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2018年04月22日
仰ぎ見る上へ上へと登り藤ともえ
緑さす英国調の谷戸の店せいじ
春寒し弾圧の難この宮に菜々
遠足児仲裁の子とまた喧嘩なつき
石楠花や淀君ゆかりの寺ここに菜々
芝萌ゆる巧みさ見入るゴルフ場治男
羽音や山藤の房揺れ通しやよい
ベランダより見ゆるかぎりの春惜しむ満天
歯磨き中春入り陽見る明日に希望治男
九十九島眺む段畑新樹光智恵子
つぼみ数ふるたびに異なる朴の花よし女
麦の秋昼の月上げ空は青宏虎
対岸の山麓は今竹の秋せいじ
落ちてなほ牡丹は牡丹あかあかともとこ
静かなる公園ゆっくり春惜しむ満天
囀りや連理の枝の椋と樅なつき
背いくらべしつつ日暮れの葱坊主三刀
藤の花に群がるスマホのカメラマンこすもす
青麦の穂の出揃ひてさあ出陣明日香
霞立ち異国の旅路行くやうなよし女
丘陵埋むネモフィラの青空の碧智恵子
チラシ入る郵便ポストによなぼこりぽんこ
店内に燕まぎれて騒然とぽんこ
日を惜しみ働く如き蝶の舞たかを
目印は桐の花なり曲がり角やよい
悔い残る風樹の嘆や柳絮飛ぶ宏虎
戸が揺れて猫に起こさる朝寝かなたかを
豌豆の一本づつに副え木され明日香
2018年04月21日
街路樹の色鮮やかや花水木あさこ
花林檎老番犬の吠え立つるなつき
葉桜や防空頭巾想い出す宏虎
心地良きひと日に昏れる瀬戸の春智恵子
とんがり帽みたいな筍持ち帰るこすもす
青空に大きく三つ朴の花三刀
春風にゆるゆる渡る御幸橋菜々
街中は半袖眩し夏近し満天
忍ぶ如狭き水路に夫婦鴨たかを
花水木今や遅しと土手デビューせいじ
峰々の頂三つ遠霞たかを
天空に泰山木の花薫る宏虎
あたたかや跳んでは流れあめんぼう菜々
黄の花の統ぶる堤に蝶遊ぶせいじ
藤房の揺れて縺れぬ茶屋の窓さつき
笑ひゐるやうな神馬や青葉風やよい
裏山のしゃが襖なすなぞへかなはく子
円錐に新芽を出しぬ銀杏の木明日香
真っ白の天使の像に囀れるはく子
三川を展望塔より春惜しむ満天
鯉のぼり笑み手を伸ばす車椅子智恵子
鳥語絶へず青葉若葉の神の杜やよい
春夕陽サングラスで見浮き上がる治男
夏近し軽装の老園巡り治男
蕊降るや再会に肩抱き合ひてなつき
紫木蓮触るるにはらと落ちにけりさつき
背番号のシャツのウオーク長閑なりこすもす
2018年04月20日
翠黛の山湖に映る若楓ぽんこ
羽音して微動だにせぬ藤の房三刀
山近き茶畑抜くる村のバスなつき
ペン先に滲むインクや春愁ひ更紗
リビングの窓明るめて花ミヅキ菜々
欅並木に彩添えるハナミズキこすもす
信号待ちする園児らに新樹光こすもす
玩具取り合ふ藤棚下の砂場かなやよい
池の淵濁る波紋や蝌蚪の群智恵子
母猫に仔猫の毛並み瓜二つ宏虎
路地入れば百花彩放つ春の風智恵子
葉桜や日の斑の踊る石畳せいじ
初蝶来友の病気を聴きにけりもとこ
寂聴の碑をくぐり抜け山笑う治男
三川の河原彩る菜の花に満天
磊々の流れの早き春の川ぽんこ
鶯や垣根の低き保育園さつき
初蝶や雀の前後縫いて舞うたかを
屋根覆う旧家の誇り楠若葉たかを
嘶きに母馬舐める春の馬宏虎
みどり児の帽子をとばす花菜風せいじ
急磴を若葉の風に押されつつ満天
土手一面西洋からし菜席巻すはく子
主なき旧家前栽緑立つはく子
ミヅキ咲いて水仕はかどるきのふ今日菜々
思ひ出は俳句とともに新茶汲むなつき
診察され春風邪なりし先生も治男
前掛けの赤き地蔵や雀の子更紗
緑陰に色とりどりのヨガマットさつき
鯉のぼり児ら園庭を駆けまはるやよい
2018年04月19日
若草にはしゃぎし仔馬白き足智恵子
のどけしや長き裾野の雨上がりたかを
天下人の造営御殿風光るはく子
丘陵の小さなチャペル花かんば智恵子
巡礼のリュック筍詰め帰るなつき
曇天に飛簷を望む若楓ぽんこ
赤芽樫新芽出揃い墓囲む治男
花影や病床窓に光り射す治男
老鶯や杣道たどる山湖かなぽんこ
花嫁の髪に挿したき藤の花三刀
本堂の大鴟尾高く風光る宏虎
亀鳴くや方丈池のささ濁り菜々
ランドセル背負ふ半袖春暑しもとこ
薄味のお稲荷さんを緑陰にせいじ
お砂踏み靴にしみ入るしやがの雨なつき
一面の落花の小径掃かでおくさつき
春の雨じぃじの傘に寄るばぁばたかを
若葉山のぞけば不意に新幹線よし女
笠杖に遍路持ち物スマホ増ゆ宏虎
春風や社殿の案内若き禰宜満天
山寺の砂紋くっきり朴の花よし女
山吹の揺れに参道誘はれ満天
参道に春筍にょきにょき八幡宮はく子
石橋下太く細くと春の水明日香
春雨やお礼参りの絵馬疎らさつき
四阿の逆さに映る春の池こすもす
ビオラからペチュニアへ鉢入れ替えて明日香
昼時やウイッグの話題のどかなりこすもす
芽木を出て芽木に隠れてケーブルカー菜々
緑さす小部屋に聖書音読すせいじ
2018年04月18日
切り株に寝惚けの蜥蜴まぶし気にぽんこ
若葉風風化仏へと日をこぼすなつき
油絵めく水面の小波春の池こすもす
亀鳴くや方丈池のささにごり菜々
白き城支ふる如き新樹かなやよい
国宝の五彩の宮に風光る満天
薔薇の芽や空つかむ如背伸びしてもとこ
麦畑鴉の番い飛び出しぬたかを
奥山の池は春色グラデーションこすもす
どの顔も一緒に見ゆる都踊宏虎
ドクダミのお茶にできると大歓迎明日香
春寒やグランドゴルフ祈り声たかを
曲水に沿ひて牡丹の咲き初めしせいじ
アスパラのあがってるかないそいそと明日香
たんぽぽの風に列成し旅立てりよし女
砂浜に子と絵を描くや啄木忌治男
山新樹不動明王懐にはく子
都踊憂さも吹っ飛び熱中す宏虎
雨晴れて夕景の富士風ひかる智恵子
ケーブルカーの若葉の中へ吸い込まれ満天
行厨の足許に蟻うろうろとぽんこ
竹の皮脱ぐほど傾ぐ風化仏なつき
故郷の墓に供えししきみ咲く治男
黄砂ふるすっぽり山を包み込みやよい
山笑ふ国宝殿をいただきに菜々
国宝の内殿拝し春惜しむはく子
川縁に灯る屋台や春の宵せいじ
日向葉蔭朴の蕾の七つ八つ三刀
白魚の膳に泳ぎし旅の宿智恵子
花虻の中天交差の羽音かなよし女
2018年04月17日
名にし負ふ山荘訪へば余花に逢ふせいじ
大屋敷葉擦れ音聴くや竹の秋たかを
のどけしや鈍足揃ふ草野球宏虎
陽をはねて菜の花畑の広がりぬ敬和
藁葺きの家を彩る桃の花治男
雁行の木道歩む花菖蒲ぽんこ
雪壁を抜けて真っ赤な山躑躅智恵子
チューリップ天使の像へ開きけり満天
春耕の土黒々と盛り上がる敬和
奥池に鶯の声絶え間なしせいじ
春塵をはらひ仏足石に触るなつき
隠国の池に映るは若楓明日香
枝にもう小さく青き桜ん坊こすもす
余命より猫飼えまいと春愁ふ宏虎
若葉雨靴にしみ入るお砂踏みなつき
春灯に開く句集のときめきを満天
繚乱の花の中より蝶現るるはく子
日に一人五百の接ぎ木男の手治男
自句集に思い出たどる春の宵菜々
産ぶ声よ天に響けと花吹雪く智恵子
行厨のテーブル囲む落花畳ぽんこ
採れたての苺届けて長居かなたかを
読むほどにこころあたたか我が句集菜々
順番に水琴窟聴く春の庭こすもす
山の池色を深めて春の逝くはく子
磊磊にもみぢの小苗手をひろげ明日香
ゆの宿の川面にゆらぐ春灯愛正
麦は穂に家路を急ぐランドセル三刀
2018年04月16日
戸を繰ればジャスミンの香の何処よりやよい
病院の広場一面きんぽーげ三刀
参道の薄暗がりや花は葉にやよい
春寒し夜半の雨に目覚めては菜々
若葉風お礼参りの絵馬鳴らす智恵子
観音の安産絵馬や花は葉になつき
仏手石に合はす手小さき若葉寒なつき
春日燦水平線の碧と蒼宏虎
雨後の朝濡れて眩ゆき柿若葉智恵子
春嵐や鳥横飛びに枝掴むたかを
黄砂降る大和三山浮き上がり明日香
春嵐眉毛キリリと乱れ髪たかを
新らしく美しき家多々谷間の春治男
二時に目覚め春の吟行想いつのる治男
カラオケに五人で五時間春の昼こすもす
畦道のタンポポれんげ犬ふぐりはく子
石磴の天蓋となる大桜そうけい
通り抜け出でて川沿ひ躑躅燃ゆ満天
八重桜背にし賑はふ異邦人満天
一面の大海原や麦青む明日香
燦燦と木香薔薇の黄のアーチせいじ
松の花くぐり戸に訪ふ大構え菜々
茎立や犬走に影くっきりとこすもす
鶯の声に机上のペン止まる敬和
揚雲雀広きあをぞら独り占め敬和
淀川の落暉を覆ふ春霞せいじ
一つ得て一つ忘るる木瓜の花宏虎
犬ふぐり踏むまじ墓への詣で道はく子
見通しのわるき町角躑躅咲くぽんこ
2018年04月15日
草餅のえくぼに指の円みありたか子
メガホン置くヤッホーポイント緑さすやよい
畜魂碑なぜか寂しい花吹雪たかを
ヤッホーを綺麗に返す若葉山やよい
春コートのぞく胸元白きかな智恵子
投薬の袋の湿り春の雨たか子
潮風に落花はげしきバスを待つなつき
雨あとの一気に膨らむ芽吹かな満天
うららかや太陽の塔若作り宏虎
媼五人のカラオケ帰り山笑うこすもす
鉢植の香雨に拡散山椒の芽ぽんこ
若葉して大文字山どん突きにせいじ
啼き交はし枝から枝へ百千鳥三刀
蒲公英や轍残していちめんにたかを
春浅し堰落つ水のしろがねに菜々
子の去りし庭賑々す葱坊主よう子
雨晴れて春嶺色を重ねけりせいじ
愛犬にキスする少女山笑ふ敬和
春宵や座敷に充ちる篭の花よし女
一茎の水仙あらぬ方へ向く敬和
春寒や迷惑メール次々と満天
犇めきし人と屋台や春祭りこすもす
晴天の夕べ藤房揺らす風よし女
うららかやセーブルブルー王の磁器もとこ
谷川は放流中と春の雨治男
水溜まりに老人等見る翁草治男
朱に黄色に芽吹きを急ぐ嵐山菜々
入学児迎へる門のハイタッチ智恵子
電車待つ間のホーム落花舞うはく子
巡礼の午後は落花に満たされてなつき
遠足の園児膨るるパンダ館宏虎
2018年04月14日
花衣吊るすハンガー明日を待つ智恵子
吊橋渡れば石楠花の赤迎へ呉るやよい
婆焼きてふ奇祭の準備春の土手こすもす
学校の塀に沿い咲く樫の花治男
鶯を風雨の強き中に聴くよし女
雨上がり弾む長ぐつ遠足児智恵子
ヤマハの児教師目配り春の楽ぽんこ
花冷えや早昼にとる鰊蕎麦せいじ
うららかや足球を見せ猫眠る宏虎
春の日に庭のアスパラつんつんと菜々
春の雨とみに来し方忍ばるる菜々
エレクトーンリズムは足で春の楽ぽんこ
曇天に彩り添える花水木たかを
居眠りとスマホの車内春深したか子
猫柳雨のしずくに光けり満天
雪洞のつづく川沿ひ葉桜に満天
今日こそは春のショールの 出番なり明日香
用水の上に揺れたる藤の花治男
春雨をしたたらせ来る小包便よし女
のどけしや動物園の河馬の口宏虎
春野行く列車の台車露出してたかを
目抜通りの歩行者天国春祭りこすもす
家々を繋ぐ過疎地の芝桜三刀
竹林のざわめきやまぬ寒風裡敬和
リラの花指差す妻のうなじ越しせいじ
藤揺れて鳳凰いだく西方浄土もとこ
種袋つい買いすぎる日曜日明日香
崩れたる信長塀や花は葉にたか子
水仙花日の射す方へ顔向くる敬和
御神楽に揺れてやまぶき八重ひと重はく子
ロボットの吹くしゃぼん玉空へ空へはく子
湖に向く小さき龍神松の花なつき
尼寺の蝋涙長し花遍路なつき
低き木にも確と石楠花咲き満つるやよい
2018年04月13日
咲き満ちて散るを待ちをりチューリップこすもす
春空へ樽積み上げて酒の宮菜々
園の枝伐る長鋸と高梯子よし女
畦草を歩み出でけり春の蠅たかを
青麦の背筋すつくと吾も真似す明日香
車椅子図書館巡る日永かなたか子
声嬉々と枝を震はす百千鳥宏虎
地蔵堂を囲むあかりや山吹に満天
野も山も雀がくれとなりにけり三刀
れんげ畑草も共存子等中へ治男
いちめんに若木も混ざり梨の花たかを
宙乗りの役者の汗や三階席よう子
朝日うけ瑠璃まき散らす犬ふぐり満天
しっかりと進路決めたる松の芯ぽんこ
夕まぐれ白き十字や花水木たか子
踏青や松をくぐりて湖に出づ隆松
千年の宮に山吹咲きほこる菜々
花楓そよぐゴールの奥の院せいじ
花吹雪包まれ眠るベビーカー智恵子
掘りめぐり船頭歌ひ水緩むもとこ
ゆっくりと付かず離れぬ春の雲宏虎
利休忌や水琴窟に鼓動聞くなつき
山路より一望千里霞立つせいじ
国道の左右につつじ赤青黄治男
夫の吹く尺八の曲春の海よし女
留学生の狩し蕨を譲らるるやよい
ひとり漕ぐボート乗り込む花吹雪智恵子
繋いだ手ほどき走る子花は葉にこすもす
森のパン屋訪へど売切れ山桜やよい
落椿たどりて城の隠れ道なつき
ひとり静顔見せるのも恥づかし気明日香
花は葉に子守の像はとこしへにはく子
2018年04月12日
赤白の街路樹つづく花水木満天
渡月橋目路なる笑顔の嵐山はく子
初音きく親子で真似る朝の公園そうけい
小さき靴きちんと堂に遠足児やよい
路地裏のコーヒーの香や春深しよう子
警策や新中学生の座禅よし女
裏山に啼き声もらす鴉の子三刀
故郷へ来タンポポ笛を吹き鳴らす治男
プランターの個性あふるるチューリップ満天
糸柳肩へ触れ行く川下り宏虎
参道の地味なよろず屋藤の鉢ぽんこ
清明や声戻る朝通学路もとこ
春や初区長意気込む初仕事たかを
山若葉人力車夫の皆若きはく子
山吹に水面染め上げ禊ぎ川菜々
羽衣めきし遅桜満開によし女
鐘楼の多き寺内や鳥雲にたか子
たんぽぽの肩の寄せあふ走り根にぽんこ
山路来て聞く鶯の谷渡りせいじ
親の尾に飽かず戯る子猫かなやよい
散る花やドクターヘリの大爆音こすもす
茅葺の僻村似合ふ桃の花宏虎
空に浮く巨船いたずら蜃気楼智恵子
鶯や最後の難所てふ岩場せいじ
舌頭に残る甘茶のお接待たか子
稜線に芽吹きの帯の走りをり明日香
春風を総身にそぞろ渡月橋菜々
春日和耕耘機買い子の働き治男
つちふるや幼のおねしょ布団干すなつき
花水木はや満面の笑みとなり明日香
いちご狩り食べ尽す支柱二本分なつき
ため息の桃色に染む花筏智恵子
粘土細工の桜花触りて納得すこすもす
露天湯や無言のままに春の雲たかを
2018年04月11日
曇る空灯ともす如八重桜もとこ
春愁や千体地蔵祈る人ぽんこ
朝練や真白き靴の桜蕊よう子
浮見堂芽吹きの木々の間より満天
花十日雨待つ父の畑鋤けりなつき
子鶺鴒歩みて蚯蚓掘り当てぬたかを
手に受けていのちの重み牡丹桜菜々
街路樹や目覚めて薫る若葉風智恵子
熱いお茶持って繰り出す花見かなこすもす
水替えて仏花に庭のシャガの花こすもす
仏壇の明るくなりし春障子宏虎
野を焼きし匂ひおさまり初燕よし女
春愁や曇天に啼く鳩の声三刀
賑わいの寺に引かされ残る鴨ぽんこ
水脈に水脈重ね行き交ふ花見船菜々
新入生笑み母堅く登校す治男
短冊も花びらも舞ふ通り抜けはく子
巣燕の戸ごと鳴きたるアーケードなつき
喘ぎ座す花の陰なる三角点せいじ
学らんのニキビはにかむ蔦若葉智恵子
亡き人の植えし藤花咲き誇る治男
青空にきりっと映ゆる利休梅よし女
御衣黄てふ緑の花も通り抜けはく子
池めぐり白き斜張橋風光る満天
足元へ椿散らして多宝塔たか子
初蝶のぎこちなく飛び無音界宏虎
花御堂ねんごろに花飾られてたか子
頂を砦としたる山躑躅せいじ
春深む輝く毛並み迫る死期たかを
2018年04月10日
鶯の声に覚めたる朝寝かな愛正
校門の散る桜掃く学校長治男
ランドセル揺らし挨拶新入生満天
穏やかな日射し背中に草を摘む三刀
若葉映ゆ三角屋根の四阿にさつき
九十九折り先車頼りや朧月宏虎
春耕の畝ふっくらに朝日差す満天
赤白黄老人会のチューリップたかを
たんぽぽを振りて孔雀を振り向かすなつき
突き上げし釈迦の食指や花祭りたか子
写生子の帽子をすべる落花かななつき
空青し花くず踏みて花の山明日香
大池や樹々の芽吹きのいよよかなはく子
花祭り善男善女列なしてぽんこ
藁屋根は葺き替えられて濃山吹よし女
花に酔ひ言葉の少し増えてをりそうけい
大花火たじろぎ一瞬春の鳥たかを
川音に恐竜の里夕おぼろ菜々
乗り換えてここより単線麦青む菜々
咲き初むる数本残りし庭牡丹よし女
釈迦堂を包む比叡の山桜智恵子
菜の花畑急降下する鳥は何こすもす
春深し古き祠の中に供華明日香
杣道の里程標めく山躑躅せいじ
知らぬ者同志花の名探る春たか子
席譲る若人見れば春たのしせいじ
格好は一人前や蜆採り治男
蒲公英の花も葉っぱもぺったんここすもす
朱印帳添乗預く牡丹寺宏虎
筆塚に足を止めたる花ずおうぽんこ
ポンポン船揺れて遠浅潮干狩り智恵子
2018年04月09日
薄日さす街並の向こう霞む山こすもす
今日少し蕾がほぐれ庭牡丹よし女
長湯して初音聞き分く露天かなやよい
やどかりの岩と化したる潮溜り智恵子
残る鴨相寄る二羽に水広したか子
八階の窓を横切るつばくらめこすもす
半世紀ぶりに逢ふ友灯のおぼろ菜々
春風や見つけて四つ葉のクローバーはく子
子の家も入学記念の桜咲く治男
特急を見送る土手に芝桜せいじ
花蘇芳の紅に足止め触れもして満天
バラ園の余白たんぽぽ先がけてせいじ
桜散る浜辺も沖も乳色によし女
峰々や色彩々に春めきしたかを
仏足石夜来の雨に花の屑ぽんこ
花の寺祈る男の背の丸しなつき
リズム良き声と球音芽木の風三刀
芽木の山いくつ左右にふるさとへ菜々
成すをなし今が至福の花は葉に宏虎
仏誕会ゆったり泳ぐ池の亀ぽんこ
夫々の甘茶にかすか違いありたか子
春寒むや予報から眼の離せない明日香
飛花落花凄まじき様浄土かな宏虎
八つ橋の影につんつん菖蒲の芽満天
軒下の猫のお座部に花吹雪くたかを
そよ風にたんぽぽの絮旅立ちぬはく子
散る桜を凝視する顔手に句帳治男
清明や赤絵唐子に翡翠豆もとこ
散りてなほいよよ紅増す桜蕊よう子
抽んでて長き一本松の芯やよい
頂きに行厨広げ花の雲智恵子
老大樹枝の先まで花満ちて明日香
花の池底を筋つけ亀這へりなつき
2018年04月08日
風に乗り花屑池の辺を廻るたか子
夫サイクリング吾は同窓会へ花の昼菜々
弘法市抜くる入園式親子なつき
廃線路土筆のんびり呆けたりなつき
春菊を貰ひて鍋とせし今宵せいじ
孫娘の頬に映りぬ花万朶宏虎
命日のお供え酒と桜餅こすもす
八重桜見れば喰ひたし桜餅せいじ
家敷門くぐりて二羽の初つばめ智恵子
そぞろ行く春の草花愛でながらはく子
人生は百歳時代花は葉に三刀
宮参りし四つの狛犬花吹雪治男
黒雲や湧き立ちそよぐ綿毛かなたかを
流れつつ付きつ離れぬ花筏宏虎
風光るS字の道の芝桜満天
風騒ぎ雀かしまし花は葉にぽんこ
里深く一本浮かぶや山桜もとこ
苔むした五輪明るき花ずおうぽんこ
南瓜苗植う若夫婦息合せよし女
公園の空き地蒲公英日を返す満天
春愁や屋台の裏の卵割りよう子
苑広らたんぽぽ黄あかりそこここにはく子
雨風をものともせずに燕舞ふさつき
南瓜苗覆ふビニール揺れにゆれよし女
雨晴れてまばゆいばかり庭若葉菜々
花冷えやベンチのホット缶コーヒーこすもす
雑草のなかチユウリツプ出で入学式治男
花籠に摘て山菜風ひかる智恵子
いつの間に人無き家や紫木蓮たかを
灌仏会小さきお姿黒光りたか子
2018年04月07日
上履きの名前くっきり入学児智恵子
花満開刀自底抜け笑い声宏虎
虎杖に取り囲まれし兵の墓やよい
雨の坂路肩を走る花筏智恵子
葉桜となりゆく速さ今日の雨満天
初蝶来友の句集を綴じをればせいじ
子らの蹴るボール目で追う花疲れよし女
水流れ木道沿いに水芭蕉宏虎
山路来て軍人墓地に雉鳴けりやよい
新緑や扇の如く対岸にたかを
松の根に傾ぐ仏や春落葉なつき
鳩翔ちぬ散り敷く花を舞ひ上げて菜々
寒戻り今夜献立変更す満天
モネの絵の点描の如き山桜もとこ
双生児の野で飛び跳ねるぺんぺん草治男
散る花ももうわずかなる桜道たか子
花の山沖の航跡交差してよし女
風呂あがりの推敲タイム春の雷こすもす
突風に池の花くず旋回すぽんこ
葉桜やいつもの香具師の見当たらずなつき
寒戻り風が残花の枝叩く三刀
春疾風おち葉くるくる駆け回るはく子
花筏の速さに合わす吾が歩み治男
野良猫の気ままな行き来藤の棚ぽんこ
スマホ手に筍茹でし妻の留守せいじ
晴天や朝の一鳴き雨蛙たかを
就寝前の読書タイムや春の雷こすもす
囀りを聴く全身をオンにしてたか子
しっとりと地面を濡らす菜種梅雨明日香
聞こえ来るママさんコーラス花の昼菜々
2018年04月06日
若き母やや抱き下る花の阪よし女
小雨中茹で筍の届く朝明日香
岨道の予期せぬ出会い山躑躅ぽんこ
今朝の新聞広げ虎杖剥きにけりやよい
橋下の瀬音を越ゆる花筏三刀
ジャングルジムに仁王立ちの子花吹雪こすもす
ロゼワイン酌みてひとりの春の宵菜々
花散るや鎮もる公園人も見ず満天
散る花の避けて通れぬ遊歩道満天
うららかやすり寄る猫の眼の優し宏虎
水鏡くもりてやさし花筏智恵子
嫁が島哀しみたゆたう春夕焼もとこ
春の花あふれる今日の供花かな明日香
春の宵長押の遺影へ二三言菜々
音もなく花の舞ひ散る山の径宏虎
入学の門潜りゆく新天地智恵子
臙脂濃き虎杖群れて海碧しやよい
山笑ふ大見得を切る大道芸たか子
浄瑠璃寺邪鬼踏みつける像おぼろ治男
花楓経木を清む水場かななつき
野仏へ桜しべ降る鳥語降るはく子
大木に木の実成る如四十雀たかを
湖静か隠れ名所の花堤ぽんこ
砂浜の波の曲線春いぶき治男
ケーブルカー窓いつぱいに花の雲なおこ
城濠を埋めつくしたる花の屑さつき
茎立や三川出合う長き土手たか子
花遍路あん巻きの箱積み上ぐるなつき
研修を終へて車窓の花は葉にせいじ
若葉いま席捲の途次楠大樹せいじ
宙返り古墳の森に初燕たかを
セメントで栄えし町や花曇りよし女
ポニーテール揺らせふらここ漕ぐ子かなこすもす
2018年04月05日
大樟の葉擦れに負けず巣鳥鳴くなつき
入学す御下がりなれど凛としてせいじ
旅すがら会釈交わすや花吹雪もとこ
寺の鐘の響き何処まで春の山治男
時計台針を透かせて花吹雪さつき
本丸跡子らの基地なる樟若葉なつき
昼休みネクタイゆるめ花の時智恵子
初燕祝ふ米寿の誕生日三刀
逝き師と句会せし寺芝萌ゆる治男
紅白の幕が囲みし花筵さつき
ボート漕ぐ櫓に纏ひ付く花の屑智恵子
側溝のピンクによどむ花の屑こすもす
風の声水の声聞く柳かな宏虎
花衣柔らかき色ゆったりとたか子
春夕焼火の玉となり空焦がす明日香
春天を突き破るごと杉大木ぽんこ
春怒濤突き出る崖の鳥居かなぽんこ
腰下す芝生を蜘蛛はまっしぐらよし女
逆上がり繰り返す子や花吹雪こすもす
役目終え四月の畑のブロツコリたかを
花見へとコンビニ弁当よく売れて満天
川風を受けて早々飛花落花たか子
城垣の刻印あまた花の影よう子
ベランダに夢見る少女春の宵菜々
惜しげなく散りゆく桜花飽かず見るせいじ
木の芽和え米寿の夫の真顔かなよし女
菜の花や老女三人長き影たかを
母親のベストドレッサー入学式満天
若草やみちくさ覚えし一年生菜々
山に咲くどかと万朶の花浄土宏虎
四囲の山霞の中に浮く三山明日香
2018年04月04日
花の下羽音激しきもの来るよし女
古都の春嬉し恥ずかし人力車宏虎
夕暮れのひときは白き雪柳満天
どの木々もあれよあれよと芽吹きけり明日香
手作りの額にパンジーの押花こすもす
賑やかにふるさと訛り花筵こすもす
つちふるや黄みしるき月中天にせいじ
春怒濤見詰めていれば津波かと治男
大和路の石仏巡る花吹雪治男
花吹雪御廟の門の登り竜なつき
鰡跳ねて跳ねて大川風光るうつぎ
渦の巻く奈落を覗く大観潮宏虎
日光浴人の来ぬ間の蜥蜴かなたかを
潮風の土手に虎杖競ひ採るやよい
桜草さはに咲かせる老い夫婦満天
壺に活けて蕊豊かなる紅椿はく子
忘れらる帽子ベンチに夕桜やよい
深更の玻璃戸に透けて朧月せいじ
遠足やてるてる坊主リュック付けさつき
飛花落花水上バスの差し掛かるうつぎ
老いも若きもリュックを背なに花の山よし女
散る桜徳川廟の風やさしなつき
一日で満開になる桜かな明日香
菜花揺れ緑の茎のしなやかさたかを
ほろ酔いや犬の遠吠えおぼろ月智恵子
花筵笑ひが笑ひ誘ひをりさつき
観音の衣はなやぐ赤椿ぽんこ
花万朶疎水の両岸縁取りて菜々
インクライン今花のトンネル潜り入る菜々
花見ゆる窓際占めて図書を読むたか子
手術の日決まり見上げる空おぼろたか子
江ノ電や花のトンネル極楽寺智恵子
春落葉踏み分け辿る山湖かなぽんこ
春休みリュック並びて電車待つもとこ
白黒の人影遠き潮干かな三刀
2018年04月03日
千年の桜の洞に手を合わす明日香
母の声聞こえず蝶に夢中の児たか子
金の鯱鈍き光やおぼろ月智恵子
自転車を押して歩かん花堤さつき
白銀のドームの光り山笑う三刀
老木に佇みをれば初蛙よし女
花筵石にもたれてうとうとすよし女
花筏終の華やぎ極めんとはく子
谷戸の宮花に囲まれベンチ欲しあさこ
薄化粧にスーツ釦して新社員満天
風の道波立つごとく雪柳ぽんこ
稜線にどっかり座る花月夜智恵子
妻追うて走る自転車花吹雪たかを
白昼の花の下にて時止まる明日香
鯱に雀もつるる花の城やよい
老の部屋へチユウリツプの鉢置く女治男
菜の花や真中を割りて路線バス宏虎
倒木の苔むす森の四十雀なつき
葱坊主真っ白の猫すり抜ける宏虎
お墓より声聞こえそう竹の秋治男
松江城漆喰壁にさくら映ゆもとこ
石垣に揺れる枝垂れ桜の影さつき
大川の花屑の綺羅水の綺羅うつぎ
公園に花の絨毯風止みてたかを
京の川二分けにして花堤せいじ
薔薇芽ぐむ牙のようなる棘持ちてなつき
小さな手小さき篭につくし摘むたか子
嫗らの乾杯の声花筵こすもす
校庭の親たち集ふ春休満天
ローカル線リュック一つ春休みぽんこ
有料の塔とは知らず花の土手せいじ
緑花園帽子を攫ふ花の風やよい
手作りの弁当広げ花筵こすもす
花の下一つの屋台たこ焼き屋あさこ
白雲に消え入るごとく鳥帰る愛正
舟波に片寄せられて花筏はく子
2018年04月02日
花見船神宮橋に来て返す菜々
蕉門の二人碑に花降り頻けりせいじ
次々と会釈呉る列遠足児やよい
天蓋なす桜の道を速度下げこすもす
せせらぎに沿うて門前風光る菜々
天守より鳥急降下花散らすやよい
水平線何処にあるやら霞む海こすもす
鯉のぞく余白なき川花筏満天
糸桜きしむ水車の風に揺る智恵子
多様なる色を一つに谷桜よし女
花の土手千メートルをゆっくりとはく子
せせらぎの音微かなる花日和あさこ
輝ける墓石あまた竹の秋治男
ya柔らかき土に大事や菊根分けともえ
鉄板に落花貼りつく露店かななつき
石畳み踏まれぬように菫立つもとこ
廃線の列車見送る花の雨智恵子
花吹雪花ふぶく度シャッター音明日香
出くはせし花散る堤逍遥すせいじ
澄みきった嬰児の眼花の昼三刀
山肌に群がりて咲く桜かなあさこ
児童等は天真爛漫桃の花宏虎
貯水池の風に遊ばれ椿落つぽんこ
花曇真筆遺る虚子忌かな宏虎
どこのだれ迷惑電話四月ばかたか子
単線の車窓すれすれ花の枝明日香
走り根の破れ舗装に花の屑たかを
パラソルを畳む花びらごと畳むたか子
競ふごと散り様早し桜かな満天
彼の殿になりて見返る桜かな隆松
風孕み左右に振り子竹の秋ぽんこ
妻の手に数本ありぬ松葉独活たかを
公園は水遣りタイム朝桜よし女
花吹雪野球する子等受けており治男
七曜を日和つづきの桜かなはく子
2018年04月01日
満開の桜の下を潜りけりあさこ
フラフープ夢中で回す蝶の昼なつき
遠慮なく添え木にすがる若桜よし女
送信のエラーマーク二度や四月馬鹿満天
麦青む真白き猫の見え隠れたかを
花見弁当留守居にも買い花弁乗せ治男
霞晴れ遥かに見ゆる白き峰隆松
濃く淡くライトアップの花の道はく子
中腹に浮雲めきし山桜せいじ
笹子鳴く淀の波音遠ざけて菜々
すっぽりと桜の隠す宮処ぽんこ
四月来る菜の花色に月満ちて菜々
山笑ふ堂々巡り迷い路ぽんこ
大安に拘る癖や四月馬鹿宏虎
鷺一羽小石まさぐる春の川明日香
国会中継のかかる待合島遍路なつき
しゃぼん玉吹きだす装置花の下はく子
鳥帰り黙取り戻す池の面三刀
こめかみに偏頭痛あり花曇たか子
花人の絶へ間天守の床掃除やよい
おのが影連れてぞ流る花筏明日香
蝶三尾一尾離れて地上へとたかを
鄙び人畦に一服山桜智恵子
坂の木々仰ぎて城の初音かなやよい
春耕やゆっくり進む耕運機こすもす
人垣の見え隠れして花の雲せいじ
水車舞ふ蕎麦屋の庭に黄蝶来るあさこ
自販機の紙幣拒むや四月馬鹿満天
生涯の自慢の一句万愚節宏虎
解体の旧学び舎に花吹雪さつき
故郷のトンネル抜けば花吹雪治男
プランターのチューリップ咲く我が家かなこすもす
花筏風の吹くまま気長旅智恵子
其方此方で名刺交換花筵さつき
花筏川の淀みに囚われしたか子
たんぽぼの整列の中歩きけりよし女
2018年03月31日
咲くまでは待てるかいなと桜酒隆松
禅寺の伽藍を抱き花の雲うつぎ
春満月生えし歯みせて笑ふ子やなつき
自動車の行き交ひ激し宮桜あさこ
国会の答弁抗弁万愚節たか子
花万朶こぼれんばかりひしめきてせいじ
満開の花の中なる如来像三刀
花の風サリーの裾をなびかせて菜々
おみくじの低く結ばる花の枝あさこ
まなかひに生駒金剛花の雲はく子
花万朶四十万市民の浄水場菜々
マルーン色花トンネルを抜けて来る明日香
蒼天に真白きビルや花の上満天
桜の園結婚写真を撮る二組治男
町内のさくら存門小半時たか子
飛び石がカメラポイント花堤明日香
花注ぐ人と車と警備員たかを
花筏澱みに渦巻くなごりかな智恵子
さくら満ち月まで満ちて賑ふかなもとこ
波音と山の風にて初桜よし女
桜の下弁当食べる車椅子治男
風も無くいつのまにまに春落葉ぽんこ
雲ひとつなき中天の春満月こすもす
御手洗の水流れゆく著莪の花ぽんこ
夜桜の影くっきりと望の月智恵子
川の字に寝ころんでゐる花筵よし女
モノレール花の天守へ荷を上ぐるやよい
月のぼる半ば朧に山の上にせいじ
天守へと白き砂利道花万朶やよい
陽沈めば桜にかかる満ちた月たかを
四月馬鹿嘘云ふ嘘が浮かばざる宏虎
両替の一円軽し万愚節なつき
ギュウギュウ摘めのごみ袋二個散り木蓮こすもす
四月馬鹿正直モットー貫ぬかん宏虎
白鷺の水路まっしぐら風光る満天
2018年03月30日
お花見は今年もおあずけ写真のみこすもす
爪研いで真夜中暴る春疾風宏虎
花筵おしゃれ着の犬いたりけりよし女
花筵花びら浴ぶる上座かななつき
ネクタイを外さぬままに花筵さつき
潺潺の川を左右に花堤菜々
花莚敷くや花びら二三片三刀
桜さくら濃淡ありて青き空治男
紫木蓮の散りて花びら嵩たかき満天
シニア千人元気ウオーク花の昼やよい
鳴門の波に育ちし若芽届きけりはく子
筍の土つけしまま玄関に満天
草の芽や問わず語りの歩みかなたか子
グランドを桜花で囲み鴉一羽治男
上手い話真偽確かむ四月馬鹿宏虎
花吹雪はらり一片手の平にぽんこ
花人と声掛け合ふも見ず知らずせいじ
すれ違ふ人らに花の髪飾り智恵子
青麦のさざ波のごと光りけり明日香
ジョギングの磴駆けのぼる花の城やよい
庭掃けばやっと気付きし花貝母智恵子
春だけが俳句歳時記汚れてるたかを
桜色水染まるるや高瀬川もとこ
鉄塔の下に粋人花談義たかを
伏す友へ桜の写真つきメールこすもす
夜桜の街灯に照り照らされてせいじ
故障して春宵に鳴る鳩時計あさこ
花人をこれだけ待たせ散り急ぐたか子
花人の列は何かとたずねたしなつき
宴会の皿にシートに花の塵ぽんこ
花万朶沖のタンカー動かざるよし女
ゆくりなく夫と半日花行脚菜々
2018年03月29日
花屑の山となりたる路地の奥たか子
自転車を起点で降りて花堤たかを
老いてなお夢追う余生しゃぼん玉治男
ぼったりと落ちて羽二重白椿菜々
闇焦がす夜桜の幹黒く染め宏虎
朝桜場所取りシート点々とやよい
水面へと触れんばかりの花の枝満天
助手席にちゃっかり座る花の屑智恵子
堅物の父の機嫌や豆の飯うつぎ
春光を嬉嬉と散らして庭すずめ菜々
花の下一身しぼり鶏鳴けりよし女
真夜中に春眠破る救急車宏虎
小綬鶏の声せせらぎを超えきたりなつき
あの水脈は鯉の潜水園温しせいじ
庭一面斑模様や散り木蓮こすもす
算数のごとく黄蝶の増えて減りなつき
どの道をとりても花の満開に満天
咲き満ちて枝たわみけり花の雲たか子
散り木蓮門先白く染まりけりこすもす
五六分と告げて自宅へ花見人三刀
将棋盤持ちて陣取る花筵智恵子
屋根越しに大きな炎さくらかなたかを
スマホ抱き乙女近江の春惜むよう子
一番に咲く分校のさくらかなよし女
中腹に扇のごとく花の丘明日香
汝と我の隠れ家めきし花の庭せいじ
村貫く水路覆ひて花万朶はく子
陽のおぼろ霞の向こうに沈みけりはく子
陽と月の狭間にかすむ糸桜もとこ
満開の花がご馳走ティールーム明日香
飛行機雲春夕焼けを抜けて行く治男
花の雲露天ただいま準備中やよい
2018年03月28日
花を愛づデイサービスの窓越しにせいじ
花万朶背割堤を行く限り菜々
青空の彼方を目指し鳥帰る三刀
花万朶サッカー少年卒団すやよい
花筵小さく広ぐニューファミリーたか子
桜並樹新赴任時を回想す治男
満開の桜を透かす観音像ぽんこ
白きビルを花樫の垣縁取りむ治男
釣人の残さぬ弁当豆の飯よう子
満開の花に笑顔の留学生よし女
余生とは楽しみ探し春の月はく子
水草生ふ鯉悠然と隊を組む宏虎
おむすびを頬張る母子花堤智恵子
おしゃべりほど手足動かず山笑ふ満天
花の雲見ているだけで夢心地明日香
子らと撮る母の写メール春の宵うつぎ
一片もこぼさず今日を花満開菜々
家々のあわひに見ゆる桜花明日香
縁日や風船はしゃぐ父の腕ぽんこ
木蓮のぐうからぱあの日和かな隆松
挨拶のボーイソプラノ遠足子こすもす
大鳥居くぐり参道花花花やよい
宙に浮く管制塔や朧めくなつき
狂騒を尻目に土手の花開くせいじ
干潟いま子らの天国泥遊び智恵子
春の月世のくさぐさを見てござるはく子
春の駅旅立ちおくり佇む母もとこ
一国てふ目高の甕の賑はへりなつき
芽柳のかすかに揺れる川の岸ともえ
花に酔ひ酒に酔ひてや長寿会満天
食パンに春と書置き蜂の蜜たかを
ムコさんがなだめる喧嘩春の宵たかを
夜桜の裏に闇あり静寂あり宏虎
陽射す野に顔嬉しげに黃水仙よし女
水鳥の巣を浮かばせて池光るたか子
2018年03月27日
おすそわけのぼた餅届く彼岸過ぎこすもす
花々の借景となる竹の秋たか子
モナリザの笑顔の裏に春愁宏虎
鳴る靴の吾子は土足で花莚なつき
斎場は都会の真中花白しせいじ
校庭にボールぽつんと春休みもとこ
中天に弥生の月のほのぼのと菜々
ぼた餅のもぐもぐタイム彼岸過ぎこすもす
彼岸参り若き夫婦はスニーカーそうけい
夕闇に賑はい消ゆる花の園満天
持ち帰る葬花の百合の匂ふことよし女
多摩堤ご馳走並ぶ花筵智恵子
来し方のあれこれ思ひ青き踏む三刀
暫くは不動の姿勢初音聴くたか子
手をつなぐ彼と彼女我が世の春ぽんこ
黄水仙萩焼壺に挿しきれずよし女
比良八講少年湖へ石を投げよう子
黙黙と先行く夫や月おぼろ菜々
花人の撫でていきたる籠の犬なつき
青空に突き抜ける枝雪柳あさこ
磯遊び岩にチャプチャプ波唄ふ智恵子
青空を蝙蝠行くや春の朝たかを
たんぽぽや人目につかぬ磴の隅ぽんこ
春だ春本当の春だ老犬よたかを
センバツか国会中継春炬燵満天
梅園に客を委ねしバスガイドせいじ
生かされて好きに刻経し春の水宏虎
故郷の寺の桜や子と共に治男
マネキンの眼のうるみおり春ドレス治男
春光や足湯に並ぶ足の六つはく子
堤焼くこんな所に道祖神愛正
2018年03月26日
我がものに杭一つづ川鵜かなたか子
春光に火渡り式へ長蛇の列満天
辻売りの婆花の下陣取りてなつき
電線の工事のゴンドラ初つばめこすもす
花の陰テラスに憩ふティータイム智恵子
春彼岸ビルの底なる父母の墓はく子
落人の開拓の里初音聞くなつき
春帽子奏ず街頭コンサートよし女
囀りや洗濯物干し汗ぬぐふもとこ
夜桜に刻をあずけし歩道橋智恵子
艶めきし桜の幹や八分咲き治男
池の辺の丸味に沿うて桜咲くたか子
菜の花の彼方に碧き瀬戸の海三刀
銘菓店ほのかに匂う春苺治男
善哉を追加注文梅見茶屋せいじ
石垣に沿いて深紅のチュリップぽんこ
国会中継見つつ夢路へ春眠し菜々
入日いま濃し惜春の火葬場よし女
鉢花も机上に我家の春爛漫菜々
鵯や髪逆立てて実を砕くたかを
巣へ急ぐ枝をくはへし鴉二羽せいじ
猫の来て鳩の巣作りままならず明日香
ほんたふの井戸端会議里のどかさつき
枝先の一輪開く桜かなこすもす
石楠花や膨らむ赤の花楽しあさこ
馬鹿でかい眼をむく凧の武者絵かな宏虎
写経場前淡墨桜満開に満天
強東風に動きづめなり舫い舟宏虎
桜咲く四方の鳥の浮かれけりぽんこ
プランターパンジービオラ溢れ出で明日香
春埃満足そうに猫帰宅たかを
ぐい飲みの鼻で嗅ぎたる新酒かなさつき
2018年03月25日
夫作る茎立ち野菜ばかり食ぶ明日香
御手洗に一輪落花不動明ぽんこ
荷曳くごと地蜘蛛の歩み春の原たかを
春宵やオフレコ多し同窓会もとこ
春の風代打逆転真骨頂宏虎
雲映すダム湖の面に風光るみどり
花会式十種の造花堂に満つ満天
流木はどこから来たの春の凪智恵子
靖国の鳥居に集ふ卒業子なつき
咲くを待ち咲けば散るかと桜恋ふなつき
単線の離合のドアに囀れるさつき
朝東風に逆らひ渡る天満橋はく子
紅白の沈丁花咲き風起こす治男
弾みゐし手話ひらひらと花の城やよい
中天の片割れ月に春遅遅と菜々
マラソンの応援多種や春ごろも治男
回廊に桜愛でつつ抹茶受く満天
裏庭に花咲か爺さん来たみたい明日香
賑ひし団地の広場初さくら菜々
迫真の刹那競技の風光る宏虎
涅槃絵やたたみの縁をふみさうに更紗
踏青や戦士称える忠魂碑ぽんこ
花の下大き輪そろり太極拳やよい
望遠も接写も自在梅の丘せいじ
茎立ちのほうれん草に嘴の跡よう子
ひとすぢの煙たなびく涅槃かな更紗
太陽の今朝は真紅や鳥帰るよし女
屋形舟桜並木に見え隠れ智恵子
万国旗くくられてをる花の道さつき
白木蓮主のもとへ旅立ちぬ三刀
木蓮の雲の白さに溶け遣らずせいじ
春祭り控え掃除や氏子どちこすもす
春月や頬に含みし固き意志たかを
産土の宮の掃除や春暑しこすもす
2018年03月24日
つくしんぼ雑草に背を抜かれけり智恵子
パンジーや三様に生く三姉妹宏虎
彼岸過ぎ花種まかな草引かな菜々
水温む時折鯉の跳ねる音満天
走り根に桜一輪下見てと智恵子
運だめし御籤は吉と梅の寺はく子
夕桜時の鐘鳴る雨情の碑なつき
墓地の上に真つ赤な桃花心しむ治男
遅刻の子急き立て揺るる雪柳たか子
春場所の地元力士に声高し満天
遠山の中腹あたり桜色明日香
花の寺ガイドの旗の行き交へりなつき
春の海刻々と色変わりけりぽんこ
春愁や訃報重なる日暮れ時せいじ
百円ショップに長居してゐる遅日かなやよい
咲き初むるみどりの桜触れもしてやよい
古書店の植物図鑑春の塵たか子
満面笑みの優勝力士桜鯛宏虎
鳥帰る船のデッキに佇めばさつき
山裾の灯のほつほつと朧かなさつき
庭の梅今日好天や満開にともえ
耕しの進む畑や右ひだり明日香
水道局に桜咲き初む黒き猫治男
石磴の確かむ一歩彼岸参りぽんこ
控え目やほつほつ灯る藪椿よう子
春の陽に列の輝き畝を打つたかを
窓際のはくれん明り祝膳よし女
青空に鴉光るや春疾風たかを
はくれんや遊びて逝きしラブラドールよし女
梅林を裳裾に山の峰けぶるせいじ
雨一過ほつほつ届く花便り菜々
買ったもの忘れて帰る更紗木瓜三刀
2018年03月23日
靖国の桜にくくる献納札なつき
混み合へる入り船出船花の堀なつき
手の平に富士載せ写す春爛漫智恵子
蠟涙を掃除する人入り彼岸ぽんこ
花菖蒲小流れに早芽の出けりともえ
墨絵のごと六甲山並春霞満天
春光や世界旅行めく植物館よし女
三輪山の裾に広がる麦青む明日香
芽吹く山背に急峻の大伽藍せいじ
初花にやさしき夕べの風となるはく子
囀りや麦田は広し声ばかりたかを
花冷えや白眼のおおき閻魔様こすもす
陽射し差す車内の揺れの目借り時ぽんこ
胸元に赤のコサージュ卒業す更紗
ジョギングの挨拶清し木の芽晴やよい
提灯をつる川沿ひの花並木よし女
春暁や朝餉の湯気に影法師智恵子
山椿丈高くして墓を守(も)るたか子
対岸の高層ビルの朧かなさつき
再婚の母住みし街白き梅治男
春陽射し風呂敷包み持つ力士こすもす
吾とともに山門くぐる芽木の風せいじ
嵯峨野路やなぜか寂しき竹の秋宏虎
赤玉と鹿沼土買う春日かな明日香
起立礼背ナをぴんとし卒業子更紗
池の辺に丈を揃えて土筆伸ぶたか子
雨あがり並びてあそぶ子雀どちもとこ
島繋ぐ高圧線や鳥帰る宏虎
石像の胸彫られいる春日影治男
駄菓子屋のキャンディーの瓶春埃よう子
欧風めく岬の家並春日影やよい
国分かつ高嶺を過ぎり鳥帰る菜々
花の雲侍らして立つ時計台さつき
初花や朝の散歩にゆくりなくはく子
羽繕い逆毛立て立て鵯の春たかを
川沿ひを子等にぎやかや水温む満天
寺苑統ぶ臥竜の松へ春の雨菜々
穏やかな日射しの中の初音かな三刀
2018年03月22日
真相は闇の中なり蜃気楼宏虎
岸壁にふぐ放流の供養祭三刀
下萌えの参道禰宜と礼交すよし女
上人廟雲のごとくに樟若葉なつき
橋たもと風の生まれる柳の芽ぽんこ
くつくつと新玉ねぎを煮込む音みどり
山門に立てば強東風ま正面たか子
観音の空は真澄にお中日菜々
山茱萸の自己主張するや梅園に満天
鳴らさずに居れずついつい花馬酔木たか子
靴先につきしままなる春の泥こすもす
山並の上半分の春日差こすもす
山門の祈願のわらじ風光る満天
貝寄風や潮目を分かつ青と藍やよい
塔頭の居並ぶ寺園若緑ぽんこ
彼岸寒墓苑の角に猫座るなつき
菜種梅雨鵯の逆毛を直しけりたかを
事務所の春老人会の計画出す治男
凍返る空に相輪煌めけりせいじ
遠かすみサージタンクは見えているたかを
犬の背に連れて帰るや花の片智恵子
亀鳴くや浮世彼世の仮姿宏虎
藩侯の扁額堂に彼岸寺やよい
遍路バス温泉へ来るお接待治男
しくじりを笑える歳や山笑う明日香
植木鉢めがね掛ければほつほつ芽明日香
いかなごや値の高いこと喧々諤々もとこ
墓碑の上にカラス鳴きをり彼岸寒はく子
一分咲きなれど賑はふ花筵さつき
霙るるや花の蕾はまだ固く更紗
土佐水木俯きがちに地を照らすせいじ
曇天に煌めく雫菜種梅雨智恵子
袋振り買ふ春蒔きサラダ法蓮草よし女
彼岸寒一灯もなく羅漢堂菜々
玄海の潮目育ちの若布刈るさつき
換気窓大きく鳴らし春嵐はく子
2018年03月21日
雨しとど窓も曇りて凍返るせいじ
梅園を引き立て赤き小橋なるたか子
糠雨の衣拭ひつ彼岸僧うつぎ
料峭や男炊事の手の荒るる治男
旅立ちを見送るホーム春みぞれなつき
戸を繰れば弥生の庭に雪つもる智恵子
浮舟の古蹟のしるべ春の園ぽんこ
文学碑組む竹林の春時雨よし女
彼岸寒一日身の丈縮みけり三刀
再建の青き五重塔風光る満天
春霖にさらに艶増す紅き花たかを
東風いなす九輪の塔のあわいかなたか子
まんさくやぐち聞き地蔵首かしげなつき
梅の花縫いて下り来る傘のれつこすもす
丘の梅仰ぐ至福や雨あがるせいじ
鈍色の空割りひばり急降下宏虎
春嵐東西に雲捻れ行く明日香
遥かなる銀嶺日矢に煌めける隆松
春疾風木々の悲鳴の聞こえけり明日香
余念なき引出整理彼岸寒やよい
陽光にこぼるる丘のミモザかなみどり
ヘルメット並ぶ朝礼風光るさつき
真価見せ白蓮凛と咲きにけり宏虎
竹林の揺れどおしなり春嵐こすもす
再建の金の相輪風光るぽんこ
まだ咲かぬ桜の園をひとめぐりやよい
ハモニカを吹く子や浜の風眩し智恵子
花ミモザこぼれ混み合ふ歯科医院よし女
梅散って緑青深む観音像菜々
卒業式空から響くヘリコプタ−治男
お中日の雨に洗はれ父母の墓菜々
老幹に白瑞瑞し梅ひらく満天
赤イチゴ汝鎮めよ肌の荒れたかを
お彼岸や新たな縁の顔合わせもとこ
水きりの石の波紋や水温む更紗
雪解水引きおどり出すホースかなさつき
2018年03月20日
梅の丘見下ろす指呼に甲山たか子
沓脱の目先にほほくふきのたうなつき
鼻先をつけむばかりに梅を嗅ぐこすもす
手を繋ぐ卒園まじか母子どちもとこ
畑仕事終へて家路へ春の夕みどり
クローバ四つ葉探して目もくれず宏虎
初音聴くきれいに揃ふ目玉焼きよし女
梅の寺廂瓦に菊御紋はく子
理髪屋へ予約の電話春寒し三刀
草芳し芳浄句碑に佇めばうつぎ
八重椿園に斑らの花の道智恵子
閻王の罪状量り彼岸寒明日香
目覚ましをかけぬ安堵の朝寝かなさつき
曇天を皆で突つくつくしんぼ隆松
春光や毛筆で書く師の俳句治男
観音へ坂七曲り風光る菜々
水子地蔵へ先ず一杓の春の水菜々
麦青むムラサキ小花従えてたかを
ほたる烏賊波止場に青きネオンめく智恵子
一陣の風に踏ん張る玉椿ぽんこ
囀りや広場の芝生養生中こすもす
地図を見て重き空見て花遍路なつき
梅の寺廂瓦に菊御紋はく子
境内の風抜いており竹の秋治男
春光にチリ紙交換声通るたかを
掌を合はすごと膨らみし白木蓮せいじ
水子地蔵を囲むとりどり春の花満天
春愁や駅ナカにある白ポスト明日香
門入れば朱の欄干に土佐水木満天
花ミモザ地に触るるほど幹傾ぐさつき
桃色の鳩脚群るる彼岸寺宏虎
花四五輪標本木に先駆けてやよい
妹の桜を見ずに身まかりぬあさこ
前山の模糊より洩るる初音かなよし女
舞殿へ伸びたる一枝初桜やよい
梅の丘砲列なして何撮りしせいじ
根上がりの膨らむ蕾老桜ぽんこ
2018年03月19日
海女桶の乾きて残る貝の殻よし女
春雨や濡れた地面で気づくほど明日香
迷路めく路地になだるる花馬酔木せいじ
春愁ふ師弟関係和が一番明日香
初つばめ古巣繕ふ無人駅智恵子
カラフルな力士幟に春の風こすもす
糠雨に濡れて万朶の紅椿せいじ
雨に濡れ黒く変りし花の幹三刀
蛍烏賊波の間にまに灯しけり宏虎
夜半の春睡魔を待ちて肘枕たかを
赤い傘楽しげ春雨の小径よし女
さみどりの菜の花添えしディナーかなたか子
雨後の野や畦にタンポポ笑ふ径智恵子
九十五の姉の祝宴春の雷治男
雨風に花の逡巡三日ほどたか子
囀の虜となりていちょうの木はく子
妖艶の花弁の厚き落椿宏虎
春雨に洗われたるや無縁墓治男
空腹にお茶の接待遍路寺なつき
熱戦の続く館内春暑しこすもす
茎立ちの葉牡丹大小館前に満天
傘ささず歩く人多し春の雨もとこ
茎立ちの葉牡丹我も腰のばす満天
春北風帽子追ひかくバスガイドなつき
雨一日春愁の身をもてあます菜々
振り返る山は見えずや夕霞たかを
うららかや検診票の良多し愛正
春日燦砂紋に落ちる松の影ぽんこ
春時雨ふるさと山河けぶらする菜々
花菜畑ペアールックの老ふたりやよい
百磴に大息つけば山笑ふぽんこ
三色すみれ公園子等の声走るやよい
2018年03月18日
群れアトリ芽吹きの枝をわっと翔つ三刀
百千鳥産土の杜ふくらます菜々
ホスピスの前は桜の並木道よし女
ブランコをでんぐり返し風疾走智恵子
残る実を啄みつくし鳥帰るよし女
村の墓地次々増ゆる彼岸かなはく子
柔らかな風と日差しと浴びて春明日香
親子連ればかり公園のどけしややよい
本殿を拝む足許蜥蜴の子ぽんこ
庭の日に葉牡丹見る見る茎立ちぬ菜々
夕おぼろ電柱多き忍者みちなつき
兵たりし墓の並びて彼岸入りはく子
はらり散る梅一輪や風も無しやよい
春ストーブ火力最小寄る辺かなたかを
萌黄色鳥語飛び交ふ春の山宏虎
春寒の天守より見ゆ合戦地なつき
みな欠けて全きは無し桜貝たか子
無縁墓の上に恋猫鳴き叫ぶ治男
春落葉蹴つて転げて園児どちせいじ
犬連れの多き公園青き踏むこすもす
客寄せのアコーデイオンや春うららこすもす
建て替への白き洋館風光る満天
人より来蜂須賀桜満開なり治男
春の空引っ張って行く飛行雲たか子
蹲踞に五弁の椿おもてなしぽんこ
菜の花や湯気の向ふで躍る翠もとこ
回し読む直木賞の本春うらら満天
春めきてマネキンどきり胸あらわ宏虎
春愁や茶渋の残るティーポットせいじ
春楽し煮干し容器を守る猫たかを
ボール投げ離さぬ犬と野に遊ぶ智恵子
2018年03月17日
せせらぎに己を託す落椿ぽんこ
春の鳥ひとつ啄ばみ山仰ぐたかを
園のどか砂場に数多土だんごたか子
青空を支へる如き紫木蓮三刀
公園のフリーマーケットや風光るこすもす
生家売る話の進む地虫出る治男
列島にさくら開花のたより次ぐはく子
土手草に見え隠れして春の蝶菜々
すすり泣き大きくなりて卒業式宏虎
大鍋ふたつ夫の採りきし鹿尾菜煮るやよい
春の旅車窓眺めぬ子の増えて明日香
囀や真価を問はるドラフト生宏虎
懸崖に目を射る如く黄水仙せいじ
卒業式贈る言葉を論語より治男
抱き癖てふ疲れかみしむ入彼岸なつき
せせらぎの音にもふるへ梅寒し菜々
重たげに芽吹きの柳かむろ振る明日香
来る鶴のめっぽう減りて帰るなりよし女
梅園の借景として蒼きビルたか子
やわらかき白雲追ふや春の風たかを
梅枝に透かし見ゆる三重塔ぽんこ
艶やかな春のたけのこ貰ひけりやよい
尼寺の裏門点す竹の秋智恵子
川沿ひの弾む鶺鴒風光る満天
早咲きの桜の元のバーベキューこすもす
ジョギングのペアのジャケット風光る満天
防人の島に靄立つ夕椿よし女
春の風邪レシピ通りのタンシチューなつき
パンジーが庭の主役となりにけりせいじ
囀りの縁に微睡む婆至福智恵子
2018年03月16日
しとしとと芽吹き促す今朝の雨明日香
二の丸の桜開花と里便りよう子
湖に吃水深き蜆舟宏虎
春雨のやみ霊柩車なり響くあさこ
灯台に賑わひ帰るごめ渡る智恵子
春寒し買うて忘れし荷を取りによし女
藪椿落椿五百羅漢の膝の上はく子
塩わかめ三日三晩の手間をかけさつき
春灯下手まり閉じ込むびん細工なつき
山々の頂つなぐ霞かなたかを
十五六群れて首振る黄水仙三刀
春寒や信号青まで待てぬ人こすもす
豆腐屋の車荷にある餃子かなよし女
雨風のネコも消えるや春疾風もとこ
高速道路芽木の山山突き抜けて菜々
藪椿お宮の杜の奥深くはく子
城塁の刻印著し春の雨やよい
棄て榾の裏を返せば春子噴くうつぎ
菜の花の出荷の手伝い老の自負治男
芽起しの雨生駒嶺に降りしきるたか子
掘割に切りこむ光水草生ふなつき
こぬか雨蕾ふくらむぬくし朝智恵子
友逝くや寺の裏より亀の鳴く治男
梅古木いにしへしのぶ偕楽園ともえ
花待ちて高き蕾を仰ぎけりたかを
制服の窮屈そうな卒業生満天
手土産は昔話とさくら餅はるよ
落椿山路に添ひて七曲りさつき
いぬふぐり尿(いばり)する児の犬散歩宏虎
囀りとせせらぎに歩の弾みけりこすもす
盲導犬何食わぬ顔春の泥たか子
春雨もゆかし城下の武家屋敷やよい
城濠の広やかにして残る鴨せいじ
もっと食べて里腹三日よ花菜漬はるよ
敷石に白き花の斑昨夜の雨せいじ
卒業式へ離れて歩く母と子と満天
ふる里へ近づくほどに山笑ふ菜々
2018年03月15日
襞薄れ丹波まろやま芽吹きどき菜々
胴着脱ぐ大道芸を眺めつつせいじ
かはらけの白き塚へと春の蝶なつき
城日永大道芸の声野太せいじ
日ざし受け華やぐ玄関桜草満天
お水取り僧駆けぬくや暗闇にもとこ
家族揃い卒業祝い料理屋へ治男
雑踏に二人の力士春の大阪こすもす
芝青む丘の頂上平らなりたかを
真夜中に音する厨浅蜊貝治男
主なき医家に満開雪柳やよい
大鉢の土の入れ替え蓮根植うぽんこ
夫に付き花菜明りの午後の畑よし女
車椅子でポーズとる人土佐水木こすもす
毎年よベランダ統べる桜草はく子
朝日受け一気に開く花辛夷満天
啓蟄や何故思い出すこんな事たか子
大橋を渡ればミモザ銀座かなよし女
潮騒をBGMに初音聞くさつき
日差し浴び満を持してる桜かな明日香
知らぬ間に芽吹き初めたり庭の木々三刀
輪袈裟掛く女デッキに春寒しなつき
蛇穴を出でて浮世の風を知る宏虎
いくつもの車座波止に若布捌くさつき
むらさきの尾根を重ねて山笑ふ菜々
蒼穹へ競ひて登るしゃぼん玉智恵子
ボール投げ若き男女や芝青むたかを
コースはずれジョギングの人梅の下たか子
水の神祀る女淵や水温む明日香
石走る寺園の空に初音聴くぽんこ
からっぽの校庭広き春休み智恵子
春の山活断層を知らぬまま宏虎
春落葉拾ふ敷居や板戸閉めよう子
一人住み喜寿を迎えん桜草はく子
今も蔵に蔵人履きし藁の沓やよい
2018年03月14日
苑巡る小流れ光りつつ温むはく子
湧水の水面の眩し猫柳うつぎ
春夕焼シャッターチャンス逃しけり明日香
春禽の声の飛び交う枝の先三刀
木の芽晴予定スムーズに熟しけり満天
青空に満開の枝枝垂れ梅あさこ
枯山水要の松に風光るぽんこ
四方に聞く春潮の声展望台やよい
ぼけ封じ観音前に日向ぼこなつき
子雀と餌分かち合ふ庭の犬智恵子
うららかや本気の演技映画村明日香
鐘一打山のふところ花馬酔木ぽんこ
うららけし瓦光るや古き家たかを
すれ違いざま俳句ですかと梅の寺こすもす
春愁や覚悟は出来ていたけれどたか子
春光や園児等光る顔光るたかを
蹲踞にボール飛び込み水温む菜々
人しれず薄紅いろの四季桜たか子
点滴から流動食へ叔母の春治男
二階建てを平屋に直すペンペン草治男
大川端の草生しずみに初蝶来菜々
春灯す天井高き酒造蔵やよい
水に馴れ居心地よきに残る鴨宏虎
野の匂ひやさしく茹でる花菜の黃よし女
彩移り行く三月の野末かなよし女
さざ波に揺らぐ天守や水温むせいじ
森友の真相は闇かぎろへる宏虎
川テラス対岸彩す菜花畑智恵子
天守閣望む公園芽吹く木々せいじ
浜の家物干し竿の若布干すさつき
釣り宿の柄まちまちや布団干すさつき
朧夜のかほの煤けて二月堂もとこ
啓蟄や園児お散歩行儀よく満天
硯入るお稽古袋青き踏むよう子
かはらけの反れて春の湖光るなつき
遠足の坂道下り来る列長しこすもす
2018年03月13日
木の芽風清正公へ神馬跳ぬなつき
春の海巡る岬に鳶唄ふ智恵子
島外の吾子も加勢や若布漁さつき
囲われて幼帝の墓所椿燃ゆよし女
鯛泳ぐ水槽透けし雛の見ゆ治男
大屋根の甍きらきら春日差し明日香
よく揺るる鈍行列車春眠しみどり
目の前をヒラヒラ過り春落葉こすもす
せせらぎの音と唱和す初音かな明日香
蓬摘む冷たき指を緑染め宏虎
ママチャリを停めて車座春の昼こすもす
御手洗に口を漱ぐや梅匂ふやよい
ひとり居の姉とそぞろや春日傘たか子
蒼天へ数多突き上ぐ辛夷の芽満天
枝垂れ梅の中に逃げこむ鬼ごつこなつき
観梅の御座船に手を振りにけりせいじ
麦青む高く脚上げ猫渡るたかを
春燈に新装華やぐ古書店街よう子
鶯の声賑やかに島の道さつき
春灯にほんのり浮かぶ雲龍図ぽんこ
ムスリムのベールカラフル梅日和せいじ
侮りて長引かせたる春の風邪うつぎ
旅終へて春日濃しけり金魚鉢もとこ
芹を摘む清流早き水の音宏虎
初音聞く四文字だけの日記かなうつぎ
野も山も黄に始まりし春の色智恵子
下萌えを踏み潰したる靴の跡よし女
水温むスカートにヒールの増えし駅満天
御座船の金色映えて濠のどかたか子
苔庭に華やぎ添える落椿ぽんこ
春の猫キッチン窓辺へ来て眠る菜々
飲み屋街点りそめたる春の宵みどり
デイサ−ビスの種種の運動春の汗治男
大学の椅子心地よし大試験たかを
生まれ日の真っ赤に大き春夕日やよい
引き切って人影小さき大干潟三刀
2018年03月12日
細波に角組む蘆の群がりぬ宏虎
ビニールハウス春光はじきまぶしかりこすもす
午後の陽に手籠一杯花菜摘む三刀
囀や母の墓前に佇めばやよい
八重咲きの紅の人気や城の梅たか子
春光や眼科検診無事通過はく子
春塵や仏者としての清盛像ぽんこ
春ともし何言ふでなく老い二人菜々
春を待つ登山道具の手入れして愛正
楼閣に仏像祀る春埃ぽんこ
お喋りとチーズスフレや春うららよう子
山茱萸の黄に染まりたる出窓かなせいじ
九十九折り峠に残る春の雪智恵子
春昼や背を踏み越えて猫の足たかを
孕猫どたどた歩き王気分宏虎
見下ろせば小道入り組む梅の園たか子
駅前の高層マンション風光る満天
梅ばやし宙より眺む観覧車智恵子
梅林に轟音落としジェット航くせいじ
ジヤンケンを幼児と競う花辛夷治男
裾引きて大涅槃絵を吊るしたりなつき
春灯し丘のマンションお城めく菜々
声枯れて語り尽せぬ朧の夜なつき
母の忌の読経朗朗堂ぬくしやよい
廃屋のカフエを囲む蔦若葉治男
箸先の春の菜落ちて亡父想うたかを
検診終え紅梅の道遠廻り満天
空青く但馬全山笑ひけりこすもす
2018年03月11日
啓蟄や幹に滴る雨ひと日智恵子
放生池へ水音高し涅槃寺なつき
時折の風にざはめき竹の秋はく子
黄が競う連翹まんさく土佐水木たか子
ドッヂボールへ犬仲間入りうららけし菜々
登坂の塀越しに見る春の海こすもす
残る鴨湖に一羽や小さく見えともえ
春寒し震災復興遅遅として満天
幾千の鎮魂奏で春怒涛たか子
栄螺焼く香の漂ひぬ土産店宏虎
母の忌や散華を拾ふ堂うららやよい
河川敷みれば触れたし猫柳智恵子
綺羅競ふ甍の波と春の波せいじ
吾庭の芽吹き一気に始まれり三刀
すくう匙はみ出し曲がる蕨餅あさこ
車止め子に送られて春の会治男
料峭や乙女がひとり轆轤挽くせいじ
春の光門出の式の嫁の顔治男
いろいろな人と別れた春の街たかを
枯山水箒目あらた春の色ぽんこ
涅槃絵の泣く象鼻で蓮振りてなつき
街頭のどこで生れしや初蝶来よう子
母の忌の最中の訃報春寒しやよい
水と火の付き物なりしお水取宏虎
黒蜜と黄な粉をまぶし蕨餅あさこ
夜明け前春の連れ来し黄泉の犬たかを
畑の冬菜みな一斉に背を伸ばすよし女
海風や神木の根の残る雪こすもす
ひじき湯がく目方が出ぬと漁夫嘆くよし女
AEDの救命春の講習会満天
春塵や仏者としての清盛像ぽんこ
2018年03月10日
囀りや苑内樹林もとほればはく子
潮騒と汽笛コラボす春霞智恵子
灯ともす髪の乱れの内裏雛ぽんこ
眼福の百花繚乱目白来るぽんこ
木の芽冷え眼鏡の曇るレストランせいじ
買い出しの色鉛筆や春の色よう子
バス停の屋根をしならせ雪解風なつき
振り撒きし火の粉を仰ぐお水取宏虎
啓蟄や古紙あつめ行く子供会よし女
工房の狭き三和土や春埃せいじ
春の塵もろとも車内の客となりたか子
弱り目に祟り目花粉多き年たか子
地蔵尊の前垂れ白き梅日和満天
盆梅展並ぶ懸崖見蕩れけり宏虎
学び舎の落書き残し卒業す智恵子
池の中同じ方向き水草生うこすもす
メタセコイアの芽吹きは遅々と風の道菜々
空ま青なれば輝く樹氷林さつき
歌いつつ春の小川に沿い行く婆治男
山襞の鮮やかになり春二番明日香
雛の間出て日当たる縁に足伸ばすなつき
宮司いふひと月遅き今年の梅やよい
マスクの目パソコン褒めれば細くなるよし女
梅園の迷路に遊ぶ子供たち隆松
人使い研究してる仔猫かなたかを
参磴に添ひし梅林いま三分やよい
杣道の石持ち上げる霜柱さつき
梅香る庫裏を隔てて小柴垣うつぎ
山寺の芽吹きの庭に風光るこすもす
風光る屋根の向うに瀬戸の海三刀
雨晴れて雫も匂ふ梅の花満天
残り鴨姿勢正しく航行す治男
春の嵐梢の鴉声も無くたかを
一枝は池面へ枝垂れ柳の芽菜々
綺羅星のごと日をはじく雪解川隆松
山道の水にじみ出る遍路道明日香
2018年03月09日
余寒なほ回船問屋の太柱よし女
卒業生記念写真を母と撮る治男
雛壇の眼鏡は客の忘れ物うつぎ
小雨降る信楽の里木の芽どきせいじ
馬鈴薯植う触りし土の温かし三刀
先づ湯がくつくしは卵とじがいい明日香
春泥の乾ききったる象の尻宏虎
陽春や旅のさそひに気もそぞろみどり
春光や庭に出て切る四肢の爪たかを
高枝より春光もるる木立かなみどり
一茶句碑開き切ったる白い梅ぽんこ
受験子に朝からカツ丼大笑い智恵子
林中の紅一点や藪椿菜々
春疾風をさな木メトロノームとすせいじ
御神木の焚火にあたる雨の宮やよい
揚雲雀神の山をも越えんとす明日香
春泥や昨日洗車の左ドアこすもす
塀越へる枝垂梅の香もらひけりよう子
子ら見つむ託児施設の内裏雛なつき
堰落ちて落ちてきらめく春の水菜々
春寒し一人居増えし隣組満天
今日よりは空き家三色菫かな更紗
乾燥機のドラムを眺む日永かな更紗
昼網の飯蛸を煮る明石かなたか子
乗り継いで雪の伊吹山を回りたりなつき
水を飲む仔猫や鬚の浸たるままたかを
比良八荒風哭き湖は牙をむく宏虎
ペン先を試し書きして春の宵たか子
老い張り切る防災訓練余寒空治男
はすかひに枝の重なり梅盛るさつき
はしやぎつつボール蹴る子ら風光るこすもす
啓蟄やランチメニューの案内来る満天
切り呉れし緋寒桜の今日開くはく子
渡し舟行き交ふ土手の菜花風智恵子
梅の宮真青な空にさざれ石ぽんこ
春きざす腕の痛みの少し取れよし女
笛の音に脱兎のごとく遠足子さつき
日本最古の天神さんや梅枝垂るやよい
2018年03月08日
朽ち果ての古木に咲ける盆梅展ぽんこ
草野球ボール弾まぬ春の泥智恵子
手びねりに抹茶点てくれ春炬燵満天
風の中音立てて行く耕転機三刀
卒業の花束供う母の墓治男
啓蟄の車道片側通行中さつき
春の雨止み下校子の傘の杖よし女
神功皇后御座しまします雛の宿うつぎ
遠投の練習する子桜の芽治男
貝寄風や神戸は坂の多き街たか子
負の遺産廓後なる雛の宿はく子
啓蟄や公開石室ひと絶へずやよい
昼の陽や己が影噛み蟻走るたかを
紅白梅妹背のごとく日だまりに菜々
いちにちの確かな育ち柳の芽たか子
境内の猿の演技に梅笑ふぽんこ
菫とは切っても切れぬ宝塚宏虎
一人居の気まま春眠はばからずはく子
徒長枝にやさしく触れて春の風たかを
そそり立つ十字架を背に梅盛るせいじ
ハングルも英語も混じる受験絵馬さつき
紅梅の柵に身を入れ香を貰うともえ
掘割に豆雛のする竹の舟なつき
雛祭兄に厚切りケーキ分けなつき
雑巾で猫の脚拭く春時雨宏虎
春寒や訃報の回覧雨に濡れ満天
牧開き跳ねる仔牛に風薫る智恵子
梅園のいづくに立てど城まぶしよう子
岩走りときに堰き落ち水温む菜々
目をつけし店は定休冴返るせいじ
2018年03月07日
灰桜色の数珠持て彼岸待つたか子
走り根の石と化したる雛の家ぽんこ
おおらかに両手広げる享保雛よう子
土佐水木馬酔木と並び花の鈴三刀
うららかや昔ながらの鮮魚店菜々
杉花粉皆に嫌はれ敵役宏虎
魁は陸墓見守る初桜ぽんこ
駅前にマンション林立春寒し菜々
me芽柳や垂れし枝ごと芽吹きけりともえ
ランドセルと共に過ごして仮入学よし女
せせらぎを聞かむと開く蕗の薹さつき
大橋を潜る鴎や風眩し智恵子
小学校のトイレを磨き卒業すよし女
笑みこぼるつくしの袴取りながら明日香
繕はぬことも値打ちや雛調度うつぎ
捻れたる老幹なれど梅香るさつき
登下校見守る黄旗風光る智恵子
春眠の覚めずふるさと見ていたし満天
ひんがしへスローモーなる雲のどかせいじ
神木は龍立つごとく春疾風なつき
揚雲雀声聞くたびに目をこらす明日香
オルガンの上に灯りけり桜草せいじ
いつだって会えるはずだと卒業したかを
若布干す軒の磯の香仕舞風呂やよい
春の鳥招く庭先残りものたかを
不老てふ盆梅母がほめたたふなつき
遠目にて桜と梅の見分け競い治男
木の芽和旬を五感に満たしけり宏虎
花あしび見つつ迂回のコースかなこすもす
菜の花を作り市場へ子の荒れし手治男
蕗の薹ころも何枚萌葱色たか子
ガードマン前後左右に風光るこすもす
助手席に春眠避ける術もなしはく子
春眠の目覚め急かせるバイク音満天
2018年03月06日
昨夜雨に紅増しにけり落ち椿満天
斬新な岩の窪みに活け椿ぽんこ
太文字で受験番号記す絵馬さつき
こうのとり翔ぶ豊岡の梅日和こすもす
預かりし命を抱いて春迎えたかを
雛探す宝探しの庭のごと明日香
朧月屋根行く猫の影法師智恵子
山茱萸の花にはなやぐ杣の家よし女
啓蟄やボタンを止めて駅急ぐもとこ
阿波に住み伊予柑食し子規想う治男
傍聴席や議員ちらほら目借時こすもす
寒戻り今着る服の思案かなたかを
粘土雛子らが生み出す天使たち智恵子
啓蟄や庭に鍬音さくさくとやよい
トンネルを抜けゆく子らに山笑ふさつき
雛の間行儀良き子となりにけりよう子
閉店の庭に咲き初む桜かな治男
豪商の祝言あげる雛御殿なつき
啓蟄や議論百出収まらず三刀
啓蟄や地下商店の人あふれ宏虎
曲水の宴模し庭に雛飾るなつき
啓蟄や群るる鳩らの脚赤きたか子
春雷や小枝に鳥の宙返りやよい
梅寒し訪ふ人もなく岬の宮菜々
旧家の門持て成しさるる桃の花ぽんこ
啓蟄やスマホ買い替え迷ひをりよし女
椿覗く閂堅き修道院宏虎
苔庭に映える壺活け繚乱に明日香
虫喰ふも雲の模様や古雛うつぎ
春雨や外壁塗りも中休みせいじ
鉢植のドミノ倒しや春あらしせいじ
雨上がりみどり膨らむ春の山満天
久々の絵談義湧いて春の昼たか子
魚は氷に三十石船満席に菜々
2018年03月05日
花馬酔木咲く丘に万葉歌碑並ぶやよい
隣より風に舞ひ来る紅梅を満天
春の海枯山水の庭越しにせいじ
縁側の歪む玻璃戸に梅の花ぽんこ
蜷(にな)の川やがて光の乱舞へとたか子
水温む鷺は河口へ一直線せいじ
雨粒の光る小枝や春みぞれこすもす
水温む街の小川に錦鯉治男
風花のスクランブルす交差点愛正
ずぶ濡れの自転車煽る春疾風やよい
うなづくやクリスマスローズ春の雨もとこ
帰る雁隊列揃へ雲間消ゆ宏虎
青き日の手摺りにしばし鳥の恋智恵子
ji 受険の子なけれどなんとなく気にかかりともえ
川岸に並ぶ柳の揺れかすかともえ
春風や会費集めて握りしめ治男
雛節句夫婦分のみ散らし買ふ隆松
今日も見る隣家の梅のまだ固しこすもす
海峡を見下ろす宮の山椿うつぎ
独り身の男雛さみし気募集中ぽんこ
繚乱のまま呆気なく落椿宏虎
ふと気づく通過電車のぬくし風智恵子
庭石のくぼみに椿浮かばせて明日香
球の顔のせて完成パズル雛なつき
古雛笏のあつたり無かつたり明日香
空席と咳に混乱句会果つたか子
豆雛に混じる衣裳の鼠どちうつぎ
碧眼も箸を上手に雛の膳よし女
重ね掛く合格絵馬に風光る菜々
老の春死神様の靴磨くたかを
外出の服に迷ふや春の雨満天
お出かけの猫を待ちわび春一日たかを
楼門のはるか本堂梅白しよう子
朧なる海に灯台影のごとよし女
城濠に点描のごと春の鴨菜々
早朝の眠り断ち切る春の雷三刀
2018年03月04日
船問屋へ通ひ来る風吊し雛よし女
糶台の乾き始めし春の昼せいじ
潮焼けの手に艪を漕ぎて牡蠣筏智恵子
春日傘とんび拡げる空がありもとこ
あたたかや婚届けせし孫メールよし女
内股に渡る吊り橋春霞智恵子
春風を総身にマラソン一万人菜々
子等整列校旗を掲げ春の光治男
天文台とんび旋回うららかにたか子
人見知りの子を泣かせては雛の客なつき
切株の真新年輪あたたかしやよい
ビル街の小川に滝に春たしかたか子
手作りの手の出る薄味雛あられ満天
横たわる草美しき別れ霜三刀
ケーキへと這ひ這ひはやし雛祭なつき
白酒に替へて地酒の夫婦呑み隆松
雛ちらし作って祝う節句かなこすもす
寄せ書きと惜しまれ握手卒業す宏虎
携帯電話鳴りてひひなを驚かすうつぎ
山肌のうぶ毛のやうな春の色明日香
推敲す淀の堤の春風に菜々
杖止めて香り確かむ盆梅展よう子
いかなごの今日の値段はいちきゆつぱせいじ
初蝶のぎこちなく飛び無音界宏虎
跳ね返る苺ハウスへ射す光明日香
泉水に船を浮かべて流し雛ぽんこ
四月三日迄鎮座まします雛人形こすもす
どの雛も違うかんばせ銀屏風ぽんこ
啓蟄や伝言板にコンサート満天
古墳へと走根の道春日洩るやよい
小集団四方に顔向け福寿草たかを
くつ下の片方失せし春の昼更紗
其の中にいかなご船も明石の門うつぎ
鴉の背黒く光りて春の川たかを
看護師になる子の話椿咲く治男
障子より陽の入る雛納めかな更紗
2018年03月03日
麗らかや体操広場ある神社たか子
茎立の野菜ごろごろキッチンに明日香
由緒ある梅とや囲い大仰にたか子
春愁や今雛の宿元廓はく子
喉仏現るる子や草青む更紗
ペダル漕ぎ口笛過ぐる木の芽道智恵子
下萌や園にキャッチボールの親子増へ満天
本能か昼夜分かたず巣籠りぬ宏虎
朝まだき西空高く春満月明日香
過ぎ去りし列車踏み切り花菜風更紗
畑に居て俄に春の雪模様よし女
いかなごに糶呼威勢の手鉤打つうつぎ
たもとほる千塚古墳梅日和やよい
歌碑並ぶ子午線沿いの落椿ぽんこ
身ほとりの風まだ硬し茎立菜三刀
空風寒くないぞと勢多の漢たかを
御旅所いま子等の遊び場春うらら菜々
菜の花の咲く前に出荷朝五時の子治男
糶果てて春風通ふ埠頭かなせいじ
風ぐるま露店に回る万華鏡智恵子
菜園のあちこち野菜茎立ちて満天
春満月庭木の影の鮮明にこすもす
追手門に一際古木大盆梅はく子
水取りやキャッチボールの父子鷹もとこ
楼門の篇額読めぬ梅の寺よう子
いかなごの透き通る目や糶果つるせいじ
木靴膝に下足番らし仕丁雛菜々
笹舟に遊興めきて雛揃ふ小袖
白梅や裾に八十八度石なつき
ピアノと歌流れ来たるや卒業式治男
店員の声弾む春の夕餉時たかを
玉の日や反り橋にも雛飾らるるうつぎ
雛飾ることなき夫婦酒交わす隆松
大志抱き卒業するも世は厳し宏虎
老人会のカフェに嫗の春ショールこすもす
崩れ榾より春椎茸の笑顔採るよし女
福寿草よけて散らばるもぐら塚なつき
千五百年の大き石梁古墳ぬくしやよい
2018年03月02日
フラッシュいまひひなの形の兄妹菜々
ひな祭りお喋り止まぬ手巻き寿司智恵子
御点前の手つきで汲めり春の水せいじ
ヒアルロン酸打つ医師の声あたたかしよし女
揺ら揺らと春の揺りかご微震かなたかを
麗らかや電車が過る城の道菜々
息白し糶呼の声は呪文めくよし女
鳥の巣や骨身惜しまず草と泥宏虎
水温む園児らの声弾みけり満天
ヅカ生の清く明るく卒業歌宏虎
一つ摘む日射しの中の犬ふぐり三刀
パンジーの花がら摘みの楽しくて明日香
ソーラールーフも照らして通る春満月こすもす
転んでは母を追ひかく梅の園なつき
早や小さき実の態をして枇杷の花やよい
百磴の登り応援梅の花ぽんこ
谷戸の里茜に染めて山笑う智恵子
遠来の友にまみえて三月来たか子
春一番放牧場に牛居らずなつき
爺の帽子吹き飛ばしたる春疾風こすもす
妹に負けて泣きべそしゃぼん玉やよい
水温む寄り添ひて鯉のぼり来る満天
金屏風欠けしままの母の雛ぽんこ
久々の健康たいそう老の春はく子
案内さる告解室や冴返るはく子
海坂に消ゆる巨船や春霞せいじ
歯磨きに五種のブラシや朧月治男
青饅や迷ひ迷ひて硝子鉢もとこ
無縁墓の刻字に歴史猫さかる治男
指呼されて焦点合わぬ春霞たか子
春嵐素知らぬ顔の青き空たかを
日燦々春謳歌する植木かな明日香
糶負けて紫煙くゆらせ春愁ふさつき
初物のいかなご釘煮家苞にさつき
2018年03月01日
子午線の何処にも見えず海おぼろうつぎ
ゴルフ場下萌見ゆるショット跡宏虎
いかなごのくぎ煮が土産句会果つせいじ
春一番テニスの球はオンラインぽんこ
コンビニの花見団子につい手が出明日香
蛍烏賊睨みきかせる團十郎もとこ
宍道湖の幟かかげて蜆売り智恵子
銀色の蕾空へと白木蓮こすもす
下萌や活断層の不気味なる宏虎
鱏眠し欠伸洩らして糶られけりうつぎ
宮松のしめ縄飛ばす春あらしよし女
盆梅展琴のしらべに誘はれはく子
句碑の前握り飯食ぶ老遍路治男
春一番合格電報届きたる菜々
地にへたる三角翼や春の蠅たかを
梅日和城下巡りへ連れ立ちて菜々
降り立てば子午線表示駅うららたか子
姫君の雛みて雛の膳食ぶるなつき
水仙の香にうち仰ぐなぞへかなみどり
春愁や競らるる魚の血走る目せいじ
ぶらり来し画家も加わりしゃぼんだまやよい
トロ箱に跳ねて虎魚の糶を待つさつき
春嵐旨寝ひ遮る警報メールやよい
春一番どこに隠れし風見鶏智恵子
朝戸開く生暖かい風頬に明日香
竹林の揺れ修羅場めく春疾風三刀
感想文今朝仕上げたし朧月治男
庭テーブル吹き飛ばさんと春嵐よし女
裏返る人工芝や春疾風こすもす
乳母車毛布固める橋手前たかを
低気圧二つ一つに利休の忌なつき
軟らかし一口ふふむ春の水ぽんこ
軟らかき名水ありて明石春たか子
弥生来て色紙短冊取り換へる満天
吟旅に解禁となるいかなご漁さつき
雛飾り和菓子の色のはんなりと満天
2018年02月28日
春の土鋭く弾け犬駆けるたかを
展望台三百六十度春霞満天
月おぼろ水溜りにも朧月智恵子
春の鴨同心円のひろがりて明日香
青文字の黄を投げ入れて春告げるもとこ
淡路島乗せて春潮たふたふとたか子
俯瞰する子午線追へば薮椿ぽんこ
和服着て外人さんの雛めぐりよし女
のびのびと干潟に鳥の遊あまた智恵子
瓢箪徳利空けて杜氏らに遅き春菜々
お遍路の潮騒を背に磴のぼるなつき
カレンダーに贔屓力士や三月来こすもす
時々はスイツチ切りて春炬燵こすもす
箸で切る納豆の糸二月尽三刀
老舗並ぶ和菓子の彩や春の色宏虎
白銀ににじむ吊橋春霞せいじ
貝寄せや競り場雑多に漁具のありたか子
解禁のいかなご買はな魚の棚うつぎ
緋毛氈のウインドウいっぱい雛飾る満天
海原に夕日の綺羅や春の磯ぽんこ
風鐸の音立てにけり涅槃西風宏虎
梅ふふむ狭間に靄る大架橋せいじ
金賞の酒も売られて蔵温し菜々
玉垣を超えて咲く梅風強し治男
遍路寺無人で売らるストラップなつき
春時雨ジヤングルジムに顔でそろう治男
みぎひだり振れつつ歩む春の虫たかを
春疾風さらわれさうな目高鉢よし女
食べて寝て持って帰る娘春疾風はるよ
城下町こぞり飾りて雛まつりはく子
子午線のトンボ標識風光るはるよ
天守址目路に三笠の末黒かなはく子
2018年02月27日
青空と柔かき風布団干すよし女
春の庭娘は陽気群雀たかを
春の海子は石投げを繰り返すはく子
湯煙の立ち登りたる冬木立愛正
月参り庭梅愛でて帰りけり明日香
刀傷のこる茶室に雛御殿なつき
ターミナル駅の鉄傘春日洩るせいじ
岸壁に傘を広げて来し海月ぽんこ
真っ白な貝がら見つけ春の海はく子
縄張りし中にも根づく仏の座やよい
春めきて鳶ゆつくりと子午線にぽんこ
探梅や玄関いでて十四五歩三刀
どの蕾もまだまだ固し北の春こすもす
音立てる流れの早さ雪解川こすもす
風光る学び舎ここもご城内菜々
ドクターヘリー風波ひかる春の海やよい
紅白の競うが如き梅の花治男
草萌ゆる楽園嬉々と犬走る宏虎
山焼くは何故かと問ひし外国人よし女
背を丸めかがみて摘し蓬かな智恵子
春風に十字路つづく城下町菜々
春の水ざぶざぶ使ひ糴果つるたか子
鴨川の翔つようすなき残り鴨満天
教会のオルガン弾く子雛飾り治男
春うらら番ひ黄鶺鴒川沿ひを満天
春一番楽天ねたむ心配性宏虎
相席の五平餅屋の雛の間なつき
亡き母の所作思ひつつ雛飾るもとこ
道しるべミモザの先の古刹かな智恵子
エスカーブ弾ける虻の軌跡かなたかを
一叢の水仙盛る歌碑の裏せいじ
2018年02月26日
涙する老の手作り土雛なつき
大空へ腕を伸ばして春日受く明日香
玉串に春光重ね奉納すたか子
見慣れたる山を包みし朝霞三刀
観音の裳裾たなびく梅の花ぽんこ
目瞑りて聞くせせらぎの春の唄みどり
星屑の見える今宵の寒さかな智恵子
春の鵯寄り来て止まるショベルの柄たかを
家業継ぐ男児の飾る雛御殿なつき
脚投げて猫毛繕い春の夜たかを
大根抜く大根足を踏ん張って菜々
煉瓦潜りそこは花壇よ芝青む菜々
養蚕期部屋を奪われ祖母と寝し治男
草青む岬のそこここ土塁かなやよい
春光や濯ぎもの干す手も弾みこすもす
糸遊の立ちては消ゆるシーサイド智恵子
オリンピックの余韻に浸る春炬燵こすもす
堂ぬくし訪日客も写経なすせいじ
御手洗にそつと浮かせる落椿ぽんこ
春の夢成る様にしか楽観す宏虎
春寒や波穂尖りてよせる砂嘴もとこ
春霞ふかし隣家も遠のきてよし女
蕗の薹娯楽変りて今スマホ宏虎
春霞何時もの山も奥深し治男
囀りて一羽二羽来て枝移り満天
ゆつくりと向き変ふ鯉や水温むみどり
百千鳥万朶の蕾分け合ひてせいじ
春の畝黒と緑の縞模様明日香
春うらら四条着物の異邦人満天
整へし髪を乱され春あらし更紗
見はるかす沖のタンカー棚霞やよい
梅まつり梅酒試飲の人気かなよし女
お祓いの頭上の幣に春の風たか子
2018年02月25日
肚割りて隠すものなし干鰈宏虎
木から木へ一声高く春の鳥こすもす
花見宴村人老けず絵画展たかを
春宵や漁火ほつほつ島の宿はく子
山葵田の段々伝ふ水光る智恵子
下萌えに大きなお腹布袋様菜々
春禽の嘴振り回し汁こぼすせいじ
春雷の現世に檄子には愛宏虎
海まさを豆咲く畑抜け行けばやよい
巣づくりの鴉小枝を咥え飛ぶ三刀
街巡る疏水は碧く水温むたか子
枯木立オレンジ列車走り抜けたかを
枕木のここ彼処にも草青む智恵子
古鉢にパンジー足して玄関に明日香
孫の婚日にちの決まり家の春よし女
春宵や荒凡夫成るといふ夫もとこ
剥き出しの走り根幾段冴返るこすもす
春の暮に園賑やかや平和みつ治男
春耕といふも一畝庭畑菜々
さえずりと川の音聞く六地蔵なつき
病人も食欲すすむ浅蜊汁治男
南座の今だシートや春寒し満天
風光る島の岩穴奥深しはく子
春の山鉄塔数多に痛々し満天
春の川出会うところに光満つなつき
ここだ芽吹く枝八方へ大桜やよい
早春の野路魁の立金花せいじ
大願塔金の水煙風光るたか子
群れたちて次の岩場へ春の鴨よし女
古雛独りで飾る座敷かな明日香
2018年02月24日
風花の磴百段にをどるごとみどり
春泥に仔牛見にくる靴の跡なつき
聖堂の寂にオルガン冴返るはく子
テトラポットより速度上げ飯蛸漁よし女
白梅のエントランスや逸翁邸よう子
店頭の特設売場やホタルイカこすもす
あたたかや喜々と駆けをり鳩も子もはく子
旨しかな微熱の喉に春いちごたか子
下萌の崖っぷちにて測量士よし女
断崖に鳶の群舞や四温晴やよい
吹き上げる湖風硬し梅祭三刀
四歳児の円盤投げす春の風治男
畝少し曲がりてをりぬ春の畑せいじ
子等のどかあち向ひてほいこち向ひてほい菜々
春昼やふつふつケーキ焼ける音みどり
蜜を吸う目白は吾に無頓着智恵子
チャペルへのいつもの径に梅匂ふせいじ
啓蟄や蟻の引きづる大獲物たかを
失楽園昔人気や蜷の道宏虎
春うららやシスターの笑顔に門に入る満天
羽衣を召され佐保姫ウインクす宏虎
教会の白き十字架風光る満天
野路すみれお座布に敷きて石仏智恵子
早立ちの渡船に仮眠島遍路なつき
魚崎郷杉玉いくつ春の水ぽんこ
四囲の山雲に溶け込むよなぐもり明日香
狛犬の貌の和らぎ春めきてぽんこ
城の見へる丘てふ岬や青き踏むやよい
うららかやトラクター追う土ほこりたかを
クレーン車で松剪定や碧き空治男
梅にほふ石段縷縷と裏参道菜々
朝日さす中で朝刊春めきて明日香
覚えたる名の草もあり青き踏むたか子
庭の隅残れる雪の真っ黒けこすもす
春眠や自己の奢りをかへりみるもとこ
2018年02月23日
御手洗の水音高し春の寺満天
ガレージの山積み肥料春田打こすもす
初漁てふ若布ゆでる香ドラム缶やよい
三日間食欲失せし春の風邪こすもす
潮騒や砲台跡の梅真白やよい
晴天や見頃となりし梅の花よし女
長寿会で指の体操風光る治男
発声し歌唱講座や山笑う治男
大寺の反り屋根にのる春の月なつき
聖堂の彩窓よりの春光を満天
酒蔵に木の影しるき春障子せいじ
ヨガ終わりまだ明るくて春の夕もとこ
火の島を指呼の海岸青き踏むはく子
天上に極楽ありて涅槃西風宏虎
館ぬくし座布団生地は酒袋せいじ
春寒し一灯もなく奥の院菜々
一面の田んぼほつほつ草青む明日香
古雛や息子ばかりの母遺品たかを
お不動さんへ高き石段冴返る菜々
回廊の春日に立てる警備員なつき
もやい舟縄にゆらめく海藻かな智恵子
天窓は見上げんばかり蔵おぼろたか子
おしゃれする春の装い美容院ぽんこ
春耕の盛りの里の鎮守堂よし女
楠の囀りすべてこぼさじとぽんこ
うららかな陽気ついつい花屋さん明日香
雅楽鳴り曲水の宴きらびやか宏虎
橋渡る児の影躍る春の川たか子
朝ぼらけ手摺りに来たる雀の子智恵子
春夕焼風に抗ふ群れ鴉三刀
鹿児島の”せごどん”人気春うららはく子
川風に酔ひを醒まして蔵開きさつき
春風や家族見守る杖歩行たかを
2018年02月22日
春光に宮の湧水透きとほる菜々
紅梅の力瘤見せ花満つる宏虎
六甲(むこ)を背に川のなぞえの春告草たか子
天満宮咲初む梅の凍りつき智恵子
逆流の石上に立つ残り鴨ぽんこ
畑より夫の手の中蕗の薹明日香
江ノ島に煌めく飛砂や春嵐智恵子
残雪の比良の山嶺湖に映ゆせいじ
人気なき禅寺落葉なかりけりあさこ
山宿に満天の星冴返るはく子
ゲームして余裕あるかに大試験なつき
春寒やからだ丸める鳩の群れ満天
風光るやぐらは石炭記念館よし女
母の雛孫は処分す止められず治男
湖北へと行けば畝間に雪残るせいじ
甦る記憶新たに阪神碑ぽんこ
仕上がりの目元やさしく雛描く満天
朝東風やグランド走る中学生こすもす
ダイヤモンド婚のお祝いおでん鍋よし女
子の植えし庭のパンジー朝毎見る治男
暖かや見知らぬ人に飴もらふはく子
禅寺の落葉なき道水の音あさこ
犬連れとすれ違ふ橋風光るこすもす
懺悔室の狭き扉や冴返る菜々
杉玉に緑残して蔵二月たか子
わが庭の闇を劈く猫の恋やよい
リハビリの胡桃角取れ二月尽なつき
美人湯に心身委ぬ二月かなやよい
春暁のカーテンめくる猫の脚たかを
山茶花の散って彩なす緋毛氈三刀
女子だけのスカートめくり春の昼たかを
旅行して我が家の気楽水温む宏虎
2018年02月21日
朝練のテニスのラリーや目白来るぽんこ
図書館は明日まで休み黄水仙こすもす
手まり鮨ほおばる丘や梅の里智恵子
マリア像へ添ふ白き花冴返る満天
真っ白な切干風に日を弾く三刀
久々のウオーキングや犬ふぐりこすもす
散歩道町の中行く遅日かなたかを
パンジ−を描いて見るや子の笑い治男
春鴨のペアでどこまで水脈を引く満天
川の辺に震災碑あり水温むたか子
山焼くや猛る火の音風の音宏虎
逆光に茎透き通るつくづくしさつき
戦時中の従姉妹の雛を想い出す治男
川上へ鴨の水掻き忙しなくせいじ
恋に破る手負ひの猫や神の庭やよい
引く波の砂に消えゆく春の浜せいじ
切干の端つこちぢむ夕べかなよし女
大根引く途中折れしを手で掘ってよし女
運び手老い大盆梅のなきといふなつき
梅撮ればフレーム内にモノレールたか子
老犬の排尿静かに春の月たかを
三菜の一品として土筆摘むさつき
散華のごと山茶花散れり地蔵堂なつき
曇天に今朝は開かぬ福寿草智恵子
門前に軒を連ねて草餅舗やよい
寺神社巡るわが町日脚伸ぶはく子
春めきてカタコト鳴らすランドセルぽんこ
黄水仙眠らぬ夜の歓楽街宏虎
あたたかや御護摩焚きあぐ御堂かなはく子
2018年02月20日
香しきイスラム頭巾梅の花たかを
庭木の芽膨らんだかも雪解風こすもす
真二つの白菜風に日に晒す三刀
竹林を持ち上ぐるごと春疾風せいじ
跳ね釣瓶松のみどりを抽ん出て菜々
蒼天へ縦横無尽きぶしかな明日香
山気あり蕾震える牡丹かな宏虎
快楽をむさぼる猫の春炬燵宏虎
芽柳の風を孕むやふはり吐く明日香
土寄せの畝を跳び交ふ寒雀愛正
堰落つる音高らかに水温む菜々
陽の斑ら森の梢の巣箱かな智恵子
見下ろしてこれはこれはの大梅林やよい
豚汁にそれぞれ春菜切り来たるよし女
日を弾く黄のパンジーの得意顔せいじ
雲一朶六甲映ゆる春の空ぽんこ
おもいきり弾んでみたい老いの春たかを
わかさぎの入れ食い楽し榛名富士智恵子
せんべいを持って寝る子に毛布かけなつき
洗濯物カラリと乾く雪解風こすもす
椅子に置く蜜柑まばらに無人店やよい
白菜を割ればかがやく浅黄色よし女
古井戸の敷石底に目高飼ふぽんこ
山笑ふ溶岩あらはの桜島はく子
トレーニング本借り返却日の雨水なつき
家苞の清酒を杯で春の宵満天
菜の花や開聞岳は模糊としてはく子
春うらら利酒などの梯子して満天
2018年02月19日
春曇り歌うが如く読経流る治男
楽団の出来ては消えて山笑ふ宏虎
通る度呼びかけるよう枝垂れ梅治男
老犬に声かけのぼる春の磴せいじ
玉砂利の心地良き音や春の鐘智恵子
梅林の爛漫として琴座敷智恵子
楽しげにバケツ転がし春疾風菜々
こんな深雪初体験と杣の婆やよい
背を丸め道行く人や春寒し三刀
春待つや耕し均す庭の畑たかを
綿埃払いて知るや南風たかを
女学院の高き門扉や冴返る菜々
吊橋の奈落の底のダム寒しやよい
梅一輪わたしのために雛飾るもとこ
初音かとつぎの声待つ森の中よし女
プランターの緑ほつほつ芽吹き初む満天
道の駅春の苺の売り場増し明日香
デイサービスの送迎車輌風光るこすもす
つぎつぎと庭明るくす紅椿満天
雨水をば知っているかの動く鯉ぽんこ
ひと日づつ季節は前へ梅香る明日香
自動ドア眼鏡の曇る余寒かなこすもす
筆塚の穂先に消ゆる春の雪よし女
野遊や列車の過ぎる轟音もせいじ
膝行す笑みの石仏梅見かなぽんこ
春を呼ぶ水車吐き出す水の音宏虎
2018年02月18日
限定酒飛ぶやうに売れ蔵開きさつき
茶室への凍つる飛び石帰りまたなつき
盆梅に添へて妻への感謝の句なつき
わが家も鳶の輪の中うららかにやよい
蕗の薹苦味愛しく通ぶりぬ宏虎
トラクター麦踏み鴉も麦踏むたかを
火が風を風が火を呼ぶ野焼きかな三刀
梅林の数本だけが見頃なり明日香
春の風幼のはしゃぎ老いの家ぽんこ
紅梅の日射しの中で長ばなし満天
冬季五輪涙腺ゆるくなりにけりやよい
行き合ひし人と目礼あたたかし菜々
プラネタリウム見終えし車中春夕焼こすもす
葬儀場に大きなカエル死者カエレ治男
背伸びして鼻突き出して梅匂う智恵子
暖かや猫の目つきも和らぎて菜々
貼紙を剥がさんとせる春の風せいじ
朝刊の勝者の笑顔春きざす満天
寺道の通せん坊ほど散り椿よし女
凍て返る山深き径錫杖行く宏虎
目をつむり舌に転がす新酒かなさつき
造成地カーブミラーに春の山せいじ
ものの芽へかがんで触れて散歩道たか子
春光や僧の読経に鉦響く治男
春日差し白壁の白際立てり明日香
朝日浴び梅の徒長枝剪定すよし女
丘に立つ春まだ浅き潮の香よ智恵子
小さき人来るも帰るも嬉し春もとこ
添い寝して老犬眠る春の午後たかを
2018年02月17日
神の子らメダル金銀冬五輪智恵子
春炬燵目の離せないオリンピック満天
北風や揺れる葉誘う空の青たかを
セーターに入るる親無し子猿かななつき
髪を切る春愁の身を正さんと菜々
風光る木々より高き寺の屋根三刀
老梅の真白の濃さに微かの香宏虎
銀行に隣る小池や風光るよし女
白梅の匂ふ枝先は空へ向き更紗
でんぐり返りをる二ン月の少年像よし女
甘党の夫へ嫁より桜餅菜々
オーケストラ音集めての春を知るもとこ
テレビ画面に正に釘付け冬季五輪こすもす
穴開けて注ぐ園丁寒ごやしせいじ
内裏雛家族写真と並びをりなつき
メダリスト流石のコメント冬季五輪こすもす
処女林を揺り起こさんと春疾風せいじ
春野菜争奪戦となってをり明日香
返らざる我のヤッホーのどかなりやよい
蜜柑の樹高きを払う老いの春たかを
木枡の香ともに味はふ今年酒さつき
画面中五輪中継雪煙隆松
火山噴く煙の中に梅三分宏虎
夫と叫ぶヤッホーポイント山笑ふやよい
フロントのテレビ賑はふ館ぬくし満天
流行(はやり)風邪外出許可のやっと明日たか子
芽吹く木木キヤツチボールの飛び抜ける治男
三歳児スケ−ト旨し春の風治男
つくしんぼ土手に触れもし草野球智恵子
自家製も無駄は出せない春野菜明日香
2018年02月16日
下弦月朧掛かりて満ちた月たかを
追儺会の鬼のぶ厚き肉襦袢なつき
認知症の春の講座に人溢れ満天
堤防で土筆見つけし児の大声治男
丘に立つ梅林越しの海たいら明日香
薬局の花菜の彩に気を貰ふよし女
春光や完璧となる羽生選手満天
海苔炙る小さきガス火おもて裏たか子
陽溜まりで議論沸騰群雀たかを
歯触り良き春の蟹食ぶ旅想う治男
リビングをスキップする子雛飾るこすもす
まり姫てふ初摘み苺子に送るやよい
蛸壺の野積みの山や斑雪よし女
天井の竜の眼光春兆すはく子
霧吹きす葉牡丹へ向き変へながらせいじ
遠浅や足裏触るる大浅蜊智恵子
石磴に香りが上る沈丁花ぽんこ
高枝の梅一輪に背を伸ばすさつき
陽だまりに一輪二輪寒菖蒲三刀
誕生日ひとつろうそく春隣もとこ
牡蠣打女揃ひの軍手はめてをりさつき
佐保姫の袖閃めかせ山越ゆる宏虎
芽柳のかすかに揺れる川の岸ともえ
のどかなり鳶の輪の中笛の中やよい
草青む茶室へ縷縷と四ツ目垣菜々
引鴨や飛沫いっせい別れゆく智恵子
どの花も直角に向く水仙花ぽんこ
園丁の靴跡あまた春の泥せいじ
草青む道草おぼえし一年生菜々
ランドセルに声かけ見送る浅き春こすもす
旧正月匂ひと音の南京町宏虎
凍解けや白蛇のごとく木の根這ふなつき
氷盤の彼の大志の極まれりたか子
梅の花紅桃白と綾なして明日香
2018年02月15日
浜風にシートはためく牡蠣打ち場さつき
明日香村木になったまま檸檬凍つ明日香
岸壁に寄する春潮音かろしさつき
晩年は楽しく呑気春炬燵宏虎
音もなく落つる椿や露天の湯やよい
春光に川は切子のかがやきにはく子
未だ溶けぬ北の屋根より落ちし雪よし女
葉刈りせし小さき枝枝芽吹き待つもとこ
街なかに半鐘やぐらや春み空治男
遅霜に肌理のいよいよ庭大根菜々
きしきしと春雪踏みて膝軽し明日香
白き筋際立つ遠峯残る雪こすもす
麗らかや猫横たわるキイボードたかを
雪の嵩分けて畑の菜引き抜けりよし女
凍てる夜に選手観客愛国心宏虎
法螺の音に追はれし鬼へ霰打つなつき
日に溶けて目鼻くずれの雪だるまみどり
春疾風手摺もろとも揺すらるるせいじ
とっとりで待っとりますと春の駅たか子
春の雨白壁通り赤瓦たか子
あまた出し埴輪の欠片のどけしややよい
坂道行く郵便バイク春時雨治男
春陰にギターつまびく楽士かなみどり
襟立てて二月の風の中を行く満天
寄せる波薄紅こぼす桜貝智恵子
ガラス越し眺める雪や山遥かこすもす
薄氷を割り逆上がり男の子どちせいじ
万蕾の透き間に見ゆる春告草ぽんこ
花菜風連れて一輌電車来る智恵子
無縁仏霊寧かれと菜の花忌ぽんこ
庭椿に父母との月日よみがえる菜々
葬送の竹馬の友や春の雪三刀
梅が香や辻に町名由緒板なつき
ヒゲ摘まみ猫を困らすこたつ台たかを
春寒やシャーペンの芯また折れる満天
2018年02月14日
チョコレート貰うも渡すもあたたかやこすもす
春光の溢る露天湯独り占めやよい
黒き雲白雲隠し春の嵐たかを
囀りに合はせ煌めく鏡池せいじ
春光に淀のさざなみ金砂めく菜々
目刺焼く銀に光りし皿の上ぽんこ
狛犬の鼻に被さる薮椿よし女
バレンタインデー改札口に花屋立つなつき
泥蛙のたりのたりと畦登る智恵子
潜る鴨見守る鴨や寄りて行くたかを
料峭や電話は人の訃を告ぐるよし女
蔵町のこけし工房春日差すたか子
杉玉もゆらりゆらりと春うららせいじ
春近しボタンはずして歩く朝もとこ
積む雪に足あと残し辞す湯宿たか子
願い絵馬大きく鳴らし春疾風智恵子
ピョンチャンへ届け応援春の宵満天
オリンピック勝利の言葉暖かし満天
しなやかに戦ぐ竹林風光るやよい
橋いくつ架けて大川風光る菜々
ブランコで跳ぶ競争や白き線治男
緩ぶ氷微かに動く亀の影ぽんこ
た走りぬ雪解の水や川太る宏虎
春の園散歩の犬に引かれる老治男
五輪見て過ぐ夫バレンタインの日なつき
風神の絵画を見詰む冬帽子三刀
牡蠣打女弾むよもやま話かなさつき
雪だるま並ぶ野外音楽堂さつき
チョコ回るバレンタインの日の句座にはく子
若布干す潮の匂ひと日の匂ひ宏虎
幼さえおでんがいいと夕御飯こすもす
2018年02月13日
珍味てふ七つ道具や鮟鱇鍋やよい
整へし雑木に背伸び水仙花ぽんこ
凍土に杖音響く街静かもとこ
冬五輪コンマ二秒の壁に銀智恵子
寒風もものかは八十路サイクリング菜々
葱畑の折れて茶色に春寒し満天
カメラ持ち家の近辺春の雪治男
冬の子等ビンゴ大会息殺したかを
春星やひとつひとつが小さき粒たかを
壁打ちの少年無心春動くせいじ
山茶花の白き花花雪に消えともえ
ピヨンチヤン五輪可愛い名前と孫言えりこすもす
町内のここも空家に春寒し菜々
雪の壁抜けて賑ふ道の駅智恵子
風邪癒えて食欲元に戻りけりこすもす
お洒落てふ賛辞スノボの神技にせいじ
日燦燦ぬかるむ道や春きざす明日香
健願いバレンタインのチョコを買ふ満天
春に法事遺影の前で歌とピアノ治男
寺ヨガや百畳敷の堂余寒はく子
枯れ枝の腕組み受けし雪の量よし女
チョコ買いにベビー服買ふバレンタインなつき
春光や待ちに待ったり風見鶏宏虎
深雪なる森より鳥の美声かなよし女
靴底のでこぼこ小路青き踏むぽんこ
建国日期待を込めて迎えけり宏虎
山襞に斑雪ある四囲の山明日香
薬局でバレンタインのチョコ貰ふ三刀
襤褸めく皮ぬめぬめと鮟鱇鍋やよい
目の笑ふマスクどうしの会釈かなそうけい
明日バレンタインタインの売り場紅引いてなつき
2018年02月12日
祝賀会の長き挨拶春晴れ間治男
春の雪風の吹くまま消へにけり満天
帰りには青空となり春の雪満天
ひげ無くも猫とたわむるこたつ台たかを
初午や耳をくすぐる京都弁なつき
この深雪朝刊取りに長靴でよし女
マネキンの衣装替えする二月来る宏虎
雪しざる音楽しみつ露天風呂たか子
ちびりちびりごくりごくりや新酒酌むうつぎ
春雪に狭庭一変カメラ何処明日香
長靴で家ひと回り雪の朝三刀
真青なる空二センチの春の雪こすもす
夕刊も郵便も無し余寒なほうつぎ
春に会三十年目の元同僚治男
朝戸繰る庭にふんわり春の雪やよい
梅が香の風に誘はれ白き杖ぽんこ
大雪や線路とぼとぼ途中下車智恵子
魚は氷にピョンチャン大会酣にはく子
祝日の校庭なぶる春疾風せいじ
駅降りてビルの懐ろ寒茜もとこ
春の雪松の梢に触れ消ゆる菜々
蕗の薹摘て香りし泥の指智恵子
春の朝父の夢父に起こさるたかを
赤瓦さらに艶めく春の雨たか子
交差点轍幾筋春の雪こすもす
とみるまに朝日に消ゆる春の雪やよい
春の空突き抜けていく飛行雲ぽんこ
農協の前栽埋め花菜照るせいじ
目疑ふ庭にシメ来た春の雪明日香
寝室の異様な明かり深雪かなよし女
悩み打破負けてたまるか二月来る宏虎
ひとしきり舞ひては流れ春の雪菜々
雪靴のガイドの笛にバス止まるなつき
2018年02月11日
湯上りの窓辺ちらちら春の雪三刀
春の雨確定申告終へてより満天
枯木立揺れて寄り来る黒き雲たかを
あかときの霜に包まる街真しろはく子
雪の宿母の初恋噺など更紗
風花のやみて消えたる風の道うつぎ
透き通る蠟梅の艶昼の月ぽんこ
石庭の岩に張りつく斑雪さつき
絶え間なく雪解しずくや鎖樋たか子
春寒し夫婦の意見すれちがふ菜々
寒風やスケボーの子ら引き裂けりもとこ
墝なる金柑塀を迫り出せりやよい
雪吊りの縄八方へりきみ有りたか子
白梅の蕾にやさし朝日さす満天
飛び石の足跡深き雪の朝さつき
桃に継ぐ性の桃似と盆の梅なつき
氷柱みな強風に反り返りけりせいじ
建国日狭庭に深呼吸する朝やよい
水温む子ら追ふ魚の影速しよう子
凍て返り月星雲が動かざる宏虎
春の星探す星座のみなうるむ智恵子
竹藪を背にする句碑に山椿ぽんこ
松の花いっせいに立つ防風林智恵子
白梅や矜持の息吹き老木に宏虎
となりには母の寝息やおぼろ月更紗
一枝折れバランス崩る盆の梅なつき
戦なきしあわせ建国記念の日菜々
小躍りすランドセル背に新入生せいじ
鵯揺らす上下振動細き枝たかを
2018年02月10日
軒つらら尖りたるものくねるものたか子
扇子振り鬼呼ぶ声や春祭なつき
冬の空電線沿いに飛行雲たかを
耳すまし豆腐屋の笛待つ余寒よし女
バレンタイン厨占め姉のチョコまみれ智恵子
一水にめぐる庭園風光る菜々
飴まきのでこ打つ音や春寒しなつき
蕗の薹大気に触れて世間知る宏虎
三番そう激しき踊り冴え返る治男
朝戸風隣家の梅の香の強し智恵子
太枝に並べ置かれし雪うさぎさつき
柔らかに刷毛で撫でたる春の雲ぽんこ
保護者席マスクの目立つ発表会こすもす
春立つや腰折り手先床に付きよし女
春光や笑顔向き合う懇親会三刀
唐人俑ふくよか女人梅かほるもとこ
春の雨野菜じっくり煮込みけり満天
校舎に添ふ桜並木の芽吹きかなやよい
春炬燵オリンピックのオープニング満天
初体験インフルエンザの検査受くこすもす
雨しっぽり都大路の余寒かな明日香
鰻丼食べ春の卯建を徘徊す治男
遍路女子ピンクのカッパ翻しよう子
鎖樋虜としたる氷柱かなせいじ
水音を閉じ込め凍てり鎖樋せいじ
神主のまだ来て居らず崖氷柱うつぎ
雪降ってさらに大声焼き芋屋たかを
春の雪水琴窟へ膝つけば菜々
梅固し盆栽展もがらんどうさつき
大和路や数多寄り来る春の鹿明日香
春光に金の鯱跳ね上がるぽんこ
爪研いで恋猫闇に君臨す宏虎
雪解川中洲せばめつ迸(ほとばし)るたか子
金柑の一粒づつに遍く陽やよい
春の陽や鯉ゆったりと向き変へるはく子
2018年02月09日
大どんど火柱のうへ月透くるなつき
春日燦キャットタワーに猫丸くやよい
凍道や踏みしめ行けば音軋む隆松
日溜まりや中古自転車店仕舞いたかを
鳥の羽根つけ春禽を撮る漢せいじ
朝日射し綺羅星となる樹氷かな隆松
ひざ掛けに仮置きしては念珠結ふなつき
藍染めの着物バックに吊るし雛治男
雪吊りの松しつらえて湯治宿たか子
俳人には入園割引のどけしや菜々
お地蔵の見つめる野面蕗の薹さつき
在の湖に野生鴛鴦ひしめけりよし女
早春のコンビニずらりといなり寿司よし女
紫のつぼみ見つけしビオラかな明日香
裸保育の声溌剌と寒椿やよい
春寒し足の体操グーチョキパー満天
下萌や明るき色のスニーカー満天
息荒き犬引き連れて猟夫の来三刀
滔々と大河流るる雪解水宏虎
早春の木立に透けてツインビルせいじ
日脚伸ぶ土手走り去る影法師智恵子
春寒しひたと閉ざして名の茶室菜々
真夜中の争乱の声猫の恋宏虎
草伸びてバイモユリだと判明し明日香
競技の笛響くグランド冴え返る治男
冬眠や沼に目覚めし泥蛙智恵子
庭の辺の摘むには惜しき蕗の薹うつぎ
その中に黄金の鯉も春の池はく子
温暖な地に居て吾の雪見旅たか子
先達に混じりて下る枯野坂たかを
梅林の短冊つるす日向道ぽんこ
赤子笑ふ動画の向ふ春隣もとこ
春光に金明竹は金はじくはく子
ベビーカー並ぶ公園春立ちぬさつき
春広場つるぎ操る大道芸ぽんこ
2018年02月08日
茜空鈴音遠のく遍路かな智恵子
水晶の念珠を結はふ春灯下なつき
春寒し靴音響く夜の町満天
臘梅や行き合いの空透かしをりたか子
手を繋ぎよちよち歩きや春うらら智恵子
春立つにマイナス気温の日々つづく満天
窓越に動く雲見て日向ぼこ三刀
門前の赤き手摺に馬酔木咲くぽんこ
木枯らしや冬田の猫に術は無くたかを
早春の尾羽の叩く水面かなうつぎ
手を置けば幹に熱あり日脚伸ぶたか子
多羅葉に書きかけの文字春寒し菜々
梅日和ひそひそ聞こゆ女声宏虎
早春の寺庭師かつぎ来る長梯子よし女
基準木なる梅は今一分咲きせいじ
手相見に両手広ぐる春うれひなつき
石庭の砂紋のままに春の雪さつき
まんさくのちりちり少し伸びてきて明日香
時流れ土柱に変化春の雨治男
眼科医の満席なりし春初め治男
笹鳴きに誘はれ登る男坂やよい
描く人の面差しに似て雛の顔やよい
一声の初音聴かむと獣径宏虎
鳥が食う喉きちきちに冬菜かなたかを
長靴と犬の足跡雪の朝うつぎ
茶屋ごとに床几に鎮座雪達磨さつき
淡雪や悲恋の塚に膝つけば菜々
スーパーの棚閑散や豪雪禍隆松
盆梅の幹はさながら勘亭流せいじ
沈丁の香ふくらむ神の庭ぽんこ
立春や夫手作りの卵焼きよし女
凍つる空オリオンだけが煌めいてもとこ
2018年02月07日
極寒に半袖徹す通学童ぽんこ
境内の絵馬に傘なす梅笑ふ智恵子
耐えて待つ立春寒波遠のくを三刀
豪雪や名だたる大樹枝こぼす智恵子
霜どけの跡かも土の尖りけりたか子
春きざす四囲の山々丸み帯び明日香
春めくや畑に真面目な老農夫よし女
魞挿しの舟のそびらに比良の山宏虎
初午の千本鳥居人いきれなつき
冬枯れの沼池ぽつり水鳥やもとこ
石地蔵雪の帽子をみな被りさつき
春近し谷戸の翁の高笑ひよう子
歯科医院帰りやマスク手放せずこすもす
吹雪く橋奥歯噛みしめバイク馳すやよい
梅が枝の神籤くくられ風孕むぽんこ
白梅の空の蒼きにほつほつと満天
初午や五段にかざる京野菜なつき
園丁の懇ろにとる霜囲せいじ
夫に買ふバレンタインのチョコレートよし女
いつの間に末黒の芒点点と明日香
嗅覚を尖らせてなほ梅探る更紗
春暁や早や通学の列過ぎるこすもす
廃屋の金柑実る軒下かなたかを
風光る四点杖つく一歩より更紗
園児らの飛び跳ねる声下萌ゆる満天
道標の雪払いのけ山路ゆくさつき
毬ひとつ流れ途絶えし冬の川たかを
早春の中山寺にみくじ買ふたか子
洞深く父の遺愛の梅真白菜々
園ぬくし五百米余を二周せいじ
樹間よりはげしく鳴く鳥春を呼ぶ宏虎
2018年02月06日
早春の光あまねしとんびの輪三刀
梅林の梢の先の立観音ぽんこ
庭畑の鶫こちらに二礼するたかを
オブジェのごと枝の氷柱は風に揺れぽんこ
頑張るやコンピユ−タ買う受験子へ治男
風ゆるむ野仏に敷く仏の座智恵子
小さき靴草踏みしめる春近しもとこ
公園に人影もなく春寒し満天
遠足児鳴らす鶯張りマーチなつき
梅堅し墓前ぬかずく恩師惜し宏虎
はやぶさの降下告げ合ふカメラマンせいじ
里山の墓碑に無垢なす雪衣智恵子
美容院お客にバレンタインチョコよし女
石垣の隙間現わる春陽射しよう子
近づきし吾の誕生日雛飾るやよい
針山のごとくに畦の霜柱そうけい
春寒し目鼻欠けたる石仏菜々
楼門につづく急磴梅ふふむやよい
如月の海は白かり波立ちて更紗
ポタポタと新聞に落つ春霙こすもす
久に出し庭にもしやの蕗の薹うつぎ
彩(いろ)と云ふ色には未だ梅ふふむたか子
春寒しビル風に老いあふられて菜々
花咲くや雪に埋もれし花スミレともえ
地つづきの鶴亀石や氷る池なつき
頬撫でる山気の硬し涅槃西風宏虎
雪しまく通行止めの太鼓橋さつき
春光に背中押されて庭仕事明日香
近隣と励ましあひつ雪を掻くそうけい
春光を浴びもやもやの消えて行く明日香
子と私雪と墨なり早起き癖治男
朝寝して幼稚園児に起こさるるこすもす
願掛けのよだれ掛け多々風二月たか子
撮り損ねたりはやぶさの急降下せいじ
静けさや車途絶えて冬陽舞うたかを
休校となりて一ト日雪遊びさつき
立退きのビルの解体春寒し満天
どの道をとるも凍りて家籠るよし女
2018年02月05日
影絵の手机上にひらり日脚伸ぶやよい
裸木の上枝にかかる雲まぶしせいじ
信号の夜に三色冴返る満天
足摺岬に怒涛打ち寄せ下萌ゆる宏虎
買い出しに自転車こぐや冴え返る治男
蟷螂の卵見つけし吉事かな明日香
誕生日子より電話の雪便りなつき
豆撒きの終わるや否や鳩の来るさつき
寒波急ダウンジャケット役立たずさつき
墓碑にしばし戯るごとく春の雪はく子
万蕾梅の枝先紅ほのかたか子
造成地凹凸通りに雪積もるこすもす
まだまだとペダル立ち漕ぎ北風の町たかを
歌劇ガール立ち見台より福は内ぽんこ
春寒し通り過ぎゆく救急車満天
大根煮るほろほろなりしスペアリブもとこ
仏壇に母享年の年の豆なつき
温室の背伸ばす嫗の影動くよう子
チョロチョロと歌ふ小川や蕗の薹智恵子
雪の窓外出思案す幾たびもよし女
春光の陽を見上ぐればまばゆくて明日香
寒波襲来天気図いよよ渦巻いて菜々
立春のジム四駆車のでんとをりよし女
潮の香を撒きて浜辺に若布干す宏虎
群れ鴉の進路を阻む春疾風三刀
二ン月の風廻したる観覧車たか子
紅白の垣に椿や家浮かぶ治男
自転車の紅葉マークに冬陽射すたかを
幔幕の風の膨らみ鬼は外ぽんこ
春立つや否や御雛の展示会せいじ
カレンダー通りに晴れて春兆すこすもす
寒波襲来どこに隠れた鳩すずめ菜々
温室の背伸ばす嫗の影動くよう子
川近くなりて弥増す寒さかなやよい
冬の海釣れぬ岩場にガザミ捕る智恵子
2018年02月04日
参拝の子も手作りのマスクしてよし女
山茶花や空家の門前賑わいてこすもす
峠路猿が振り向く春初め治男
ベランダの干し物乱す春疾風満天
汀すぐ肥りし鴨の居並びぬせいじ
恵方巻残りを今朝の朝食にともえ
冴返る衿立てて待つ踏切に満天
風花や明日の積雪案じけりこすもす
再建の五重塔や春立ちぬたか子
蕎麦刈りて婆手作りの蕎麦枕智恵子
雪払い樹樹の撥たる吾は笑む治男
芝を焼く陣広ぐごと炎の走り菜々
発声練習兼ねて恙の鬼やらひうつぎ
一羽来る千鳥居ぬかと佇めばよし女
「寒いね」に始まる日々のご挨拶やよい
どんどの火少し離れて消防車三刀
軽トラの中で行厨日向ぼこせいじ
雪の原微かに続く水流の音たかを
松手入れ庭師支える命綱ぽんこ
立春やつぎつぎ予定飛び込みて明日香
豆撒き会ピンクの半被選びけりなつき
節分の鬼役要らず豆を食むもとこ
朝ごとに春光を愛づ厨窓明日香
ローカル線乗り換へてより窓に雪さつき
雪解けや注ぐ川の譜ひろげたり智恵子
春立つや綿雲ふはりと玻璃透けるはく子
豆撒きをにらめつけたる鬼瓦ぽんこ
明王へ撒く豆しかと背に浴びるなつき
立春や緩みし心締め直す宏虎
夫機嫌嫁よりバレンタインチョコ菜々
片手には載らぬ齢や年の豆宏虎
春立つや旅のカタログ品定めやよい
探梅や今年遅しと土地の人たか子
雪屋根の先に白雲空青したかを
律儀なる節分草よ時違へずうつぎ
e megumi 恵方巻残りを今朝の朝食にともえ
泥葱の香まで包まず新聞紙よう子
2018年02月03日
我が年の半分にして年の豆満天
大助花子笑顔ふりまき豆を撒く菜々
消雪の飛沫まとめし氷柱かな隆松
列島に招かざる客寒波長居ぽんこ
警備員ものものし過ぎ節分会たか子
淡雪や木々の鴉の声すがしたかを
給油所のおまけお面と追儺豆うつぎ
寒肥す己が渇きの癒えにけりうつぎ
大空へ浄火音立つ厄落としよし女
校舎からショパンのワルツ春隣やよい
探梅の丘を越えども花は見ずぽんこ
恵方巻に鰯も添えてゆうげかなこすもす
庭仕事楽しくなって春隣明日香
守り札懐しまひ鬼やらひなつき
箒の目はっきり残る雪解かなたかを
冬霧に尾灯連なる跨線橋はく子
園の池今は汚泥や日脚伸ぶせいじ
鬼は外逃げる園長楽しそう智恵子
ぴょんぴょんと判らぬ草の伸びてきて明日香
冬の霧飲み込み山を街並みをはく子
年女厄除けもせり追儺寺なつき
振舞の汁粉吹き吹く節分会三刀
狛犬のそば重ね売る恵方巻きよし女
丸かぶり出来ずにカット恵方巻こすもす
憧れの門に一礼受験生智恵子
雪崩跡地形の変り影つくる宏虎
島巡り太っちょ猫の日向ぼこもとこ
もくれんの花芽太りに太りけりせいじ
わろてんかとばかりにてんさん豆を撒く菜々
味噌玉や投げて小突かれ撫でられてやよい
節分や種類数多の恵方巻き満天
ときに枝揺らし剪定進めけりたか子
年の豆声を殺して撒きにけり宏虎
2018年02月02日
恐ろしや山の慟哭大雪崩宏虎
窓越しに溜め息大き残り雪智恵子
手術後に冬日中天医師笑顔治男
強霜や白髪となりし竜の髭よし女
稲荷社の鳥居幾つや街二月ぽんこ
廃線や野原となりて蕗の薹智恵子
冬すみれ雨滴にきらり朝日影やよい
真夜中に屋根踏み外す猫の恋宏虎
大型車に挟まれ雪の道走るよし女
歌劇場の大屋根小屋根風花すうつぎ
二月来て売り場華やぐチョコレート満天
千木褪する末社へと霜柱踏むなつき
蕗味噌になくてはならぬ吟醸酒さつき
白々と街にかぶさる寒霞たか子
自転車を乗り回す子や日脚延ぶこすもす
碑が要同心円に梅ふふむせいじ
あたたかやトップ画面に夕日の景菜々
市松模様めく瓦屋根春隣こすもす
軽き音して崩れたる枯葎せいじ
切支丹燈籠跡や冬日燦治男
一筋の煙をあげて冬山家みどり
大寒や過疎地を走る選挙カー三刀
二月来て暦に記す健診日満天
待春の南国への旅即決まるはく子
冬の月地球に呑まれくらがりにもとこ
身に入むやごみ減量の講演会菜々
ウインドーつい春の色探しをりたか子
春立つや公開講座申し込むよう子
受験子を見送り厨に葱刻む更紗
味噌となる大豆浸すや寒の水やよい
朝拝の三度読む経息白しなつき
街の灯の柔にまたたく春隣ぽんこ
2018年02月01日
寒さ耐え月に影なす地球観る智恵子
お山焼き果つ朝鹿の常ならむなつき
朝市のいつもの場所や頬かむりよう子
けなげにも耐えに耐えにし雪割草宏虎
水禽の一挙一動追ふレンズせいじ
雲だらけ多分今宵は寒満月隆松
遠ざかる太鼓と読経や寒行僧こすもす
路地裏の赤のひと際実千両ぽんこ
待春の雨となりたる誕生日菜々
メタセコイアを透く日の光春隣うつぎ
寒桜空に溶けいるごとし咲く満天
路地の猫のろのろ行くや日脚伸ぶたか子
雨粒のきらりと光る冬芽かなぽんこ
ドイツ兵の造りし橋や藪椿治男
レンズ砲かまへて日向ぼこりかなせいじ
雪晴れや東京タワー赤聳え智恵子
寒雀ギリシャの角でころころともとこ
七十二個も食べれるかしら年の豆こすもす
月蝕や出たり入ったり着膨れてやよい
大雪崩山小屋騒ぎヘリの飛ぶ宏虎
初天神合格祈願絵馬満杯よし女
蝕進む月は中天凍てつのるはく子
蓋取れば盛り上がりたるおでん種たか子
梅開く鳩まみれなる婆一人よし女
庭隅に残雪光るくもり空たかを
朝戸開け庭木に積る雪ぬくし明日香
如月の雨に戸惑ふ外出に満天
枝の先雪と見る間に雨しずく明日香
凍星や月蝕よぎる飛行機灯やよい
信楽狸雨に洗われ春を待つ菜々
寒禽の啄ばむ青菜喉いっぱいたかを
冰面に朝日の満てり神の池なつき
春隣両足挙げし招き猫三刀
春近し読者の手紙添削され治男
2018年01月31日
軒しづく止みて夕の氷柱消ゆ智恵子
立ちつくす足より凍つる皆既月食やよい
凍て返る空に妖しく月昇る明日香
袖垣にちらり花弁の水仙花ぽんこ
右手だけ手袋脱ぎてスマホ繰るうつぎ
凍て空に神々しきや黒き月智恵子
同い年と知りし親しさ春隣たか子
メール写真撮らんと作る雪だるまこすもす
月蝕にこころ満つれど総身凍つ菜々
切り立ちしアポロンの丘雪の声もとこ
待て待てと蕾続々梅花開くたかを
春待つや主婦混みあへる美容室満天
赤靴生高飛び習う寒の風治男
今まさに皆既月食凍る夜ぽんこ
どんど火に頬染め舞へり春日巫女なつき
月食に時めく夫やちゃんちゃんこなつき
地団駄の靴跡しるき霜柱よし女
長靴や雪を知らない地下の街たかを
華やぎて影まで紅し実千両宏虎
抽んでしマクドのМは春の門せいじ
真っ直ぐに空へ張り出す冬木の芽こすもす
雪のマラソン三歳の子に大拍手よし女
もったりとおぼろに寒の月昇る明日香
残雪を抱き山湖の鎮まりぬ宏虎
節分の恵方巻き予約急かす声満天
長寿会の新年の旅土柱へと治男
赤黒き皆既月食星冴ゆるやよい
大太鼓とどろく境内鬼やらいはく子
蝕すすむほどに赤銅冬の月菜々
野の端の寒梅開く一二輪三刀
三寒を押しやり四温やって来るたか子
田を噛みし深き轍に草萌えるせいじ
2018年01月30日
菜の花の寺門花やぐ黄の明かりぽんこ
花の本旅の本買ひ春を待つ菜々
さきがけの菜の花うれしランチかなたか子
ちゃんちゃんこ用ある時は手を挙げてうつぎ
打ちまくる太鼓に激すお山焼なつき
待春の街にウインドウショッピング菜々
行く先は板に聞いてとスキー場智恵子
冬ざれや校長日課の門を掃くやよい
ゲレンデの風追いかけて滑走す智恵子
沈丁花結ぶみくじに息詰詰めてぽんこ
グランドの半ば冬陽や立ち尽くす師治男
瑠璃紺の空深まれりお山焼なつき
病院の入口三段冬銀河よう子
待春の月皓々と町照らすはく子
コンサートへ絵画展へと春隣満天
天神社の梅ほころびぬ子の触れる治男
竹で戌つくりし園や春隣せいじ
流れゆく雲に紛れて冬木の芽せいじ
マイカーの外出久し春隣こすもす
寒月の月蝕見るてふ期待濃したか子
春隣と思えるのは玻璃の内明日香
鐘一打諸行無常に冴え返る宏虎
望楼の闇を焦がして芝を焼くやよい
食べ終えて猫やのそりとストーブ前たかを
駅前の葉牡丹オブジェ華やぎぬ満天
薄雲の欠片も無くて月氷るこすもす
群分かつ雀の大群冬田かなたかを
屹立の連山光る雪景色三刀
錫杖の行列厳し凍て返る宏虎
水やりはお昼と決める北颪明日香
2018年01月29日
つかの間の雪晴れ惜しみ万歩計よう子
凍てて尚庭大根のみずみずし菜々
風花や窓辺に独り立つ漢三刀
仲人せし青年逝くや冬の雨治男
薄氷や端にくちばし入れる鵯明日香
箒目の立つ参道に冬日洩るせいじ
湯気払ふ妻の口元蕎麦湯かな隆松
芝焼く火たちまち岬をのみこめりやよい
たもとほる神社の杜の梅固しせいじ
雪の花窓ガラスへと踊り来るよし女
氷面鏡固さ確かむペンの尻ぽんこ
横四人若き女性の春の街たかを
袈裟懸けに獲物を狙ふ寒鴉ぽんこ
ロゼットのほうれん草をそっと採り明日香
祭壇に菊五十余冬に葬儀治男
鉛空解けて陽射しや春かほる智恵子
人影に鴨一斉に陣を解くよし女
行き倒れの難行苦行雪女宏虎
朝日待つカメラの先の河氷智恵子
葉を落とし輪廻の冬芽しかとありたか子
待たされても許せる暖か待合室こすもす
芝焼きや女子弓道部火矢放つやよい
悴みて慣れたる鍵に戸惑ひぬたか子
ハイヒールに白きスカートの春近し満天
アルプスの行方は暴る雪解川宏虎
着ぐるみの鬼に泣く子や節分祭菜々
寒晴れへ駅の階段元気よくはく子
水占の池の氷を割りて浸くなつき
耳慣れぬ雪しずる音箸を置くたかを
通学電車マフラーのみの女子高生こすもす
木漏れ日を啄んで居る寒の禽うつぎ
春待つや茶店賑はふをみなたち満天
大どんど竹を焦がしてかっぽ酒なつき
2018年01月28日
御手洗の細き水抱き氷張るぽんこ
日曜の冬のグランド各種競技治男
すっぽりとマイカー被う今朝の雪こすもす
鏡池の山よりひょいと鳰浮かぶやよい
街路樹の枯木賑はす群雀満天
この雪に田の神さあもたまげをりよし女
寒風にたこ焼き匂ふ裏の道満天
リハビリの歩行訓練春兆す宏虎
枯木立越えて白雲次々とたかを
風花や京都三川見晴るかすはく子
霜解けて道は一面でこぼこによし女
マスクして医師も患者も濁り声たか子
豪雪や身動きならぬ風見鶏智恵子
狭まりし池に犇めく鴨の群せいじ
寒晴れへ城の鯱尾を跳ねて菜々
雪模様鮎の塩焼き炭の赤たかを
真っ直ぐに枯し枝枝青空へ治男
狭庭にて寒木瓜咲くを見つけたり宏虎
水抜きし池磐石のごと凍るせいじ
お山焼き遠目に立ちて熱る顔なつき
プードルめく雲ぽっかりと冬うららやよい
春を待つ厨シチューの蒸気満つよう子
白き息連なって行く通学路たか子
浄めの弓おーと権禰宜節分祭菜々
折れし枝望みを繋ぐ樹氷かな智恵子
煌めける野外彫刻春隣三刀
粕汁のお代わりしたき馳走かなあさこ
蹲踞の次第にゆるぶ水面鏡ぽんこ
氷面に霰降りつむ浮見堂なつき
2018年01月27日
幾千のうさぎとなりて霰飛ぶせいじ
覚悟して寒波居座る外出に満天
風花や地に着くとみせ舞い上がるたか子
公園の裸木揺らす猿の声三刀
朝の日に霜ゆるゆると溶け始むたか子
窓開けて換気する間の雪見かなこすもす
奥の院道ざくざくと霜柱なつき
夕間暮れ赤さに気づく実万両治男
江ノ電や窓に吹雪きてかすむ海智恵子
初雪や庭一面のすべて白ともえ
松林入れば落葉に足取られよし女
黄パンジー揺られて今や飛び立たんたかを
雪の朝S字カーブのブーツ跡よう子
残雪をわざわざ踏み行く風の子ら智恵子
真つ白の町を荘厳冬日出づはく子
厚氷亀閉じこもり微動せずぽんこ
石蕗の道島にひとつの教会へ菜々
風花や風の間にまに流れゆく宏虎
大どんど社丸ごと水掛けりなつき
寒牡丹そばに雅な名札立てよし女
大枯野真中を走る高速道明日香
石蕗は黄に受難の歴史この島に菜々
風花や紅茶の香り引き立てしぽんこ
強き風金柑揺れて鵯も揺れたかを
雪解水はじけて窓に煌めけりせいじ
薄氷を賑やかに踏み登校子満天
花立ても凍り一輪氷中花明日香
大北風に逆らひ登る坂険しやよい
悴める僧の行脚は修行なり宏虎
外出はポスト迄のみ冬籠りこすもす
受験期や老いもラジオで英会話治男
雑賀衆の城跡といふ冬菜畑やよい
2018年01月26日
青空にくるくる回る凧日和ぽんこ
湧水のひと隅に群れ寒の鯉やよい
地蔵堂湯呑の湯気や地蔵様たかを
応援も一糸乱れぬラグビー場宏虎
風止んでいつしか庭は雪化粧菜々
風花や三々五々に下校生うつぎ
手作業の除雪の休み休みかなこすもす
雪合戦団地に久し子らの声智恵子
ごみネット上手捲る寒鴉満天
枯れ芒一本づつに雀ゐて明日香
風花や光を返す椿の葉三刀
待春のランチョンマットは花柄に菜々
積雪や広く見えたりゴルフ場治男
一両車凪の房総水仙郷智恵子
道路まで庭の雪掻き遅々としてこすもす
片陰に残りし雪の足の跡よう子
雪国の雪も積み来てトラック便やよい
初雪のふはりと包む菜園を満天
相撲甚句合いの手すべる悴む手なつき
積もるほどでもなく粉雪舞ひにけりはく子
風花や傘をさそうか見てようかたか子
風花の突然見えて来る角度たか子
寒風がドアあけくれクリニックよし女
日溜りに風花ふつと消えにけりせいじ
蹲踞に大気閉じ込め厚氷ぽんこ
見上げれば今は枯木よサクラ言うたかを
雪被り庭木一景狭庭かな宏虎
目出し帽被る呼び込み冬祭なつき
老いてなお頭声発声歌唱初め治男
終業のチャイムに鴨の飛び立ちぬせいじ
2018年01月25日
音立てて青き空より霰降る満天
石蹴りつつ下校子等や破れ障子治男
雪解田の斑に紛れ白き鳥たかを
実南天行宮名残の井戸に添ひ菜々
強風に氷柱のすだれ揺れ動くぽんこ
橇右に曲がれど母の受け止めりなつき
大雪崩自然の猛威形変ゆ宏虎
ガラス戸を叩ける風や寒玉子よし女
大寒や新築の梁乾く音やよい
遊ぶごと畝間氷を割るカラス明日香
落ち椿紅敷く島や落花の美智恵子
実南天紅白植えて垣根越し有香
籾殻に埋めて農の寒玉子うつぎ
声掛け合い冬の凧揚げ親子の手治男
近道にせせらぎもあり初観音よし女
空つぽの冷凍室に雪だるませいじ
咳込んで披講の番の四苦八苦たか子
足跡も無き雪道を歩きけりこすもす
絵仲間の近況交はすや筆初め満天
雪だるま家族を橇に乗せ帰るなつき
道端の雪解け濡らす光る道智恵子
大寒波ポタリともせぬ蛇口かなよう子
家族連れ行楽待たれ日脚伸ぶ宏虎
木枯しや夜半の雨戸を叩きづめやよい
隙間風誰が来たかと戸を開けるたかを
枯葉舞ふ二度振り返る雀かと明日香
大寒の街へ音立てハイヒール菜々
頬を刺す風を往なする寒九かなぽんこ
犬走の足跡は猫雪の朝こすもす
冬は鍋書き置き通り妻の留守せいじ
壺に挿す蝋梅ほろほろ香をこぼすはく子
正座して譜面音読寒復習三刀
2018年01月24日
毎日の小さき反省黄水仙たか子
大寒の靴音ひびくオフィス街菜々
寒禽やピィと一声狭庭越えたかを
地下道を駆け抜くる子ら寒風裡なつき
数本の木にぶら下がる氷柱かなぽんこ
のたりのたり蒼き浦曲や小六月やよい
枝枝の縁取り完璧雪積もるこすもす
雪警報当たらず児らの登校すこすもす
見覚えのありし癖字の年賀状そうけい
春を待つ雪のニュースを聞きながらはく子
西向きの墓多くあり冬の虹治男
雪解けて子等の訪問忽然とたかを
本尊のお笠被りて初観音なつき
飲み干せし薬包かさね寒月夜更紗
奥宮の神鈴響く寒九かなぽんこ
降り積もる雪に家路の遠きかな智恵子
遺言状万が一にと凍て返る宏虎
引越しの我を見守る雪だるませいじ
空っ風葉裏白々くるくると明日香
廃校に残るグランド虎落笛うつぎ
春遠からじ麻痺せし腕を支へゐて更紗
実南天濡れ縁づたひに上手水菜々
大雪や車つぎつぎ置き去りに智恵子
庭隅の風の形に残る雪よし女
まろやかにカレーに入れるや寒卵満天
渇水期煉瓦造りの水道局治男
日だまりの軒に整列寒すずめやよい
氏神の御神酒に酔ひし若い衆そうけい
雑踏に咳込む人を避けてをりたか子
探梅や句帳と竹の杖一本三刀
吹雪く中ヤクルトレディ走り去るよし女
大寒を今年ほど身にしみてをり明日香
火事跡の斜に立つ柱鎮もれりよう子
引越しの置土産とす雪だるませいじ
濯ぎものを干す手悴み手間取りぬ満天
月冴ゆる安達原の婆恐し宏虎
2018年01月23日
駅伝選手皆の遠きを見る眼たかを
大雪に喜ぶ子らと異邦人智恵子
冬凪へ長き水脈ひく巨大船やよい
診察を二時間待つや吹雪おり治男
待春の列島雪のニュ―ス満つはく子
ベランダの手摺に小さき雪だるませいじ
大根や同じ値ならと両天秤隆松
波照間の黒糖ふふみ冬籠うつぎ
満開の蝋梅見つめ安堵するあさこ
大寒や指の切り傷ヒリヒリとはく子
底冷えや哀愁含むミュージック宏虎
まほろばの色抜け切った 枯野かな明日香
蕪白し葉と共刻み塩漬けに満天
虎落笛夜半不気味に窓騒ぐ宏虎
英字読めずメガネ新調春支度治男
水仙郷冲の小舟を見晴るかすさつき
とろろ汁寂しい時は音立てて菜々
傘さしてくるる人あり寒の雨せいじ
山肌のすべて隠さる雪化粧ぽんこ
風花す洗濯物は軒下にあさこ
透けていた枯れ木立やや混み合ひて明日香
豊作の白菜頭括られて有香
山茶花の散り敷く歩道ゆっくりと満天
遥か沖に国生みの島寒日和やよい
子に従ひ二十日正月スマホ換ふなつき
外遊び過ぎたる猫や室の花たかを
離乳食もりもり食ぶ子春待てりなつき
ローカル線屋根に雪解の雫ありたか子
とろろ汁すすればふる里まなうらに菜々
控えめに過ごす晩年枇杷の花三刀
橋梁を駆れば強き雪と風よし女
お気に入り丹前の袖綻びぬよう子
レポのアナ変化しゆくや雪女郎隆松
北風に揺るる木の影カーテンにこすもす
雪固落つ猫飛び跳ねて疾走す智恵子
色変えぬ松は川面に触れんばかりぽんこ
二十日正月酒豪が一人くだを巻くよし女
悴みて知覚の戻る間(ま)の不動たか子
北風や庭木の揺れの止みまなしこすもす
2018年01月22日
着膨れの漢旗振る交差点三刀
乱れたる轍幾本みぞれ雪こすもす
駐車場轍乱れて雪の夜こすもす
時雨坂来る汽車型の園児バスよし女
探梅の日当たるところめざしけりさつき
雪催雲一枚の暗さかなたか子
竹林に洩るる笹鳴き露天の湯やよい
寒の空ふわり浮かぶ露天湯にはく子
人気無き狭き路地裏蠟梅の香ぽんこ
墨絵めき里にしんしん雪積もる智恵子
寒牡丹囲はれ不自由侭ならず宏虎
寒菊を墓に供えし故人の声治男
街灯に霙きらめき闇に消ゆよう子
背を丸め集団登校息白し満天
水仙花生き生きなれど二つ折れぽんこ
寒肥を枝避けて掘る狭庭かな宏虎
身障者と歌唱練習春近し治男
実南天赤き実神へ仏へと有香
駅までの相合傘や新年会せいじ
髪すなほ自転車乗りて冬青空もとこ
厨窓雨がみぞれになってをり明日香
三寒の雨に籠りて俳句本満天
雪だるま誰が作りし無人駅智恵子
大寒や痩せも太っちょも露天湯にはく子
掘り出し物さがす春着の女かななつき
おひたしにと庭畑に引く法蓮草菜々
老犬のようやく排尿春の坂たかを
野を焼かれ猫毛繕いいつまでもたかを
百磴の城の裏坂落椿やよい
新年会はや「せごどん」といふお酒せいじ
小さくとも藁しかと乗せ寒牡丹たか子
骨董市目当てに出かく初観音なつき
大寒や老いの背いよよ丸くなる菜々
酸欠の無きこの家の隙間風うつぎ
大根を三本提げて美容院よし女
2018年01月21日
風の道選び裏庭大根干す三刀
冬の虫どこへ帰るや加工芝たかを
冬萌やビオトープなるプランターせいじ
冬青空いろとりどりの貨車過ぎて更紗
父祖の地の何年ぶりや梅探るうつぎ
水替へて更に匂ふや供華の梅やよい
庭梅のいつ咲き初むか胸はづむ明日香
平均年齢七十五才女正月こすもす
自転車を抜く子のランナ−春近し治男
グランドを走る学生手袋して治男
蝋梅よ来年こそは花つけよせいじ
寒最中阿弥陀の顔に皺のなし宏虎
ビル底の宮はひだまり梅蕾む菜々
ジョギングの人増へてきし寒日和満天
かくれんぼ雪下野菜の輝けり智恵子
寒鴉威嚇して跳ぶ朝の森もとこ
しなやかに的を射抜きし寒三日月更紗
寒晴や輝く白の斜張橋満天
デンされて頬っぺた真っ赤冬ぬくしたか子
骨酒や囲炉裏に乾ぶ鮎入れてなつき
末の子の進路も決まり春隣はく子
薄目閉づ十六羅漢山眠るなつき
出し抜けのかんき寒気と大騒ぎたか子
畑仕事日脚伸ぶだけ長くなる明日香
大寒の家事さくさくと寒ゆるぶやよい
シテらしくゆっくり語る謡初宏虎
テニス後の手首いたわり春を待つぽんこ
三日月愈々赤し息白したかを
大寒や気合いを入れて窓全開よう子
大寒の靴音高く賀にまかる菜々
寒暁に朝刊配るバイク音ぽんこ
此の上の長生き望み寒の水ともえ
雪道を登る僧侶の草鞋かな智恵子
明日ひらく蕾に触るる探梅行さつき
山茶花の奥より鳥の声あまたさつき
2018年01月20日
平然と猫の横切る庭四温せいじ
冬夕焼東の山も茜色明日香
前のめりなりて藁苞寒牡丹さつき
自転車の前に飛び出す厚着の子治男
ボロ市や腕組み解かぬ根比べなつき
電線をせっせと雪掻く野リスかな智恵子
踊り好きの媼の通夜や冬銀河こすもす
大寒の今日の外出覚悟して満天
土混じり曼荼羅模様雪だるま宏虎
枯蓮の満目荒涼水を刺すぽんこ
ガレージの鉢に犇めく水仙花せいじ
老いの春天神参りへ花の靴菜々
ひれさえも微動だにせぬ寒の鯉たか子
山茶花の垣を視界に男坂ぽんこ
安産祈願の夫婦粛々春近しやよい
瓔珞の一粒こぼれ竜の玉うつぎ
大寒を身構ふ夫の寝坊かななつき
雪積るのっぺらぼうの野の仏宏虎
勤務後に子遊ばす父冬の園治男
通り過ぎてより気づかされ寒桜こすもす
向かい風猫の疾走冬田かなたかを
北風に向う歩き始めし幼子やもとこ
寒椿紅一輪を青空に満天
襲名の太夫不惑や千代の春よう子
冬耕を忍び見下ろす山烏智恵子
裸木の枝天心へエイエイオーやよい
ゴミ袋だいじに突つく寒鴉たかを
真直ぐな背筋の漢寒肥撒く三刀
門四方へ開けて千年梅の宮菜々
コンビニに妻のパシリや冬三日月隆松
2018年01月19日
初写経大曼陀羅の掛けられてうつぎ
北端の浪立つ冬の宗谷かな小袖
風花舞ふ疎水へ架けて朱塗橋菜々
車椅子降りて一二歩春隣さつき
猫飲むや取り替えし水の冷たさたかを
二度嬉し切手シートのお年玉せいじ
叔父眠る忠魂碑の楠冬芽出る治男
住職に大根もらい句会果つよう子
宮の猫堂々屋根に日向ぼこ満天
俯瞰する大河耀く春隣やよい
城塁の裾に侍りて水仙花やよい
牡蠣焼くや殻の中にて身をちさくともえ
男一人ゆく大寒の大干潟よし女
青い目も手水の慣れて寒の水たか子
ビーフシチュウことこと煮込み冬籠る菜々
残り潮キラリキラ磯千鳥かとよし女
ぶらんこに老いて集まり冬日向もとこ
まだ温き皮一枚に楮剥ぐなつき
無音なる雪原つらなる電波塔智恵子
花のごと樹氷咲かせし大欅なおこ
日射しては此処にいるよと龍の玉うつぎ
まなかいに幼遊ばせ日向ぼこぽんこ
寒月や高きに細き爪のごとたか子
峠道右手に左手に雪襖隆松
竹はぜる度に歓声どんど焼きなおこ
エレクトーンの練習佳境春隣こすもす
甘き香に鼻つける子や楮剥ぐなつき
ベランダの蕾ほつほつ桜草はく子
枯木立素性それぞれ明らかにたかを
残り潮過ぎる孤高の千鳥かな三刀
泥車どろ野菜連れ初荷来る智恵子
贔屓力士の復活願ひ春を待つこすもす
玻璃越しの赤い毛氈雛人形ぽんこ
神様のお下がり貰う女正月治男
子ら揃ひ鍋を囲める夕べかなみどり
母と子の自転車軽し寒ゆるむせいじ
断崖に傾ぐ老松色変へずみどり
青竹に柄杓整然寒の宮満天
2018年01月18日
凍てし夜の灯の煌々と稲荷神うつぎ
容赦なく北風は音立て高階へはく子
寒うらら入り口数多の天神さん満天
みちのくの冬菜の土やひだの奥たか子
足早の友の手招く探梅行さつき
句座真中机上の清し水仙花満天
父と母にぶらさがり行く宮小春やよい
箱一杯歯固めの石寒の宮こすもす
冬霧の川半分を占めてをり明日香
風花の浜ランニング生徒どちこすもす
夜の九時にサツカ−する声灯火まぶし治男
安心し炬燵に入り猫は寝子宏虎
おふるまひ鏡開の餅焦がしなつき
花落ちて下段に混ざる冬椿たかを
四温晴れ肩の力の抜けてゆく明日香
太棹のもれくる扉餅花ゆよう子
老犬のガニ股歩き北風楽したかを
冬ざれの野をとりどりの服の列三刀
乗り遅れ駅のベンチの日向ぼこぽんこ
冬晴や化粧崩れの山見ゆる隆松
寒日和カメラの一団にぎやかに菜々
納め札の山を選り分く宮守女やよい
一穢なき空ほんのりと冬木の芽宏虎
初観音枝満開にみくじ結ふなつき
夕映えの生駒連山春近しせいじ
寒椿きさいの宮あとひっそりと菜々
冬うららツインタワーの屋根光るせいじ
立ち寄り湯斑らの森に笹鳴きす智恵子
ラガーらの湿布の脚や咆哮すたか子
垣根下幼児見つける帰り花治男
山茶花のくれない新た散りてなほぽんこ
寒釣りや岩に成りきる影法師智恵子
2018年01月17日
一句選に抱負など述べ初句会うつぎ
庭木々に静かに揺らす寒の雨満天
駅員の荷物介助や冬ぬくしやよい
冬萌ゆる宮の起こりの碑に菜々
冬落暉その先見んと舞う鴉たかを
竹林に焚火の煙爆ずる音せいじ
飛び込むや掛湯冷たし露天風呂たかを
托鉢の僧落ち葉踏む音かすかともえ
灰神楽肩に背中にどんど焼きなおこ
小正月鯛のあら煮の旨しかなたか子
広池のいよいよ白し鴨の水尾よし女
路地四温ついと消えたる二人連れ菜々
予約診抜糸予定や寒の雨こすもす
大木を映す涸れ川砂の紋ぽんこ
鶏の雄叫びあぐる成木責めなつき
丹精の干柿つつくのはだあれ明日香
通院の薬袋に片時雨よし女
雨音の止みて外灯雪しまく智恵子
初風呂や祖父より順に吾れ最後治男
火に当たる掌の裏表凍てし夜宏虎
遊び心も気付きも足らず初句会こすもす
恙なき笑顔の揃ふ初句会やよい
世の移りついていけずや山眠る宏虎
寒の雨静かに阪神震災忌はく子
裸木を揺らして鳥の羽ばたけり更紗
枯れ菊に夕陽の当たり老いも美し治男
残業や窓下にしんしん積もる雪智恵子
老いに添うあつたかブーツ買ひて寒はく子
満潮の河口を選び鴨の陣三刀
一処枯蘆群れる安息場ぽんこ
ゆつたりと仔牛藁食む息白しなつき
寒月や子に忍ばせし勝守更紗
錠剤を喉にするりと寒の水満天
背ナの児と祈る息災どんど焼きよう子
神様の火とはやす児らとんど燃ゆたか子
頬つぺたに灰の貼りつくとんどかななおこ
冬野菜夫の畑のありがたみ明日香
寒の雨この震災禍忘れまじせいじ
2018年01月16日
ワイパーの音たて滑る霜の朝智恵子
一句メモ手袋脱ぐを惜しみけりよし女
万蕾の梅に祈願の絵馬多くぽんこ
炭焼夫リズムよく薪積み上ぐるなつき
名物のコロッケに列小正月たか子
何時の間に落ちたか新し落ち椿ともえ
塀越しに肩に触れくる蝋梅花せいじ
冬くもり瞼に絡む落暉かなたかを
アーケード鳥居の飾り初天神たか子
左義長へ善男善女行き違ふせいじ
学び舎の消灯忘れし冴える夜満天
添書きの胸熱くなる年賀状宏虎
風音の狭庭華やぐ真弓の実よし女
淡いユキそっととどけた北の風たかを
夕仕度包丁片手に冬菜畑三刀
小正月祖父母の顔を浮かべ祈念治男
花梨の実一つ残れり成木責めなつき
初市や天守をのぞむ西の丸やよい
紙風船渚に弾む小春かな智恵子
冬晴れへ積み木のごとくのっぽビル菜々
極暖のシャツ身にまとい初句座へはく子
初市や駅構内に地の野菜うつぎ
音符入れパソコン奏す女正月治男
永久に手をつなぎて温し道行き像菜々
余念なく鴨ひたすらに羽手入れぽんこ
前頁なし 次頁なし
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