西日中しかめつ面の羅漢かな

この作品への合評記事を投稿する。

修正はできませんが、削除・再投稿ができます。

  • あひる:晩夏の西日には閉口します。遮りきれない西日の中で、いろいろな表情の羅漢像を見ていると、ふとしかめっ面の羅漢が目に止まったようです。この暑さ何とかならんかと、作者はこの羅漢にいたく共感したのではないでしょうか。 - 2023/06/08(木)
  • むべ:「西日中」が晩夏「西日」の子季語。(阿)羅漢とは悟りを開いた高僧とのこと、ここでは剃髪、袈裟姿の羅漢像に、西日が当たっている光景ではないかと思います。羅漢像には無表情の像、穏やかな笑顔の像、ちょっと怖いにらみを利かせた像などいろいろあるようで、ここではしかめっ面で仏法を護持しようとふんばっている羅漢像に、強烈な午後の陽射しが当たっているのでしょう。暑くてかなわんと閉口しているようです。 - 2023/06/08(木)
  • えいいち:「西日」が晩夏の季語。西日を受ける羅漢ですから屋外に祀られている羅漢の石像群を拝したときに詠んだのかと想像します。夕刻であるのに今日の晩夏の強い西日には作者には少々辛いのかもしれません。そんな気持ちが「羅漢様もしかめ面してるじゃないか」と同意を求めているようにも感じます。穏やかな表情の羅漢を「しかめっ面」という表現により作者の心情を現し、本来の羅漢の表情とその対比が快く響きます。 - 2023/06/07(水)
  • せいじ:西日中が晩夏の季語。羅漢の顔はもともとしかめっ面をしているが、客観的には西日による陰影によって、主観的には西日の暑さのやりきれなさによって、しかめっ面の度合いがさらに増し加わったということであろう。西日のやりきれないほどの暑さに、作者も、羅漢と同じようにしかめっ面をしているに違いない。 - 2023/06/07(水)