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2020年1月
日脚伸ぶ何か得した気分なる 智恵子
大樹からわっと飛び出す寒雀 たか子
諍いの日を持て余し日脚伸ぶ たか子
玄関で猫とバトルや日脚伸ぶ こすもす
門に飾る米に飛びつく初雀 董雨
押しくらの饅頭のごと寒雀 かかし
縁側と云ふ心地良さ日脚伸ぶ たか子
枝先に寄り添ふふくら雀かな わかば
日脚伸ぶ買物帰り歩の緩む わかば
老夫婦喧嘩終了日脚伸ぶ もとこ
日脚伸ぶ古きの艶も出かけけり 宏虎
入相の鐘の余韻や日脚伸ぶ 菜々
足音に揃ひて飛べる寒雀 董雨
もう一周増やす散歩や日脚伸ぶ こすもす
日溜まりにおしゃべり好きな寒雀 智恵子
寒雀来ても啄むばかりなり せいじ
棟上げの槌音続き日脚伸ぶ 宏虎
日脚伸ぶ日向残れる雑木山 みづき
日の当る電線狭し寒雀 隆松
蜜吸て飛ぶ寒雀うれしそう 董雨
寒すずめ真昼の藪に潜りきり 小袖
日脚伸ぶ夕食前の立ち話 明日香
日脚のぶ電車見る子ら金網に もとこ
日脚伸ぶ街に増えたる美容院 はく子
落ちて来て弾んで跳ねて寒雀 たか子
かくれんぼの如見え隠れ寒雀 こすもす
参道の鳩にまぎれて寒雀 智恵子
はらはらと舞ひ落つ田んぼ寒雀 明日香
電波時計正しく刻み日脚伸ぶ うつぎ
庭木下好みて集う寒雀 董雨
日脚伸ぶベンチにリュック散らばりぬ かかし
園児らの日光写真日脚伸ぶ かかし
立つ群に一羽遅れて寒雀 せいじ
今が一番若き日なりし日脚伸ぶ やよい
寒雀厚きカーテン開くる朝 なつき
寒雀眩し川面の陽を受けて 明日香
リハビリの写経の字数日脚伸ぶ かかし
寒雀遊びし跡の庭虚ろ よう子
日当たりの砂に転げる寒雀 素秀
焦るなや夕餉の支度日脚伸ぶ 隆松
餌まきの老人知るや寒雀 小袖
千年の楠千匹の寒雀 素秀
画具拡ぐ坂の踊り場日脚伸ぶ なつき
飛び立ちは突風のごと寒すずめ ぽんこ
寒雀野鳥も減りし日本かな 小袖
雑草の滴をつつく寒雀 ぽんこ
一羽発ち二羽たちどつと寒雀 やよい
公園の毬となりたる寒雀 うつぎ
下校子の川沿ひ行き来日脚伸ぶ 満天
鐘一打何刻なのか日脚伸ぶ 智恵子
日脚伸ぶ反射タスキをしまいをり 隆松
ちょい旅を計画しよか日脚伸ぶ たか子
軒下の穴は砂浴び寒雀 よう子
古書街の赤きポストや日脚伸ぶ なつき
ほろほろと樹より零れて寒すずめ はく子
寒雀一斉に翔ち洩れもなし 菜々
竹揺らし飛び立ち行けり寒雀 こすもす
容赦なく埃目立たせ日脚伸ぶ 明日香
好好爺昼餉分け合ふ寒すずめ もとこ
パン持つて鴨へ餌やり日脚伸ぶ なつき
ふっくらと日向啄む寒雀 宏虎
寒雀石碑の文字に潜みたる 素秀
日脚伸び下校チャイムに走る影 素秀
日脚伸ぶシルバーシートのヴァイオリン よう子
日脚伸ぶラジオ窓辺に針仕事 やよい
日だまりのカフェの中庭寒雀 隆松
枯山水何を啄む寒雀 みづき
野の草を隠れ蓑とす寒雀 せいじ
寒雀塒の森の樟大樹 宏虎
鶺鴒の堤行き来の日脚伸ぶ 満天
にはたづみに子らの道草日脚伸ぶ 菜々
大空に観覧車置き日脚伸ぶ みづき
友連れて来よ寒雀ティータイム よう子
日当たれば掃かれはすまい寒雀 隆松
日脚伸ぶ水脈をひろげて番ひ鴨 菜々
街路樹に鳥のざわめき日脚伸ぶ 小袖
積木積み幼帰るや日脚伸ぶ もとこ
寒雀好む一樹のありにけり はく子
ベビーカー連ねママ友日脚伸ぶ はく子
鳥語降るねぐらは何処寒すずめ ぽんこ
寒雀日溜りに群れ不意と翔つ わかば
仰ぎ見るステンドグラス日脚伸ぶ うつぎ
日脚伸ぶ公園笑顔車椅子 満天
犬の留守犬小屋統ぶる寒雀 やよい
一団で着地飛び立ち寒雀 満天
絵筆持つ窓辺の机日脚伸ぶ わかば
寒雀揺れて遊べる舫ひ綱 素秀
何処からか寄り来又散る寒雀 こすもす
車窓より旅の終わりの日脚伸ぶ 董雨
ころころと触ってみたし寒雀 智恵子
子らの声届く高階日脚伸ぶ はく子
日脚伸ぶのっぽの影を連れ立ちて やよい
妻の恩命延ぶごと日脚伸ぶ 宏虎
日脚伸ぶ手入れ届きし道祖神 ぽんこ
日脚伸ぶぬり絵大きくはみ出す児 なつき
寒雀翔ちて石塊残りたる うつぎ
日脚伸ぶ夕陽楽しむ余裕出る 明日香
一塊となりて田を翔つ寒雀 せいじ
放課後の吹奏楽や日脚伸ぶ みづき
笊の飯干涸びてをり寒雀 よう子
寒すずめ金春座の碑に来て弾む 菜々
雨上がり日の射す縁に寒雀 みづき
コロコロと異国の街も寒雀 もとこ
日脚伸ぶ夜のクラスへ通ふ道 せいじ
スーパーの自転車置場日脚伸ぶ なおこ
夕刊のまだ来ぬポスト日脚伸ぶ ぽんこ
大木に群れて宿るや寒雀 満天
ビー玉の曲折の彩日脚伸ぶ かかし
海に向くオープンカフェ日脚伸ぶ うつぎ
日脚伸ぶ漫ろ歩きの舞子浜 わかば
2019年12月
撤退の巨大社宅や山眠る やよい
老ひたれば子等に任せて煤籠 董雨
山眠る裸電球間歩の闇 よう子
煤払姉さん被りとバンダナと うつぎ
湯の郷を砦囲ひに山眠る みのる
ご神体抱えて三輪の山眠る 明日香
山眠る鳥も獸も懐に 明日香
煤払い畳の下の古新聞 よう子
不夜城の街懐に山眠る わかば
山眠る鳥小屋うまやをふところに 菜々
甲子園の空はるかなり山眠る。 みづき
お地蔵の肩覗かせて山眠る わかば
山眠るダム湖静かに抱かれて はく子
猫隔離して仏壇の煤払ふ こすもす
ダム湖いま静寂の中眠る山 智恵子
頂に老人ホーム山眠る 董雨
平成の大煤埃ほろり落つ なつき
山眠る迷路を晒すジャンクション よう子
雨跡の崩れしままに山眠る 董雨
山頂はうっすら白し山眠 よし子
遠山を茜に透かし山眠る 智恵子
煤竹を一振り夫の事とする わかば
煤払い光る頬っぺや百羅漢 智恵子
持っててねガタつく脚立煤払い ぽんこ
風吹けど空曇れども山眠る こすもす
山眠りゐる渓谷の無人駅 素秀
眠る山の裾野を駈ける部活の子 満天
煤払い先ずは神棚てふ謂れ たか子
背の高き孫の出番よ煤払 はく子
山眠る令和元年幕を引く かかし
山上湖抱えた侭や山眠る 宏虎
山眠り砂に埋もれし絹の道 もとこ
煤逃や気付くと夫の姿なく わかば
贋作とや応挙の軸の煤払ふ よし子
煤払ひ不可能飛騨の高天井 たか子
年ごとに手間を省くや煤払 満天
煤逃げの甲斐無き独り者なりき はく子
襞かさね重ね吉野の山眠る 菜々
煤掃きの中断友と長電話 やよい
煤払ひ木喰仏の指の反り かかし
裏山未だ眠れぬさまに彩どれる 董雨
龍の背のうねり静かや山眠る もとこ
炭窯を抱きクヌギの山眠る 小袖
煤払最後は猫の足洗ふ よし子
朝靄に溺れる如く山眠る たか子
小字道人影見へず山眠る みづき
換気扇屈みて潜る煤払い 智恵子
崖崩れ補修工事や山眠る ぽんこ
一両車行き交ふ裾の山眠る 満天
眠る山雲の布団を引き寄せて なつき
生絹めく靄をしとねに山眠る 菜々
山眠るぽつんと一つ人家の灯 やよい
居酒屋や煤払いせし父褒美 宏虎
義経の軍馬駈けたる山眠る みのる
夫をりしままの調度や煤払ふ うつぎ
大梁の邪鬼を追ひくる煤払 素秀
積ん読の本にもはたき煤払 せいじ
天辺は城の石垣山眠る こすもす
谺一つ返して山の眠りたる うつぎ
眠る山眠らぬ街やラスベガス 宏虎
柵や永きにわたる煤払い もとこ
せせらぎの音もひそやかや山眠る せいじ
脚負傷運転できず山眠る ぽんこ
清濁を併せて呑みし山眠る たか子
山眠る石切跡の迷路かな 素秀
赤い橋青い橋架け山眠る 小袖
思い出もゴミ箱に捨て煤払 董雨
急カーブ過ぎて渓流山眠る みづき
悪友の電話煤逃げしてこいと みのる
煤逃げの猫の額に竃煤 よう子
煤逃げの夫の買い物役立たず もとこ
山眠るとも妙見の水涸れず みのる
煤払い手伝はむかにネコ寄り来 こすもす
言いかへす言葉のみ込み山眠る もとこ
古民家に日差し穏やか山眠る 満天
むき出しの地肌にネット山眠る ぽんこ
花ちやんといふ名の愛車煤払 なおこ
この川の水を湛えて眠る山 素秀
神棚は長子の役目煤払ひ 菜々
本堂の仏百体煤払 よし子
煤払ピアノの椅子もかり出され みのる
山眠る大河もろともモノクロに せいじ
午後五時の無線の静か山眠る なおこ
煤逃げの夫に弁当頼みけり うつぎ
豊かなる農園抱き山眠る 満天
煤払ひ電波時計の狂ひなし かかし
住職は姉さんかぶり煤払い よう子
煤逃げのままに帰らぬ人なりし はく子
槍のごと煤竹構ふ武将隊 なつき
煤払い几帳面さで夫優る 明日香
妹が兄に教へる煤払 みづき
毀たれし発電風車山眠る やよい
錦の喧騒嘘のごと山眠る 明日香
懲り懲りの常の怠慢煤払 わかば
陵を二つ鎮めて山眠る はく子
煤払いついでに処分清清し 宏虎
噴煙を吐きながら阿蘇山眠る 宏虎
一日に二本のバスや山眠る うつぎ
神だなのお社開き煤払い ぽんこ
間伐の枝打ち終へて山眠る かかし
どれがどれ大和三山眠りたる よし子
煤払まだ捨てられぬ木彫熊 素秀
煤払ひ御堂千畳開け放ち 菜々
命綱持ち煤掃きの横歩き なつき
腰痛の機嫌や遅々と煤払 やよい
朝刈りの笹匂ひ立つ煤箒 なつき
扁額の梵字に刷毛や煤払 かかし
隠沼は墨池のごとし山眠る せいじ
しっとりと大気を吸ひて山眠る 明日香
遠景に将軍塚や山眠る みづき
煤払い夫は子供と雲隠れ 智恵子
日昇らせ月を仕舞ひて山眠る たか子
煤逃げや一人カラオケ病みつきに こすもす
流木をダム湖に浮かべ山眠る せいじ
2019年11月
沿道に掘りたて冬菜売る娘 智恵子
神の留守いまぞ鴉の大き声 素秀
神の留守怠惰なひと日送りけり みづき
作らずに買うばかりなる冬菜かな こすもす
一椀の冬菜の青き馳走かな よう子
参道に雀鳩来て神の留守 満天
神の留守お借りしてます町内会 もとこ
掛け絵馬のからから鳴りて留守の宮 はく子
ほつこりと家族の集ふ冬菜飯 明日香
撫で牛の頭の曇りがち留守の宮 はく子
手水舎の水空っぽや神の留守 やよい
海神の留守とて荒るる門波かな みのる
雨晴れて綺羅を纏ひし冬菜畑 せいじ
一畝は青々として冬菜畑 よし子
境内の市にぎはひて神の留守 もとこ
目を癒す冬菜畑分け一両車 小袖
紫にけぶる京都の冬菜畑 みづき
村の鎮守神の留守とて参拝す 宏虎
留守詣して山頂を目指しけり せいじ
丹精の畝幾筋や冬菜畑 わかば
途一本右も左も冬奈畑 よし子
日溜りに畝間狭しと冬菜畑 せいじ
上賀茂や大樽並べ冬菜漬け みづき
留守番の神が在すとて御朱印所 みのる
日矢差して三輪山きらり神の留守 明日香
虫喰ひの冬菜青々庭の畑 やよい
北限の椎大樹なり神の留守 よう子
正式に長き遥拝神の留守 たか子
鈴鳴らし犬の小走り神の留守 なつき
神の留守年中なるか草祠 隆松
椋の実へ鳥の狼藉神の留守 菜々
新住宅並ぶ空き地に冬菜畑 董雨
震災の跡地のままに冬菜畑 みのる
宮掃除すっきりしたる神の留守 宏虎
結界の青竹立てて神の留守 満天
参道掃く箒逆さに神の留守 董雨
萎れては又立ち上がる冬菜かな よう子
小流れに冬菜洗ふを見て通る みづき
冬菜どれも束百円や無人市 うつぎ
狛犬の苔むし守る神の留守 董雨
夜の散歩冬菜あかりに沿ふて行く 明日香
浮き沈む桶いつぱいの冬菜かな 素秀
購ひて帰れば呉るる冬菜かな やよい
峡の村寸土惜しみて冬菜畑 はく子
ご神木に輪の注連縄や神の留守 こすもす
丹精のネット掛けある冬菜畑 うつぎ
留守の宮再建されし大鳥居 やよい
門川を千切れゆくなり冬菜屑 みのる
披露さるお花お礼や神の留守 こすもす
奥宮の鈴の尾小さし神の留守 小袖
大楠の背にかくれんぼ神の留守 素秀
冬菜洗ふクリームでもと塗る男 隆松
到来の一汁となす冬菜かな わかば
神の留守恵比寿頼みの商売人 隆松
色濃きが自慢や夫の冬菜畑 うつぎ
小松菜のポタージュ朝の常食に せいじ
菰巻の松に電飾神の留守 なつき
冬菜干すガードレールの隙間なし 智恵子
冬菜畑有機肥料の空き袋 かかし
泉水の鯉のくつろぐ神の留守 ぽんこ
神奈備の木々のざわめく神の留守 うつぎ
恋の絵馬風に打ち合ふ神の留守 満天
宮守る注連のささくれ神の留守 ぽんこ
あれこれと冬菜煮込みしシチューかな なつき
留守神へ不精男が頭下げ 隆松
藁まるめ川辺に洗ふ冬菜かな 智恵子
狛犬の阿吽でまもる神の留守 よし子
朝日受け冬菜青青丈伸ばす 満天
鰐口の音くぐもりて神の留守 たか子
竹箒宮掃く巫女の神の留守 智恵子
嵩高き冬菜押さえて茹でにけり 宏虎
手のひらの小さき畑冬菜伸ぶ ぽんこ
畝増ゆる小庭の父の冬菜畑 なつき
神庭に黄蝶訪ねし神の留守 ぽんこ
一村を見下ろす宮居神の旅 たか子
泥付きや冬菜あをあを無人市 もとこ
扁額の龍の眼にらむ神の留守 よし子
冬菜漬鞍馬詣でのおみやげに 菜々
神の留守お狐様の口の紅 智恵子
冬菜採る土中に埋めて保存せり かかし
ザクザクと冬菜切る夜二人鍋 もとこ
丸まりし青虫落つる冬菜かな うつぎ
鈴の緒を三つ編みする子神の留守 素秀
真ん中に軽トラひとつ冬菜の田 こすもす
砂漠色中にオアシス冬菜畑 明日香
プランターの冬菜を捥ぎて朝食を かかし
みちのくのキツネ隠れて神の留守 もとこ
留守の宮守りて大楠翼広ぐ はく子
参道の清掃奉仕や神の留守 こすもす
神の留守神官も巫女ゆったりと 宏虎
間道の祠に供花や神の留守 わかば
手作りの料金箱や冬菜売 かかし
虫喰いの葉の散らかりし冬菜市 たか子
神の留守なれど賽銭入れにけり よし子
売れ残る冬菜虫食い道の駅 ぽんこ
山あひに冬菜育てて平家村 菜々
宮を統ぶ椋の大樹や神の留守 わかば
青々と時にいただく冬菜かな わかば
通路ふと一礼し行く神の留守 董雨
此処からは宅地となさず冬菜畑 よう子
ブルーシートの社殿の屋根や神の留守 やよい
摂津から出雲は遠し神の留守 小袖
神の留守ど忘れ笑ふこと学ぶ みづき
燦燦の日をたらふくに冬菜畑 はく子
神の留守手術をしてもいいのかな 明日香
神の留守一燈が守るご本殿 菜々
神鶏の消えて猫居る神の留守 なつき
借農園青々として冬菜畑 宏虎
缶蹴りの子ら散り散りに神の留守 素秀
神の留守軽くはならぬ力石 よう子
縁結びの絵馬裏返る神の留守 かかし
風神と鳥居をくぐり神の旅 たか子
御手洗に竜口しずる神の留守 董雨
嵯峨御所を果てに青々冬菜畑 菜々
隠れ家のごとき軒端に冬菜干す みのる
竹垣に箒の懸かる留守の宮 せいじ
スーパーの話のねたは冬菜の値 隆松
門入るや古書市賑はふ神の留守 満天
2019年10月
災難をお札にすがる身にぞ入む ぽんこ
身に入むや大磐座に鑿のあと 菜々
列島の河川決壊身にぞ入む わかば
身に入めり血の染み黒き陣中旗 なつき
紅葉山渓の流れを染め尽くす わかば
身に入むや恩師の文の薫陶に みのる
身にしむや廃校候補の母校かな こすもす
山の上錦絵模様紅葉かな 宏虎
また増へし診察券や身にぞ入む 満天
母の字の葬儀のメモや身にぞ入む 明日香
身に入むや速達便の再検査 かかし
身に入むや草野裂きゆく風のあり 隆松
草紅葉サッカーの子の足眩し かかし
山鳩の声ぞ身に入む散歩道 隆松
杜の樹に落書きいくつ身にぞしむ 菜々
野仏の円座となりて草もみぢ 菜々
身に入むや施設に友を見舞ふとは うつぎ
身に入むや和歌の講座を受け終えて 小袖
黄葉してポプラ高々城市かな もとこ
銀杏黄葉一直線の御堂筋 よし子
身に入むや抱いて欲しげな力石 明日香
身に入むや別れの後の一人酒 よし子
朽ち果てる老の桜の紅葉かな ぽんこ
故郷の紅葉の寺やバス旅行 よう子
人口の右肩下がり身にぞ入む 小袖
隠れては現る川の下紅葉 董雨
脚光を浴びて古墳のもみづれる はく子
紅葉黄葉まぶたの奥の鎮まらず たか子
七福神みくじを集む紅葉寺 なつき
蔦紅葉容赦なく刈る庭師かな よう子
身に入むや旅の朝餉の粥一杯 素秀
願掛けに紅葉明りの磴のぼる 明日香
紅葉寺みんな笑顔で撮られけり みづき
山峡を重ねていよよ紅葉す みづき
参道は紅葉の天蓋日の斑降る 宏虎
病棟の窓に迫れる蔦紅葉 素秀
キャンパスへ銀杏黄葉の美しき なおこ
雨垂れの起点となりし下紅葉 せいじ
照準よし土器投げの紅葉谷 よう子
異次元の災害数多身にぞ入む かかし
痛ましき浸水被害身にぞ入む わかば
野点席さくら紅葉の吹かれをり 小袖
並木道銀杏黄葉の被さりて こすもす
石積みし武将の墓や蔦紅葉 なつき
玉の日に至福とみたる照紅葉 みのる
身に入むや刻字カタカナ捕虜の墓 ぽんこ
床紅葉水鏡にも増して美し 明日香
続きたる水禍のニュース身にぞ入む はく子
照紅葉五重の塔の見え隠れ 智恵子
夕紅葉暮れのひととき灯を点し 明日香
幼子の歩きスマホや身にぞ入む なおこ
せせらぎに触れんばかりの谷紅葉 満天
谷紅葉燃え上がらんとしつつあり 董雨
蔦紅葉窟彩りて舞ふ飛天  もとこ
採石の島や無人の紅葉渓 素秀
さりげなき被災のことば身にぞ入む せいじ
灯りなき家に入る日や身にぞ入む みづき
荘厳の銀杏黄葉の宮居かな わかば
殉教の血染む川とや身に入めり なつき
渓流に添ふ道曲がり初紅葉 董雨
野仏の肩に幾片もみぢ散る 隆松
魁と際やかに朱の櫨紅葉 わかば
風筋に枝を踊らせもみづれる ぽんこ
六道の辻京街中に身にぞ入む はく子
身に入むや母屋はいつもひっそりと よし子
水鏡して静寂なる夜の紅葉 なおこ
飛機の窓なごりを惜しむ紅葉山 たか子
身に入むや思い出の歌聴きし夜は みづき
身に入むや玄奘追ひて西の旅 もとこ
身にしむや遂に更地となりにけり こすもす
身に入むや災禍の中の半長靴 隆松
紅葉晴れ峠越えれば県境 よし子
身に入むや高齢車事故聞くにつけ はく子
函館の海へ急坂もみじ晴 たか子
手の痺れ句帳の文字の身にぞ入む かかし
渡り来し朱橋真下に紅葉山 董雨
ブロック塀がんじがらめに蔦紅葉 こすもす
句会ととせ紅葉明るき駅に降り 菜々
身に沁むやからだ僅かに磨崖仏 もとこ
身に入むや入水の母子の碑に みのる
身に入むや古本市の虚子の本 よう子
海底に眠る空母や身にぞ入む うつぎ
ご神木の紅葉囲みて道に苔 董雨
一葉がことに真つ赤や初もみぢ せいじ
せせらぎの水草紅葉ネオンめく 智恵子
身に入むや磨きて愛車との別れ うつぎ
身に入むや特攻遺書を書く気持ち 宏虎
中腹に風禍の残る紅葉山 せいじ
紅葉山源流水はこの辺り かかし
酒蔵の小さき窓や蔦紅葉 よし子
照紅葉あたりに反射光明寺 宏虎
ハリストス教会そびゆ蔦紅葉 たか子
廃寺の仁王一体身にぞ入む よう子
葉漏れ日に濡縁赤し紅葉寺 隆松
散紅葉一葉句帳に挿みけり 満天
逆縁の墓碑の享年身にぞ入む みのる
蹲を埋づむ紅葉の裏表 うつぎ
また一人寡婦となりたり夕紅葉 はく子
吊橋の赤きダム湖や紅葉濃し 素秀
風の色林泉華やぐ庭紅葉 ぽんこ
修行者の泥染む草履身にぞ沁む 智恵子
異国語でロビー賑やか紅葉宿 素秀
堰落ちて落ちて高鳴る紅葉川 菜々
四郎像桜紅葉に染まりたる なつき
大観の紅葉訪ねて紅葉山 なおこ
紅葉してキャンパスライフ真直中 なおこ
身にしむや略奪されし壁画仏 もとこ
身に入むや片目のライトとすれ違い こすもす
老舗まで消ゆる街並身にぞ入む 宏虎
日を浴びし散居の里の冬もみじ たか子
紅葉や瀬音の中の駅舎かな みづき
長堤の先の先まで夕紅葉 せいじ
縁に座し手合わす母や紅葉寺 智恵子
火襷に蔦紅葉せる右近の碑 みのる
身に入むや再度豪雨の片づけに 満天
掛声の走る部活や草紅葉 満天
薄紅葉天蓋に待つ野点かな 智恵子
阿字池の向かふは彼岸紅葉映ゆ うつぎ
2019年9月
近寄れば小さき紫花野かな もとこ
脳トレのクイズ楽しむ夜長かな こすもす
針穴の通らぬ糸の夜長かな ぽんこ
鍔広を飛ばしてみたき大花野 みのる
長き夜や麻酔の覚めたICU 素秀
ご無沙汰の手紙いくつも夜長かな 明日香
書を伏せてよりの夜長の続くなり わかば
スーパーの裏に展けし大花野 せいじ
旅先にいつものドラマ見る夜長 なつき
碧落に犬鷲一羽大花野 智恵子
山裾は蕎麦の花野や雲白し こすもす
花野にもあるらし少年秘密基地 よし子
エーデルワイスここよここよと花野道 はく子
露地奥の古本屋の灯夜の長し よし子
花野出て仔牛じゃれ合ふ牧場かな なつき
ふるさとのバスの向こうに花野道 満天
野づかさのあれば越えもし花野道 菜々
花の池包みて古都の花野かな こすもす
スタンドのコードをたぐる夜長かな ぽんこ
優駿の速足となる花野かな 素秀
終着の駅に広がる大花野 素秀
万葉集古語辞典と長き夜 かかし
花野風髪を乱して朝散歩 隆松
登り窯の焔滾るや夜長し かかし
花野来て淡紅深紅風渡る 董雨
背負はれし子と手振り合ふ花野道 はく子
万葉の花と矢印花野かな ぽんこ
花野道ゆるゆる母の車椅子 菜々
連休の中日ひしめく花野人 せいじ
老い母の話し相手となる夜長 わかば
予約して焼き上がり待つ夜長かな こすもす
一つだけ囚われつづく夜長かな もとこ
ロープウェイ眼下に蛇行花野径 たか子
家族みなそれぞれ部屋へ夜長かな よし子
一笛に帽子集まる花野かな たか子



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