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2018年01月21日
風の道選び裏庭大根干す三刀
冬の虫どこへ帰るや加工芝たかを
冬萌やビオトープなるプランターせいじ
冬青空いろとりどりの貨車過ぎて更紗
父祖の地の何年ぶりや梅探るうつぎ
水替へて更に匂ふや供華の梅やよい
庭梅のいつ咲き初むか胸はづむ明日香
平均年齢七十五才女正月こすもす
自転車を抜く子のランナ−春近し治男
グランドを走る学生手袋して治男
蝋梅よ来年こそは花つけよせいじ
寒最中阿弥陀の顔に皺のなし宏虎
ビル底の宮はひだまり梅蕾む菜々
ジョギングの人増へてきし寒日和満天
かくれんぼ雪下野菜の輝けり智恵子
寒鴉威嚇して跳ぶ朝の森もとこ
しなやかに的を射抜きし寒三日月更紗
寒晴や輝く白の斜張橋満天
デンされて頬っぺた真っ赤冬ぬくしたか子
骨酒や囲炉裏に乾ぶ鮎入れてなつき
末の子の進路も決まり春隣はく子
薄目閉づ十六羅漢山眠るなつき
出し抜けのかんき寒気と大騒ぎたか子
畑仕事日脚伸ぶだけ長くなる明日香
大寒の家事さくさくと寒ゆるぶやよい
シテらしくゆっくり語る謡初宏虎
テニス後の手首いたわり春を待つぽんこ
三日月愈々赤し息白したかを
大寒や気合いを入れて窓全開よう子
大寒の靴音高く賀にまかる菜々
寒暁に朝刊配るバイク音ぽんこ
此の上の長生き望み寒の水ともえ
雪道を登る僧侶の草鞋かな智恵子
明日ひらく蕾に触るる探梅行さつき
山茶花の奥より鳥の声あまたさつき
2018年01月20日
平然と猫の横切る庭四温せいじ
冬夕焼東の山も茜色明日香
前のめりなりて藁苞寒牡丹さつき
自転車の前に飛び出す厚着の子治男
ボロ市や腕組み解かぬ根比べなつき
電線をせっせと雪掻く野リスかな智恵子
踊り好きの媼の通夜や冬銀河こすもす
大寒の今日の外出覚悟して満天
土混じり曼荼羅模様雪だるま宏虎
枯蓮の満目荒涼水を刺すぽんこ
ガレージの鉢に犇めく水仙花せいじ
老いの春天神参りへ花の靴菜々
ひれさえも微動だにせぬ寒の鯉たか子
山茶花の垣を視界に男坂ぽんこ
安産祈願の夫婦粛々春近しやよい
瓔珞の一粒こぼれ竜の玉うつぎ
大寒を身構ふ夫の寝坊かななつき
雪積るのっぺらぼうの野の仏宏虎
勤務後に子遊ばす父冬の園治男
通り過ぎてより気づかされ寒桜こすもす
向かい風猫の疾走冬田かなたかを
北風に向う歩き始めし幼子やもとこ
寒椿紅一輪を青空に満天
襲名の太夫不惑や千代の春よう子
冬耕を忍び見下ろす山烏智恵子
裸木の枝天心へエイエイオーやよい
ゴミ袋だいじに突つく寒鴉たかを
真直ぐな背筋の漢寒肥撒く三刀
門四方へ開けて千年梅の宮菜々
コンビニに妻のパシリや冬三日月隆松
2018年01月19日
初写経大曼陀羅の掛けられてうつぎ
北端の浪立つ冬の宗谷かな小袖
風花舞ふ疎水へ架けて朱塗橋菜々
車椅子降りて一二歩春隣さつき
猫飲むや取り替えし水の冷たさたかを
二度嬉し切手シートのお年玉せいじ
叔父眠る忠魂碑の楠冬芽出る治男
住職に大根もらい句会果つよう子
宮の猫堂々屋根に日向ぼこ満天
俯瞰する大河耀く春隣やよい
城塁の裾に侍りて水仙花やよい
牡蠣焼くや殻の中にて身をちさくともえ
男一人ゆく大寒の大干潟よし女
青い目も手水の慣れて寒の水たか子
ビーフシチュウことこと煮込み冬籠る菜々
残り潮キラリキラ磯千鳥かとよし女
ぶらんこに老いて集まり冬日向もとこ
まだ温き皮一枚に楮剥ぐなつき
無音なる雪原つらなる電波塔智恵子
花のごと樹氷咲かせし大欅なおこ
日射しては此処にいるよと龍の玉うつぎ
まなかいに幼遊ばせ日向ぼこぽんこ
寒月や高きに細き爪のごとたか子
峠道右手に左手に雪襖隆松
竹はぜる度に歓声どんど焼きなおこ
エレクトーンの練習佳境春隣こすもす
甘き香に鼻つける子や楮剥ぐなつき
ベランダの蕾ほつほつ桜草はく子
枯木立素性それぞれ明らかにたかを
残り潮過ぎる孤高の千鳥かな三刀
泥車どろ野菜連れ初荷来る智恵子
贔屓力士の復活願ひ春を待つこすもす
玻璃越しの赤い毛氈雛人形ぽんこ
神様のお下がり貰う女正月治男
子ら揃ひ鍋を囲める夕べかなみどり
母と子の自転車軽し寒ゆるむせいじ
断崖に傾ぐ老松色変へずみどり
青竹に柄杓整然寒の宮満天
2018年01月18日
凍てし夜の灯の煌々と稲荷神うつぎ
容赦なく北風は音立て高階へはく子
寒うらら入り口数多の天神さん満天
みちのくの冬菜の土やひだの奥たか子
足早の友の手招く探梅行さつき
句座真中机上の清し水仙花満天
父と母にぶらさがり行く宮小春やよい
箱一杯歯固めの石寒の宮こすもす
冬霧の川半分を占めてをり明日香
風花の浜ランニング生徒どちこすもす
夜の九時にサツカ−する声灯火まぶし治男
安心し炬燵に入り猫は寝子宏虎
おふるまひ鏡開の餅焦がしなつき
花落ちて下段に混ざる冬椿たかを
四温晴れ肩の力の抜けてゆく明日香
太棹のもれくる扉餅花ゆよう子
老犬のガニ股歩き北風楽したかを
冬ざれの野をとりどりの服の列三刀
乗り遅れ駅のベンチの日向ぼこぽんこ
冬晴や化粧崩れの山見ゆる隆松
寒日和カメラの一団にぎやかに菜々
納め札の山を選り分く宮守女やよい
一穢なき空ほんのりと冬木の芽宏虎
初観音枝満開にみくじ結ふなつき
夕映えの生駒連山春近しせいじ
寒椿きさいの宮あとひっそりと菜々
冬うららツインタワーの屋根光るせいじ
立ち寄り湯斑らの森に笹鳴きす智恵子
ラガーらの湿布の脚や咆哮すたか子
垣根下幼児見つける帰り花治男
山茶花のくれない新た散りてなほぽんこ
寒釣りや岩に成りきる影法師智恵子
2018年01月17日
一句選に抱負など述べ初句会うつぎ
庭木々に静かに揺らす寒の雨満天
駅員の荷物介助や冬ぬくしやよい
冬萌ゆる宮の起こりの碑に菜々
冬落暉その先見んと舞う鴉たかを
竹林に焚火の煙爆ずる音せいじ
飛び込むや掛湯冷たし露天風呂たかを
托鉢の僧落ち葉踏む音かすかともえ
灰神楽肩に背中にどんど焼きなおこ
小正月鯛のあら煮の旨しかなたか子
広池のいよいよ白し鴨の水尾よし女
路地四温ついと消えたる二人連れ菜々
予約診抜糸予定や寒の雨こすもす
大木を映す涸れ川砂の紋ぽんこ
鶏の雄叫びあぐる成木責めなつき
丹精の干柿つつくのはだあれ明日香
通院の薬袋に片時雨よし女
雨音の止みて外灯雪しまく智恵子
初風呂や祖父より順に吾れ最後治男
火に当たる掌の裏表凍てし夜宏虎
遊び心も気付きも足らず初句会こすもす
恙なき笑顔の揃ふ初句会やよい
世の移りついていけずや山眠る宏虎
寒の雨静かに阪神震災忌はく子
裸木を揺らして鳥の羽ばたけり更紗
枯れ菊に夕陽の当たり老いも美し治男
残業や窓下にしんしん積もる雪智恵子
老いに添うあつたかブーツ買ひて寒はく子
満潮の河口を選び鴨の陣三刀
一処枯蘆群れる安息場ぽんこ
ゆつたりと仔牛藁食む息白しなつき
寒月や子に忍ばせし勝守更紗
錠剤を喉にするりと寒の水満天
背ナの児と祈る息災どんど焼きよう子
神様の火とはやす児らとんど燃ゆたか子
頬つぺたに灰の貼りつくとんどかななおこ
冬野菜夫の畑のありがたみ明日香
寒の雨この震災禍忘れまじせいじ
2018年01月16日
ワイパーの音たて滑る霜の朝智恵子
一句メモ手袋脱ぐを惜しみけりよし女
万蕾の梅に祈願の絵馬多くぽんこ
炭焼夫リズムよく薪積み上ぐるなつき
名物のコロッケに列小正月たか子
何時の間に落ちたか新し落ち椿ともえ
塀越しに肩に触れくる蝋梅花せいじ
冬くもり瞼に絡む落暉かなたかを
アーケード鳥居の飾り初天神たか子
左義長へ善男善女行き違ふせいじ
学び舎の消灯忘れし冴える夜満天
添書きの胸熱くなる年賀状宏虎
風音の狭庭華やぐ真弓の実よし女
淡いユキそっととどけた北の風たかを
夕仕度包丁片手に冬菜畑三刀
小正月祖父母の顔を浮かべ祈念治男
花梨の実一つ残れり成木責めなつき
初市や天守をのぞむ西の丸やよい
紙風船渚に弾む小春かな智恵子
冬晴れへ積み木のごとくのっぽビル菜々
極暖のシャツ身にまとい初句座へはく子
初市や駅構内に地の野菜うつぎ
音符入れパソコン奏す女正月治男
永久に手をつなぎて温し道行き像菜々
余念なく鴨ひたすらに羽手入れぽんこ
教会の中は火気なく寒厳し宏虎
獣害や白菜畑の乱れ足よう子
喧騒に絵馬のあふれる寒の宮満天
その中に赤き実一つ千草枯るやよい
たまはりし春の良き日を家にいて明日香
2018年01月15日
鉢苗のはや土見えず冬日燦明日香
姉様の忌明け法要小正月よし女
寺四温並びて筆塚茶筅塚菜々
暖房の室外機音校舎揺する満天
この辺り昔大きな牡蠣が採れよし女
筆塚は本宮の裏初参りたか子
万を超す水仙揺らす千の風宏虎
内に秘め力を貯める冬木の芽宏虎
新春のみ空はためく日章旗せいじ
松過ぎて入れ替はり来る工事車満天
北風強し夜来の雨を吹き払ひぽんこ
樫隣今は枯木さサクラ言うたかを
氷中花つくばい点す紅ひとつ智恵子
兄さんの素足に雪駄冬の雲治男
寒ゆるむ信号の保守怠らずせいじ
肥料袋カラフルに積み冬田道こすもす
楼門の古色蒼然寒晴るるはく子
飲み干せる紙コップ焼べとんど果つうつぎ
息ひそめ猫のうかがう獅子の舞たかを
春を待つ漢自慢の釣り談義三刀
鉈と椀持つて夫婦で成木責めなつき
老梅へそつと鉈当つ成木責めなつき
目の覚めて一瞬何処かと暖房車こすもす
しぐるるや昼の花街ひっそりと菜々
神官の正面燃えるドンドの火治男
水仙香灯台こえて海に消ゆ智恵子
山枯れて高速道路宇宙都市よう子
雪しまく城周回す部活ランナーやよい
新年会勝ち残りたる腕相撲やよい
街騒の難波の宮は冬枯るるぽんこ
はね返るしなりの強さ枝垂れ梅たか子
2018年01月14日
登坂車線あへぐトレラー山眠るぽんこ
松過ぎて駅の普請のにわかなるたか子
ゆったりと硝子戸鳴らす隙間風たかを
いりあいの山に薄ら斑雪ぽんこ
枯枝が叩くチャペルの二重窓せいじ
女正月日頃の不満夫のこと宏虎
耳柔し食パン買ひて女正月なつき
露天湯に顎まで沈め女正月やよい
もの云わず時を待ち待つ冬木の芽三刀
七福神巡る鎌倉初歩き智恵子
札納む篝火の粉の舞ふ宮居やよい
ごみ出しを電柱よりの寒鴉満天
女正月食べてしゃべって笑ひけり宏虎
色なくす草の根元に仏の座明日香
スーパーの和太鼓響く初売りショー満天
寒九郎久しく踏まぬミシン踏むはく子
煤煙梅園の香り薄しも風に乗りともえ
寒きびし風呂の天井より雫せいじ
戌の絵と交通標語雪の原こすもす
合掌す山頂に待つ初日の出智恵子
松取れてクレーンは空へ首伸ばす菜々
城門を守る老松の色変へずみどり
里ひとつ丸み帯びたる雪景色たか子
一日を炬燵守して女正月よし女
鉄骨のむきだしに立つ空寒しみどり
どんど火や母の背ナより手かざす児よう子
とんど火の月を焦がさむばかりかなうつぎ
恙無く小豆粥炊く準備でき明日香
梅園の香り薄しも風に乗りともえ
ぜんざいの甘き香りや女正月なつき
軸替えて常の座敷や松納め菜々
2018年01月13日
福笹をかざし電動車椅子やよい
手の出せぬ白菜ひとつ七百円智恵子
雪見して露天風呂に浸かりぬ無音界宏虎
スーパーに居る間に五センチ程の雪こすもす
懸崖を綱もて下る初吟行せいじ
容赦なくセンター試験へ寒波来る満天
磊磊を踏み冬麗の汀までせいじ
応援の声持ち去りぬ空っ風たか子
初手水ひたす指先すきとほる更紗
しんしんと降る雪融けて碧き海三刀
小豆粥昭和平成生き抜きぬ宏虎
ふくろうの呼応してをり朝の闇よし女
風邪引くや子等近づけず近寄らず治男
厚冰見せる幼の真っ赤な手なつき
手をひかれぽっくり弾む初詣菜々
遅がけの家族揃ふや松の内満天
帰り花手編みに精出す老女かな治男
深々とまづ一礼す初詣更紗
粕汁に酔うて上戸の夫笑ふたか子
川陰の飛沫に光る氷柱かな智恵子
万蕾の蝋梅咲き初む禅寺にはく子
冬苺ハウスの中で眠られず明日香
道路工事砂煙あげ山眠るぽんこ
旅みやげ話持ちよる女正月なつき
鍋煮立つ刻む冬菜を猫しゃぶるたかを
初みくじ詠む幸せの頬寄せて菜々
いつもよりお茶菓子多き初句会こすもす
寒い朝見上げる空の青さかなたかを
丹波道入れば冬のモノトーン明日香
冬枯の畑を黄金の夕陽射すぽんこ
父が子に読み聞かせゐる初みくじやよい
一日が飛ぶように過ぎ小正月よし女
2018年01月12日
春の雪眺めつつ飲む番茶かな明日香
晴れた空畝間に残る厚氷こすもす
ウオ−キング表示の石に雪積もる治男
初えびす竜笛ゆかし巫女の舞はく子
去年今年句友を亡くしショック知る宏虎
薄氷のたちまち揺らぐ朝日かなぽんこ
道凍る車検予約を延ばしけりよし女
着膨れてシートベルトのままならずうつぎ
空青し線路のなぞえ雪の花こすもす
箸添へて新沢庵の回る句座うつぎ
先付の草石蚕てふ名の面白くよう子
ケーキセットあれば充分女正月たか子
葉隠れに紅覗かせる寒椿満天
手水所わが頭に落ちる雪雫やよい
ボーリング曇りガラスの外は雪智恵子
冬木の芽ひしと溜めいる力ありたか子
日溜りに無聊をかこつ鴨の陣せいじ
まあ綺麗妻のひとこと雪の朝三刀
豊作の白菜巻ける古新聞有香
水道管大破裂して川となるあさこ
畦道に揉み手して待つ初日の出そうけい
一本に集まる烏枯るる中有香
青空や枯れ木の枝に雪化粧治男
ひび割れの石仏寒き風の中ぽんこ
鴨浮き寝我が物顔に寺の池はく子
雪降れりヘッドライトの照らす帰路よし女
残り福お洒落をしたる女連れ宏虎
新春や猫の居座る我の椅子たかを
白き月変化止まりし冬の里たかを
寒晴や水底ゆっくり鯉動く満天
白法被氏子ら囲む焚火かなやよい
霜柱さくさく踏んで傘寿たり菜々
年ひとつ老い行くわれに遺影笑むそうけい
ぽっくりの音冴返る石畳菜々
大絵馬の犬の親子へ冬日照るなつき
山陰の空とは見えぬ冬日燦明日香
水鳥来ダム真下なる清流にせいじ
靖国へ午後穏やかな女正月なつき
校庭の夕焼にぽつり雪だるま智恵子
2018年01月11日
つくばいの草閉じ込めし薄氷ぽんこ
駅までの五分足らずや風花すこすもす
はらはらと薄き雪雲陽の透けて明日香
雲水の草鞋に今朝の霜深し菜々
覚えられぬ武将の名前読始めこすもす
初投句記念切手に願い込めたか子
人恋し幾度目覚めぬ虎落笛よう子
お雑煮の我が家自慢のあれやこれたか子
京路地繭玉垂るる細格子はく子
陽の当たる処選びて日向ぼこともえ
探梅や竹林の道辿り行くよし女
後足に足袋はく犬や冬ぬくしせいじ
水仙卿岬の風は硬きまま宏虎
ロープウェイ樹氷畑を一望す智恵子
一羽きて一羽こぼるる寒雀うつぎ
凝る道小幅で歩き医者通いあさこ
寒最中水刺さるごと厨事満天
人も見ず塵ひとつなき寒の園満天
新春の駅頭にはや献血車せいじ
船を待つ和服の漢懐手やよい
靖国の冬木に白き鳩群るるなつき
町はずれ自販機で友御慶かなたかを
吉で良し靖国に引く初みくじなつき
蟹鍋を囲みて寡黙外吹雪く宏虎
雪うさぎリフトの下をすり抜ける智恵子
日だまりの坂を転ぶや団子虫たかを
雲水の草鞋が踏み行く霜柱菜々
緑青の小さき社水仙花ぽんこ
弥陀仏の部屋にずらりと寒牡丹よし女
寒禽の声突き刺さる雑木山三刀
残り福狛犬の目に五円玉やよい
2018年01月10日
ローカル線曲がれば雨はしぶく雪よう子
名刹の時雨に濡れし芭蕉句碑ぽんこ
福笹の大判小判まぶしけり満天
晴となり十日戎の人溢れ満天
チンアナゴ泳ぐ姿や初景色こすもす
裃に凛と青年弓始めはく子
出初式宙高く消ゆ飛沫かな智恵子
初買のガラス細工や黒壁館やよい
寒林や没日大きく燃え尽きぬうつぎ
冬雲や窓のおおとり天高くたかを
笑顔良き巫女より買ふてえびす笹菜々
黒潮の洗ふ絶壁水仙卿宏虎
初日記旅のチケットなども貼りたか子
幼子が爪先立ちて破魔矢受くせいじ
時雨雲雨晴れ曇り忙がしく明日香
スーパーの目立つ所に若菜籠よし女
静かな夜湯気立ち昇る達磨市たかを
鏡餅凸凹なりて汁粉鍋智恵子
同じ賀状十円足してまた届き明日香
行き交わす車窓より述ぶ御慶かなやよい
野の香り七彩足りぬ七日粥宏虎
福笹のけばけばしくて目出度けれたか子
鴨の群姿勢正しく行進す治男
突風に水玉散らす実南天三刀
目を落とすスマホ明るき寒の駅なつき
アルコールは粕汁のみの昼の膳こすもす
西国の五重の塔も雪化粧よし女
十日戎拝に並びて祈願事を治男
寒の駅通過列車が風となりなつき
冬日洩る荒れ放題の竹林にせいじ
誰も鈴を振ってみて買ふゑびす笹菜々
2018年01月09日
かわらけ投ぐ初春の湖耀へりやよい
日溜りに出て読み返す初みくじなつき
巫女の舞見守る輪入る初詣智恵子
穏やかに主治医と交はす年賀かな三刀
峰々の残雪を背に湖広したか子
香煙を娘よりかけられ初薬師よし女
赤き旗はためく磴や初詣やよい
初詣横から入れる賽銭箱明日香
吊るされて一億円札福笹にはく子
電線に雲の絡まる冬の窓たかを
ひ孫抱き年玉受くる老の春なつき
還暦と七十路八十路初句会宏虎
猫舌や熱き碗抱く悴む手智恵子
名刹の彩なき寺園万両の実ぽんこ
五円玉両替してる初詣明日香
手を入れし竹林愛でつ初社せいじ
ラガーらの勝どき湿布だらけなるたか子
吉兆の恵比寿の笑顔一斗箕にはく子
虎落笛ごみ収集の人走るせいじ
兄弟会終え注連はずす八日かなたかを
川沿ひに小さき薄紅寒桜満天
恙なく傘寿となりて薺粥菜々
リリーフは屈強の婿餅を搗くうつぎ
寒疾風並ぶ自転車なぎ倒す満天
姉妹集う母の命日松の内こすもす
落葉舞う太極拳を教えおり治男
切れ目なく太鼓轟く初戎菜々
恙なく生かされ感謝去年今年宏虎
桐枯葉小枝に掛かり天仰ぐ治男
西の京ひなびた町の松飾ぽんこ
2018年01月08日
一万歩コースを取りて初詣せいじ
買初や電子ピアノを試し弾きなつき
黙礼し次いで絶叫寒稽古宏虎
騒めきの去りし神木寒に入るよう子
初買ひや大吉の籤引き当つるやよい
的を背に記念撮影弓始めはく子
笑顔して席譲られし初電車満天
離陸する飛機を煙らすどんとかなさつき
風の音雨音聴きて寒籠り満天
弓始め村の青年二十歳なりはく子
大阪の七福神へ初詣明日香
鑑真の御廟の磴に淑気満つぽんこ
冬羽織の野外人形人かとぞ治男
缶コーヒ冬田の先の赤城山かなたかを
初飛行の子らに持たせるゆで玉子よし女
数珠好きな赤子や膝にのる二日なつき
野球帽一斉に脱ぎ初詣たか子
仏壇も松竹梅の正月花明日香
ケーブルを待つ人なべて破魔矢持つせいじ
離乳食の児の名も確と箸紙に菜々
ひそやかに庭の客土へ寒の雨菜々
音楽の効能議論卵酒治男
初社弁天だるま堆くやよい
松明けの狭庭を叩く石叩三刀
事始め稲穂髪結ふ舞妓はん智恵子
福笹や笑顔ふくよか前に待つ宏虎
一年を託すに軽き破魔矢受くたか子
一斉に餌撒く方へ浮寝鳥こすもす
うたた寝の背な至福なる炬燵かな智恵子
招提寺こんなところに水仙花ぽんこ
新成人カエル像わきポーズとるたかを
ふうふうと湯気踊らせて七日粥うつぎ
梅園の香り薄しも風に乗りともえ
2018年01月07日
清掃日箒動かし御慶かなたか子
初釜や戌の字の碗吾に当たりなつき
冬晴へ三射的中お弓式はく子
命中の片腕凛凛し弓始満天
息白く箱根の山を登りけり更紗
ドクターフイッシュ指に集まる冬愉しこすもす
初詣鳥居をくぐる傘の花ぽんこ
初東風や箱根の走者一礼す更紗
御下がりや二泊三日の里帰りよう子
室外機にもたぢろがず水仙花せいじ
町なかの農園うづむ水仙花せいじ
人日や警察官の戸々調査三刀
こたつ台輪ゴム爪弾く若き猫たかを
若菜摘む手早き夫の傍らでよし女
梯子乗乙女も妙技出初め式さつき
老い二人元の暮らしや薺粥ぽんこ
厄除けへ上がる急磴冬桜なつき
冬背筋キリリ老人杖歩きたかを
湖北の空キャンバスにして冬の虹たか子
天空の星を研ぎゆく寒の入り宏虎
朝凪の薄紫や初汽笛智恵子
冬の宮振舞甘酒玉抱きにはく子
塩加減にみどり程よき七日粥満天
人日や巡回警官来宅すよし女
紅梅やひと足早く鉢香る智恵子
伊吹颪乗換駅を吹き抜くるやよい
どんど果て闇に戻りぬ神の庭宏虎
薺打つ妣の歌声よみがえるやよい
2018年01月06日
寒雀振り向きざまに飛び立ちぬせいじ
元日の救急隊員手際よく更紗
懐メロに祖母浮かび来る臘梅花治男
避妊して里親もとむ仔猫かなたかを
玉砂利や車椅子にて初詣よし女
太箸や我が家に馴染む嫁の筆たか子
初景色茜雲おく竹生島やよい
一礼し宅配過ぎし冬温したかを
連凧の空の奥まで駈け上りはく子
歪む字のこれで最後と年賀来る満天
雪散らし枝から枝へリス跳ねる智恵子
連凧の一番先は豆粒にはく子
美容院の生花に餅花垂れけりこすもす
煌めける神馬の像や初御空三刀
三角の交はる水尾の鴨の陣ぽんこ
大絵馬の前でポーズや年女こすもす
年玉と書きて家計簿の一ページ菜々
厄除けの炎見つむる五日かななつき
初詣お神酒賜り少し酔ふやよい
母に似た顔になるこのニット帽よう子
蝋梅の花から花へ雨伝ふせいじ
朝刊のはみ出すポスト霜の花うつぎ
革ジャンのライダー続く初詣よし女
只雪の写真に苦吟テレビ人隆松
初風呂や朝日を浴びて旅の宿智恵子
撮り初めは父と娘のツーショット菜々
書き出しは毎年同じ初日記満天
マフラ−のなびき疾走オ−プンカ−治男
過ぎたればその早きこと三が日たか子
山気裂き神鼓の響き淑気満つ宏虎
老け気にす妻こっそりと初鏡宏虎
端正な薬師三尊初灯明ぽんこ
初日差し込む入院のカーテンに更紗
初釜へ娘に贈らるるコート着てなつき
2018年01月05日
返信の賀状の足りぬ深夜かなたかを
初雪や四囲の山々点描画明日香
もてなしは琴の連弾淑気満つやよい
厨事忘れ歌ふや女正月満天
海風の通えば香る蝋梅花智恵子
塾の子の出入り忙しき五日かなよし女
雨降りや正月五日ヘルパ−来治男
フェリーの銅鑼搔き消しぬ寒怒涛宏虎
悴む手缶コーヒーを握り締むせいじ
酒控ふ小さきコップや年酒酌むなつき
かわらけを飛ばすかなたの初美空たか子
冠雪の比叡に残る夕日影せいじ
新玉の宮に土鈴の犬選ぶ智恵子
初雪や御簾に隠れし神の山明日香
いさかひし夕べ冷たい雨となる菜々
左義長の火照りの漢茶碗酒宏虎
枯芝へ恵みの雨のこまやかに菜々
フロントの振袖姿千代の春やよい
境内の休憩所にも淑気満つこすもす
周航の唄にハミング初航路たか子
御朱印の筆跡あらた初参りぽんこ
冬日燦梢に昨夜の雨しずくみどり
寒風にも集ふシルバーグランドに満天
初参り赤き楼門太柱ぽんこ
寒あやめ雨粒模様を花びらによし女
初暦で気づく受診日駆けつける治男
晴れ渡る淀にたゆたふ浮寝鴨はく子
寒見舞雪を初めてみる子連れなつき
薄氷西に残りし白き月たかを
黒雲や大和三山雪化粧こすもす
霜の朝光輝く山河かな三刀
2018年01月04日
遠くより布団打つ音空っ風たかを
子ら去にて俄に広し冬座敷菜々
布団干しにわかの雨にうろたえりぽんこ
恙なく三が日終え洗濯す明日香
四日なほ世人列なす社殿かなせいじ
ガレージの天井覆ふ吊し柿さつき
再建の薬師寺食堂初灯り満天
四歳児ぎゅっと握る破魔弓をぽんこ
軒に揺る寂しくなりし吊るし柿智恵子
初旅やきつね日和と連れ立ちてたか子
公開の淡き壁画の初灯り満天
四日はや指針気にして体重計三刀
普段見ぬ表情みせるお年玉宏虎
満月の照らす露天湯お元日やよい
日常の煮炊きに戻る四日かなよし女
鶴首に水仙一茎すくと棚はく子
部活の子ら四日の宮へランニングなつき
四日はやグランドゴルフの音響くうつぎ
純白の霜に明けたる四日かなよし女
底冷えを覚えつ踏みし舟廊下たか子
数の子や来し人生を噛みしめる宏虎
重病で生きる力や帰り花治男
床の花に水足すことも松の内菜々
渋滞を抜け家路へと雪明かり智恵子
京洛を統ぶるがごとく初比叡せいじ
御降りや神南備青く竹生島やよい
野球部の優勝と絵馬掛く四日なつき
子の時の呼び名で言われ新年会治男
犬と猫跳ねてる賀状孫娘たかを
引越しの挨拶仕事はじめの日こすもす
朝の風稽古始めや太極拳こすもす
2018年01月03日
淑気満つ鎮守の杜の神鼓なり宏虎
蟹料理ワインを貰う誕生日あさこ
宇治川の激つ瀬音や淑気満つせいじ
マスクして目で物を言うもどかしさ有香
御降の道々駅へ見送りぬぽんこ
注連飾り小ぶりながらも玄関にはく子
美容院鏡の前に柚子の山そうけい
初神楽心に響き巫女の舞治男
晴天の三日なりけり鳥歌うよし女
おびんづる様ねんごろに撫づ三日かななつき
鳰潜る不意にでんぐり返ししてせいじ
湖北しぐれ晴れて天使の梯子かなやよい
堂出でて皆笑顔なり初法話満天
エレベーター先客深紅のセーターこすもす
旋回の鳶に届けと凧上げるさつき
空っ風洗濯物を片寄に明日香
接待に追われ気づきの三日かなぽんこ
穏やかな三日の海や鳶の舞三刀
初時雨町は色濃く鎮もれり満天
撫で牛に長蛇の列や初詣さつき
雑煮餅梅鉢人参あしらひに菜々
年中さん相手の俳句歌留多かなこすもす
初茜影法師なる富士青し智恵子
正月や孫の彼女の話などよし女
風の研ぐ怪しくひかる寒昴宏虎
一面の枯田すつかり色抜けて明日香
片足を琵琶湖にかけて冬の虹やよい
揺らぎたる雀鳴き声空っ風たかを
冬雲の隙間に真つ赤な夕日影治男
妙見の森へと群れの初鴉うつぎ
関東育ちの孫にも白みそ雑煮餅菜々
恙なく喜寿を迎へてお正月はく子
母の聞くラジオ聞いてた冬の夜たかを
筆始め喜寿を寿ぐ色紙かなたか子
大琵琶の白波にある淑気かなたか子
東雲の鳥なく声や初日記智恵子
笑ひ初家族揃ひて凶みくじなつき
2018年01月02日
車同士のトラブル横目初詣こすもす
寒鴉縦横無尽に見下ろしてぽんこ
寒肥や花の少なきベコニヤにぽんこ
蟹ほじり皿にためる子カブつく子智恵子
旭日の参道の上を初鳩舞ふ満天
のっぽの子屈んで受くるお年玉なつき
新年を寿ぐごとくスーパームーン明日香
誕生日料亭を出て冬の月あさこ
初もうで琵琶湖におわす弁財天たか子
宇治川の淀みに憩ふ鴨の群せいじ
厄除けも七十歳まで初詣治男
仏間まで届きて燦と二日の日はく子
凍てし夜や思わず合掌スーパームーン明日香
新装の「めでたいでんしゃ」旅始やよい
泥かぶる路肩の雪や峠道みどり
夢覚めて続きが見たし福寿草宏虎
満潮の渚沖向く群れ千鳥三刀
学友のてがたき賀状五十年たかを
冬晴や赤城山正面横歩きたかを
初夢やエイジーシュート達成す宏虎
男性も着物姿で初詣せいじ
メガホンに誘導されし初詣さつき
鐘を撞く列の長さや初詣こすもす
凧揚ぐるサッカーに場所譲られてうつぎ
大旦国旗掲げて古格子やよい
除夜の鐘鳴らずじまいの年を越す智恵子
お降りや湖の色へと溶けたまふたか子
対岸は白亜の洋館初景色よし女
うたた寝に置いてきぼりの初詣よし女
石段の賽銭踏むか初詣治男
二日はやおもちゃは元の場所になきなつき
楽しげに日射しの中の初雀満天
2018年01月01日
々と日射し差し込むお正月明日香
寒菊や里を見下ろす父祖の墓みどり
初日の出帰路影法師十メ−トル治男
雲よけて満月浮かぶお元日よし女
年移る父母らも聞いた花火かなたかを
松籟の中産土へ初詣三刀
神殿より長蛇の列や初詣治男
晴れの日や長蛇の列の初詣満天
蝋梅の坂の途中にほころびぬせいじ
目覚ましを合わせ起床や初日の出こすもす
淑気満つ明けてしろがね海の色よし女
元旦の厨レンジの電子音こすもす
石垣のなぞへに群れる水仙花ぽんこ
大琵琶は波も立たずに初時雨たか子
歳とれど今もときめく初みくじ宏虎
冬の望寺の銀杏の枝先にはく子
除夜の鐘月へ届けと力込めはく子
元日やウィーンフィルに足拍子うつぎ
変はりなき友のくせ字の年賀状なつき
新春や猫うらがえす猫笑うたかを
初日の出雲一つ無く風も無く智恵子
注連飾りくぐり一礼無人駅智恵子
夫のこと孫のこと添ふ賀状かななつき
門松も昭和と共に遠くなりぽんこ
元旦のどの道も塵なかりけりせいじ
再会を余白に記す年賀状満天
好かれても除けものされず去年今年宏虎
2017年12月31日
人力車待ち人の来ぬ大晦日智恵子
年迫る道路工事や午後の月たかを
屠蘇祝ふダイヤ婚過ぐ共白髪宏虎
背丈超ゆ社会人にもお年玉宏虎
キッチンへ覚悟のひと日大晦日満天
言の葉を紡ぐ苦楽や去年今年やよい
散髪の順番遅き春支度ぽんこ
モノクロに雪柿の朱や叛逆す隆松
半世紀の重箱彩る大晦日満天
大年の朝の目覚めのすつきりとなつき
大年の露店準備の箱かさぬなつき
全員が揃はぬ中の晦日蕎麦ぽんこ
年越しや幸せ者と猫なぶるたかを
しぐるるや塔の天辺風見鶏こすもす
大晦日厨に籠りし母真顔智恵子
神棚を掃除し節料物の席治男
酌み交はす鰭酒は娘の贈物せいじ
駅二つ過ぎてもう無き雪景色こすもす
身の程に合うてささやか注連飾りたか子
消火器置く水道局や大晦日治男
大晦日思い思いのこと披露三刀
デパ地下の匂ひに噎せて大晦日やよい
初暦記す身内の誕生日たか子
生かされて一人に過ぐる去年今年はく子
遠山の中腹走る冬の霧明日香
煤払して湯上りに月仰ぐせいじ
宇宙に過ごす人のあり去年今年はく子
2017年12月30日
父母の遺影と共に年暮るるたか子
賑やかな夜回りの声門をゆくやよい
冬風に向かいて走る吾が人生治男
歳晩や自転車溢る学習塾やよい
神仏に代々続く雑煮供ふ宏虎
ありたけの鍋に煮炊きや年用意うつぎ
明日雨と今日の冬晴れ有効に満天
数え日やアメ横熱気と人の波智恵子
みそか蕎麦恙の無きをすすりをりたか子
父の杖主失い春の土間たかを
散髪に走りはじまる小晦日なつき
銀色に染めるトンネル枯芒ぽんこ
寒風や乳母車の子笑み返す治男
庭枯れてしろがねの鯉よぎりけりせいじ
恙なき今年も終える年用意満天
餅作り何時もはパンを焼く機械こすもす
キログラムで計る一升餅をつく明日香
終天神搗き立て餅の振舞もはく子
枯芝に杓ごとまく閼伽の水ぽんこ
暖房車眼鏡くもってしまいけりこすもす
糶終えて榾火を囲む魚市場三刀
去年今年山よりでかい鬼は出む宏虎
而して無事にひととせ暮れんとすはく子
数へ日や術後おかゆを口にせるなつき
番所跡礎石めきたる実南天せいじ
猫トイレ最後に洗い年用意たかを
茶の花の香る垣根の老舗茶屋智恵子
2017年12月29日
平凡な余生幸あれ除夜の鐘宏虎
枯れ芝で滑降競う親子して治男
落暉いま暗き凍雲切り裂きぬせいじ
寿老神頬の豊かさ冬日燦ぽんこ
父子笑みてキャッチボールす年の暮せいじ
誕生日や孫も揃ひて蟹料理あさこ
挽回す電車の遅れ雪の原こすもす
煤逃げやスポーツジムの最終日なつき
掃除機を大事にもどし掃き収めたかを
除夜の鐘反省しきり戌来たる宏虎
数え日や銘菓もらひてお茶にするあさこ
寂聴碑をくぐりて幸や冬日燦治男
老犬の寝息やすらか寒い夜たかを
六十代最後の年や日記買ふうつぎ
冬天に鳶高舞ふ茅渟の海ぽんこ
野地蔵の供花取替える頬被りこすもす
年用意ほめて進むや家族の手満天
水仕事ひと通り終へ注連飾る更紗
湯立待つ天満宮に片しぐれはく子
年用意孫の背丈を頼みとすはく子
手袋の最後は組んで馴染ませてたか子
庭掃除存問のごと竜の玉三刀
漣の立ちて湖に揺る雪の富士智恵子
一年の加速の感や去年今年たか子
夜廻りの拍子木揃ふ十一時満天
煤逃げやパンク自転車引きてゆくなつき
年の暮心は急くも片付かぬ明日香
雪の花ポストにつもる綿帽子智恵子
2017年12月28日
風止んで寒さやさしく満ちた月たかを
炬燵居に昭和の演歌一人占め満天
枝枝に淡雪絡む並木かな隆松
前山に初雪かかる朝かなせいじ
寒椿ほころぶ古都の能舞台智恵子
祈念する一言添えて賀状書きこすもす
新暦まづ通院日記しけりやよい
賽銭箱でんと天神年迎ふ菜々
拍子木の冴えたる音の夜警かなぽんこ
数え日や折り紙で作るポチ袋こすもす
空っ風森のこずえの叫び声ぽんこ
煤逃げの母子に作るオムライスなつき
歳晩の神事へ巫女は白衣に菜々
玄関を花でしつらへ年用意たか子
一人住みとどこおりがちの年用意はく子
夜廻りの拍子木聞こゆ縄暖簾宏虎
生姜湯に一服するや年の暮れ満天
煤逃げの診察券をさがしをりなつき
牡蠣鍋の湯気の向こうの笑顔かなよう子
飛行雲火矢めき冴ゆる夕の富士智恵子
外は雪と訪問ナース入り来るうつぎ
隠沼を探し当つれば鴨発ちぬせいじ
手鏡を思わず裏す冬の午後たかを
ハルカスの足元にをり年惜しむたか子
日溜りに所を得たり冬雀愛正
年用意夫包丁を研ぎくれしやよい
パンダ母子仕種かわゆき冬の園宏虎
2017年12月27日
年惜しむ夕日漲る川面かな更紗
父の忌に続く母の忌夕しぐれ菜々
風花や石碑にふれて解けにけり更紗
炭焼小屋閑かや炭木積み上げてやよい
空っ風閼伽水飛ばし供花飛ばし明日香
寒風や棘ある様に頬を刺す宏虎
裸木や透かして山は縹色明日香
金婚やスライスうすく林檎噛むたかを
極月の湯立てを巫女は白ぎぬにはく子
蒼天を突き刺すごとく枯木山ぽんこ
美容師は脹ら雀に気をとられよう子
自転車屋廃業の灯消ゆクリスマスなつき
潮騒や岬に香る野水仙智恵子
ポケットに溜まる釣り銭年の市うつぎ
遅咲きの山茶花我もかくあらんせいじ
靴跡は新聞配達雪の朝こすもす
冬天へ万の願ひの絵馬を焚くはく子
霙るるや視力検査の穴見えずなつき
四阿はコバルトブルー冬の園せいじ
外暗しもうひと眠り布団寄せ宏虎
終い句座食事に友に和みけりたか子
侘助の鎖されし門の満開に満天
猫溝に入り我かわす冬田かなたかを
寧々橋てふ赤き欄干冬日差こすもす
裸木の小枝に贄のわすれ物智恵子
宮様の生誕記念冬木の芽やよい
湯豆腐の湯気を長押の遺影へも菜々
恙なく過ぎし日々なる古暦たか子
美容師のはさみに託す年用意ぽんこ
朝一番選句終えての年用意満天
2017年12月26日
足音に鯉の寄り来る池小春菜々
味少し替えたと聞きし冬至汁なつき
太閤像させてあげたや懐手こすもす
蝋梅の庭いちめんに放香なす智恵子
幼子のいやいやのごと二葉揺るせいじ
一年間撮りし写真や年惜しむ治男
バス停の錆びし漁村や空つ風更紗
走り根は象の足かと名の木枯るぽんこ
終ひ弘法迷ひ迷ひて買う古着やよい
裸木に星の電飾風に揺れぽんこ
浄土へと名園に置く巨石凍つたか子
軒の影こんな奥まで冬座敷せいじ
ひきたてのコーヒーの香や年惜しむこすもす
冬晴れへ紋幕燦と灌頂堂菜々
冬晴れや江ノ島おおきく鳥回線智恵子
冬休み児が姉と行く通学路たかを
蝋梅の冬芽つんつん日射しうけ満天
囲炉裏端マキという女児茶を運ぶたかを
人影に群れ来る冬の鯉の口やよい
日記果つ何時も誰かに助けられうつぎ
煤逃げや趣味に明け暮れ外出妻はく子
甘蔗糖レンガの如く久女の忌よう子
捗るや二人三脚煤払ひ満天
水引をリースに足して年用意明日香
歳の市開店前のぶっきら棒たか子
干柿を待ってる人へ配り終え明日香
宮古春搗き立て餅をふるまはるはく子
河口の州教室のごと鴨並ぶ治男
2017年12月25日
年の暮欠かせぬものに墓掃除はく子
ダンスへと八十路の父のクリスマスなつき
水鳥は仲良く川を住み分けて明日香
数へ日の主婦のひと日の早く過ぎ満天
冬休み受験勉強親の部屋治男
一村を跨ぐが如く冬の虹ぽんこ
古日記中身の重し過去の傷宏虎
年の市南蛮人の彫像もせいじ
夜の十時サッカ−する声灯火まぶし治男
遊園地りんごのあんのたい焼きもこすもす
有馬の湯六甲山系冬銀河こすもす
コップ酒して景気づけ年の市せいじ
幸之助寄進の茶室白障子たか子
家々の屋根はしろがね雪かとぞよし女
昭和の美女笑む羽子板や寺の市やよい
北京ダック提げて聖夜の父帰国よう子
露天湯や星なき聖夜足伸ばすたかを
柚子風呂やつんつんつつく肩の先たか子
六地蔵足許侍る実千両ぽんこ
指先にクリーム舐めて聖菓切る更紗
窓際に雨音を聞く聖夜かななつき
幾種もの水鳥集ふ初瀬川明日香
ユーミンを聞きつ聖夜の露天湯にやよい
短日の思案に暮れてしまひけりうつぎ
飴三粒サンタ現る登山口たかを
思い付きメモ繰り返す年の暮よし女
雑炊の一段違ふ隠し味宏虎
賓頭盧の頭ひざ撫で年送るはく子
時雨なか着物裾あげ先斗町満天
2017年12月24日
歳の市値踏みを店主一蹴すやよい
時雨るるやワイパーの音忙しげに明日香
苔むしし水掛地蔵近松忌宏虎
鴟尾連ねたる大伽藍冬日燦せいじ
冬ざるる本降りになる夜半の雨明日香
猫出れず虫は入れず固き窓たかを
持ち帰る寺苑に拾ふ樗の実やよい
病院に冬夕焼けや救急車治男
風花にまんじゅう片手の足湯かなこすもす
蟹鍋の寡黙の部屋や外吹雪く宏虎
冬ぬくし鬼門鎮守の小さき杜たか子
倒れ咲く葉焼けもステキ野路の菊智恵子
冬ざるる彫り薄れたる標石菜々
種掻き出す冬至南瓜の中うつろなつき
金網の餅裏返す兄が居てたかを
果大師募金にティッシュくばる僧なつき
懐かしき歌三昧のクリスマス満天
万両や木深沈みに茶室三つ菜々
猿芸に拍手喝采街小春こすもす
冬ざれや歪む玻璃戸のハ角亭ぽんこ
大屋根に鳩憩ひけり師走空せいじ
寒茜影法師揺る花頭窓智恵子
鴨川の光に舞ふや都鳥満天
冬館ゆがむ明治の色ガラスたか子
千の風を弾きピアノ売る時雨雲治男
煤払藺草箒に三角巾うつぎ
普賢菩薩真中にはさみ年の市ぽんこ
湯の柚子の船団なして胸元にうつぎ
2017年12月23日
ストーブに香具師かじりかけのメロンパンなつき
冬ざれの古刹に鐘の旅余韻智恵子
門入るや浄土の庭の散紅葉満天
香匂ふ四天王寺の年の市せいじ
鳴りさうと振ってみもする金鈴子やよい
参道のペコちゃん人形年の市満天
鼻赤し辻説法の師走僧なつき
ポンポンと老女レジ打つ年迫るたかを
直ぐわかる世相サンタや暮れの街こすもす
異人館巡りの坂道冬うららこすもす
繁華街飲めや歌えやクリスマス宏虎
袋ごと柚子を揉み揉み仕舞風呂ぽんこ
芙蓉枯れて訪ふ人稀に弁天堂菜々
残り鴨浄土の庭に巣を定めたか子
朝日浴ぶ枯れ木ほんのり生気満つ明日香
垣根下子の見つけたる帰り花治男
線香の匂ひたゆたふ年の市せいじ
小流れの石を枕に冬の鯉うつぎ
大トロ寿司食べて映して年の市はく子
池面は万華鏡ごと水陽炎ぽんこ
弁天池に身じろぎもせず冬の鯉菜々
忘年会ゆだん大敵無礼講智恵子
喧騒を遠巻きに見る年の暮うつぎ
早退し父の背流す冬の午後たかを
朝ぼらけ龍の型して霧走る明日香
冬の薔薇医院の門へ救急車治男
毒舌の鰭酒飲みて延々と宏虎
冬の蝿美容室の鏡中よし女
街騒の届かぬ寺内歳の市たか子
みな笑まふ千体地蔵冬暖かやよい
雪吊りの水面に正す幾何模様よし女
2017年12月22日
黄金の夕日差しこむ枯木立みどり
植込みのおしゃれな帽子散紅葉やよい
萩焼きの夫婦湯呑みや冬ぬくし更紗
山茶花散る四ツ目垣裾紅く染め菜々
吟行の余韻に浸る柚子湯かなうつぎ
ゆったりと柏手に寄る冬の鯉たか子
夜明け前夢は覚めずや寒の床たかを
人目気にせずに着膨れ吟行へさつき
枯菊を刈ることも無き塔婆かなぽんこ
畑ごと買ふ大根や漬物屋やよい
金なくも時間長者の日向ぼこ宏虎
冬ざれや遮るものなし夕の富士智恵子
かいつぶり出る場所予見息を呑む治男
柚子風呂にあごまで浸かる至福かなそうけい
冬暁や綺麗に焼けし目玉焼こすもす
柚子の香の満ちし仕舞ひ湯浸かりけり更紗
鬼柚子の凸凹顔に太りけりそうけい
玉砂利にシート広げて年の市菜々
年の市ちゃっかり混ざり手締めの輪智恵子
大夕焼風無き一日冬紅葉たかを
小流れの浄土の庭の実万両満天
庭の美し銀杏落葉の片もなし明日香
年の市朝早ければ粉を練るせいじ
風紋に足跡深く鴨の浜なつき
寺小春日限り地蔵の残る紅明日香
ショーウインドーに輝くベンツと聖樹かなはく子
寒あやめ今日の日和をことほげり有香
結界の奥に美くし小春庭たか子
冬日燦真言唱へ茅の輪へと満天
お上りさん師走の街を左見右見うつぎ
公園の二人に落ち葉振り注ぐ治男
冬日燦神の庭には芭蕉句碑ぽんこ
日の出前色付く空や冬の朝こすもす
ゴスペルの神を崇めてクリスマス宏虎
文明の利器使ひ分け賀状書くせいじ
冬至南瓜四つ割り肩に喰い込ませなつき
2017年12月21日
たあいなき話に溺るおでん酒宏虎
露天湯へ続く廊下の長し寒しやよい
数え日や人を煽りし売り子かなたか子
快便や冬のダイヤも順調にたかを
大根干す禅僧きりりと襷掛け菜々
子と風呂の柚子とあひるの混じり合ひなつき
着ぶくれしスタンドウーマン猛ダッシュたかを
海風の頬に凍み入る露天の湯やよい
底冷えの千手観音顔ゆがむ宏虎
果大師人波を縫ふ修行僧なつき
雲ひとつ星も寄せずに冬三日月満天
風邪予防注射を打ちて年忘れよし女
歳末の先祖参りや鳥の声治男
ガラス拭きそっとしとこう冬の蝿たか子
はしゃぎつつ柚子を浮かべて母子かなこすもす
カーテンを全開にして窓小春さつき
コロッケに味わう冬至かぼちゃかなこすもす
懇ろに凍みたる茎を手折る女せいじ
薪割りや五右衛門風呂の煙の中智恵子
大霜の野路縫って来る園児バスよし女
木の枝へ禅僧身軽大根干す菜々
四位の山青味を帯びて眠りけり明日香
闇に咲く抜ける公園聖樹点す智恵子
ひもすがら雲みてゐたし年の暮せいじ
凍て空に研ぎ澄まされて月細くはく子
冬夕焼あらゆる物の影絵めく満天
年の暮れ故郷を行くや回顧多し治男
2017年12月20日
クリスマススカイベリーてふ苺来る満天
ロザリオの聖樹瞬く天主堂智恵子
出る度に無駄な買い物年の暮満天
禅寺の枝てふ枝に懸大根せいじ
冬落暉靄にけぶらふビルの間にはく子
ウッドデッキに鉢花飾り聖夜待つ菜々
大根干す本堂よりも高々とせいじ
霜の朝フロントガラス花いっぱい明日香
炭焼きの煙真直ぐに峡深しやよい
しなやかに着物姿や師走句座宏虎
柚子風呂の首を囲みて幸を得る宏虎
帰り待つ程よくしみてぶり大根こすもす
冬凪の海のまさをや露天の湯やよい
一つづつ片付いて行く年用意三刀
冬灯し子規自画像の黒目がちなつき
ストーブ前傷口癒す午後の猫たかを
新そばを噛むかぐわしき病みあがりたかを
雪吊り師柱打ち込む音高しなつき
庭変身縄の白さよ雪囲いこすもす
枯れ草の丈のずんずん低くなり明日香
末枯の庭や鬼石あまた棲むたか子
冬靄の曙色に日の出待つはく子
漁場抱き数分間の時雨虹よし女
北窓開け登校児見る単身赴任治男
落葉掃く姉さん被り若女将智恵子
冬天下カラフル上着のペンキ屋衆よし女
連れ添ひて二十年目やシクラメン更紗
雑巾を絞る指さき悴めり更紗
年寄りのカラオケ止めず忘年会治男
冬館主の趣向や種々の岩たか子
2017年12月19日
年の瀬の一つづつ消すメモ書きを満天
忘年会肩書のなき老い集ふ宏虎
パッチワークのごとき葉牡丹畑かなやよい
着ぶくれてコンビニ遠し道険したかを
残り柿しきりに群れて冬鴉たか子
苦心惨憺詰め放題の冬りんごやよい
献立の決まらぬままに買ふ白菜満天
祝うかにまだ色残す冬紅葉たか子
店先にポインセチアの真っ赤っか三刀
庭掃きつ抜く冬草の五六本よし女
カラカラと軒に奏でる凍み豆腐智恵子
ポストまで北風小僧付いて来るせいじ
着膨れて袖で拭きたる眼鏡かな更紗
参道の時代行列冬の鵙こすもす
棒高の準備の生徒寒風なか治男
蔦からむ土蔵に錆びし和錠かな愛正
数へ日の街に繰り出すクレーン車ぽんこ
老犬や腹いっぱいの冬呼吸たかを
美容院に知人とばったり十二月はく子
ハンバーガー屋に立ち寄りて師走人なつき
翳す手の炉に弾け飛ぶ火花かな智恵子
「北風と太陽」思ふこの日差し明日香
行列の馬の蹄の音冴ゆるこすもす
枯れ桜グランド囲み形良し治男
影踏みの頭押さえて冬うららなつき
暖房にボジョレヌーボーの香り立つ宏虎
戸を繰れば叱咤のごとき虎落笛せいじ
枯れ尽くし次のカーブも見ゆ街路よし女
靴下を二枚重ねてしもやけに明日香
2017年12月18日
公園も花壇の掃除年用意満天
クリスマスカード異境を偲ばしむせいじ
見送りに懐炉賜わり宴果てるたか子
呼び込みの声錯綜す年の市菜々
息子作る大根畑や吾が生家治男
作り滝庭の真中や紅葉枯るたか子
寡黙なる息せき切ってラガーマン宏虎
故郷の山雪催い祖母想う治男
冬夕焼ガードレールの茜色明日香
ペダル踏む堤に風花絶え間無し智恵子
白鷺の独り立ちをる枯田かなみどり
白菜を割る包丁に力込めぽんこ
芭蕉句碑に立ちて上着を脱ぐ小春やよい
対岸が手に取るごとし寒日和せいじ
賀状書くダックスフントの足短かはく子
試食して買わぬ富有柿土産店やよい
道の駅葱の山積み地産地消ぽんこ
冬日和窓拭き時やまず道具よう子
猿の餌クリスマス風に飾りつけよし女
ヒヤシンスの莟ふくらみ年暮るる菜々
冬温し老女ひとりの傾ぐ家たかを
野生化のインコ群れ飛ぶ冬館なつき
切り株や若木の間引き春の雨たかを
スカイツリー水面に映ゆる冬銀河智恵子
大枯木ビニール引っ掛けたるままによし女
掘りたての蓮根届く年用意満天
齢重ね動作緩慢懐手宏虎
温泉に見え隠れする寒椿みどり
冬晴れやまつり行列馬列ねこすもす
街頭の聖樹にくはふ工事の灯なつき
白菜を二つに割って日に晒す三刀
畦道の所どころにたき火跡明日香
池囲み屋台ぎっしり冬うららこすもす
2017年12月17日
冬の蠅追へばすぐ逸れ天上によし女
毛糸帽まさらな地蔵札所寺やよい
白障子透かして夕の茜かな智恵子
鉄橋を過る列車の音冴ゆるせいじ
猫の目の高さに冬日入りけり有香
避難塔浜の真砂子の冬銀河よう子
おでん酒くどくど愚痴の泣き上戸宏虎
餅搗きや家を巡りて搗きし頃治男
冬りんご納まる異人のレジ袋よし女
枯れ切ったひつじ田分かつ用水路三刀
冬薔薇女王女優の名を冠したか子
流鏑馬の当たりに拍手冬の奈良こすもす
古武道の白装束や冬ざるるこすもす
たんぽぽの野に張り付きて帰り咲くはく子
空白は想ひ出数多日記果つ更紗
木枯らしにもんどりうつや祈願絵馬さつき
楝の実森一隅の空占めてたか子
自撮りして去り行く女や冬紅葉せいじ
ひとすじに昇る煙や寒椿更紗
みかん山傾斜きびしきロープウエイぽんこ
新たなる覚悟十年日記買ふなつき
夕の日の深々と入る冬座敷智恵子
葉牡丹の渦に水滴濃紫満天
懐手将棋の長考似合ひけり宏虎
まほろばの見渡すかぎり枯れ田かな明日香
切り立ちし崖に蜜柑のたわわなりぽんこ
枯れてなお刺の強さよ山薊治男
赤色の花舗にあふれて十二月菜々
サフランを植えて春待ちごごろ急菜々
札所寺猫つながれて冬日向やよい
菜園の隅に黄灯り冬の菊満天
2017年12月16日
雨後の夕島を跨ぎて寒の虹智恵子
内に秘め力を貯めし冬木の芽宏虎
忘年会締めに唄ひぬ六甲颪宏虎
洋館のヒマラヤ杉の菰巻けりなつき
窓飾るチカチカ光るミニサンタたか子
木枯らしやジャズの流れる里の道たかを
朽ち果ての水車を余所に枯尾花ぽんこ
空っぽの馬車休憩中冬田道こすもす
スーパーのカートぶつかり合ふ師走よし女
風の音落葉溜まりに残し去るよう子
極月のひととき街の露天湯にはく子
髪飾り華やぐ小店も年の市菜々
枯菊の八方へ打ちひしがれて明日香
幼き手で蜜柑むきおり母子家庭治男
石庭を点す一葉冬もみぢやよい
ウインドーの靴の値踏みや街師走ぽんこ
医通ひと趣味を交互の古暦満天
どれどれと皆で地団駄落葉径たか子
裸木の続く道路やつむじ風明日香
茜空破り明星ひとつ点す智恵子
カタカタと鳴る猪垣や風の渦有香
突然に猪スタコラくるま脇たかを
寒鴉上枝に一羽天仰ぐせいじ
寒鴉夕日を浴びつ毛繕ひせいじ
振り返り反省するや古暦満天
店先の立ち食ひ繁盛年の市菜々
師走富士通りすごして子の部屋へなつき
山号は風猛山や冬ぬくしやよい
リビングの模様替えして年用意こすもす
池に映ゆ雪吊りの幾何学模様よし女
水涸るる沼地ひび割れ世界地図治男
無理やりに枯葉をはがし踊る風三刀
2017年12月15日
上っ張り着たり脱いだり年用意よし女
喫茶店のぼりを立てし街師走ぽんこ
黒門の縁日めきて年の市はく子
コタツ台寝そべりし猫眼も上げずたかを
光りだす夜の玄関クリスマス満天
雪吊りに透くる茶店の緋毛氈なつき
割烹着まとひ神社の年用意せいじ
分校のピアノ弾く人冴ゆる音治男
理髪屋を出るや首筋空っ風三刀
白足袋の裏を返しし躙り口宏虎
再会の友と抱き合ふ聖樹の灯なつき
姫かぐやとは里芋の名よ並べ売る菜々
冬ぬくし御目を伏せて濡れ佛やよい
道の駅ついつい切り干し大根買うこすもす
繁華街予約で埋まる忘年会智恵子
年の市トロ箱は潮したたらせ菜々
樹々こぼす斑の日射し忘れ花たか子
小春坂チェーンソーの音聞きもしてせいじ
ユーチューブで飾り作るやクリスマスこすもす
冬青空悔い無き一生背筋伸ぶたかを
花街の昼は閑なり冬座敷宏虎
薄紅の山茶花垣根華やげり満天
赤き実の散在するや枯れ野原たか子
夜学の冬勤めし頃に戻りたし治男
四歳児せりふひと言クリスマスぽんこ
寺小春絵馬の触れあふ音微かやよい
百人のサンタのブラス演奏会はく子
鈴磨き鈴緒も替ふる年用意よし女
玻璃窓に現るる吾の影日短うつぎ
侘助や壁壺に生け心足る智恵子
2017年12月14日
ポケットに握りこぶしや落葉踏むなつき
凍雲を払ふがごとく竹戦ぐせいじ
日入るや明星ひとつ冬の町たかを
マフラーを巻きたし歴女龍馬像よう子
愛猫は避妊手術へみかん剥くたかを
身をひそめ動かぬ猫と池の鯉智恵子
せっせこと毛糸編みするお父さんぽんこ
隣の子みかん持ち呉れすそ分けとはく子
ごった返す黒門市場年の暮菜々
良きことを選り読み返す古日記やよい
トルコ産大松茸も年の市はく子
落ち着けず解体音と木枯らしを満天
日に風に深紅を任せまゆみの実三刀
日矢射してプリズム模様冬の山明日香
駆け足で過ぎ行く日々や十二月やよい
四つ目垣真つ新にして年用意せいじ
エンゼルに知らぬ素振りの冬薔薇ぽんこ
直筆に歪む宛名の年賀書く満天
寒風や杉玉造り今佳境よし女
卵割る手伝い頼み冬の朝こすもす
同窓と書店で出会いちり鍋へ治男
笠雲の解けて無垢なす雪の富士智恵子
ポインセチアのピンクをナースステーションうつぎ
隣席の誕生祝い冬星座こすもす
冬の薔薇コバルト色の空を背にたか子
中州にて毛繕ひする大白鳥宏虎
鴨の陣池の広きを密に楚にたか子
冬の灯や鍋の湯気窓曇らせる宏虎
年の市行ったり来たり足棒に菜々
無縁墓地を守る黒猫日向ぼこ治男
川幅のまだ広くあり鴨の陣明日香
街灯のペンキ塗り替へクリスマスよし女
寒波来る駅のホームで生あくびなつき
2017年12月13日
近づけど香りかすかな冬薔薇ぽんこ
先生の綽名熱帯ぶ忘年会宏虎
蓮掘りの終わりし田んぼ大乱れたか子
故郷の映像今日も雪しまくこすもす
店頭にぎっしり並ぶポインセチア満天
サンタ服動きの鈍き犬散歩智恵子
寒風や薄き唇縦に割れ智恵子
山眠る裾に出湯や人集ふやよい
靴音に追いかけらるる町師走なつき
師走月転職の子の名刺束なつき
真筆にコート忘れる蕪村展よう子
鳴く度に尾羽根の力み冬鴉たか子
冬の空外出毎に青鮮たたかを
恩師より便り届きぬ漱石忌更紗
誰にでも笑う赤子や冬ぬくし菜々
弾頭にあらず空へと冬木の芽せいじ
徐にマフラーを解き切り出しぬうつぎ
弱き風枯葉追うにも跳ねる猫たかを
裸木となりて学び舎子等の声満天
もこもこのスリッパ買うて十二月はく子
水甕の薄氷割る指の先三刀
ピラカンサ映る川面の浮寝鳥ぽんこ
妹の土産畑の檸檬二個こすもす
サヌカイトの石包丁ある冬館明日香
木々の色愈々失せて山眠るやよい
冴ゆる夜に胎児のやうに丸まりて更紗
花八つ手の幾何学模様写生する治男
老いてなお我が道目指す冬の雲治男
凍てし朝まだ中天に鎌の月明日香
冬灯下俳句に迷ひ難産す宏虎
小さめの聖樹チャペルの玄関にせいじ
2017年12月12日
カート押す音せわしなや歳の市こすもす
さざなみを真一文字に百合鷗ぽんこ
眼鏡橋たもとに香るお茶の花智恵子
寒波きて今朝の挨拶皆同じ満天
水分の迸る音大根切るうつぎ
木枯しや今年の漢字北となる三刀
木枯らしや四方の山々際立ちてたかを
冬暖かディセンターよりわらべ歌菜々
風の意のまま四方に傾げる冬の菊よし女
夫と子の駒打つ音や林檎剥く更紗
僧十人綺羅の法衣に報恩講はく子
居酒屋の壁のマフラー煙草跡よう子
城下町へと黄落の石畳みどり
木枯しもものかは媼バイク駆く菜々
枯木立奥へ深紅の仁王門たかを
突風に踊り出したる枯柳せいじ
日向ぼこ猫のいびきに皆笑ふ宏虎
磊々の石もむき出し水涸るるぽんこ
水鳥の群なす池に冬日燦みどり
瀬の淵に身動きもせず番鴨やよい
文机に子規の句めくり年暮るるなつき
ぷらぷらと小さく丸まる枯れ糸瓜なつき
無農薬の自家米美味し鴨ご飯こすもす
海雀神海 招く日の出前智恵子
小春日や一人住まいの義姉多弁治男
葉を広げ青首伸ばす大根畑満天
着ぶくれてゴンドラ電柱作業員やよい
経朗々雅楽伴奏報恩講はく子
寒風や切り裂き奔る新幹線宏虎
凍晴の町に溢るる反射光せいじ
各墓碑の名(めい)に光や年流る治男
風の間に波の間に間に浮寝鳥たか子
里山の水車は朽ちて枯柳たか子
靴音の弾みマフラー翻るうつぎ
2017年12月11日
浮寝鳥山懐の池平はく子
叢のそこここ残る昨夜の雪こすもす
漣に水脈の消へゆく鴨の陣ぽんこ
ボンボリの揺れる手袋手話弾む智恵子
茸をばなばてふ故郷懐かしむせいじ
ぽちぶくろも忘れずばばの年用意菜々
娘の部屋の鍋底磨く師走かななつき
木枯らしや星なき里の車列の灯たかを
枯木山無音界なる別世界宏虎
今期一番夫の笑顔の冬キャベツ明日香
冬日和膝に飛び来る猫愛し宏虎
寒風も打ち飛ばすごとシルバーゴルファー満天
冬青空カモメつれ漁り船戻るよし女
竹林に藁敷き詰めて春を待つせいじ
メタセコイア木の葉時雨の並木径ぽんこ
ふる里便宝箱なる年の暮れ智恵子
子を乗せて自転車早し落葉道なつき
九十過ぎ円盤投げす小春人治男
弱き陽をやさしく包む冬の雲たかを
冬晴れや融雪装置の試運転こすもす
園丁の落葉の嵩を愚痴りけりたか子
極月や渚に残す靴の跡三刀
揺れもせず夕闇深々枯木立よう子
健診後やさしき言葉冬ぬくし満天
木の葉雨真っ只中へ浴びに行くたか子
冬の虹うぶすな山を抱き込みよし女
アレルギ−か風邪か分からず医院へ行く治男
夜をかけて千切れ飛ぶ雲寒波来る菜々
鈍色の凍雲覆ふ金剛山明日香
2017年12月10日
真っ白な山茶花の鉢玄関に満天
庭小春電話鳴る度夫捜す明日香
雲の影いただきゆるりと山眠るはく子
戸を開ける今朝も囲を守る冬の蜘蛛治男
ごみ拾うボランティア皆サンタ帽こすもす
雪かぶる北山を日矢狙ひ撃ちせいじ
寄り行けり師走汀の静けさによし女
鴨遊ぶ伊吹の山は薄化粧宏虎
切り株の年輪洗う冬の雨三刀
夜明ければ谷戸は一面雪景色隆松
風見鶏落葉と踊るログハウス智恵子
一日を趣味に過ごすやおでん炊きやよい
そろそろと脇を固めて山眠る有香
四分の一の白菜売れ筋に満天
母の忌や庭の山茶花咲き初めて菜々
朝まだき狭庭に団栗拾いけりこすもす
稲荷社の溝はあふるる落葉かなぽんこ
冬鴉残飯捨てを見ておりぬ治男
枯枝に遊ぶ野鳥の声絶えずせいじ
冬もみじ車道渡れぬ鹿の群たか子
雪の富士車窓に一人占めしたりなつき
父の忌につづく母の忌落葉どき菜々
忘年会ゲーム等して大笑いたか子
現し世は冷たく厳し近松忌宏虎
霜の花ヘッドライトの路彩す智恵子
ピザ店の玄関年木積ゐたりやよい
娘の部屋で二人でつつく茸鍋なつき
笊の柚子口中酸っぱくして絞るよし女
ストーブ前分割統治猫二匹たかを
古暦後ろに次の暦吊る明日香
冬の雲後ろに続く子供雲たかを
2017年12月09日
多忙なる主婦の味方のおでんかなたか子
青空へ千の金鈴楝の実三刀
スト−ブで暖と煮物や省エネす治男
山頂へ巌よじのぼる白息とせいじ
老農の自慢は尽きぬ冬田かなたかを
着膨れてこぼしてばかり卓の上たか子
終ひ句座机上の紅白実南天こすもす
蒼天を突くセコイアの枯れ並木隆松
ゴスペルの余韻に酔ひて冬の夜宏虎
風の落葉お隣さんへ存問す菜々
黄落の絨毯となる神の庭ぽんこ
駆け上る高校生も山小春せいじ
朝なさな修行のごとく落葉掃く菜々
無人なる旧家の庭に柿たわわよし女
ぎっしりと薪積み上げる年用意こすもす
太り過ぎ着膨れ嫌ふ娘かな宏虎
落葉踏み鎌倉七口切り通し智恵子
森林の囀り聴こゆ雨上がりぽんこ
冬の蝶ベランダ遊ぶ昼下がり智恵子
戦火の報手話通訳の指の冷ゆよう子
旧姓で呼びし思ひの賀状書く満天
極月の波打ち際へ歩み寄るよし女
夜更けて帰らぬ猫や冬の雨たかを
暗き山日矢射すところ冬紅葉明日香
吾が生家空き家となりて狸住む治男
幼子の母の通訳りんごはごなつき
吾の指につかまり立つ子冬ぬくしなつき
冬ざるる解体通知又一軒満天
2017年12月08日
てるてる坊主揺るるベランダ冬日燦こすもす
二三枚葉残すみづき冬芽立つなつき
白髪の脳裏に今も開戦日三刀
山頂の磐座址に北風吼ゆるせいじ
シースルーの向こうは海よ冬木立こすもす
手を打てば大口あけて冬の鯉やよい
岡に見る師走の潟の静けさよよし女
池に落つ木の実に鯉の乱舞かな有香
庭の葱ちらし豚汁炊き上がる菜々
花柄の明るき表紙の日記買ふ満天
恙なく夫はしきりに忘年会たか子
枯萩の倒れし先の残花かなぽんこ
マフラーに埋む寝顔の子に愛想よう子
石積みの目地より出でし石蕗の花愛正
星冴ゆる朝刊取るをためらひて明日香
豚汁をふうふうすすり冬籠り菜々
空白のページ増えたる古日記はく子
極月や次々抜かれ高速道よし女
極月やカーテン伝ふ結露かな智恵子
病人に口紅塗るや冬日射し治男
荒星や自販機一つ無人駅智恵子
露天湯や冷たき風の癒しかなたかを
恙なき一年願ひ日記買ふ満天
紙漉の押して揺らせる神の技宏虎
草庵へ結界多き落葉道なつき
過りゆく猫の目キラと暮早しやよい
冠雪の富士笠雲を頂きにたか子
吾が塀は猫の通路や漱石忌治男
冬晴の山頂に五畿望みけりせいじ
常磐の夜の闇深し鮟鱇鍋更紗
ふぐ刺しを父子でつつく至福時宏虎
神庭に落葉の袋無造作にぽんこ
水遣りをつひ忘れをり冬の鉢明日香
息白く月見送りぬ西の方たかを
2017年12月07日
遠山に雪化粧見え温泉へ治男
腹の子に話かけする十二月ぽんこ
薄雲に溶けさふな月冬の朝明日香
二度三度梟の声目覚めけり三刀
紅葉狩り瞼の奥の鎮まらずたか子
シェルターが門のごとくや冬山路せいじ
柿の葉すし頬張る野路や里小春やよい
鰤来ると空鉛色日本海宏虎
川底に煌めく落葉の万華鏡智恵子
放課後の縄跳びする子に日矢射せり更紗
この年で日記は不要メモ帳をたかを
ちゃんちゃんこ悔いなき余生趣味に生く宏虎
其方此方の団地の軒に吊し柿さつき
鶴折るに程よき厚さ古暦よし女
中庭の鉄棒特訓暮早しこすもす
虎落笛ベ−ト−ベンの像に聴く治男
初雪の山を隠すや低き雲隆松
霊岩の前に落葉の吹き溜まるなつき
寒暁の雲に紛れん薄き月明日香
冬鵙や開山堂へ苔の道なつき
極月に検査もろもろ受けし破目たか子
旅にあり研ぎ澄まされし寒の星有香
鍋焼を上手につまむ丸き箸よし女
寺町の路地の一角餅をつくさつき
クリスマス会オーナメントの手作り感こすもす
ひなたぼこ特等席はいつも猫菜々
冬うらら夫にもありしガールフレンド菜々
寒風に耐へ山頂の巌に佇つせいじ
あるじ待つポインセチアの出窓かな更紗
初雪や関門海峡吹き抜ける智恵子
銀杏黄葉真っ赤な車に降りしきるやよい
雲くらいなれる気がする古希の冬たかを
煮大根べつ甲色に透きとほるはく子
2017年12月06日
寝静まり猫だけ迎ふ霜夜かな宏虎
天空の雲を茜に冬日落つ明日香
コート脱ぎ一心不乱百度石宏虎
北風受けて月に向かいて彷徨すたかを
炬燵布団老の暮らしの華やげりよし女
十二月和菓子屋の又閉店すはく子
膝の猫に笑顔で語り日向ぼこ満天
四阿にいよよ嵩増す落葉かなせいじ
池涸るる底は落葉の吹き溜まりぽんこ
菩提寺の屋根現るる枯木立よう子
山野草の札を隠して散紅葉なつき
日の当たる水面に集う鴨の群三刀
大当り予報通りの雪の朝こすもす
鉢植えにモールを巻いて聖樹としたか子
大根の緑濃き葉も浅漬けにはく子
辻で分く門前町の落葉掃きなつき
バイク音と聞き間違へる虎落笛こすもす
絵のごとき月よりサンタ出て来さうせいじ
お互いに本音で話す日向ぼこ満天
鳥の数数えてみよう裸の木たかを
もみじ葉をこぼるる光目を染むる有香
着ぶくれてゆき病室で上を脱ぐよし女
神の池埋む紅葉に日矢注ぐやよい
貧女の一灯お照の墓に冬日さすやよい
吾はするおせちを止める友多し明日香
枯れ山を抜け出す猿は都へと智恵子
星一つ寄せず孤高の冬の月菜々
住職の昔話しや落ち葉焚き智恵子
推敲に惑ふ指先うそ寒し菜々
テニスコート落葉にボール紛れけりぽんこ
出歩きて無駄な物買う年の暮たか子
2017年12月05日
庭先の燃える紅葉や裏山へたかを
芝枯れてこの頃庭へ猫の来ず菜々
空気一変せりと里人十二月やよい
冬草の根の強きなり妻の意地治男
電飾の日ごとに増えし十二月満天
旧社地の銀杏大樹も裸木に三刀
四方に山鎮まる里や小六月やよい
着ぶくれてもひとり座れぬ優先席はるよ
炭焼きを売り物とせり焼藷屋宏虎
寒波来て街行く人は小走りに満天
悴む手丸め音聞く機の路地なつき
駅降りて冬満月に立ち尽くすせいじ
音たてて追越してゆく落葉かなはく子
谷崎の石碑ここにも冬紅葉せいじ
かみ合わぬ老の会話や日向ぼこはるよ
マフラーの派手めの似合うになりよう子
堀の水雲を映すも涸れにけりぽんこ
家中に大根炊く香の満ちてをりはく子
山越えて出迎へらるる冬灯し更紗
母になりしの冬銀河瞬けり更紗
紅白に飾る菓匠の聖樹かななつき
宵闇にひときわ潤む寒昴智恵子
枯蘆や昔遊里の波枕宏虎
北風の朝有明の月まんまるこすもす
鉢植えの並ぶ廊下に冬日燦そうけい
冬日差し万華鏡ごと雑木山明日香
坂半ば手袋かざし見る夕日よし女
冬紅葉風に震えて二葉三葉菜々
彩窓のピエタ見えざる聖樹かなぽんこ
手足顔油分すり込む寒夜かな明日香
枯れ葎動くものあり子の目玉治男
ぺタル踏む落葉溜まりを音奏でたかを
窓ガラスピカピカにして虎落笛こすもす
寒風にペンギンと化し電車待つたか子
下校児のほっぺ真っ赤や焚火の輪智恵子
風花や喪服を抱へ野地をゆくよし女
2017年12月04日
ひと指で鳴らすピアノや小夜しぐれ更紗
句心を持つには持ちて日向ぼこはく子
山の樹ぎ色様ざまに冬夕焼け治男
嬰児のやうな干し柿もみにけりやよい
寝室の窓辺に大き冬満月やよい
中庭の蘇鉄に積もる散紅葉せいじ
出し抜けに渦して落葉坂のぼるせいじ
すぐ決まる出掛けた時は湯豆腐に満天
冬帝の手ぐすね引いて待つ気配たか子
子守像の小さき草履へ冬の雨菜々
園児らと山茶花越しにすれ違ひ更紗
隠れ家の如き庵や冬の雨菜々
落ち葉掃く決して後ろ振り向かずさつき
河豚食べに来ぬ人案ず集いかななつき
顔見世や京の風情の調ひぬたか子
濯ぎもの干してしばらく日向ぼこはく子
好きなるも不安を覚ゆ酢牡蠣かな宏虎
荒神の社の背ナに姫椿ぽんこ
人の名をとっさに忘れ冬ざるる宏虎
冬菜畑昔は遠し旅芝居たかを
今年こそ行ってみたいな大根炊きこすもす
右左マスクの揺れる歩行かなたかを
八階にも届く大声焼き芋屋こすもす
風邪予防注射の順番未だ来ずよし女
子パンダのお披露目近し師走入る智恵子
獅子にのる文殊菩薩や冬ぬくしなつき
家解きて植えし蜜柑のはや熟れてよし女
冬の虹運転席の真正面三刀
懐かしき歌三昧の忘年会満天
小春日やマスゲ−ムする老女達治男
千枚田見渡す凪や子守柿智恵子
時雨るるやホームのポスター緩びをりよう子
石塔の右近の祈り青畝の忌ぽんこ
2017年12月03日
葬送の煙一筋冬の空三刀
米寿来て短気は損気ちゃんちゃんこ宏虎
木々の葉も落ちて閑散山眠る野菊
すぎ苔と相性の良き落ち葉かなたか子
それぞれの個性あらはに忘年会満天
もみぢ葉が枝にも地にも帽子にもせいじ
千年の森堆く落葉積むせいじ
中天にスーパームーンの神々し智恵子
透かし彫りめく夕暮れの冬木立こすもす
寒禽の影交差する神の森さつき
何時もの品いつもの人の歳暮来る満天
トンネルを出て目つぶしの冬落暉やよい
ステージの園児ら笑顔のサンタ帽こすもす
四季咲きの梅の香りや師走入り野菊
鳥語降るマラソン通り落葉路ぽんこ
満天の星に囲まれ冬の月菜々
中腹の土産屋去りて山眠るたかを
平凡に生きし余生や着膨れぬ宏虎
着ぶくれの首を伸ばせり光堂なつき
唐門の破風のカーブや小六月たか子
月冴ゆるただ波音のあるばかり更紗
月に佇ついとまうれしや師走妻菜々
麦芽生え轍跡にも点々とたかを
冬天へ葬式開始の鐘響くよし女
来る年の芝居予約す十二月よう子
娘の墓へ冬菊供え近況を治男
白杖の音軽やかに冬ぬくし更紗
寄席終へて美空高くに冬の望はく子
双子パンダ三歳迎ふ冬うららやよい
電飾の並木寄り添う影法師智恵子
縁結び寺乳桂垂るる大銀杏なつき
擬宝珠の枯れ葉黄色く透けて美し明日香
まん丸の月上がりをり通夜帰りよし女
色変えへぬ松は対岸ひと跨ぎぽんこ
子次つぎ来早きお歳暮求められ治男
出嫌いの夫いそいそと忘年会明日香
2017年12月02日
手のひらの会話はずみし小春かな更紗
本堂に緋色の電気カーペットなつき
マフラーの結びひとつにお洒落にも満天
山下り山に一礼山眠る智恵子
小春日を片付けだけで終わりけり明日香
腕いっぱい落葉掛け合ふ腕白児ぽんこ
焼き立てピザのチーズ糸引く12月菜々
紅葉狩りこたつ舟にて川下り野菊
宿の夕榛名山麓深紅葉たかを
ほっかぶり僧侶総出や煤払い智恵子
永観堂今年紅葉の極まれりたか子
草木萎え虫ら眠りぬ春を待つたかを
大池に落ち葉一面顔出す魚治男
懸崖菊愛でて老舗の暖簾分けよう子
入れ代はり覗く師走の柩窓よし女
極月のひと時落語に大笑ひはく子
十二月後一枚のカレンダー野菊
湯豆腐やわだかまり棄て猪口二つ宏虎
靴紐を結び直して息白し更紗
竹と竹ぶつかる音す北颪せいじ
裸木を切るや雲なき碧き空三刀
金色の上々段の間の冴ゆるなつき
顔見世やひしめき合いし勘亭流たか子
餌を咥え落ち葉むぐらへ猫ひそむ治男
七五三小首傾げてすまし顔さつき
地蔵尊に毛糸のコートに赤き帽満天
湯豆腐や心ほぐるる酒の酔ひ宏虎
球根を求めし帰路や冬満月こすもす
霜柱踏みて訃報の来たりけりよし女
白線の見えぬ落葉の駐車場せいじ
後部座席に媼四人や蜜柑剥くこすもす
西行妻娘墓へ錦の落葉道やよい
庭の色日毎に失せて12月菜々
銀杏落葉大口開ける鯉の髭ぽんこ
どの家も熟柿たわわや過疎の里やよい
眠る山起こすがごとき落輝かな明日香
2017年12月01日
朝刊のちらしずっしり十二月満天
冬の雲降りもせぬのに暗き窓野菊
冬川へ映りし舟の方が美し治男
小春空映して潺潺飛鳥川菜々
裸木の隙間に浮かぶ立観音ぽんこ
電飾を巻かれ冬木の寝もやらずたか子
増結の車輌の揺れや冬の駅こすもす
木蓮も朴も葉落とし師走入り三刀
薄靄をしとねに丹波富士眠る菜々
大根焚き祷太鼓の途切れなくなつき
ねじれ雲白く横臥す冬赤城山たかを
遠望の洛中はいま時雨らしせいじ
喜寿祝す同窓会や庭紅葉はく子
庭垣の茶の実あまたが口開きよし女
日当りの入り江に群るる浮寝鳥宏虎
プランター紅白葉牡丹寄り添ひて明日香
まだまだと牡蠣鍋しきる父真顔智恵子
人形の花嫁行列冬山路治男
猫寝場所替えるや寒く長い夜たかを
着膨れて気付く蟹股歩きかな智恵子
京望む広場に古き紅葉茶屋せいじ
「ぢいちゃんの浜焼きどころ」牡蠣臭ふよし女
店頭の品物変はる十二月満天
山眠る尼寺寂びて京の果たか子
中尊寺より見る雪の大文字なつき
牡蠣船の遠い記憶や揺れ想ふ宏虎
冬菜畑止むことの無き老の鍬こすもす
淀小春水脈にのたりとビルの影よう子
フェンスの網目を飾る落葉かなぽんこ
吊し柿もうそろそろと試し食ぶ明日香
賜りし紅葉美しミニ盆栽野菊
2017年11月30日
メダカの仔冬を耐えてと水を替え野菊
海鼠突き溺れんばかり舟傾げよし女
枯蓮やまさかあの人喪のはがき宏虎
底石の見えて細々冬の川野菊
空き家の冬霊を拝しに今日も娘治男
あれこれと思い出話に賀状書く満天
日向ぼこどんなもんだと王手飛車宏虎
接ぎ木せる彼岸桜に冬芽吹くなつき
明日糶らる海鼠動かず水槽によし女
碧天へ千手を翳す大枯木みどり
冬晴にアーチ連ねて水路閣菜々
京小春三歩に疎水の橋渡る菜々
木守柿観音堂の寺普請なつき
着ぶれて竹林手入れ施肥匂ふせいじ
時雨るるやハ−ドル跳びし女高生治男
山と積む破れ魚網や草紅葉三刀
満席の特急電車初時雨こすもす
曇天に敷かれし落葉道灯智恵子
抜け穴の紅葉盛り六文銭ぽんこ
冬冴えし上弦の月中天にたかを
境内の隅に天つく大銀杏明日香
枯すすき屋根より高き淀堤よう子
公園は落葉の海や犬遊ぶせいじ
落ち鮎や水嵩腰の辺りまでこすもす
遠山の稜線真白北颪智恵子
余白なき暦のメモや十二月満天
多宝塔落ち葉鳥語に埋れゐしたか子
旧友の冬陽浴びてる白髪かなたかを
黄葉して村の要の大銀杏さつき
小祠の裾埋め尽くす銀杏黄葉ぽんこ
散紅葉敷き詰め古墳眠りけり明日香
2017年11月29日
すだれ吊りして干し柿を売る青果店よし女
里山を鉢巻き締めに冬の雲よし女
はじめから値引き札あり年の市なつき
老犬の背骨クッキリ冬温したかを
つくばいに彩葉閉じ込め薄氷智恵子
袖塀に添うてほつほつ花柊菜々
大鳥居抜けて参道銀杏散る明日香
温泉で脚癒す妻月冴ゆる治男
昼食はドライブスルー冬の浜せいじ
冬霧を日向に向かふ車列かな隆松
オレンジに冬空染めあげ日の昇るはく子
見はるかす三輪山隠す時雨雲明日香
中庭の枯山水に夕時雨野菊
返り花カメラに向かひVサインこすもす
小鳥来る紫花の空き家かなたかを
湯帰りの髪を照らすや冬の月隆松
雀どち銀杏黄葉を楽園に満天
天を突く朽木に攀ぢるつたかずらみどり
冬屋敷歴史を秘める大竈満天
加湿器の出番や冬の診療所せいじ
波板に弾ける木の実軽快音ぽんこ
落葉道しかと踏み出す白き杖はるよ
余生にもこだわりありて花八つ手宏虎
中腹に紅一点の冬紅葉三刀
冬の堀数匹魚の泳ぎおり治男
段梯子凍てて急なる江戸屋敷たか子
家宝なる古伊万里床に冬座敷菜々
大屋根の反りに留まる冬紅葉こすもす
冬の月島の旅愁を深めけり宏虎
禅寺の底冷えしたる廊下かなさつき
足許の木の実弾ける石畳ぽんこ
防風林抜けて眩き海小春智恵子
芭蕉忌や次の約束して別るなつき
川面ゆく淀の舟唄蘆の花よう子
2017年11月28日
短日や山際線のはや消えてたかを
色変へぬ松の根方に捕虜の墓ぽんこ
小春日や雀ら囲む水溜りよし女
月冴えし一人思案の影法師野菊
灯を消すや月の明かりに猫の影たかを
土まみれ下仁田ねぎの寸詰まりたか子
山の樹樹の色様様や冬日射す治男
冬菜畑畝を挟みて立ち話こすもす
枯葉舞ふのの字くの字や土となる宏虎
東北弁で売らるる若布旅に買ふなつき
小鳥群れ紅葉つぎつぎ散らしをり明日香
見下ろして背割堤の冬もみぢはく子
裏口を額縁にして冬紅葉満天
小児棟快復願いツリーに灯野菊
復興の海苔粗朶まはる遊覧船なつき
冬うらら棟割り長屋は行き止まり菜々
漆黒の上り框や灯の親し菜々
日和ぼこ人の噂は髭不精宏虎
イーゼルに描きかけ風景返り花こすもす
亡き猫の体温に似る小春かなたか子
野路往けば不意に雉翔つ小春かなよし女
小春日や句集出版ゆうメール満天
捨舟を覆ひ尽くして黄落すさつき
出し抜けに猫と目の合ふ枯れ尾花よう子
鏡なる池の面映ゆる冬紅葉三刀
干柿にする柿数多配り終え明日香
屋根と化すソーラーパネル冬日燦せいじ
内股や長き吊り橋紅葉渓智恵子
岩壁に陽の燦々と磯の菊智恵子
公園の広場を占める桐落葉治男
冬ぬくし娘に付き添はれ買ふシューズせいじ
2017年11月27日
街路樹の紅葉に佇む歩道橋智恵子
粧へる山に夕日の襞深くぽんこ
路地ひとつ間違えて遭う黄菊なるたか子
水面への銀杏黄葉眩しけり満天
二車線をすれすれに飛ぶ寒すずめ明日香
声こぼし飛び立つ白鳥白残す宏虎
残る葉や形の分かるプラタナスたかを
昼暗き棟割長屋そぞろ寒菜々
高級車停め作業中冬菜畑こすもす
公園の花壇も寒し花は枯れ野菊
太陽の塔歳とらぬ貌冬日和宏虎
伐採の年輪数う冬初め三刀
戦国の歴史身に入む保存地区たか子
院展に夫と旅したベニスの画なつき
神の森はばからず猪狼藉すさつき
子ら集ひ夫手造りのおでん食ぶよし女
無口なる婿と熱燗酌み交すよし女
当たるなよ歳末ジャンボ今の幸たかを
茶の香りかすかに匂うお茶の華ともえ
短日や母待ちわびる子ら静かせいじ
院展や子らが描きたるクリスマスなつき
冬芽持つ枝は雀の休憩所ぽんこ
早朝の教室飾る室の花野菊
境内へ落ち葉で描く四国地図治男
冬ともし棟割長屋に小間物屋菜々
螺旋状にサイロに絡む紅葉かなこすもす
倒れ咲く葉焼けも魅了野路の菊智恵子
冬ともし寒山拾得掛軸を満天
竜の玉弾みて転び猫の追う治男
下駄箱をはみ出す靴や紅葉寺さつき
寒鴉一塊となりて飛びともえ
大川の桜冬芽の早確とはく子
鴉来て鳴き交わす木々冬日向明日香
メール来るまで眠られぬ冬の夜せいじ
2017年11月26日
冬空に絵を描く如く鳶の舞う治男
新蕎麦に満席となる峠茶屋さつき
地震雲見たてふ勤労感謝の日なつき
道しるべ隠して峠寒霞智恵子
浜千鳥継がれしものに鯨唄よし女
首箱の黒光りして冷まじやなつき
空つ風顔に当たるや重き面たかを
冬ぬくし子らが集へる古希の宴せいじ
枯芒夕陽に銀放つ花頭窓智恵子
末枯の野を奔放に群雀三刀
もてなしの床暖房の句座うれしたか子
万両や宝籤買い夢を見る治男
一言で通づる二人冬暖宏虎
コート脱きつつもおしゃべり診療所よう子
草庵の垣根一切お茶の花宏虎
子守像もみぢ散りゆく只中にはく子
照明に紅葉の映ゆる夜の街ぽんこ
ゆっくりと回る風車や返り花こすもす
賀状書き親しき友は天国へ野菊
寒空や裸で走る園児たち野菊
日溜まりの場取り合戦猫本気たかを
お供えの鏡餅つく新嘗祭明日香
古希祝なるチョッキ着て小春坂せいじ
アラヨっと足軽居そう冬屋敷たか子
冬紅葉長き土間への裏庭に満天
婚約の報告小春の遠電話よし女
水鳥の狙いは堰の小魚かぽんこ
実千両屋敷祠はなほ奥に菜々
留石の奥処に燃えて冬紅葉菜々
餌付け鴨五時のチャイムに帰りくるやよい
冬の路地床屋のサインポールまはる満天
良く喋る男の子二人冬電車こすもす
2017年11月25日
山茶花の散る花の色敷きつめて宏虎
将軍塚へ続く近道木の実降るやよい
赤城山いっせい紅葉駆け上るたかを
枯山水石の波間に紅葉散る宏虎
空手する寒き公園老一人治男
小春日の塵ひとつなき町家ゆく満天
切岸に満水の跡川涸るるせいじ
腕枕背合わせ眠る小犬かなたかを
銀杏散りつつチェーンソーにて伐られをりよし女
力石に撥ねる時雨や寺詣で治男
故郷や昔懐かし海苔干場野菊
古町を巡る小春の風受けてせいじ
妻なれど越せぬ敷居や冬屋敷たか子
足早に過ぎゆく季節銀杏散る野菊
しぐるるや路地へ洩れくるひしほの香菜々
羽根を干す川鵜の中州焚き火あと智恵子
古井戸に点る空き家の実千両智恵子
娘の帰り待ちて見上ぐる冬満月よし女
バスガイド雪靴脱いでマイク持ちなつき
冬の夜並木の光御堂筋ぽんこ
緑地公園の蓮掘翁の作業中こすもす
医学部へ続く街路の銀杏散る三刀
短日の受話器を取ればすぐ切るるやよい
冷さまじや地震に千年杉のこるなつき
中天に三日月青し冬落暉はく子
格子戸の隅に控へめ菊小鉢ぽんこ
こつめかわうそのリード持つ人冬公園こすもす
立板に水の説明冬帽子たか子
古道へ大戸を開けて小春風菜々
格子戸に医院看板冬ぬくし満天
2017年11月24日
寒波急何時もの山の重重し治男
寒灯や齢重ねる夫と妻よし女
蜃気楼冬の朝日に島浮かぶ智恵子
一間戸開け土間過ぐる風寒しはく子
乾鮭焼く北海道が呼ぶ如し治男
国宝展の通路ぎゅうぎゅう着膨れてこすもす
寺統ぶる銀杏大樹の黄を尽くすはく子
花八手隣家の小窓遮蔽するたかを
一陣の風に葉擦れの紅葉かなぽんこ
頬に雪溶くる露天湯風の音なつき
抱上げて孫に見せやる新松子愛正
枯れ色の里に小粒の柿たわわなつき
修理中の寺に貼紙報恩講こすもす
空つ風受けてにび色鬼瓦たか子
照紅葉点す学び舎空まさお智恵子
冬うらら受け継がれしや歴史の町満天
虫喰ひの桜紅葉を愛でて摘むせいじ
冬凪や水平線に茜雲野菊
咲き満ちて半ば日当たる枇杷の花三刀
日溜まりや耳立てる猫妻の歌たかを
冬ぬくし橋を渡れば別世界満天
生きるとは我慢が大事一葉忌宏虎
一葉忌街に一軒残る質屋宏虎
散り敷ける落ち葉句帳の栞とすぽんこ
紅葉散り湯煙たかき箱根山野菊
冬天へ復活の汽車煙吹くよし女
ポン菓子に栗を爆ぜらせ道の駅うつぎ
豪邸の色変えぬ松武者返しよう子
奥は闇棟割長屋冷え冷えとたか子
丁稚らの小暗き小部屋身にぞ入むせいじ
2017年11月23日
疎に密に木の実転がる小路かなこすもす
境内を風の吹きさぶ神の留守ぽんこ
駅集合冬日向へと外れけりうつぎ
干上がりし一級河川冬景色たか子
約束の時間調整もみじ影よし女
紅葉狩あした産土夜は古寺へ菜々
冬の宮一直線の磴登る満天
夕日いま残る紅葉の東山菜々
強風や顔まで覆う冬帽子野菊
冬晴の岬に餅まく句碑開きやよい
逆光に彩尽くしける黄葉かなよし女
木枯しに押されて鴉海の上三刀
冬夕焼太き筋雲片染めてなつき
日赤の屋上の風木の葉髪治男
露店の灯透けて紅葉の赤極む智恵子
冬日満つ玻璃戸めぐらす聖堂にせいじ
鍋囲む熱燗の父上機嫌智恵子
蹴つまづき四つん這ひかな神の留守宏虎
雨に来る恩師の墓や冬の菊治男
冬帽子電動車椅子に乗りはく子
大楠の高きへ纏ふ蔦紅葉満天
裏山の苔むす径に冬日洩るせいじ
忘年会皆の一年割り勘にたかを
小春日や鳶の輪のなか句碑除幕やよい
夕暮れて栴檀の実の艶増しぬさつき
凛としてそびえる松に雪囲い野菊
短日や小屋へ内股ウォンバットよう子
あの世でも着ているかしら冬帽子はく子
冬ざれや初体験なり救急車宏虎
観光バス犇めく大路古都小春こすもす
竹箒尻目に懸ける落葉かなぽんこ
北風の猛けて追い風向い風たか子
冬の月友の電話の声やさしなつき
夕陽には染まらず冬の黒き雲たかを
2017年11月22日
稜線と平行に鳥渡り蹴りそうこすもす
冬凪を割って寄港のい漁り舟三刀
枯れ芝やゴルフボ−ルの速きかな治男
朝窓を開けるや否や百舌高音愛正
天の河裂きて疾走火球かな智恵子
フレームに入り切らざる冬木立たか子
聖母子像足下に置ける杉ぼつくりはく子
女子高生募金訴え日短かさつき
庭畑芋掘る孫の笑い声野菊
まづ手にす大王松の落ち葉かな明日香
生き生きと白菊挿され志士の墓所よし女
冬帽子脱ぎてベンチに空仰ぐせいじ
修道院の果樹の隙間の冬菜畑うつぎ
メタセコイヤ並木の競い色ずきぬあさこ
修道院は鳥のオアシス小春風菜々
新任時の小一生に逢ううつた姫治男
柿落葉一枚毎の貌と色宏虎
霊山の断層のぼる蔦紅葉なつき
年木積む神の山より切り出してうつぎ
冬日ざし池畔の聖母のおん裾へ菜々
冬紅葉一望の庭の至福時に満天
段々の蜜柑山背に道の駅ぽんこ
冬めくや今年は早い防寒着野菊
吉報の予感や千鳥旋回すよし女
冬日さす修道院の果樹園にせいじ
高速道降り積む落葉二分すぽんこ
野良鳴くや味噌汁煮立つ寒き夜たかを
師の句碑に久の存問冬帽子はく子
釜飯の上にふつふつたらば蟹あさこ
店員はお似合いですと赤セーターよう子
同窓会ちゃん付けで呼ぶ紅葉宿智恵子
風呂上がり綾取りせがむ女の子こすもす
冬ぬくし畳の部屋に聖歌本満天
走り根をすっぽり覆ひ銀杏散る宏虎
妻病みて家事皆伝と友の春たかを
大銀杏そびえる空を鳥猛るたか子
道三の墓に馬酔木の冬芽濃しなつき
2017年11月21日
日溜まりを求めて集う冬雀野菊
係留の釣り舟小春の波任せよし女
参道の落葉掃くあと降りしきる満天
曲がり屋根動けば冬の空青し明日香
修道院へ小春の坂のゆるゆると菜々
鈴の緒を新しくして神迎ふ明日香
常緑の木々とコラボや照紅葉こすもす
いつまでも犬の遠吠え冬田かなたかを
ダイヤ婚まさしく勤労感謝の日宏虎
弁天へ冷え切る鎖伝ひかななつき
青空を見ている猫や冬の窓たかを
神の留守パワースポットに人群れて有香
夜半照らす村眠りけり冬の月宏虎
出し抜けに子より届きし松葉蟹せいじ
風折れの小枝の雑じる落葉道せいじ
冬ざるる末社の屋根の傾ぎたるたか子
一湾の潮しづもり千鳥飛ぶよし女
もみぢ散る茅葺屋根の苔むしてはく子
百磴の手摺しっかと神の留守ぽんこ
教会の庭隅白き冬のバラ満天
回り縁玻璃戸いっぱい照紅葉よう子
錦繍の一日の至福古都巡りこすもす
銀杏の葉風に追われてれ逃げる如野菊
竹ぼうき束ねてありし落ち葉道たか子
さざんかの枝冴えわたる庭の只中そうけい
錦秋の離宮に微笑む角隠し智恵子
介護士の片方えくぼ冬日射し治男
網棚に大き荷上げて紅葉旅なつき
木犀のにほひやまざる宮処愛正
谷戸の里静寂香る雪中花智恵子
小六月鳥語あふるる神の庭菜々
翻る度に白銀群れ千鳥三刀
紅葉燃ゆ湖畔宿への小径かなそうけい
どんぐりの踏む音聞こゆトラピストぽんこ
留守番犬鳴き続けおり冬の宵治男
2017年11月20日
木枯しやジャングルジムへ迷走すたか子
秋霖の浜に老犬足取られよし女
片しぐれ詩仙堂庭もとほればはく子
山茶花の同じ木咲くも散るもあり宏虎
鍋焼きや過ぎたることを笑ひつつなつき
結末を少し読む癖暮はやしたか子
朝霜の鉄路煌めく始発駅智恵子
時雨るるや門前店にうどん食ぶやよい
柿一つ手向けられたる石仏愛正
秋天に白亜のチャペル尖りけりさつき
つる引けば藪の底へと烏瓜そうけい
鍋焼きの湯気をはさみて笑顔なるなつき
あほなこと言える娘のいて小春かなはるよ
冬の星教員室の煌煌と治男
ボランティアガイド百円紅葉寺やよい
大鷲の羽根拡ぐごと冬の雲よし女
つなぐ手の寄り添ふ二人木の葉髪智恵子
どんよりと泣き出しそうな冬の空野菊
カレーうどんナフキン白し冬日差したかを
大根炊く今日はやさしくなれそうなはるよ
まだ仔猫小走り三匹荒野かなたかを
見はるかす冬枯れの田や野鳥来る明日香
しぐれ去り西空うっすら茜雲満天
通学路見送る人も息白しこすもす
クイズ応募投函への道息白しこすもす
子等歌う猿蟹合戦吊し柿治男
シルバーとてインクジェトの年賀状よう子
即けば直ぐ離るる二羽の寒雀せいじ
冬紅葉艶良き赤を栞とす満天
ことことと雨戸を叩き寒波来る菜々
干し物をつい取り忘れ日短し明日香
冬晴の田に点在す潦せいじ
枯草に埋もる富士の裾野かなそうけい
車窓より見える星空冴え渡り野菊
行基さん派手な山門冬紅葉宏虎
2017年11月19日
街路の花覆ひ隠して銀杏黄葉やよい
丘陵の墓地を縁取る曼珠沙華愛正
風邪癒えてまづ食べたきはおぜんざい明日香
打楽器のリズムに開く秋祭三刀
蜘蛛の糸尼の像より繰り出されよし女
大胆に大名剥きや蕪むくたか子
トンネルを超えれば紅葉真っ盛り野菊
悴む手洗濯物の皺伸ばす智恵子
柊の花と明かすは葉の形せいじ
禅寺の裏に広ごる冬菜畑せいじ
蔦もみぢ城石垣をキャンバスにはく子
ゆりかもめ松亭亭の須磨の浜宏虎
公園の地上染めるや散紅葉満天
根深汁夜はぴゅうぴゅうと山の音うつぎ
榾木組み雨さんざんと竹の春ぽんこ
布団干す縁にチャッカリ知らぬ猫智恵子
オフィスレディたりし日遠く銀杏散る菜々
遠ざかる鳥の渡りや二十余羽こすもす
冬に入るメタセコイアも錆び初めて菜々
秋夕陽小さき古墳の脇に入るたかを
夫と子の帰りを待ちて毛糸編む更紗
短日や練塀長き屋敷町たか子
折り返す電車の座席紅葉旅なつき
クリスタルビルを背にもみづれるはく子
亡き母の思い出詰まる猫行火野菊
合唱の舞台に立つや小春日和治男
諍ひつ息あわせつつ障子貼るやよい
冬うらら戌の湯飲みの出来ばえを満天
バス待ちのカード冷たや列まばらよう子
朝刊のビニール袋やみぞれゆきこすもす
逆上がりできて冬日の眩しくて更紗
冬凪の岩にぽつんと海鵜かなよし女
白き画架立ち並びたる秋堤さつき
ペチュニアに代わり葉牡丹ハンギング明日香
呆け封じねんごろ祈り枯葉舞ふ宏虎
里時雨六地蔵をば降り残す有香
峠から島鮮やかやP戸の冬治男
眼裏の紅葉列車の揺るるままなつき
電飾に飾るエンゼルクリスマスぽんこ
冬ざれや廃屋続く破れ舗道たかを
霧薄れ山肌に射す薄日かな隆松
2017年11月18日
まめ破る足を湯船に霜の夜なつき
丹沢湖ブルーの水に白き富士野菊
冬のばら膝の高さにあはあはと菜々
どの畝も大根の首せり上がるせいじ
裏畑の一所燃ゆ柿照葉あさこ
満潮の渚に鴨の一直線三刀
冬の雨靴の中まで濡らしけり明日香
縄のれん分けし背中に冬の月宏虎
夕時雨枯山水に音もなくうつぎ
薬缶買うひとり老人冬うららたかを
駆ける子の背を追ひかける赤蜻蛉愛正
園の道いまバージンロード冬暖か菜々
鳴り響くチャペるの鐘やもみづれるはく子
三段の作り瀧なりもみづれるはく子
エプロンで佇む媼大豆畑こすもす
冬の滝読経の声が響く山野菊
雨上がり庭の黄灯り冬の菊満天
冬日燦介護施設の賑わしき治男
夕暮れのベンチに並ぶ木の実たち智恵子
城濠に迫り出す松の色変へずさつき
波さやか栴檀の実のよく熟れてよし女
若き日の想い出ありし石蕗の花宏虎
落ち葉追う猫転びたり昼食時治男
大根の透けてとろりと煮上がりぬ満天
泡盛の水割りに酔ふ祝ぎし夜なつき
落葉樹見上げる空の明るさよぽんこ
隠沼の水面へ傾ぐ山紅葉隆松
空展けたる冬枯の造成地せいじ
冬ざれや歩道の落葉乱雑にたかを
冬紅葉不動の滝へ体ごと明日香
スマホの子一期一会の紅葉とてよう子
濡れ歩道五彩落葉に染まりけりぽんこ
紅葉畳の小径連れ往く己が影よし女
読み聞かす手袋てふ本親子二代こすもす
布くわえ犬移動なす日向ぼこ智恵子
2017年11月17日
朝露に宅配の瓶きらめきて明日香
コスモスに些細な手入れ道路際たかを
風強き公園で食ぶ冬にアイス治男
セーターにもぐる母無し子猿かななつき
みそっ歯や笑み満面の七五三智恵子
打掛けのバージンロードはバラの苑満天
木犀のにほひやまざる宮処愛正
枯れてなほ直立不動の蓮かなよし女
写真館待てずに眠る七五三智恵子
短日や煮物の匂ふ帰路の路地やよい
雨粒をそっと抱きてななかまどぽんこ
七五三ポーズ取らされべそかく子はく子
天守閣そびらに競ふ菊花展さつき
神の鈴大きく鳴らし神の留守はく子
腰掛けて眺める翁冬菜畑こすもす
夕暮れや犬の遠吠え枯野かな野菊
天心に届く聖樹は摩天楼ぽんこ
柿色のダウンの女柿を買ふせいじ
残照の恋人岬鰡飛べりなつき
水澄めり遠目にうねる錦鯉よし女
煙立つ茶屋の板屋根もみぢ屋根よう子
晋作の墓に日当たる冬紅葉三刀
ビル街の極彩色の冬の宮満天
霜溶けて朝刊の端濡れにけり明日香
まだ息の白くはならぬ寒さかなたか子
すっぽりとネット懸けらる残り柿こすもす
鈴の音にはづむ袂や七五三菜々
白雲は借景紅葉の木々仰ぐたかを
山茶花やほつほつピンク花載せて宏虎
たむろする鹿へと伸びし冬木の根たか子
冬空へ叫ぶ選挙の声響かず治男
冬浅し里山闊歩の列に入る有香
粛粛と一社をあげて留守詣で菜々
冬の空カピバラ入る露天風呂野菊
紋章と見紛ふ柿の輪切りかなせいじ
伊根舟屋波ぴちゃぴちゃと冬めきぬ宏虎
2017年11月16日
北風や清く気高く赤城山たかを
コタツ傍ヒゲ閉じた猫の安堵顔たかを
縞柄のセーター揃ひ兄妹なつき
朔風に背を突かれて足早に智恵子
縁側の笊に乾きし新小豆こすもす
大都市の真中に出会ふ案山子かなぽんこ
筑波山キャンパス襲ふ北颪智恵子
一袋二百円也野路の柿せいじ
稲荷社の旗はためかせ時雨来るうつぎ
鈍色の空に朱を注す木守柿せいじ
山麓の集落隠す蕎麦の花愛正
サラリーマン一行御祓ひ冬の宮満天
贅尽くす志賀邸静か冬初めたか子
七輪の残るテントや紅葉谷三刀
喧騒の一歩にまぶし石蕗群れて満天
姦しきモンペの婆ら案山子かなよし女
ひとかどの顔のお澄まし七五三宏虎
葉牡丹の品定めする立ち話こすもす
おでん鍋囲みて弾む会話かな野菊
七五三親子三代揃い踏み宏虎
洗面所の置き犬の目や冴え冴えと治男
お茶の花雨にぬれつつほころびぬぽんこ
ブロンズを辿りて落葉の御堂筋菜々
ピーラーにすいすい剥かれ干柿にはく子
それぞれの福を求めて酉の市野菊
町小春スマホ手に手に会社員菜々
ベランダに百の干柿簾なすはく子
池小春鯉は友禅流しめくよし女
手裏剣の速さに紅葉散りにけりさつき
四代のケーキ等分七五三なつき
二腑の無き夫冬帝がこたえしとたか子
うり坊の並びをるごと亥の子餅みどり
冬帽の児自転車けいこ母そわそわ治男
2017年11月15日
朝日射しシルクのごとし蜘蛛の糸なおこ
十重二十重古き社の冬紅葉明日香
粒揃い列する尻や寒雀たかを
七五三子より親御の着飾りて宏虎
綿虫の風のなすまま風まかせ宏虎
小春日や花嫁さんのバラ園にはく子
由緒書読む前降るや冬紅葉満天
公園の奥へ奥へと石蕗あかり菜々
何年前子の七五三時止まれ治男
四阿へ行く道なりにお茶の花たか子
懐かしき故郷全て秋の色こすもす
風邪多しいよいよ来る冬将軍野菊
寒雀来て戸袋に雨宿りせいじ
錦秋の茶事にくつろぐ古都の庭智恵子
老犬や散歩嫌がる寒き朝野菊
林立のビル冬ざれて鉄の色たか子
風強し大根脚行く女学生治男
山門の仁王もみぢの被衣かなよう子
冬霞影法師めく遠嶺かなみどり
山茶花の径己の影を踏み三刀
医師の言ふ年寄りの風邪長引いて明日香
石蕗ほめて挨拶かはす試歩の母せいじ
枝枝にみかん刺し置き小鳥待つやよい
雨侘し行き場無き猫冬隣ぽんこ
稲架組の竹棒太く黒光りぽんこ
Vサインのポーズとる子や七五三満天
科学館の赤き鉄塔冬天へ菜々
紅葉山港町へと裾広ぐなつき
耳遠き婆に年聞く島小春なつき
人家脇なぜか温しや散歩道たかを
酉の市福はき込めと熊手買ふ智恵子
葉牡丹の紅白の畝真つ直ぐにこすもす
渡し板数多につなぐ池普請さつき
朗々の祝詞流れて神の留守はく子
2017年11月14日
大声の音楽療法冬ぬくしやよい
熊手売れ三本締めが道ふさぐなつき
人家脇なぜか温し散歩道たかを
大川の両岸綴る夕紅葉せいじ
ジンジャーティーたっぷり注ぎ風邪心地更紗
たちこめる泥のにほひや池普請さつき
木像に残る朱の色冬ぬくし明日香
思ひきの息子との旅冬暖か菜々
道なりに光を返す枯芒三刀
紅葉茶屋日射しとらえる煙かなよう子
手をたたき客を呼び込む焼芋屋ぽんこ
小春日や同窓会の誘ひ来る菜々
鶺鴒に動体視力ためさるるたか子
ふらここの泥付き靴は蒼天にぽんこ
ブルーシート広げ皮剥く青大豆こすもす
一周忌の読経続くや小春の日治男
暗き雨尚一段と冬めきぬ野菊
女教師の角のとれたる黄のセーター恵三
冬晴のビルより低く昼の月せいじ
人工のスケートリンクはや準備たか子
寒雀列する尻や粒揃いたかを
瑞瑞し葉つき大根有機野菜満天
短日の下校子寡黙駆け足に満天
ほつれたる父愛用の毛布かななつき
街の灯も山影も失せ夜の霧はく子
頬の飴ごろりと動くマスクの子更紗
優しさの身につまさるる冬日和宏虎
枯れ菊の残る香りを惜しみけり恵三
裏庭を駆ける鶏冬日向こすもす
冬の霧峡の祠を包みをり明日香
日向ぼこ声援飛び交ふ草野球智恵子
学友も社友も老いし神無月宏虎
兄弟は話が弾む燗熱し治男
ふる里便無口な父の冬野菜智恵子
冬ざれや街ゆく人も急ぎ足野菊
2017年11月13日
雨の中飛火野跳ねる若き鹿ぽんこ
市民マラソン小春の城下駆けぬけて菜々
歳訊かれ干支で返事の木の葉髪宏虎
残されし案山子冬陽を独り占め智恵子
圏外となりて踏み入る紅葉山なつき
新海苔の香り広がる朝の膳野菊
走行のマイカー過りて銀杏黄葉こすもす
冬ぬくし仕上げマッサージの歯科検診満天
冬晴の朝の靴音響きけり満天
かわらけの斜に切る空もみぢ渓よう子
小春日やマスゲ−ムする九十女治男
小春空老の運動会あまた治男
庭枯れて千両だけが鮮やかに野菊
電線や赤青黄黒冬の晴たかを
肩車の子がふり仰ぐ大熊手なつき
救急車に付き添ひて乗る夜の寒しやよい
道端に咲く草草も秋の色ともえ
もみじの手にランナー応援秋高し菜々
音立てて木枯らしの去り残る星宏虎
テトラポッドも越して弾ける冬の波こすもす
絵のように猫とストーブ動かざるたかを
置き炬燵つまづく事の多くなりたか子
もみ殻の毛布を乗せたプランター明日香
茶畑の花の咲いてをりけり山辺かな恵三
にちにちのリハビリ効果春を待つぽんこ
列成して鹿の足踏み恐ろしく有香
再会の喜寿の乙女ら冬暖かはく子
山頂は千メートル余天高しせいじ
破蓮の水面の影をカメラマン三刀
冬山河送電線に弛みなし恵三
秋灯の連珠をなせる家並かなそうけい
ペチュニアの年越しを聞き切り戻す明日香
立ち枯れの湖の無音なる陽の寒し智恵子
冬館文豪遺筆ゆるき文字たか子
刈り後の田囲む彼岸花ともえ
足弱に差し出されたる登山杖せいじ
2017年11月12日
盛上るふるさとまつり小六月こすもす
墓山の境界石や小春風治男
どの川も五彩きらめく散紅葉満天
柿みのる赤錆トタンの破屋かなたかを
黄葉且つ散る参道を満喫す恵三
里のカフェ紅葉たふ小径辿り行くよう子
青空と残りし柿の二つ三つ野菊
電動の落葉吸引作務の僧やよい
参道は黄葉日和の並木道恵三
志賀邸の和洋折衷実千両たか子
人知れずもみづる山のキャンプ場せいじ
腹切つてきたてふ香具師や冬はじめなつき
大時計廊下に刻む宿冴ゆる智恵子
郁子たるる曙色を塀越しにはく子
山登る初心者コースとは名のみせいじ
七五三草履のすずのちりちりとはく子
大寺の屋根黄葉に浮かびをり三刀
寺の門桜黄葉散る笑うごと治男
借景はしぐれて白き三笠山たか子
ネクタイに得意顔する七五三ぽんこ
楠公の首塚ひそと秋暮るるやよい
石蕗の花水面の鯉の動き鈍宏虎
胸元の筥迫きらり七五三ぽんこ
碧空を連山越えて鷹渡る宏虎
日溜まりで両目を閉じてみせる野良たかを
風もなく肩に落葉の遊歩道満天
幽径の開けて冬の海光る智恵子
陽を求め背伸びする如冬の菊野菊
目の端に動くものあり落ち葉かな明日香
着ぶくれて辻占ひのパイプ椅子なつき
2017年11月11日
千秋楽の歌舞伎観賞秋袷こすもす
貝塚のほの暗き穴石蕗の花治男
時雨雲大きくかかる大和富士明日香
光さす母校の銀杏並木かな更紗
ピラカンサス柵に肘き実のたわわ智恵子
山茶花の散りこぼれをる垣根かな恵三
ひっそりと粋な黒塀花八つ手宏虎
鴨の陣浮御堂なる小暗がりたか子
秋風の通ひて止まず杉美林せいじ
端正な直哉偲びて冬館たか子
住宅街に鹿現るるショーのごとうつぎ
駅前の一献に締む紅葉狩せいじ
熊よけの鈴軽やかやきのこ狩り智恵子
集ひ来て囲む校歌や小六月更紗
我が庭の松葉菊てふ帰り花恵三
難聴やマスクの医師の声遠く野菊
暮早し動くものなし公園に満天
ひととせの持ち手の褪せし熊手かななつき
トンネルを出れば県境照紅葉やよい
金堂の縁に舞ひ込む紅葉かなやよい
京古刹雨露抱く石蕗の花宏虎
木枯らしに肩を竦めて歩道橋野菊
冬耕の畝整然と黒光り治男
木枯しやさざ波光る隠れ沼三刀
冬はじめ朝の味噌汁具沢山満天
葉付き蕪萎れる棚の空の缶よう子
閑静な直哉旧居に柿ひとつぽんこ
柿たわわいにしえ人の見し明日香明日香
昭和帝ゆかりの書院冬日濃し菜々
新そばの幟はためく城下町こすもす
倒木の紅葉且つ散る楓かななつき
蜘蛛の囲の雨粒幾多よぎるかなぽんこ
冬ぬくし奈良にあふれて人と鹿はく子
冬紅葉背割堤を席巻す菜々
どこまでも煙まとわる野焼きかなたかを
長年の鋤打つ所作や秋の天たかを
2017年11月10日
サロンには薄日もささず冬館たか子
時雨るや大社抱へし三笠山たか子
神主の祝詞粛々木の葉降るやよい
秋澄みて山果てしなく畳なづくせいじ
天空へ大手広げて柿熟るる菜々
蹲踞の水飲む小鳥庭小春菜々
小春日やドロンに向かいポーズとり野菊
小紋模様なすや水面の散もみぢやよい
マナー良く正倉院展盲導犬明日香
葦の花深き水路の泥溜まりたかを
神の留守光り輝く大銀杏満天
枯れ烏瓜振れば出づ黒きものなつき
ひつじ田の続く車窓に雲流るこすもす
花八ツ手活けて始まる句会かなこすもす
目を覆ふ出窓に猫の日向ぼこ智恵子
苔生やす壁に身の透くかたつむりぽんこ
遠富士の冠雪しかと威風かな恵三
暮れ早し畦道急ぐ人の影三刀
時雨急客足四散する大道芸さつき
あおによし奈良の茶粥や冬めきぬ宏虎
天高し杉みな狂ひなく真直ぐせいじ
尾長立つ一枝揺れて散る紅葉たかを
昨夜の雨五彩の落葉濡れにけり宏虎
冬凪や遠くに見える外国船野菊
飛火野の芝に紛れる石たたきぽんこ
小春日のゆるりと鯉の水路ゆく満天
枯れ蔓の喫茶の空家覆いおり治男
寝たきりの叔母の笑顔や冬薔薇治男
八方へ向けて活けたる句座の石蕗なつき
聞こえさふナンキンハゼのはぜる音明日香
草蝨払ふバス停日に三本よう子
冬銀河煌々として明けがたし恵三
黄落やパワー秘めたる力石智恵子
もみぢ山前に後ろに川三筋はく子
2017年11月09日
稲架の骨田んぼに残す日暮れかな三刀
茫茫の淀は鈍色冬はじめ菜々
冬晴の京都タワーを展望に菜々
バブルらい株価の高き神の留守宏虎
古都小春八幡宮の人出かな恵三
閉ざされし茶室に翳す冬紅葉満天
音立てて自動車打つ散り紅葉あさこ
万両か千か百かと尋ねたりなつき
趣味教室笑ひの絶へず栗の菓子やよい
掛け声と手さばき見せて餅を搗く満天
冬山河送電線に弛みなし恵三
養生の夫爪を切る冬立つ日なつき
結界の坂登り見る紅葉谿あさこ
山颪一夜で陽刺す枯木山智恵子
人力車断わりし歩や冬隣たか子
鵙高音解説の声途切れをり明日香
桜落葉先師の句碑の文字流麗治男
指真黒すいすいすいと芋茎むくやよい
部活後のベンチに拾ふ紅葉かな智恵子
熊笹を下草にして紅葉照るせいじ
列成して横切る鹿の堂々と有香
冬日差思い出話きりもなく明日香
桜紅葉空き家となりし友の家うつぎ
飛火野を過ぎて初冬の屋敷町たか子
蒼天に万朶の蕾姫椿ぽんこ
フルートと民話満喫秋一日こすもす
九重にもみづる渓は万華鏡せいじ
稲刈られすこし寂しき散歩道たかを
せんべいをねだる鹿ゐて奈良小春はく子
堵列する墓に天蓋散紅葉ぽんこ
神殿に柏手響く神の留守宏虎
塀越しに落葉掃かるる音聞こゆさつき
深紅葉エプロン姿鋤振るうたかを
うなじふと冷たき気配初時雨ともえ
鹿避けのネットの補修父兄会よう子
刈り終えし田囲むまんじゆしやげともえ
古着屋の灯の煌煌と冬真昼治男
末枯れの広野吹き分け風渡るみどり
冬浅し希望メニューは和風シチューこすもす
銀杏の実今食卓に母の味野菊
行く秋や終の棲家に友移住野菊
2017年11月08日
遥かより祖父母の参る七五三恵三
冬に入る女滝は音をひそやかに菜々
灯台の明りやわらか冬の雨野菊
山はいまパッチワークのごと粧ふみどり
三脚脚立池に踏み込み松手入うつぎ
寒靄の暮るる茜にやや染まり明日香
枯れ蓮寺苑の静寂深めをりよう子
風車回い怒濤逆巻くP戸の冬治男
「探してます」猫の貼り紙初時雨やよい
冬暖か仏の耳の皆長しはく子
むき出しの根や倒木に紅葉散るなつき
散もみぢ色様々をにわたずみはく子
足弱を励まし下る紅葉谷せいじ
長寿会温泉に行く森小春治男
地に落ちて二度咲く如しお茶の花三刀
地蔵尊へ色とりどりの冬菊を満天
稲刈られすこし寂しき散歩道たかを
河口堰解けて枯葉は大海へ智恵子
図書館の秋のイベント朗読会こすもす
深紅葉エプロン姿鋤振るうたかを
冬入りて接種待つ人混みあひて満天
黄葉且つ散る参道を満喫す恵三
冬の雨静かに庭を濡らしをり明日香
つややかな島のみかんのお接待なつき
せんべい欲るおじぎ深々神の鹿やよい
立冬の今朝もいつものパン作りこすもす
喘ぎつつ峠越えれば紅葉照るせいじ
立冬の空に直線白き帯野菊
月明かり浜に寄り添ふ影法師智恵子
鴨潜く四ツの尻向け浮見堂ぽんこ
外つ国の人に囲まれ鹿の奈良たか子
グレンミラー流す歯科医や冬日和宏虎
芝枯れてこんなところに子の毬が菜々
冬耕の二人揃って耳遠し宏虎
角きりの痕白々と鹿たむろたか子
2017年11月07日
試運転のデイーゼル車輌除雪用こすもす
捨てかがし雀の馴れて上に乗る宏虎
住職の引き寄す枝の柿たわわよう子
参道の黄葉の尽くす威風かば恵三
留守の宮居開けて氏子ら大掃除菜々
顔半分陽を受く釣人秋夕焼けこすもす
大鷭だ夫の声する冬の川明日香
杣道を五色の落葉踏みて行くせいじ
渓流の底に煌めく散紅葉宏虎
山木立紅葉を笹に埋蔵すたかを
カーテンを透く日の光冬に入る有香
今朝の冬庭に雀のきて縺れやよい
地下足袋に法被姿や松手入れ智恵子
ユニフォーム真白く洗ひ冬来る更紗
落葉敷く山頂に日の溢れをりせいじ
見はるかす二上山へ冬日落つ明日香
神庭の掃きて限無し神の留守ぽんこ
人あまた鹿も数多に奈良小春はく子
立冬晴正倉院展長蛇の列満天
もみじ宿下駄を鳴らして射的場智恵子
まだまだと老いの運転紅葉坂たかを
松かさを袋いっぱい森小春なつき
ポニーテール跳ねたる保母や小六月なつき
スーパーの棚早々と鏡餅野菊
カフェテラス眼下に漁船秋高しやよい
古の観音像に秋惜しむはく子
秋行くと俄に決まるバスの旅菜々
教室の黄色い声や小鳥来るぽんこ
立冬や塾へ駆け込む女学生治男
正倉院展出でて紅葉野点席満天
冬雲の放射線状夕茜治男
教会の十字架覆う冬茜野菊
山茶花の売り地に残る風情かな恵三
立冬や道路工事の重機音三刀
蟷螂の枯れて電柱下り切らずうつぎ
大社には日の丸高く神の旅たか子
2017年11月06日
黄葉散る且つ散る参道を満きつす恵三
木の葉髪持ち上げられぬ力石宏虎
遊園地を囲む桜木紅葉初む治男
明石海峡遠目のどんぐり拾いかなこすもす
大熊手持ち手の竹の青さかななつき
パンジー棚一輪づつの顔を見せよう子
晩秋の湾の釣り人皆寡黙こすもす
秋惜しむ脚悪き人グランド行く治男
大根のやわらかき葉に青首みせ満天
松手入れはさみパチパチ強き音ぽんこ
つくばいに揺るる月見もまた一興智恵子
秋夕日落ちてより増す茜空はく子
庭先の陽だまりに来て寝る狸三刀
童謡の灯油売り来る冬支度満天
ひつじだをいちりょう電車曲がり行く有香
冬小花触れれば跳ねる小虫かなたかを
街騒のなき別世界神無月宏虎
神杉を駆け上るごと蔦紅葉せいじ
立ち話たわいなき事姫ツバキたか子
秋天へ紙飛行機の彼方へと智恵子
散策の足を伸ばせば野菊かな恵三
豆すでに実も葉も枯れた色になり明日香
5歳児の力を出して大根引く有香
眼下には紅葉と湖を独占す更紗
蒼天に紅葉映ゆる遊歩道ぽんこ
山茶花の垣根越しなる会話かなたか子
林檎風呂一夜の宿のおもてなし野菊
水色の空を残して秋落暉はく子
葉付き大根収まり悪きレジ袋うつぎ
猪除けの鈴の音澄める深山道せいじ
半身を空でクネクネ蚯蚓かなたかを
紐かけて高きに吊るす大熊手なつき
一木に五彩の紅葉大かえで明日香
亡き父の戒名なぞる夜半の秋更紗
物置に母との思い出陶火鉢野菊
秋夕焼コンビナートのタンク染めやよい
朝市の葉付大根のゆさゆさとうつぎ
2017年11月05日
スケートボードやうやう乗れて秋の行く菜々
秋晴のバザーの人出溢れけり満天
橋桁のギターの練習大枯野ぽんこ
口ずさみ駅前ライブ秋惜しむ満天
山登り谷音さやか秋薊治男
宝物展今昔の秋楽しみぬこすもす
黄落や御籤を引けば小吉と恵三
黄葉の隙間に覗く空の青野菊
対岸の紅葉愛でる川明かりぽんこ
波音を聴きて一献宿の月智恵子
目つぶしの夕日よければ照る尾花せいじ
秋惜しむ寺に倉あり灯り点く治男
うそ寒し俯きし人皆メールたか子
中天に月欠け初めて秋の行く菜々
芋虫の育ちし跡や葉の無残たかを
紅葉渓シャッター音の吸ひこまれなつき
駅の椅子折り鶴一羽暮れの秋野菊
毛糸編む一両電車にゆられつつやよい
トンネルは花も紅葉も美しきかな明日香
久々に借りて小説夜の長しはく子
イベントの古代衣装に秋惜しむこすもす
生は一度落葉はしきり世の掟宏虎
下山急く釣瓶落としや膝笑ふ智恵子
落ち葉道地球の色に還り行くたか子
紅葉燃え孫の名前ははじめさんたかを
軽トラや大根補給道の駅よう子
四囲の山置き去りにして秋落暉せいじ
日の当たる壁板のぼるいぼむしり三刀
木の葉髪老いの一念算盤塾宏虎
姉妹晴れ着の似合ふ七五三恵三
秋の雲引き立つ空の蒼さかな明日香
はばからぬ秋日の中の恋の猿なつき
2017年11月04日
ミュージックフェア準備整ひ後の月はく子
我が町のええとこ写す文化の日満天
後の世へ家訓もなしや文化の日宏虎
ひかえめやビックイシュー売る冬帽子よう子
紅葉と松の緑の白鷺城野菊
とりどりの紅葉乗り継ぐ車窓かななつき
柳散る川の流れはとくとくとぽんこ
庭に凝る独居老人大菊咲く治男
収穫す婆の手のひら豆わずかたかを
行く秋や日毎に庭の色失せて菜々
行く秋や雲の流れの早きこと満天
亡国のミサイル飛べり冬の雷恵三
ひかえめな姿優しき野紺菊野菊
行く秋や夜も白雲の駆け止まず菜々
鴨川の中州になびく枯芒ぽんこ
ビル高し秋霞の都会鳥瞰すせいじ
旅終わるいつもの駅のそぞろ寒たか子
猪垣に電気流るる千枚田なつき
秋祭市の賑わい財布ゆるむ治男
朝寒し全容見せて浅間山たか子
マンションの明かりそれぞれ後の月はく子
初もの太き大根提げ戻る三刀
初採りの庭の大根煮とろけたりやよい
謡曲師碧眼もゐて文化の日やよい
秋惜しむ宝物展の列長しこすもす
満面の笑み句座を占む文化の日智恵子
後ろ手に煎餅持つ人秋の奈良こすもす
千歳飴参道掃きて離さぬ子智恵子
天高し想ふルターの五百年せいじ
人生は耐えることなり一葉忌宏虎
神還る出雲空港最終便恵三
電動車椅子いざりて進む秋の畑たかを
2017年11月03日
庭掃除済ませ一服文化の日三刀
散策の山路に摘みてむかご飯智恵子
父と娘のシャトルの高し秋高しよう子
大銀杏赤きサイロの屋根に散るさつき
文化の日自作の曲を笛で吹く治男
綿虫を思はず払ふ夕間暮れ明日香
落ち葉踏み犬も一役パトロール野菊
文化の日句作を軸とする暮らしたか子
全天のうろこ雲映え夕日落つ明日香
白い雲競つて描く秋の子等たかを
島を出る最終フェリー十三夜なつき
白き飛沫堰を水鳥占領すぽんこ
すっきりと刈田の先の赤城山たかを
秋冬の季語をめくりし文化の日更紗
登高やきらめく沖にクレーン船やよい
急流を二筋分ける川普請ぽんこ
冬支度安き灯油に列のでき隆松
イヤフォンより漏るる音聞く夜学かな更紗
山寺に座して借景庭紅葉智恵子
初時雨散策路へと宿の傘たか子
秋深しまなこを閉じてバッハ聴くせいじ
紅葉燃ゆ吾歳重ね米寿来る宏虎
つわのはな石路の花児童公園行き止まり有香
古の宝物展に秋惜しむこすもす
夕雀鳴きやむころや十三夜なつき
箸づかひ孫に教へて文化の日菜々
燈親し文机ひとつ吾の城みどり
冬月の寄せては返す湖の波恵三
冬ぬくし日干しの座布に猫昼寝野菊
それぞれの趣味へと出向く文化の日満天
チケットの売場ひしめく文化の日せいじ
彩の薬膳弁当秋うららこすもす
温泉の客の出入りや落葉坂宏虎
村芝居の瞼の母や我が身想う治男
永らへて日々の幸せ菊日和恵三
秋麗や二つ重なる同窓会はく子
書棚よりまづ整理して文化の日やよい
校区別ふれあひコンサート文化の日満天
2017年11月02日
黄菊みなしろがね色となる月夜せいじ
石蕗の切り花として華やげり満天
ついてくる電車の窓の後の月こすもす
菊日和孫婚約の遠電話三刀
パソコンに音符打ち込み秋の歌治男
秋出水声をかき消す瀬音かな明日香
猛る鵙こずえに一つ贄刺しぬ智恵子
夕暮れの教会閑か秋の風野菊
大通りは紅葉のトンネルニュータウン菜々
柿食えば祖父想い出す里の夜治男
それぞれの靴落ち葉蹴り登校子たか子
巡拝の島を早立ち秋がすみなつき
各鉢の愛の深さや菊花展野菊
小春日や刻を止めたき気分かな宏虎
木漏れ日の揺るる参磴色鳥来やよい
粛々と人波秋の国宝展よう子
キャタピラの轍刈田に深々とせいじ
赤や黄の絵の具たっぷり紅葉晴さつき
長き夜を十七文字に遊びをりみどり
子供らと刈田に遊ぶ群雀満天
配られて句座に焼き栗くり饅頭はく子
身に入むや割れて放置の無縁墓ぽんこ
一島の蜜柑日和となりにけり恵三
満天に星はまたたき神旅へ菜々
秋明日香見下ろす先に石舞台明日香
母となり毛糸の産着編みにけり恵三
紅葉散る紅い通りを迷い猫たかを
鶴の舞ふ飽かず飽かれずダイヤ婚宏虎
東照宮桜大樹の落葉雨なつき
泥纏ひ青虫動く冬野菜智恵子
蜘蛛の囲や横糸だけの暮の秋たかを
灯籠の傘下に入る実紫ぽんこ
隠沼の日だまり鴨の陣を解くやよい
2017年11月01日
秋うららパンダの車移動図書やよい
冬ぬくし割れんばかりの園児の声ぽんこ
お茶室へ洩れ日の小道石蕗の花菜々
大らかに紅葉したる唐楓せいじ
牛放つ籾殻烟る牧場かなさつき
石蕗の葉やとどまる雨のなかりけりたか子
高速道トンネルの山装いぬこすもす
霊岩に梵字めきたる蔦紅葉なつき
行く秋や水面に白き雲流れ満天
縦書きの練習重ね秋夜長こすもす
花舗先に赤燃ゆるごとポインセチア満天
墨磨りて匂ひの満ちし後の月更紗
好天や落葉踏む足膝上がる明日香
祓川の水の濁りも神の留守菜々
五七五下五に記す秋惜しむ恵三
腰おろす畦に一服秋おさめ智恵子
猫抱き心音触るる夜寒かな宏虎
満ち潮の波音やさし十三夜三刀
十三夜島の夜空の底深しなつき
一瞬にメール伝はる文化の日宏虎
せせらぎがBGMや野に遊ぶなおこ
幾百の陸軍墓地に菊の供華ぽんこ
紅葉狩り北鎌倉で降りにけり恵三
夕映えのかくも美し十三夜はく子
早生あれば奥手もありて草紅葉せいじ
耳澄ます色鳥の声神の杜やよい
定着となりしハロウィン魔女が来る有香
鉄工所の階も錆色秋深し治男
小夜更けてさらに耀く十三夜明日香
法前に懸崖の菊檀家よりはく子
渋柿の日ごと艶めく散歩道治男
形変えて白雲つづく秋の窓たかを
恋人にもどる父母ダリア園なおこ
寺までの大練塀や蔦紅葉たか子
苑入れば芳しきかな秋薔薇智恵子
惜しみつつカーテン閉じる窓の月たかを
2017年10月31日
秋青空鴉舞いおり墓地に光治男
無花果や母乳の嬰の良く眠る宏虎
蒼天を透かして紅葉耀けり明日香
雲一片なき青空や秋夕焼はく子
くり抜きしかぼちゃおばけの闇深き更紗
ステージの落語に喝采敬老日こすもす
小話に大笑いする敬老日こすもす
行く秋や閉店セールの旗なびく満天
釣瓶落し雲一つなき山の端へはく子
お揃ひの仮装をまとひ山粧ふ更紗
児童の部高齢者の部菊花展菜々
ゆるぎなき背を見せ僧の落ち葉掻きたか子
寺銀杏漬け物樽に山盛りになつき
行く雲と共に十月送りけり三刀
みまくり社菊のご紋へ秋日差し明日香
屋根の猫巡回に出る十三夜有香
もみづるは上半分や大欅せいじ
初霜を踏んで憂さを晴らしけり恵三
歯の疼き耐へゐる夜の長さかなやよい
名刹の茶室に綴る野菊かな智恵子
紳士服売場ここにも南瓜ありせいじ
氏神のきざはし険し紅葉初む治男
落ち葉舞ふのの字くの字や土となる宏虎
この町が子らのふる里菊薫る菜々
血圧を幾度もはかる木葉髪ぽんこ
笛太鼓神楽止まずや秋惜しむたかを
秋落暉凪たる湾の暮れのこるなつき
神木の橡の実一つ御守りにうつぎ
秋高し真一文字に飛行雲隆松
絵画展おしゃべり自由里の秋たかを
着る物の嵩の高きや冬支度満天
見渡せば紅葉の錦古都の夕智恵子
ハロウィンの帽子を被り園ガイドさつき
雨の名のいろいろありて時雨かな恵三
走り根に掃き寄せられし銀杏の実ぽんこ
カップルの式場下見神の旅たか子
2017年10月30日
行く秋の戻ることなき齢かなはく子
雨樋の行方を探す颱風禍うつぎ
老犬のよだれ拭き取る冬朝餉たかを
雲多し通勤客のマスク増ゆ明日香
キッチンの玻璃結露して冬隣るせいじ
ハナミズキ色付く葉上実の真っ赤智恵子
落ち葉蹴りマラソン人の快走す智恵子
無縁墓地少し離れて虫の声治男
冠雪の白馬の威風みはるかす恵三
木の葉舞ふ姿を見せしつむじ風せいじ
フルートとピアノの夕べ秋惜しむこすもす
生命線気にせぬ歳や神無月宏虎
進んでは又たじろぎぬ穴惑うつぎ
木枯やすくむ野良猫思案顔ぽんこ
五姉妹の末子なれども木の葉髪菜々
秋霖やグイグイグイと尾長飛ぶたかを
木枯一号大掃除する台所やよい
川風に桜並木の紅葉散る三刀
広池に水輪広げて鳰潜るさつき
生駒嶺を捨てるが如く霧上がるたか子
十月台風日本列島翻弄す菜々
栗飯や注射に泣きし子が笑ふなつき
娘のセーター枕がわりにうたた寝す有香
秋寒しアンバランスな外出着明日香
唐松の落ち葉の香り軽井沢たか子
木枯しやロングヘヤーの奔放によう子
神無月賽銭箱の欠伸せり宏虎
母猿図の亡き子抱く手の身に入むるなつき
公園を思いのままに舞ふ落葉満天
衿立てて木枯らし一号立ち向かふ満天
黄落やランナーあまた皇居前やよい
池の面に東寺の紅葉映えにけり恵三
朗読の昔話や冬隣こすもす
秋耕の跡忙しく鴉二羽治男
夕日射す鳥居に掛かる子守垣ぽんこ
2017年10月29日
秋灯に窯変皿の趣を満天
陳列に出来栄えの良し文化の日宏虎
山歩き断念せしも颱風禍せいじ
白山茶花暮色の中に抽んでしぽんこ
秋ともし道真像の眼の輝き治男
石庭をただ見つめてゐる秋思かなさつき
裏方の月を昇らせ村芝居恵三
物干しにハロウィングッズ吊るす家こすもす
秋暑し私語咎めらる美術展やよい
野面積はざまに何か冬の草たか子
秋灯下北斎富嶽の陶芸皿満天
陣笠のガイド熱弁古戦場よう子
雲切れて青空のぞく野分後せいじ
時超えて石川門の鋲の冷えたか子
寿老神耳朶の膨らみ小鳥来るぽんこ
しじみ蝶のみ存問の寺静か有香
台風来音を聞くのみ裏の川明日香
朗読と演奏会の夜長かなこすもす
満天の星降る里の秋じまい智恵子
山の端捥ぐ人無きや柿熟す三刀
行く秋や笑ふ幸せ落語会やよい
村芝居出演なべて厚化粧宏虎
まだあるよと雨降りくる暮の秋たかを
雨合羽しづく垂らして子ども山車なつき
碧い空秋の薔薇撮る車椅子治男
マスクしてマスクの人に近寄らず恵三
猫長じ野良に逆襲秋の庭たかを
薪割りて山と積まれしログハウス智恵子
ビンゴカードの穴あくばかりなる秋思なつき
堂縁にたどり着きたる枯蟷螂はく子
秋思ふと爪よく伸びることにさへ菜々
雨台風に閉じ込められて読書など菜々
2017年10月28日
徒ならぬ肺活量や鳰潜るさつき
御霊屋の木像貸し出し身に入むるなつき
往来をのさりのさりと枯蟷螂せいじ
晴れ晴れと結納交はし菊日和恵三
子役への喝采やまず秋フェスタせいじ
雨やどり古民家カフェの掘炬燵やよい
初雪の積もりて止まぬ関が原恵三
旅の宿部屋から眺む十三夜宏虎
生い茂る休耕田の泡立ち草三刀
絵画展陶芸展よと秋深むはく子
優しさは指輪に勝る南天の実宏虎
農耕馬まき場に遊ぶ村祭り智恵子
カリヨンの広場に並ぶ菊花展満天
渋知らぬ子等に土産の渋の柿よう子
両岸の柳のアーチ梅雨の川たかを
城修理石にチョークやそぞろ寒たか子
勝手口椎茸笊に干しあげるぽんこ
秋の夜の熱気あふるるコンサートはく子
灯篭の窓より見ゆる柿紅葉ぽんこ
秋出水痕くっきりと両岸に明日香
雨続き体育館の運動会こすもす
あざやかな紅葉になれず散りにけり明日香
菩提子や御仏も聞く落語会やよい
家事終へて紅葉狩へと夜行便なつき
立ち寄り湯林檎プカプカ奥信濃智恵子
色濃きを選び試食す裏の柿あさこ
秋霖に予定次々熟しけり満天
スワン二羽池面の影も爽やかに菜々
メモを手に校外学習花野道菜々
柿みのり右肩垂れる老木かなたかを
鴨の陣城の御苑を巣と定めたか子
久々に開くテキスト秋灯下こすもす
2017年10月27日
雲ひとつなき夕空を椋鳥渡るせいじ
枯蓮の折線グラフめきにけりさつき
石畳雨の逃げ道草紅葉ぽんこ
ためらひて言葉に出さぬ青蜜柑宏虎
登高や我が家は河の上に見ゆ治男
大輪の菊芳しき家敷門智恵子
ビー玉の子等にも吹いた春の風たかを
小鳥来るオープンカフェは川に向く菜々
秋灯し指画の牛のよだれかななつき
秋夕焼いつもの景色影絵のごと満天
其の中にひと際目立つ櫨紅葉三刀
秋夕焼歌の余韻にひたりつつ満天
登り来て紅葉且つ散る社かな更紗
天下布武天守を守る紅葉山よう子
竹箒軍手で持ちて落葉掃きこすもす
浅間嶺の初冠雪の威風かな恵三
碧天に木の葉めく船秋の凪智恵子
朝まだき川のなぞえは霧深し明日香
二人乗り自転車の灯や星月夜なつき
朝日子にせんだんの実のつやつやと菜々
里山の真中にカフェ櫨紅葉ぽんこ
秋草の統ぶる戊辰の砲台場せいじ
菊花展駅前広場に賑々しはく子
香草の名を一つ知り秋の里たか子
しんしんと星無き夜の虫の闇みどり
湾越に遠富士しかと天高し恵三
城跡に読めぬ句碑あり木の実落つ宏虎
日を透かし蜘蛛の囲の綺羅撮りにけり明日香
彫刻展父の顔かと見紛う秋治男
嶺々の紅葉つなぐ白い雲たかを
もみじ散るテラスのカフェー旧街道たか子
2017年10月26日
お隣の八ツ手の花は未だ蕾こすもす
揺らいでるパーキンソンの秋の杯たかを
出港の銅鑼の音響き秋惜しむ宏虎
溜池の堤防近く稲架襖三刀
色変へぬ松の横枝大蛇めくなつき
気温差に着る物迷ふ秋うらら満天
旅に出て初冠雪に出合えたるたか子
ばつた跳ぶ雄を背負ひて高高とせいじ
遠富士の初冠雪の威厳かな恵三
水車持つこだわりおやじ走り蕎麦たか子
庭いっぱいに三本立ての菊作り満天
はしゃぐ子の仲間に入りて枯葉追う智恵子
秋かすみ波音近き浮御堂なつき
惜秋の旅のひと日をふる里へ菜々
秋早朝ラジオ講座の音響く治男
七輪も真砂女も過去や秋刀魚焼く恵三
野となりし砲台跡に残る虫せいじ
友の家通行止めや草紅葉よう子
浅間山遥かみなみに入る夕陽たかを
行く秋や朱線で消しぬ人名簿宏虎
叔父のいる忠霊塔や桜紅葉治男
田園の大樹となりし実紫ぽんこ
雨模様灯を点すごと唐辛子明日香
籾殻の煙くすぶる千枚田智恵子
入り際の夕日赫々秋惜しむはく子
廃屋の敷地の隅の式部かなこすもす
蒼天へポプラ並木ももみずりぬみどり
秋天へ威風堂々の楠大樹はく子
板橋の木目際立つ石蕗の花ぽんこ
曇天に残る稲田の華やげり明日香
2017年10月25日
台風に出足はばまる投票日宏虎
秋微雨大気の底に淀むかなたかを
なき鳴き交わす雨もいとわず昼の虫ぽんこ
昼ちちろ雲の影ゆく一里塚なつき
吹き溜り走り根隠す木の実かな智恵子
日と風の競ひし彩や紅葉黄葉たか子
対岸は相模なりけり雁の棹恵三
はやばやと槌音いづこ台風禍よう子
河川敷如実に語る野分き跡こすもす
長雨にマフラーひとつ編み上げて智恵子
まほろばの郷に先陣鶴のニ羽三刀
枝切れば蓑虫に日の当たりけりせいじ
パソコンに音符打ち込み音冴ゆる治男
破れ蓮の見るも無残や地獄谷宏虎
ゆくりなく水木紅葉の並木道菜々
丸かぶり出来る歯の欲しリンゴ捥ぐはく子
熟れ初めて柘榴いよいよおちょぼ口菜々
さびれ街祭提灯粛々とたかを
大都会一瞬の黙杜鵑草ぽんこ
代行バス仕立てられをり台風禍こすもす
山門を入れば枡形秋湿りなつき
億人の一人に託す松手入恵三
村祭の賑わう露天神輿練る治男
甘藷掘りの赤白帽子賑はひて満天
蓑虫の梢は切らず庭手入れせいじ
庭隅の灯りを点す石蕗の花満天
2017年10月24日
街路樹の赤い実踏むや黄のしぶきたかを
草木の台風一過突っ伏してぽんこ
初雪や富士のお山に白き糸智恵子
歩道には風折れの枝野分跡こすもす
台風の去りても暗き雲多し満天
今年酒試飲に笑ひ上戸かななつき
庭手入れ槙の生垣一直線三刀
ただならぬ台風一過爪の痕恵三
白壁に絵画の如し柿灯る治男
陸奥の左右にりんごの旅半ばはく子
紅葉峪照り翳りなす陽のひかり宏虎
小鳥鳴く台風一過風去りてたかを
颱風禍ガレージの屋根はためくもせいじ
教会のオルガン聞こゆ落葉道智恵子
稲の葉の透き通るほど黄色なる明日香
園丁の落ち葉の暈の疲れかなたか子
かりがねや湾へ歩いて十五分恵三
小さき田の投げやり気味に稲架のありたか子
ローカル線なぞへをそろり穴惑ひよう子
補陀落の庭ほつほつと石蕗の花なつき
掌にころげ落ちたる零余子かなみどり
暮れの秋外人墓地の整然と宏虎
玉砂利にどんぐり数多迷い込み明日香
煙出ぬ煙突高し秋の雲治男
暴風に打ち勝つ力赤のままぽんこ
台風圏脱しても木木揺れ止まずこすもす
ひつじ田の疎かならぬ穂の揃ひうつぎ
岸に鮒打ち上げられて台風禍菜々
店頭の秋の果物満載に満天
颱風に伏す植木鉢抱き起こすせいじ
2017年10月23日
エリアメール着信の度愁う秋こすもす
盛り上がる雨後の濁流舞う紅葉たかを
台風去りリハビリ混みて会話弾む満天
雨晴れて狼藉しるき落葉掃くせいじ
嵐にも負けず咲きつぐ百日草菜々
潮の香の古墳や桜紅葉濃しなつき
神木を枯らす宿り木そぞろ寒なつき
吊り橋をゆすり揺すられ紅葉谷やよい
いろは坂色なき風に色づきぬ恵三
冬枯れの街明かりなす傘の花智恵子
石蕗咲くやビル街の底一偶にたか子
一人行く天国のごと野霧かな治男
歌舞伎座の前掃く男秋深む治男
秋微雨テレビ消し聴く雨の音たかを
雨晴れて水漬く狭庭に小鳥来るせいじ
下駄鳴らし渡り湯下るもみじ宿智恵子
雨しとど石碑のひかる杜鵑草ぽんこ
白壁の街しっとりと石蕗の路地三刀
台風過ぐ庭畑のねぎみな折れて菜々
橋脚のかくも短し野分あとはく子
産出は有馬が多し茸展宏虎
台風一過満艦飾の濯ぎものやよい
幾種類エントランスの落葉かなこすもす
秋の雲高層ビルの窓窓に明日香
用水路色とりどりの落葉行く満天
新酒出づ灘の名水なればこそ恵三
秋出水なぞえに二羽の白き鷺明日香
台風にトイレも避難河川敷はく子
吊り橋の眼下清流秋惜しむ宏虎
少しづつ町をいじくり台風禍たか子
雨の径森のあかりのななかまどぽんこ
2017年10月22日
松茸は栄養なしときのこ買ふ宏虎
紅葉且つ散りて槻の並木道こすもす
雨のバラお洒落な命名フランス語有香
廃屋の溝に水晶蛍草ぽんこ
降り募る雨不穏なり颱風来せいじ
料理メモ座右としたる秋灯下そうけい
颱風過ここだ木の実が路ふさぐそうけい
これやこの野山の錦天与とも恵三
ブルマ柄かぼちゃお化けのペコ人形隆松
長雨や猫の見ている秋の庭たかを
見降ろしの淀川蛇行霧ぶすまたか子
台風の進路気にしつ投票に満天
雨垂れを受けるバケツや台風来明日香
きのこ展一目で毒と分かる紅うつぎ
大浴場腰屋根の窓秋夕陽たかを
新米の最初の客と宿に聞く恵三
台風に帰宅遅れし娘の電話有香
大甕の伏せある館石蕗の花三刀
秋思ふと同窓会の喧噪にせいじ
逆光にセピア色染む芒原智恵子
避難勧告メール幾たび台風裡やよい
ワイパーの休む暇なし颱風裡更紗
鉢植えを取り込む父や台風来なつき
転職の初日台風一過かななつき
屯して団栗眠る川の底うつぎ
稲刈りの重機快音上機嫌智恵子
警報のテロップ音に秋寒し満天
絞り染の如く屯の杜鵑草ぽんこ
末枯や若き出張へまばかり宏虎
雨戸打つ台風の雨ミシン踏むやよい
木の実独楽子らと作りて競ひしもはく子
茶の花や蕊の密集重たげにたか子
2017年10月21日
秋惜しむ花愛でながら撮りながらたか子
秋袷形見の裾に小さき染みよう子
紅玉のジャムにほどよき酸味かなはく子
颱風裡選挙戦へと通う女治男
秋霖の晴れ間に束の間の散歩せいじ
みはるかす野山の錦去りがたし恵三
針仕事夜寒の指を突くばかりやよい
小鳥来る榎一樹の一里塚なつき
車両ごと礼する車掌秋の声明日香
俯瞰する淀たゆたゆと秋時雨ぽんこ
長雨やなめくじ歩みゆつたりとたかを
こたつ掛け干してスッキリ安堵なす智恵子
出産を祈る祖父母の木の葉髪宏虎
蜘蛛の囲を払い始める庭手入れ三刀
軒並みに金木犀の匂ふ路地そうけい
雨続き黄の小菊に元気貰う治男
寝坊して雨戸繰る朝小鳥来るこすもす
杜鵑草紅き斑点雨しとどたか子
ガラス窓しずくの彼方秋深しぽんこ
台風に鉢物軒へ移しけり満天
台風接近通学の子ら傘差してこすもす
日を浴びて呵呵大笑の破れ柘榴そうけい
豊の秋瑞穂の国の誇りとす宏虎
メタセコイア黄金並木の富士裾野智恵子
山頂よりふはふは降りる狭霧かな明日香
コインランドリーフル稼働なり秋黴雨やよい
いや無気味台風来るてふ静けさに菜々
肩幅に萩括らるる子規の庭なつき
秋霖の家解体を急ぎけり満天
新米の出荷の終へし大地かな恵三
霧雨に小鳥の声の鮮やかさたかを
秋霖雨ときに脈打つ樋の水せいじ
2017年10月20日
鳥たちに負けじと庭の柿を穫るせいじ
干布団つむじ二つの頭見ゆなつき
台風や出入りの漁船数珠繋ぎ宏虎
秋時雨ふるさと山河けぶたする菜々
秋霖や過ぐる車の水しぶきたかを
残る虫風渡り行く広野かなやよい
水みくじ御池に浮かべ秋澄めり更紗
冷まじや壕巡らせし屋敷町たか子
シチュー鍋くつくつくつと冬奏づせいじ
台風に投票急かさる今日明日満天
秋気澄む秀の天を突く杉木立宏虎
秋小雨ブロック塀に蝸牛明日香
水平線土地より高し秋の空治男
ホロホロと散る木犀の香を惜しむ智恵子
ソーラーの灯籠暗し秋黴雨明日香
山の端に騒ぐ鴉や秋の暮れやよい
東雲の湯気に生まれし新豆腐智恵子
御手洗の雫したれる蛇苺ぽんこ
台風来投票の列期日前よう子
雲抱く富士鮮やかや天高し恵三
秋雨に声を嗄らして選挙戦満天
秋たけなはスポーツ観戦もっぱらにはく子
雨止んだ遊ぼと声の秋の暮たか子
荒神の鳥居聳ゆる菊日和ぽんこ
雨しとど菜葉輝きて秋の庭たかを
芒の穂川の流れに沿いて揺れ治男
虚子句碑の数多な小諸秋深し恵三
鯔跳ねて銀鱗光る午後の浜三刀
身に入むや賽銭箱に鎖かけなつき
2017年10月19日
アップリケ香具師のおしゃれな冬帽子なつき
句座廻るそれぞれの音ひょんの笛たか子
秋早朝ラジオの英語聴く老人治男
雨の憂さ消えて上出来リンゴジャムたか子
屯して母語で語らふ夜学生せいじ
山のバス待つ間も紅葉且つ散りて菜々
谷深し燃える錦木崖の上たかを
タイミング良く掛布団戻りけりこすもす
薄日射す方に秋蝶羽休む有香
門付けの手押し車の丸大根よう子
誰彼の財布を探ぐる運動会恵三
秋霖やカラオケ喫茶に羽伸ばすはく子
足首を秋蚊刺しくる一里塚なつき
月明り団子に手出し猫パンチ智恵子
手で三株神社へ供ふ稲刈りぬ明日香
駆け登る壺中の天へ山の霧三刀
外出に二の足を踏む冷気かな明日香
けもの道草に絡みし梅擬智恵子
立ち話秋の蚊打ちてまた続くやよい
数多なる母の遺品や鵙の贄やよい
山上の古刹の静寂紅葉濃し宏虎
園入るや笑顔の案内きのこ展満天
柿くわえ水平に飛ぶ鴉どちぽんこ
残念石がんじがらめに蔦紅葉菜々
ブローチにもしたき茸の展示場満天
叢林の根方カラフル茸生ゆせいじ
秋雨や自転車で行く車廃止治男
散る紅葉たちまち沈む笹の原たかを
船室出でデッキ寛ぐ夜半の月宏虎
油絵のごとく色染め柿紅葉さつき
うそ寒や引っ越し荷物運ぶ音こすもす
吊り橋や野山の錦えもいはず恵三
2017年10月18日
そぞろ寒大道芸に客まばらさつき
良き昔男黙して秋深むたかを
どんぐりに顔描く子らの百面相智恵子
指先を秋蚊に刺され指鳴らすなつき
残菊や生きとし生きむ諦めず宏虎
秋雨を溜めて蜘蛛の囲くっきりと明日香
秘湯いま錦織り成す紅葉場に智恵子
セピア色の幼き日々やふかし藷三刀
前頁なし 次頁なし
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