あひる:草紅葉とは野山の草が秋の色に変わっていることを言うようです。草紅葉なので紅色に限るのかと勘違いしていました。また温泉を「ゆ」と読ませて字数が整っていることも学びでした。秋色の草原の中を通るパイプ、その中は熱い温泉が流れているんだなと気付いた驚き、これからその温泉に入るんだという喜びが伝わってきました。

せいじ:草紅葉が晩秋の季語。ロックガーデンから六甲山頂に上り、そこから有馬温泉の方に下ったことがある。明るい感じのする山道を通って有馬温泉に近づくと泉源があって、そこから温泉街までパイプが伸びている。あれは7月の暑いときであった。野山が色づく晩秋はまた格別であろう。

えいじ:「草紅葉」は、晩秋の季語です。温泉地で詠まれたのでしょうか。野に生える草が、まるで熱い温泉の導管のように美しく色づいています、というのが句意だと思います。草紅葉からパイプへの飛躍が作者の感性の鋭さを感じさせる句だと思います。宜しくお願いいたします。

えいいち:「草紅葉」が晩秋の季語。温泉地への綺麗な草紅葉の山歩きの途中にパイプが見えてきて、あれは温泉を引くパイプに違いない、と心が躍るように感じます。早く到着して草紅葉を眺めながら温泉に浸りたいものです。

むべ:「草紅葉」が晩秋の季語。いくつかのシチュエーションが想像できると思いますが、作者はどこか山奥の秘湯に向かう途中ではないでしょうか。両端が確認できないほど長いパイプを目撃し、はてさて、中を通っているのは温泉の湯だろうと推測。山野草は色づいて、秋の深まりを感じつつ、秘湯に向かってさらに歩みを進めます。山の静けさも感じますね。