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- 澄子:「建国日」扱い辛く難しい季語のように思います。私も日野原重明医師の事をお詠みになられた句だと思いました。聖路加病院の院長された柔和な老医師という事ぐらいしか知りませんでしたが クリスチャンにして尊皇保守思想の方だったとか。貼ってくださった動画の100歳に少し足りぬそのお声の張りや若々しさにも驚きました。病院建て替えで大きすぎると批判を浴びたロビーや礼拝施設を 地下鉄サリン事件の折は 緊急応急処置場として機能させたという事も初めて知りました。中七 彼の生き方や先見の明へのオマージュのように思いました。 - 2024/07/17(水)
- むべ:日野原師はおそらくクリスチャン医師の日野原重明先生ではと想像します。105歳で召天されましたが、最後まで精力的に働いておられました。働きの場も病院だけでなく、教育や福祉の現場でも多くの講演をなさっていたと思います。作者はそんな講演のひとつを聴衆として聞きました。建国日は2月で寒い季節にも関わらず、またご高齢にも関わらず未来について熱く語る日野原先生のあり方に、強い感銘を受けたのではないでしょうか。春先という芽吹きの季感と、日本という国の未来に希望や期待を持つ作者を思いました。(日野原先生が名誉所長だった研究所で学び、先生が院長だった病院でホスピス実習を受けたので、掲句を大変感慨深く受け止めました。) - 2024/07/16(火)
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