やまだみのる選

2018年10月1日:WEB句会

墨を擦る硯の海へ秋の水やよい
秋水の豪雨の濁りかと思ふ明日香
水澄みて真砂のをどる小川かなはく子
飛石に靴跡かさね水の秋なつき
さざなみの広ごりて湖澄めりけりこすもす
秋水を二タ分けにして鯉の鰭満天
澄む水に藻草ゆらめく疎水かなやよい
幾橋を渡りふる里水の秋菜々
木道の足裏にやさし水の秋菜々
底砂を吹き上げて水澄めりけりよし女
魚の影一直線に水の秋三刀
秋水を神に供へて窯閉づるよし女
浮御堂鏡映しに湖澄めるせいじ
堰落ちて白き泡揉む秋の川なつき
(9月度WEB句会:参加者22名)
page_top

2018年9月1日:WEB句会

穂芒を左右に靡かせドライブすあさこ
血止草城壁覆ひ尽くすごと明日香
農小屋の声はラジオや葛の花うつぎ
バス停のベンチへ伸びる葛の蔓こすもす
大花野パラグライダー飛びたちぬさつき
ここもまた古戦場なり芒原更紗
ドリーネの底ひを埋む芒かな三刀
羊群に似たる岩間の草紅葉せいじ
八千草の乱れ咲きなる扇状地たか子
コスモスの花野を分けて一両車智恵子
ねこじゃらし思ひ思ひにスウィングすなおこ
鉄道草高架の脇の廃線路なつき
暦日の妹背の句碑へ萩の雨菜々
桜蓼なんと可愛と屈み見るはく子
極楽や風に吹かれて花野道宏虎
摩滅して読めぬ石標草の花ぽんこ
野点席裳裾を揺らす萩の風満天
芒原ラジコン飛行機着陸すやよい
崖を打つ波の飛沫や葛の花よし女
捨畑の畝覆ひたる千草かなよう子
湿原の水路に沿ひし花野径わかば
(8月度WEB句会:参加者23名)
page_top

2018年8月1日:WEB句会

一水に沿ひて涼しき神の庭菜々
松林縫ひくる浜の風涼しわかば
穏やかな一湾突と鰡の飛ぶぽんこ
吉と出し御籤に暑さ忘れけりさつき
海の藍たたへて灼くる白砂浜わかば
空蝉やわらべ地蔵の肩の上に智恵子
打水の祇園小路に灯のともる宏虎
一弦琴ロビーに飾る避暑ホテルなおこ
梅干しをふふみて励む句会かなこすもす
かきまぜて青春の音ソーダ水うつぎ
節電と言うてはをれぬ暑さかなうつぎ
酷暑日や思考停止の続きをり三刀
押し車鰻を食べに脚軽しあさこ
門ごとに水の鉢おく路地涼したか子
海坂に険競ひをる雲の峰せいじ
落蝉のまだ生きたしと宙を掻く明日香
砂灼けて脚に噛みつく浜辺かなせいじ
(7月度WEB句会:参加者23名)
page_top

2018年7月24日:須磨吟行

沖を航くフェリーに瀬戸の秋惜しむせいじ
須磨涼し赤灯台に磯馴松せいじ
浜風の凪ぎて駆け込む避暑ホテルせいじ
波白く崩れて浜を縁取りぬせいじ
人影のまばらなる江に鰡跳ねるせいじ
地滑りの疵生々し夏の山せいじ
色変えぬ松抽んでし赤灯台こすもす
海の家異国めきたる屋根涼しこすもす
天辺の揺るる椰子の木いと涼しこすもす
波音の届く松浜蝉時雨こすもす
高速艇涼し真白き水脈曳きてこすもす
潮の香の通ふ松浜避暑散歩わかば
庭先に続く松浜避暑ホテルわかば
真青なる空へカラフル砂日傘わかば
イルカショー涼し飛び来る飛沫またわかば
海の幸のせて昼餉や夏館わかば
館涼し水槽魚のパラダイス小袖
夏空へイルカ突上ぐ飼育員小袖
お手植の松は百年浜涼し小袖
大水槽廻る鰯の群れ涼し小袖
鮨詰めに穴子や水族館涼しなおこ
夏空へジャンプイルカのショータイムなおこ
シャンソンの楽の流れる浜涼しなおこ
風涼し白砂青松赤灯台ぽんこ
繋船の舷を打つ波涼しぽんこ
松浜に立つ古歌の碑に風涼しみきえ
砂日傘色とりどりに風を呼ぶみきえ
(須磨水族園・須磨海浜公園 参加者9名)
page_top

2018年5月28日:奈良吟行

薫風や裏参道の築地塀うつぎ
若葉風数奇屋づくりの四阿にうつぎ
一望のまほろば二月堂涼しうつぎ
鋏の音天より降らし松手入うつぎ
霊水として一条の瀧涼しせいじ
出格子の古町をゆく白日傘せいじ
銀輪に初夏の日差しや人力車せいじ
鐘楼の鐘は泰然青嵐せいじ
鹿の仔の見開くまなこ緑映ゆたか子
薄暑光原始の森の谷間へとたか子
夏の森自縄自縛に蔓からむたか子
天井は網代作りや亭涼し菜々
南大門大万緑を抽んでし菜々
滴りて岩場の苔を潤しぬ菜々
松手入梯子見ゆれど足見えずぽんこ
青空の展けそめたり松手入ぽんこ
大鳥居くぐる一歩や万緑理満天
下闇に昼を灯すは荷茶屋満天
薫風や古都一望の高欄にわかば
塔頭の長き築地や古都薄暑わかば
急磴の灼くる手すりに難儀して明日香
ドンタッチ袋角への注意飛ぶこすもす
戦意なき瞳に安堵袋角小袖
鹿とゆく春日大社の杜涼しはく子
四阿にひと息つけば若葉風はるよ
鹿に飽き歩き疲れて氷菓舐む宏虎
杜涼し木立がくれに鹿の角よう子
(奈良二月堂・春日大社 参加者15名)
page_top

2018年2月27日:明石吟行

子午線を西へ東へ春うららさつき
水琴窟春のリズムを奏でをりさつき
淡路へと消ゆる架橋や春霞さつき
沖遥か浮灯台の灯の朧さつき
梅枝垂る古りし鳥居の両袖にせいじ
いかなごの船団綺羅の波隠れせいじ
子午線にたつ十字架や風光るせいじ
身に入むや震禍の瑕の残る磴せいじ
漱ぎたる名水の温々し節子
踏青や子午線の塔一周す節子
水琴窟奏づはいまし早春譜節子
子午線を跨ぎて眺む沖おぼろ節子
こぼれたるいかなご踏まれ春愁ふわかば
襤褸布を引き上ぐるごと若布刈るわかば
水仙郷なせる宮居のなぞへかなわかば
沖を行く巨船の水脈に風光るわかば
指呼されしいかなご漁へ遠眼鏡うつぎ
潮垂らす襤褸布のごと若布干すうつぎ
国生みの島を隠して沖おぼろうつぎ
ジャンケンで決着したる糶うららたか子
黙々と墓彫る石工背ナの春たか子
子午線の伸びたるさきは春の海たか子
春がすみ淡路の島の浮かびけりよう子
子午線の朧の海へ消えにけりよう子
潮騒に瞑想すれば春眠し治代
囀や昼なほくらき深山道ぽんこ
寺の庭春光の海借景にみどり
(明石人丸山・漁港糶 参加者10名)
page_top

年度別一覧

2017 | 2016 | 2015 | 2014 | 2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2009 | 2008 | 2007

 
 Search  Feedback  Twitter About Me About This Site