素秀:千畳と言えるほどの規模ではありませんが海苔漁師の知り合いがいます。収穫は夜明け前からなので朝日が射す頃の景色はさぞやと思わせます。

あひる:海苔の時期は冬だけれど、早春の頃まで採取されるそうです。海苔ひびを初めて映像で知りました。広くて浅い海に几帳面に数え切れないほどの棒が立てられています。この棒に一本残らず朝日が射したらさぞ壮観でしょう。早春のひんやりとした空気を感じます。水面下では沢山の海苔が育っているのでしょう。

せいじ:海苔ひびが初春の季語。海苔ひびは海苔を養殖するために海に立てる枝付きの竹や粗朶のこと。海苔の養殖場は、浅海に畳を敷いたように広がっている。それを方千畳と表現したところに工夫を感じる。広大な海苔の養殖場に早春の朝日が射している。自然にはぐくまれて海苔が生長した。いよいよ海苔掻きが始まる。