むべ:「展墓」が初秋の季語。「託された一語」の内容はわかりませんが、故人と作者との絆の強さはわかります。一般的に墓参では、たとえば自身や家族の人生ステージの変化(入学、入社、結婚、出産など)を報告したり、宗教観によっては何かお願いごとをしたりしますが、作者は誓いを立てているところが印象的です。また、「墓参」ではなく「展墓」という季語について考えてみました。格調高くなるので、おそらく故人は作者より目上の尊敬するかただったのではないでしょうか。

せいじ:展墓が初秋の季語。託された言葉が何かはわからないが、故人への敬慕と固い決意が感じられる。師の墓前ではないかと想像した。

あひる:展墓とは盆の墓参りのこと。託された一語とは…と、想像の広がる一句です。「一語を誓ふ」という措辞に、故人と作者の時をこえて続く信頼関係と絆が凝縮されているようです。毎年の盆の墓参りの度に、作者は誓いを新たにしているのではないでしょうか。

えいいち:展墓が秋の季語。展墓という言葉から盆に帰省して親族の墓参りの情景と想像します。「託されし一語」は、お父さんが作者に託した言葉なのでしょう。私が託すときは「お母さんを大切に」と言うかもしれません。父や母、先祖を敬う作者のこころが伝わってきます。