せいじ:ヨットが三夏の季語。落暉に映るヨットの影、美しいけれども、どことなく、宴の後のような物寂しさを感じる。避暑地で過ごした夏の日々を惜しんでいるかのようである。

あひる:如何にも夏らしい風景です。少しオレンジ色がかった夕日はまんまる、シルエットになったヨットの帆は三角、そして水平線はまっすぐです。図案のようにシンプルなイメージですが、そこには夕方の涼風が吹き、港の灯も点り始めていたことでしょう。この風景を長いこと座って見ている作者も目に浮かびます。

むべ:「ヨット」が三夏の季語。なんとも美しい光景です。昼間であれば青い海青い空にヨットの真っ白い帆が映えるのですが、今は何もかもが夕焼け色です。そして夕日と作者の間にあるヨットは、作者の側からは黒い影になって見えるのでしょう。一日の終わりに海に落ちる夕日を眺めていると、大いなる存在に感謝の気持ちが湧いてきます。

えいいち:「ヨット」が夏の季語。夕日の中のヨットが走る海の光景でしょうか。水平線近くまで落ちて来た真っ赤な太陽の前を三角帆のヨットが黒くシルエットとなって走っている、そんな美しい夏の海の夕暮れの光景を見ているようです。