えいじ:「天高し」は、三秋の季語です。御神木の根本に立って、その幹の太さに驚きながら、目線を次第に上げていき、その先端に達したとき、そこには、さらに晴れ渡った秋の空が果てしなく広がっていた、というのが句意です。杉の直線が秋空の平面をつきあげてゆくような印象の句です。宜しくお願いいたします。
あひる:天高しが秋の季語。秋の空は澄み渡って爽やかです。山深い神社の境内かもしれません、神杉と崇められる杉の大木に出合った作者は、その大きさに圧倒され、思わず反り返るようにして上を見上げたのでしょう。するとそこには神杉よりもなお高い大空が、杉も作者も何もかも包み込むようにあるのです。空の青さも見えてくるようです。
せいじ:天高しが三秋の季語。神杉の根元近くから上を見上げ、神杉の高さ、そしてその上に広がる高く澄み切った秋の空に圧倒されている作者が見える。「全長仰ぐ」がなかなか出て来ない的確な表現であり、これによって作者の立ち位置がよくわかる。均整のとれた美しい俳句である。
えいいち:「天高し」が秋の季語。神木である杉の大樹の見るとその先は天にも突き刺さるように高く伸びている、凄いなあと感動します。そして神木の先にははるかに高く秋の空があり自然の雄大さ偉大さを感じさせてくれます。
むべ:「天高し」が三秋の「秋高し」の子季語。身近な杉の木は樹高10mくらいでも高いなぁと思いますが、屋久島の縄文杉などは30mクラスのものもあるとか。作者はきっとご神木の根元に立って、てっぺんを見上げているのでしょう。すると、てっぺんの背景には晴れ渡った青空が…樹高も高いのですが、空はさらにはるか高みを意識させ、「秋高し」ではなく「天高し」という季語によって、視線は杉の全長から空へ、空から天の御国へと移っていくようです。