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2019年02月14日 | |
芽吹きたる古寺の老木要石 | 愛正 |
バレンタイン夫のもらふチョコもらふ | もとこ |
百年の堵列の墓に青き踏む | ぽんこ |
梅びより天神さまへ連れ立ちて | 菜々 |
老いてなおバレンタインのチョコレート | 三刀 |
切干大根煮つつ心は故郷へ | 菜々 |
春浅し毛染めの客のちらほらと | 満天 |
春寒し屋根のアンテナ横倒し | 満天 |
朝市女身を切る風に鰤さばく | なつき |
曇り空固き蕾の水仙花 | こすもす |
早春の空へ瓦のコンベヤー | せいじ |
隣国の無理難題や梅寒し | はく子 |
寒戻りやる気消え失せそのままに | たかを |
春の旅かささぎ橋を通りつつ | 明日香 |
囀りや風とコラボのフェスティバル | 愛正 |
新妻と青首大根買うた町 | たかを |
寒風に急かさる子らや交差点 | よう子 |
如月や胸いつぱいに夜気の沁み | 素秀 |
盆梅を格あぐ極み苔の在す | 宏虎 |
門付けの遍路に米の一握り | 素秀 |
春兆す屋根修復の槌の音 | せいじ |
楠葉より京街道へ春の旅 | 明日香 |
晴れ晴れとリハビリの道笹子鳴く | 智恵子 |
縦横へ伸ぶ列バレンタインの日 | なつき |
伏し目なる丘のマリアの春思かな | ぽんこ |
天満宮山なす絵馬や梅まつり | 智恵子 |
記憶たどる折紙手裏剣春寒し | こすもす |
雪催黒雲覆ふ甲山 | 宏虎 |
2019年02月13日 | |
うららけし砂抜き並ぶ防波堤 | 愛正 |
土置きを終へし竹林風光る | せいじ |
古新聞解きて蕗味噌婆の顔 | 智恵子 |
病院の受付飾る桃の花 | 三刀 |
石畳からむ走り根紅つばき | 智恵子 |
貝寄風をいなし突堤揺るぎなし | たか子 |
水音消え三尊石の冴え返る | なつき |
青空が納めの舞台枯尾花 | せいじ |
卓球に笑顔の老どちうららけし | はく子 |
花舗先の小鉢並びて春浅し | 満天 |
昼暗き産土の磴冴返る | 菜々 |
紙漉きの窓辺に立つは三代目 | さつき |
雪囲いとれてのびのび庭の木々 | こすもす |
寒明けといえど頬刺す風痛し | 宏虎 |
教室の窓に映りし春の雪 | たかを |
降り立ちし人の僅や駅余寒 | こすもす |
振り向きて踵を返す恋の猫 | よう子 |
鳥の跡まだら模様の霜だたみ | 愛正 |
山からの水車吐き出す音余寒 | 宏虎 |
ナチュラルか判らぬ花の展示会 | 明日香 |
強風の樹間に見ゆる凧合戦 | ぽんこ |
バスを待つ見知らぬ人と日向ぼこ | さつき |
窓に猫ピンクの首輪外は春 | たかを |
スケボーの手摺飛び越す青春も | ぽんこ |
まだ暗き朝に遍路の早発ちす | 素秀 |
春光やくじらジャンプの大しぶき | やよい |
焼き牡蠣の弾ける音に身をそらす | 董雨 |
春立ちて走る一水神の森 | 菜々 |
日脚伸ぶコンクリ運ぶ一輪車 | なつき |
帰る道すがら土筆を摘む子達 | 素秀 |
紅椿落ちてなお色鮮やかに | 満天 |
蜆汁うす紫に椀の中 | たか子 |
2019年02月12日 | |
孫連れて爺饒舌な盆梅展 | なつき |
彩窓の外真つ平らなる雪野 | せいじ |
鶯の今日は来ぬかと庭に待つ | 素秀 |
白壁の続く明日香や春日和 | 明日香 |
菜の花に観音の裾埋もれけり | ぽんこ |
鳶の舞早春の天ほしいまま | 三刀 |
枝垂梅バスに触れもす里の道 | さつき |
茎立ちの又早まりぬ昨夜の雨 | たか子 |
菩提寺のなぞへを埋めし水仙花 | さつき |
河川敷テニス・バスケと春謳歌 | はく子 |
春節や龍に噛まれし中華街 | 智恵子 |
春耕の終えるや畝に朝日射す | 満天 |
ひとしきり舞うて華やぐ春の雪 | 菜々 |
風花と巡るヴォーリズメモリアル | せいじ |
星欠ける音か蜆の擦れる音 | れいこ |
鈴の音の次第に遠く遍路道 | 素秀 |
北風も赤城の山もむかしから | たかを |
風呂上がる夫にあわせて栄螺焼く | よう子 |
山影の扇広げて冬日差し | たかを |
湧き出でし水氷れりぬ氷点下 | 宏虎 |
貸畑の一隅占めて豆の花 | はく子 |
庭石の天端の野鳥別れ霜 | 愛正 |
歌碑揮毫墨痕やさし春の寺 | 明日香 |
みくじ結ぶ枝の一輪梅の花 | ぽんこ |
時々は席立ちチェックおでん鍋 | こすもす |
春寒や帽子目深に登校子 | 満天 |
手水舎の杓に掬ふや落椿 | 愛正 |
孕み猫チラッとみてより横切れり | こすもす |
春寒や安宅の関の風強し | 宏虎 |
雪もやひ夫のつくりし足湯入る | 智恵子 |
巫女舞に葉擦れ激しき針供養 | なつき |
2019年02月11日 | |
お昼にね大根抱え妻戻る | たかを |
うすらいや生き物めいて流れおる | れいこ |
茅葺き門に道しるべてふ盆の梅 | なつき |
建国の日や穏やかに日の出ずる | 素秀 |
軽音楽メドレー軽し春の宵 | たか子 |
真つ白き遍路姿の朝一歩 | 素秀 |
春きざす村の役終え夢は何 | 明日香 |
啓蟄や総代離れ肩軽し | 明日香 |
白き鳩舞いて飛び去る冬田かな | たかを |
冬芽ふく木肌のあらき古木かな | ぽんこ |
霞むるや山襞失せて薄彩絵 | 愛正 |
夕煙り芽吹く林の合宿所 | 愛正 |
雨滴きらきら建国記念の日の松葉 | 菜々 |
丈低く野にたんぽぽのほつほつと | はく子 |
呉線の朝から混みし牡蠣まつり | 智恵子 |
優先座席に着膨れ拡ぐ競輪紙 | やよい |
偕老の曇りガラスや春の雪 | よう子 |
豆の花藁の添え手の間より | はく子 |
開店前並ぶ女性やバレンタイン | 満天 |
黒猫の闇にうごめく浮かれ猫 | 宏虎 |
咲き満てる盆紅梅に床狭し | なつき |
春愁のショートメールや友が癌 | せいじ |
昼前にもう溶けてをり今朝の雪 | こすもす |
茎立ぬジャングルジムの四隅かな | たか子 |
国旗見て再認識や建国日 | こすもす |
風呂吹きを吹ぃて建国記念の日 | 三刀 |
前方の薄き三日月春寒し | 満天 |
にわたずみ空に流れる春の雲 | ぽんこ |
寒卵割ればとびだす黄身ふたつ | やよい |
孫娘婚の決まりぬ梅真白 | 宏虎 |
浜風に焼き牡蠣誘ふ二番線 | 智恵子 |
おだやかに暮れて建国記念の日 | 菜々 |
ワイパーにこびりつきたる春の雪 | せいじ |
2019年02月10日 | |
干し物の終るを待たず氷りけり | よう子 |
トタン葺き微かに見ゆる別れ霜 | 愛正 |
村あげて奉納神事春来る | 明日香 |
雨やんでひかり艶見せ猫柳 | 宏虎 |
三寒に籠り勤しむ針仕事 | やよい |
雨降らず二月の川の痩せ細る | 三刀 |
南座の色鮮やかに冴返る | 満天 |
亡き母へ父がチョコ買ふバレンタインデー | なつき |
帯締めもまた取り取りや春袷 | せいじ |
三曲の会あでやかに春袷 | せいじ |
釣果なし男答へて春の磯 | たか子 |
トロッコ車子らの頭を春の風 | 愛正 |
女三代バレンタインデー買物す | こすもす |
猫柳駐在さんは何時も留守 | 宏虎 |
つかの間のノートの白さ春隣 | れいこ |
春寒しサイレン高鳴る献血車 | ぽんこ |
にわたずみ枯葉漂ふ難破船 | ぽんこ |
待ち合わす人に影あり日脚伸ぶ | 素秀 |
梅ひらくこの家に嫁して半世紀 | 菜々 |
奥宮に余寒の風の音ばかり | はく子 |
東海道見下ろす寺や梅盛る | なつき |
鴨川の日差しきらきら春浅し | 満天 |
玉子ふたつ蛇池跡碑に供へられ | はく子 |
うすら日に父の遺愛の梅にほふ | 菜々 |
高空に鳴き声跳ねて雲雀かな | 素秀 |
横丁の足跡もなき残り雪 | 智恵子 |
春苺狩りて房総ドライブす | 智恵子 |
2019年02月09日 | |
春袷着て子どもらも箏奏づ | せいじ |
吊り橋をはさみて梅の香を競ふ | 宏虎 |
淡雪を髪に受けつつ楽しみて | 明日香 |
カラフルにルアー展示し駅二月 | たか子 |
挨拶の二言三言春寒し | 満天 |
師の句碑へほぐして見ゆ余寒顔 | なつき |
打たせ湯の飛沫に遊ぶ春一番 | 素秀 |
露天湯や花の芽数ふ指ふやけ | 素秀 |
自分へのご褒美バレンタインかな | やよい |
猫柳よその子すぐに大きくなり | はく子 |
月越えてなほ瑞瑞し臘梅花 | せいじ |
雪解川本性あらは水暴る | 宏虎 |
凍結路タイヤいきなり左見右見 | 智恵子 |
椿咲く岬の沖の潮黒し | よう子 |
風光る鯉の背見ゆる川辺沿い | 愛正 |
踏青の十歩先ゆく大鴉 | なつき |
路面電車線路の継ぎ目冴返る | ぽんこ |
銃身をかまえて森や冴え返る | れいこ |
白鳥の飛翔に合わすストレッチ | 愛正 |
稜線のかすかに滲む遠霞 | ぽんこ |
巻向のホーム無人や春しぐれ | 明日香 |
春寒し空も川面も鈍色に | 菜々 |
けあらしの湖に漂ひし雪の朝 | 智恵子 |
ただ独り太公望や沖霞 | たか子 |
看護師の夜勤のライト春浅し | 満天 |
発表会終えて安堵や雛飾る | こすもす |
雪催歩けや歩け糖尿病 | たかを |
師の生家の神社過ぎれば春の海 | こすもす |
春寒し道行く人の急ぎ足 | 三刀 |
園あたたか象のお鼻のすべり台 | 菜々 |
猫柳ほどけ川風光りけり | はく子 |
春風や外を見ている受付嬢 | たかを |
2019年02月08日 | |
春めくや花壇の土のふつくらと | 菜々 |
大の字に男寝そべる浜四温 | せいじ |
句帳手に陸墓逍遥青き踏む | ぽんこ |
まんさくの葉に同化して踊り出し | 明日香 |
口の端ウグイス餅の粉少し | こすもす |
フリージア渡す銀座の島娘 | 智恵子 |
外出の着る物迷ふ春浅し | 満天 |
人途絶え強烈寒波風の道 | たかを |
鷺一羽首まげ消ゆる冬霞 | 愛正 |
ふくよかな寝釈迦の蹠光りけり | れいこ |
春潮を見下ろす湯殿沖の船 | たか子 |
駈くる児を目で追ふ母や春近し | よう子 |
睦月まで残りし餅のひび深し | 素秀 |
小瓶よりそつとつまみし納め針 | なつき |
発電の羽根早春の気を廻す | たか子 |
春隣雀が誘う部屋の猫 | たかを |
紅つばき尼前の句碑に寄り添ふて | 菜々 |
浅春やひと日の気温定まらぬ | 満天 |
鯛焼屋人の道開け二列なり | 董雨 |
春浅し眠らぬ街のニューヨーク | 宏虎 |
シクラメン百の炎を上げ続く | はく子 |
さざ波の風に移ろふ湖は春 | せいじ |
小鮎揚げ骨ごと食べし大人かな | もとこ |
消えずいた貝母の葉っぱすくすくと | 明日香 |
針塚の穴の深さよ針納め | なつき |
ほっこりす寒梅見ゆる北の窓 | 愛正 |
強風に負けるもんかと赤椿 | ぽんこ |
天に咲き落ちて地に咲く白椿 | 三刀 |
ほっこりと出来し堆肥や春そこに | うつぎ |
旅の宿氷柱落つ音に目覚めけり | 智恵子 |
公魚や釣りあげられて成仏す | 宏虎 |
政宗の前立てめきし春三日月 | こすもす |
観潮の船流されるかに廻りをり | 素秀 |
2019年02月07日 | |
青饅の九谷に色を加へけり | もとこ |
春寒し熱き紅茶の欲しき午後 | 宏虎 |
薔薇の芽に一番乗りやてんと虫 | せいじ |
黒椀に沈む蜆や汁澄めり | れいこ |
春浅しジャグリングの腕磨く | ぽんこ |
池泉園松の影より凍りけり | 愛正 |
幟立つ冬田の真中道の駅 | よう子 |
野仏や黄水仙の香撒き散らす | 宏虎 |
静寂の森に樹氷の花明かり | 智恵子 |
肉厚のほうれん草が夫の手に | 明日香 |
ものの芽の雨粒ひかりほぐれんと | ぽんこ |
四年越しのシクラメン尚笑うごと | こすもす |
風邪かなと三回はかる体温計 | 明日香 |
春雨に高層ビル群模糊として | はく子 |
旅衣少し春めく色羽織る | たか子 |
春しぐれ野ア参りの道縷縷と | 菜々 |
廃校となりし母校に朧かな | 素秀 |
新聞を手にし息吐く霜の朝 | 三刀 |
一枚岩渡し大橋春の水 | たか子 |
露天湯の灯りも朧月夜かな | 素秀 |
荒畑の隅なる墓碑や冬鴉 | 愛正 |
早春の湖面を滑るごとく航く | せいじ |
午前中は留守番託す春炬燵 | こすもす |
枝の雪散らし跳びゆく野リスかな | 智恵子 |
下萌や更地となりし風呂屋址 | はく子 |
蔵開き一升瓶の手酌かな | なつき |
楼門の古釘小さき注連飾る | なつき |
冴返る観音千体整然と | 菜々 |
蜆汁音立て啜る朝餉かな | 満天 |
恙なきひと日終えるや蜆汁 | 満天 |
2019年02月06日 | |
黒潮を撫できし風は春たしか | たか子 |
売土地の幟色あせ春寒し | 満天 |
雪解川ゴールあるかにたばしれり | 宏虎 |
水温むいま出航のクルーザー | せいじ |
春雨や畑気になる夫の鍬 | 明日香 |
南へと訪へばひとしほ春の感 | たか子 |
福豆を食べつつ駅へ帰りけり | なつき |
春浅し散歩の我を徘徊と | 三刀 |
手を伸ばし歳時記辞書と春炬燵 | 満天 |
農道をアスファルトにと春埃 | 明日香 |
石仁王惚けたかほに風ひかる | もとこ |
春浅き梢は風に震えをり | 菜々 |
幾光年経たる光や星冴ゆる | はく子 |
朝靄の中より現れて蜆舟 | 菜々 |
地に座り音に選り分け蜆売る | はく子 |
河川敷水切りの親子猫柳 | こすもす |
山頂の霞に消ゆる眉山かな | 素秀 |
こうのとり歩く川辺や水温む | こすもす |
春寒の地下駐車場ほの暗し | よう子 |
高笑い冬のグランドティータイム | たかを |
竹林や透きて真紅の寒椿 | 愛正 |
旧正や音のルツボの南京町 | 宏虎 |
出かけゆく障子に猫の影法師 | 智恵子 |
梟の羽ばたき揺らす露天の湯 | 智恵子 |
紫の色爪かざす大火鉢 | なつき |
ちゅるちゅるとすするうどんのうららかな | 素秀 |
石仏に冬日退き逍遥す | ぽんこ |
鉛雲鳥降り来たる余寒かな | たかを |
田んぼ道あちこち光る氷面鏡 | 愛正 |
春立ちて汀を波のひた走る | せいじ |
2019年02月05日 | |
児には大きテニスラケットのどけしや | やよい |
年の豆残りを熱き珈琲と | 満天 |
寒晴れの陰影強し山の襞 | 愛正 |
五時なれどあかるさ満ちて二月来る | もとこ |
初場所の土壇場決まる技力 | 宏虎 |
立春の光り遍し山河かな | 三刀 |
被写体となりて固まる春の猫 | せいじ |
春の潮地球の丸み水平線 | たか子 |
朝東風や整形医へとママチャリを | こすもす |
嬉々として夫は畑へあたたけし | 明日香 |
鬼ごっこ鬼をやめない仔猫かな | たかを |
白梅のはや数え切れぬほど咲きて | 明日香 |
たる酒に金箔浮かべ蔵開き | なつき |
朝焼けの湖に水鳥の白き息 | 智恵子 |
やわらかく乾くタオルや春日射し | こすもす |
推敲を重ぬ四阿春浅し | やよい |
淀早春岸辺の草も整はず | 菜々 |
年の豆二十階より十粒ほど | はく子 |
鞦韆に揺られて還暦の早し | 素秀 |
春近し靴音高く娘出勤 | よう子 |
斯く凛と陋屋に咲く赤椿 | ぽんこ |
駅前に笹鉾立ちて植木市 | 董雨 |
社員時は土曜休まず春寒し | 宏虎 |
畑に人一気にふえて初雲雀 | さつき |
蔵開き熱きあら汁ふるまはれ | なつき |
紅椿ひとつ落ちては静かなる | 素秀 |
北風の鴉翼止め深呼吸 | たかを |
単線の通過待ちなる駅余寒 | たか子 |
日脚伸ぶ閉園間際の駐車場 | 愛正 |
朝晩の気温差激し春浅し | 満天 |
ふる里の馳走はあつあつ根深汁 | 菜々 |
春立ちて達磨めきたる夕日落つ | せいじ |
閉ざされし雨戸に闇の余寒かな | 智恵子 |
2019年02月04日 | |
朝散歩撒かれし豆のふくらみて | こすもす |
久々の雨に太りし冬芽かな | せいじ |
日溜まりの灯台に埋む野水仙 | 智恵子 |
村の小川に蜆取りしは何時のこと | はく子 |
遊覧船あがるしぶきに春兆す | ぽんこ |
梅が香や大絵馬古ぶ英霊社 | なつき |
言べんが揺らいでしまう春夜更け | たかを |
立春や親子で畑の野菜採る | 三刀 |
トラックの野仏かすめ川普請 | なつき |
菜の花や第十堰の土手に満つ | 素秀 |
子の飽きて父が夢中の凧上げる | さつき |
昨夜の雨牛乳箱に薄氷 | 明日香 |
せせらぎを聴きて実の付く猫柳 | 宏虎 |
立春や派手なペアルックウオーキング | 満天 |
恵方巻齧れば春はすぐそこに | 菜々 |
庭隅の土起こしたり霜柱 | 愛正 |
雪が舞ふガイドの知るや獣道 | 愛正 |
立春の朝日を窓に厨事 | 満天 |
赤色灯消へぬ交番冴変える | よう子 |
春風に老婆飛ばさる帽子飛ぶ | たかを |
春近し式場巡るふたりかな | もとこ |
カッポ酒交はす焚き火に赤ら顔 | さつき |
池の鯉大きくなって寒明ける | 明日香 |
屑篭を枕の元へ春の風邪 | たか子 |
春立ちぬ前夜の雨を断ち切りて | せいじ |
謂れある仁王の踏ん張り石蕗の花 | ぽんこ |
玻璃越しに見合う二匹や猫の恋 | 素秀 |
氷壁の水音ひそめ滝眠る | 智恵子 |
絵画教室課題のゆずの香のこもる | やよい |
辞書引いて鳥の名判る春立つ日 | こすもす |
節分や学生巫女の初初し | 宏虎 |
木の枝に絡め捕られし凧の糸 | やよい |
雪降れど梅源郷よ慶雲館 | 隆松 |
春立つや花の株分けせかさるる | 菜々 |
隠れ里絵踏の島の入り江かな | たか子 |
2019年02月03日 | |
子を股にボーゲン試すスキーヤー | せいじ |
海苔巻きの丸かぶりして寒明ける | こすもす |
豆撒櫓の一角占めてカメラマン | 菜々 |
山裾を銀鼠色にたな霞 | たか子 |
年の豆お裾分けすや大袋 | 満天 |
叔母老いて猫を抱きしめ咳二つ | たかを |
山茶花や公園道の細くなり | よう子 |
根上がりの岩に噛みつく寒の明け | ぽんこ |
拝殿ヘ続く人々節分祭 | 三刀 |
ブームとや梅盆栽に人だかり | さつき |
お湿りをすつぽりかぶる水仙花 | せいじ |
水仙の消えゆく船を沖に見し | 素秀 |
恋猫に裏木戸開けて灯り消す | 智恵子 |
托鉢を覗けば寒紅差しゐたり | うつぎ |
座禅堂無念無想や寺余寒 | 宏虎 |
しょぼつく目炬燵熱いと猫不満 | たかを |
春立つやのっぽの影と漫歩せり | やよい |
手話の子らホームの春日中に笑む | 智恵子 |
木瓜の鉢夫は早々玄関へ | 明日香 |
枯野宿揺らぎて上る夕煙 | 愛正 |
早暁に鐘一打撞く余寒かな | 宏虎 |
受付はちようど百番節分会 | なつき |
豆撒きの女優に見とれ拾はれず | 菜々 |
とれたてのホタルイカ目も気にならず | こすもす |
鬼の面添へて店頭年の豆 | 満天 |
外がまえ赤一輪の寒椿 | 愛正 |
春隣半分づつす恵方巻 | やよい |
立春の鳥居の幣の白さかな | ぽんこ |
節分会火の気は火鉢一つきり | なつき |
年取らぬ遺影の夫へ年の豆 | はく子 |
力石にも小ぶりなる注連飾 | そうけい |
尉鶲存問のごと梅の木に | 明日香 |
都府楼の光を弾きまんさく黄 | さつき |
成田山の福豆裾分け頂きぬ | はく子 |
節分や追われる鬼の帰る家 | 素秀 |
男爵は巨石好みや邸早春 | たか子 |
2019年02月02日 | |
足とらる枯蔦長し獣道 | 愛正 |
待ち兼ねて菜の花買うて辛子和え | たか子 |
天透かし冬の青空奥深し | たかを |
山ひだの一本一本残る雪 | こすもす |
爪ほどの草も根を張り春隣 | 菜々 |
公園の声の弾むや春隣 | 満天 |
トコブシや岩場の波に見え隠れ | 智恵子 |
ソプラノの声どこからか春立ちぬ | さつき |
春灯のランチに惜しむ別れかな | ぽんこ |
梅の香の万葉歌碑を包みけり | さつき |
春告草少年野球に檄飛べり | やよい |
梅三分高きに小鳥鳴き交はす | やよい |
もうひとつ用事済ませる日脚伸び | 明日香 |
鬼やらひ座敷で待てる鬼の黙 | 素秀 |
風吹て遠き警笛冴る冬 | 愛正 |
三輪車らしき轍も路地四温 | 菜々 |
節分を説く鬼瓦めきし人 | せいじ |
靴底にガムを踏みつけ春隣 | 宏虎 |
節分や鬼来た見たと児がさわぎ | なつき |
マネキンの着替へ始まる春隣 | 満天 |
始発来る雪野の果てに前照灯 | 隆松 |
立春や郷土ある人羨まし | 宏虎 |
補助輪の自転車追いて息白し | なつき |
冬暖か棺の妻に礼言はる | はく子 |
お囃子も要らず追儺の鬼踊る | 素秀 |
合うかしら手に取るスカーフ春の色 | 明日香 |
浜っ子を真似て海苔掻く九十九里 | 智恵子 |
なぜ隠す素敵な白髪ニット帽 | たかを |
座禅草フード被りてカメラマン | 隆松 |
太き茎もたれ合ひしてヒヤシンス | たか子 |
日の当たる林に匂う水仙花 | 三刀 |
豆を撒く小袋のまま控へ目に | せいじ |
黒光りのマルチシートや冬菜畑 | こすもす |
2019年02月01日 | |
浜とんど竿にぶら下げ餅焼けり | なつき |
どんど灰地を駆け海へ一直線 | なつき |
旅行して土産新し目刺し買ふ | 宏虎 |
待春の傘をはみだすランドセル | せいじ |
全身で雨を受け取る水仙花 | せいじ |
山未だ寝息の最中二月来る | 三刀 |
風花や托鉢僧の素足かな | よう子 |
公民館に禁煙の文字春隣 | こすもす |
枯野原見下ろす秘湯未だ遠し | 愛正 |
読んでいる本に乗りくる炬燵猫 | たかを |
鳥去りぬ餌場の光る厚氷 | 愛正 |
寒蜆米とぐ如き洗ひけり | 満天 |
節分会集ふ村人鬼ごっこ | 智恵子 |
叔父たちが肩寄せあった掘り炬燵 | たかを |
オリオンや底冷えつのる通夜帰り | はく子 |
冬木立力溢るる枝の先 | 宏虎 |
荒縄の井の字六段大根干す | こすもす |
裸木の手折れば骨の折れる音 | 素秀 |
梅の香や慶雲館へ辿る道 | 隆松 |
そこここに春の便りは来るけれど | 明日香 |
明星のビルの影より寒夕焼け | ぽんこ |
盆梅見脳は何処へワープせり | 隆松 |
マーマレードふつふつ煮あげ春を待つ | 菜々 |
もやもやと春遠からじ四囲の山 | 明日香 |
店先に大小パック詰め寒蜆 | 満天 |
宵の雨目覚めて明る雪景色 | 智恵子 |
阿波木偶を迎え笑顔の冬尽きる | 素秀 |
又一人召され煌めく冬の星 | はく子 |
雨後の庭春の足音そこここに | 菜々 |
2019年01月31日 | |
牡蠣吸はば舌の二枚に思えたる | 素秀 |
負けゲームに大泣きの子や冬ごもり | こすもす |
一月尽釣人居らぬ池青し | なつき |
音もなく庭の芝生へ寒の雨 | 菜々 |
日に焦がれ空へ空へと伸ぶ冬芽 | たか子 |
垣朽つる落葉踏みしむ車椅子 | 愛正 |
枝先に光る氷雨の雫かな | 三刀 |
初詣願掛け撫づる力石 | そうけい |
枯木立葉っぱのごとく雀どち | ぽんこ |
ベランダの空気おいしき冬籠り | こすもす |
欅枯る埋もるしるべの一里塚 | 愛正 |
寒雨中申告書出す長蛇の列 | 満天 |
四温晴れ少し遠出にサイクリング | 菜々 |
生垣の蕾ふくらむ寒の郁子 | 智恵子 |
施設での再会笑顔冬ぬくし | 満天 |
先客の猫に噛まれしコタツかな | たかを |
寒永しふとよみがへる置炬燵 | せいじ |
悴みて難解数独解けぬまま | はく子 |
サーカスのさらわれそうな冬の楽 | もとこ |
寒永し近づく灯油売の楽 | せいじ |
大漁旗風集むかに浜とんど | なつき |
節分の白妙に巫女笑窪かな | 宏虎 |
見上ぐれば彼方を去りし雪女郎 | 素秀 |
曇天の一筋の慈雨春近し | ぽんこ |
寒雀軒に寄り添ふ鉛空 | 智恵子 |
ゆるび無き砂紋に梅の影揺るる | よう子 |
厳寒に農夫の笑みや日焼け顔 | たかを |
寒昴雲寄せ付けずひかりけり | 宏虎 |
剪定を終へて日当たる山家かな | さつき |
鉢ごとに日々覗き見る名草の芽 | さつき |
大根引き土もろともに持ってけと | たか子 |
2019年01月30日 | |
ねんごろにひび薬塗る十指かな | たか子 |
売れ筋は親王飾り雛祭り | さつき |
鈍色の空へ一声寒鴉 | せいじ |
酸素チューブ引きずる叔父の冬籠 | 素秀 |
冬空に赤テント揺れサーカス来 | もとこ |
別々に下車する二人冬の薔薇 | こすもす |
春を待つ桃山遺構の縁に座し | 菜々 |
朝まだきジャージー牛の息白し | さつき |
猫の恋声の威嚇と敏捷さ | 宏虎 |
冠雪の稜線に立つ大風車 | 素秀 |
冬ぬくし朝から混みし古本屋 | 菜々 |
前頁なし |