 ぽんこ.こすもす.
孫ら来と聞きて風呂場の黴拭ふ せいじ 2 菜々.うつぎ.
噴水に入りて小躍り襁褓かな やよい 2 宏虎.もとこ.
噴水の天洗ふごと高々と 満天 2 董雨.はく子.
人訪わぬ洞の神棚黴にほふ たか子 1 こすもす.
森深き古木の根方黴の花 ぽんこ 1 董雨.
噴水のリズムに合わせぴたり止む 宏虎 1 董雨.
噴水の背山を抜きて高々と はく子 1 明日香.
黴匂ふ青春の日の写真帖 わかば 1 菜々.
古書店の隅に居座る黴の花 智恵子 1 さつき.
味噌小屋の黴の仄かや母の袖 よう子 1 ぽんこ.
登れども落つる運命や大噴水 よう子 1 董雨.
噴水の力一気に抜けるとき よし子 1 明日香.
噴水やいともあっさり急停止 たか子 1 せいじ.
セピア色のアルバム開き黴匂ふ 満天 1 なつき.
噴水に神溢れ出すローマかな もとこ 1 よう子.
タイマーで上がる噴水節水期 やよい 1 よし子.
噴水の穂にキッスして子ら遊ぶ せいじ 1 小袖.
黴の書の厚し重しの紳士録 よし子 1 たか子.
黴の書となりて並ぶや資本論 もとこ 1 はく子.
大噴水水平線を貫きぬ みのる 1 菜々.
木彫仏笑む古寺の黴笑ふ 智恵子 1 素秀.
噴水の垂直力や青い空 よし子 1 たか子.
噴水の変わるリズムに見とれをり 董雨 1 宏虎.
ふた開かぬ黴の絵の具やさくらロゴ よう子 1 素秀.
噴水に集ふ天使のコスチューム なつき 1 素秀.
上がるだけ上がって落つる噴水よ こすもす 1 よし子.
黴匂ふ家となりしか父母の老い もとこ 1 わかば.
大川へ大量に吐く大噴水 たか子 1 こすもす.
噴水の止みて親子の立ち去れり なつき 1 よう子.
黴匂ふ見知らぬ祖父のラヴレター もとこ 1 せいじ.
噴水の高さを決める会議あり よし子 1 もとこ.

2019年5月: 投句24名 選句25名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
なほ続く仮設の暮し明易し みのる 7 やよい.菜々.ぽんこ.わかば.なおこ.うつぎ.よう子.
麦の秋札所詣での鈴つづく 菜々 6 やよい.三刀.隆松.素秀.よし子.なおこ.
跡継ぎも生れて父祖の地麦の秋 菜々 6 満天.やよい.たか子.なつき.こすもす.うつぎ.
厨から妻のハミング明易し みのる 6 菜々.三刀.わかば.明日香.なおこ.せいじ.
明け易し外湯めぐりの下駄の音 菜々 5 董雨.智恵子.三刀.なおこ.せいじ.
こうのとり舞う青空や麦の秋 こすもす 4 董雨.なつき.智恵子.せいじ.
明易しおしゃべり止まぬ軒雀 満天 4 菜々.ぽんこ.明日香.はく子.
麦秋をセピアにつつむ夕帷 みのる 4 さつき.宏虎.智恵子.三刀.
明易や看取りの母の手を握る よう子 4 もとこ.素秀.こすもす.明日香.
コンバイン幾何模様なす麦の秋 よう子 3 もとこ.満天.ぽんこ.
麦の秋彼方に碧き近江富士 菜々 3 小袖.やよい.よし子.
小湊の漁船沖行く明け易し 智恵子 3 ぽんこ.よし子.うつぎ.
麦秋や村に一軒なんでも屋 うつぎ 3 たか子.三刀.よし子.
明け易しひとりのラヂオ深夜便 もとこ 3 小袖.ぽんこ.素秀.
分校の正午の鐘や麦の秋 よし子 3 なつき.こすもす.せいじ.
短夜やナースの仮眠のいかほどに 小袖 2 こすもす.明日香.
見晴かす美瑛の丘の麦の秋 みのる 2 宏虎.はく子.
四万十川の大きく曲がり麦の秋 うつぎ 2 菜々.なつき.
長々き貨車が通貨す麦の秋 よし女 2 隆松.うつぎ.
明易し灘の遠近漁船の灯 やよい 2 わかば.こすもす.
麦秋やフランスパンの焦げ具合 たか子 2 よう子.はく子.
麦秋や播磨平野の豊かなる わかば 2 満天.素秀.
麦秋ゃ一郷黄色の海となる 三刀 2 満天.智恵子.
失明の義姉にハグする麦の秋 やよい 2 もとこ.たか子.
麦秋や一瞬に過ぐ新幹線 三刀 2 よし女.せいじ.
うどん屋の犇めく讃岐麦の秋 小袖 2 さつき.よし女.
麦秋の匂い満載路線バス 智恵子 1 よう子.
三姉妹笑窪の母似麦の秋 宏虎 1 はく子.
走りても足の出ぬ夢明早し 素秀 1 たか子.
明易し雨戸の隙間日の射して 満天 1 さつき.
明け易ゃ朝刊配るバイク音 三刀 1 董雨.
久々に合わす目覚し明易し こすもす 1 よし子.
麦秋や昼灯はずむ郵便車 なつき 1 明日香.
明易やポストに落ちる新聞紙 隆松 1 董雨.
麦秋の水路に鎌を洗ふ爺 智恵子 1 隆松.
畦に立ち鼬首振る麦の秋 素秀 1 よし女.
明易し胸に確かむパスポート なつき 1 満天.
麦秋の平野を左右に高速路 やよい 1 董雨.
ひと吹きの風の音聞く麦の秋 素秀 1 よう子.
明易や妻覚むるまで待機中 みのる 1 わかば.
断捨離を突如始めし麦の秋 せいじ 1 もとこ.
麦秋の中に停めある高級車 よし女 1 はく子.
かわかわと先づ鴉から明易し もとこ 1 よし女.
明易や始発電車の走る音 明日香 1 智恵子.
旅の夜の語らひつきず明易し わかば 1 さつき.
少年の眠りは深し明易し よし子 1 素秀.
夕の畦おぶる子あやす麦の秋 智恵子 1 うつぎ.
麦秋ゃ麦藁帽の見え隠れ 三刀 1 たか子.
明易や湖に出たる漁り舟 隆松 1 小袖.
彩雲の現れてセピアや麦の秋 智恵子 1 わかば.
検診も六年目なり麦の秋 素秀 1 もとこ.
明急ぐ夢も未完となりにけり 素秀 1 隆松.
母に会ふ夢の途中や明易し よし子 1 菜々.
気にかかる夢の顛末明け易し たか子 1 宏虎.
黒い穂を母と抜いた日麦の秋 小袖 1 なつき.
まほろばの転作地増ゆ麦の秋 明日香 1 よし女.
湖の辺も彼方に在りて麦の秋 隆松 1 よう子.
奥入瀬の渓流の音明易し わかば 1 宏虎.
自転車の風切る親子麦の秋 よし子 1 なおこ.
フルートの風わたる如麦の秋 もとこ 1 小袖.
旅宿に姉妹の語り明け易し 菜々 1 宏虎.
麦秋ゃ二筋三筋煙立つ 三刀 1 隆松.
ほろ酔いに寝入る心地や明易し ぽんこ 1 小袖.
麦秋や農免道路一直線 こすもす 1 やよい.

2019年4月: 投句25名 選句25名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
柿若葉少年の声よくとおる やよい 6 なつき.よし子.三刀.菜々.よう子.こすもす.
百年の母校百年の楠若葉 菜々 5 やよい.なつき.素秀.よし子.こすもす.
駅頭の足湯に旅の春惜しむ みのる 5 小袖.隆松.よし女.はく子.菜々.
せせらぎの天蓋となる溪若葉 宏虎 5 満天.なつき.智恵子.わかば.たか子.
惜春や母の句帳の薄き文字 たか子 5 やよい.素秀.須磨子.智恵子.もとこ.
惜春の灯のともりたる浮見堂 うつぎ 5 小袖.せいじ.はく子.よし子.智恵子.
若葉濃き奈落を埋む一の谷 わかば 5 なつき.素秀.隆松.明日香.ぽんこ.
丁寧に鍬を洗ひて春惜しむ よう子 4 せいじ.よし子.三刀.董雨.
若葉雨空のどこかが明るくて 菜々 4 なつき.よし女.明日香.たか子.
一列にロードバイクや若葉風 うつぎ 4 宏虎.さつき.隆松.はく子.
菩提樹の若葉あかりに大仏殿 なつき 4 小袖.菜々.董雨.こすもす.
就中楓若葉の明るさよ みのる 3 やよい.よし女.わかば.
渓谷の吊り橋ゆする若葉風 智恵子 3 宏虎.董雨.ぽんこ.
登山者へ惜し気もあらず若葉風 たか子 3 もとこ.よう子.うつぎ.
神苑の鹿のお辞儀に若葉風 もとこ 3 満天.素秀.隆松.
目に染むる直哉旧居の窓若葉 せいじ 2 さつき.明日香.
大蛇めく枝八方に樟若葉 やよい 2 隆松.うつぎ.
移り行く深山の景や春惜しむ ぽんこ 2 はく子.わかば.
那智黒の一歩に辿る庭若葉 ぽんこ 2 小袖.せいじ.
刻印の残る城垣若葉燃ゆ わかば 2 須磨子.ぽんこ.
打ち返す波音を聞き春惜しむ 三刀 2 須磨子.うつぎ.
咲くもあり散るものありて春惜しむ 董雨 2 満天.たか子.
句敵と奈良飛火野に春惜しむ せいじ 2 満天.三刀.
陽のさしてより艶増せり柿若葉 宏虎 2 よし女.もとこ.
納骨の墓新しく春惜しむ 素秀 2 宏虎.よう子.
参道は一直線や若葉光 満天 2 菜々.董雨.
飴くれてはにかみし児や草若葉 須磨子 2 明日香.たか子.
見慣れたる山美しく若葉もゆ 三刀 2 やよい.はく子.
若葉萌ゆ塚の敦盛寧かれと みのる 1 わかば.
若葉風ビンテージジーンズの青 よし子 1 小袖.
萬葉園ひとめぐりして春惜しむ 満天 1 明日香.
浪花には八百八橋春惜しむ よう子 1 やよい.
新たなる元号決まり若葉光 董雨 1 三刀.
奥比叡のぞむ石庭春惜しむ やよい 1 さつき.
若葉燃ゆこの家に嫁して六十年 菜々 1 うつぎ.
春惜しむもぬけの部屋に椅子一つ よし子 1 よう子.
神在す苔むす大樹樟若葉 ぽんこ 1 さつき.
文豪の和洋の庭に春惜しむ せいじ 1 宏虎.
一雨に山は全き若葉色 よし子 1 董雨.
足に寄り餌を乞う鳩に春惜しむ 董雨 1 智恵子.
惜春やふるさと山河まなうらに 菜々 1 智恵子.
若葉萌え鎮守枝張る楠大樹 宏虎 1 さつき.
京の寺社三つをめぐりて春惜しむ はく子 1 須磨子.
春惜しむ古し灯籠苔むして 董雨 1 須磨子.
まづ拝むぽつくり菩薩若葉寺 なつき 1 たか子.
玄関よりサンルームまで若葉風 こすもす 1 よう子.
〆を巻く朽ちた切株春惜しむ ぽんこ 1 素秀.
新しき時代の足音若葉風 三刀 1 よし子.
ミーアキャット立つて嗅ぎたる若葉風 なつき 1 もとこ.
ナビ片手崩れ土塀に春惜しむ 小袖 1 もとこ.
春惜しむ七十路歩むハイカーと せいじ 1 うつぎ.
むせ返る若葉の香る城址かな わかば 1 宏虎.
憶良詠む七種の花に若葉風 もとこ 1 こすもす.
佐保山の暮れゆく空や春惜しむ よし子 1 せいじ.
どっぷりと朝湯につかり春惜しむ はく子 1 こすもす.
若葉風髪上げ仰ぐ飛行雲 智恵子 1 ぽんこ.
教会にハープの演奏春惜しむ はく子 1 満天.
エマオへの道も斯くやと若葉影 せいじ 1 わかば.
バス停の屋根は小さし若葉雨 よし子 1 ぽんこ.
アカペラのハモり伸びやか若葉風 なつき 1 菜々.
椎若葉指を触れれば吸ひ付きて 明日香 1 せいじ.
目に若葉メタセコイアの並木ゆく 隆松 1 よし女.
浴槽を磨きて清し若葉風 よし女 1 三刀.

2019年3月: 投句23名 選句25名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
鍬杖に腰を伸ばせば山笑ふ 智恵子 5 董雨.はく子.菜々.よし子.明日香.
噛み合はぬ媼の会話山笑ふ やよい 5 満天.宏虎.明日香.ぽんこ.須磨子.
水温む水路に洗ふ野菜かな 智恵子 4 宏虎.やよい.よし子.よし女.
山笑ふ下戸も詣でし酒の神 菜々 4 たか子.素秀.こすもす.明日香.
絶壁の小便小僧山笑ふ 素秀 4 たか子.小袖.こすもす.うつぎ.
山笑ふ風倒木をそのままに せいじ 3 よう子.わかば.うつぎ.
抜き足の鷺の濃き影水温む やよい 3 なつき.よう子.もとこ.
山笑ふ吊り橋揺らす子恐がる子 菜々 3 はく子.智恵子.たか子.
伐採を終へて明るし山笑ふ よし女 3 董雨.智恵子.わかば.
山笑う麓を巡り福祉バス 小袖 3 せいじ.こすもす.須磨子.
助走して飛び越す小川水温む うつぎ 3 せいじ.たか子.ぽんこ.
一片の異動通知や山笑ふ よう子 3 宏虎.ぽんこ.三刀.
太閤のお天守ゆらぎ濠温む 菜々 3 やよい.隆松.もとこ.
陵を二つ麓に山笑ふ はく子 3 せいじ.菜々.なつき.
水温む鷺のぬき足さし足に みのる 3 満天.はく子.明日香.
SLの運行開始山笑う 三刀 3 智恵子.よし子.よし女.
トレールランひとあし毎に山笑ふ 素秀 2 菜々.隆松.
山笑ふ改装急ぐ道の駅 よし女 2 せいじ.三刀.
水温む会話の弾む車椅子 満天 2 菜々.よし子.
水温む米研ぐ音の緩やかに 董雨 2 よう子.さつき.
雑木山萌黄に笑ひそめにけり みのる 2 なつき.わかば.
新しき靴を降ろす日山笑ふ 素秀 2 隆松.さつき.
遊具よりこぼれ落つ子や山笑ふ なつき 2 素秀.よし女.
おはようと云ふ人をりて水温む もとこ 2 はく子.須磨子.
水温む手押しポンプの鳴りやまず うつぎ 2 なつき.さつき.
水温む河馬ゆつくりと水を這ふ よう子 2 宏虎.三刀.
水温む轟音止まぬ洗堰 せいじ 2 隆松.こすもす.
吊り橋に繋がる両の山笑ふ はく子 2 せいじ.よし子.
温む水掬ひてお礼参りかな みのる 2 隆松.素秀.
トンネルを貫通させて山笑ふ はく子 2 よし女.うつぎ.
吾を叱咤しては百磴山笑ふ やよい 2 うつぎ.さつき.
水温む鳥の集まる手水鉢 明日香 2 やよい.須磨子.
利かん気は母似で父似山笑ふ なつき 2 やよい.もとこ.
道の駅ゆるむ財布や山笑ふ ぽんこ 1 満天.
温む池亀の懸垂浮き沈み ぽんこ 1 もとこ.
まな板の音も軽やか水温む やよい 1 わかば.
山笑う改装中の道の駅 三刀 1 素秀.
末つ子の公園デビュー水温む 菜々 1 須磨子.
足音に寄り来る鯉や水温む 董雨 1 満天.
決め事は大安吉日山笑ふ 宏虎 1 三刀.
堰落つる瀬をはずませて水温む わかば 1 明日香.
山笑ふ口は動けど足動かず 満天 1 宏虎.
御手洗のマニキュアの指水温む よし子 1 ぽんこ.
さんさんと日照雨に濡れて山笑ふ  ぽんこ 1 小袖.
飛行船追いかける子ら山笑ふ 智恵子 1 たか子.
首伸ばし白鷺漁る水温む 董雨 1 満天.
引き波の音高らかや水温む せいじ 1 よう子.
くまもんの名札のリュック山笑ふ なつき 1 はく子.
懐に鳥語包みて山笑ふ わかば 1 智恵子.
池温む観音山に抱かれて 菜々 1 やよい.
草野球の応援合戦水温む こすもす 1 さつき.
山笑ふ課外授業の子らの声 うつぎ 1 智恵子.
診断の加齢と一言山笑ふ 満天 1 ぽんこ.
水温むふんだん流し糶終はる 宏虎 1 よう子.
校門に迎えママ達山笑う 小袖 1 董雨.
林立のはためく幟水温む こすもす 1 小袖.
わらべ地蔵寝転ぶ足や水温む 智恵子 1 もとこ.
水温む出合の水音優しけり 三刀 1 なつき.
陸奥へ親子の旅や水温む よう子 1 わかば.
水温む大師井に置く長柄杓 なつき 1 よし女.
高空に鳶の帆翔山笑ふ 素秀 1 うつぎ.
水温む病院通ひ解かれたり よう子 1 小袖.
パパママとおててつなげば山笑ふ みのる 1 菜々.
鈴鳴らし背負ふリュックや山笑う 智恵子 1 董雨.
太極拳翳したる手に山笑ふ みのる 1 小袖.
山人の畑の手入れや山笑ふ よし子 1 三刀.
水温みよちよち歩き公園に 満天 1 こすもす.
水温む瀬音を聞きつ握り飯 三刀 1 素秀.
長寿とは生きる事なり山笑ふ 宏虎 1 董雨.

2019年2月: 投句26名 選句27名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
暖かき日差しに母の髪を梳く わかば 7 董雨.小袖.満天.せいじ.菜々.なつき.素秀.
啓蟄や農機具並べ総点検 こすもす 5 さつき.満天.やよい.三刀.明日香.
啓蟄の戸口に試歩の松葉杖 菜々 5 やよい.せいじ.はく子.三刀.更紗.
触角を大きく回し地虫出づ うつぎ 4 隆松.よし女.素秀.たか子.
啓蟄や菰取り外す園の松 董雨 4 宏虎.満天.智恵子.ぽんこ.
地虫出て道草始まるランドセル 菜々 4 満天.智恵子.素秀.もとこ.
啓蟄や通院もまた試歩とせん せいじ 4 更紗.うつぎ.こすもす.明日香.
万蕾に枝絡む日のあたたかし みのる 4 小袖.わかば.ぽんこ.もとこ.
一輪車乗れたと破顔暖かし たか子 3 董雨.やよい.ぽんこ.
杖で来る回覧板の暖かし うつぎ 3 隆松.たか子.海潮音.
暖かや母の眼に児の遊ぶ よう子 3 宏虎.やよい.はく子.
はやぶさの着地成功地虫出づ やよい 3 更紗.なおこ.よう子.
啓蟄や虫食い野菜道の駅 智恵子 3 はく子.ぽんこ.こすもす.
啓蟄やバーゲンセール賑はヘリ 三刀 3 よし女.よし子.明日香.
暖かやレジャーシートに犬も居り 更紗 3 せいじ.もとこ.こすもす.
暖かきうたた寝の手にクリスティー もとこ 3 たか子.わかば.よし子.
畦の香や雨後の大地の暖かし 智恵子 3 もとこ.こすもす.海潮音.
列島はあちこち揺れて地虫いづ たか子 2 なつき.よし子.
春暖の光遍き山河かな 三刀 2 わかば.明日香.
啓蟄やよくぞ潜れり地下の駅 宏虎 2 よし女.明日香.
暖かや小槌のやうな種もらひ なつき 2 更紗.うつぎ.
相席の二言三言あたたかし うつぎ 2 海潮音.よう子.
啓蟄や煙一筋作業小屋 こすもす 2 なつき.海潮音.
啓蟄や泥を付けたる革の靴 素秀 2 隆松.よう子.
風ぬくしデッキに立ちて島巡り 隆松 2 せいじ.智恵子.
いやいやをおぼへたる子やあたたかし はく子 2 董雨.宏虎.
湿布薬貼ってくれる手暖かし よし女 2 さつき.なおこ.
手に触れて連理の句碑の温かし みのる 2 なつき.海潮音.
啓蟄にまた誘われて旅支度 もとこ 2 さつき.小袖.
地虫出づ路上喫煙取り締まり なつき 2 さつき.よし女.
啓蟄やパステルカラーの靴を履く なおこ 2 小袖.菜々.
偕老の相づち会話あたたかし よう子 2 はく子.よし女.
畑掘れば眠たき地虫転ぐり出 よし女 2 智恵子.ぽんこ.
風呂上り母の手編みを着てぬくし 董雨 2 満天.智恵子.
啓蟄や見合ひ写真を急ぎ撮る せいじ 2 菜々.なおこ.
啓蟄やみみず伸びたり縮んだり はく子 1 よし子.
啓蟄の蟻さんごめん鉢移植 みのる 1 わかば.
啓蟄や地べたで遊んだ昔の子 よし子 1 わかば.
啓蟄や花壇整備のボランティア こすもす 1 さつき.
壁の絵の藤田の猫のあたたかし よし子 1 たか子.
暖かや心を込めてする握手 董雨 1 うつぎ.
啓蟄や走り出したら止まらぬ子 なつき 1 せいじ.
あたたかや鳩も見ている天守閣 よし子 1 菜々.
読み聞かす保母さんの声暖かし 三刀 1 うつぎ.
啓蟄の満車の多きパーキング 更紗 1 なつき.
暖かや地蔵尊への供華あふれ 満天 1 よう子.
啓蟄や門を出で来る園児どち せいじ 1 三刀.
屏風岩仏めく彫り温かし 小袖 1 よう子.
啓蟄の手にして迷ふ羽織もの 更紗 1 うつぎ.
啓蟄や城の砦は野面積み たか子 1 やよい.
啓蟄や再登録の用紙来る 明日香 1 更紗.
虫偏の苦手な吾なれ地虫出づ たか子 1 よし子.
啓蟄や道路工事のはじまりぬ よし子 1 なおこ.
啓蟄や古書街友と急くもなし 智恵子 1 こすもす.
暖かき日射し背にして草を取る 三刀 1 もとこ.
啓蟄や腐葉土そろそろ使いごろ こすもす 1 菜々.
啓蟄の土を吐き出す蟻の穴 みのる 1 隆松.
出産待つ娘と語らひてあたたかし なつき 1 宏虎.
啓蟄やべそをかく子の膝丸し もとこ 1 素秀.
啓蟄や子らは移住の新天地 やよい 1 たか子.
暖かやよちよち歩き公園に 満天 1 宏虎.
ふくよかにリボンを結びあたたかし 更紗 1 小袖.
啓蟄や町長選挙に町沸きぬ うつぎ 1 三刀.
あたたかや十年を経し癌術後 やよい 1 はく子.
引越しの後の珈琲あたたかし 更紗 1 董雨.
啓蟄やタンカー浅瀬に乗り上ぐる よし女 1 三刀.
暖かや巡礼渡る竹生島 隆松 1 なおこ.
啓蟄や温水要らぬ台所 明日香 1 隆松.
今日こそは庭の手入れぞ暖かし 宏虎 1 董雨.
春暖や和製アマルフイてふ漁村 やよい 1 素秀.

2019年1月: 投句24名 選句24名

作品 作者 点数  この句を選んだ人
大仏の御手よりこぼれ初雀 みのる 13 満天.せいじ.なつき.はく子.やよい.菜々.宏虎.よし女.よう子.三刀.さつき.なおこ.もとこ.
初日の出海展けゆく須磨の浦 わかば 6 満天.小袖.ぽんこ.三刀.うつぎ.なおこ.
初旅が汝の弔問にならうとは みのる 5 やよい.よし女.よう子.たか子.うつぎ.
虚子の句を一幅掛けて初句会 よし子 5 董雨.明日香.こすもす.ぽんこ.たか子.
初凪の一湾よぎる物もなし やよい 4 菜々.宏虎.わかば.うつぎ.
変顔を比べあひして初笑 なおこ 4 小袖.なつき.はく子.さつき.
煤けたる大黒天と初笑 うつぎ 3 はく子.よう子.もとこ.
幕あがる喜寿への一歩初明り やよい 3 せいじ.三刀.もとこ.
子に持たす畑のもの掘る鍬初め よし女 3 せいじ.小袖.やよい.
法螺貝に続く一声せり始め 三刀 3 せいじ.菜々.よし女.
島一つ浮かべて凪の初景色 三刀 3 明日香.わかば.さつき.
泣き声もまためでたけれ初電話 うつぎ 3 こすもす.ぽんこ.たか子.
初大師押すな押すなの参拝者 宏虎 3 董雨.菜々.智恵子.
指差しの駅員きりり初電車 よう子 2 満天.こすもす.
買初めは氏神さんの守り札 はく子 2 董雨.菜々.
初電話受話器取り合ふ子等の声 うつぎ 2 明日香.素秀.
湧き水の音沸々と初山河 三刀 2 せいじ.わかば.
良きことの多きを願ふ初日記 よう子 2 宏虎.うつぎ.
唯一の己が句集を読み初めに 菜々 2 ぽんこ.うつぎ.
子ら去りて妻とふたりの初映画 せいじ 2 ぽんこ.もとこ.
越の国海より明くる初景色 よし子 2 明日香.よう子.
初鏡横からのぞく目元似て なつき 2 たか子.さつき.
家族みな元気と記す初日記 みのる 2 やよい.よし女.
抱つこして吊革持たす初電車 なつき 2 こすもす.よし女.
余生また色分けするや初暦 満天 2 三刀.もとこ.
幼子の一挙一動初笑 もとこ 2 宏虎.智恵子.
新しい鉛筆削り初句会 菜々 2 やよい.さつき.
日本の心にかへる初詣 よし子 1 こすもす.
初句会今年こそはの顔並ぶ 明日香 1 智恵子.
太柱鋲も梅なり初天神 たか子 1 はく子.
初もうで安産祈願の両手に児 なつき 1 はく子.
髪切つて首すじ清し初手前 なつき 1 満天.
初鳩の等間隔や人の道 董雨 1 素秀.
初春の淀滔滔とあをあをと 菜々 1 小袖.
正信偈の音読読書初めとす こすもす 1 三刀.
幼くも亥の一文字を書き初むる こすもす 1 素秀.
初市の億といふ値の大まぐろ たか子 1 なおこ.
なごやかに家族揃いて初写真 わかば 1 董雨.
水鳥のほのぼのと浮く初景色 はく子 1 わかば.
初鏡裏に昭和の日付あり よう子 1 明日香.
初試合今年は勝と碁石打つ 董雨 1 智恵子.
東雲に心あらはる初明かり わかば 1 よし子.
初詣バイトの巫女の初初し 宏虎 1 よし子.
洛北に降り立ちて上ぐ初比叡 明日香 1 よし子.
岩風呂へ長き廊下や初明かり 智恵子 1 素秀.
家族増え寄って寄ってよ初写真 もとこ 1 小袖.
韋駄天の福男なり初戎 宏虎 1 よし子.
初暦揺るぎなき日をおくりたし わかば 1 宏虎.
多賀詣でローカル線の初電車 小袖 1 なおこ.
初護摩供いま転読の唄ふごと 菜々 1 素秀.
賽銭の音も高らか初詣 よし子 1 よう子.
群衆の歓声まさに初日の出 小袖 1 智恵子.
子ら去にて部屋の静やか初硯 やよい 1 わかば.
蒸したてのおこわに列の初大師 ぽんこ 1 なつき.
車椅子ポカポカ陽射す初散歩 智恵子 1 なおこ.
初弘法東寺は人であふれけり はく子 1 董雨.
災(さい)のなき年を願ふや初暦 やよい 1 なつき.
乗り継ぎの青春切符初詣 小袖 1 なつき.
近況の訛り言葉に初電話 満天 1 よし子.
夫に添ふ散歩初めや凪の浜 よし女 1 たか子.
勅題の茶碗を揃へ初点前 うつぎ 1 満天.

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