素秀:あちこちで工事の多い時期。道路を掘返すのもそうですが、マンホールから人が出てきた事に啓蟄を感じたのだと思います。電話工事夫は虫か蛙か、何に見えたのでしょう。

あひる:ユーモアに溢れた一句だと思いました。電話工はどの季節でもマンホールから出て来ることでしょう。けれども、ちょうど啓蟄の頃、マンホールから出てきた電話工は啓蟄の生き物のように感じられたのでしょう。季語、万歳という感じです。

せいじ:啓蟄が仲春の季語。年度末は道路工事などが多くなるが、マンホールから突然電話工が這い出してきたところに出くわしたのであろう。啓蟄の語意とよくあって面白い。

豊実:土の中から虫が出てくる季節に、地下から電話工が出てくるのは、滑稽だなと思いました。