小袖:宮水発祥地を検索してみました。端正な所です。この季語の下萌は草萌、草青むだけの意味あいではなく、見る碑にさえも萌いづる春が来たのだなぁと感じとったのかも知れません。

素秀:宮水発祥の碑の写真を見ました。作者はこの石碑を下萌の碑と見たのだと思います。湧き上がってくる水と草の芽を同列に見ての、下萌に碑ありだと思えます。

あひる:西宮市には宮水発祥の地の石碑や宮水庭園があり、各酒造会社が水を汲み上げているそうです。枯れ草の下から、宮水を吸い上げた新しい草の芽が小さな息吹をあげているようです。

更紗:季語は「下萌」。早春の季語ですね。冬の厳しい寒さ枯れ草の「下」からようやく暖かくなり草が芽吹き萌えている。春の到来を表していると思います。「宮水発祥地」を調べてみたら西宮市の海寄りにあるのですね。六甲山系の水を引いて灘酒造に利用されていたとありました。神戸の灘区と西宮で酒造したところ西宮のほうが美味しかったとのことで、宮水と呼ばれ発祥地となったようです。たしかに…。幼い頃西宮に住んでいたことがあり、周りに酒屋さんがたくさんありました。お酒作りに適していたお水だったのですね。冬の厳しさ春の到来と酒造の宮水発祥地の対比がなんとも素晴らしいです。

せいじ:下萌が春の季語。宮水とは、西宮市の海岸に近い浅井戸から湧出する、灘酒の醸造に用いられる水のことらしい。早春のころ、灘五郷を吟行した際、宮水発祥地と刻まれた石碑を発見したのであろう。碑の周りには草の芽が萌え出でていた。下萌の季語と発祥地という言葉が響き合う。