2010年

定例句会みのる選

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2010年12月21日

(加者16名)

泣き顔の児に外したるマスクかな有香
上げ下げに軋む床板畳替え
マスクせし目尻が笑まふ小児科医
大マスク顎に吊すは主治医かなうつぎ
ふり向けば落葉しぐれに明智寺
笹鳴きに応ふ笹鳴き良寛碑
落葉してのっぺらぼうの大欅よし子
公園の空のベンチに冬日燦
鉄塔の影たちあがり冬夕焼け
雪山へつづくセコイア並木かなせいじ
百選の苑の裸木美しき
湖昏れて影絵となりし鴨の陣
ぼけ封じ観音へ賽し冬ぬくしきづな
淀君の墓はここよと笹鳴ける
散紅葉いよよ嵩なす冠木門
饒舌の妻恙なく根深汁宏虎
白障子いまよぎりしは鳥の影
尻押され売られゆく牛冬の朝こすもす
信号の他見えぬなり霧の街
塾の子の帰るを待ちて聖菓切る百合
冬帝の比叡の山を仰ぎけり
大根焚世相話の尽きるなし小袖
蓮枯れて石垣高く隅櫓
姑と同じふる里干菜汁菜々
片付け魔なるは性分木の葉髪
束の間を茶房に無聊年用意かれん
賀状書く兎の耳に朱をさして
柚子三つお手玉となる終ひ風呂つくし
ボロ市の店主が磨く派手な壺
老犬を臥させて落葉掃きにけりぽんこ
向き合ふて会話のふへし炬燵かな満天
ポインセチア老二人なるリビングにはく子
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2010年11月16日

(加者14名)

沈む日に光を返す紅葉かなせいじ
秋夕焼沈思のうちに消えにけり
残照を仄かに宿す芒かな
二つ三つ空家めきたる蟻地獄
野良猫の我にまとはり冬ざるる
乱心のごと山茶花の散り急ぐ宏虎
主賓より祖父母着飾る七五三
浮寝鳥夢の中身を覗きたし
貫禄のしぶき白鳥着水す
通過せし車にすがり行く落葉うつぎ
おそろいのセーターを着て面映ゆし
ゆくりなく寺苑の隅の返り花
手に包むりんごの重さ遠汽笛
里山にたなびく煙冬ざるるぽんこ
山門を額縁として夕紅葉
対岸の五彩の紅葉花のごと
湯冷めしてつもる話のなほ尽きず有香
軒下に鉢物移す冬仕度
大夕焼ボール捜しの背を染めて
掌に御所柿一つ子規しのぶ百合
新海苔の産地直送潮の香も
ファッション誌小春の椅子を揺らしつつつくし
琉球の踊りも楽し文化の日
降りしきる銀杏へ開く弥陀の門菜々
襞ふかめ六甲連山冬に入る
参道に名の木の紅葉競い会ふかれん
拝観の間に音もなく初しぐれ
木の実落つ見上ぐる梢高きかな明日香
白波と見まがふ乱舞冬鴎こすもす
格子戸に賞の懸崖菊並ぶ満天
この町を出でず古希なり木の葉髪はく子
金鉱跡抱きし山も眠りけり
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2010年10月19日

(加者14名)

忘れ物探しのごとく秋蝶来明日香
稔り田のところどころに古墳見ゆ
うろこ雲山から海へなだれけり
陽光を弾きてばった飛びにけり
平城京ひと足ごとにばった飛ぶ
秋灯し書肆に流るるジャズ親しかれん
金色に滲む一湾秋日落つ
紅玉のジャムをとろとろ夜の長し
切り株に憩ふわれらに小鳥来る
一陣の風に四散す稲雀宏虎
蟷螂の闘志あらはに身構へぬ
新酒酌み久闊尽きぬ同窓会
母を撮るコスモス畑へ連れ出してうつぎ
草虱平城京より連れ来る
月へ振る鈴の音高し巫女舞へる
錦繍の山に数多の激戦址菜々
銃眼に覗きし奈落谷紅葉
目鼻欠く地蔵へもたれ赤まんま
コスモスの風の乱舞を玻璃越しにぽんこ
相輪の石塔尖る秋の空
産土神の磴へと消ゆる穴まどひ小袖
禅林の葉擦れかそけく竹の春
箒目の音符となりて木の実落つつくし
川舟の浮かぶ岸辺の草紅葉こすもす
一村の老若総出秋祭百合
都跡とは芒原風渡るよし子
カーブして花野に消ゆる小径かなひろみ
天高し奇岩奇峰の島めぐり満天
コスモスの百万本に空青し
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2010年8月17日

(加者19名)

旅の宿娘とおそろひの色浴衣こすもす
砂浜に足なとられそスイカ割る
電柱が邪魔をしてをる遠花火
頭だけ見ゆるヒマワリ畑かな
菜園のキュウリ曲がりしまま太る小袖
去ぬ燕天文台に集合す
大夕立門跡かたく閉じしまま
話したきことの山程盆の月宏虎
新涼や飛沫窓うつ高速艇
チャリティーの演奏ミサの椅子涼しつくし
水際の石を洗ひて磯涼し
棚田揺る色なき風のさはさはと明日香
片方の翅ややくづれ秋の蝶
渋滞を縫ふ盆僧のバイクかなうつぎ
藷の蔓煮て父母の終戦日
新涼の水琴窟に耳澄ますひかり
束の間の信号待ちも片陰へ
ひるがへる葉の裏白き野分かなせいじ
夏山に記念切手を買ひにけり
夏山の売店銀座繁盛すひろみ
山頂にはためく旗は氷菓子
山荘の銀座通りを避暑散歩有香
風涼し水郷巡る櫂の音
渋滞の高速道路盆の月きづな
門前の広き寺領田蓮の花
法被着て踊りの輪へと恙なし満天
右手左手萩の綴りし磴のぼる
海峡に霧笛しきりの朝かなわかば
鉄棒の子にさかさまや雲の峰よし子
細格子続く花街秋しぐれ菜々
六道の辻へ標や秋暑しはく子
動く歩道残暑の街を貫ける
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2010年7月20日

(加者17名)

対局をと見かふ見して扇風機うつぎ
つむ撫づるごと紫陽花の毬に触れ
水筒を袈裟懸けにして浴衣の子
百度踏む出でし百足に目もくれず
郡上へと浴衣しのばせ旅鞄
夕焼けを咀嚼してゐる牧の牛宏虎
饒舌も寡黙もありて川床に酔ふ
空の底抜けたるごとく大夕立
海峡は船の銀座や雲の峰わかば
野の草の朝日をはじく露涼し
波止涼し漁火遠くまたたきて
夜を濯ぐ腕白坊主寝つかせて有香
風化して読めぬ碑蛇の衣
火ばさみに捕へし百足逃げにけり
駅広のミストの涼し誰も憩ふかれん
梅雨明けてうち仰ぐ日のかく眩し
白南風にレースのカーテン遊びすぎ
大玻璃を開けて薫風独り占めきづな
アガパンサス今盛りなる路地涼し
時計草保育園今昼寝中
大夕焼隈無く空を染めあぐるはく子
梅雨明くるコーヒーカップは海の色
梅雨空へ日がな白煙焼却炉
梅雨明けを告ぐるごとくに飛行雲ひかり
雲の峰川原は子らのサッカー場
ダンプカー過ぎりて合歓の花揺るるこすもす
手づくりの皿に盛られし夏料理
遠富士の見えて海辺の夏館菜々
青田風稽古囃子を乗せて来る
青のままなる信号機神輿くる百合
雨やんで風鈴風に唄ひそむ
雲の峰へとまっしぐら高速道ひろみ
虫喰ひの葉っぱに透けて夏の空
濃淡にそよぐ棚田の青田風ぽんこ
夏雲かはた噴煙か桜島小袖
川原へ垂直降下つばくらめせいじ
耳鳴りにあらず初蝉目覚めけり満天
葉の先に珠のしずくや梅雨明ける
と見る間に真紅へ変はり紫蘇ジュース
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2010年6月15日

(加者20名)

水馬ぶつかりさうでぶつからず宏虎
蜘蛛の囲に設計図なし幾何模様
吊橋の揺れて万緑傾ぎけり
昼寝覚小さな欠伸乳匂ふ
老鶯の正調朗々谷こだま
水田の続くまほらや夕映えて明日香
あひたがひひそひそ声や蛍狩
修羅のごと山揺らしをり青嵐
山峡の夏霧雲と合体す
下闇に供華新らしき無縁塚わかば
天平の宮跡わたる風涼し
梅雨晴間満艦飾に濯物
百選の水が自慢や冷奴つくし
延命の切株撫ぜる手の涼し
京格子続く家並やつばめ来る
遊覧船かもめ引き連れ水尾涼しうつぎ
しんがりも良し後より河鹿笛
石庭に一閃せしは青蜥蜴
在りし日のままに揺り椅子夏舘菜々
あぢさゐの毬に触れもし登山バス
巫女涼し藤の簪ゆらしては
濃あぢさゐ雨の寺苑に芳しくひかり
山裾へ植田鏡の展けけり
天平の薫風通ふ朱雀門よし子
久々に母を訪ねて蚊遣香
対岸にクレーン林立雲の峰有香
でで虫に名前を付けて子ら遊ぶ
河鹿鳴く昼なほ暗き峡の奥小袖
夏草の宝庫や峡の道楽し
紅ほのと染めしあぢさゐうひうひし満天
片蔭に下校子を待つ見守り隊
夏草や整列したる兵の墓ぽんこ
新樹光ヤマトタケルの全身にこすもす
どくだみの溝の底より花掲ぐせいじ
朝風と会話してをる立葵きづな
ペンギンの遊泳頭上に園若葉はく子
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2010年5月18日

(加者14名)

若葉風通ふ堂縁去りがたくわかば
杜若由緒札立つ心字池
老鶯や寺苑の森の奥深し
青銅の伽藍包みて夏木立
鐘楼に新樹の影の揺れやまず
牡丹の火照りをさます日照雨かなうつぎ
正直に生きて息災菖蒲風呂
シャンソンをうたおうかしらリラの雨
軍港の湾真っ平夏燕
早苗田の風の漣絶ゆるなしこすもす
と見る間に舟虫岩に隠れけり
よく廻るペットボトルの風車
山藤のてっぺんよりの屑こぼる小袖
船頭の片方寡黙風薫る
石垣を映し代田の静まれり
廃校の門に散り敷く桜蕊菜々
楠若葉朝臣の墓の天蓋に
玉砂利のひとつひとつに若葉影
めざす寺意外に遠し道薄暑つくし
遠足の子に一喝の笛が鳴る
新緑に閉じ込められし山の寺有香
竹の秋獣害かこつ老農夫
聞えくる婚の賛美歌窓若葉宏虎
明日香路や眼を洗ふごと柿若葉明日香
天つ藤ゆらぎて過ぐる山の風よし子
ひと色の緑であらず夏迎ふ
四囲の森映す川面の緑濃し満天
ひらひらと峡の日返す柿若葉
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2010年4月20日

(加者18名)

若葉風通ふ堂縁去りがたくわかば
杜若由緒札立つ心字池
老鶯や寺苑の森の奥深し
青銅の伽藍包みて夏木立
鐘楼に新樹の影の揺れやまず
牡丹の火照りをさます日照雨かなうつぎ
正直に生きて息災菖蒲風呂
シャンソンをうたおうかしらリラの雨
軍港の湾真っ平夏燕
早苗田の風の漣絶ゆるなしこすもす
と見る間に舟虫岩に隠れけり
よく廻るペットボトルの風車
山藤のてっぺんよりの屑こぼる小袖
船頭の片方寡黙風薫る
石垣を映し代田の静まれり
廃校の門に散り敷く桜蕊菜々
楠若葉朝臣の墓の天蓋に
玉砂利のひとつひとつに若葉影
めざす寺意外に遠し道薄暑つくし
遠足の子に一喝の笛が鳴る
新緑に閉じ込められし山の寺有香
竹の秋獣害かこつ老農夫
聞えくる婚の賛美歌窓若葉宏虎
明日香路や眼を洗ふごと柿若葉明日香
天つ藤ゆらぎて過ぐる山の風よし子
ひと色の緑であらず夏迎ふ
四囲の森映す川面の緑濃し満天
ひらひらと峡の日返す柿若葉
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2010年3月30日

(加者16名)

堤防を下りて上りて花めでるかれん
のどけしや路面電車の一笛も
花筵どくろのシャツもその中に
初ひばり空の高さを唄ひけりよし子
見本より小さき飯蛸駅弁当
スカートのスリット深し春の風
現し世を駈けて今ある花の下宏虎
春岬馬柵に寄り添ふ母子馬
春風や埠頭に白き異国船ひかり
料峭や海一望の観艦碑
春愁や路面電車のきしむ音ぽんこ
背くらべしてをるごとくつくし伸ぶ
手のひらのメモ消えてをる四月馬鹿つくし
つまずけばさっと夫の手夕桜
白壁に花影つづる屋敷町菜々
花堤行くどこまでも空青し
彼岸寒四天王寺を車中よりきづな
ゼミ仲間女が仕切る花筵
新しき自転車軽ろし草萌ゆるはく子
花冷や貨物列車の長々と
いかなごを炊きて息災伝へけりわかば
千木の先ほろほろ濡らす春しぐれ明日香
コンダクター踊るが如く春の曲こすもす
参道を上へ上へと桜愛づ百姓
きらきらと日を撒きちらす春の雪小袖
老幹に吹き出て花を咲かせけり満天
ペン先の逡巡として春眠し
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2010月2月16日

(加者16名)

水仙の海になびきてなだれ咲くこすもす
前髪の水滴となる春の雪
玄関に泥大根の並びをり
迷彩の模様に雪の残りけり
水平線大きくたはむ春の海
目を皿にして蕗の薹探しけり宏虎
さくさくとリズム生まれて水菜切る
梅東風に踊りづめなる恋の絵馬
凍蝶は祈りのさまに石に伏す百合
会釈して行き交ふ人や梅の園
山焼の恐ろしくまた美しく
鷽替へて札の仄かなぬくみかな小袖
大山の裾野を走る雪解水
日溜りの蝋梅の香に佇めりひかり
しろがねの比良をそびらの花菜畑
風は春トランペットの響く園つくし
しあわせを相語りあひ日向ぼこ
行く雲の白きは春の使者のごと明日香
通り雨やさしく思ふ芽吹き山
鬼よりも女が強し壬生狂言よし子
家族みな庭にでてをり春炬燵
春寒し埴の羅漢は膝を抱く菜々
な散りそ鳥を寄せてはゆるる梅
強東風に白波尖る明石の門わかば
梅林のもやまで紅く染めにけりぽんこ
病院のロビーに小さき雛飾るかれん
朝まだき梅林に香を一人じめきずな
寺の梅神社の梅と巡拝すはく子
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2010年1月21日

匂い立つ水仙峡の急坂にひかり
鴨の引く光の水尾や池鏡
海風やなだるるごとく水仙花
ちぬの海四温の日差しはじきをり
冬晴の大樹鳥語の賑々し
霜柱地球を少しもちあげしよし子
小雪ふる美容室客吾一人
仏飯の干からびてをり寒の入
しぶしぶと炬燵から出る電話口
若者に座席譲られ温かし百姓
積雪に枝たはみたる大樹かな
占いの館を抜けて初参り
春を待つ花のクロスに取り替へて菜々
蝋梅や四十七士の墓訪へば
姫宮へ寒禽さはぐ男坂
寒入り日雑木林の丘の上にきづな
そそくさと終る読経や寒仏間
余念なき菜畑の手入れ四温晴
お年玉喜ぶ顔に悦こべり宏虎
初日の出波金鱗の夫婦岩
凍雲に日箭一瞬の茜さすわかば
盆梅や花芽の立つを見逃さず
煌めくは大パノラマの冬の沖ぽんこ
一湾をまたぐ白雲冬の晴
吉兆のごと夕映ゆる春の海小袖
竹筒の緑がよろし屠蘇祝ふ
寒雀連鎖反応木から木へこすもす
絵手紙の余白に健と寒見舞満天
獅子舞の頭はずせば美少年
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