毎日句会投句控


2018年10月13日
紅葉映え矯正展に人の波たかを
商店主寄附を集めに秋祭たか子
ちんどん屋らつぱ子に向け秋祭なつき
名残のパン喰い競争運動会宏虎
風に背く芒の光る原野かなぽんこ
ゆりかもめ追ひ遡る京の川せいじ
流れ雲自転車追ひ抜く秋の朝愛正
美人の師の歌唱教室老いの秋治男
天井川塀に絵画の美術展ぽんこ
行くこともなき本籍地秋惜しむなぎさ
秋うらら話題はいつか孫自慢菜々
杣夫いて山肌灯す秋陽かな智恵子
晴天に満を持してる稲穂かな明日香
袖口を折りて湧き水秋の声智恵子
背後から水掛けらるる菊人形宏虎
長き尾を疲れを知らぬ石たたき満天
山車廻す裏方多き秋祭たか子
身に入みぬ納骨堂てふ棲家とやなつき
藤袴旅する蝶の五六頭三刀
朝寒や厨に野菜切る音すせいじ
川沿ひをてんてんと行く石たたき満天
コスモスの揺るる古民家カフェ開店こすもす
一枝に十余の蕾芙蓉咲く治男
抜きんでし一枝池畔の櫨紅葉やよい
秋の昼頬突きめくる旅の本愛正
文化祭枯山水に靴の跡たかを
月に一度のボランティアカフェ秋桜こすもす
天高し中金堂の晴れやかに明日香
曾の部下と話に花や灯の親し菜々
けふからは冬の布団と干しにけりやよい
秋の風畳屋湯屋も無くなりてはく子
2018年10月12日
戸を繰れば尾なき家守の逃げ惑ふせいじ
白壁の塀に影置く薄紅葉三刀
無人駅野菊愛しき一輪挿し宏虎
混み合うて箸急かさるる走りそばたか子
山深き水辺の手櫛秋の水愛正
髪切つてうなじへ風の爽やかに菜々
塾生の丸き背中や秋灯したか子
風強し稲穂の匂ひ渡り来る明日香
風呂屋跡更地になりて秋の風はく子
朝さむや一枚羽織りゴミ出しぬこすもす
氏神の庭の桜や返り花やよい
色変へぬ松は遠のく埋立地愛正
身に入むや俳誌終刊決まりてははく子
月光をまとひ近づく終電車智恵子
一つ灯に二つの余生栗を剥くうつぎ
身に入むや実り多くて垂れし枝たかを
こつじきの良ェ像に土蜂の巣なつき
秋灯の夫婦無言や旅に出てもとこ
三十センチの竹の物差し秋深しこすもす
枯れ草に白き羽毛の絡まりて明日香
水仙の球根を植う秋風裡せいじ
秋晴や弾む園児の声高し満天
子の墓へ参り犬像吾を見る治男
秋夕陽潮入川を流れゆく治男
猿の腰掛千や大木朽ち果つるやよい
いにしえの樹海の闇と秋の風智恵子
山越への恋路めぐるや風さやかなつき
スーパーの新米試食産地別満天
色変へぬ松は太幹要とすぽんこ
せせらぎに灯の光映りけりぽんこ
赤い羽根付けて一善したり顔宏虎
色変へぬ松に校門女学校菜々
2018年10月11日
地蔵尊の供華に一杯菊の花満天
秋高し修復つり橋渡り初めやよい
夕暮れの庭の散策反り花ぽんこ
乳歯二本抜けし笑顔の七五三こすもす
菊日和一期一会のツ゚アー果つ宏虎
老牛の角突き終へて動かざるなつき
雲海に尾灯が頼り霧しぐれぽんこ
手の平に乗せて至福や稲穂風智恵子
身にぞ入む風倒大樹根をあらははく子
山古志のなだれ咲きたる川芒なつき
器量よしやつと咲きたる秋の薔薇せいじ
大池に沿うては離れ秋野道菜々
いそいそと月夜に浮かれ夜鳴きそば智恵子
隠沼の面に蒼穹秋高し隆松
散り敷きる金木犀を掃かずして満天
色変へぬ松原続く九十九里愛正
家壊し跡の狭さよ秋の風治男
新米やいそいそ作る混ぜごはんうつぎ
喜寿卒寿集ふ兄妹菊日和はく子
我の口猫が舐めてる秋読書たかを
朝寒やスリッパ探す足の裏たか子
肩刺せと繕ひ急かす秋の虫たか子
吊り橋をわたる項に萩の風やよい
明日からの仕事予定や秋夕焼け三刀
ペーパークラフトのミニ籠編める夜長かなこすもす
勢子の追ふ鹿角切り後酌み合えり宏虎
アサギマダラ待つ藤袴咲きそろい治男
稲穂より雨粒の疾く湧き出づるせいじ
鳥慌て居場所探すや釣瓶落としもとこ
秋晴やラリーの音も軽やかに菜々
2018年10月10日
ひそひそとががぶたの花秋の風なぎさ
葉や花芽食べる飛蝗に情かけ明日香
今年また犬走り沢に彼岸花満天
野も山もひと雨ごとに秋深む三刀
赤まんま咲く山峡のB&Bせいじ
秋晴や鷺の滑空一直線菜々
唐風の邸を映して池涼し菜々
気乗りせぬ夜なべの針に刺されもすうつぎ
海風にほぐれ波打つ花すすきたか子
風禍あと曝す公園秋の風はく子
木の実落つ梢のリスと目の合いて智恵子
秋晴れやグランド走る内中外治男
猿の腰掛森のニンフの舞台かなやよい
体育の日マラソン人に激飛ばす智恵子
秋時雨祭礼の列乱れなしこすもす
学び舎のリコーダー聴こゆや小鳥来る満天
充血の眼見開く牛合せなつき
色変へぬ松原続く九十九里愛正
大皿に色とりどりの秋野菜せいじ
おらが古都態度のでかい鹿憩ふ宏虎
秋の声風禍に横たふ大樹よりはく子
読経ひびく子の七回忌菊の花治男
秋夕焼遮る御陵車窓より明日香
深秋や小さくなりし我が背丈やよい
数珠玉や休耕田の一隅にこすもす
落柿舎の柿たわわなり寂もあり宏虎
天守閣ぼんやり浮くや秋曇もとこ
牛合せ婆が手塩の牛撫づるなつき
2018年10月09日
秋晴れへ悠然と鷺飛び立ちぬはく子
紅葉はや災禍に迂回せし山路せいじ
はにかむ子屋台に踊る高山祭智恵子
猿茸の半月にある湿りかなやよい
秋夕日背に定植キャベツ苗三刀
秋夕焼鉄橋隙間流れゆくもとこ
天日干しされて割けゆく椿の実さつき
稲架掛けの匂ひ漂ふゆうまぐれ明日香
秋高しセコイア並木延延と菜々
な滑りそ磴を埋める銀杏の実こすもす
山裾の母校の裏道草紅葉こすもす
免許証ついに返納秋時雨宏虎
赤白のコスモス揺れて信号待つ満天
百選のため池めぐり猿茸やよい
墓地の上供えしごとくカンナ燃ゆ治男
明日の晴れ約束してる秋夕焼明日香
一枝に白と紅咲く芙蓉の花治男
到来の葉付きの酢橘藍の濃したか子
廃校の色かへぬ松亭亭たり愛正
佐渡見ゆる波消しに立つ残る海猫なつき
秋澄むや小道たどれば芭蕉句碑ぽんこ
古民家の納屋に絡まる烏瓜智恵子
せせらぎと虫のね合わす至福時ぽんこ
闘牛の花道橅の実を踏んでなつき
鴨渡る花博名残の大池にはく子
穭田に煙一本たなびけり宏虎
秋晴に鷺の滑空一直線菜々
秋晴の今日のひと日を有効に満天
延々と迂回路行くも台風禍せいじ
2018年10月08日
飛蝗放つ低く跳びけり長き距離たかを
さきがけは橋のたもとの桜紅葉ぽんこ
野分け去り青き落ち葉の吹き溜まる三刀
一陣の風に重たき稲穂かなせいじ
夕ざるる風音にさえ秋思ふと菜々
身振り大き子供和太鼓天高しやよい
青蜜柑アップダウンの島のバス宏虎
秋富士を一望の野や至福なるたか子
丈も向きも色も様様秋桜こすもす
天高く甍に遊ぶ鳩の群れぽんこ
秋天やステップ踏むか口笛ともとこ
秋霖や街灯けぶる浜通りそうけい
鳥居三つ潜る境内椎の秋こすもす
いつか空覆いつくして鰯雲菜々
秋暑しスクランブルの交差点満天
籾摺りや谷戸の夕暮れ煙立つ智恵子
運動会子を真ん中に昼食会治男
父兄らの揃ひのティーシャツ運動会満天
秋の梅雨子供の叫び光りけりたかを
ドアノブを握りて秋の蚊に刺さるさつき
境内を歩く足下木の実落つ明日香
手水舎の柄杓映すや秋の水愛正
紅葉山地震に崩れしままの肌なつき
大梨の器量よし悪し採る女治男
十月は農家嬉しき時なりぬ宏虎
闘牛や山神近く牛つなぐなつき
秋の雲鏡なす池深みどりやよい
曇天の庭華やぎて小鳥来る智恵子
急逝の悲しみの底秋日落つ明日香
秋の雲飛機に一太刀斬られけりたか子
コスモスの休耕田に乱れ咲くせいじ
2018年10月07日
倒れ伏す稲穂の無念棚田かな明日香
祭への車内にひびく武勇伝なつき
墓参り父亡き後の八十年治男
和やかや句座に蜜柑と饅頭とやよい
継がぬ子の帰郷稲刈り率先す宏虎
頑固さが出て貴の花そぞろ寒宏虎
秋の蚊の今よろよろと人をさす満天
宮域に通ずる宇治橋秋の水愛正
秋暑しベンチに人の姿なし満天
法螺貝を吹くは代継ぎ里祭こすもす
つぼみては折目正しき花桔梗菜々
秋風にゆったり回る転法輪ぽんこ
秋暑しブルーシートやあちこちにもとこ
金みこし軽トラに乗せ里まつりこすもす
野分またブルーシートを捲り上ぐせいじ
窓越しの秋日に浮かぶ畳の目三刀
黄金の稲田の波間陽の沈むたかを
稲刈りや少し早いと思ひつつ明日香
境内の澄んだ雪駄音宮相撲愛正
祭衆肩組み神馬囲みたりなつき
室外機フル回転なす秋暑し智恵子
放牧の眼下に広ぐ大花野智恵子
ささ揺れて源氏の庭の花桔梗菜々
秋暑し句座に法螺の音何処よりやよい
秋夕焼赤城山動ぜず黒々とたかを
落ちては登る亀の筋力秋の水ぽんこ
雲龍の水墨画めく野分空せいじ
サッカ−のゴ−ルに入りし秋夕陽治男
2018年10月06日
つんつんと安否確認秋の蜘蛛たかを
鎌倉道葛の葉覆ふ切通し愛正
秋天を抜けファンファーレ競馬場智恵子
木犀香師の句碑集ふ人包むなつき
澄む秋や声出して師の句碑めりなつき
身に入むや数多に屋根のブルーシート満天
秋の空さらに惑はす低気圧明日香
窓開ければ書類舞ひ散る秋暑しやよい
傘つぼむ前にドア閉づ台風裡明日香
声張上げて子どもだんじり里祭こすもす
秋高し古刹の鴟尾の光けりぽんこ
列車過ぐ煽る葉のなか葛の花愛正
レインボーブリッジ越えて月追いぬ智恵子
雲を衝く金木犀の大樹かなせいじ
子や孫とゴルフ冥加や紅葉晴宏虎
草刈機手こずる葛の葉畳にはく子
コスモスに帽子取られし作業女治男
台風の反れたる後も蒸しむしと菜々
焼きたての秋刀魚に絞るカボスかな三刀
軒先に献灯灯る秋の宵こすもす
珍しき連理の松や小鳥来る宏虎
四肢広げゆったり泳ぐ秋の亀ぽんこ
大樹いま咲きて金木犀と知るせいじ
秋風や子が母を追う暮れの園治男
台風の進路定まり安堵する満天
庭畑の間引き菜今朝の浅漬けに菜々
2018年10月05日
葛に埋まる参る人なき道祖神愛正
じっとして眠れぬ夜や青松虫もとこ
前かごの重き自転車秋暑しこすもす
赤とんぼ両成敗の取りあつこなつき
筒花火腕組みで出を待つ漢なつき
変色の和紙の綴じ糸古書の秋ぽんこ
蔦かずら灯りが漏るる蔵の壁愛正
秋霖のランウェイ進む白き鷺たかを
駅前の空地変じて芒原せいじ
棚代はりフェンスに凭れ大南瓜さつき
雨風に打たれてなほも鵙猛るさつき
夕暮れの畦に煙立つ蘆火かな智恵子
ひかりさし田は一面の豊の秋宏虎
車廃し自転車利用新松子治男
堤防の除草や残す曼珠沙華治男
何処から金木犀の風ほのと満天
黄葉のひとひら落ちる蟻弾くたかを
秋風や夫の歯のまた痛みだす菜々
人恋し夜や暗香の金木犀三刀
山積の手垢のついた古書の秋ぽんこ
下り坂走る自転車いわし雲こすもす
鉢へ水やればふうはり秋の蝶明日香
ポケットにラジオ孤高の松手入れやよい
爽やかや窓全開に体操す満天
山襞に朝靄のぼる秋時雨明日香
秋の夜のベランダに聴くクラシック智恵子
木犀の伐られで残る駐車場せいじ
夫の事母の事語りて夜長はく子
澄み切った空の碧さや小鳥来る宏虎
2018年10月04日
長き夜の机上に溜まるゴムの屑せいじ
湖岸宿かりがね寒き遊歩道愛正
落し水農夫喜び有頂天宏虎
この時期はこの道に決め金木犀たか子
アニメーションニュース目で追う夜の秋こすもす
着着と進む準備や秋大祭こすもす
疎に咲きし十月桜空真青やよい
鵙日和しきりに降るや鳶の笛やよい
傘の花ベランダ彩す野分晴れ智恵子
登り窯大き椿の実の灯るなつき
嵐跡闇に隠して月夜星智恵子
栗ごはん栗もお米も丹波産菜々
吹く風に動きの遅ししじみ蝶ぽんこ
防人の島の小径に落し文さつき
幟ゆれ売地に揺れるねこじやらし満天
被写体は雨粒光る彼岸花明日香
草虱肩につけたる登り窯なつき
恙なき二人のたつき栗ごはん菜々
台風で流れる家に人の立つ治男
草虱もうそのままに山を行くたか子
ゆったりと上下に交差秋の鯉たかを
曇天にうなだれている稲穂かな明日香
急磴来て一息つけば薄紅葉さつき
ビル風のめげぬ足許ちちろ鳴くぽんこ
潮騒と潮風による新松子宏虎
秋時雨訃報の回覧つぎつぎと満天
木犀の香に立ち止まる漢かな三刀
注解を繙く気分夜半の秋せいじ
秋霖や異国語ひびく露天風呂もとこ
わだかまり捨てて紫陽花秋気澄むたかを
運動会ブラスバンドに泣く幼児治男
2018年10月03日
身に入むや医師の所見は要検査せいじ
場所取りの列ながきこと運動会やよい
聴診器ブナの幹より秋の声愛正
白昼に狸のっそり無住寺さつき
奥利根の水鞠跳ぬる秋の声愛正
山際の畦に水禍の名残かなこすもす
紙ふうせんぽんとはじけて桔梗咲くはく子
秋日濃し今上棟の槌の音三刀
渓谷の一面に見ゆ蕎麦の花治男
枯れてなお笑うが如しコスズメカヤたかを
日帰りの天橋立秋日和こすもす
日本晴十月桜咲き初むるやよい
草の絮陶の武将の招き猫なつき
気場立てば丸き穴あく秋の雲なつき
旅の宿湯殿に映す紅葉かな智恵子
身に入むや拡大鏡で追ふ字引宏虎
大雨にBS乱るる台風来ぽんこ
貪欲に大口あける秋の鯉ぽんこ
早朝の一分冥想秋季澄むそうけい
捨て案山子お役御免に雀乗る宏虎
筆先にむらさきたっぷり桔梗描く満天
十字路に少し戸惑ふ秋の風たか子
雨上がり濃きむらさきの桔梗凛と満天
冬瓜に深き切り傷畑の隅たかを
台風過さぎの増え来る川の縁に明日香
井戸水の盥に浸す秋の草さつき
上機嫌ゴルフ土産や花すすきたか子
桐一葉澱みの木の葉旅立ちぬ智恵子
高三で教えし子等と秋の宴治男
朝一のレントゲン室冷えまさるせいじ
2018年10月02日
村祭りの分担知らす回覧版三刀
天高しノーベル受賞の報つづく満天
賞嬉し学究肌の弁さやかせいじ
相撲部屋一つ消えゆく秋思かな智恵子
羽布団へヘッドスライド猫沈むたかを
十月桜に会ふ久々のウォーキングやよい
自転車の軽きペタルや風爽やか満天
今年又振り返る路地金木犀たか子
葉っぱ皆落ちて柿の実のみ残るこすもす
音階の変はる水音下り簗愛正
スマホ今テロップ流れ小鳥来る菜々
秋雨や良縁願ふ笹くぐりなつき
真っ赤な顔僅差で一等運動会ぽんこ
天高し洗濯物も高々と明日香
落柿舎の句碑に影あり鹿威宏虎
栗飯の栗立ちており弁当箱治男
力石撫でるばかりや草の絮うつぎ
銀河濃しプラネタリウム寝息かなもとこ
友訪へば隣家の塀は金木犀こすもす
急ぎ参加句会に出され零余子飯治男
偕老と声交はし行く秋山路せいじ
ちらほらと十月桜ほの紅しやよい
テロップの文字追いかけて木の葉髪菜々
ネックレスしたき紫式部かなさつき
自動扉の開くや木犀にほひけりはく子
紅白の玉入れ競ふいわし雲ぽんこ
腹這いて虫の音聞く接骨院たかを
棚伸ばし糸瓜十本子規の庭なつき
屋号入り法被を纏ひ松手入さつき
菊の日や医学に光ノーベル賞たか子
運動会ゴールは親元大爆笑智恵子
森の有り古墳の有りて色鳥来宏虎
秋蒔きと植え替え進む昼下り明日香
2018年10月01日
暴風雨去りて華やぐ虫時雨たかを
白き茸光る長者の館跡なつき
一夜明け台風一過とはなりぬせいじ
台風に野良猫とても吾に寄り来菜々
物干台狭庭に匂ふ金木犀こすもす
木犀の風に向かひてペダル漕ぐせいじ
秋の暮我追う人か我の影治男
河原風押し戻される秋の蝶ぽんこ
ネクタイを締めし案山子の一等賞宏虎
黄落や大樹を囲み黄金なす智恵子
朝戸くる月中天に台風過明日香
桔梗や律義に星形くずさざりはく子
ジョギングに並走するかに赤とんぼさつき
十月の書き込み多しカレンダー満天
秋深し市民課の人テキパキとたか子
木犀のにほひやまざる宮処愛正
幹太き大蛇の松の色変えずなつき
いわし雲雑事あれこれ目白押したか子
一羽きて二羽きてどっと稲すずめやよい
稜線を越えて茜や鳥渡る智恵子
台風過駅は青空みなスマホもとこ
青空に雲流れゆき十月来満天
去りしあと又次の来る野分きかなこすもす
五つ六つ団栗拾う墓参道三刀
種をとるジャンボオクララを採らでおくやよい
稲雀かくれんぼするごと田圃明日香
颱風一過馴染みの山の青空へ治男
横顔の子規の切手や小鳥来る宏虎
庭の木々揺らし朝風爽やかに菜々
軽トラの触れもす野路の垂れ萩さつき
秋の夜や窓もテレビも暴風雨たかを
2018年09月30日
身にぞ沁む刀の眠る供養塔たか子
鰯雲映りて走る川流れ治男
秋夕焼トーフのラッパゆっくりとたかを
爽やかや四千勝の騎手会見満天
秋澄みて読経の低き声漏れ来せいじ
木犀のにほひやまざる宮処愛正
大茶盛り和気藹々の秋の寺こすもす
母の手や障子はる部屋今は無くもとこ
黄金の曼殊沙華あり古寺の庭せいじ
花もたげ土手を席巻葛畳はく子
靴磨きの客待ち一人秋日中なつき
友と論ず秋の政変呆け防止治男
野分前無事を祈りつ雨戸閉づぽんこ
真中にデンと構える大き蜘蛛たかを
崖下の地上絵めきし苅田かなこすもす
シスターの笑顔の挨拶爽やかに満天
釘付けの進路予想や野分の夜やよい
齢の所為センチになりぬ台風下宏虎
蓄音機針音刻む秋しぐれ智恵子
台風のニュースに終始落ち着かず菜々
焼き魚柚子の半切れ風味増す宏虎
風音に空掻き曇り台風来菜々
台風来少しの止み間竿外へ明日香
倒木の洞にニョキニョキきのこ生ゆ智恵子
やや慣れて台風迎へ打つ覚悟たか子
二十四号本土縦断九月尽三刀
フロントに地球儀置けり紅葉宿なつき
台風来止めても畑へ行く夫明日香
2018年09月29日
沿線にたわわに実る枇杷一本明日香
起き抜けの六腑に沁みる秋の水菜々
酒試飲下戸には甘酒秋灯下はく子
秋うらら山路に出会ふ家族連れせいじ
長き夜や乾きし音の爪を切る宏虎
磨かれし床に紅揺る紅葉かな智恵子
ライトアップの古刹の塔や深む秋こすもす
信長廟守る神木秋の風ぽんこ
亀一匹児らを遊ばせ秋の川たか子
台風来鉢の出し入れ手際よく明日香
ハ−ドルに跳ぶ脚伸びる天高し治男
芒根に紫紺の花や思草愛正
台風や交通網のずたずたに宏虎
雨風に打たれ地に伏す芒の穂三刀
ブルーシートに追い撃ち秋の台風来やよい
台風の早めの備へと気象予報満天
秋台風に備へスーパー人ひと人やよい
菜を間引く待てとばかりにバッタかなたかを
苔むす根つなぐ秋雨の夫婦杉なつき
皮膚科には子女の多しや秋の風治男
台風来と買い置き急ぎスーパーへ菜々
台風前鳴門金時無事到着満天
野紺菊栞に押して便りなす智恵子
秋晴れやコミセン親睦バスの旅はく子
薄紅葉いろは数えていろは坂なつき
見晴るかす大和三山秋さやかせいじ
災害の画面ばかりや身にぞ沁むたか子
参道の和傘の灯り宵の秋こすもす
2018年09月28日
初物の栗ごろごろと飯甘しやよい
梨を剥くたちまち黄金の帯となる三刀
秋日射す駅舎の前の靴みがきなつき
旅空に砂風呂重し暮の秋宏虎
台風を避け繰り上げの帰宅かなこすもす
園児らの手足揃ふや秋日和満天
俯瞰せる大和盆地は豊の秋せいじ
彼岸花ソーラーパネル田に並ぶなつき
ツィゴイネルワイゼン響く夜長かなたか子
哲学の道に繁茂や盗人萩明日香
白色の清しき朝の酔芙蓉はく子
あなたとの程よい距離や衣被もとこ
大ホールタクトが紡ぐ秋の音たか子
馬肥ゆるピザよパスタよ老いとても菜々
秋野菜歯応え愉快総入れ歯たかを
秋思憑く二上山頂皇子の墓せいじ
しめぢ屑鍋こってりと醤油の香ぽんこ
萩垂る水面に浸くもなほ垂れ明日香
野良着ほどくポケット隅に籾の殻やよい
校庭の竹馬教室いわし雲こすもす
ミニ鉄道お花畑を抜ける風智恵子
秋晴や新装開店長蛇の列満天
観音の薬指立つ秋思かなぽんこ
秋日射し植物の影窓越しに治男
宵闇に指差でなぞるやおおいぬ座愛正
競馬場勤務てふ彼爽やかに菜々
汽車を待つカメラ小僧や秋桜智恵子
秋日射し待つ部屋の灯も煌煌と治男
霧深し夜は無人の竹生島宏虎
2018年09月27日
堰超ゆる水音静か秋の声ぽんこ
鯛焼きに列なす生徒天高し治男
ベストポジションはカメラ集団秋夕陽こすもす
海霧深し瀬戸内海の遠汽笛宏虎
ご祝儀を鬼に握らせ里神楽さつき
月明かり木の間飛び交ふ鳥の影愛正
友の家やつと見つけし花芙蓉治男
落ち葉掃く巫女には大き竹箒智恵子
対岸に鎮西の山秋澄めり三刀
草は穂に川原揺れる風の道ぽんこ
白萩の触れればほろと雫れけりさつき
台風の又もや列島狙ひ来る満天
器量よし猫褒められて秋刀魚焼くたかを
秋澄むや周航船に人の列せいじ
紀州路の旅に食うべて秋刀魚鮨はく子
目は海の色して秋刀魚売られけり菜々
シャトルバス巡る棚田や案山子展こすもす
拝殿の百の龍絵や秋深しなつき
木曾峠に聞きしオカリナ秋澄めりやよい
影絵めく富士くつきりと秋夕焼なつき
新米に糠床おこす好き匂い智恵子
屋根修理途中のままに台風来満天
優しさは指輪に勝る草紅葉宏虎
沖航けばデッキは無人秋寒しせいじ
夕刊で知る友の訃や鰯雲よし女
実を多に付けて風禍の花水木はく子
本能寺守(も)りて謂れの大銀杏たか子
芋の葉のあちこち向いて露こぼす明日香
一年ぶりの長皿出して秋刀魚焼く菜々
なまこ壁秋草あふる大き壺やよい
老女には軽くかわされ木の葉髪たかを
京の街上ル下ルやもず日和たか子
2018年09月26日
村民は百人足らず神楽舞ふさつき
蚊遣り持て一服しをる古墳女子せいじ
八つ橋に会釈交はしてさはやかに菜々
新蕎麦や樽平といふ酒ありてもとこ
秋霖や大窓一面乳色にはく子
雨の匂ひ風の匂ひの花野かなぽんこ
一団を遅れ無患子拾ひけりなつき
彩かえて連なる山や秋の声明日香
逆襲につい振り落とすいぼむしりこすもす
朝顔の皆が我見る散歩道たかを
あたり待つ釣り人の默秋の風ぽんこ
木しゃもじにメニュー妻籠の秋うららやよい
椎大樹傾ぐ土塁や虫すだくなつき
御手洗に山からの水秋の音治男
一屯ゆかしき花や秋桜たかを
境内にとりどりの傘秋澄みてこすもす
秋日濃き誓子の句碑や妻籠宿やよい
十六夜や夕餉を済ませ庭に立つ三刀
鳶職のみるみる屋根へ秋日和さつき
恙なき雨の三時に梨をむく満天
ヘルパ−の料理の匂う秋時雨治男
阿蘇五山噴煙上がり芒原宏虎
わざわざに白萩まだと苑の人明日香
土蔵裏壁に凭るる藍の花愛正
縁に座し小さき庭の秋惜しむ菜々
眠れぬ夜蟲の声聴く浄土かな宏虎
雨しずく留めまつすぐ曼珠沙華満天
四阿に陣取るカメラ水の秋せいじ
秋霖にけむるネオンと街明かり智恵子
千枚田刈られて淋し案山子かな智恵子
2018年09月25日
コスモスや川原の笑顔爺と婆宏虎
四つ目垣朽ちゆくままに萩の寺さつき
無農薬の野菜届きて涼新た満天
赤とんぼ群に混じりて野に遊ぶ智恵子
子の返すメールひとこと十六夜やよい
空抜けて早稲の穭のあおあおとなつき
秋黴雨部屋の猫さえ所在なくたかを
陽のあたる刈田に鷺の影二つ三刀
筆洗ふ画室の黙や秋の水たか子
まとひつく秋の蚊元気古社せいじ
彼岸花の赤きじゅうたん燕去るなつき
東(ひんがし)に十六夜の月暈をきてやよい
雨上がり爽やかな風木木揺らす満天
秋刀魚焼く欠かせぬ大根レモン添へはく子
特急の車窓を埋む鰯雲せいじ
車椅子乗り手押し手も麦藁帽さつき
秋彼岸墓の遠きを嘆きつつたか子
石地蔵風よけとなる薄紅葉ぽんこ
曇天に突如真っ赤な名月や智恵子
疲れ身の友に負けじと登高す治男
御神籤は結ばないでと松手入れこすもす
子規句碑を要に萩の道縷縷と菜々
遠来の友と会食キノコ飯治男
秋たけなわ移住相談の張り紙こすもす
小振り選り選漬け加減良し秋茄子宏虎
句碑の文字なぞる指先秋の冷え明日香
関取の足指強し雪駄の音愛正
十六夜の今中天におしみなくはく子
宅地跡雀あそび場猫じゃらしぽんこ
秋霖に打たるる傘の帰路急ぐ更紗
盗つ人萩NTTの柵くぐり菜々
2018年09月24日
二上の雌岳にあまた女郎蜘蛛せいじ
乱れ飛ぶ衝突もせず赤蜻蛉治男
黒雲を出て黒雲へ月今宵やよい
刻印石彫りあと深しちちろ鳴くたか子
里山遊びと銘打つ案山子コンテストこすもす
風連れて土手を駆くる子曼珠沙華なつき
手作りのおはぎも供え秋彼岸菜々
蜆蝶姿は見えず深き草たかを
十月号売り切れし夜別店へ治男
黙々と濠の清掃水澄めりたか子
吟行の幸先のよき虹二重さつき
ぼんやりと雲の向こうに月今宵はく子
白白と雲広がりて無月なりはく子
爽やかや挨拶呉れて隣の子菜々
細茎のひしと支える彼岸花あさこ
飛行機灯過ぎ行くばかり無月かなやよい
バドミントン秋の風切る若夫婦たかを
虫たちに答ふコスモス常に揺れ小袖
霜の花朝陽に潤む玉しづく智恵子
ビル風や秋場所知らす触れ太鼓愛正
月追ひて雲あかりにて歩きけりもとこ
うろこ雲こわれて眩し落つ日かな智恵子
ふるさとを発ちて車窓の良夜かなさつき
誕生日祝ふ如くに更く良夜こすもす
朝の靄ベールの掛かる花野かな宏虎
梵鐘の余韻に茜赤とんぼ宏虎
吾亦紅壺に沢に活け生け花展満天
東南の空はほのかに無月かなぽんこ
ともかくも無月の空を仰ぎけりせいじ
農道の轍二すじ百舌の鳴く小袖
秋の花溢るる色の展示場満天
彼岸花帯となり眼を瞑りても明日香
ぽつねんと彼岸花ある竹林明日香
彼岸花轍の距離の夫婦かななつき
2018年09月23日
屋上のアンテナごとに鵙猛るさつき
いつの間にビルの角より良夜かなぽんこ
御座船の金のひょうたん濠の秋たか子
秋霖や古紙匂ひくる古書の街智恵子
秋高し勇む少年野球団せいじ
秋の蚊に中断さるる立ち話満天
身に沁むや史跡に数多ブルーシートこすもす
テレビ消してしばしを庭の虫の音に菜々
秋の蚊のかぼそき声を命がけうつぎ
曇天を掻き混ぜている百日紅治男
秋霖にけぶる大湖の波静かせいじ
あした行く机上の旅や長き夜愛正
干し物のからりと今日の秋晴に満天
秋ともし窓越しに見ゆスポ−ツ品治男
六地蔵だれが供えし山葡萄智恵子
母恋へばいよよ虫の音透き通る菜々
秋なれや三日月の影消えないでともえ
平成の時代最後の月見酒三刀
刻印石座せば懐古や秋の声たか子
秋の宇宙リュウグウ捉へはやぶさ2はく子
秋夕焼け墳丘に座すライブかなやよい
畑仕事老いの二人に秋夕焼こすもす
秋彼岸ヘリの影行くくもり空たかを
野地蔵の光背のごと彼岸花ぽんこ
花火師の腹掛けふかくスマホ入れなつき
明日香路の棚田縁取る曼珠沙華やよい
露けしや父母の居し庭鉢欠けてもとこ
2018年09月22日
雨しとど堀江に点る曼殊沙華せいじ
身も心北欧にあり待宵の月宏虎
介護人無口な人に虫の話治男
ホバリング方向定む秋茜たか子
砂浜に釣り人並ぶ鯊の潮智恵子
月の夜も広げて白し鰯雲菜々
空堀の巨石のふもと曼珠沙華たか子
秋暁や頬に冷気の川堤愛正
海峡の空に湧きたつ鷹柱さつき
海峡の汽笛百選秋澄めるさつき
人去りて磯鴫遊ぶ夕の浜智恵子
鳳凰のように広がる秋の雲なおこ
校庭の隅かたまりて曼珠沙華満天
軒先の古き杉玉ちちろ鳴くこすもす
赤とんぼ腰の高さに乱舞する明日香
大木を根こそぎ倒し台風過はく子
赤とんぼ行き交ふ古墳コンサートやよい
更けゆくに月のひかりに虫の声満天
次次と建築ラツシユ天高し治男
堤より畦へと飛びり曼珠沙華なつき
杖を手に一日楽しむ大花野三刀
赤とんぼ芝生の庭がお気に入り菜々
雨上がるあつといふ間とんぼ群る明日香
長雨にいよよ垂れたる稲穂かなせいじ
彼岸花土手に吠え合ふ小型犬なつき
秋天へ抜ける歌声コンサートやよい
秋の雨晴れて伊吹の尾根烟る隆松
名月や寝るには惜しく句に耽る宏虎
ヘッドホンしてピアノ弾く夜長かなこすもす
タブレット離さぬ幼青蜜柑ぽんこ
淀川は大河の如く秋の雨もとこ
クラス会宴も終わりて虫の声たかを
2018年09月21日
巡りゆく堀江に沿ひて曼殊沙華せいじ
秋霖のすつぽり覆ふ四囲の山明日香
膝の丈なれどふたあつ花梨の実こすもす
山裾や真っ赤な帯の彼岸花智恵子
釣瓶落つ風に押されて峠越ゆ智恵子
身に入むや風禍のしるき苑巡るはく子
白色の曼珠沙華咲くすがし風治男
ヘルパ−の料理材料豊かな秋治男
青蜜柑鞄に入れる旅ごころともえ
山間の霧立ち上る無音界ぽんこ
服濡らし庭草摘める彼岸入りなつき
書き換への横断歩道秋日燦やよい
生駒嶺を徐々に観せつつ霧上がるたか子
翠黛の送電線を隠す霧ぽんこ
秋日照バケツ並べて火の用心こすもす
秋遍路五分でなせるミニ霊場宏虎
予報官ひと月先の寒さとか明日香
若き日のヴォーリズ像や秋気澄むせいじ
行厨は木陰のベンチ小鳥来るはく子
二人にはつい炊きすぎるおでんかなやよい
体力の無さに秋思や旅終わるたか子
庭手入れ始める前に小鳥来る三刀
秋霖の畑は長靴良く似合ふよし女
豪華にも供華競ひける秋彼岸宏虎
秋澄めリ梅酒の未だ溶けぬものよし女
画架立つる人も映して池澄めり菜々
鷹の爪くすむ台所灯けりもとこ
瓢立て品定めするくびれかななつき
台風禍園の清掃ボランティア満天
秋晴や新婚カップルバラ園に満天
秋晴や円形花壇は七色に菜々
丘陵の墓地を縁取る曼珠沙華愛正
2018年09月20日
菊日和同級元気に喜寿祝ふはく子
長雨の落葉張り付く墓地広場ぽんこ
寝転んで雨の音聞く敬老日せいじ
大津より生駒へ釣瓶落としの日こすもす
野を行けば名もなき花の色見本有香
到来の葡萄をお裾分けし合ひせいじ
霧しずくこぼし参道ほの暗したか子
晩秋や埃のつもる子の書棚なつき
秋うらら花のアーチの鐘をつく満天
手話の子ら弾ける笑顔鳳仙花智恵子
秋雨止む車廃してペダルも良し治男
ブナの木に耳添え聞くや秋の風愛正
国道のフェンス俄の稲架となりやよい
摩崖仏鎮座まします水の秋宏虎
薄墨の絶筆三句身にぞ入むうつぎ
くびれなき瓢の重き蔓たぐりなつき
毎年のかたい約束曼珠沙華ぽんこ
夕化粧昼間はなぞへ席巻す明日香
秋雨や一枚羽織り読書するやよい
養生の窓に音なく秋の雨菜々
秋霖や雨戸閉ざされ帰路淋し智恵子
菜虫除け二人がかりのネット張りよし女
若き人老爺に優し秋日和もとこ
鳥の声失せて里山秋しぐれ菜々
生垣に沿い水玉の彼岸花三刀
秋雨や細かく揺れる窓の木々明日香
天狗杉の古りし注連縄小鳥来るこすもす
秋独り大音量のテレビかなたかを
秋風に一人高飛び女子高生治男
秋霖に旅情ひとしほ天城越ゆたか子
日と水と大地の恵み稲を刈る宏虎
その中の間引菜種を付けしままよし女
大池のレインボ−ブリッジや秋うらら満天
2018年09月19日
立木の根元に生える茸かなこすもす
三日月の樹の影に隠れけりともえ
秋めいて息吹き返す鉢もあり明日香
沿道の手摺りを稲架の代わりとすぽんこ
鐘つきてよりの上船湖涼しこすもす
はしなくも茶席に侍る萩の寺せいじ
展示せる砲身の洞秋の声たか子
萩の寺短冊の句に学びもしせいじ
藪らんも紫紺を誇る萩の寺明日香
流燈をきれい綺麗と指さす子治男
秋晴れや虹の橋てふ大池にはく子
赤とんぼ狭い範囲もぶつからず宏虎
朝なさなオクラ摘み取る畑楽しよし女
取り込みて繕ふシャツの木犀香智恵子
暦日の連理の句碑へ秋日濃し菜々
子の遺せし色鉛筆や秋の山治男
秋暁に掲ぐ条幅墨香る愛正
身に入むや巨大倒木植物園満天
虫の音に合わせて我の腕廻すたかを
天高し医者に行くにもこのハットたかを
全開の窓に下田の秋の海たか子
萩まつり幟はためく朱い橋ぽんこ
一菜に大根菜間引く庭の畑やよい
眠る手にアガサクリスティー昼の秋もとこ
植物園へ銀杏黄葉の石畳菜々
詩仙堂句箱に一句萩を詠む智恵子
だしぬけにどっと咲きけり曼珠沙華宏虎
子規偲ぶ糸瓜に献句したためてうつぎ
鶏頭花裏街道にのこる蔵なつき
秋晴や絵筆軽やか絵画クラブ満天
畑仕事ご褒美となる貝割菜三刀
秋日濃し道路の舗装匂ひたつやよい
秋の蚊の目の縁耳の後ろかなうつぎ
椰子の木の真つすぐに伸び秋空へはく子
裏口にいちじく届く七八つよし女
曼珠沙華の真つ赤なの土手の日の匂ひなつき
2018年09月18日
手に取るやほろと零るる寺の萩明日香
萩の庭箒立て掛け四つ目垣うつぎ
野良猫の過ぎるあまたのねこじらし三刀
喬木にもたれて秋を聞きにけりそうけい
秋刀魚食ぶ残り半分また明日はく子
四阿に座せば四方より萩の風菜々
片膝をつきし地蔵や秋の蝉こすもす
門前の萩の花屑こむらさきぽんこ
坪庭に雀が一羽秋の暮れ愛正
爽やかや美人姉妹とみちづれに菜々
絡み合ふ赤錆色の彼岸花なつき
秋ばらの蕾果実のごと喰はれせいじ
秋澄むやホワイトブッタは樹下に座す満天
忠魂碑里の大樹に秋の声治男
気まぐれの秋空見上げ旅始むたか子
茶処の濃みどりさ緑秋景色たか子
誕生日歯医者へ急ぐ秋暑し治男
笑み浮かぶ童地蔵や曼珠沙華こすもす
猫の尾に我が指遊ぶ夜長かなたかを
澄む水に魚影の迅し覗き見る宏虎
身に入むや屏風絵に見る兵の数さつき
大鍋に回るクレーン芋煮会智恵子
奉賽は花頭窓越し彼岸寺せいじ
倒木は枯葉となりて山積みにぽんこ
草の花母の好みし濃紫有香
戸を繰れば木犀香る初便り智恵子
痺れ足思わず屈む秋の野辺たかを
後肢一本失せし飛蝗の飛翔力やよい
門入るやあふるる萩に投句箱満天
樫木陰一本白き曼珠沙華なつき
アルプスの空を映して水澄めり宏虎
入れ食ひの鰯に子らの声躍るやよい
さりげなく妊婦に譲る席さやか明日香
2018年09月17日
秘境宿障子に映る旗薄愛正
高笑い装い眩し敬老会たかを
従者のごとつかず離れず秋の蝶ぽんこ
重たしと追へど膝乗る猫良夜宏虎
秋霖や枕木匂ふ無人駅智恵子
吹き上げる風に隠れし葛の花三刀
敬老日米寿の祝い俳協より治男
みぎひだり芒の道を風が切るぽんこ
敬老の日挨拶長く劇楽し治男
灯火親し描き損じの画紙あまたさつき
秋風や外輪船の水尾真白こすもす
肉炒め紺軟らかや秋なすびあさこ
実り田やつんつん伸びる雑草よ明日香
百日草秋日の庭に咲きつづく菜々
文つづる窓に音なく秋の雨菜々
八十分の琵琶湖クルーズ空高しこすもす
蓑虫やスマホ無縁の暮らしぶり宏虎
敬老日夫は真つ赤なシャツを着て明日香
まぐろ屋の女将がくれた真桑瓜たかを
花を喰ふバッタに激怒妻をかしせいじ
高階に聞こえては来ぬ虫の声はく子
糸とんぼ影絵を描く水墨画智恵子
敬老日グランドゴルフ賑やかに満天
地境に勢揃ひせる玉すだれせいじ
秋の水石張堰に波白くさつき
曇天に庭隅すがし玉すだれ満天
おしろいの向き向きに落つ道しるべなつき
秋夕焼ばかあばかあと鳴く烏なつき
2018年09月16日
ちちろ鳴く市に民話の紙芝居なつき
客の列左右の夜店より伸びぬさつき
絹雲の下にふはふは秋の雲明日香
自作なる味噌と葉生姜朝の膳愛正
カマキリの構え上段無音界たかを
堵列して誘ふ野路の彼岸花せいじ
自転車で娘の墓へ掃除する治男
畦道の見へ隠れなる彼岸花ぽんこ
秋の田の碁盤のごとく黄と緑ぽんこ
さわやかや日曜百姓早起きに菜々
縁石と車道のあひに鉄道草明日香
秋声は虚子の大岩句碑よりぞはく子
跳びはねて山気を払ふ神楽舞さつき
真昼中青空に見る三日月よ治男
台風の爪痕今にあちこちに満天
手の甲の秋の蚊叩く左の手三刀
夜の長し戦後の話尽きもせず宏虎
結婚式のアトラクションてふ花火かなこすもす
狭き庭激しく遊ぶ蜆蝶たかを
秋暑し自販機の音頻繁に満天
月光の影絵と遊ぶ猫無邪気智恵子
ほむら立つ田を分かつごと曼殊沙華せいじ
テレビ止め灯を消して聴く蟲時雨宏虎
飛び石を覆ひ黄金の彼岸花智恵子
境内に響く鐘の音初紅葉こすもす
長縄跳び声援にのり秋うららなつき
2018年09月15日
大陸の河如溢る台風跡もとこ
芒の穂出揃う庭の丸太椅子三刀
露天湯の屋根の軒先鳥渡るたかを
つくつくし別れの声を振り絞りうつぎ
名月や路地行く人の影長し愛正
風爽涼病室の窓淀へ開け菜々
旅の途に拾ひし貝がら秋深しはく子
団旗持つポニーテールや運動会なつき
敬老日卒寿を過ぎて恙なくあさこ
医者嫌ひ薬嫌ひや敬老日宏虎
今灯る野道一列彼岸花たかを
ほろ酔ひの母に寄り添ふ帰路良夜智恵子
応援の風を切る音秋澄めりなつき
気まぐれに振り回さるる秋の空満天
青空や残すを大事に菜を間引くよし女
敬老日昭和平成生き抜きし宏虎
真夜中の火消しサイレンうそ寒しぽんこ
雨上がり朝顔の紺極めけり満天
里神楽舞ふは紅顔美少年さつき
秋天へ聳ゆ白亜の医科大学菜々
台風に負けずアンテナすくと立つせいじ
熟睡の病人葡萄を置き戻るよし女
雨音聴き読書に耽る夜長かな智恵子
自転車を漕ぐ筋力や老の秋治男
子を中に運動会の昼食会治男
羊腸の参道綴る彼岸花せいじ
小夜更けていよよ高鳴る神楽笛さつき
2018年09月14日
地に落ちし銀杏の実より秋の声はく子
学び舎の消し忘れしや秋ともし満天
ときめきは元気な証拠金木犀宏虎
乗り継ぎの切符並べり秋ともしなつき
夕映えて人の目を射る鳥威せいじ
敬老の祝い頂く至福かな三刀
秋の宵祭の稽古遠太鼓たか子
秋黴雨娘戻りて長居かなたかを
木造の地蔵菩薩や萩の寺智恵子
苗より五年初栗卓に茹で上がるよし女
手遊びで過ごす敬老参観日こすもす
台風禍捨て置かれたる屋根寂しせいじ
さやけしや主治医の言に安堵してたか子
泥団子砂場ににぎる秋の昼なつき
なんとなく猫の寄り来る秋湿たかを
見上げいるサーブの球やいわし雲ぽんこ
連休前混むATMや秋暑し満天
日を抱き風を孕みし秋桜宏虎
童謡の歌詞カード手の敬老日こすもす
夕食の荒支度終へ大根蒔くよし女
秋暑し奈良に流行りの氷食ふもとこ
おちょぼ口摘みて布染む牽牛花智恵子
月上る徐々に浮き出る磨崖仏愛正
秋の声卒寿を祝う句を贈る治男
ちちろ虫母の主治医に呼び出さるやよい
稲実る四方八方こうべ垂れ明日香
胃カメラ見赤の肉塊菊の花治男
法の池亀の島より秋の声はく子
2018年09月13日
青紫蘇の中に露草背伸びせりよし女
田に沿ひて行けば目を射る鳥威せいじ
竹林の騒ぐ子らや露時雨愛正
町なかに残りし田にも鳥威せいじ
紅白の饅頭べろり敬老日なつき
ネットの上波乗りのごととんぼ飛ぶ明日香
秋の雲突くかにクレーンの腕伸びるたか子
鰯雲生駒連山目の高さこすもす
曼珠沙華明日香に点在謎の石宏虎
子規句碑の袂へ枝垂れ萩真白菜々
暦日の連理の句碑へ萩紅し菜々
写生の手止めるトンボや画に休む智恵子
テイグランド音なく乱舞赤とんぼ宏虎
遠望の若草山や秋夕焼こすもす
ちちろ鳴く初代総理の初湯井戸よし女
連理句碑萩のトンネル抜けし辺にはく子
湯上りの窓辺の椅子に虫の声三刀
散策中芙蓉に触れる我も揺れ治男
弁当を手に手にベンチ秋の昼たか子
秋雨を払ふが如しクレーン舞ふ満天
雨続き無数に伸びる彼岸花あさこ
渓谷に拡がりつくす蕎麦の花治男
喜寿もまだ招待の来ぬ敬老日なつき
二上の山並みさやか明日香村明日香
鍵忘れ夫待つ庭やちちろ虫やよい
マイカーの屋根を磨いて鰯雲たかを
敬老日園児いざなふ人形劇ぽんこ
和菓子屋の桔梗一輪鶴首に満天
運動会手を振る婆の車椅子智恵子
台風過ビニールプール萎みけりもとこ
2018年09月12日
秋澄める眼下伸びゆく高速路さつき
長き夜の目覚める度の闇の韻たか子
隣は白我が家はピンク花芙蓉治男
天変地異やさい高値の秋寒しやよい
枯草のアーチを抜けて鋏虫たかを
飛石に張り付くこぼれ萩踏めずせいじ
沈む陽や朝顔未だ元気よしこすもす
無花果を捥ぎ一服の畑仕事三刀
新米に息詰め開ける釜の蓋たか子
我が町に残る田一枚も稔りはく子
産湯井へ苔の階段昼ちちろなつき
町中の立ち揃ふ稲一枚田満天
大川端の木々なぎ倒し台風過ぐ菜々
秋澄みて二上畝傍甘樫と明日香
静けさを破り隠沼小鳥来る智恵子
雨しとど石に張り付くこぼれ萩せいじ
もやい舟ぶつかる音や葦さわぐ智恵子
秋霖に素足いとしや子守像菜々
農耕の鍬に露草つゆこぼすよし女
蕎麦の花想い出多き能勢路かな宏虎
色褪せても日々次々に牽牛花こすもす
神杉の根よりくり出す蟻の列なつき
整地後の宅地の隅に吾亦紅よし女
捥ぎたての酢橘にぎりて持ちくれし満天
萱の穂の見事に伸びしポウズとる治男
夏惜しむ足早に行く地下の街たかを
切りし爪たたみに拾ふ秋の暮やよい
バス停で友を送りし白露の日愛正
慈愛てふ良き日本語や秋高し宏虎
2018年09月11日
過去のこと知りて畳みし秋扇宏虎
学らんの女子も裸足の応援団なつき
畑仕事行きつ戻りつ赤とんぼ三刀
瓦礫道朝日で光る露時雨愛正
園庭にパレードの如赤蜻蛉こすもす
松虫と覚えしが今田の畔にはく子
如雨露からヌッと顔出す雨蛙たかを
擦り林檎香の届きしか母卓に智恵子
商店街空き地そこ此処ちちろ鳴くたか子
鎌足の産湯の井戸や新ちぢり明日香
教え子の同窓会や阿波踊り治男
出水跡立ち入り禁止札のままさつき
人住まぬ傾ぎしままの秋すだれ満天
強風に無惨や京の竹の春たか子
長き雨あがりて庭に小鳥くるやよい
水墨展師の秋扇あたりけりやよい
良夜なり俳諧浄土に遊ばれよ宏虎
口結び横綱勝ちて汗光るあさこ
露天湯に今日は来てない赤とんぼたかを
虫すだく家路を急ぐ靴の音智恵子
のぎ見せて走り穂つんと立つてをり明日香
観音の憂いの伏し目愁思かなぽんこ
落つる日に影絵となりし芒原そうけい
秋さやか病院食に舌鼓せいじ
稲穂波屈む農夫を沈めけりさつき
秋場所の地元力士の復活に満天
稲雀農小屋の屋根に集ひけりはく子
露草や奥の院へと坂続くよし女
下校子の傘が邪魔なり秋の空よし女
干し芋茎陽のスパイスの柔らかやもとこ
九歳が虫垂炎とや身にぞ入むせいじ
オレンジはプーさんチーム運動会なつき
登校時の子等の表情台風明け治男
透かし見る雲脚早き秋の空ぽんこ
2018年09月10日
豊の秋雀と共に喜ばんはく子
夕餉どき今日も鳴き出す鉦叩せいじ
青柿のたわわな枝に古御籤ぽんこ
砂利道を譲り会釈の秋彼岸愛正
台風禍側溝うずむ雑木多々たか子
稲穂波立ちて雀の飛び立てりはく子
心地よき葉擦れの音や秋日濃し三刀
蝶戻りふたたび揺れる韮花茎たかを
土手に揺る河原撫子茎ながし智恵子
共に生きし桜の倒る台風禍うつぎ
子の住まぬ家の修理や台風禍明日香
椋掛かるいちじく畑を囲ふ網なつき
秋の空国境はなし雲も無し宏虎
電車やめてバスの予約す野分後こすもす
イヤイヤと二度キスかわし蟻進むたかを
捗らぬ屋根の修理や台風禍満天
それぞれに過ごす二人の夜長かなやよい
秋雨前線居座る列島もう五日こすもす
秋の夜や子ら去って老の食前酒よし女
こぼれ萩大回り行く車椅子智恵子
虫の音に箸が進みし夕餉かなせいじ
旅立ちに舟用意され秋の喪治男
神椎にくいこむ蔦の鱗めくなつき
爽やかや食器のしまふ音澄みてやよい
白萩の括られて咲く門構えよし女
雨やみて野に首傾げ奈良の鹿もとこ
門前をまずは整へ台風禍たか子
秋雨に空きし健診余談多し満天
蟲の音の高低混じる闇の中宏虎
雅楽ひびき写真の笑みや秋の喪治男
けふ特に車の前を蜻蛉飛ぶ明日香
倒木が屋根覆い隠す台風禍ぽんこ
2018年09月09日
寂寂なるテニスコートの野守草愛正
祭壇に秋百合多く匂う通夜治男
足元でままごとする子栗を剥くなつき
顕彰の碑仰ぐ秋日和三刀
停電にいつもと違ふ夜の秋もとこ
虫すだくどこに居たのか暴風時ぽんこ
枝折戸の出合い頭に秋の蝶よし女
白露けふ枝枝の水滴きらきらと菜々
有難や予報裏切り来ぬ野分きこすもす
栗を剥くとなりのトトロ子に見せてなつき
つくつくしリズムに乗りて夕支度さつき
石苔に香煙たゆたふ秋彼岸愛正
孫病むと告ぐる文字列秋思憑くせいじ
秋うらら喜寿の集ひの案内受くはく子
八千草や亡母は機織り生糸のマチたかを
草原の音拾ふかに吾亦紅せいじ
咲初めし萩に音なく雨つづく満天
新米を夜のキッチンさくさくと満天
屋根修繕いつになるやらちちろ鳴くぽんこ
洗面所同じ時刻にやもりの子明日香
秋蝶の舞う如落ちる一葉かなたかを
角皿に尾がはみ出して秋刀魚かなたか子
猛暑と地震豪雨台風続く日本宏虎
村の子の身を乗りだし見いる里神楽さつき
恙なき二人の夕餉へ菊の酒菜々
菊の日や九十二歳背筋美したか子
遺影写真いつまでも笑む秋の葬治男
肌寒や久に味噌汁作りけりこすもす
甲羅干す亀のんびりや水の澄む宏虎
雨戸繰る頬に風来る涼新た明日香
虫の音や幕開きたる村芝居よし女
2018年09月08日
路地塀が衣桁の如し葉鶏頭愛正
一人居や難解パズル解く夜長はく子
栗旨し裏ん家からの貰い物たかを
ロープウェイ山百合の香の届かざり智恵子
抜きたての野菜の渦に露を抱く宏虎
いぬたでが好きで一輪玄関にやよい
上を向き歩けと大き秋の虹やよい
夕の月江ノ島黒く浮かびけり智恵子
同学と半世紀ぶり菊の酒せいじ
まくは手に昔話の弾みけりうつぎ
病人の好むや葡萄を冷凍すよし女
一人居に日毎の夜長うべなへりはく子
夏座敷亡母の茶箪笥洋食器たかを
天災を知るや知らずや昼の虫たか子
皮のまま食べよと届くマスカット菜々
野分去り町のあちこちブルーシート満天
小走りに棚の葡萄を摘む農婦よし女
秋の蝶たおたおもつれ草に消ゆ宏虎
重陽の日に生まれたる父思ふもとこ
ゆら揺れる萩の波間の道祖神愛正
粒立ちて新米つやに炊き上がる菜々
客席に鬼舞ひ降りて里神楽さつき
挿芽より育ちて咲きし秋さうびせいじ
食べ方を競ふ母と娘初秋刀魚こすもす
片減りの靴の紐結ふ白露かななつき
初栗や東照宮の朝の市なつき
側溝は落ち葉小枝や野分あとたか子
演目の墨くろぐろと里神楽さつき
秋の朝古紙回収の子らの声三刀
たわわなる銀杏揺らす風の道ぽんこ
台風と地震去りてのテロップ音満天
2018年09月07日
揚げたての藷の天麩羅外は雨三刀
大規模停電避難所ひらく野分あとやよい
テニスコート銀杏転がる嵐明けぽんこ
風見鶏どこに隠れし野分後智恵子
形こそ変幻自在キュウリ園たかを
台風去り修理の車次つぎと満天
列島は災害続き身にぞ沁むやよい
鶏頭が雨戸小突くや煽ち風愛正
乱れ萩バッグ持つ手を引かれたりなつき
三世代夫婦の揃ふ敬老日よし女
うろこ雲夕日に染まり花びらに明日香
隣人と屋根検分す野分後せいじ
漁火のくっきり見ゆる瀬戸良夜宏虎
爽やかに良き人ありしボランテイア宏虎
ケア施設へ踊りの写真撮り掲示治男
田んぼの上同じ高さにとんぼ舞ふ明日香
街路樹を根こそぎ倒し台風過ぐ菜々
老いてなほ出る事多し花カンナ満天
梨剥くやしみじみ夜の静かなるたか子
能勢栗の予約スマホの住所録よう子
鎌をもつ右手掠めて赤蜻蛉こすもす
土塊を瓦と知るや野分後せいじ
虹立ちて千頭の舞の蜆蝶たかを
鈴虫や郵便局のカウンターよし女
おみなえし蓼はぎ挿して卓の野にはく子
自転車にシャツと靴下干す夕立なつき
子の宿題急き立つめるや法師蝉愛正
千振を採り来て叔母の笑顔かな治男
ぎす鳴いてきらめく昨夜の雨しずく菜々
秋耕や農婦の腰の九十度こすもす
ローカル線稲田の匂ひ積み走る智恵子
閉鎖とや秋草愛でし苑災禍たか子
2018年09月06日
茜雲走る窓辺や処暑の富士智恵子
育てたる媼の丈超えカンナ燃ゆ菜々
五六本光り風待つ芒の穂三刀
秋愁い辺り切り裂く鴉の音たかを
食事会終えて長き夜始まれりこすもす
憤怒する仁王の背より秋の声ぽんこ
買出しに来ればここにも台風禍せいじ
ハンカチで煽ぐ鼻先検査待つなつき
鬼瓦枝が邪魔する夾竹桃ぽんこ
残り蚊のささやく声に目覚めをりもとこ
台風のすぐあとまたもや地震とははく子
庭の栗不作なりて五目飯智恵子
大輪の燃ゆるがごとき花カンナ満天
一人居を襲ふ台風祈るのみはく子
胴長や薬缶の徳利温め酒よう子
天蓋なる揺れる夕顔墳墓かな愛正
三日目の点灯安堵台風裡満天
医者がよい恐竜に見ゆ秋の雲治男
野分後片付けものの片付かず明日香
台風禍補修槌音高々とやよい
人をらず案山子総出の峡田かなうつぎ
一本のカンナに明るき村の道菜々
爽やかに風吹き抜ける剣道場宏虎
台風に雨戸備へぬ子の新居なつき
鯊釣りや潮の香のする浮き睨む宏虎
ほととぎす何やらドット薄くなり明日香
ふと車止める眼下や秋の海こすもす
リハビリ中恍惚の人秋麗ら治男
野分あと夫は補修に余念なしやよい
残暑なほ強壮剤を試し飲むせいじ
2018年09月05日
百合匂ふ遺影の清し笑顔かななつき
停電の夜長読書のヘッドライトやよい
叡山の堂塔古色に秋澄めるはく子
強風のテレビ映らぬ夜の長しよう子
校庭に村総出なる芋煮会智恵子
台風一過皆笑顔の宮参りこすもす
颱風や跡には蝶の羽散りてもとこ
藤蔓の影奔放に秋障子三刀
青空と風をもたらし厄日過ぐたか子
竹生島すっぽり隠す霧の湖宏虎
奥池の木々を映して秋澄めりはく子
唐松の淡き黄葉森しづか智恵子
もとなりの西瓜鎮座す供物台愛正
蓑虫の地に着くのやら着かぬやらたかを
夕空を上下かきまぜ赤とんぼ宏虎
台風や樹樹の枝折れ子の遊具治男
近づける運動会へ芝刈機こすもす
秋澄むや検診結果異常なし菜々
二階建てバスにもミスト夏の旅せいじ
川さやか浅瀬を歩く鷺のいて明日香
神域の扉は堅く台風禍ぽんこ
投じたる貧者の一燈震災日よし女
台風過画展は遺作展となりなつき
街路樹の根こそぎ倒す野分かなぽんこ
堤防の枯れ猫じゃらしまだ招く明日香
秋耕の夫に持ち行くドリンク水よし女
ビル街の九月の光なほ眩しせいじ
いち早く界隈清掃野分あとたか子
切り株の整然と見ゆ刈田跡治男
夫の忌を修し安堵や虫の声そうけい
停電の野分の夜のラジオかなやよい
2018年09月04日
裏山の木々修羅場めく台風裡三刀
鴨川の堰のきらめき秋澄めるはく子
警報や鶏頭二本支柱せなよう子
鐘楼の周りに萩の垂れけりこすもす
早引けの夫と子戯るる台風裡なつき
バーゲンに肩を押しあい生身魂宏虎
一湾の犇めく船や天高しこすもす
岩壁を登る水魚や台風裡智恵子
里の嫁土産にくれし秋茄子治男
陋屋を揺する野分の唸り声せいじ
花カンナ老いて尚増すこころざし治男
野分後まこと大きな夕日かなやよい
抱き起こす植木の鉢や野分後ぽんこ
台風の我がマンションを揺さぶれりはく子
子ら巣立つ住まぬ離れの黴の部屋愛正
蝶々の2頭3頭秋日影三刀
台風一過青空映しにはたづみ菜々
台風来窓とテレビと交互に見明日香
夫の背のお灸の煙野分過ぐなつき
家揺らし木々を引き裂く野分雲ぽんこ
父の肩に眠りし事や秋祭宏虎
子ら巣立ち不要な離れ黴の部屋愛正
落ち着けず部屋から部屋へ台風裡うつぎ
風台風我は関せず団子虫たかを
そこここに釘打つ音や颱風来やよい
新聞を配る音せり台風裡せいじ
台風来夫は律儀に片付けす明日香
台風圏解らぬ物の飛びかへりたか子
蓼もみじ小鉢に植えて床彩す智恵子
虫すだく過ぎし嵐の嘘のごとうつぎ
びまわりが元気発進過疎の村よし女
2018年09月03日
夏の雲ドーナツ三つ積み上げるたかを
古本を繰れば切り抜き秋深しやよい
家路いま右手に左手に稲架襖隆松
一面の鰯雲なり船帰るよし女
台風に混み合ふスーパー午前中満天
二階建てバス満席や秋兆すせいじ
秘境宿疲れを癒す釣荵愛正
虫しげし嵐の前の静けさにうつぎ
孫からの肩叩き券敬老日宏虎
異常気象何とか乗り越え八月尽はく子
黄カンナに出会ひ背筋を伸ばしけり満天
錆鮎のてぐすを解く川の曲なつき
朝まだき蜘蛛の囲へ顔まとも明日香
露天の湯母の背流す月明り智恵子
爽やかや病院ロビーに翔子の書菜々
登り着く尾根に草の実笑ふ道智恵子
一房の葡萄に尽きぬ話題かなさつき
刻刻と近づく台風スマホ画面こすもす
実紫学校創りし義父の声治男
台風に振り回される昨日今日明日香
非常食の期限確認厄日かなやよい
肩書も職なき余生敬老日宏虎
葉の緑ピーマンの緑育てけりたかを
初尾花手招きしたる老婦人治男
カンナ咲いて賑はふ村の集会所菜々
末枯の駅前花壇手入れ待つせいじ
錆鮎びる蒼き流れの奥三河なつき
秋簾たつきの音や路地楽しよう子
早稲の穂の重み手に受け棚田行くよし女
池の亀幾十顔出す新松子ぽんこ
果てしなき青空の下秋耕す三刀
がらくた市一の売れ筋氷菓子ぽんこ
堰の段白白落つる秋の水こすもす
2018年09月02日
赤カンナ異常気象に疲れ気味満天
秋草の勢いに老い感じけり明日香
ばけつより出づ落鮎の掴みどりなつき
枝豆にまず手の伸びる夜の膳よし女
祈願する車の祓いいわし雲ぽんこ
一瞬にかき消す山河大夕立はく子
頬杖をつく幼の昼寝かなさつき
夏草に小社のような郵便受けたかを
風掬ひ闇裏返す風の盆宏虎
人だかりのきらきら光る初秋刀魚満天
乱れ飛ぶ衝突もせず赤蜻蛉治男
北壁に武将立つごと雲の峰三刀
雷憎しパソコン文書今し消ゆせいじ
稔り田や鎮守の森の裳裾なりよう子
蜘蛛の子と追っかけっこをする秋の朝あさこ
人気なく砂浜広し秋の海あさこ
爽やかや鴟尾の真中に五重塔ぽんこ
自販機の明かりに怪し白蛾かな智恵子
炭赤々円陣組むや鮎の串なつき
赤カンナ塀の上より婉然と菜々
古民家の蚊遣一筋土間にたつ愛正
存問の人に採り来る秋の茄子よし女
新涼やカーシェアしてチャペルへとせいじ
秋晴れやひび割れ沼に鮒跳ねる治男
七色の粒子に遊ぶ滝飛沫智恵子
摩尼車廻す山門萩しだるこすもす
網笠のかもす情緒や風の盆宏虎
パソコンの電源落とす稲光明日香
校門に安置のダルマ新松子こすもす
2018年09月01日
秋の日の初七日までを一日で満天
秋の雨廃墟解体音も無くたかを
竜胆のそこここ気まま山日和智恵子
秋雨や人生全ふの旅立ちを満天
雷鳴とゲリラ豪雨の厄日かな三刀
豊漁の秋刀魚焼きたる下ろしかなぽんこ
短時間豪雨に今し街出水せいじ
台風に幹は揺らがず木々の意志たかを
オペラめくコンサート夏惜しみけりこすもす
括らねば道と知らずや萩万朶たか子
すれ違ふトラックの風秋暑しやよい
露草の青なるごとき水墨画よう子
はたた神朝の一撃眠破るぽんこ
無花果をもげば吹き出るミルクかなせいじ
萩枝垂れ風にゆらゆら肩に触る宏虎
母屋いま建替え最中柿青し菜々
錆鮎の跳ねて水輪の消えにけりなつき
秋近し湖面銀波の乙女像愛正
駐車場混み合ふスーパー厄日かなよし女
でこぼこの隧道の窓照もみじ智恵子
工事場に声飛び交ひて防災日なつき
八月尽異常気象も乗り越えてはく子
青柿に瀬音高鳴る吉野道菜々
開け放ち風につかまる9月かなもとこ
秋の川ペットボトルのおどり行く治男
秋の蚊を今年見ぬてふ怖さありたか子
な踏みそ庭石を這ふ蝸牛こすもす
二胡の音に哀愁めきし風の盆宏虎
水瓶に鴉よろめく残暑かなよし女
向日葵の真つ黒焦げに立ち尽くすうつぎ
樹樹なびき秋雲招く墓の上治男
電灯の紐の鈴音涼あらたやよい
農小屋の横に今年もカンナ燃ゆはく子
2018年08月31日
縁の下誦経流るる蟻地獄愛正
台風の余波か干し物踊り出すはく子
スクータに乗りて外交風さやかせいじ
電車降りて釣瓶落としや肩車宏虎
八月の予定ぎつしり今日終る明日香
炎昼に美脚整う街路灯たかを
アクセント付けて呼ぶ駅秋さやか明日香
赤とんぼ行ったり来たり家敷門智恵子
町裏に迷ひ子めきし秋の蝶せいじ
水欲しと草木悲鳴8月尽三刀
飲料水1ガロン買ふ震災日よし女
もぎたての無花果その葉に乗って来るよし女
吾亦紅小さく奏ずドレミレドたか子
今朝の秋家駆け巡る猫二匹たかを
外来種の芒高高天を指す治男
涼しさの絵筆たつぷりむらさきを満天
母居ればこの萩叢を如何に詠むたか子
スーパーへも止むまで待とう夕立来るこすもす
農道の一直線や豊の秋こすもす
桃のパフェ期間限定仲直りもとこ
列島にまたも近づく台風生る満天
朝帰り猫の背に乗る草の種智恵子
清流で麦茶を冷やす若女将そうけい
川沿いに白亜教会天高し治男
百歳の苔むす陸墓秋の声ぽんこ
夕立あと庭木々緑新たにす菜々
初秋刀魚鮮度確かや焼く匂いぽんこ
日照雨すっと隠れる秋の蝶よう子
洗濯機もテープデッキも暑さ負けなつき
杭に差すゴム手袋の鳥威うつぎ
鉦叩きリズム正しく夜を徹す宏虎
根を下ろす野あざみ土手に抜きんでるはく子
病む友の描く妖精や八月尽なつき
2018年08月30日
湿地なる亀甲をめくる旱かな愛正
カンナ燃ゆ花も葉っぱも大きかりはく子
草の種付けて帰りし登山人智恵子
児の引きし抽選当たる大西瓜治男
足音に首のばす亀秋暑かなぽんこ
単線の電車通過やふくべ棚やよい
休暇果つ10時の電車空いてをりもとこ
古希迎え数える余命秋の夕たかを
恙なくきりりと紅を芙蓉閉づ満天
コーヒーを淹れ孫談義夏惜しむせいじ
斑入りあり楕円形あり青瓢やよい
上棟の槌音響く秋日影三刀
トロ箱の秋刀魚右向き左向きよう子
八千草を敷き延べ欅仁王立ちうつぎ
道ぶちに人形並ぶ美術の秋治男
虫太るペパーミントは葉脈にせいじ
平成の極暑やうやう乗り切りしたか子
ソプラノとアルトも唄ふ闇の蟲宏虎
錆鮎の焼けるを待たす茶のぬるきなつき
検索す猫とドライブ紅葉狩りたかを
取れとれの青紫蘇香るキッチンに満天
大型犬喘ぐ散歩の秋暑かなぽんこ
秋蝶も水ある場所を探すかなよし女
初秋刀魚食べ甲斐のある太さかなあさこ
故郷の岬へ続く秋の海こすもす
きちきちの葉っぱまあるくかじりをり明日香
鉦叩きかぼそき音色しみじみと明日香
ナイアガラの滝見下ろして緋のカンナはく子
確信す地球の円さ秋の海こすもす
爽籟や産土の杜吹き抜けて菜々
虫の音の移り行くかな終電車智恵子
無花果のしみ一つなく熟れにけりなつき
産土に湧きてさらさら秋の水菜々
胡弓の音表情豊か風の盆宏虎
秋雨に安堵も葉先濡らすほどよし女
2018年08月29日
カーテンを揺らす窓辺に虫の声三刀
蝉時雨せせらぎすらも遠避ける宏虎
アメンボウどこから来たの水たまりたかを
秋蝶のもつれもつれて神殿上治男
四歳児自転車で一周秋の園治男
急き作るちびまるこちゃんの案山子かなよし女
葛の蔓絡む故郷の廃線路よし女
子の胸に大き一房葡萄狩りなつき
鯉の口重なり合うて池秋暑満天
夏霧や濡つ湖畔の乙女像愛正
案山子翁棚田の天辺陣取って菜々
野葡萄の色付く小径風の音智恵子
遠雷に吠える高層階の犬たか子
目の前に来てホバリング赤とんぼせいじ
手拭で鉢巻するも消夏法せいじ
鶏頭や災禍に留守の二三軒うつぎ
UFO呼ぶ子ら手花火を回したるなつき
やうやくに取れしギブスや秋高しやよい
背高の河原撫子土手高し智恵子
新松子一枝一枝の仏かなたか子
回覧の秋の講座の受付を満天
池の面のホバリングする赤蜻蛉こすもす
解体待つ湯屋の煙突秋の空はく子
蜩や寂しき音の黄昏るる宏虎
食卓に摘み来て種々草の花はく子
かき氷二人で分けて夏惜しむたかを
いつもの道いつもの景色赤のままぽんこ
父母の居し庭の手入れず秋の蝉もとこ
おしゃべりにケリつけられる夕立雲こすもす
万葉苑さびれゆくなり女郎花ぽんこ
長々と夏休みなるわが左脳やよい
2018年08月28日
緑陰に番犬眠り貪りし有香
ベビー服赤子案山子の愛らしや小袖
池澄むや亀は浮沈をくりかへし菜々
初秋刀魚骨のみ残す喰いっぷりもとこ
藍色を秘めて乾きし七変化はく子
外に出るや目の端過る蜥蜴の子明日香
塀の上寄り添う猫や夕涼したかを
一陣に肩に触れ行く芒原宏虎
豊の秋軽トラ集ふ道の駅よう子
ゲリラ雷雨窓震わせて光落つ智恵子
山頂のテラスに望む琵琶の湖せいじ
参り来る人も無き墓草の花はく子
大輪の芙蓉咲かせる笑顔の人満天
高飛びの踏切り一瞬天高し治男
遣り水に濡れし葉先や秋蝶来よし女
下肥に蠅の輝き夏惜しむたかを
ふるさとに今も味噌部屋昼の虫菜々
カルストに別れを惜しむ秋燕よし女
奥入瀬や水が水切る飛瀑かな愛正
心無き人に折られし桔梗かなぽんこ
菅笠の案山子と見しが動きたりうつぎ
爆音のドクターヘリや秋暑しこすもす
ボサノバを奏でる浜辺土用波智恵子
水浸り河馬瞼閉じ夏惜しむ宏虎
刀折れ矢尽きし様の鉢残暑明日香
髪型を変へて新涼覚えけりこすもす
湯の町のぬるき夜風や星月夜なつき
陽に晒す笊に深紅の唐辛子三刀
冷めぬ地へ未明水撒くぶどう畑なつき
伊吹嶺に立てば四方より秋の声せいじ
不揃ひの太鼓の音や秋暑し満天
行き合いの空の広ごる街は処暑たか子
夕茜秋の川面に新聞紙治男
2018年08月27日
食材がなくなつてきた籠る残暑明日香
ふっくらと南瓜煮あげて子等を待つ菜々
牛小屋のありしあたりや蓼の花はく子
このところ幾度も同じ秋蝶来せいじ
露天の湯陽の差込むや秋暑ありもとこ
収穫の葡萄園主の背にあばらなつき
ゆりかごや穂先揺れたる赤とんぼぽんこ
畦道を照らす迎え火数珠繋ぎ愛正
撫子や我のがさつを恥じらひぬたか子
新涼や涼しといえる日を待ちしともえ
池碧く宮裏たわわなる葡萄よし女
一歩踏む戻り残暑の舗装道三刀
風鈴の思ひ出したるごと鳴りぬせいじ
秋の草備前の壺に老舗宿たか子
墓参り供花の水を持参して明日香
蝉時雨揺れる蓑虫長き糸たかを
散水車過ぎ行く風や路の匂い智恵子
犬走に揺るる木洩れ日風は秋こすもす
鳳仙花元気よく種弾きけり宏虎
吟行らし一団見ゆる花野かな宏虎
sin新涼や涼しと言える日を待ちしともえ
グランドのラインの光る夜学生治男
葡萄狩四種類みな剪りて食ぶなつき
秋空へ木の葉のびのび盛り上がり治男
保冷剤も一役買って猛暑の日こすもす
手描した開かぬままの秋扇満天
秋暑しいつものスーパー遠かりき満天
露草や路端に絡み澄みし青智恵子
山の端を離れし月の大いなるはく子
雨欲しと柿の実揺るる其中庵よし女
2018年08月26日
熟したる柿の実一つ其中庵よし女
おみなへし老い行く道の遠からずたか子
雑木林火柱のごと蔦紅葉智恵子
道をしへ前へ前へとつと消ゆる満天
バサと落つアシダカグモに眠れぬ夜明日香
農日誌あまりの残暑にとどこおる菜々
吟行に秋の日傘の手放せずはく子
パノラマの稲田のお堂力石こすもす
浄瑠璃は肩で蟲類羽でなく宏虎
隠沼のいづくに立ちても秋の声はく子
苦瓜の低き葉陰に太りけり満天
銀杏の木葉のあおきまま実を付けし明日香
孫息子肩車せし秋祭宏虎
ななかまど湖へとまっすぐ下り坂智恵子
秋晴に傘寿連れ立ちサイクリング菜々
新涼の彩となりたる台地かなよし女
玄米を研ぐ穀象を選り分けてせいじ
手提袋蕊がその中百日紅ぽんこ
山並みに秋雲続き靡きをり治男
お茶飲んだ?極暑気遣う言葉いず有香
穀象の鈍重なれば愛らしきせいじ
野分前雑木林のうなり声ぽんこ
田色づく近江の谷戸の棚田かな隆松
其中庵の土間吹き抜ける処暑の風三刀
ふじばかま遠来の蝶待つ風情たか子
月光の屋根に溢れて夜の波もとこ
手花火の風をよんでは仕切る夫なつき
電線のたるみの下を小鳥来る治男
枕辺に手花火置いて昼寝の子なつき
爽やかに鴉歩み出又戻るたかを
蜆蝶追い立てられりひと戦ぎたかを
海の風萩咲く堂の力石こすもす
稲の香の棚田の里を溢るかな隆松
蟷螂の狭庭に住み位置変へるあさこ
2018年08月25日
爺婆に声をかければ案山子かな隆松
アメンボウ流れに抗し位置確保たかを
台風一過空の真青に突き抜けてやよい
更け行くに雲ひとつなく月涼し満天
一山を染め尽くしたる大西日せいじ
旋風に負けず稲穂の整列す明日香
子規庵の窓辺に長き糸瓜揺る智恵子
熱波射す視界の揺らぐ葱の畑たかを
空暮れぬうちの手花火許さるるなつき
終ひ湯の微かに聴こゆ秋の声満天
けふ一日誰にも会わず秋寂ぶる菜々
生駒嶺に突き刺さるごと虹立ちぬせいじ
風たちてしなりにしなる秋の声ぽんこ
山頂は風ひんやりと赤とんぼ宏虎
ブルーシート覆ふ大屋根虫すだくこすもす
帰燕いまカルスト架線に整列すよし女
眩むほど西日射し込むホームかな明日香
自然薯の筵に並ぶ民家カフェ智恵子
糸綴るほとけ浮かびて秋の月もとこ
秋茄子の漬物に足る独りの餉菜々
秋燕草原に立つ吾の辺りよし女
水碧き泉にみんみん声落とす三刀
秋草の名を聞き合うて万葉園たか子
首すくめ通草のアーチ潜りけりこすもす
見上ぐればしなりの強き竹の春たか子
対岸の樹々の濃淡浜残暑はく子
峡谷は鳴き続きをり法師蝉宏虎
手花火セットテープはがせる準備かななつき
石磴をとうせんぼする萩の杜ぽんこ
三更の雲脱ぎ捨てて月円かはく子
2018年08月24日
秋声はなり良き松の根方よりはく子
洞窟の岩肌に飛ぶ滝しぶきそうけい
子等去りて辻の地蔵へ月まどか菜々
父母の居し古家開けるや秋の声もとこ
眼前を鳴きて横切る蝉つぶて治男
風の音に誘はれ月を愛でにけりこすもす
家々をさ迷ひ巡る秋の蝶せいじ
百日紅堤染上げ蕊浄土ぽんこ
処暑厳し幼は水を荒使ひなつき
颱風あとビルの白さの極まれり治男
台風の去りて健気な町の川たかを
処暑の子ら山盛りカレー平らげるなつき
楼門の仁王の眼冬ざるる有香
熱風を置き去りにして台風去る満天
迎え火や庭に仏の気配あり愛正
羽ばたける鳥と見紛ふ枯蓮ぽんこ
日没へ変はりゆく空秋惜しむ有香
疲れた身追いうちのごと野分来し明日香
啼き終へてシンと網戸の法師蝉よう子
後先になりて流離ふ秋の蝶せいじ
古井戸はここぞと灯す草紅葉智恵子
抜ける空見上げる先の新松子智恵子
晴れ渡り俳句談議の秋彼岸宏虎
雲迅し迷走してる野分風明日香
天の川指呼の句会の先師達宏虎
緊急車ひっきりなしや夜の台風やよい
台風一過笑顔で朝の挨拶を満天
残暑中セールのキャベツに人どっと菜々
夜を徹し騒ぐ雨戸や台風裡やよい
地蔵堂の揺るる提灯風は秋こすもす
台風下猫は静かに水を飲むたかを
引き切って白波返す夏干潟三刀
人寄れば鯉の口寄る秋の水たか子
2018年08月23日
寒蝉鳴く境内覆ふ響きかな隆松
孫達の抱きかかえるや墓参りもとこ
つむじ風右往左往の初紅葉明日香
御詠歌の子供退屈地蔵盆宏虎
朝顔や厨の格子に絡み咲く智恵子
唸り声あげて台風今庭へ菜々
起き上がる白き大の字夏の雲たかを
小鳥来て歌ふ美声の名を知らずはく子
鯉跳ねる不意に蓮の実飛びにけりたか子
稲田縫う移動図書館ゆるゆるとこすもす
突風に足を踏ん張る飛蝗かなせいじ
放丁の今当たるかと西瓜かなともえ
夏休み校舎の浮かぶ夕茜治男
カメラマン池を巡りて秋探すたか子
切り詰めし枝に大輪秋の薔薇智恵子
めつぶしの西日の反射ビルの壁ぽんこ
人波に音聞くばかり揚花火なつき
特急券チェックの車窓色づく田こすもす
タオル首に苑草取りのボランティア満天
庭残暑日陰を選りて猫歩く菜々
我が影に身を隠したる子蟷螂せいじ
台風の近づく音とエリアメール満天
大男小さき犬連れ秋岬治男
濡れタオル首に巻きけり秋遠したかを
台風の進路気になる亭午かな三刀
川底に影踊らせて魚さやか明日香
秋とんぼDJの来て盆ダンスなつき
森の中澄んだオカリナ小鳥来るぽんこ
地蔵盆町会やりて婆のをり宏虎
2018年08月22日
花ひとつ抓めば虻の襲い来るたかを
ちり紙交換の汗に振る舞ふ麦茶かなやよい
去りがたき素振り嬉しや秋の蝶せいじ
稲刈りし田んぼの匂い祖母想う治男
木洩れ日の草生沈みに秋の蝶菜々
欄干の石の熱さや残暑なをはく子
地蔵盆人情厚き路地の奥宏虎
水流に逆らつて跳ぶあめんぼう明日香
蜻蛉の青き尾ひたす池の碧(あお)たか子
囲碁試合負けてしおしお秋の風あさこ
新墓に今日も替わりし菊の花治男
イベントの町屋の格子戸風は秋こすもす
夏休み減らし二学期の始まりぬ満天
夕の陽に影絵となりて大案山子智恵子
一歩出れば纏ひつきたる残暑かなやよい
台風の余波裏山の木々騒ぐ三刀
秋暑し両手に荷物登校子満天
少しでも暑さを冷ます雨の欲しはく子
大雷雨曇天割って地を穿つ海潮音
絮浮遊エノコロ草の三辻かなたかを
六甲山の風に捩花ねぢり初む菜々
盆休み人の出入りに鍵要らずなつき
石庭のコントラストや秋日濃しさつき
甲子園も句会も果てて秋の虹こすもす
秋蝶来通りすがりに問ひしごとせいじ
ままごとの記憶に遊ぶたでの花たか子
盆火焚く船主の大漁祈願海潮音
山の辺に小さな秋を見つけたり宏虎
盆の月洗濯ものの熱帯びてもとこ
優勝旗手にする選手虹の帯ぽんこ
リズム良き若き市長や踊りの輪なつき
川とんぼ瀬石と存問するごとく明日香
おむすびを頬張る苑や涼新た智恵子
2018年08月21日
都府楼の礎石に伏せる秋思かなさつき
秋天を二つに割れり飛行雲宏虎
釣瓶落とし下校時守るボランティアたか子
なら町のナイトツアーや月明かりこすもす
甲子園汗と涙の夏終わる三刀
山頂にとる行厨は霧の中せいじ
芋虫や居場所残して喰いつくすたかを
涼新た思考の少しまとまりぬたか子
磊々にからむ芥や出水あと菜々
掃除機の前を前をと蠅取蜘蛛やよい
夾竹桃落花が埋める木陰かなたかを
淀川の中洲いくつも秋ひでり明日香
切り通し崖に滴る飛沫かな智恵子
王羲之のゆかりの池や蓮真白菜々
石仏の笑顔に歴史虫の声治男
朝刊を手にして仰ぐいわし雲三刀
秋小路腹から進む妊婦かな治男
吹き上ぐる霧風帽子飛ばさんとせいじ
にこにこと朝の挨拶涼新たさつき
ガレージを染めて隣家のさるすべりやよい
秋声は木立を映す山湖よりはく子
甲子園泣いて笑って夏終わる智恵子
知恩院の長き石磴初紅葉ぽんこ
力石頭上の葉擦れ秋の声ぽんこ
鴇色の睡蓮鮮やか蘭亭に満天
夜店の灯外る輪投げの軽き音なつき
秋の空心変わりの男女仲宏虎
小魚の群に川鵜のまっしぐらこすもす
館涼しユネスコ認定書を掛けてなつき
すつと来てさつと消え行く秋の蝶明日香
奥入瀬の瀬鳴り響くやブナ若葉愛正
苑入るやつくつくぼうしに誘はれ満天
2018年08月20日
散歩する葉先に露の宿る頃明日香
卒塔婆持つ参道の人盆の朝こすもす
潮騒の耳に涼しき松林愛正
闇に浮く弁財天や盆の月なつき
空を裂く金属バット天高し智恵子
新涼や回転椅子も軽やかにさつき
提灯の絵付体験星月夜こすもす
残暑中町の銭湯解体中はく子
孫の見る西瓜切りて固唾のむ宏虎
蜂須賀墓所険しき路に青葉風治男
奈落より風吹き上ぐる霧の尾根せいじ
稲の葉の穂を護らんと刃ごと明日香
盆提灯度胸試しの闇へ入るなつき
暮れぬれば裏山早やも虫浄土三刀
堂涼し座禅を組めばなほ涼しさつき
整然とつづく父祖の田稲は穂に菜々
稲の穂の田毎に同じ高さかなせいじ
鳥兜森に紫紺の妖花放つ智恵子
新涼や米寿の夢の実現へ宏虎
秋の雲孔雀のごとく尾を引いてぽんこ
青葉山波打つ如し梅酒のみ治男
大池へ一文字橋秋の風満天
爽やかやハーブ園中の四阿に満天
2018年08月19日
作り手の人柄滲む案山子かなさつき
宿題の本選ぶ児ら休暇果つたか子
白桃の皮剝きやすしかぶりつく宏虎
農協のロゴの帽子の案山子かな隆松
外車覆う大岩の塀秋暑し治男
参道の夜店に喜々と幼かなぽんこ
盆の月真剣光る演武かななつき
送り火や自刃供養の血天井明日香
羽抜け鶏抜けたる羽根の怒りかな有香
蓮池の虹色の橋渡りけり満天
夕空の色刻々と月も又はく子
丹の橋映して平蓮の池こすもす
蚊に喰はれたる跡あまた夕散歩せいじ
手に取れば妖し夜店のアクセサリーなつき
帽子飛ぶ事も楽しき秋の風たか子
送り火に託し故郷後にする智恵子
秋風の雲遊ばせて悠々とはく子
蝉の声区域分担夏の果てたかを
泥水を含みて重き添水鳴く智恵子
朝散歩稲の香の風甘しこすもす
木々の影動くや生るる秋の声三刀
向日葵と顔寄せあつてツーショット満天
まばたきもせず吾を見る神の鹿さつき
爽涼や丘のチャペルへ身も軽しせいじ
台杉の並ぶ庭園つくつくし明日香
かなかなや胃の全摘の師の決意治男
我々の没後どうなる墓参宏虎
2018年08月18日
地蔵坂辻に真白き小菊咲く智恵子
大風車秋風捉え回りけり宏虎
山頂の枝に残りし登山帽智恵子
色草の花心に玉の水宿すせいじ
洗車するトラック越しの遠花火なつき
塀に咲く紅朝顔や我忘れ治男
秋晴や祝詞高々地鎮祭菜々
山頂の天文ドーム秋高しさつき
風の向き変わり裏山法師蝉三刀
生身魂聞かねば済まぬ婚話なつき
秋の蝉新築中に議論かな治男
夕静寂切り裂く一閃稲光隆松
新米の茶漬けうまし京漬物ぽんこ
疾走の自転車停めるアキアカネたかを
信号が邪魔の送り火バスツアー明日香
眼光の鋭き案山子出番来る隆松
荒れ寺の雑草まみれ百日紅ぽんこ
原色の灯籠流し闇に映え明日香
手と足と腰とリズムや阿波踊宏虎
棟上げへ一家三代さはやかに菜々
秋暑し迷惑メール増へつづく満天
朝顔の塀より風に蔓遊ぶ満天
登山者の一礼したる大鳥居さつき
新涼の風吹き渡る花の丘たか子
秋の水誘導したる取水口たか子
ビオトープなる大鉢に草の花せいじ
白雲のくっきり浮かぶ秋の空こすもす
2018年08月17日
大芝生本日とんぼ貸し切り中たか子
居間に咲く大輪の音遠花火やよい
ねこじゃらし風に遊べる休耕田はく子
牛乳ののどごし涼し高牧場そうけい
遠雷の近ずくごとに身の縮むあさこ
風立ちて窓枠を打つ秋簾せいじ
初秋やパソコン壁紙一新す菜々
蛇の池の碑の立つ奥社秋の蝉はく子
秋高し国道またぐ歩道橋菜々
今日は汗かいてないねと風呂に入るこすもす
柳散る川面に波紋また一つ智恵子
爽やかな戦ぎや森の小径行くたかを
国旗と社旗秋風を受け機械音治男
雨戸開け爽やかな風総身に満天
五感研ぎ逃がすまじとぞ秋の声たか子
歌うごと吾読む経に鉦叩き智恵子
跡継ぎて時間厳守の盆の僧なつき
大文字炎めらめら空焦がす宏虎
泡盛の酔いを包みし微温き風もとこ
一日中三十度未満風も秋こすもす
アベツクのそれぞれに犬秋の雷治男
盆会果て子が座布団を跳ねまわりなつき
今朝秋と覚ゆ目覚めのここちよしやよい
盆過ぎて聞きなれし子等弾む声満天
枯山水時の忘れし夕端居ぽんこ
百日紅映ゆる周防の国分寺よし女
照り返す地に影落とす黒揚羽三刀
職人の町二畝の黍畑せいじ
頑固棄て時流に乗らん桐一葉宏虎
池野辺に己を映す百日紅ぽんこ
夜の散歩夫婦みやげのチョコアイスあさこ
2018年08月16日
ぎすなくや畔草踏めば柔らかしはく子
捥ぎたての無花果苞をデザートに満天
うみたての卵を恐々帰省の子こすもす
川沿いに続く早稲田の穂波かな三刀
お供物の流す人出や万灯会ぽんこ
餌をあさる猫にも序列身にぞしむ菜々
秋風に身体ほろほろ解けゆくたか子
浄土より影向せしか法師蝉宏虎
指定席足元を埋む盆土産智恵子
赤子入れ女の多き盂蘭盆会なつき
お下がりの玉蜀黍の美味さかなあさこ
除草剤散布の下に蟻の城たかを
三つ巴なりしが二分秋の蝶せいじ
記念樹の色変えぬ松校門に治男
唐黍の電子レンジで食べやすしあさこ
盂蘭盆会歩き初む子がお目見えすなつき
アロハシャツ島に残るや戦痕もとこ
帰省子と勾玉作り体験すこすもす
クラツクシヨンで別れの合図盆休み治男
帰省子の水筒ズラリ厨かなぽんこ
語り部の言霊重き終戦日智恵子
百日紅降りみ降らずみ紅散らす満天
新涼や窓といふ窓開け放つ宏虎
立ちこぐや後に続きし虫の声たかを
夕涼し大ものブラックバス釣れるはく子
あきつ来て赤信号をともに待つせいじ
子ら去にて常の二人よ霊送り菜々
2018年08月15日
市役所前車しめだし盆踊りこすもす
お位牌を撫でて香焚く終戦日智恵子
五重の塔闇夜に浮かぶ万灯回ぽんこ
終い盆送りそうめん湯がきをり明日香
帰省子の話に夕餉長々と満天
カラフルなカヌー点点秋の浜こすもす
逃げ回る子に遊んでと鬼ヤンマ智恵子
小豆粥赤飯炊いて魂迎え明日香
さざ波の黄金散らしに秋夕日はく子
夕立やコートの水漬く河川敷なつき
母の膝子が数珠舐むる盂蘭盆会なつき
遺影写真今撮つておく秋暑し治男
ふるさとの村人憩ふ滝涼しせいじ
初秋や湖渡りくる朝日影隆松
盆休み大家族にてレストラン満天
祈念日の黄菊白菊ひときわにたか子
稲妻やそこは伊吹か美濃不破か隆松
稲穂出で雀チユンチユン鳴き忙し治男
長旅を足湯に癒す帰省かなせいじ
乾パンの懐かしき味敗戦忌宏虎
終戦忌リンゴの唄に元気出し宏虎
畦道のほのと稲の香夕散歩はく子
2018年08月14日
秋の虹渡れば浄土句会あり宏虎
好物の枝豆茹でて子を待ちぬ智恵子
次の代の夫婦に任せ盆用意あさこ
二粒の青銀杏や墓参道こすもす
湖水への間道ははや秋の風せいじ
いわし雲さば模様ともなりながらたか子
秋の雷音のみ残し消へにけり満天
カーテンを踊らせる風朝の秋こすもす
阿波踊り地を這うように始まりぬたか子
電波塔へカミナリ雲のかかりをり明日香
遠雷や黒雲徐々に広げつつはく子
幼稚園児手足巧みに阿波踊治男
真夏日の屋根白銀のごと光る三刀
盆休み孫の手を引く爺多しもとこ
秋茄子の色良き漬かり食すすむ満天
白ハンカチ棺に額近づけてやよい
泣きながら教師にすがり阿波踊治男
日焼して双子めきたる少女どちせいじ
盆僧の真横にならぶ幼かななつき
車窓よりいつか伴走いわし雲ぽんこ
笑ひゐるごとく極暑の鴉かなやよい
煮魚の食べ方ただす生身魂なつき
寝転べば羽音近づく赤トンボ智恵子
敗戦日青竹を踏む朝食後宏虎
2018年08月13日
爽やかや木々に触れ行くワンマンカー菜々
笑顔なる勝利の校歌爽やかに満天
乾パンや飢え耐え忍ぶ敗戦忌宏虎
持ちくれし胡瓜に花を付けしまま満天
蝙蝠や子が駆け回る夜の園なつき
むくむくとポパイの如き雲の峰はく子
渋滞も至福と思う帰省かな智恵子
グラマンに田の畦伏せし敗戦忌宏虎
パノラマの一湾跨ぐ雲の峰ぽんこ
雲の峰京都盆地を荘厳すせいじ
帽子抱き走り行く子やカブト虫智恵子
冷凍の食を確かむ盆用意三刀
蚊柱を走り抜けたる鎮守杜愛正
新校舎に碑の建ちており秋夕焼治男
勝ち進む贔屓のチーム盆休みせいじ
自転車漕ぐ背筋伸ばして盆の僧なつき
秋めくやトマトの皮の硬くなり明日香
新涼や涼しと言える日を待ちしともえ
奥宮へ杉の木立や風涼し菜々
盆僧のランチそこそこ急ぎ足たか子
ニューフェイス曾祖父に会ふ墓参りもとこ
くつきりと川面に映ゆるうろこ雲明日香
秋夕陽句作りの間に沈みけり治男
2018年08月12日
微笑むや糸のみほとけ蓮の花もとこ
眼と耳と歯も恙なし生身魂宏虎
新涼や白き漣湖に立てり智恵子
玄関のアレンジに足す桔梗かな明日香
供花生けし吾に寄り来る秋茜智恵子
水の音まな板の音涼あらたやよい
父の捥ぐ長き胴体瓜の馬なつき
ちちはは子夫の眠れる墓洗ふはく子
ごったがえす買い物客や盆用意こすもす
秋暑しまとめて捨てる領収書なつき
盆僧の読経に合わせ庭の蝉あさこ
白帆とぶ大海原に夏惜しむせいじ
盆近し真鍮磨き日もすがら明日香
はらからの皆老いけらし墓洗ふはく子
不動尊一尺の水涼新たぽんこ
廃港に遊ぶ雀や晩夏光せいじ
子をほめる育て方あり夏休み宏虎
孫一人囲んで老いの盆料理たか子
炎天下我がもの顔の瑠璃蜥蜴三刀
タイブレーク汗と涙の甲子園満天
対岸の花火見てゐるバーベキューやよい
水占に乙女にぎやか夏夕べ菜々
盆の空飛行機乗りの父偲ぶたか子
露草の昨夜雨残し光りけり満天
カーテンを揺らす風生む雷雨後こすもす
すっぽん煮も出て納涼床料理菜々
2018年08月11日
色褪せたブックカバーや秋桜智恵子
街中の空き地の砂利に秋の光治男
手汗拭きチップ受けとる大道芸なつき
店頭は盆花菓子と満載に満天
花芙蓉笑顔はぢける女学生菜々
弁才天池に映れる百日紅ぽんこ
秋暑しヘリの低空飛行かな隆松
人あふれいつもの駅も夏休みもとこ
帰省の子直ぐに戻りぬ大阪弁たか子
忘れ物回覧廻る祭り後たかを
新涼や跳び跳び飛んで雀どちよし女
明易や言葉浮かびて句にならずやよい
水泳もメダルラッシュの日本勢はく子
色違え早稲田晩稲田延延と菜々
初穂垂れ始めたるかな谷戸景色隆松
身を構うその気になれぬ残暑かなたか子
風死して事もなき夜のクラシック智恵子
熱闘や高校球児の汗眩しうつぎ
草刈り機あわて飛びだすキリギリス三刀
弟が手作り西瓜仏壇にたかを
冷やしつつスマホ充電熱帯夜こすもす
朱の文字の吾が入る墓掃苔す宏虎
阿波踊りの前に飾りしぼんぼり揺れ治男
治癒力の遅き老いの身秋は来ぬやよい
墓参り供華のあるなし目立ちけり宏虎
山の日や過ごせずじまいそれらしくこすもす
満席の団扇もなびく甲子園満天
奥琵琶の山滴りて湖碧しせいじ
盆供養香煙の中鐘数打ぽんこ
西瓜買ふ昔ながらの叩く癖せいじ
スポーツの秋老も若きも楽しまむはく子
蝙蝠や大道芸の火を吹けりなつき
2018年08月10日
帰省の子薬袋を食卓になつき
盆休み見知らぬ子等の声高し満天
マイセンの白きお皿に西瓜盛り宏虎
立秋や溜まった家事に手を付ける明日香
鰯雲の里へ拡がり朝あかね治男
絵日記の踊りし文字や西瓜割り智恵子
死ぬほど暑い河原で遊ぶ子らが言ふよし女
大輪を朝日へ向ける紅蜀葵満天
包丁を咥へ放さぬ大南瓜やよい
御堂筋残暑横断歩道の長きこと菜々
大宇陀は星の故郷天の川宏虎
渋滞を抜け故郷の青田風智恵子
マンションにパーマ屋開店秋うららはく子
天碧き画布と見ゆるや百日白隆松
韮なめこオクラ納豆我が家丼はく子
木々透かせ盆灯籠の灯る家うつぎ
喫茶店の空き家覆う蔦かずら治男
露草の大樹の陰に凜と咲きぽんこ
夏の坂もみじマークの大型車たかを
故郷の盆踊りの輪二重三重こすもす
微風あり三時休みの木陰かなたかを
潮風の涼しはためく万国旗こすもす
当面は卒寿を目指す生身魂三刀
夏のはて此処ぞとばかり鳴きつくすもとこ
風死して身じろぎもせぬ大風車せいじ
農道を並木道とす百日紅隆松
小学生衣を纏い盆僧にぽんこ
酢の香たつ廚や鯖の寿司を押すやよい
火星見て寝床ころがる熱帯夜なつき
秋暑しエスカレーターB3から明日香
湖水切り風切り水上スキー飛ぶせいじ
2018年08月09日
一群は佛に見えし秋の雲治男
病室で子規の聴かす夜の秋治男
ぎゅうぎゅうに詰めても軽き樫落葉こすもす
朝顔の風にまかせて蔓遊ぶ満天
丹精の金魚の稚魚の鉢増えて明日香
秋立ちて生駒稜線くっきりとはく子
ナガサキも映像で知る原爆忌もとこ
夏夜舞ふ雷切光る万燈かななつき
茄子の馬いつもいびつに四本あしたか子
山地はや主役は代わり法師蝉さつき
玉ねぎの玉葱らしき淡路産こすもす
頑なの吾が意通せし生身魂宏虎
秋蝉の声の衰へなき兆し満天
常夜灯の笠かすめたり流れ星隆松
夕涼む湖面に滲む常夜灯隆松
近付きし見つけてみろと蝉の声たかを
汗沁むる金券整理祭り後たかを
ロープウエイ泳ぐ如くに樹間縫ふそうけい
参道の茶屋みな氏子秋祭りさつき
車夫をかし日焼裸身にシャツの跡せいじ
蓮の実の触れれば落ちし泥水にぽんこ
甘い風綿菓子回る夜店の灯智恵子
満面の笑みでビールを売りに来し明日香
風の向き少し変わりし長崎忌三刀
山宿の霧去りてより星月夜はく子
新涼やひび割れ地蔵涎掛けぽんこ
日焼の子抱つこの父も日焼してせいじ
日々草咲かせて老いの日々元気菜々
手花火の火薬の匂ひ遠き日や智恵子
冷茶持て汗の主のもてなせるなつき
ごはごはの葉蔭にかぼちゃ花ひらく菜々
太陽の赤吸い込みぬ緋のカンナ宏虎
高階のテラスに仄かな門火焚くたか子
2018年08月08日
岩飛沫ひときわ彩す草紅葉智恵子
人生は十人十色生身魂宏虎
ちょうど良き風の作れる団扇かなこすもす
旅の宿せせらぎ縫ひて河鹿鳴く智恵子
林道においでおいでと水引草さつき
氷の音コツプの中に響かせてともえ
座り方時々変わる盆僧侶こすもす
西日照る障子に踊る木々の影三刀
入口に縮みの浴衣道の駅せいじ
浜闊歩日焼自慢の男どちせいじ
夏休み朝練励むバスケットぽんこ
新蕎麦はいつもの味のあの老舗たか子
落人の此の淵渡り子持ち鮎治男
向日葵の直立不動疲れをりもとこ
秋立つや池面を渡る風にさへ菜々
秋兆す流るる水音空の雲宏虎
湖渡る音より先の遠花火隆松
炎天やテーブル下の将棋盤たかを
閑なる風車小屋や風の死す隆松
爽やかにカーテン揺らす朝の風はく子
冷水に顔横向けて猫笑うたかを
山陰る里にかなかな狂ひ鳴くなつき
温かき珈琲立てて今朝の秋はく子
新涼や涼しといえる日を待ちしともえ
命尽きる蝉の一声雀飛ぶぽんこ
秋の風一枚橋を人と犬治男
盆用意おがらの箸と蓮の皿明日香
秋立ちてウォーキングペア増へにけり満天
町中の家庭菜園秋の色満天
青芝に転がっている子の如雨露菜々
秋立つや出入り忙しき理髪店よし女
台風去一日だけの万燈舞なつき
オクラ入りカレー炒飯元気でる明日香
色褪せて風に疲れし秋簾たか子
2018年08月07日
会えばまず暑さの愚痴を言い合えりたか子
赤信号眩しき空や日の盛りたかを
秋立つや乾杯ワイン喉に染むやよい
夕暮れの会話つぎつぎ秋の風満天
フィナーレ音の高鳴る大花火宏虎
今朝秋と思うテラスの風に触れたか子
今朝の秋ドリップ珈琲匂ひ立つやよい
白菊のやつと咲きだし仏花にと明日香
赤ん坊の赤ら顔見て父試合に治男
早稲実る湖面を渡る風受けてせいじ
ペディキュアのいろあせにけり秋簾もとこ
熱の子の抱つこせがみし熱帯夜なつき
古刹床「無」の大書あり夏座敷宏虎
子の記事を夕刊に見てより涼しよし女
ただいまに欠伸で返す猫の夏たかを
秋立てど街道筋はぎらぎらとよし女
病葉の水路ゆつたり色浮かべ満天
草木やや紫めきて秋に入る更紗
其の気配辺りに見えぬ今朝の秋三刀
夏蝶の道あるごとく飛来次ぐせいじ
刈草を解けば群れなす団子虫智恵子
走馬灯父母との月日引き寄する菜々
フローリングに腹這いの犬涼しそうこすもす
同窓の書道展見る秋の光治男
露草や空の青はた海の紺うつぎ
菜を刻む音の涼しき厨かな更紗
秋立つや客一組のもんじゃ焼きなつき
朝戸繰る新涼の風入り来し明日香
雑草のなぞへ際立つ灸花ぽんこ
空っぽの校庭を埋む蝉しぐれ智恵子
盆用意先ず庭草を引きてより菜々
高校野球ソファーで観戦秋立つ日こすもす
2018年08月06日
潮騒の音とも鳴りて貝風鈴はく子
天の川吾住む星も大宇宙宏虎
一人居の夜に出でくる油虫なつき
落蝉をうつ伏せにして植木鉢明日香
このあたり見ぬ天牛や地に果てし有香
しののめの空に黙祷広島忌三刀
風鈴のお堀跨いで音微かこすもす
小糠雨一際目立つ白芙蓉宏虎
山へ急く鴉の群れや夕焼け雲治男
痴呆でなく朦朧もあり夏果てる治男
子どもらの誓ひ頼もし原爆忌せいじ
南瓜やなまくら包丁歯の立たずたか子
かほ知らぬ祖父の日記や虫払ひもとこ
打ち水のごとくしみこむにわか雨こすもす
水中花グラスの泡に浮かびけり智恵子
家事の手を止めて黙礼原爆の日菜々
語り部の静かに響く原爆忌智恵子
里に家なし子ら連れ行きし日の西瓜よし女
あられなき格好にて耐ゆ酷暑かなよし女
熱の子の額に触るる短夜かななつき
八時十五分吾も黙祷原爆忌やよい
涼しさや遊覧船に灯が点り愛正
原爆忌定期購入水届く満天
秋立ちて何だか違ふ物の影せいじ
羅の裾ひるがへし急ぎ足ぽんこ
炎天を歯科検診の音高し満天
片羽のけなげに舞へる秋の蝶さつき
2018年08月05日
奉納の提灯護る秋すだれぽんこ
久方に虹の立ちたる湖上かな隆松
木陰なき草原なれど風は秋さつき
山寺の沼池を埋めて菱の花智恵子
入日未だ燃ゆる中なる盆太鼓よし女
蚊奴に刺されし放題祈願せしさつき
どうしてもやる気が出ない猛暑の日明日香
竜胆の蕾の捩れ解きて咲くせいじ
公園の動くものなし酷暑かな満天
水に哭き水を怨みし原爆忌宏虎
石仏の並ぶ貸し畑花臭木なつき
宵闇に打ち込む祭り太鼓かな三刀
ごろごろと昼寝三昧今日ひと日明日香
山頂の鉄塔きらめく大夕焼治男
明石蛸釣しとみやげに帰省の子菜々
踊り下駄今スニーカーに夜の更くるはく子
目潰しのペーブメントや大西日せいじ
大方は法被にパンツ踊りの輪はく子
風涼し新居へ煉瓦のアプローチ菜々
原爆忌かの地の水禍痛ましくたか子
蝉穴の縁を働き蟻急ぐ有香
肝試し落つ日に集ふ里の夏智恵子
丸坊主いつしか四十なりし夏もとこ
大虹の片脚湖に浸るかな隆松
しめやかな鉦と黙祷原爆忌宏虎
暑き中ジョギングの老笑顔なり治男
読経済みくるり向き変え盆僧侶こすもす
丸刈りの盆僧マリッジリングしてこすもす
汗拭ふ金髪の香具師の首細きなつき
焼きそばが一番人気夏祭やよい
校門の錠前固し夾竹桃ぽんこ
川端に大きく垂れて夏柳ともえ
豊作に礼し木を曳くミニトマトよし女
百回を汗と涙の甲子園満天
農夫の手我が子のようにかぼちゃ撫づたか子
2018年08月04日
反り返る湯引きの鱧の白さかなたか子
外車の上揚羽蝶飛ぶ外車臭治男
五時過ぎてよりの買い物猛暑の日こすもす
輪の中にひと際手振り良き踊りはく子
川端に大きく垂れて夏柳ともえ
過ちは繰り返さずや原爆忌宏虎
踊りの輪もはらに子らは屋台へとはく子
今年からアイス常備の厨かな明日香
カナカナをBGMに露天の湯智恵子
中天の朝日に浮かぶ半月よ明日香
朝涼や赤信号も苦にならずさつき
打ち水やたちまち庭に風を呼ぶ三刀
白光を四方に放ちて屋根灼くるせいじ
原爆忌朝蝉加え黙祷す宏虎
家の猫夏バテ知らずか庭行き来菜々
暑さ遠ざけんと庖丁音高く菜々
子の供養千体地蔵菊の花ぽんこ
観音の羽衣ふわり風凉しぽんこ
木下闇小さきお堂のお地蔵さんこすもす
今ここに注ぐひぐらし陽明門智恵子
父の背でまつり提灯手を伸ばしもとこ
大揚羽亭午の窓を過り行くよし女
孫子らの見舞ひ嬉しや夏の風邪せいじ
月下美人咲くを知る香や台風裡なつき
造り滝海の名残りの樹林かななつき
青葉山鴉飛び行く碧き空治男
酒豪なる婿に買い置く芋焼酎よし女
更け行くに手足揃ふや踊りの輪満天
踊り果て闇夜に赤き火星光る満天
一山の滴り集め河奔るたか子
風涼し鍾乳洞への道すがらさつき
2018年08月03日
一陣の風炎昼を和ましむせいじ
岩清水落ちて奏でる水凹み智恵子
気懸りに決着つけしより涼したか子
万歩計五百に満たぬ酷暑かな明日香
メモ色々買い物頼む夏の果てやよい
我が町のすべて手作り夏祭満天
蝉の声部屋に入るもまだ耳に明日香
公園に鳩のみはべる夏の暮治男
千枚田サワサワ靡く青田風智恵子
回覧板と共に持ち行くミニトマトよし女
一休みしては又鳴く油蝉こすもす
レール溶け切断と云う極暑とはたか子
生きたしと間遠に聞こゆ蝉の声ぽんこ
夕焼けて一番山車の奉納舞なつき
暴走車追ふパトカーや極暑の夜やよい
方形の建物増えて街溽暑菜々
水の音風の匂ひに夏惜しむ宏虎
移動してテニスの応援日陰占め有香
炎昼の庭山蟻の走る影三刀
忠魂碑汗の冷たきリュックの背なつき
夏日燦女性の撃ちしスタ−ト音治男
ゆくりなく高舞ふ夏の蝶二頭せいじ
ビル街の林立の影いわし雲ぽんこ
一山は蝉蝉蝉の桃源郷宏虎
落鮎か腰まで浸かり網投げるこすもす
法被着て主婦別人の踊りの輪満天
学習塾の子らを励ます百日紅よし女
2018年08月02日
乗り継ぎの夜半の空港天の川宏虎
絢爛なる湖水現る花火かな隆松
石磴のうねりのごとく萩の花ぽんこ
一雷に間髪入れず夕立来る菜々
一言のでんと響けり生身魂宏虎
新聞配達短夜の街動き出すやよい
差し入れの鰻に英気ギブスかなやよい
涼風や玄海灘を見下ろせばさつき
熱き茶の喉に沁むるや夏の風邪せいじ
上り来て手の窪飛び立つてんと虫有香
大夕立去りて一瞬静もれるはく子
八月来て強き日射しの衰へず満天
芙蓉咲く茅葺の里赤ポストたか子
頬に風けふよく鳴けり夏うぐいすなつき
川畑に大きく垂れて夏柳 ともえ
向日葵の強き日射しも受けて立つ満天
国分かつ高嶺を窓に夏座敷菜々
音の無き水車小屋や草茂る隆松
清流で洗ふ野菜の籠涼しそうけい
墓の上黒揚羽舞う父なるか治男
大夕立仏舎利塔も洗ひけりはく子
畑に水やれば寄り来る黒揚羽よし女
海からの風はたちまち青田風三刀
風立ちて不意に高舞ふ夏の蝶せいじ
弁当に箸を忘れし猛暑かなさつき
大波にキャッキャ喜ぶ浮き輪の子智恵子
夏霞夜空に一つ火星あり智恵子
稲の穂の出揃いたりし議論の声治男
冷房に居れば尚更外は苦手よし女
やはらかなゴーヤのわたを取りにけり明日香
いつからか南瓜切るは夫の手に明日香
朝顔の紫染まる古刹かなぽんこ
2018年08月01日
夏草のカーブに電車消えにけり三刀
熱帯夜妣のほほえみ夢に立つ宏虎
雀らの砂浴び跡やさるすべりよし女
東雲に舞ふ蝙蝠の黒き影智恵子
風鎮は流水模様夏座敷菜々
三尺玉スターマインに花火果つはく子
双眼鏡涼しベランダ赤き火星満天
向日葵の頭垂れたり今日も無事治男
瞬かぬあれが火星や夕涼みせいじ
風鈴の舌に夕日の煌めけりさつき
雨乞の鈴の音高し雲の峰よし女
明易し遅刻の夢に目覚めけりやよい
天も地も洗い流して大夕立はく子
茉莉花の二度咲き会ひ笑みこぼる明日香
句碑守りの下枝刈つて樹下涼しなつき
駆け回る吾子の浴衣の寸足らずなつき
朱の火星したがへ遠く月涼したか子
月涼し火星を追つて中天へせいじ
風にのる微かな匂ひ稲の花こすもす
風呂上りベランダ立ちて風晩夏満天
六地蔵朝の勤行蝉しぐれぽんこ
青田風丹波但馬の国境菜々
灼熱といふ言葉今体験す明日香
文月や火星いびつな輪を描く有香
稲光一閃浮き出る街の貌宏虎
夏草や左折のハンドル慎重にこすもす
下闇のベンチ譲らぬ鴉かなさつき
夏の月赤し火星のなほ赤しやよい
夕顔の闇に艶めく路地の垣智恵子
細流沿ひ鷺の屯の茂りかな隆松
吟行地頭冴ゆるか氷菓子治男
夏の日の葉洩れ尽くまで並木ゆく隆松
2018年07月31日
山の神家庭の中心喜雨となる宏虎
遠花火消えても残る火星かな明日香
灼くる砂渚まで皆猛ダッシュ智恵子
わつしょいと団扇で煽る万燈かななつき
旅の途の船上に見る大花火はく子
大風にまろびまろびて蝉の殻せいじ
せせらぎに和して数多の風鈴を満天
炎昼の砂場飛びたつ群れ雀三刀
火星見ゆくちびる乾く熱帯夜なつき
野菜みな大きめカット夏カレーこすもす
居眠りも防ぐ塩アメ舘涼しこすもす
子の作りしメロンの固し性格似治男
炎天行く吾がさす傘の影たよりよし女
葡萄食む小粒ながらもいと甘し菜々
山姥は晩夏に出でし鬼女なりぬ宏虎
水色の濃淡で描く夏見舞満天
車椅子に夫と見たりし大花火はく子
おちょぼ口つぼめて上手葡萄食む菜々
前の人倣ひて茅の輪くぐりけりさつき
炎帝に参ったと言いただ歩むたか子
夏休み子らの暦は真っ黒に智恵子
駅前はやぐら高々盆用意たか子
夕風の遠くに音す草刈機よし女
涼しさや写真撮り合う夫婦いて治男
山頂へ舞ひ上がりたる夏の蝶さつき
葉の裏にしがみつきたる蝉の殻せいじ
テニスボール炎天の空消へにけりぽんこ
幾重にも花火ひらくや川面にも明日香
2018年07月30日
山溪をバス七曲がり雲の峰宏虎
昨日より確かに空は秋の色たか子
手花火に顔のでこぼこ望の月よし女
夕張のメロンを食し旅想う治男
夕涼み僅かな風に首伸ばす智恵子
日盛りの三軒目てふ道遠しなつき
英虞湾の真珠イカダに月あかり愛正
鳥除けの網切りブルーベリー摘むなつき
ひまわりの百万本と対峙せりよし女
親と子の七夕飾り公民館こすもす
瓢箪池へ闇引寄せて蟇の鳴く菜々
猛暑日の今日の買物迷ひけり満天
謂れある井戸に飛び交ふ朝の蝉ぽんこ
ゆさゆさと空磨きたる百日紅たか子
川床や水音と蝉に会話閉づ明日香
処理水に金魚フリルを広げけり宏虎
苑ぐるり見上げし空に花木槿ぽんこ
短夜や音消えるまで救急車満天
台風の去って一山蝉しぐれ三刀
涼風にカラカラ回る風見鶏智恵子
貴船社の赤の灯籠川涼し明日香
素麺に舌鼓の子等七夕会こすもす
蝶追うて猫は戻らず蝶戻るたかを
風鈴の路地ゆく風を捉へけりさつき
ラグビイ−のゴ−ルに入りし大夕焼け治男
財閥邸の池の底より蟇の声菜々
讃美歌に和して序破急蝉しぐれせいじ
生き返るとは斯くならむ冷房車せいじ
2018年07月29日
何事もなくて夕べに時鳥有香
釣忍粋な邸の軒先に宏虎
宮涼しいづこに立つも水の音菜々
台風一過翠巒青空戻りけりはく子
髪すなほ夏の少女手にスマホもとこ
古里の暗き納戸やゆすらうめ有香
青しそを摘みて夕餉に香を添ふるはく子
冷蔵庫隅のこんにゃく金平に明日香
点字打つ湿布の袋夜涼かなやよい
台風のときに余波なる風騒ぐせいじ
台風後風に押されて故郷へ治男
身を寄する庇もなくて大夕立ぽんこ
夏の夕映へておわすや伊吹山隆松
台風の来るを知らずや蝉しぐれ三刀
若衆の肩組み跳ぬる祭の夜なつき
大嵐去って準備の盆踊り満天
秋空を仕上げ風雨の去りにけりたか子
海沿ひの駅一呑みに大西日せいじ
高校球児のごくごくタイム氷水よし女
朝まだき墓掃除へと自転車をこすもす
運転のバックミラ−に夕焼け雲治男
草陰に稚魚見え隠れ川涼し智恵子
雨上がり虹立つ不思議天体ショウ宏虎
真夜中の雨戸叩くや台風通過満天
雲の峰試合の合図高らかに菜々
祭衆の勢なだむる通り雨なつき
野分後余韻の残る風の音ぽんこ
厨房は蒸し風呂と化し止まぬ汗智恵子
かかし高齢交通安全たすき掛けよし女
ほつとして鉢戻しをり野分後明日香
伊吹峰に笠雲のあり夏の夕隆松
朝涼や自転車で行く墓参道こすもす
鳩どっと翔ちて社や苔の花たか子
2018年07月28日
テレビ画面を台風コースと二分けにこすもす
水占に浴衣の肩を寄せあふて菜々
暑気払好みの茶碗にお薄点て満天
葬祭壇白花多く浮く夏菊治男
朝焼け雲裂くよな旭天放ち隆松
母の忌や息吐くごとく百合ひらくなつき
誰か居る視線返せば日輪草たか子
夏日差し川底の石揺らしをり明日香
昨日よりがつしりしたるバッタの子せいじ
風鈴の好む山風別荘地宏虎
百均に並ぶ印鑑涼新たよう子
蟻あまたシンクに跋扈跳梁すせいじ
少量の梅酒の琥珀望月夜よし女
海霧や水着の乙女影絵なす智恵子
余念なき窓拭き掃除玉の汗ぽんこ
切り株の石と化したる夏の果ぽんこ
一茎に三輪の百合釣り合って治男
虹の橋目掛けリフトの上りゆく宏虎
猛暑日の屋根白銀のごと光る三刀
紅芙蓉土手に咲かせり休耕田なつき
懐かしきソプラノ聴くや館涼し満天
イルカ跳ね濡れ鼠なる夏休みもとこ
渦巻のコース突飛や颱風来たか子
夏空へ連理の賢木あをあをと菜々
東空も焔立つよな大夕焼け隆松
黒揚羽二羽が木の間の闇に消ゆよし女
溽暑中テニスボールの音弾むはく子
走り根の砂利に隠るる夏貴船明日香
赤と白ワイン二本のお中元こすもす
夕映えや未だ色淡き赤とんぼ智恵子
萩祭の案内届きぬ萩の寺はく子
夏柳そろひて揺れる川の淵ともえ
2018年07月27日
列島にまた近づくや夏台風満天
足音に亀の子首を伸ばしけりぽんこ
五歳児の塾の宿題短き夜治男
遊泳す若者の四肢生白しこすもす
炎天下重機頸振り家こぼつ菜々
漂着の流木あまた秋思憑くせいじ
蝉取りやタオル巻く子等背伸びしてもとこ
ランニングTシャツ汗でびしょ濡れにこすもす
故郷無く友羨まし夏休宏虎
石垣の隙間に繁茂蔦青しぽんこ
ふと見やる垣根の縁を黒揚羽明日香
老鶯や触るる点字の化石句碑なつき
川遊びの子らの声聞く化石句碑なつき
背のすらり青々とせる青芒宏虎
猛暑とてシルバー連日ゴルフへと満天
聴き度きは蓮開く音その風情たか子
汗拭きつ手旗きびきび保安員菜々
茗荷の子酢水たちまちピンク色よし女
日盛りやATMの無人ボックスよう子
ライトアップ池の底ひの青もみぢはく子
忍耐の外に術無きこの猛暑三刀
雲の囲に今朝もかかりし老の顔治男
故郷の簗に夢中の子らと彼智恵子
翠黛の迫りて瀬戸の風涼しせいじ
扇風機信号待つ女の手に回る智恵子
抱へ来る篭に山盛り茗荷の子よし女
木々高く静まる小社炎暑かなたかを
夏の夕峰かすめゆく茜雲隆松
火鳥めく雲の翔ぶかな夏の夕隆松
夕まぐれまだ来ぬ夕立ホース持つ明日香
2018年07月26日
山寺の梵鐘撞きて大暑飛ばす宏虎
堤防の外壁を打つ土用波せいじ
ナイター観戦東京音頭生で聞くこすもす
夏草の一面に生え水道局治男
客寄せの巨大西瓜に触れもして満天
五センチの片陰寄りて歩きけりもとこ
その奥に乗馬クラブや夏木立菜々
生徒等と避難訓練夏つばめ治男
午後三時西日の車内瞼閉づ明日香
撒き餌する鯉の大口池凉しぽんこ
サングラス少しく齢かくさんとはく子
ロケットの打ち上げ見送る雲の峰はく子
御手洗の岩のくりぬき苔の花ぽんこ
ボサノバの漏れ来る浜辺海の家智恵子
花鉢を栖としたるバッタの子せいじ
スーパーの買ひ物後に避暑として満天
クリーム山飛び来て着地夏の虫たかを
縁結び鳥居の前に水を打つなつき
ナイター観戦売り子の声の良く通るこすもす
熱中症文字を見るたびお茶を飲む明日香
山百合や王者の貫禄香を撒きぬ宏虎
風鈴をうるさいと云ふ大都会智恵子
すべり台へ良き影こぼす夏木立菜々
靖国に吊す献句の樹下涼しなつき
検査受く自動車学校草刈られよし女
熊蝉の炎暑の狭庭掻き回す三刀
小さき家時折聴こゆ遠花火よし女
2018年07月25日
車椅子止めて指呼する遠花火更紗
三味洩るる祇園花街軒すだれ菜々
旧邸の座敷のカフェや夕端居はく子
浮かぶなら陰作っておくれ夏の雲隆松
自転車のサドルの灼くるひもすがらぽんこ
愛犬の鼻先を飛ぶ道をしへさつき
山道に落石多し紫陽花園治男
洗濯を干す手の日焼け日毎濃く智恵子
古すだれ隠棲のごと窓かくす菜々
ひらひらと夜目に白き手蛍呼ぶなつき
人気メニューはコーヒーぜんざい避暑ホテルこすもす
猛暑日の音の絶えたる我が町に満天
青田中進むがごとし湖西線隆松
刈草の日影に群るる村雀よし女
鵜飼の火川面に反射不夜城に宏虎
熊蝉の鳴くを見たくて双眼鏡明日香
俳句への師の情熱に汗の引く明日香
雲の峰高層ビルを抽んでし更紗
蝉時雨子の絵を飾る美容院なつき
タクト振る奈落の影や灯の涼しよう子
蝉時雨再建の目途立たぬ館満天
故郷の寺の睡蓮過ぎし日日治男
神の森一枚岩の滴れりさつき
0.風鈴や狂い咲きたる藤の花三刀
早桃パフェ期間限定愚痴聞くよもとこ
夏闌けて入江に群るる魚影濃しせいじ
我もまた男もすなる日傘差すせいじ
飛沫上げカヌー岩場に突入す智恵子
刈草の真白となりし酷暑かなよし女
火の匂ひ水の匂ひの鵜飼かな宏虎
引き波の後はさながらレース模様こすもす
2018年07月24日
砂利道の音の乾きの暑さかなはく子
大暑なる吾が町の名を見るニュースなつき
駆ける子の背を追ひかける赤蜻蛉愛正
大西瓜腹で支へつ持ち呉れしやよい
日傘さす翁ときには杖として満天
フェリー涼し小豆島にも行くかしらこすもす
今日大暑ラジオ体操息切れすなつき
冷奴葱と生姜のトッピング満天
貨物船進む沖合夏がすみこすもす
今朝が一番寺苑の蓮満開によし女
滑り滝土砂に埋もれて流れ変ふあさこ
無音界まだ風棲まず青芒宏虎
水道局喉渇くごと蝉の鳴く治男
アスファルト炎気に耐へる靴の底よう子
白雲の影黒々と夏の山せいじ
毛刈りされアルパカ細く雲の峰よし女
糺の森そよりともせで蝉しぐれはく子
大寺の屋根反りかえる猛暑かな三刀
崩れいる歌人の墓に蝉時雨ぽんこ
幾重にも月の暈あり大暑かな明日香
七夕竹町屋の軒の其地此地にさつき
体温を超えて熱波の襲ひ来る智恵子
友の葬冷房強く涙する治男
風涼し賀茂の流れの潺潺と菜々
合羽着てナイアガラ見る二重虹宏虎
涼しさや境内を掃く竹菷さつき
お供えにじゃがりこ ゼリー地蔵盆明日香
青空を少し見せをる軒簾せいじ
五輪向け東京タワー五色なす智恵子
彼彼女賀茂の河原に夕涼み菜々
押し上げて両手広げる夏の雲有香
2018年07月23日
灯籠のろうそく揺らぐ夕涼しはく子
連日の猛暑静かに梅酒飲む三刀
掛け絵馬のことりともせぬ大暑かなさつき
公園に刻を惜しみて夜鳴き蝉智恵子
朝まだき草刈り重機始動する明日香
夏祭りぼんぼり灯りのど自慢治男
ほととぎす一と声テレビの中と知るよし女
露草のジャンボに育ち溝塞ぐせいじ
産土神の初の風鈴祭来るよし女
風通る両の窓より蝉しぐれせいじ
子のプールベランダに水流しつつなつき
蛇口より水が湯となる大暑かな満天
噴水のしぶきにはしゃぐ子ども達こすもす
鬼百合の邸の並ぶ山手かな宏虎
地方での祇園祭や商工会明日香
大暑かな事の進まぬ探しものやよい
大鳥居潜りし一歩風涼し菜々
炎天下グランド修理散歩人治男
ぼんやりと上弦の月熱帯夜智恵子
夕涼み大正遺構の縁に座し菜々
四十一度のテロップ流るる大暑かな満天
脳みそも息も絶え絶え大暑かなたか子
朝拝の整列したる巫女涼しさつき
寺火事にくすぶる宝珠お風入れなつき
ボランテイア泥と闘ふ汗しとど宏虎
昼寝より対処なき日々足の怪我やよい
水に映る己の姿青とんぼぽんこ
足跡は鴉木陰のベンチ下こすもす
2018年07月22日
裏山のすべてが今は蝉浄土三刀
尻尾継ぎつ二陣三陣蝉時雨うつぎ
鎖なか緑陰鎮座力石智恵子
帰宅して祇園囃子の耳残る宏虎
夏祭りちんどん屋来て後に付き明日香
芝居はね羅の太夫募金箱よう子
老いの身の猛暑に頼る水枕あさこ
バオバブの巨木の花や夏の星もとこ
土用うなぎ息災祈りつ奮発す菜々
雲くぐり出て上弦の月涼し菜々
夏草に掉さしてたつ渡し舟なつき
掛け軸の紙魚の風格山水画宏虎
外つ国の家族の憩う木陰かなこすもす
添へ書きの地震水害暑中見舞満天
パトカーが目立たぬところ夏祭り明日香
泣きやまぬ児の髪汗のしとどなるたか子
海の上山の上にも雲の峰せいじ
肩にかけ手荷物両手夏休み有香
普段より辛めのカレー暑気払いたか子
選り分けるママの手見据えサクランボ有香
息切らし登る渓谷山の百合智恵子
お洒落して園児等夕涼み会こすもす
お中元の礼に始まり体調問ふ満天
芝を刈るオレンジ色のヘルメットせいじ
渡し場へ風を集めて夾竹桃なつき
2018年07月21日
住み古りて誰も友達納涼会うつぎ
早起きの真先目高の子を数ふうつぎ
夏祭り鉢巻浴衣おむつの子もとこ
青空に夏の夕月確かなり治男
峡空へ変幻自在夏の雲菜々
子と囲む卓の素麺流しかなこすもす
憤怒する不動明の眼日の盛ぽんこ
わづかでも動けば汗のしたたりぬ明日香
表門大きく開けて夏館せいじ
老鶯や夏来る今も鳴きともえ
夏休み文楽人形握手攻めよう子
電柱のほそき片影赤信号なつき
鰻屋の前の渋滞すり抜けりなつき
青きまま道にこぼれし榠樝の実せいじ
干し物の暑さもろとも畳みけり満天
わっと来て土用波引く中国語宏虎
洗濯機何度も回す酷暑の日明日香
年長さん縫上げ無用浴衣着るこすもす
根無し草淀みに宿り花開く智恵子
夏休みスタンプカード首に揺れたか子
塀越しに煙匂ふや庭花火智恵子
黒揚羽帝の歌碑のそびらより菜々
土用ウナギ朝から忙し客並ぶ宏虎
海の色いよいよ青く夏休み三刀
夏空にクレーンどこまでビル工事ぽんこ
紫陽花の一輪清しかもめーる満天
体力の衰へ覚ゆ日の盛りたか子
病の子を励ます会や炎天下治男
2018年07月20日
手を繋ぎ男の照れる夏の路地治男
我が頬も真つ赤に火照り梅を干すうつぎ
高気圧二重奏とて西瓜食ぶよう子
下校子の両手の荷物夏休み満天
汗まみれの指を折りては吟行子菜々
大型ごみ夫と運べり土用入りなつき
煙浴び土用うなぎの列に待つなつき
除草剤青田の畦の黄ばみけり明日香
しゃーしゃーと家事急かせたる蝉暑しやよい
老の身に酷暑の予報容赦なくはく子
山の端に立ち上がりたる大銀河せいじ
鉾曲がり東山舞ふとんちきちん宏虎
アクシデントに予定キャンセル油照やよい
今生の命の限り蝉しぐれぽんこ
風の死し頭を垂るる草草も三刀
裏返す時は傘着て梅干せりうつぎ
汗に来てミストにしばし駅ベンチ菜々
ビーチパラソルひろげ交通量調査こすもす
稲の穂のそろいて靡く農夫の眼治男
駅広場ミストのベンチ涼しけり満天
酷暑でも句材求めて外に出る明日香
風鐸の無音を偲ぶ古刹かな智恵子
蝉しだく今朝また数をいや増してせいじ
祇園祭四条通リを狭くせり宏虎
機嫌良く目覚め朝顔数えけりこすもす
寄る辺なき風の意のまま夏の萩ぽんこ
蝉落ちて土に帰れぬアスファルトもとこ
ミシン踏む速度を上げる蝉時雨さつき
宅配の人へ感謝の氷水智恵子
2018年07月19日
木の胯に水筒預け草刈女さつき
向日葵や童心となり絵を描きぬ治男
老鶯の美声聴きつつ苑去れりぽんこ
夏バテが口内炎に出る人も明日香
打水に待つていたかと庭の木々満天
すれ違ふ浴衣の乙女シャボンの香智恵子
太陽のぬくみ杏のジャム煮詰むやよい
土の道失せていよいよ町灼くる菜々
日常と言う幸せや冷奴たか子
胡瓜揉み母のまな板黒ずみてもとこ
OFFにすることなく稼働のクーラーこすもす
歳忘れ派手な夏帽風を切る宏虎
花びらの池面に散らす蓮浄土ぽんこ
この暑さ地植えの木さえ喘ぎをり明日香
灼くる道這ふはジゴクノカマノフタせいじ
暑き卯建ベトナムの娘(こ)と写真撮る治男
ペチュニアの赤極まりぬ炎天下せいじ
胸板をゆっくり下る汗の玉三刀
炎天にスクラムを組む力石有香
人声の途絶へ切ったる町酷暑やよい
ワンドリンク歌三昧に暑気払いはく子
山伏は錫杖と法螺慈悲心鳥宏虎
渓谷に落つる宝石翡翠かな智恵子
筆運び優し濃淡暑中見舞満天
裏返る蝉に容赦のなき日射しうつぎ
蝉骸左右対称極めたるうつぎ
蓮池の風下に立つ骨董市なつき
原発のパネル並べて暑き風なつき
旅疲れするりとほぐれ冷奴菜々
外出を避けクーラーと留守番すこすもす
車座になりて休憩草刈女さつき
背の高き人の日傘の内に入るよう子
椰子の葉の翼を広ぐ盛夏かな更紗
2018年07月18日
緑陰に万葉歌碑読む吟行子満天
七日すぎ転がり落ちて蝉あはれもとこ
ひまわりのまだ丈足らぬ花の丘たか子
右往左往万葉歌碑に遊ぶ蟻ぽんこ
国東に摩崖仏多く滴れり宏虎
波打ち際第九の聞ゆ歓喜の夏治男
夏萩の枝垂るる径の古刹かな宏虎
秋草に歌垣のごと歌碑並ぶ菜々
姦しき蝉も家族や朝の卓せいじ
友の訃を聞きし夜更けの遠蛙やよい
水筒の氷カラカラらっぱ飲みよう子
そばで鳴く老鶯姿見せぬままはく子
誕生日のお祝い帰りや天の川こすもす
風通ふメタセコイアの夏木立せいじ
時計見て放流待てり作り滝なつき
はたた神驟雨を連れてご登場たか子
向日葵も入れて祝いの花束をこすもす
さざ波が枕元行く夏の夢治男
空蝉や万葉歌碑へ道とれば菜々
昨日今日一気に増えた蝉の穴三刀
ハンカチを落としましたよ背より声明日香
予定詰む手帳をめくる鼻の汗なつき
石仏に瓔珞のごと蔦青葉ぽんこ
仏桑花おちょぼ口なす夕の浜智恵子
万葉歌碑に薄紫の四葩添ふ満天
万葉の庭一面の蝉の穴やよい
菅笠にアイス忍ばせ人力車智恵子
2018年07月17日
婦長さんを女医に見紛う百合の花治男
青柿のたわわに実る薬草園ぽんこ
様々な季語に遊びて句座涼したか子
葛餅や軽く持ち上ぐ御石様なつき
菩提寺の境内に聞く蝉の声こすもす
鳩の脚赤々として炎暑かなたか子
黄昏の縁に一献暑気払い智恵子
すれ違ふ老いも若きも半ズボンせいじ
せせらぎの楽の漏れ来る青葉闇せいじ
日の斑洩る竹林渡る風涼しはく子
夏料理島の訛りをまぶしけり宏虎
山蟻と共に詣でむ奥の院はく子
住職は俳句好きなり卓涼しよう子
御殿雛祭る本殿黴臭しやよい
氷屋の旗に誘われ男坂なつき
入院の娘に見せる夏満月治男
喧騒の一歩緑陰万葉歌碑満天
公園の出口に老鶯しきりなる満天
下校児に麦笛教ぶ農夫かな愛正
遠雷と思うや否やゲリラ雨智恵子
溽暑なりギブスの足の重きことやよい
熊蝉の声かき回す血潮かな三刀
ソーダ水脳裏に浮かぶ貨物船隆松
銅鑼の音ハンカチそっと眼を押さえ宏虎
白蓮に白蓮の人影もなく濁り水ぽんこ
夏うぐひす万葉公園森深く菜々
2018年07月16日
中元はゼリーと決めてうん年にせいじ
風涼し橋をくぐるも滝の道なつき
ハイビスカス歌の指導者何時も笑顔満天
薫風や墓所入口のクルス墓有香
ブラインド閉ざせしままの夏館たか子
シャンプーの犬追ひかける日向水智恵子
紅白の揺れる駅前夾竹桃満天
糊パリツ夏座布団の写経かなよう子
風涼し天神下の交差点なつき
香水の残り香ありぬグリーン席宏虎
合い鍵の店に双子や百合の花治男
夏鴨の一羽も見えず池広したか子
碧天の田んぼの青波凪いでいる明日香
打ち水に下校途中の子らはしゃぐ智恵子
ひまわり畑ゆるりと回る風車かなぽんこ
空蝉の朽葉に紛れ横たはるせいじ
テレビでなくラジオで過ごす大暑かなこすもす
青田中揺らぐ葉先のやはやはと明日香
夏草の影に横たふホームレスぽんこ
花札を婆子に教え夏嵐治男
夕涼や風さはさはと鏡池やよい
裏山の闇を突き抜け鵺の声三刀
一杯の麦茶に奈良漬け一切れもこすもす
滝壺の踊りづめなる水の精宏虎
夕蝉や長坂くだる足萎えてやよい
2018年07月15日
食細く喉通るのはお素麺明日香
山の茶屋緑映して心太たか子
売地看板覆ひ隠して草いきれやよい
もちくれし氷菓で締むる午餐かなせいじ
風の意に影揺れ止まぬ稲穂かなぽんこ
狭庭とて今朝の数多の蝉の穴満天
道灼くる地団駄の犬掬ひ上げうつぎ
朝六時待つてましたと蝉の鳴くせいじ
スマホ地図ぐるぐる回る炎暑かななつき
猛暑日の一歩の外出取り止めに満天
カーペット慌ててしまふ夏が来るもとこ
振る舞われ元気を貰う紫蘇ジュースこすもす
寝返りを何度も打つて明早し明日香
炎昼の町溶けんとす無音界よう子
直立す托鉢僧の薄衣こすもす
歴史館涼し私の歴史見るごとしはく子
鞘堂に鎮守の社夏日影小袖
花の名をひとつ覚えて夏盛んたか子
仕舞屋の庇に草の茂りかなやよい
冷房車座れば睡魔襲ひ来る智恵子
明日と言ふ期待のありし髪洗ふ宏虎
狐穴のぞく一陣風涼しなつき
甲虫鎧がっちり隙のなし宏虎
走り根の先に三つ四つ蝉の穴三刀
神主の達筆踊る夏まつり智恵子
2018年07月14日
外出の度汗滂沱に洗濯を満天
目が覚めて猫と目の合う夏の居間たかを
雨蛙だけは平気で手の上にこすもす
水打つて建て替へ終へて静かなる満天
鳶の輪の次第に高し梅雨明くる有香
干瓢干す老いの背中へ朝日燦明日香
雑談の輪に入り来る夏の蝶たか子
コンクリの柱引掻く穴の蝉せいじ
濯ぎ物干す間も流れ落つる汗せいじ
夏の朝あの子は夜の延長やもとこ
万緑の峠を越えて白男波治男
噴水の伸び縮みして子の燥ぐ宏虎
ブルーベリージャム煮るにキッチンいや暑し菜々
剰え奥座敷入る大西日智恵子
渾身の力に尻もち草を引くうつぎ
ひと息に上り汗拭く夫婦坂なつき
館涼し昔なつかし家電並めはく子
射る如く滝壺へ水突き刺さる宏虎
夏草の畑よりわっと群れ雀三刀
来し方を指さす尾根や雲の峰花茗荷
ポリグリップ我の長梅雨晴上がるたかを
花供ふ暑いですねと語りかけ菜々
舘涼し展示のレトロ扇風機はく子
水中に潜る子の上黒揚羽治男
冷房と外気の行き来からだ萎えたか子
回覧板両隣とも打水をこすもす
ひとしきり鳶の笛降る朝涼しやよい
渋滞中七里ヶ浜に蝉しぐれ智恵子
開け放つ箪笥押し入れ梅雨の明やよい
白シャツの袖触れ合へり冷房車なつき
登り来てパノラマ涼し方位盤花茗荷
干瓢の簾のごとく干されをり明日香
蜩や奉納神楽巫女ふたり小袖
迂回路のダム満水や梅雨濁りよう子
2018年07月13日
温泉で潜り泳ぐ子父無し子治男
成すをなし天寿全う合歓の花宏虎
炎天や耐震工事の美術館よう子
冷房なき体育館にて号令を満天
碧天へ大手広げて楠茂る菜々
神の井に戸惑うて落つ夏落葉たか子
片影のつづく天神女坂なつき
つがい鳥青葉の奥に潜りたりたかを
得意気に猫持ち帰る蝉の空智恵子
親子連れ桃色日傘しゃりしゃりとたかを
梅雨明けて公園往き来清掃車菜々
鳴き止みて蝉一匹の声と知るせいじ
鳶の輪の次第に高し梅雨明くる有香
昼顔の点々と延ぶなぞへかな明日香
パソコンの機嫌なおりし冷素麺ぽんこ
十四度と言ふ水温に咲く花藻たか子
水遣るも暑さに負けし鉢五つ明日香
登校に異国の声も夏の朝もとこ
奥手なる我が家の蝉も鳴き始むせいじ
雀らも木陰に遊ぶ極暑かな三刀
雨やみて楽に捗る草むしりこすもす
初蝉や脱皮直後か濡れており宏虎
河川敷に名残ありあり梅雨出水こすもす
猛暑来て集ふ仲間と歌三昧満天
神門に深き辞儀せり汗の人なつき
金遣い荒らし老人山開き治男
井戸水にまくわ瓜など三つ四つはく子
夏帽子脱ぎて飛び込む木陰かな智恵子
2018年07月12日
断水や温泉憩う扇風機あさこ
足元の靴裏返り三尺寝たか子
京の夏女人法度の鉾を組む小袖
青簾揺れてほのかや路面の裏智恵子
定食のおまけの如き冷奴うつぎ
売り切れの食パンの棚梅雨出水よう子
テニスコート汗の吹きだすラリーかなぽんこ
瓶詰のサワークラウト目に涼しせいじ
墓碑囲む寺の甍や夏日影治男
向日葵の高きを背筋伸ばしけり満天
大観の霊峰十趣館涼し小袖
転職し赤き浴衣を買ふ子かななつき
炎天下シルバーゴルフの賑はひて満天
ハワイにてサンセットてふ船料理宏虎
初蝉や街をつらぬく街路樹にはく子
漂着のがれき積み上げ海開きたか子
炎天下軌道が街をふた分けす菜々
穴蝉の横転重ね壁のぼるせいじ
舟虫の瞬時散らばり姿なし宏虎
薔薇園に兎と猫が遊びおり治男
早朝のレッスンなれど日焼け止めぽんこ
なだらかな青き稜線雲の峰三刀
日の永し家電の変遷館に観て菜々
腹筋を鍛えだす子や梅雨明くるなつき
ランドセルほふり出してや蟻の道もとこ
カーテンを蹴って熱風襲ひ来る智恵子
2018年07月11日
扇風機唸り仲裁してくれずうつぎ
梅雨明けの川沿ひすつきりチェーンソー満天
つまみ食ひしたき夏雲空の旅明日香
太柱しかと爪たて蝉の殻ぽんこ
野牡丹の散りて広ごる濃紫はく子
蓮の花日に日に増える死者の数三刀
アスファルト溶けてタイヤに絡みつく智恵子
濯ぎもの急ぎ取り込む入道雲こすもす
園児らの声の空飛ぶプールかな宏虎
水平線のろしめき立つ雲の峰智恵子
冷奴絹だ木綿だまず一献よう子
梅雨明けの川に白雲流れゆく満天
水引きて亀の子二匹岩の上治男
西瓜切るたちまち真中ひび走るぽんこ
あたまツンお喋り止まるかき氷もとこ
虫干会不断桜をゆらす風なつき
工事場に小さき日除けの喫煙所なつき
端居して洩れる本音を聞いてをり小袖
バリバリにシーツの乾く梅雨の明せいじ
昼食後手から本落ち三尺寝治男
鴨家族畦をよちよち夏盛りたかを
夕暮や遠音に蝉の声を聞くせいじ
夏旅や白き観音見えて果つ明日香
成せばなる大志抱けと雲の峰宏虎
夏芝に足あとつけて風の道たか子
聞くまでも無く昼餉には冷素麺たか子
腰伸ばし又屈みては草引けりこすもす
ひたひたと梅雨の晴間の泥の川たかを
2018年07月10日
梅雨明けの風吹き抜ける家の中三刀
道庁のポプラの絮の髪に背に明日香
朝焼の嶺に離れて夏の月せいじ
短夜や被災のニュースつぎつぎに満天
若竹の風さはさはと祖師廟へ菜々
山蔭のお不動の手に苔の花治男
雨止みて青葉眼に沁む笛の音治男
ジャンプして脚長きこと雨蛙たか子
雨傘を日傘にかえて子等下校たかを
納涼船桟橋を埋む異邦人智恵子
まん丸のお腹にフリル水着の児智恵子
美人の滝細き流れを手に受くるなつき
大西日鮓桶の箍外れたりよう子
バナナ持て歩き初む子の足早しなつき
蝉の声神馬の耳のそばだてりぽんこ
朝焼に染まりもせずに夏の月せいじ
茹で上がる白玉団子突と浮くたか子
山谷のマラソン人生走馬燈宏虎
草繁る広場の遊具親子連れこすもす
道の駅ゴーヤカーテン青青とこすもす
短夜の通り過ぎるや救急車満天
札幌は大木多し針槐明日香
町内のここに広がる植田かなたかを
炎天の墓標に掛けて多の水はく子
梅雨出水暮らしと命奪ひけり花茗荷
六法踏み汗ほとばしる襲名やもとこ
地震要らぬ熨斗つけ返す雲の峰宏虎
2018年07月09日
雨晴れて初蝉を聞く朝の卓せいじ
梅雨明けや潤ひ満ちた神の山明日香
颯爽と白靴走る駅階段宏虎
祝ひ事あれば鱧ずし押す慣ひはく子
空蝉の日差しに今に動きさう満天
梅雨明けの日射して雨にドタバタと満天
麦わら帽リボンを付けて顎紐に智恵子
梅雨の月明るすぎたる螢の夜なつき
翠巒にひかる豪滝轟轟と宏虎
ビアガーデン宵の屋上誘ふ灯や智恵子
広大な歴史公園夏つばめこすもす
神殿の大屋根越しに梅雨の明けぽんこ
子の墓で言い足らぬ事朴の花治男
切通し過ぎて展けし青田かな愛正
街角のひまわりすくと道標ぽんこ
蛍の火目で追ふ先の梅雨の星なつき
ドロップが終点となる蟻の道たか子
雲の峰救助のヘリの飛びゆけり有香
梅雨明けて雄々しく青嶺起ち上がるたか子
梅雨明けてぎらつく道のアスファルトせいじ
渦が渦生みて土色出水川菜々
参観日後ろ向き向き白服の児治男
夏草の広場をサッカー少年等こすもす
山の端に白雲ひろげ梅雨上がる菜々
襲名の旗ひるがへり梅雨明けるもとこ
交差点信号無視の赤とんぼ三刀
梅雨明けと聞くや雲まで真つ白に明日香
2018年07月08日
梅雨断水亡き子の買ひし水使ふあさこ
餌を乞う鯉と見劣りせぬ金魚ぽんこ
木彫の盆の輪染みや冷麦茶よう子
声も出ずテレビに狂ふ梅雨出水せいじ
熱心な解説や資料館涼しこすもす
荒梅雨の上がり夫の忌無事修すはく子
雨上がり茄子の水滴アメジスト菜々
夏木立一本道の先は湖智恵子
蝉なくや空澄みわたす声響きもとこ
アルプスの風に遅咲き半夏生なつき
鎮守の森吹き抜けて行く青葉風菜々
鈴なりの青きトマトに声をかけよし女
梅雨晴や互ひ安否のメールする満天
長雨に花びら乱るる桔梗かなぽんこ
朝日差し蝉のひと鳴き指呼の先明日香
古代衣装涼し展示の絵巻物こすもす
豊作の茄子やレシピをプリントすよし女
傘干すやすぐに驟雨のやって来て明日香
子猿来て獣の匂ひ梅雨晴れ間なつき
鮎釣りの竿動かずやカメラ向け治男
ベランダの風が大好き麦わら帽智恵子
平穏の願ひを記し星祭更紗
七難を隠しおおせぬサングラス宏虎
汝が父の帰宅を阻む梅雨出水せいじ
落柿舎の部屋通る風夏涼し宏虎
揚羽二羽もつれつつ飛ぶ老の前治男
梅雨寒や大雨過ぎて次は地震満天
法要の膳に焼かれし香魚かな三刀
2018年07月07日
梅雨前線居座る列島水浸しはく子
父の部屋のいびき止まりし梅雨の雷なつき
何もかも秘密知ってる熱帯魚宏虎
亡き君へ好きな紅茶を星今宵やよい
ふる里も彼の地この地も梅雨出水せいじ
釈迦堂を抜けて翠蔭力石智恵子
予定日通り出産の姪星祭こすもす
蛍めでし清流濁り氾濫すたか子
大雨に短冊笹も見ず七夕満天
星型の薄焼き卵冷素麺こすもす
潮入川揃って上る水母かな治男
遠き日の園児も父や星祭るやよい
長梅雨に番組表とにらめつこ明日香
心筋症今ははしゃいで梅雨の犬たかを
夏木立さらにその上燕舞うたかを
チェンバロの若き奏者や眉目涼しよう子
梅雨深し大雨被害ぞくぞくと満天
保育所の迎えの母等半ズボン治男
七夕や海白銀のごと光る三刀
丘の上に蕾向き向き鉄砲百合菜々
台所椅子の軋みや梅雨湿りぽんこ
憔悴の町長の面梅雨出水うつぎ
荒梅雨や子猫泣く声耳につきもとこ
いつの間に白粉花が一面に明日香
出して着るははのモンペや夏野菜よし女
赤レンガ駅舎に飛び込む青き芝智恵子
期待大の孫の名刺や雲の峰宏虎
腕病んで胡瓜刻むも難儀せりよし女
今日も雨情報たより日の過ぎしともえ
梅雨出水湖を縁取る泥の色隆松
豆腐屋の梅雨を物ともせず呼子せいじ
期待ほどわさびの効かぬ氷菓かななつき
夫の手も借りてピューレに庭トマト菜々
河骨の同じ角度に傾ぎけりたか子
交叉する旧街道や夏燕うつぎ
2018年07月06日
ジーパンをカバンに仕立て七変化ぽんこ
荒れ梅雨や警報解除の安堵かなたか子
道に泳ぐブラックバス鯉梅雨出水やよい
山頂に蓋するごとく梅雨の雲さつき
梅雨しとど大和三山薄墨に明日香
七夕や異な横文字も短冊にせいじ
水馬と小雨の水輪交錯すそうけい
白蓮や息ひそめじっと音を待つもとこ
梅雨寒し待てども待てどもバスのこず菜々
列島を龍神駆けて梅雨出水たか子
避難場所へ変はる会場梅雨はげし満天
門川のそこここに咲く花菖蒲なおこ
向日葵の伸びて寄り添ふ三兄弟せいじ
お風入れ太子像より出でし袈裟なつき
水玉のまろびし梅雨の石畳なおこ
埋め立てて基地となる町雲の峰なつき
避難メール幾たび未明梅雨出水やよい
荒梅雨に案ずる馴染みの地名かなこすもす
欄間涼し螺旋階段も木造こすもす
山滴つ両手で受けて一礼す智恵子
駆け下る大蛇のごとき梅雨出水三刀
土砂崩れ通行止めの梅雨籠りよう子
藍浴衣肩を揺すって力士行く宏虎
梅雨雲の故郷の方へ流れゆく治男
向日葵や善意の解釈親譲り宏虎
香久山の裾引くごとく青田かな明日香
海を向く家持の歌碑夏つばめ花茗荷
絶え間なく大雨警報梅雨末期菜々
街道に重ぬる古地図夏燕うつぎ
荒梅雨に予定キャンセル句集アップ満天
山小屋の天の川見ゆ星涼し智恵子
夏嵐婆の凝視す兵士像治男
2018年07月05日
向日葵や曇る心に明日の見ゆ治男
白南風やYシャツ眩し昼下がり智恵子
子燕の三羽巣に寄り親を待つともえ
園丁が剪る紫陽花の毬すべてせいじ
雨音とテロップしきりの梅雨籠満天
掌に五つ六つほど茗荷の子三刀
ぐい飲みを切子に変へて冷酒汲む宏虎
音もなく糸の如降る梅雨じめりともえ
テロップに子や友の地区梅雨出水明日香
青嵐蔵に織りなす影法師智恵子
ソーダ水大事な話何もなし宏虎
夾竹桃通学生の分かれ道治男
ブテックの前に白百合大輪を満天
噴水の肩の力のふいに抜けたか子
泣き相撲兄は気楽に蟻追へりなつき
風の見ゆ窓に簾を掛けしよりせいじ
7月来ルーティンせずに日々過ぎてもとこ
ソーダ水会話煮詰まり泡ひとつたか子
歌人生まれし旧家の庭や蝉の声こすもす
同窓会へ沖縄土産のアロハ着てこすもす
園長がプール開きのカッパ役さつき
ハイカーら集ふ山麓台風過さつき
泣き相撲茅の輪くぐりて進みけりなつき
荒梅雨や避難勧告スマホ鳴るよう子
ワイパーを止めると直ぐに驟雨かな明日香
音読の一年生に遅れけり有香
2018年07月04日
弁慶の泉と伝へ椅子一つうつぎ
娘を訪えば裏庭狭め梅雨の靴有香
休日の古刹の池や未草こすもす
白少しのぞくや明日咲く睡蓮こすもす
園児らが列なしかつぐ星の竹さつき
一揆寺夾竹桃の紅の濃しなつき
夏風に貝殻動く潮入川治男
シーサイドに百合の百花繚乱すはく子
花五彩活けて飛ばさん梅雨の鬱菜々
笹百合の大樹の下に楚楚として満天
側溝の草起ち上がる梅雨晴間せいじ
茄子トマト詰めて孫への宅急便三刀
蒲の穂に鷺は姿を隠しけりぽんこ
焼け残る銀杏青葉や一揆寺なつき
二人ずれスマホ忍ばす浴衣かな宏虎
台風の余波とや日がな雨と風たか子
噴水のしぶきに躍る子らの声智恵子
青葉風お袈裟ゆるりと日蓮像菜々
惜敗のサッカー談義庭涼しよう子
一陣の風に蒲の穂お辞儀せしぽんこ
生徒待つグランド工事八月迄治男
雨降るの予報はずれる梅雨末期明日香
きりぎりす廊下で鳴くや姿無く明日香
片陰にスマホ片手に信号待ち満天
合歓咲くや駅舎に通ふ山の風うつぎ
笹飾り平和や平癒恋の字もたか子
土用波テトラポットを打ち鳴らし更紗
台風余波菜園手入れ余念なくやよい
鬼百合のキリンの首のやうに伸ぶせいじ
茄子の花陰日向なく生きぬかむ宏虎
荒梅雨や何するでなくけふひと日やよい
窓掠め又掠め飛ぶ濡れつばめ小袖
チェンソーの音に負けじと蝉の声さつき
石投げる子に逃げもせず水海月智恵子
2018年07月03日
一匹に大袈裟に焚く蚊遣り香たか子
梅雨最中列島竜巻大雨に満天
閉ざされし防空壕や夏の蝶よう子
遠雷となりて日差しの戻りけりせいじ
台風の前の静けさ猫あくび菜々
サーブする球の行方や蝉の声ぽんこ
鳩雀どこへ逃げたる台風来さつき
店の中歩みは緩む酷暑かなたかを
ところてん突きだす憂さももろともにやよい
水溜まりへ児達這入るや梅雨の朝治男
ティンパニを連打せるごと夕立来るせいじ
どの鉢もかちかちの土日の盛明日香
手作りの団扇も添へてコーヒー来こすもす
防空壕今に斎庭の木下闇うつぎ
小流れに沢ガニ右往左往かなこすもす
荒れ狂う木々の声聞く台風裡三刀
一喜一憂未明のサッカー手に汗すやよい
素振りする靴底やわき白つめ草ぽんこ
空蝉の命の湿りほのぬくし宏虎
当番や旧暦でする地蔵盆明日香
梅雨寒や訃報回覧次つぎと満天
三間続き開けて仏へ青葉風菜々
風入の堂に氷の置かれをりなつき
城下町まつり提灯並ぶ軒智恵子
空蝉の飴色に透く朝日かな更紗
手を翳し一人楽しむ遠花火智恵子
下校生鯛焼き買うや夕焼け雲治男
天守閣優雅に刻む水馬たか子
聖堂に白百合多に静かなりはく子
まつば杖つく跡取りや梅雨の葬あさこ
忖度に風雲急や夏の霧宏虎
お風入れ堂より僧の講話洩るなつき
2018年07月02日
ソフトクリームこれが楽しみ吟行地ぽんこ
夕闇に河鹿鳴く声露天風呂宏虎
五色旗揺るる山門虫干会なつき
鉄塔はみな影絵めく夕焼かな愛正
引つ詰め髪に白きうなじや夏衣菜々
夏衣声よく透る新発意菜々
透けている五ミリに満たぬ蝸牛明日香
七月の空へと延びる昇降機たか子
蛸食べる慣ひを知らず半夏生はく子
温泉の湯槽に光るはたた神治男
バス待つやバス停標識片影にやよい
裏口に古き杉玉半夏生こすもす
ビデオ見る部屋の片隅蚊遣香こすもす
三菜を夫婦分け合ふ半夏生なつき
梅雨最中南座修復遅遅として満天
断捨離や百科辞典の梅雨湿りよう子
濁流の音立て走る半夏生三刀
銀漢やはやぶさ宙の竜宮へはく子
早わき芽剪定始む四葩かな明日香
と見る間に道が早瀬に男梅雨せいじ
入道雲力瘤みせ老の意気治男
合戦す水鉄砲の姉弟かなたかを
浜っ子ら目指すは小島海開き智恵子
達筆な川床品書きは女将筆宏虎
大粒の雨さきがけて梅雨の雷せいじ
もふもふの産毛残して巣立ちけり智恵子
手作り市寺庭占めたる梅雨晴間ぽんこ
梅雨晴の川床料理賑はひて満天
2018年07月01日
ペデキュアのサンダル目立つ夏衣宏虎
竹林へ歌三昧の七夕祭満天
定位置を越え生ひ茂る並木かなせいじ
むつき当て富士山の回しや泣き相撲なつき
思考練る競馬新聞夏帽子ぽんこ
茄子成りて序列つけられ苗三つたかを
夏服の二の腕まぶし女学生菜々
暑いねがメールの出だし昼下りたか子
史実読み蜂須賀墓所を汗し拝す治男
掬ひ来し金魚今宵はどんぶりへ智恵子
梅雨の月覗き見んとて人の里たかを
左側へと座席移動す大西日こすもす
泣き相撲声なくすまで泣く力士なつき
夕暮れの浴衣点在川沿ひに満天
身に入むやブルーシートの屋根あまたせいじ
草矢打つさみしい時は吾が影へ菜々
定番の一人の昼の冷そうめんはく子
擦りへし墨匂立つ星祭やよい
夜店の灯ブリキのおもちゃ一つ買ふ智恵子
急かされて軽便鉄道梅雨晴れ間有香
くぐり戸や旧家の土間の涼しかりこすもす
ペディキュアに無縁の素足布草履うつぎ
青葉山飛ぶ雲追いし鳥の行く治男
水車小屋朽ちて久しや半夏生たか子
どくだみへ朝の給水匂い立つぽんこ
子燕の戻る事無し巣のしじま小袖
白南風や豪華客船停泊中宏虎
茄子胡瓜捥いで始まる一日かな三刀
2018年06月30日
風流と言はれてみたし川床の膳宏虎
梅雨しとど眠るがごとき死者の顔あさこ
短夜を憩ふ船内ミニライブやよい
子燕の巣立ちのまずは電線へ小袖
梅花藻をすすむ体験カヌーかななつき
紺碧の海7月のカレンダー菜々
せせらぎに良き影落とす合歓の花せいじ
入道雲高々ひまわり田広しこすもす
久に来る子へいそいそと胡瓜もみ菜々
夏霧の解けて牧場の牛近し智恵子
未央柳延命地蔵黄に染めしぽんこ
面構鋭き魚や夏料理こすもす
体操へ小振りの団扇バックに入れ満天
自転車に西瓜と刺身子の家へ治男
切手貼る郵便局の笹飾うつぎ
散歩道猫への土産猫じゃらしたかを
二つ三つ花ありゴーヤカーテンに明日香
胸躍る明日白山の山開き花茗荷
風もない夕暮れ淡く合歓の花小袖
自転車の補助輪鳴らし梅雨夕焼なつき
青蔦のすつぽり覆ふブロック塀明日香
衰えの紫陽花なれど凛となすぽんこ
街中の青田にしばし立ち止まり満天
グーの如ジャンケンポンと梅雨の雲たかを
クーラーも手入れをすれば上機嫌せいじ
己が影連れて夏蝶みぎひだりたか子
浜木綿や風紋出来る神の技宏虎
百科事典を売るか寄贈か梅雨曇り治男
緊急の避難命令梅雨出水三刀
せせらぎや橋の袂の恋蛍智恵子
参道に散る凌霄花踏むまじくたか子
ごみ拾ひ終へて始まる海開きやよい
2018年06月29日
畦消えて大海原の青田かな明日香
指先のパンを啄む雀の子ぽんこ
量販店梅雨傘続く回転日たかを
海開き学童総出逗子の浜智恵子
百合園の賑はふ観光バスの客よう子
降り続く雨にうなだれ梅雨の木々菜々
大物ににやり笑顔の夜釣かな宏虎
初ものの南瓜厨に座りをり三刀
五分ごと雨風強し荒梅雨に満天
雨上がる梅雨雲空へ帰しつつたか子
願い事のハードル下げて星祭りこすもす
義経像白旗なびく青葉山治男
梅雨晴れ間白アナベルが緑色明日香
子燕の巣に寄りあいて親を待つともえ
雨の間に一声もらす杜鵑三刀
醤油屋の重き暖簾や梅雨しとどさつき
体操の背中流るる汗滂沱満天
螺階上り展望台は茂り中なつき
短夜の新幹線に揺るる宿なつき
頂きを離れておぼろ梅雨の望はく子
空梅雨にあらず間欠泉のごとせいじ
療養所の門番めきてタイサンボクこすもす
ふり注ぐ火の粉に潜る鵜飼かな智恵子
虹たちし風景が好き天体ショウ宏虎
大安に土地購入す蝉時雨治男
七夕や大き願ひに逆さ文字うつぎ
轟音の列車の通過牛蛙ぽんこ
校正も楽しからずや梅雨籠せいじ
浮世絵のやうに走りてゆだちかなたか子
茄子トマト胡瓜も加へシチュー煮る菜々
2018年06月28日
老鶯の声峠より谷間より有香
片陰の幅の広きを選りて行くたか子
寺万緑玉垣るると卍道菜々
風采の上がらぬ漢ヨットの帆宏虎
広縁に軒の風鈴音かろし宏虎
庭石菖庭一隅を輝かせ有香
余念無き鳥の遊び場花野原ぽんこ
電車待つ駅の屋根越し栃の花こすもす
寺門のうす紅風に蓮大輪満天
桜ん坊種出す幼おちょぼ口こすもす
梅雨曇り親指痛く字が踊るあさこ
廃屋や途絶ゆる暮らし夏の草たかを
夏草や水路に流れ休耕田よう子
白鷺の陣取る中州宮の池智恵子
供花あふれ涼風吹き抜く千仏堂菜々
夏座敷開け放ちたる三間続きたか子
虎刈りの子は早寝して夏の月なつき
牛蛙一声鷺の飛び立ちぬぽんこ
寺門の源氏の像の木下闇満天
氷枕寝苦しき夜に頭の下あさこ
寺青葉眼光鋭き仁王像はく子
病院の庇に太る燕の子三刀
梅雨晴れてストロベリームーン現るるはく子
屋敷蛇らし庭先を通り抜けなつき
白南風や雲を払ひて望の月智恵子
傘立てを占領したる捕虫網うつぎ
薔薇香る病床娘おとこ顔治男
梅雨バテや血圧下げる常備菜明日香
石塀の長き旧家や朴の花治男
2018年06月27日
晩年は長きようにて蟻の道宏虎
寺町に風立ち上がり夏の水治男
夏落葉余念なき爺竹ほうきぽんこ
梅雨晴の急磴真向ひ伏見城満天
蟇鳴くや雨を誘うて低く鳴くたか子
梅雨末期時に太陽顔見せて明日香
神主が門扉を開く紫陽花園さつき
店跡の工事の煙炎暑の日治男
少しだけ果汁を入れて氷水せいじ
梅雨晴れ間女性車掌の眉きりり明日香
若竹の風さらさらと奥つ城へ菜々
庭雀独り舞台や梅雨晴れ間三刀
寺青葉眼光鋭き金剛像はく子
夏薊これより先は獣道智恵子
茂り濃し大神おはす遥拝所なつき
古茶煎りて香り楽しむ午後の雨智恵子
二つの巣燕子育て競ゐけりたかを
酔漢の水ぶら下げて螢狩なつき
小康の外出夏のネックレスたか子
勝たねばと囲碁試合行く梅雨暑しあさこ
奥の院へ磴は胸突き竹落葉菜々
季語にある花苗頒ち句会果つうつぎ
急磴を万緑の中登りゆく満天
宝塔の九輪水煙梅雨晴れへはく子
玄関の貸家のポスター秋桜ぽんこ
意識して枕頭に置く氷水せいじ
蛍舞ふ闇を追ひ詰め星遠し宏虎
2018年06月26日
菜園のつやつや太る梅雨晴間満天
捨て鉢の隅よりによつきり捩り花明日香
背ナを射す太陽はやも真夏めき明日香
夕闇や雲間火のごと夕焼けて治男
高速道なぞえに合歓の花盛りこすもす
尻振つてバスは青葉の九十九坂はく子
梅雨しとど診察待ちの人の中三刀
吾は洗濯夫サイクリング梅雨晴間菜々
水路橋青サギ覗く古刹かな智恵子
庭トマト捥ぐより今日の始まりぬ菜々
吾が丈を越して開きし蓮の花さつき
田水車の含みて吐き出す稚魚の群れ智恵子
春蝉や雲立ち込めて佐渡見えずなつき
夏柳湖面届きて離れざるさつき
紫陽花の道両側に色競ふ満天
南国や月もぼんやり夏の宵もとこ
樹樹茂り遠くなりたり御神殿治男
形代にほぼ全身をあてがひぬたか子
夾竹桃有るなし風に戦ぎけり宏虎
御手洗に漏れ日差し込む水陽炎ぽんこ
色づいて何にと焦る実梅かなたか子
藻の川をオール十本ボート漕ぐなつき
影薄き羽をたたみし糸とんぼぽんこ
亀虫の梅雨のホームにをちこちすせいじ
高速路出迎ヘ来るる夾竹桃宏虎
足取りの覚束なきや雀の子せいじ
池涼しとりどりの鯉自由自在こすもす
夏霧に迷い込みたるバスの旅はく子
2018年06月25日
泉州の水茄子漬を餞にせいじ
遠き日の麦茶の薬缶母の手とたか子
厚き雲の天より漏るる杜鵑三刀
早苗田に囲まれ爺の野菜畑うつぎ
古寺の礎石をつつむ苔の花愛正
炎天に刺身を買ってペダル漕ぐたかを
万緑の高速道路やバス快走こすもす
もてなしは水羊羹と決めにけりせいじ
黄昏のにぶき太陽梅雨暑し智恵子
早苗田の畦に張り付く黒ビニール明日香
滴りて苔の水音や万華鏡智恵子
里山に金のひと叢今年竹菜々
枇杷熟れて盗つ人鴉集合すよし女
木道の足元注意蛍狩なつき
友人は風の便りや夏の星宏虎
梅雨晴や子守りしつつのスマホ手に満天
町中に残る里山みどり濃し菜々
バスの旅海あり城あり梅雨晴れ間こすもす
梅雨の堂剥落しるき絵馬あまたはく子
礼服で路地行く人や額紫陽花治男
風鈴や遠慮気兼ねの無き暮らし宏虎
花槿陸墓の兵を悼むかにぽんこ
石垣の抱く走り根木下闇ぽんこ
ヒスイ峡岩場に蝌蚪の黒き影なつき
川沿ひのチェンソー後追ふ黒揚羽満天
夏霧や続く祈りの恐山はく子
登校児傘で水馬追つており治男
落とし穴あるごと嵩の松落葉そうけい
二重三重滲む梅雨月中天に明日香
枇杷全滅根元散らばる種無数よし女
2018年06月24日
静寂行く海底のごと森林浴宏虎
電車内暑さいや増す話し声こすもす
蕎麦の花警笛ながき一両車なつき
鉢ふたつ植え替えただけ梅雨晴れ間明日香
西日受く笑顔絶やさぬ受付嬢さつき
夏の縁煮干し一つが猫を待つたかを
無音なる蟻の街道幾重にもたかを
喫茶店閉ざす張り紙額の花ぽんこ
遊覧船サザン流れる夏の海智恵子
絵馬掛けの深き庇や梅雨しとどさつき
短夜や余震に灯具揺れ続くはく子
ほの暗き樹間を照らす十字花三刀
梅雨晴れ間張り切ったけど空回り明日香
夏草に埋もれんばかり無縁墓菜々
酔ひ冷ます外湯に梅雨の月仰ぎなつき
雨季さ中囲碁打つ母や紅一点智恵子
短夜を更に短く余震あり満天
アトリエに四葩を描く四人かなせいじ
梅雨晴の校庭乗り込む父兄たち満天
合歓咲くや父に背負はる子の笑顔うつぎ
干さでもの物まで干して梅雨晴間たか子
寡黙とは米寿の矜持風薫る宏虎
ペパーミント息吹き返す夏の庭せいじ
梅雨寒し地震に倒され墓数多菜々
落果はげし楊梅城の磴染むるやよい