あひる:花野が秋の季語。広々とした花野に立つと、余計な建造物が無いだけに、視線は自ずと大空に向かいます。大空には果てしない碧と風に流れる雲ばかり、ほっと心がほぐれていきます。碧落という措辞には、大空や青空よりも更に深さと広さを感じました。
むべ:「花野」が三秋の季語。碧落という漢詩に登場するような古風な言葉にまず心をつかまれました。この句にも視野・視界の広さが感じられ、晴れ渡った秋の青空には雲が遊び、花野には作者が遊んでいる、そのような対比もあるのかもしれません。生きとし生けるものすべてが調和してうるわしく、味わう者の眼前にも、その光景が広がります。
えいいち:「花野」が秋の季語。秋晴の野原に咲く花々の上には大きな青空が広がっています。そして空には白い雲が遊んでいるかのようにあちらこちらに浮かんでいます。地平線に沿って花野の花は色とりどりで青空を見上げように咲いていてまるで絵のようです。「碧落に雲のあそべる」という措辞で澄んだ空気とずうっと奥まで見渡せる青い空の大きさが感じられ秋の哀愁をおびた季節感を出していると思います。
せいじ:花野が三秋の季語。「碧落」は青い空のことだが、落は広大の意から、大空、青空のはて、世界のはて、遠い所という意味もあるようなので、「碧空」よりも、秋の抜けるような青空や、花野の少し寂しい雰囲気にふさわしいと思った。空の青、行雲の白、草花の色の対比も美しい。