素秀:吾妹はこの場合奥さんのことになるでしょうか。せっかく生えてきた芽を雑草と思い抜いてしまったら叱られますね。夏の夕がた、少し涼しくなったぐらいかと。やれやれと言う気分が感じられます。

あひる:草取りが晩夏の季語。見慣れない変な草だと思って引いた草が、妻の大事にしていた植物だったようです。わが家でも同じような事件が起こったことがあります。異な草、吾妹という措辞が、叱られて小さくなっている作者をユーモラスに描きだし、汗と汚れた手まで見えるようです。

せいじ:晩夏、庭に生い茂る雑草を取ろうとして、妙ちきりんな草をみつけた。これも雑草だと早合点して抜いてしまったところ、妻が大事に育てていた植物だったらしく、叱られてしまった。自分の過ちを素直に認めず、「異な」と屁理屈を言って言い訳をしているところが面白い。