素秀:雷火一閃、大きく字余りですがはみ出るほどの雷の大きさが感じられます。

えいじ:「雷火」は三夏の季語です。ネットでしらべましたら、「雷」の子季語とありました。光と音と雨が一息に現れ、体感されて行く印象です。「雷火一閃」から、さらに「篠突く雨」とたたみかけ、下五を「なりにけり」と言いきって、まさに一気呵成に詠まれた句だと強く感じました。

むべ:「雷火」が三夏の季語。迫力のある一句と思いました。稲光が光ったと思ったら、直後に地面にたたきつけるような土砂降り。「篠突く雨となりにけり」と詠嘆になっているので、作者とともに、自然の営みに圧倒されます。

あひる:季語は雷(雷火)、一閃という措辞で光も音もリアルに感じられます。あとは激しく真っすぐに叩きつける、篠突く雨。束の間の情景を十七文字で目の当たりにするようです。

せいじ:雷火が三夏の季語。雷がピカっと光ったと思ったら雨が激しく降り始めたのであるが、わずかに間がある。それが上五の字余りに表されていると思った。