うつぎ:月の夜の庵はどことはなしに良いものだ。贅沢な家ではないが満ち足りた作者が想像できます。

素秀:夜が明けてもまだ残っている月かなと思いました。もう明るい空にぼんやり白い月は何となくと言えそうです。

あひる:たしかに月は何となくあるなあ…と思いました。人類が生まれて、月を愛でるようになるずっと前から。人はその空の下に庵を建て、何となく月の空を見上げます。

せいじ:月が秋の季語。月が庵の上の空にかかっている。月明りに照らされた庵。絵になる風景である。理由や目的があってそうなっているのではない。自ずとそうなっている。まさに天の配剤というべきであろう。

豊実:何となくあるだけでも、しっかりと存在感がある。月が庵を照らす静かな夜です。