投句控 :500句/1頁
前のページ
次のページ
6 自転車で下れが顔に赤とんぼ | 広夢 |
7 雨のあと花茎の伸びる秋海棠 | しげ木 |
8 そちこちに稲架作る人道路わき | しげ木 |
9 包丁の黒縞分ける西瓜かな | 睦花 |
10 木道の割れ目にのぞく草の花 | 睦花 |
11 桃好きの義父より届く桃の箱 | やすこ |
12 爺の星探す吾子の手天の川 | やすこ |
13 秋立つや夕暮れ風の通り道 | 水琴窟 |
2023年08月25日
1 墓掃除入りこむ草そっと切る | 丹三 |
2 ゴミ袋西瓜の皮の重みあり | 丹三 |
3 秋晴れや地平線まで続く空 | 水琴窟 |
4 海望むはまなす実る砂防の簾 | しげ木 |
5 山なみの起伏のままに葡萄棚 | しげ木 |
6 虫取りで気がせき揺れる爺の網 | 修晶美 |
7 蝉しぐれ朝の静けさ切り裂いて | 修晶美 |
8 日焼けの子水筒揺らし登校日 | やすこ |
9 秋の月葉陰に光り回り道 | やすこ |
2023年08月24日
1 バス向きを替へて産土へ秋を行く | 広夢 |
2 秋の虫鳴き声終日賑はす | 広夢 |
3 盆飾り蝋燭に代え豆電球 | 丹三 |
4 庭に蝉窓つい開けて逃げられる | 丹三 |
5 学生の自転車の列泡立草 | しげ木 |
6 鳳仙花兄弟五人寄る生家 | しげ木 |
7 紫陽花がしとしと雨で色を増し | 修晶美 |
8 かまびすしあの蝉の声何処にぞ | 修晶美 |
9 風吹いて鷹型案山子舞い踊る | 翡翠 |
10 母が追う飛行機遠く夏雲へ | 翡翠 |
11 秋風にさらりと乾く化粧水 | やすこ |
12 爽やかや運びくる風ピアノの音 | やすこ |
13 鬼ヤンマ真っ直ぐ眼向かい来る | れいこ |
2023年08月23日
1 父忌みぞ父が愛したとりどりの薔薇 | 広夢 |
2 桐一葉石碑に落ちて黙祷す | 広夢 |
3 火が怖いお盆ローソク電灯に | 丹三 |
4 庭の隅育ち過ぎたか甘薯蔓 | 丹三 |
5 処暑の朝薬局までの三千歩 | しげ木 |
6 県境の峰から縦の天の川 | しげ木 |
7 桜列川面に伸びて渋滞に | 修晶美 |
8 秋あかね警戒解いて羽を折り | 修晶美 |
9 車椅子押す手逞し帰省の子 | やすこ |
10 朝霧に堂々たるやさざれ石 | やすこ |
11 キリギリス押し葉のように踏まれけり | れいこ |
2023年08月22日
1 虫の音に伊予の南のなまりかな | 広夢 |
2 轡虫薄き明りの夜の庭 | 広夢 |
3 遠花火涼しい部屋で音だけを | 丹三 |
4 盆飾り今年は買った牛と馬 | 丹三 |
5 露草を添える金魚の土まんじゅう | しげ木 |
6 畝続く葡萄の畑にワイン蔵 | しげ木 |
7 秋あかねやっと操縦慣れてきた | 修晶美 |
8 桜東風花を飛ばして葉を育て | 修晶美 |
9 老人会色とりどりの夏帽子 | やすこ |
10 雲流れ黄金色に光る稲 | やすこ |
2023年08月21日
1 不揃いの太鼓も楽し盆踊り | 丹三 |
2 花壇への水やりばった跳ね出して | 丹三 |
3 急カーブ沢の斜面に秋茗荷 | しげ木 |
4 稲を刈るただ刈り続け一反田 | しげ木 |
5 入道が雨のタライを蹴り倒し | 修晶美 |
6 遠雷を合図に釣竿仕舞い込み | 修晶美 |
7 夏休み土間に転がるスニーカー | やすこ |
8 泥んこの孫の土産は草の花 | やすこ |
9 蝉ひとつじっと動かぬ白き道 | 翡翠 |
10 ちちロ虫鳴きいるさきの夜の闇 | 広夢 |
11 チンドン屋追う子は何処夏の街 | 翡翠 |
12 難解な本を詠み終へお盆かな | 広夢 |
13 かなかなと二番ホームを包みけり | 睦花 |
14 蜩や半衿縫う手小休止 | 睦花 |
2023年08月20日
1 今日も寄る峠の店は深い霧 | しげ木 |
2 盆明けのランチ女子会三世代 | しげ木 |
3 大潮よ岸壁の下カニを採る | 丹三 |
4 盆踊り綿あめ作る爺の店 | 丹三 |
5 花流れ蟻の法師が舵を取り | 修晶美 |
6 花吹雪もののふの御霊よみがえり | 修晶美 |
7 十字路の風鈴風を集めたり | 水琴窟 |
8 花火師に喝采の湧く海の町 | 睦花 |
9 夏惜しむスコアボードにゼロの文字 | やすこ |
10 試合果つゴールネットに落つ夕焼け | やすこ |
2023年08月19日
1 わが庭にジージージーと虫の声 | 丹三 |
2 盆踊り屋台目当ての人多し | 丹三 |
3 葉の陰にうすく妖しい花オクラ | しげ木 |
4 減反の河岸段丘蕎麦の花 | しげ木 |
5 ポックリと転がる蝉のあらがいて | 修晶美 |
6 叫びても届かぬ恋よアブラゼミ | 修晶美 |
7 ちちロ虫鳴きいるさきの夜の闇 | 広夢 |
8 樹々の葉のみな俯きて残暑かな | 睦花 |
9 朝顔や空掴まんと蔓上る | 睦花 |
10 難解な本を読み終へお盆かな | 広夢 |
11 林へと消ゆる椋鳥姦しく | やすこ |
12 夕暮れに赤きたわわのミニトマト | やすこ |
13 久方に野辺を歩くや雷の音 | 水琴窟 |
14 夏草や茂りの中の瀬の流れ | 水琴窟 |
2023年08月18日
1 とれたての白桃皮のままかじる | しげ木 |
2 盆明けて出掛ける首に保冷剤 | しげ木 |
3 薩摩芋蔓が菜園覆ってる | 丹三 |
4 盆踊り太鼓を鳴らす親子孫 | 丹三 |
5 赤とんぼ日差し追いかけベニを増し | 修晶美 |
6 赤とんぼ眼下の渋滞回避して | 修晶美 |
7 彷徨いて遂に見つけし氷旗 | やすこ |
8 盆過ぎてぼんぼり灯し一人酒 | やすこ |
2023年08月17日
1 盆踊り土産は髪の光り物 | 丹三 |
2 空爆も縦横無尽赤とんぼ | 修晶美 |
3 コックリと頭かしげて赤とんぼ | 修晶美 |
4 夕闇よ冷えたきゅうりの屋台店 | 丹三 |
5 粒ごとに窓写りこむマスカット | しげ木 |
6 塩ふって半割り西瓜スプーンで | しげ木 |
7 森閑のポスト虫の声密かなり | 水琴窟 |
8 高き松大きく揺れし野分かな | やすこ |
9 草むらに隠るる仔犬露まみれ | やすこ |
2023年08月16日
1 盆踊り炭坑節を待つ爺よ | 丹三 |
2 土砂降りよこれで台風余波なのか | 丹三 |
3 紫の花に五色の実南蛮 | しげ木 |
4 単身の寮のテラスで流星群 | しげ木 |
5 胸像に千羽の鶴や原爆忌 | 翡翠 |
6 嵐去り艶めく墓石夕焼けかな | やすこ |
7 暗闇に揺らぐ送り火しづかなり | やすこ |
2023年08月15日
1 土曜日のプールのあとのカレーかな | むらを |
2 ひまわりの開花大小一斉よ | 丹三 |
3 台風禍放水路からサイレンよ | 丹三 |
4 休日も早起き盆の霊供膳 | しげ木 |
5 自転車の膝にトレモロ萩の枝 | しげ木 |
6 にはたづみ遠く雲間の夕焼けかな | 水琴窟 |
7 秋の夜や雨後のまばゆき窓灯り | 水琴窟 |
8 ひるがへり白き葉裏や台風来 | やすこ |
9 松手入れ卒寿の父の太き腕 | やすこ |
10 わけいってもわけいっても茗荷花 | れいこ |
11 新涼の風に梳かるる洗い髪 | 睦花 |
12 新涼や季寄せのページ捲る風 | 睦花 |
13 涼風を羽音で送る赤とんぼ | 修晶美 |
14 青空に映すべに色秋あかね | 修晶美 |
2023年08月14日
1 この暑さ爺公園に散水し | 丹三 |
2 夏祭り烏賊焼く人の背も濡れて | 丹三 |
3 ペンタスの燃える深紅に秋フェーン | しげ木 |
4 仏壇の一粒もらう黒葡萄 | しげ木 |
5 あかね空絵模様なぞる赤とんぼ | 修晶美 |
6 けたたまし声も懐かし赤とんぼ | 修晶美 |
7 野分去り小雀木陰たもとほり | 水琴窟 |
8 甲子園仏前のラジオ点けにけり | 水琴窟 |
9 鬼灯を活けて仏間を灯しけり | やすこ |
10 茄子の馬子らの工作作品展 | やすこ |
11 野の花の次々消ゆる走馬灯 | 睦花 |
12 空蝉の主の声呼ぶ野外フェス | 睦花 |
2023年08月13日
1 浴衣の児土産は光る髪飾り | 丹三 |
2 我が庭の隅に蝉穴ちらほらと | 丹三 |
3 ゆっくりと窓いっぱいの鱗雲 | しげ木 |
4 千本の腕を広げる土手の萩 | しげ木 |
5 歩くこと母より止められ炎天下 | むらを |
6 コロナ越し初めて会える門火かな | むらを |
7 百日紅地蔵彩る赤き蕊 | やすこ |
8 とんぼうの墓から墓へ茜空 | やすこ |
9 夕涼や一輪挿しに花手折る | 睦花 |
2023年08月12日
1 鬼灯や不調も笑ふ母つよし | むらを |
2 盆踊り小学校にやぐら出来 | 丹三 |
3 浴衣着て背中に団扇手に金魚 | 丹三 |
4 空の澄む窓辺で頼む耳そうじ | しげ木 |
5 朝採りの葡萄の並ぶ選果棟 | しげ木 |
6 遠ざかる終電の楽牛蛙 | 睦花 |
7 校庭の静かなりけり百日紅 | 睦花 |
8 向日葵の揺るる影絵の夕日かな | やすこ |
9 盆帰省ひ孫に伸びる手の優し | やすこ |
2023年08月11日
1 灯籠の吾が基を探す潟の岸 | しげ木 |
2 馬追の羽根の筋透くガラス裏 | しげ木 |
3 浴衣の娘光るカチューシャ帰り道 | 丹三 |
4 蝉穴が周りにできる木よ不思議 | 丹三 |
5 秋風や隣町まで夕散歩 | やすこ |
6 盆支度吾子の団子のつまみ食い | やすこ |
7 風ゆるり盆提灯を回しけり | 睦花 |
8 新しき卒塔婆の墨に西日かな | 睦花 |
2023年08月10日
1 あかつきに耳を澄ませば蝉の声 | 翡翠 |
2 屋台来て代議士も来る盆踊り | 丹三 |
3 小学校屋台に並ぶ浴衣の娘 | 丹三 |
4 茄子漬に隠し包丁入れる夫 | しげ木 |
5 山みちの愛染堂の薄原 | しげ木 |
6 秋懐や新聞配るバイクの音 | むらを |
7 ビーチにもバリアフリーの笑顔あり | 睦花 |
8 花火果つ大手広ぐる天気雨 | やすこ |
9 大玉の西瓜の便り安堵かな | やすこ |
10 朝霧や客来て沸かす源泉湯 | れいこ |
2023年08月09日
1 朝七時もう暑く陽の陰歩く | 丹三 |
2 孫と婆提灯飾る盆踊り | 丹三 |
3 秋風が出不精誘う散歩道 | 小牧 |
4 ドアふすま開けて冷房階下ごと | しげ木 |
5 夕凪の消波ブロック横一線 | しげ木 |
6 夕立の上がりて木々の緑冴え | 水琴窟 |
7 鼾かき眠る我が犬日雷 | やすこ |
8 帰省子や厨に響く笑ひ声 | やすこ |
9 炎天の供花鮮やかに墓石かな | 睦花 |
10 通り雨晴れて頭上の蝉時雨 | れいこ |
11 にわか雨秋茄子はじく紺の肌 | れいこ |
2023年08月08日
1 いつのまに向日葵つぼみ横向きよ | 丹三 |
2 夏祭りポップコーンのはぜる音 | 丹三 |
3 台に乗りガラスに描く笹飾 | しげ木 |
4 紅色のはまなすの花刺千本 | しげ木 |
5 足裏を曳いてゆく波夏の雲 | 睦花 |
6 静まりし熱気纏ひて花火待つ | やすこ |
7 団扇して銭湯で聞く旅名所 | やすこ |
8 雨あがりおちぬ埃の内網戸 | れいこ |
2023年08月07日
1 秋近し改札越しの吾子笑顔 | むらを |
2 ひまわりの迷路で背伸び出口どこ | 丹三 |
3 祭り近し綿あめ作る道具出し | 丹三 |
4 天頂の積雲ひとつ動かない | しげ木 |
5 日盛に雨靴ひとつ砂場わき | しげ木 |
6 秋雲やビル街の窓渡りゆく | 水琴窟 |
7 蝉穴の標のごとく森の道 | 睦花 |
8 空蝉のしがみつきたる葉裏かな | 睦花 |
9 向日葵や骸がっくり頭垂れ | 水琴窟 |
10 薄雲や空色透ける朝の月 | やすこ |
11 帰省子の好物棚に溢れをり | やすこ |
12 花茣蓙や庭いちめんの畳干し | れいこ |
2023年08月06日
1 夏の陽の反射で見える遠い家 | 丹三 |
2 土ならしテント生活父と子よ | 丹三 |
3 水槽に羽虫を落とす魚の糧 | しげ木 |
4 蜘蛛の巣のパラグライダー風が押す | しげ木 |
5 蜻蛉の番ひに譲る池の端 | 睦花 |
6 表札に休む蜻蛉や忍び足 | 睦花 |
7 風速み黒雲天に龍昇る | 水琴窟 |
8 同窓会訛り混じりの大ジョッキ | やすこ |
9 線香の香染むエプロン初盆会 | やすこ |
10 青嵐叫びたくなる過去の恥 | むらを |
11 絶海の孤島のキャンプ波静か | 水琴窟 |
12 靴振動に怯え八方逃げる蟹 | れいこ |
2023年08月05日
1 朝焼けのオレンジ湖面にうつりけり | むらを |
2 毎朝よ通路に掛かる蜘蛛の巣は | 丹三 |
3 墓二つ巡って掃除お盆前 | 丹三 |
4 パフェは僕アイスコーヒー君なのに | しげ木 |
5 萩の里通り山手の村も萩 | しげ木 |
6 城跡や藻の淀む淵龍潜む | 水琴窟 |
7 夕風やランナー達にとばり降る | 水琴窟 |
8 椅子二脚夫と無言の遠花火 | 睦花 |
9 釣船や投網のごとく花火降る | 睦花 |
10 炎昼や少し濃い目の母の味 | むらを |
11 揚花火三尺帯の揺るる吾子 | やすこ |
12 いつよりか息子に代わるテント建て | やすこ |
2023年08月04日
1 火山ガスの荒れ地のとなり大花野 | しげ木 |
2 日の当たる網戸一面朝の露 | しげ木 |
3 ひまわりのつぼみ真っ直ぐ天を向き | 丹三 |
4 西瓜買い重さがズシリ帰り道 | 丹三 |
5 ネクタイを放ちジョギング夏の夕 | 水琴窟 |
6 皇居ランお濠に夏の空青し | 水琴窟 |
7 霧の湧く神社に浮かぶ龍の門 | やすこ |
8 荒草の影に光るや茗荷花 | やすこ |
9 うつむきてタオルをかざす夏の路 | れいこ |
10 息子らの夫に似る背や墓参り | 睦花 |
11 サングラス外して戻る母の顔 | 睦花 |
12 山裾の街をすっぽり夏の霧 | れいこ |
2023年08月03日
1 蝉は鳴きうち水消えるこの暑さ | 翡翠 |
2 まだ来ぬか帰省児を待つ夜デッキ | 翡翠 |
3 かけているメガネを蜘蛛が通ります | しげ木 |
4 窓ガラスに全反射する大西日 | しげ木 |
5 夏風にソフト部の子ら声高し | 睦花 |
6 地球儀を東へ辿る夏の風 | 睦花 |
7 日当たりのせいかトマトの豊作は | 丹三 |
8 蛛の巣を壊して歩くこの頭 | 丹三 |
9 湧水に歩を合わせたる蜻蛉かな | やすこ |
10 川風や滴る水着並びをり | やすこ |
2023年08月02日
1 我が庭のバッタの居場所草刈らず | 丹三 |
2 大玉のすいかの重さ後悔し | 丹三 |
3 砂浜に残る潮で水遊び | しげ木 |
4 沖合をボート漕ぐ岸羊草 | しげ木 |
5 熱帯夜闇に甘酸く香る花 | 水琴窟 |
6 盆支度丸に限らぬ団子かな | やすこ |
7 粉まみれ団子作る子盆支度 | やすこ |
8 裄足りぬ母のお下がり藍浴衣 | 睦花 |
9 博多帯きりり背の伸ぶ白浴衣 | 睦花 |
10 卒業やチッチとサリーなれぬまま | 水琴窟 |
2023年08月01日
1 窓開けるミンミンゼミの声ばかり | 丹三 |
2 叢よ小さく飛ぶはバッタの子 | 丹三 |
3 炎天や頭に余白出来にけり | 明智庵 |
4 流れ星あつといふ間の我が世かな | 明智庵 |
5 明けの畑手づかみで食う割れ西瓜 | しげ木 |
6 君といる無人の広場流灯会 | しげ木 |
7 朝顔の蔓絡ませて始む朝 | やすこ |
8 草刈やピアノ弾く手に残る香 | やすこ |
9 大雷雨ヒマラヤ杉を洗いたり | 睦花 |
10 遠雷や水の匂ひの風来たる | 睦花 |
2023年07月31日
1 四十過ぎラーメンよりも冷奴 | むらを |
2 玉虫は逃がす目当ては鍬形よ | 丹三 |
3 毎朝の水撒き木の根露れて | 丹三 |
4 庭の四時青紫蘇の香を摘んでいる | しげ木 |
5 灯台の点灯に咲く月見草 | しげ木 |
6 夕立や傘差し掛けてくれた人 | 水琴窟 |
7 終電の轍の楽や南風 | 睦花 |
8 水槽に青き海月や検診日 | 睦花 |
9 吊橋に雲千切るるや秋の蝉 | やすこ |
10 炎昼や秘密基地なる橋の下 | やすこ |
11 土手の上横に座りて見る花火 | 明智庵 |
12 白桃を赤子のごとく扱えり | 明智庵 |
13 寝転びて添水に耳かす奥座敷 | れいこ |
2023年07月30日
1 四十度家族全員氷の環 | むらを |
2 花火待つ白き月下の五段雷 | 語后池 |
3 池渡る音と光と南風 | むらを |
4 向日葵の種は膨らみ下を向く | しげ木 |
5 気の早いひまわり一つ咲き始め | 丹三 |
6 朝涼し陰を伝ってコンビニへ | 丹三 |
7 羅でテレビと合わぬ猫ポーズ | しげ木 |
8 庭園を縁取る窓や夏座敷 | やすこ |
9 飯盒の火を見守る子キャンプかな | やすこ |
10 ペダル漕ぐ背中追わるる蝉時雨 | 睦花 |
11 腕組みて足を支えるいきみたま | れいこ |
2023年07月29日
1 一本を両手に包む茗荷の子 | しげ木 |
2 朝だけは窓開けて聞く蝉の声 | 丹三 |
3 八十路こそ夏でもダンスぼけ防止 | 丹三 |
4 人影に葭簾の光等高線 | しげ木 |
5 青空の底を夕焼け染め始め | 水琴窟 |
6 川風を背中で感ずハンモック | やすこ |
7 軽トラの荷台に乗る子青田風 | やすこ |
8 白線を曳いて飛行機夏の空 | 水琴窟 |
9 新月の川面の闇や牛蛙 | 睦花 |
2023年07月28日
1 仰向きの蝉脚揉むで日の盛 | 語后池 |
2 カワセミや林の中に飛び消える | 翡翠 |
3 炎昼のエアコン修理今日こそは | 丹三 |
4 今年初みんみん蝉の啼き声よ | 丹三 |
5 二階からいってらっしゃい空高し | むらを |
6 風鈴の短冊の和歌墨の黒 | しげ木 |
7 砂山に埋もれ伸びる針槐 | しげ木 |
8 藍浴衣白き素足の眩しかり | 睦花 |
9 調律のピアノの音色秋を待つ | やすこ |
10 干涸びてへのへのもへじ蚯蚓かな | やすこ |
2023年07月27日
1 雑草に軍配上がる我が畑 | 小牧 |
2 春風が出不精誘う散歩道 | 小牧 |
3 川遊ぶ鴨の親子や夏の朝 | 翡翠 |
4 一つずつ出資者披露する花火 | 丹三 |
5 自治会が総出で花火殻集め | 丹三 |
6 イカ焼きを売る声高し海の家 | 睦花 |
7 いざ勝負軍手麦わら帽子鎌 | しげ木 |
8 鳳仙花弾けて遠き故郷かな | 水琴窟 |
9 合宿所流星降りて夜明けたり | 水琴窟 |
10 満天の星落ちさうにキャンプかな | やすこ |
11 車椅子母には大き夏帽子 | やすこ |
2023年07月26日
1 風鈴も汗をかきかき音をあげる | 小牧 |
2 大暑です朝から元気蝉の声 | 小牧 |
3 夏の朝隣家の爺も水をまき | 丹三 |
4 天牛捕らえ入れ物空き缶よ | 丹三 |
5 片蔭やグーグル地図に案内され | 睦花 |
6 鳳凰の乱舞の如く大花火 | 睦花 |
7 一人酒微かに聞ゆ遠花火 | やすこ |
8 風鈴の音に誘われ回り道 | やすこ |
9 後三歩踵で戻る灼けし浜 | れいこ |
2023年07月25日
1 夏浜辺テントの重しコカコーラ | 丹三 |
2 炎暑でも転倒防止足鍛え | 丹三 |
3 蝉の声負けじと唱うお念仏 | 翡翠 |
4 夏が来た風化させるな平和展 | 翡翠 |
5 囀や向き合わぬけど交差して | むらを |
6 果てしなき向日葵畑に雲ひとつ | やすこ |
7 向日葵の小径走る子迷路なり | やすこ |
8 予定なきひねもすのたり姫芭蕉 | 睦花 |
9 古簾風の形に歪みおり | 睦花 |
10 空蝉を残し大音轟かす | 水琴窟 |
11 妣歳時記に朱のしるしありさみだるる | れいこ |
12 砂日傘影の仰向け焼く背中 | れいこ |
2023年07月24日
1 コスモスの優しい風の根がのびる | 小牧 |
2 雲の峰探してみれば割とない | むらを |
3 土替えた今年豊作ミニトマト | 丹三 |
4 片蔭のダンス八十路は年頃よ | 丹三 |
5 どこどんと祭の響き風の中 | 水琴窟 |
6 シーサーの顔は主人似夏の島 | 睦花 |
7 甘蔗ざわわざわわと招きたる | 睦花 |
8 お静かに千草奏でる春の音 | 小牧 |
9 ブティックに並ぶ暖色夏の果 | やすこ |
10 向日葵に肩車の子燥ぎをり | やすこ |
2023年07月23日
1 熱帯夜超えて泥から身を起こす | むらを |
2 渋滞の先の落暉や夏の海 | 睦花 |
3 流星や天からこぼれ落つ涙 | 水琴窟 |
4 夏休み地引網後のバーベキュー | 丹三 |
5 社用車も木陰で休む日盛りよ | 丹三 |
6 虹色に映る瞳や大花火 | やすこ |
7 風鈴の音が鳴ったよ願うとき | 翡翠 |
8 炎天や白き玉砂利響きをり | やすこ |
9 立ち込める秋刀魚の煙人の列 | 水琴窟 |
10 羅に着替え晩酌辰の刻 | れいこ |
2023年07月22日
1 朝涼やいちにいさんし声響き | むらを |
2 薔薇だけは次々と咲くわが庭よ | 丹三 |
3 黄金虫土産にならず投げ放つ | 丹三 |
4 一時の風鈴の黙夕まぐれ | 睦花 |
5 夏休み折り目付きたる時刻表 | やすこ |
6 朝涼しワンプレートにハーブ添へ | やすこ |
7 松葉菊多肉網葉は光けり | れいこ |
2023年07月21日
1 ペダル踏む蝉の時雨を浴びながら | 翡翠 |
2 夏休み孫はサッカー合宿に | 丹三 |
3 雷鳴は青空暗くする合図 | 丹三 |
4 ランドセルリュックへ変わる梅雨明ける | むらを |
5 玉の汗拭わず作る夕餉かな | やすこ |
6 紅を引く卒寿の母や菖蒲苑 | やすこ |
7 耳寄せし慣れぬ調弦牛蛙 | 睦花 |
2023年07月20日
1 サクサクと青芝沈む朝の庭 | むらを |
2 炎昼よミニ菜園は葉が萎れ | 丹三 |
3 冷房下コーヒーだけは熱いまま | 丹三 |
4 街寂れ人声もなく蝉しぐれ | 翡翠 |
5 庭いじりジロリ目の合う雨蛙 | やすこ |
6 喉ごしや宿のもてなす心太 | やすこ |
7 歳時記に折り目つきたる昼寝覚 | 睦花 |
8 集まれば父のもてなす洗鯉 | れいこ |
9 電柱の影伝走るサングラス | れいこ |
2023年07月19日
1 秋近し小さくなりしヘルメット | むらを |
2 窓開けど鳴らぬ風鈴熱帯夜 | 翡翠 |
3 暑い夜目覚めて寝る繰り返し | 丹三 |
4 ひまわりよ今は園児と同じ丈 | 丹三 |
5 風鈴や色とりどりに風の中 | 水琴窟 |
6 秋刀魚焼き潮風香る夕餉かな | 水琴窟 |
7 湧水の珈琲旨し夏木立 | やすこ |
8 苔割れて現る大地大暑かな | やすこ |
9 草陰のにぎりほおばる額汗 | れいこ |
10 駆けてきて海に飛び込む裸の子 | れいこ |
2023年07月18日
1 コロナ経て四年ぶりなる夏祭り | 翡翠 |
2 手と足に日差しが痛い空梅雨よ | 丹三 |
3 蝉みつけ親子の会話おわりけり | むらを |
4 この頃の日課トマトの色を見る | 丹三 |
5 芯ごとのもろこしご飯畑の香 | やすこ |
6 たわわなる小花噴き上ぐアカンサス | やすこ |
7 熟トマトもぎて太陽熱さめず | れいこ |
2023年07月17日
1 夏の星子に学ぶこと多くなり | むらを |
2 水鉄砲吾子の頭上の大きな弧 | むらを |
3 この暑さポカリスウェット飲み続け | 丹三 |
4 願い事かわらけに書く登山道 | 丹三 |
5 空蝉は校帽の中隠しをり | やすこ |
6 夏帽子背中に掛けて三輪車 | やすこ |
7 向日葵の金の絨毯延べて夏 | 水琴窟 |
8 まさおなる空に聳える朱のカンナ | れいこ |
2023年07月16日
1 少年に戻りてはやし夏の朝 | むらを |
2 南風園のひまわりスクと立つ | 丹三 |
3 図書館に涼しさ求め本読まず | 丹三 |
4 それぞれに花びらそよぎ蓮の花 | むらを |
5 空蝉やゆらゆら揺れる葉を抱く | 翡翠 |
6 雨上がり沼に西施や合歓の花 | リエ |
7 片蔭や地蔵の背中光りをり | やすこ |
8 川枯れていつしか岩と夏木立 | やすこ |
9 糊の利くパリパリシーツ夏の空 | れいこ |
2023年07月15日
1 ゼロコーラアイスコーヒーばかり飲み | 丹三 |
2 夏祭り参加するのは提灯付け | 丹三 |
3 太鼓鳴る浴衣の襟をきりと締め | やすこ |
4 子につられノート広げし夏休 | むらを |
5 物干しに浴衣広げて糊の利く | やすこ |
6 白南風や認知症薬トップ記事 | れいこ |
2023年07月14日
1 髪洗う今日は病院検査の日 | 丹三 |
2 夏祭り炭坑節の練習会 | 丹三 |
3 朝顔の鉢走りゆく下校子よ | やすこ |
4 蝉しぐれ器具降り注ぐ検査室 | やすこ |
5 草いきれスキー沈没浮かぶ川 | リエ |
6 青芝や揃いて踏むをとどまれり | むらを |
7 孫の着る甚平一丁前に男 | のりお |
2023年07月13日
1 無理やめよ炎暑の中を走る人 | 丹三 |
2 裏庭よ背のたけほどの草茂る | 丹三 |
3 咲き果てて躊躇ふ鋏七変化 | やすこ |
4 夕暮れや貸家の札に姫女苑 | やすこ |
5 古代像動き出すらむ夏の夜半 | 水琴窟 |
2023年07月12日
1 水掛かる子供の音はじゃぶじゃぶよ | 丹三 |
2 踏切は日向日蔭で電車待つ | 丹三 |
3 夕端居ミシンの足は秘密基地 | やすこ |
4 冷酒や笹の皿透く烏賊造り | やすこ |
5 空蝉や鎧の中から覗く顔 | 水琴窟 |
2023年07月11日
1 空梅雨と気付き今日から水撒きよ | 丹三 |
2 散歩道朝日の作る陰涼し | 丹三 |
3 一筋の涼風森にありにけり | むらを |
4 白靴を五足揃へて遊園地 | やすこ |
5 磯料理生きて黒目の睨みをり | やすこ |
2023年07月10日
前のページ
次のページ
