あひる:涼しが夏の季語。蝶は黒揚羽を想像しました。森の息吹を感じさせるグリンシャワーの樹間を黒揚羽が影のように飛んでいます。一つ一つの措辞が涼しさを感じさせ、真夏の避暑地の散歩風景を思いました。

えいいち:グリンシャワーという言葉で森林浴をイメージしました。山深い霧が立ち込めるひんやりとした森の木々。空は生い茂る枝葉で覆われて木漏れ日が幾重にも帯状に差し込んでいる。そこに静かに右へ左と木々を縫って蝶がゆらゆらと飛んでいるのでしょう。美しい映像です。

せいじ:涼しが三夏の季語。杉美林のような直立した木々の間を縫うようにして飛んで行った揚羽蝶を目に浮かべた。緑一色の静なる木立と色彩豊かな動なる揚羽蝶の対比が美しく、何とも涼しげである。森に入ると、森林浴を楽しむことができるので、私も時に軽い山歩きをしているが、そんなときに蝶に出遭うと心が癒される。

むべ:「涼し」が三夏「蝶」が三春の季語ですが、ここでは「蝶涼し」で夏ととりました。続く「グリンシャワー」というカタカナが涼しさの根拠だからです。夏季に都会のショッピングモールの天井などからミストが出ますが、天然のフィトンチッドにはかないません。「夏の蝶」ではなく「蝶涼し」とは、このような季語の使い方もあるのですね。森林浴に行きたくなりました。