夕月に甚だ長し馭者の鞭

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  • せいじ:夕月が秋の季語。上弦の月の出ている秋の夕暮れ、作者は馬車に乗ろうとしているか、乗って家路を急いでいるかしている。「夕月や/甚だ長き馭者の鞭」ではなく「夕月に甚だ長し/馭者の鞭」なので、夕月と鞭が直接的に絡んでいると思われる。上弦の月はまだ低い空にあるから、馭者の使う棒の鞭が、月に届いているのではないかと思わせるほどに長く見えたのであろう。「甚だ」に驚きと感動が込められている。 - 2022/01/24(月)
  • むべ:馬車と馭者という組み合わせがすでにロマンいっぱいなのですが、秋の季語「夕月」に馭者の振るう鞭がかかっているように見えたなら、なんとも絵になる光景だったことと思います。満月ではなく、2日から上弦くらいまでの月とのこと。月の出も没も早い時間帯なので、完全には暮れていない空、そしてひた走る馬車の影も伸びて見えるようです。 - 2022/01/24(月)
  • 素秀:作者は何頭立ての馬車に乗っているのでしょうか。走っているのを見たのでしょうか。4頭ぐらいだと確かに長い鞭でないと届かないかも知れません。そろそろ薄暗くなりかけた頃夕月に鞭のシルエットが撓る景かと思われます。 - 2022/01/24(月)
  • あひる:青みを残した暮れかけの空に、上弦の月が爽やかに昇り、馬車と馭者と鞭がシルエットのように浮かびあがりました。見る角度によっては、鞭の先は月より上にあったかもしれません。短い鞭では様になりません。 - 2022/01/24(月)
  • うつぎ:夕月は秋の季語で陰暦2日〜7.8日の月のこと、三日月と書いてあるのもありました。弧を描いた月に対して振り上げた馭者の鞭は棒の直線、同時に見える位置に作者はいて曲と直、長と短の対比を感じられての句ではないでしょうか - 2022/01/24(月)
  • 豊実:鞭が長くしなりながら馬を打つ。馬車が走る道の背景に夕月が浮かんでいる。この馬車は急ぎ何処へ行くのだろうか。 - 2022/01/24(月)