むべ:「コスモス」が仲秋の季語。牧柵のうち馬用はポール高が160cmくらいはあるそうです。横に渡すレールもそれなりに高さがあり、そこにひょろりとしたコスモスが凭れかかるように咲いています。フォーカスは手前のコスモスですが、視界の奥には広い牧場やゆったり過ごしている馬たちも見えるようです。馬柵を「うませ/ませ」と読むことを初めて知りました。

あひる:コスモスは茎丈の高い花で、風に吹かれたら倒れてしまいそうです。背高のですから、特別高いのでしょう。凭れる馬柵があって、ラッキーでしたねと思いました。広い牧場と乾いた木製の馬柵と馬たち、そして優しげなコスモスがあって、秋の一日が一幅の絵のように想像できます。

せいじ:コスモスが仲秋の季語。作者は馬柵の外側から牧場を眺めている。馬柵は馬用なので普通の柵よりも背が高く頑丈にできている。その馬柵に凭れかかるようにしてコスモスの花が咲いており、遠くの方では、錦繍の野山を背景にして、馬たちがそれぞれに草を食んでいる。爽やかな秋の牧場の光景が目に浮かぶ。「馬柵(ませ)」が勉強になる。

えいいち:コスモスが仲秋の季語。凭れけりの措辞が背の高いコスモスを擬人化したような情景を思わせます。背の高いひょろりとしたコスモスですがいつも風に揺れていては疲れてしまうものですから柵に凭れて一休みするもよしかなと思います。