せいじ:日焼けが三夏の季語。ヨットハーバーでセイリングの準備をしているヨットマンであろう。帆を揚げる瞬間、腕が上がって、白いTシャツからのぞく太い二の腕に日焼けのあとがくっきりとあるのを捉えた。瞬間写生によって、ヨットマンの逞しさが活写されている。

あひる:夏の太陽が容赦なく照りつけるハーバー、白い帆、日に焼けた力強い腕、光る汗が一瞬に目の前に浮かびます。無駄が無く、全部の措辞が力強く生かされています。一つの光景をじっと観察してこその写生句だと思いました。

むべ:「日焼け」が三夏の季語。ヨットでしょうか、帆を揚げる作業中の船員さんを間近で見て、作者の視線は船員さんの上腕にフォーカスされます。海の男らしい、潮焼けした太い腕。「日焼け」という季語が存分にその存在感を発揮し、海面に反射する夏の日差し、潮の香、さまざまなものを想像できる一句だと感じました。

えいいち:「日焼」が夏の季語。夏の海でヨットの帆を上げる男の腕が筋肉モリモリで日焼けしてとても逞ましい感じです。羨ましくもありますが我が老体には今更日焼けの健康美は無用かな、とつい思ってしまいました。