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2017年11月18日
まめ破る足を湯船に霜の夜なつき
丹沢湖ブルーの水に白き富士野菊
冬のばら膝の高さにあはあはと菜々
どの畝も大根の首せり上がるせいじ
裏畑の一所燃ゆ柿照葉あさこ
満潮の渚に鴨の一直線三刀
冬の雨靴の中まで濡らしけり明日香
縄のれん分けし背中に冬の月宏虎
夕時雨枯山水に音もなくうつぎ
薬缶買うひとり老人冬うららたかを
駆ける子の背を追ひかける赤蜻蛉愛正
園の道いまバージンロード冬暖か菜々
鳴り響くチャペるの鐘やもみづれるはく子
三段の作り瀧なりもみづれるはく子
エプロンで佇む媼大豆畑こすもす
冬の滝読経の声が響く山野菊
雨上がり庭の黄灯り冬の菊満天
冬日燦介護施設の賑わしき治男
夕暮れのベンチに並ぶ木の実たち智恵子
城濠に迫り出す松の色変へずさつき
波さやか栴檀の実のよく熟れてよし女
若き日の想い出ありし石蕗の花宏虎
落ち葉追う猫転びたり昼食時治男
大根の透けてとろりと煮上がりぬ満天
泡盛の水割りに酔ふ祝ぎし夜なつき
落葉樹見上げる空の明るさよぽんこ
隠沼の水面へ傾ぐ山紅葉隆松
空展けたる冬枯の造成地せいじ
冬ざれや歩道の落葉乱雑にたかを
冬紅葉不動の滝へ体ごと明日香
スマホの子一期一会の紅葉とてよう子
濡れ歩道五彩落葉に染まりけりぽんこ
紅葉畳の小径連れ往く己が影よし女
読み聞かす手袋てふ本親子二代こすもす
布くわえ犬移動なす日向ぼこ智恵子
2017年11月17日
朝露に宅配の瓶きらめきて明日香
コスモスに些細な手入れ道路際たかを
風強き公園で食ぶ冬にアイス治男
セーターにもぐる母無し子猿かななつき
みそっ歯や笑み満面の七五三智恵子
打掛けのバージンロードはバラの苑満天
木犀のにほひやまざる宮処愛正
枯れてなほ直立不動の蓮かなよし女
写真館待てずに眠る七五三智恵子
短日や煮物の匂ふ帰路の路地やよい
雨粒をそっと抱きてななかまどぽんこ
七五三ポーズ取らされべそかく子はく子
天守閣そびらに競ふ菊花展さつき
神の鈴大きく鳴らし神の留守はく子
腰掛けて眺める翁冬菜畑こすもす
夕暮れや犬の遠吠え枯野かな野菊
天心に届く聖樹は摩天楼ぽんこ
柿色のダウンの女柿を買ふせいじ
残照の恋人岬鰡飛べりなつき
水澄めり遠目にうねる錦鯉よし女
煙立つ茶屋の板屋根もみぢ屋根よう子
晋作の墓に日当たる冬紅葉三刀
ビル街の極彩色の冬の宮満天
霜溶けて朝刊の端濡れにけり明日香
まだ息の白くはならぬ寒さかなたか子
すっぽりとネット懸けらる残り柿こすもす
鈴の音にはづむ袂や七五三菜々
白雲は借景紅葉の木々仰ぐたかを
山茶花やほつほつピンク花載せて宏虎
たむろする鹿へと伸びし冬木の根たか子
冬空へ叫ぶ選挙の声響かず治男
冬浅し里山闊歩の列に入る有香
粛粛と一社をあげて留守詣で菜々
冬の空カピバラ入る露天風呂野菊
紋章と見紛ふ柿の輪切りかなせいじ
伊根舟屋波ぴちゃぴちゃと冬めきぬ宏虎
2017年11月16日
北風や清く気高く赤城山たかを
コタツ傍ヒゲ閉じた猫の安堵顔たかを
縞柄のセーター揃ひ兄妹なつき
朔風に背を突かれて足早に智恵子
縁側の笊に乾きし新小豆こすもす
大都市の真中に出会ふ案山子かなぽんこ
筑波山キャンパス襲ふ北颪智恵子
一袋二百円也野路の柿せいじ
稲荷社の旗はためかせ時雨来るうつぎ
鈍色の空に朱を注す木守柿せいじ
山麓の集落隠す蕎麦の花愛正
サラリーマン一行御祓ひ冬の宮満天
贅尽くす志賀邸静か冬初めたか子
七輪の残るテントや紅葉谷三刀
喧騒の一歩にまぶし石蕗群れて満天
姦しきモンペの婆ら案山子かなよし女
ひとかどの顔のお澄まし七五三宏虎
葉牡丹の品定めする立ち話こすもす
おでん鍋囲みて弾む会話かな野菊
七五三親子三代揃い踏み宏虎
洗面所の置き犬の目や冴え冴えと治男
お茶の花雨にぬれつつほころびぬぽんこ
ブロンズを辿りて落葉の御堂筋菜々
ピーラーにすいすい剥かれ干柿にはく子
それぞれの福を求めて酉の市野菊
町小春スマホ手に手に会社員菜々
ベランダに百の干柿簾なすはく子
池小春鯉は友禅流しめくよし女
手裏剣の速さに紅葉散りにけりさつき
四代のケーキ等分七五三なつき
二腑の無き夫冬帝がこたえしとたか子
うり坊の並びをるごと亥の子餅みどり
冬帽の児自転車けいこ母そわそわ治男
2017年11月15日
朝日射しシルクのごとし蜘蛛の糸なおこ
十重二十重古き社の冬紅葉明日香
粒揃い列する尻や寒雀たかを
七五三子より親御の着飾りて宏虎
綿虫の風のなすまま風まかせ宏虎
小春日や花嫁さんのバラ園にはく子
由緒書読む前降るや冬紅葉満天
公園の奥へ奥へと石蕗あかり菜々
何年前子の七五三時止まれ治男
四阿へ行く道なりにお茶の花たか子
懐かしき故郷全て秋の色こすもす
風邪多しいよいよ来る冬将軍野菊
寒雀来て戸袋に雨宿りせいじ
錦秋の茶事にくつろぐ古都の庭智恵子
老犬や散歩嫌がる寒き朝野菊
林立のビル冬ざれて鉄の色たか子
風強し大根脚行く女学生治男
山門の仁王もみぢの被衣かなよう子
冬霞影法師めく遠嶺かなみどり
山茶花の径己の影を踏み三刀
医師の言ふ年寄りの風邪長引いて明日香
石蕗ほめて挨拶かはす試歩の母せいじ
枝枝にみかん刺し置き小鳥待つやよい
雨侘し行き場無き猫冬隣ぽんこ
稲架組の竹棒太く黒光りぽんこ
Vサインのポーズとる子や七五三満天
科学館の赤き鉄塔冬天へ菜々
紅葉山港町へと裾広ぐなつき
耳遠き婆に年聞く島小春なつき
人家脇なぜか温しや散歩道たかを
酉の市福はき込めと熊手買ふ智恵子
葉牡丹の紅白の畝真つ直ぐにこすもす
渡し板数多につなぐ池普請さつき
朗々の祝詞流れて神の留守はく子
2017年11月14日
大声の音楽療法冬ぬくしやよい
熊手売れ三本締めが道ふさぐなつき
人家脇なぜか温し散歩道たかを
大川の両岸綴る夕紅葉せいじ
ジンジャーティーたっぷり注ぎ風邪心地更紗
たちこめる泥のにほひや池普請さつき
木像に残る朱の色冬ぬくし明日香
思ひきの息子との旅冬暖か菜々
道なりに光を返す枯芒三刀
紅葉茶屋日射しとらえる煙かなよう子
手をたたき客を呼び込む焼芋屋ぽんこ
小春日や同窓会の誘ひ来る菜々
鶺鴒に動体視力ためさるるたか子
ふらここの泥付き靴は蒼天にぽんこ
ブルーシート広げ皮剥く青大豆こすもす
一周忌の読経続くや小春の日治男
暗き雨尚一段と冬めきぬ野菊
女教師の角のとれたる黄のセーター恵三
冬晴のビルより低く昼の月せいじ
人工のスケートリンクはや準備たか子
寒雀列する尻や粒揃いたかを
瑞瑞し葉つき大根有機野菜満天
短日の下校子寡黙駆け足に満天
ほつれたる父愛用の毛布かななつき
街の灯も山影も失せ夜の霧はく子
頬の飴ごろりと動くマスクの子更紗
優しさの身につまさるる冬日和宏虎
枯れ菊の残る香りを惜しみけり恵三
裏庭を駆ける鶏冬日向こすもす
冬の霧峡の祠を包みをり明日香
日向ぼこ声援飛び交ふ草野球智恵子
学友も社友も老いし神無月宏虎
兄弟は話が弾む燗熱し治男
ふる里便無口な父の冬野菜智恵子
冬ざれや街ゆく人も急ぎ足野菊
2017年11月13日
雨の中飛火野跳ねる若き鹿ぽんこ
市民マラソン小春の城下駆けぬけて菜々
歳訊かれ干支で返事の木の葉髪宏虎
残されし案山子冬陽を独り占め智恵子
圏外となりて踏み入る紅葉山なつき
新海苔の香り広がる朝の膳野菊
走行のマイカー過りて銀杏黄葉こすもす
冬ぬくし仕上げマッサージの歯科検診満天
冬晴の朝の靴音響きけり満天
かわらけの斜に切る空もみぢ渓よう子
小春日やマスゲ−ムする九十女治男
小春空老の運動会あまた治男
庭枯れて千両だけが鮮やかに野菊
電線や赤青黄黒冬の晴たかを
肩車の子がふり仰ぐ大熊手なつき
救急車に付き添ひて乗る夜の寒しやよい
道端に咲く草草も秋の色ともえ
もみじの手にランナー応援秋高し菜々
音立てて木枯らしの去り残る星宏虎
テトラポッドも越して弾ける冬の波こすもす
絵のように猫とストーブ動かざるたかを
置き炬燵つまづく事の多くなりたか子
もみ殻の毛布を乗せたプランター明日香
茶畑の花の咲いてをりけり山辺かな恵三
にちにちのリハビリ効果春を待つぽんこ
列成して鹿の足踏み恐ろしく有香
再会の喜寿の乙女ら冬暖かはく子
山頂は千メートル余天高しせいじ
破蓮の水面の影をカメラマン三刀
冬山河送電線に弛みなし恵三
秋灯の連珠をなせる家並かなそうけい
ペチュニアの年越しを聞き切り戻す明日香
立ち枯れの湖の無音なる陽の寒し智恵子
冬館文豪遺筆ゆるき文字たか子
刈り後の田囲む彼岸花ともえ
足弱に差し出されたる登山杖せいじ
2017年11月12日
盛上るふるさとまつり小六月こすもす
墓山の境界石や小春風治男
どの川も五彩きらめく散紅葉満天
柿みのる赤錆トタンの破屋かなたかを
黄葉且つ散る参道を満喫す恵三
里のカフェ紅葉たふ小径辿り行くよう子
青空と残りし柿の二つ三つ野菊
電動の落葉吸引作務の僧やよい
参道は黄葉日和の並木道恵三
志賀邸の和洋折衷実千両たか子
人知れずもみづる山のキャンプ場せいじ
腹切つてきたてふ香具師や冬はじめなつき
大時計廊下に刻む宿冴ゆる智恵子
郁子たるる曙色を塀越しにはく子
山登る初心者コースとは名のみせいじ
七五三草履のすずのちりちりとはく子
大寺の屋根黄葉に浮かびをり三刀
寺の門桜黄葉散る笑うごと治男
借景はしぐれて白き三笠山たか子
ネクタイに得意顔する七五三ぽんこ
楠公の首塚ひそと秋暮るるやよい
石蕗の花水面の鯉の動き鈍宏虎
胸元の筥迫きらり七五三ぽんこ
碧空を連山越えて鷹渡る宏虎
日溜まりで両目を閉じてみせる野良たかを
風もなく肩に落葉の遊歩道満天
幽径の開けて冬の海光る智恵子
陽を求め背伸びする如冬の菊野菊
目の端に動くものあり落ち葉かな明日香
着ぶくれて辻占ひのパイプ椅子なつき
2017年11月11日
千秋楽の歌舞伎観賞秋袷こすもす
貝塚のほの暗き穴石蕗の花治男
時雨雲大きくかかる大和富士明日香
光さす母校の銀杏並木かな更紗
ピラカンサス柵に肘き実のたわわ智恵子
山茶花の散りこぼれをる垣根かな恵三
ひっそりと粋な黒塀花八つ手宏虎
鴨の陣浮御堂なる小暗がりたか子
秋風の通ひて止まず杉美林せいじ
端正な直哉偲びて冬館たか子
住宅街に鹿現るるショーのごとうつぎ
駅前の一献に締む紅葉狩せいじ
熊よけの鈴軽やかやきのこ狩り智恵子
集ひ来て囲む校歌や小六月更紗
我が庭の松葉菊てふ帰り花恵三
難聴やマスクの医師の声遠く野菊
暮早し動くものなし公園に満天
ひととせの持ち手の褪せし熊手かななつき
トンネルを出れば県境照紅葉やよい
金堂の縁に舞ひ込む紅葉かなやよい
京古刹雨露抱く石蕗の花宏虎
木枯らしに肩を竦めて歩道橋野菊
冬耕の畝整然と黒光り治男
木枯しやさざ波光る隠れ沼三刀
冬はじめ朝の味噌汁具沢山満天
葉付き蕪萎れる棚の空の缶よう子
閑静な直哉旧居に柿ひとつぽんこ
柿たわわいにしえ人の見し明日香明日香
昭和帝ゆかりの書院冬日濃し菜々
新そばの幟はためく城下町こすもす
倒木の紅葉且つ散る楓かななつき
蜘蛛の囲の雨粒幾多よぎるかなぽんこ
冬ぬくし奈良にあふれて人と鹿はく子
冬紅葉背割堤を席巻す菜々
どこまでも煙まとわる野焼きかなたかを
長年の鋤打つ所作や秋の天たかを
2017年11月10日
サロンには薄日もささず冬館たか子
時雨るや大社抱へし三笠山たか子
神主の祝詞粛々木の葉降るやよい
秋澄みて山果てしなく畳なづくせいじ
天空へ大手広げて柿熟るる菜々
蹲踞の水飲む小鳥庭小春菜々
小春日やドロンに向かいポーズとり野菊
小紋模様なすや水面の散もみぢやよい
マナー良く正倉院展盲導犬明日香
葦の花深き水路の泥溜まりたかを
神の留守光り輝く大銀杏満天
枯れ烏瓜振れば出づ黒きものなつき
ひつじ田の続く車窓に雲流るこすもす
花八ツ手活けて始まる句会かなこすもす
目を覆ふ出窓に猫の日向ぼこ智恵子
苔生やす壁に身の透くかたつむりぽんこ
遠富士の冠雪しかと威風かな恵三
暮れ早し畦道急ぐ人の影三刀
時雨急客足四散する大道芸さつき
あおによし奈良の茶粥や冬めきぬ宏虎
天高し杉みな狂ひなく真直ぐせいじ
尾長立つ一枝揺れて散る紅葉たかを
昨夜の雨五彩の落葉濡れにけり宏虎
冬凪や遠くに見える外国船野菊
飛火野の芝に紛れる石たたきぽんこ
小春日のゆるりと鯉の水路ゆく満天
枯れ蔓の喫茶の空家覆いおり治男
寝たきりの叔母の笑顔や冬薔薇治男
八方へ向けて活けたる句座の石蕗なつき
聞こえさふナンキンハゼのはぜる音明日香
草蝨払ふバス停日に三本よう子
冬銀河煌々として明けがたし恵三
黄落やパワー秘めたる力石智恵子
もみぢ山前に後ろに川三筋はく子
2017年11月09日
稲架の骨田んぼに残す日暮れかな三刀
茫茫の淀は鈍色冬はじめ菜々
冬晴の京都タワーを展望に菜々
バブルらい株価の高き神の留守宏虎
古都小春八幡宮の人出かな恵三
閉ざされし茶室に翳す冬紅葉満天
音立てて自動車打つ散り紅葉あさこ
万両か千か百かと尋ねたりなつき
趣味教室笑ひの絶へず栗の菓子やよい
掛け声と手さばき見せて餅を搗く満天
冬山河送電線に弛みなし恵三
養生の夫爪を切る冬立つ日なつき
結界の坂登り見る紅葉谿あさこ
山颪一夜で陽刺す枯木山智恵子
人力車断わりし歩や冬隣たか子
鵙高音解説の声途切れをり明日香
桜落葉先師の句碑の文字流麗治男
指真黒すいすいすいと芋茎むくやよい
部活後のベンチに拾ふ紅葉かな智恵子
熊笹を下草にして紅葉照るせいじ
列成して横切る鹿の堂々と有香
冬日差思い出話きりもなく明日香
桜紅葉空き家となりし友の家うつぎ
飛火野を過ぎて初冬の屋敷町たか子
蒼天に万朶の蕾姫椿ぽんこ
フルートと民話満喫秋一日こすもす
九重にもみづる渓は万華鏡せいじ
稲刈られすこし寂しき散歩道たかを
せんべいをねだる鹿ゐて奈良小春はく子
堵列する墓に天蓋散紅葉ぽんこ
神殿に柏手響く神の留守宏虎
塀越しに落葉掃かるる音聞こゆさつき
深紅葉エプロン姿鋤振るうたかを
うなじふと冷たき気配初時雨ともえ
鹿避けのネットの補修父兄会よう子
刈り終えし田囲むまんじゆしやげともえ
古着屋の灯の煌煌と冬真昼治男
末枯れの広野吹き分け風渡るみどり
冬浅し希望メニューは和風シチューこすもす
銀杏の実今食卓に母の味野菊
行く秋や終の棲家に友移住野菊
2017年11月08日
遥かより祖父母の参る七五三恵三
冬に入る女滝は音をひそやかに菜々
灯台の明りやわらか冬の雨野菊
山はいまパッチワークのごと粧ふみどり
三脚脚立池に踏み込み松手入うつぎ
寒靄の暮るる茜にやや染まり明日香
枯れ蓮寺苑の静寂深めをりよう子
風車回い怒濤逆巻くP戸の冬治男
「探してます」猫の貼り紙初時雨やよい
冬暖か仏の耳の皆長しはく子
むき出しの根や倒木に紅葉散るなつき
散もみぢ色様々をにわたずみはく子
足弱を励まし下る紅葉谷せいじ
長寿会温泉に行く森小春治男
地に落ちて二度咲く如しお茶の花三刀
地蔵尊へ色とりどりの冬菊を満天
稲刈られすこし寂しき散歩道たかを
河口堰解けて枯葉は大海へ智恵子
図書館の秋のイベント朗読会こすもす
深紅葉エプロン姿鋤振るうたかを
冬入りて接種待つ人混みあひて満天
黄葉且つ散る参道を満喫す恵三
冬の雨静かに庭を濡らしをり明日香
つややかな島のみかんのお接待なつき
せんべい欲るおじぎ深々神の鹿やよい
立冬の今朝もいつものパン作りこすもす
喘ぎつつ峠越えれば紅葉照るせいじ
立冬の空に直線白き帯野菊
月明かり浜に寄り添ふ影法師智恵子
鴨潜く四ツの尻向け浮見堂ぽんこ
外つ国の人に囲まれ鹿の奈良たか子
グレンミラー流す歯科医や冬日和宏虎
芝枯れてこんなところに子の毬が菜々
冬耕の二人揃って耳遠し宏虎
角きりの痕白々と鹿たむろたか子
2017年11月07日
試運転のデイーゼル車輌除雪用こすもす
捨てかがし雀の馴れて上に乗る宏虎
住職の引き寄す枝の柿たわわよう子
参道の黄葉の尽くす威風かば恵三
留守の宮居開けて氏子ら大掃除菜々
顔半分陽を受く釣人秋夕焼けこすもす
大鷭だ夫の声する冬の川明日香
杣道を五色の落葉踏みて行くせいじ
渓流の底に煌めく散紅葉宏虎
山木立紅葉を笹に埋蔵すたかを
カーテンを透く日の光冬に入る有香
今朝の冬庭に雀のきて縺れやよい
地下足袋に法被姿や松手入れ智恵子
ユニフォーム真白く洗ひ冬来る更紗
落葉敷く山頂に日の溢れをりせいじ
見はるかす二上山へ冬日落つ明日香
神庭の掃きて限無し神の留守ぽんこ
人あまた鹿も数多に奈良小春はく子
立冬晴正倉院展長蛇の列満天
もみじ宿下駄を鳴らして射的場智恵子
まだまだと老いの運転紅葉坂たかを
松かさを袋いっぱい森小春なつき
ポニーテール跳ねたる保母や小六月なつき
スーパーの棚早々と鏡餅野菊
カフェテラス眼下に漁船秋高しやよい
古の観音像に秋惜しむはく子
秋行くと俄に決まるバスの旅菜々
教室の黄色い声や小鳥来るぽんこ
立冬や塾へ駆け込む女学生治男
正倉院展出でて紅葉野点席満天
冬雲の放射線状夕茜治男
教会の十字架覆う冬茜野菊
山茶花の売り地に残る風情かな恵三
立冬や道路工事の重機音三刀
蟷螂の枯れて電柱下り切らずうつぎ
大社には日の丸高く神の旅たか子
2017年11月06日
黄葉散る且つ散る参道を満きつす恵三
木の葉髪持ち上げられぬ力石宏虎
遊園地を囲む桜木紅葉初む治男
明石海峡遠目のどんぐり拾いかなこすもす
大熊手持ち手の竹の青さかななつき
パンジー棚一輪づつの顔を見せよう子
晩秋の湾の釣り人皆寡黙こすもす
秋惜しむ脚悪き人グランド行く治男
大根のやわらかき葉に青首みせ満天
松手入れはさみパチパチ強き音ぽんこ
つくばいに揺るる月見もまた一興智恵子
秋夕日落ちてより増す茜空はく子
庭先の陽だまりに来て寝る狸三刀
童謡の灯油売り来る冬支度満天
ひつじだをいちりょう電車曲がり行く有香
冬小花触れれば跳ねる小虫かなたかを
街騒のなき別世界神無月宏虎
神杉を駆け上るごと蔦紅葉せいじ
立ち話たわいなき事姫ツバキたか子
秋天へ紙飛行機の彼方へと智恵子
散策の足を伸ばせば野菊かな恵三
豆すでに実も葉も枯れた色になり明日香
5歳児の力を出して大根引く有香
眼下には紅葉と湖を独占す更紗
蒼天に紅葉映ゆる遊歩道ぽんこ
山茶花の垣根越しなる会話かなたか子
林檎風呂一夜の宿のおもてなし野菊
水色の空を残して秋落暉はく子
葉付き大根収まり悪きレジ袋うつぎ
猪除けの鈴の音澄める深山道せいじ
半身を空でクネクネ蚯蚓かなたかを
紐かけて高きに吊るす大熊手なつき
一木に五彩の紅葉大かえで明日香
亡き父の戒名なぞる夜半の秋更紗
物置に母との思い出陶火鉢野菊
秋夕焼コンビナートのタンク染めやよい
朝市の葉付大根のゆさゆさとうつぎ
2017年11月05日
スケートボードやうやう乗れて秋の行く菜々
秋晴のバザーの人出溢れけり満天
橋桁のギターの練習大枯野ぽんこ
口ずさみ駅前ライブ秋惜しむ満天
山登り谷音さやか秋薊治男
宝物展今昔の秋楽しみぬこすもす
黄落や御籤を引けば小吉と恵三
黄葉の隙間に覗く空の青野菊
対岸の紅葉愛でる川明かりぽんこ
波音を聴きて一献宿の月智恵子
目つぶしの夕日よければ照る尾花せいじ
秋惜しむ寺に倉あり灯り点く治男
うそ寒し俯きし人皆メールたか子
中天に月欠け初めて秋の行く菜々
芋虫の育ちし跡や葉の無残たかを
紅葉渓シャッター音の吸ひこまれなつき
駅の椅子折り鶴一羽暮れの秋野菊
毛糸編む一両電車にゆられつつやよい
トンネルは花も紅葉も美しきかな明日香
久々に借りて小説夜の長しはく子
イベントの古代衣装に秋惜しむこすもす
生は一度落葉はしきり世の掟宏虎
下山急く釣瓶落としや膝笑ふ智恵子
落ち葉道地球の色に還り行くたか子
紅葉燃え孫の名前ははじめさんたかを
軽トラや大根補給道の駅よう子
四囲の山置き去りにして秋落暉せいじ
日の当たる壁板のぼるいぼむしり三刀
木の葉髪老いの一念算盤塾宏虎
姉妹晴れ着の似合ふ七五三恵三
秋の雲引き立つ空の蒼さかな明日香
はばからぬ秋日の中の恋の猿なつき
2017年11月04日
ミュージックフェア準備整ひ後の月はく子
我が町のええとこ写す文化の日満天
後の世へ家訓もなしや文化の日宏虎
ひかえめやビックイシュー売る冬帽子よう子
紅葉と松の緑の白鷺城野菊
とりどりの紅葉乗り継ぐ車窓かななつき
柳散る川の流れはとくとくとぽんこ
庭に凝る独居老人大菊咲く治男
収穫す婆の手のひら豆わずかたかを
行く秋や日毎に庭の色失せて菜々
行く秋や雲の流れの早きこと満天
亡国のミサイル飛べり冬の雷恵三
ひかえめな姿優しき野紺菊野菊
行く秋や夜も白雲の駆け止まず菜々
鴨川の中州になびく枯芒ぽんこ
ビル高し秋霞の都会鳥瞰すせいじ
旅終わるいつもの駅のそぞろ寒たか子
猪垣に電気流るる千枚田なつき
秋祭市の賑わい財布ゆるむ治男
朝寒し全容見せて浅間山たか子
マンションの明かりそれぞれ後の月はく子
初もの太き大根提げ戻る三刀
初採りの庭の大根煮とろけたりやよい
謡曲師碧眼もゐて文化の日やよい
秋惜しむ宝物展の列長しこすもす
満面の笑み句座を占む文化の日智恵子
後ろ手に煎餅持つ人秋の奈良こすもす
千歳飴参道掃きて離さぬ子智恵子
天高し想ふルターの五百年せいじ
人生は耐えることなり一葉忌宏虎
神還る出雲空港最終便恵三
電動車椅子いざりて進む秋の畑たかを
2017年11月03日
庭掃除済ませ一服文化の日三刀
散策の山路に摘みてむかご飯智恵子
父と娘のシャトルの高し秋高しよう子
大銀杏赤きサイロの屋根に散るさつき
文化の日自作の曲を笛で吹く治男
綿虫を思はず払ふ夕間暮れ明日香
落ち葉踏み犬も一役パトロール野菊
文化の日句作を軸とする暮らしたか子
全天のうろこ雲映え夕日落つ明日香
白い雲競つて描く秋の子等たかを
島を出る最終フェリー十三夜なつき
白き飛沫堰を水鳥占領すぽんこ
すっきりと刈田の先の赤城山たかを
秋冬の季語をめくりし文化の日更紗
登高やきらめく沖にクレーン船やよい
急流を二筋分ける川普請ぽんこ
冬支度安き灯油に列のでき隆松
イヤフォンより漏るる音聞く夜学かな更紗
山寺に座して借景庭紅葉智恵子
初時雨散策路へと宿の傘たか子
秋深しまなこを閉じてバッハ聴くせいじ
紅葉燃ゆ吾歳重ね米寿来る宏虎
つわのはな石路の花児童公園行き止まり有香
古の宝物展に秋惜しむこすもす
夕雀鳴きやむころや十三夜なつき
箸づかひ孫に教へて文化の日菜々
燈親し文机ひとつ吾の城みどり
冬月の寄せては返す湖の波恵三
冬ぬくし日干しの座布に猫昼寝野菊
それぞれの趣味へと出向く文化の日満天
チケットの売場ひしめく文化の日せいじ
彩の薬膳弁当秋うららこすもす
温泉の客の出入りや落葉坂宏虎
村芝居の瞼の母や我が身想う治男
永らへて日々の幸せ菊日和恵三
秋麗や二つ重なる同窓会はく子
書棚よりまづ整理して文化の日やよい
校区別ふれあひコンサート文化の日満天
2017年11月02日
黄菊みなしろがね色となる月夜せいじ
石蕗の切り花として華やげり満天
ついてくる電車の窓の後の月こすもす
菊日和孫婚約の遠電話三刀
パソコンに音符打ち込み秋の歌治男
秋出水声をかき消す瀬音かな明日香
猛る鵙こずえに一つ贄刺しぬ智恵子
夕暮れの教会閑か秋の風野菊
大通りは紅葉のトンネルニュータウン菜々
柿食えば祖父想い出す里の夜治男
それぞれの靴落ち葉蹴り登校子たか子
巡拝の島を早立ち秋がすみなつき
各鉢の愛の深さや菊花展野菊
小春日や刻を止めたき気分かな宏虎
木漏れ日の揺るる参磴色鳥来やよい
粛々と人波秋の国宝展よう子
キャタピラの轍刈田に深々とせいじ
赤や黄の絵の具たっぷり紅葉晴さつき
長き夜を十七文字に遊びをりみどり
子供らと刈田に遊ぶ群雀満天
配られて句座に焼き栗くり饅頭はく子
身に入むや割れて放置の無縁墓ぽんこ
一島の蜜柑日和となりにけり恵三
満天に星はまたたき神旅へ菜々
秋明日香見下ろす先に石舞台明日香
母となり毛糸の産着編みにけり恵三
紅葉散る紅い通りを迷い猫たかを
鶴の舞ふ飽かず飽かれずダイヤ婚宏虎
東照宮桜大樹の落葉雨なつき
泥纏ひ青虫動く冬野菜智恵子
蜘蛛の囲や横糸だけの暮の秋たかを
灯籠の傘下に入る実紫ぽんこ
隠沼の日だまり鴨の陣を解くやよい
2017年11月01日
秋うららパンダの車移動図書やよい
冬ぬくし割れんばかりの園児の声ぽんこ
お茶室へ洩れ日の小道石蕗の花菜々
大らかに紅葉したる唐楓せいじ
牛放つ籾殻烟る牧場かなさつき
石蕗の葉やとどまる雨のなかりけりたか子
高速道トンネルの山装いぬこすもす
霊岩に梵字めきたる蔦紅葉なつき
行く秋や水面に白き雲流れ満天
縦書きの練習重ね秋夜長こすもす
花舗先に赤燃ゆるごとポインセチア満天
墨磨りて匂ひの満ちし後の月更紗
好天や落葉踏む足膝上がる明日香
祓川の水の濁りも神の留守菜々
五七五下五に記す秋惜しむ恵三
腰おろす畦に一服秋おさめ智恵子
猫抱き心音触るる夜寒かな宏虎
満ち潮の波音やさし十三夜三刀
十三夜島の夜空の底深しなつき
一瞬にメール伝はる文化の日宏虎
せせらぎがBGMや野に遊ぶなおこ
幾百の陸軍墓地に菊の供華ぽんこ
紅葉狩り北鎌倉で降りにけり恵三
夕映えのかくも美し十三夜はく子
早生あれば奥手もありて草紅葉せいじ
耳澄ます色鳥の声神の杜やよい
定着となりしハロウィン魔女が来る有香
鉄工所の階も錆色秋深し治男
小夜更けてさらに耀く十三夜明日香
法前に懸崖の菊檀家よりはく子
渋柿の日ごと艶めく散歩道治男
形変えて白雲つづく秋の窓たかを
恋人にもどる父母ダリア園なおこ
寺までの大練塀や蔦紅葉たか子
苑入れば芳しきかな秋薔薇智恵子
惜しみつつカーテン閉じる窓の月たかを
2017年10月31日
秋青空鴉舞いおり墓地に光治男
無花果や母乳の嬰の良く眠る宏虎
蒼天を透かして紅葉耀けり明日香
雲一片なき青空や秋夕焼はく子
くり抜きしかぼちゃおばけの闇深き更紗
ステージの落語に喝采敬老日こすもす
小話に大笑いする敬老日こすもす
行く秋や閉店セールの旗なびく満天
釣瓶落し雲一つなき山の端へはく子
お揃ひの仮装をまとひ山粧ふ更紗
児童の部高齢者の部菊花展菜々
ゆるぎなき背を見せ僧の落ち葉掻きたか子
寺銀杏漬け物樽に山盛りになつき
行く雲と共に十月送りけり三刀
みまくり社菊のご紋へ秋日差し明日香
屋根の猫巡回に出る十三夜有香
もみづるは上半分や大欅せいじ
初霜を踏んで憂さを晴らしけり恵三
歯の疼き耐へゐる夜の長さかなやよい
名刹の茶室に綴る野菊かな智恵子
紳士服売場ここにも南瓜ありせいじ
氏神のきざはし険し紅葉初む治男
落ち葉舞ふのの字くの字や土となる宏虎
この町が子らのふる里菊薫る菜々
血圧を幾度もはかる木葉髪ぽんこ
笛太鼓神楽止まずや秋惜しむたかを
秋落暉凪たる湾の暮れのこるなつき
神木の橡の実一つ御守りにうつぎ
秋高し真一文字に飛行雲隆松
絵画展おしゃべり自由里の秋たかを
着る物の嵩の高きや冬支度満天
見渡せば紅葉の錦古都の夕智恵子
ハロウィンの帽子を被り園ガイドさつき
雨の名のいろいろありて時雨かな恵三
走り根に掃き寄せられし銀杏の実ぽんこ
カップルの式場下見神の旅たか子
2017年10月30日
行く秋の戻ることなき齢かなはく子
雨樋の行方を探す颱風禍うつぎ
老犬のよだれ拭き取る冬朝餉たかを
雲多し通勤客のマスク増ゆ明日香
キッチンの玻璃結露して冬隣るせいじ
ハナミズキ色付く葉上実の真っ赤智恵子
落ち葉蹴りマラソン人の快走す智恵子
無縁墓地少し離れて虫の声治男
冠雪の白馬の威風みはるかす恵三
木の葉舞ふ姿を見せしつむじ風せいじ
フルートとピアノの夕べ秋惜しむこすもす
生命線気にせぬ歳や神無月宏虎
進んでは又たじろぎぬ穴惑うつぎ
木枯やすくむ野良猫思案顔ぽんこ
五姉妹の末子なれども木の葉髪菜々
秋霖やグイグイグイと尾長飛ぶたかを
木枯一号大掃除する台所やよい
川風に桜並木の紅葉散る三刀
広池に水輪広げて鳰潜るさつき
生駒嶺を捨てるが如く霧上がるたか子
十月台風日本列島翻弄す菜々
栗飯や注射に泣きし子が笑ふなつき
娘のセーター枕がわりにうたた寝す有香
秋寒しアンバランスな外出着明日香
唐松の落ち葉の香り軽井沢たか子
木枯しやロングヘヤーの奔放によう子
神無月賽銭箱の欠伸せり宏虎
母猿図の亡き子抱く手の身に入むるなつき
公園を思いのままに舞ふ落葉満天
衿立てて木枯らし一号立ち向かふ満天
黄落やランナーあまた皇居前やよい
池の面に東寺の紅葉映えにけり恵三
朗読の昔話や冬隣こすもす
秋耕の跡忙しく鴉二羽治男
夕日射す鳥居に掛かる子守垣ぽんこ
2017年10月29日
秋灯に窯変皿の趣を満天
陳列に出来栄えの良し文化の日宏虎
山歩き断念せしも颱風禍せいじ
白山茶花暮色の中に抽んでしぽんこ
秋ともし道真像の眼の輝き治男
石庭をただ見つめてゐる秋思かなさつき
裏方の月を昇らせ村芝居恵三
物干しにハロウィングッズ吊るす家こすもす
秋暑し私語咎めらる美術展やよい
野面積はざまに何か冬の草たか子
秋灯下北斎富嶽の陶芸皿満天
陣笠のガイド熱弁古戦場よう子
雲切れて青空のぞく野分後せいじ
時超えて石川門の鋲の冷えたか子
寿老神耳朶の膨らみ小鳥来るぽんこ
しじみ蝶のみ存問の寺静か有香
台風来音を聞くのみ裏の川明日香
朗読と演奏会の夜長かなこすもす
満天の星降る里の秋じまい智恵子
山の端捥ぐ人無きや柿熟す三刀
行く秋や笑ふ幸せ落語会やよい
村芝居出演なべて厚化粧宏虎
まだあるよと雨降りくる暮の秋たかを
雨合羽しづく垂らして子ども山車なつき
碧い空秋の薔薇撮る車椅子治男
マスクしてマスクの人に近寄らず恵三
猫長じ野良に逆襲秋の庭たかを
薪割りて山と積まれしログハウス智恵子
ビンゴカードの穴あくばかりなる秋思なつき
堂縁にたどり着きたる枯蟷螂はく子
秋思ふと爪よく伸びることにさへ菜々
雨台風に閉じ込められて読書など菜々
2017年10月28日
徒ならぬ肺活量や鳰潜るさつき
御霊屋の木像貸し出し身に入むるなつき
往来をのさりのさりと枯蟷螂せいじ
晴れ晴れと結納交はし菊日和恵三
子役への喝采やまず秋フェスタせいじ
雨やどり古民家カフェの掘炬燵やよい
初雪の積もりて止まぬ関が原恵三
旅の宿部屋から眺む十三夜宏虎
生い茂る休耕田の泡立ち草三刀
絵画展陶芸展よと秋深むはく子
優しさは指輪に勝る南天の実宏虎
農耕馬まき場に遊ぶ村祭り智恵子
カリヨンの広場に並ぶ菊花展満天
渋知らぬ子等に土産の渋の柿よう子
両岸の柳のアーチ梅雨の川たかを
城修理石にチョークやそぞろ寒たか子
勝手口椎茸笊に干しあげるぽんこ
秋の夜の熱気あふるるコンサートはく子
灯篭の窓より見ゆる柿紅葉ぽんこ
秋出水痕くっきりと両岸に明日香
雨続き体育館の運動会こすもす
あざやかな紅葉になれず散りにけり明日香
菩提子や御仏も聞く落語会やよい
家事終へて紅葉狩へと夜行便なつき
立ち寄り湯林檎プカプカ奥信濃智恵子
色濃きを選び試食す裏の柿あさこ
秋霖に予定次々熟しけり満天
スワン二羽池面の影も爽やかに菜々
メモを手に校外学習花野道菜々
柿みのり右肩垂れる老木かなたかを
鴨の陣城の御苑を巣と定めたか子
久々に開くテキスト秋灯下こすもす
2017年10月27日
雲ひとつなき夕空を椋鳥渡るせいじ
枯蓮の折線グラフめきにけりさつき
石畳雨の逃げ道草紅葉ぽんこ
ためらひて言葉に出さぬ青蜜柑宏虎
登高や我が家は河の上に見ゆ治男
大輪の菊芳しき家敷門智恵子
ビー玉の子等にも吹いた春の風たかを
小鳥来るオープンカフェは川に向く菜々
秋灯し指画の牛のよだれかななつき
秋夕焼いつもの景色影絵のごと満天
其の中にひと際目立つ櫨紅葉三刀
秋夕焼歌の余韻にひたりつつ満天
登り来て紅葉且つ散る社かな更紗
天下布武天守を守る紅葉山よう子
竹箒軍手で持ちて落葉掃きこすもす
浅間嶺の初冠雪の威風かな恵三
碧天に木の葉めく船秋の凪智恵子
朝まだき川のなぞえは霧深し明日香
二人乗り自転車の灯や星月夜なつき
朝日子にせんだんの実のつやつやと菜々
里山の真中にカフェ櫨紅葉ぽんこ
秋草の統ぶる戊辰の砲台場せいじ
菊花展駅前広場に賑々しはく子
香草の名を一つ知り秋の里たか子
しんしんと星無き夜の虫の闇みどり
湾越に遠富士しかと天高し恵三
城跡に読めぬ句碑あり木の実落つ宏虎
日を透かし蜘蛛の囲の綺羅撮りにけり明日香
彫刻展父の顔かと見紛う秋治男
嶺々の紅葉つなぐ白い雲たかを
もみじ散るテラスのカフェー旧街道たか子
2017年10月26日
お隣の八ツ手の花は未だ蕾こすもす
揺らいでるパーキンソンの秋の杯たかを
出港の銅鑼の音響き秋惜しむ宏虎
溜池の堤防近く稲架襖三刀
色変へぬ松の横枝大蛇めくなつき
気温差に着る物迷ふ秋うらら満天
旅に出て初冠雪に出合えたるたか子
ばつた跳ぶ雄を背負ひて高高とせいじ
遠富士の初冠雪の威厳かな恵三
水車持つこだわりおやじ走り蕎麦たか子
庭いっぱいに三本立ての菊作り満天
はしゃぐ子の仲間に入りて枯葉追う智恵子
秋かすみ波音近き浮御堂なつき
惜秋の旅のひと日をふる里へ菜々
秋早朝ラジオ講座の音響く治男
七輪も真砂女も過去や秋刀魚焼く恵三
野となりし砲台跡に残る虫せいじ
友の家通行止めや草紅葉よう子
浅間山遥かみなみに入る夕陽たかを
行く秋や朱線で消しぬ人名簿宏虎
叔父のいる忠霊塔や桜紅葉治男
田園の大樹となりし実紫ぽんこ
雨模様灯を点すごと唐辛子明日香
籾殻の煙くすぶる千枚田智恵子
入り際の夕日赫々秋惜しむはく子
廃屋の敷地の隅の式部かなこすもす
蒼天へポプラ並木ももみずりぬみどり
秋天へ威風堂々の楠大樹はく子
板橋の木目際立つ石蕗の花ぽんこ
曇天に残る稲田の華やげり明日香
2017年10月25日
台風に出足はばまる投票日宏虎
秋微雨大気の底に淀むかなたかを
なき鳴き交わす雨もいとわず昼の虫ぽんこ
昼ちちろ雲の影ゆく一里塚なつき
吹き溜り走り根隠す木の実かな智恵子
日と風の競ひし彩や紅葉黄葉たか子
対岸は相模なりけり雁の棹恵三
はやばやと槌音いづこ台風禍よう子
河川敷如実に語る野分き跡こすもす
長雨にマフラーひとつ編み上げて智恵子
まほろばの郷に先陣鶴のニ羽三刀
枝切れば蓑虫に日の当たりけりせいじ
パソコンに音符打ち込み音冴ゆる治男
破れ蓮の見るも無残や地獄谷宏虎
ゆくりなく水木紅葉の並木道菜々
丸かぶり出来る歯の欲しリンゴ捥ぐはく子
熟れ初めて柘榴いよいよおちょぼ口菜々
さびれ街祭提灯粛々とたかを
大都会一瞬の黙杜鵑草ぽんこ
代行バス仕立てられをり台風禍こすもす
山門を入れば枡形秋湿りなつき
億人の一人に託す松手入恵三
村祭の賑わう露天神輿練る治男
甘藷掘りの赤白帽子賑はひて満天
蓑虫の梢は切らず庭手入れせいじ
庭隅の灯りを点す石蕗の花満天
2017年10月24日
街路樹の赤い実踏むや黄のしぶきたかを
草木の台風一過突っ伏してぽんこ
初雪や富士のお山に白き糸智恵子
歩道には風折れの枝野分跡こすもす
台風の去りても暗き雲多し満天
今年酒試飲に笑ひ上戸かななつき
庭手入れ槙の生垣一直線三刀
ただならぬ台風一過爪の痕恵三
白壁に絵画の如し柿灯る治男
陸奥の左右にりんごの旅半ばはく子
紅葉峪照り翳りなす陽のひかり宏虎
小鳥鳴く台風一過風去りてたかを
颱風禍ガレージの屋根はためくもせいじ
教会のオルガン聞こゆ落葉道智恵子
稲の葉の透き通るほど黄色なる明日香
園丁の落ち葉の暈の疲れかなたか子
かりがねや湾へ歩いて十五分恵三
小さき田の投げやり気味に稲架のありたか子
ローカル線なぞへをそろり穴惑ひよう子
補陀落の庭ほつほつと石蕗の花なつき
掌にころげ落ちたる零余子かなみどり
暮れの秋外人墓地の整然と宏虎
玉砂利にどんぐり数多迷い込み明日香
煙出ぬ煙突高し秋の雲治男
暴風に打ち勝つ力赤のままぽんこ
台風圏脱しても木木揺れ止まずこすもす
ひつじ田の疎かならぬ穂の揃ひうつぎ
岸に鮒打ち上げられて台風禍菜々
店頭の秋の果物満載に満天
颱風に伏す植木鉢抱き起こすせいじ
2017年10月23日
エリアメール着信の度愁う秋こすもす
盛り上がる雨後の濁流舞う紅葉たかを
台風去りリハビリ混みて会話弾む満天
雨晴れて狼藉しるき落葉掃くせいじ
嵐にも負けず咲きつぐ百日草菜々
潮の香の古墳や桜紅葉濃しなつき
神木を枯らす宿り木そぞろ寒なつき
吊り橋をゆすり揺すられ紅葉谷やよい
いろは坂色なき風に色づきぬ恵三
冬枯れの街明かりなす傘の花智恵子
石蕗咲くやビル街の底一偶にたか子
一人行く天国のごと野霧かな治男
歌舞伎座の前掃く男秋深む治男
秋微雨テレビ消し聴く雨の音たかを
雨晴れて水漬く狭庭に小鳥来るせいじ
下駄鳴らし渡り湯下るもみじ宿智恵子
雨しとど石碑のひかる杜鵑草ぽんこ
白壁の街しっとりと石蕗の路地三刀
台風過ぐ庭畑のねぎみな折れて菜々
橋脚のかくも短し野分あとはく子
産出は有馬が多し茸展宏虎
台風一過満艦飾の濯ぎものやよい
幾種類エントランスの落葉かなこすもす
秋の雲高層ビルの窓窓に明日香
用水路色とりどりの落葉行く満天
新酒出づ灘の名水なればこそ恵三
秋出水なぞえに二羽の白き鷺明日香
台風にトイレも避難河川敷はく子
吊り橋の眼下清流秋惜しむ宏虎
少しづつ町をいじくり台風禍たか子
雨の径森のあかりのななかまどぽんこ
2017年10月22日
松茸は栄養なしときのこ買ふ宏虎
紅葉且つ散りて槻の並木道こすもす
雨のバラお洒落な命名フランス語有香
廃屋の溝に水晶蛍草ぽんこ
降り募る雨不穏なり颱風来せいじ
料理メモ座右としたる秋灯下そうけい
颱風過ここだ木の実が路ふさぐそうけい
これやこの野山の錦天与とも恵三
ブルマ柄かぼちゃお化けのペコ人形隆松
長雨や猫の見ている秋の庭たかを
見降ろしの淀川蛇行霧ぶすまたか子
台風の進路気にしつ投票に満天
雨垂れを受けるバケツや台風来明日香
きのこ展一目で毒と分かる紅うつぎ
大浴場腰屋根の窓秋夕陽たかを
新米の最初の客と宿に聞く恵三
台風に帰宅遅れし娘の電話有香
大甕の伏せある館石蕗の花三刀
秋思ふと同窓会の喧噪にせいじ
逆光にセピア色染む芒原智恵子
避難勧告メール幾たび台風裡やよい
ワイパーの休む暇なし颱風裡更紗
鉢植えを取り込む父や台風来なつき
転職の初日台風一過かななつき
屯して団栗眠る川の底うつぎ
稲刈りの重機快音上機嫌智恵子
警報のテロップ音に秋寒し満天
絞り染の如く屯の杜鵑草ぽんこ
末枯や若き出張へまばかり宏虎
雨戸打つ台風の雨ミシン踏むやよい
木の実独楽子らと作りて競ひしもはく子
茶の花や蕊の密集重たげにたか子
2017年10月21日
秋惜しむ花愛でながら撮りながらたか子
秋袷形見の裾に小さき染みよう子
紅玉のジャムにほどよき酸味かなはく子
颱風裡選挙戦へと通う女治男
秋霖の晴れ間に束の間の散歩せいじ
みはるかす野山の錦去りがたし恵三
針仕事夜寒の指を突くばかりやよい
小鳥来る榎一樹の一里塚なつき
車両ごと礼する車掌秋の声明日香
俯瞰する淀たゆたゆと秋時雨ぽんこ
長雨やなめくじ歩みゆつたりとたかを
こたつ掛け干してスッキリ安堵なす智恵子
出産を祈る祖父母の木の葉髪宏虎
蜘蛛の囲を払い始める庭手入れ三刀
軒並みに金木犀の匂ふ路地そうけい
雨続き黄の小菊に元気貰う治男
寝坊して雨戸繰る朝小鳥来るこすもす
杜鵑草紅き斑点雨しとどたか子
ガラス窓しずくの彼方秋深しぽんこ
台風に鉢物軒へ移しけり満天
台風接近通学の子ら傘差してこすもす
日を浴びて呵呵大笑の破れ柘榴そうけい
豊の秋瑞穂の国の誇りとす宏虎
メタセコイア黄金並木の富士裾野智恵子
山頂よりふはふは降りる狭霧かな明日香
コインランドリーフル稼働なり秋黴雨やよい
いや無気味台風来るてふ静けさに菜々
肩幅に萩括らるる子規の庭なつき
秋霖の家解体を急ぎけり満天
新米の出荷の終へし大地かな恵三
霧雨に小鳥の声の鮮やかさたかを
秋霖雨ときに脈打つ樋の水せいじ
2017年10月20日
鳥たちに負けじと庭の柿を穫るせいじ
干布団つむじ二つの頭見ゆなつき
台風や出入りの漁船数珠繋ぎ宏虎
秋時雨ふるさと山河けぶたする菜々
秋霖や過ぐる車の水しぶきたかを
残る虫風渡り行く広野かなやよい
水みくじ御池に浮かべ秋澄めり更紗
冷まじや壕巡らせし屋敷町たか子
シチュー鍋くつくつくつと冬奏づせいじ
台風に投票急かさる今日明日満天
秋気澄む秀の天を突く杉木立宏虎
秋小雨ブロック塀に蝸牛明日香
水平線土地より高し秋の空治男
ホロホロと散る木犀の香を惜しむ智恵子
ソーラーの灯籠暗し秋黴雨明日香
山の端に騒ぐ鴉や秋の暮れやよい
東雲の湯気に生まれし新豆腐智恵子
御手洗の雫したれる蛇苺ぽんこ
台風来投票の列期日前よう子
雲抱く富士鮮やかや天高し恵三
秋雨に声を嗄らして選挙戦満天
秋たけなはスポーツ観戦もっぱらにはく子
雨止んだ遊ぼと声の秋の暮たか子
荒神の鳥居聳ゆる菊日和ぽんこ
雨しとど菜葉輝きて秋の庭たかを
芒の穂川の流れに沿いて揺れ治男
虚子句碑の数多な小諸秋深し恵三
鯔跳ねて銀鱗光る午後の浜三刀
身に入むや賽銭箱に鎖かけなつき
2017年10月19日
アップリケ香具師のおしゃれな冬帽子なつき
句座廻るそれぞれの音ひょんの笛たか子
秋早朝ラジオの英語聴く老人治男
雨の憂さ消えて上出来リンゴジャムたか子
屯して母語で語らふ夜学生せいじ
山のバス待つ間も紅葉且つ散りて菜々
谷深し燃える錦木崖の上たかを
タイミング良く掛布団戻りけりこすもす
薄日射す方に秋蝶羽休む有香
門付けの手押し車の丸大根よう子
誰彼の財布を探ぐる運動会恵三
秋霖やカラオケ喫茶に羽伸ばすはく子
足首を秋蚊刺しくる一里塚なつき
月明り団子に手出し猫パンチ智恵子
手で三株神社へ供ふ稲刈りぬ明日香
駆け登る壺中の天へ山の霧三刀
外出に二の足を踏む冷気かな明日香
けもの道草に絡みし梅擬智恵子
立ち話秋の蚊打ちてまた続くやよい
数多なる母の遺品や鵙の贄やよい
山上の古刹の静寂紅葉濃し宏虎
園入るや笑顔の案内きのこ展満天
柿くわえ水平に飛ぶ鴉どちぽんこ
残念石がんじがらめに蔦紅葉菜々
ブローチにもしたき茸の展示場満天
叢林の根方カラフル茸生ゆせいじ
秋雨や自転車で行く車廃止治男
散る紅葉たちまち沈む笹の原たかを
船室出でデッキ寛ぐ夜半の月宏虎
油絵のごとく色染め柿紅葉さつき
うそ寒や引っ越し荷物運ぶ音こすもす
吊り橋や野山の錦えもいはず恵三
2017年10月18日
そぞろ寒大道芸に客まばらさつき
良き昔男黙して秋深むたかを
どんぐりに顔描く子らの百面相智恵子
指先を秋蚊に刺され指鳴らすなつき
残菊や生きとし生きむ諦めず宏虎
秋雨を溜めて蜘蛛の囲くっきりと明日香
秘湯いま錦織り成す紅葉場に智恵子
セピア色の幼き日々やふかし藷三刀
窓の外乳白色や霧の朝こすもす
珍種てふ茸見やれど触れもせずせいじ
四つ目垣五彩の落葉降り注ぐぽんこ
秋草と植えたる花と競いおり治男
朝戸繰る菊の黄凛と庭の隅やよい
睡蓮の葉を持ち上げて鳰浮かぶさつき
延びに延びし運動会の行わるこすもす
秋日和鯉はゆるゆる水尾広げ菜々
新松子回転寿司の皿の嵩宏虎
キャンバスに秋霖の庭繊細に満天
新米の銘柄とりどり地産買ふよう子
開発の駅前広場泡立ち草たか子
長雨にひれ伏す稲穂ひとめぼれ恵三
温室の天井ゆらゆらダチュラ咲く満天
秋霖の晴間戯れ付く子犬かなせいじ
踏めば鳴る木の実散らばる山路かなはく子
早瀬きて岩に張り付く散紅葉やよい
下戸なれど利き酒もして蔵の街たか子
雨やまずうつむく稲穂畦に触る明日香
秋霖の岩に染み入る立石寺恵三
青蜜柑神に供えて熟れにけり治男
両父母の墓も詣でて秋ひと日はく子
おにぎりを食べつつつまむ草虱なつき
さくら紅葉かえで紅葉と苑めぐる菜々
種撒くや小虫に当たり撥ね返るたかを
天空を覆い隠すか銀杏黄葉ぽんこ
2017年10月17日
白雲や黄金の稲田どこまでもたかを
日露戦のいしぶみ光る桜紅葉治男
高々と秋空を割くホームラン宏虎
ぺちゃぺちゃと木々のお喋り露時雨明日香
水澄むやダム湖の岩根かく深しせいじ
綱引いて草へ口寄す祭馬なつき
秋の薔薇天使の像を囲むかにはく子
満目のキバナコスモス一色に恵三
裏返り返り早瀬の散りもみぢやよい
茸の展きのこのイメージ変はりけり満天
窓枠を額にしている秋ざくら治男
秋霖やほのかに香るハーブ園満天
爽やかや水のきざはし飛沫上げ菜々
連峰の山頂消ゆる霧ふすまぽんこ
身にぞ沁む土間の大梁江戸屋敷たか子
道を塞く四五枚ほどの朴落葉せいじ
靴紐を結びなおすや小鳥来るぽんこ
いつの間に肩につきをり草の絮こすもす
秋の夜長目覚める度の雨の音たか子
古池やこぼれ彩放つ金木犀智恵子
里祭駆け抜く馬の泥浴ぶるなつき
朝霧の晴れて顔出す狼煙山三刀
戸袋の古巣に二羽の鵯帰る智恵子
雨冷えや女子高生のバス占拠よう子
早瀬行く枯葉追ひ越し追ひ越されやよい
紅葉山映してダム湖深沈と菜々
トンネルを抜ければ豊の秋展け宏虎
青空へ稲葉屹立みのる稲たかを
奥池に人を見ずなり秋の雨はく子
惑星の一町ほどを秋耕す恵三
2017年10月16日
角切られ鹿の瞳のひかり失せ宏虎
屋根の上相手に答ふ鵙の声ぽんこ
足延ばす山の露天湯深紅葉たかを
店先の通草大口開けてをりこすもす
酒蔵の樽に秋草溢れしめやよい
曇天を支えし黄金稲田かなたかを
初紅葉鼻緒の赤き宿の下駄やよい
早々に用事を済ます秋の冷え明日香
雨しとど刈残されし稲田かな明日香
秋霖や猫とぼとぼと庭過る菜々
山野辺に拾ひし栗の味の濃し智恵子
木犀の樹下惜しみなき金の屑せいじ
細ばちをしならす祭囃子かななつき
信長も伊達政宗も菊纏ひ恵三
雨の朝ふいに急かされ冬支度智恵子
朗朗と女祈祷師さやかなり治男
秋時雨翁の句碑へ音もなく菜々
重文の敷居は高し暮の秋たか子
万年山藩士の墓所に秋の声治男
穴仏前の日だまり秋蚊飛ぶなつき
そぞろ寒雨音聞きてホットコーヒー満天
秋の夜の姉の遺せし着物かなはく子
神庭に箒目新た桜紅葉ぽんこ
関守石置く古民家やそぞろ寒たか子
ダリア園寄付箱ひとつ椅子一つよう子
秋霖や枝に寄り添う鳩の影三刀
朝焼の出水に啼くや鶴の恋恵三
電柱の支線伝いて牽牛花こすもす
そぞろ寒狛犬苔の強面宏虎
そぞろ寒更地となりてまた一軒満天
門川にこぼれ広ごる木犀花せいじ
2017年10月15日
十三夜団子供えしが肌寒しともえ
徳川の墓所の静寂やけらつつきやよい
金風や歳時記に載る先輩句宏虎
木犀の生垣続く谷戸の家せいじ
秋霖や雲びっしりと居座りて更紗
霧流れ音なく現るる母の里菜々
白鷺や刈田に光る溜まり水三刀
お囃子の太鼓早打ち神馬来しなつき
残り菊卯建の町につるべ井戸治男
栗煮るは一番好きな夜なべとぞこすもす
新走り「出世男」を家苞にたか子
大根葉の一夜漬けなる青さかなよう子
身に沁むや古民家の土間昼の闇たか子
秋の展菩薩の像の竹細工満天
秋雨の空中庭園雲の中満天
空碧くあふるる蜜柑瀬戸の島宏虎
体験の子が持ち帰る今年米有香
迷わずに大粒選ぶ渋皮煮こすもす
クラス会便り書き上げ冬の星たかを
新調の包丁の切れ葱刻むうつぎ
曇天のダム湖に細き冬桜智恵子
雪帽子銀のシュプール描きけり恵三
あご紐を蝶々むすびに冬帽子なつき
百円の古本買ひぬ秋の暮れやよい
席題の締め切り迫り秋夕焼恵三
外壁の黄色鮮やか里の秋たかを
赤とんぼ図書の貸し出し待ってをり有香
薄暗き土間の片隅藤袴ぽんこ
温度差に戸惑ふ身体秋小雨明日香
倒れ伏す稲穂を起こし起こし刈るせいじ
寄り添ひて夜霧の街に傘ひとつ智恵子
秋しぐれ眼下に模糊と大阪湾はく子
弁慶の力石あり寺の秋治男
立ちのぼる霧の底より母校現る菜々
2017年10月14日
降る雨に増し加はりし木犀香せいじ
街一つ壕巡らせて秋深したか子
人気なき庭園枯葉降りしきるやよい
キッチンにふるさと香る栗ごはん満天
剪定の狭庭を照らす石蕗の花三刀
精一杯咲けど不人気泡立草こすもす
交みゐて瑠璃の耀く蜻蛉かなやよい
白鳥や娘嫁ぎて古ピアノ恵三
嵐待つ黒き緞帳赤城山閉じたかを
酢橘搾る今宵家族の揃ふ卓菜々
肘尽きて名月待つ子うとうとと智恵子
散策の小疲れ癒やす栗ごはんたか子
赤い羽根駅で乙女等声黄色宏虎
遠足子ピーチク樹より降る鳥語はく子
雨上がり真珠びかりの実南天満天
秋深む大家に一人住む老女治男
「アドバンテージ」響き秋天仰ぎけり更紗
秋さやか展覧会へ妻と娘とせいじ
よき友と祈り語らふ夜長かなみどり
朝日浴ぶ刈田の中の鷺一羽明日香
遅れ詫びる車内放送旅の秋こすもす
特選の人の笑顔や美術の秋治男
厨こもり副菜作り寒い朝智恵子
色変へぬ松の狭間に六地蔵ぽんこ
旅先の何処かに忘れ時雨傘恵三
金木犀環濠集落香に包むぽんこ
柿たわわこの家に嫁して半世紀菜々
まほろばに浮かぶ三山霧深し明日香
新蕎麦の三代目継ぎ味勝負宏虎
新米炊く地の名水に拘りてうつぎ
笹で撒く熱湯ご利益秋の宮よう子
新米来まだまだ父は元気なりうつぎ
タイルにピシリピシリと冬の雨たかを
ゼッケンのほつれ繕ふ夜長かな更紗
2017年10月13日
芒原風の言づていく筋もたか子
天高し山河渡る高圧線恵三
陸軍の墓はここぞと金木犀ぽんこ
古里は遠し海桐の実の爆ずるやよい
天高し様様の印パスポート宏虎
花オクラ金糸のやうにふりかけて明日香
美術展いつしか連れを見失ふせいじ
美術展牛の歩みも厭はざりせいじ
童地蔵の頭上占領赤蜻蛉こすもす
稲刈りの終わり早めし曇り空明日香
片足で尚も飛び立つ飛蝗かなさつき
初旅の北の大地や初時雨恵三
体操の金木犀の香の中で満天
新米を腹で支えて宅配夫うつぎ
ほろ酔いに深酒混じる酔芙蓉三刀
金魚すくい逃し光を掬ひたりなつき
杉林透かして枯葉に夕陽差すたかを
な滑りそ磴に銀杏の数多こすもす
四方竹秋の筍食しけりよう子
白鳥の二羽ゐて池のゆたかなりはく子
まるまると太る大根青き首智恵子
祭足袋真白き男神馬引くなつき
子を見に母医院抜けだし運動会治男
名園の隅に枯葉の堆くやよい
家居良し木犀の香に包まれて菜々
小鳥鳴く里の裏山道祖神智恵子
里ランチ地産地消の秋野菜たか子
夕日濃し竜胆の青際立てり有香
小さき葉オスのバッタの戦ぎかなたかを
青春の如くはやしや釣瓶落し宏虎
百歳に籤大当たり敬老会治男
夕陽燃ゆ見渡すかぎりすすき原みどり
田仕舞いの煙幾筋山ぼやけぽんこ
今落つるかと雑草に露の玉更紗
睦みあふ白鳥の白輝けりはく子
金木犀地上華やぐ雨の中満天
2017年10月12日
神杉を透かす日差しに散葉舞ふ明日香
バーベキュー広場閑散昼の虫菜々
根菜の煮物作りや秋夕べこすもす
母ものの田舎芝居や温め酒治男
海風や干し柿窓を塞ぎをりこすもす
病人へ童謡唄う秋小寒治男
身に入むや亭主関白慣れぬ家事ぽんこ
草庵の茶室三畳石蕗の花たか子
蓮ゆれて水晶びかりに露の玉菜々
川はさみ爆竹鳴らす村祭なつき
濁り池にことさら紅し秋茜やよい
鹿の害肩落としたる夫帰る有香
磐座のしめ飾り朽ち秋の川明日香
修行僧小鈴鳴らして秋山路智恵子
店頭の台車の上に大かぼちゃたかを
金木犀朝の挨拶穏やかに満天
小さきにも菰巻しかと城の松たか子
外に立てば四方より迫る木犀香せいじ
御朱印をいただき風の澄みにけり更紗
金木犀咲いて始める庭仕事三刀
海まさを空真っ青や海桐熟るやよい
蹲踞に木の実一つや雲流る宏虎
小豆島旅に出会へし秋遍路恵三
我が町の何処曲がりても金木犀満天
小鳥来る何を告げんとかく騒ぐせいじ
貝殻のレイの狛犬神在月なつき
色付きし稲葉や稲穂は枝垂れてたかを
泥野菜銭箱ひとつ野路の秋智恵子
吊り橋を金風揺らせ人渡る宏虎
秋の蝶骨董市の値踏み客よう子
厄神の旅を喜ぶ一人かな恵三
2017年10月11日
吾知らぬ未知の彼方へ鳥帰る宏虎
海風を入れてドライブ秋暑しこすもす
木の実落つ城の二の丸三の丸宏虎
運動会襷変わらぬ赤と白三刀
特訓のクラリネットや鵙日和たか子
秋灯下夫に届きし受験票はるよ
陽を返し白銀となる秋の川明日香
窓あけて一番乗りの木犀香智恵子
石畳しっとり濡れし竹の春ぽんこ
兄思ふ律優しかり糸瓜棚恵三
どこまでも長き砂浜秋澄めりやよい
秋暑し水筒さげて朝散歩せいじ
夕暮れや黄金の稲田香り立つたかを
香り立つ朝の珈琲小鳥来るうつぎ
秋暑し選挙応援あちこちから満天
吾が句をば詳しく批評蛇穴に治男
朝食の林檎のパリッと爽快に満天
新米の直立不動道の駅よう子
僧の手にみるみる貼られ堂障子菜々
芋掘りの話の尽きぬ子の至福智恵子
ひよいと出て庭のサンダル冷こくてたかを
秋高し明治の遺構のなにわ橋はく子
蟷螂の帽子へ止まる明日香路明日香
揺れやまずカメラ泣かせの秋桜たか子
魚干す回転道具秋の浜こすもす
指呼にして生駒金剛鳥帰るはく子
外つ国の神社に詣づ神在月なつき
秋暑し踵を返す朝散歩せいじ
笑みて歩く脚悪き人秋の園治男
虫の音のかそけくなりて終い風呂はるよ
秋夕焼山脤遥か甲斐に燃ゆ恵三
秋天に祝ぐごと白き鳩の群れなつき
愛犬の鼻に尻尾にいのこずちさつき
潮入池めぐる名園新松子やよい
2017年10月10日
撫でるごと包む無花果すくひ食ぶ更紗
招待席運動会の忘れ杖宏虎
鳥啼いて空気切り裂く滝の道なつき
枯葉今一枚落ちし無欠損たかを
芋掘りの園児ら泥に大はしゃぎ智恵子
人形か秋の蜘蛛の囲物かかる治男
滝の岩主人と上がるレトリバーなつき
釣瓶落とし会話とぎれし帰りけり満天
一山にとよもす法鼓ざくろ爆ず菜々
街路樹の赤き実空に夕映えてせいじ
グランドの半ば薄ぐれ秋夕陽治男
旅をかね秋の遍路の島四国恵三
捨案山畦に一列並べられさつき
引き回す事なく里の秋祭りたか子
トタン屋根にペンキ塗る人天高しこすもす
渋柿をもくもくと剥く婆の背ナ智恵子
秋深し画廊の兄は能楽師よう子
目を開けば友の消えゆく長き夜たかを
手を合わす墓碑にバッタの着地せりこすもす
イシグロは在庫切れてふ寝待月せいじ
山並のすとんと変はる釣瓶落とし満天
天高く直立したる飛行雲みどり
爽やかや媼ひとりのウオーキング菜々
小鳥来る苔むす森のわらべ地蔵ぽんこ
大壺に秋草どさと茅葺家やよい
武蔵坊痩せ衰えて菊足しぬ宏虎
鵯の渡りの群れや賑々し三刀
露天湯に四肢ゆったりと秋の声たか子
国道てふ階段長し秋の風やよい
雨の稲架稲の重さの見えにけりうつぎ
古社無患子談義きりもなし明日香
この庭園かつて渚や木の実落つ恵三
法師蝉閑かな杜をはやしをり明日香
陽のあたる先より桜紅葉かな更紗
2017年10月09日
木の実食ぶリスのほっぺはパンパンに智恵子
エナジーと記すジュースや暑気払ひなつき
秋の声千手拡ぐる楠大樹やよい
己が葉に夕日金色竹の春菜々
トロッコ車野山の錦渡りゆく恵三
田仕舞いの煙横這う風凪て有香
運動会万国旗ゆれ行進曲治男
秋の蚊のしたたかさ知る夕間暮れ明日香
秋寂ぶる子規の病間にたたずめばなつき
里山に黄金の波や竹の春菜々
そぞろ行く古美術街や秋うららよう子
亡き人へ好きな白菊活けにけり更紗
三方のお神酒取替こぼれ萩ぽんこ
テキパキと家事進みゆく秋日和やよい
青空へ心沈めし虫の声治男
竹伐りて爺の作りし竹蜻蛉智恵子
パカアンと鯖缶開いて秋の里たかを
黄昏の花野に別れ惜しみけりさつき
秋の蚊の両手ふさがる隙に刺し明日香
小魚を隠す水草紅葉かなたか子
ピアノの音洩れくる小径秋澄めるせいじ
親戚は変わりゆくもの新松子宏虎
蠅払ふ流行りの巻き毛麒麟の尾ぽんこ
十六夜輝き増して油虫たかを
人住まぬ家の蹲踞小鳥来る宏虎
斑鳩の鐘の誘ふ旅の秋恵三
お旅所へ神輿の列や秋日濃し三刀
駅前のふとん太鼓の秋祭り満天
木犀の香にいざなはれ夕散歩せいじ
秋耕の老爺に父を重ねけりうつぎ
外壁に同化し動く枯とうろうこすもす
秋うらら思ひもかけぬ寄席の会満天
杉大樹百選の道秋の声たか子
秋薔薇咲きこぼれたる墓前かな更紗
名作の名当てるクイズ秋灯下こすもす
2017年10月08日
運動会カメラで子追う声援中治男
鶴来たる身内で祝ふダイヤ婚宏虎
枯山水廊の借景山粧ふぽんこ
秋晴やつぎつぎ巡る絵画展満天
落葉四散静寂破るブロア音ぽんこ
赤かぼちゃ目鼻に帽子ハロウィンたか子
バトン今託しかけ出す秋さやか更紗
途中下車稔りし稲の畦歩く智恵子
鰯雲月なき夜を生き生きと菜々
秋冷やしばし足湯にほっこりとはく子
党首討論喧々諤々うそ寒しうつぎ
菊薫る米寿祝いに妻愛でる宏虎
里のカフェ庭に秋草乱れ咲くやよい
おしゃべりの止まぬ小川や芋洗い智恵子
お裾分けのおこわの届く秋祭こすもす
定期券ハツト目覚める冬の朝たかを
メール打つ二人の席に秋の蠅なつき
山頂の空から鷹の急降下さつき
運動会子を真ん中に昼食会治男
かな書展活けて種々草の花はく子
鵙猛る安珍塚のねじれ杉やよい
新米を供へる末弟当主かなよう子
五七五指折る人や芭蕉祭明日香
金髪の産毛の光る日焼けの子なつき
粒立ちて新米艶に炊き上がる菜々
秋さぶや夕闇つつむ山の寺みどり
月仰ぐ金木犀の香の中に三刀
亡き父の戒名なぞる夜半の秋更紗
冬銀河宇宙を巡るひとり旅恵三
文化祭森の中なる会場へ満天
星々が遠くひれ伏す満ちし月たかを
秋暑し天満宮の古本市明日香
新豆腐富士の名水なればこそ恵三
行列の子供だんじり秋うららこすもす
2017年10月07日
ランドセル揺れるコスモス帰り道たかを
糸瓜棚あだ花屋根に向きて咲くなつき
糸瓜忌や金太郎飴の子規若しなつき
石榴爆ぜ秘密の話洩れにけり宏虎
繭ふれば透きしさなぎや野地の菊治男
秋草の覆ひつくせり野面積やよい
氏子衆準備着着秋祭りこすもす
潮騒に松籟和せる寝待月宏虎
太鼓一打に始まる秋の例大祭やよい
竹を食む象のおやつの秋の園ぽんこ
旅ひとり機窓を照らす秋夕焼恵三
夜を込めて間遠に太鼓秋祭り小袖
廃線の鉄路を隠す草紅葉さつき
夕陽に染まる白壁金木犀三刀
野ぼとけのつむり擽る大毛蓼菜々
中腹に漂ふ霧や默深む明日香
変わりゆく季節の庭や紫蘇の花智恵子
朴落ち葉その大きさを拾いけりたか子
新豆腐富士の名水なればこそ恵三
雲の峰手押しポンプや赤錆びてたかを
濯ぎ場へ土手の細道蓼の花菜々
十月や旅を誘ふ本あふるはく子
いつの間に刺されていたりあぶれ蚊よ更紗
目分量のみで仕上げる栗の飯有香
豊の秋本屋にカラフル料理本はく子
鳴門藷圧力釜が鳴つている治男
武蔵野の尾根ゆるやかに秋夕焼更紗
枯山水水があるごと小鳥来るぽんこ
ベトナムの友と月見の蓮茶飲むせいじ
店頭の松茸ちらり値札見る満天
梨来る心は分限者の気分せいじ
赤飯の蒸し上がる香や秋祭りこすもす
綱引きの先に大臼餅祭り智恵子
はち切れんばかりの袋今年米よう子
燃えつくし雑草となり曼珠沙華満天
2017年10月06日
わが余生余裕大事や栗の飯宏虎
一陣の風に顔上ぐ草刈女有香
氏子らの奉仕に清し初紅葉はく子
今年酒長寿祝いし写真撮る治男
羊雲下行く雲とすれ違ふせいじ
生けられし壺よりはみ出す蓼の花満天
城は今資料館なり小鳥来るこすもす
零余子飯戦中戦後ふと過ぎる三刀
大玉のキヤベツで料理三種類こすもす
すすき原風の流れのあからさまたか子
無人駅続く単線稲の秋宏虎
かっぽう着当屋の主婦の秋祭よう子
窯煙直立したる天高しさつき
秋夕陽散歩途上の隣人とたかを
文化祭へ出展の写真選びおり治男
湿り気の微塵もなくて落ち葉掃くたか子
拝殿に小鳥来ている例大祭やよい
法師蝉千年の樹に鳴き頻るやよい
嬉しくて新米むすび頬張りぬ隆松
紅葉より始まる京の旅心恵三
朝見しや夜もそのまま鰯雲ともえ
柿たわわ採る人もなき村静か満天
豊の秋畦に一列花野かなたかを
新蕎麦の幟掲げし峠茶屋智恵子
旅ひとり京の紅葉を巡りけり恵三
運動会てるてる坊主吊るす子ら智恵子
赤とんぼ象の水浴び眺めけりぽんこ
碧天を背に見得を切る枯蟷螂せいじ
釣瓶落としネオン灯りのテニス帰途ぽんこ
2017年10月05日
コウノトリ待つ朝寒の山の池やよい
胸騒ぎさざ波立てる秋の川治男
田の水を落とす日々なり水の星恵三
次々と棚田呑み込み霧走るうつぎ
十六夜を探し幾度も外に出でて明日香
柔らかき眠る猫の背春の月たかを
外厠覆ふ大樹は金木犀せいじ
蕎麦の花富士の裾野を白く染め智恵子
野路行けば微かに残る虫のありこすもす
ふじばかま渡りの蝶を待つ風情たか子
輝きし土手のメヒシバ秋曇りたかを
子の部屋に布団並べる良夜かななつき
能勢電車日除に描きし絵の踊るせいじ
サツカ−のゴ−ルに入りし秋夕陽治男
名月や中洲に鷺の影法師さつき
大空へ書く一文字鱗雲やよい
実柘榴の弾けし赤や日の斑にぽんこ
電線に垣間見られる望の月ぽんこ
無花果のミルクに似たる雫かなたか子
月待ちの吾に子犬の寄り添ひて智恵子
名月や眠らぬ街を照らしけりなつき
月と雲切っても切れぬシテとワキ宏虎
日の当たる壁に蟷螂鎌を立て三刀
応援の園にあふれし運動会満天
うそ寒や身近に羽織るカーディガン満天
時の人案山子となりて並びけりさつき
孤高の月と何を語らん一人の夜はく子
仁王門草鞋るいるいそぞろ寒よう子
黄身二つにびっくりしたる今朝の秋こすもす
駅に見てつけてくるなり今日の月宏虎
草月流芒の寂びを活かしけり恵三
月今宵句座にだんごの配られてはく子
2017年10月04日
いつだつて空を見ている蟻子かなたかを
名月や転職の子の小さき部屋なつき
灯を消してひとりの影や月今宵はく子
秋風や川にさざ波胸騒ぐ治男
名月や皓皓たりし窓隙間宏虎
秋夕陽上へ上へと飛行機雲治男
月光が照らし出したる羊雲せいじ
駅構内抜け来る人ら赤い羽根智恵子
ピオーネのほど良き甘さ酸っぱさよはく子
知らぬ間に渓に目立ちぬ薄紅葉宏虎
尺八の余韻嫋嫋良夜かな三刀
子の部屋の片付け終えし月仰ぐなつき
デザートは月見団子に抹茶点て満天
黄金田の中に一枚赤米田やよい
名月や大きな影の風見鶏智恵子
名月や薄暮の空に登場すせいじ
満月の今宵雨戸をしばし開け満天
月光を纏ふ水面や露天風呂更紗
騎馬戦の兜とられし運動会ぽんこ
コンバイン隅に稲穂や母出番よう子
幾千の愛づる想いや月今宵たか子
ロープウエー野山の錦渡りをり恵三
浮御堂寄せては返す月の波恵三
ヘリの音満月撮影してるかもこすもす
身を反らし園児の鼓笛天高くやよい
野の花を活けて十五夜愛でにけりこすもす
禁漁の札のかかりし紅葉川有香
受験子の進路決めたる望の月更紗
さびしらの窓を開ければ月に暈菜々
陽射しにも人も動ぜず青蛙ぽんこ
一条の雲を赦して良夜かなたか子
蝙蝠の一旦戻る闇の裏たかを
雲の海雲の川あり望の月うつぎ
2017年10月03日
けふもまた良き日なりけり星月夜更紗
畑の隅ごろり転がる捨かぼちゃぽんこ
秋ともし土産リストに赤子の名なつき
苗木屋の横に満開泡立草治男
秋耕の農夫の腰の二つ折れうつぎ
蕎麦屋に来て門をくぐれば秋桜あさこ
ぼた山に燃ゆる一樹のななかまどやよい
保安帽脱げばマドンナ天高し恵三
岨径の足元灯や曼珠沙華うつぎ
隧道を抜ける出口や初紅葉ぽんこ
山ひとつなべてハウスの葡萄棚はく子
団地族うらやみし日も木の葉髪菜々
手をほどき駆けだす吾子や猫じやらし更紗
秋耕の土柔らかに農夫去る恵三
雨冷えや長旅の荷の入れなほすなつき
何ひとつ寄るものもなし月今宵はく子
金色に染まる一郷豊の秋三刀
陵の静もれる日や秋黴雨明日香
蕎麦屋の庭見事に成れリ式部の実あさこ
客寄せの盛られしみどりの毬栗に満天
宮前を掃く祢宜の妻村祭せいじ
電気柵めぐらし畦に栗たわわ満天
秋冷のたしかに一と日一と日かなたか子
新聞の集金人や秋燕たかを
薬袋の朝夕一錠見にぞ沁むよう子
デザートはアケビの二つ貰い物たかを
秋霖の湖に竿さすシジミ舟小袖
竹林のそよぎに和する秋桜せいじ
廃校や訪ふ人のなき花野かな智恵子
背高の柵に風船蔓揺れこすもす
むら雲に見え隠れして今日の月明日香
逆上がり臍出る少女秋暑し治男
子ども図鑑声だして読む秋の暮こすもす
子らの声めっきり減りて団地秋菜々
捨猫の声のか細き夜寒かなやよい
秋日和雨の予報を覆しともえ
ななかまど錦絵のごと富士裾野智恵子
2017年10月02日
走り込み荒れた校庭秋の雨明日香
防災日自治会長は肥えた人たかを
雨音に聞き耳立てし夜長かな智恵子
銀杏を踏むまい次の歩を何処へたか子
おちこちの縁台将棋草もみぢよう子
案山子展見物人に紛れけりさつき
ボーズとる犬二匹居て秋桜あさこ
古家の門に秋咲く時計草治男
名月や窓にさしくる闇明かり智恵子
サルビアの一面に咲き白もありあさこ
秋夕焼耀く鴟尾を眺めつつ明日香
ちちろ虫日々疎くなる読書かなやよい
苅田道いまだ残んの彼岸花はく子
秋澄むやみどり百選能勢山路満天
南吉の生家今年は柿生らずなつき
秋晴やソーラーパネル田に並ぶせいじ
小鳥来る双手広げしイエス像菜々
秋日和米搗く臼の水車小屋恵三
庇にも迫る枝枝銀杏の木こすもす
筒花火終えて片膝つく漢なつき
お月見の話などして登園すこすもす
園児らの返事高らか小鳥来るたか子
ぎす鳴いてふるさとの闇深まりぬ菜々
散策の細き野路行くいわし雲ぽんこ
句会果つ別れの空に羊雲せいじ
出そろいし穭はまるで早苗かなはく子
大漁旗掲げ百艘浦祭恵三
十五夜や雲寄せ付けずひとり占め宏虎
波音に紛れてをらず昼の虫やよい
次々と動物めくや羊雲有香
柿たわわ甘か渋かと押問答宏虎
己が身を風に任せる竹の春三刀
秋空に飛行機の音耳鳴りす治男
山門の仰げばたわわ柿赤しぽんこ
句帳手に花折街道秋日和満天
草もみじ猫パトロール廃墟かなたかを
2017年10月01日
お地蔵を拝し吟行秋の山治男
頭上より影の大きく秋の蝶有香
初紅葉父の齢を追いこせり恵三
爛漫の鶏頭根まで赤きかなよう子
澄み渡る半月庭の虫時雨三刀
銘柄を伏せて試飲の新酒かな恵三
峡百戸木犀の香に包まるるうつぎ
鰯雲みるみる能勢の里覆ひ菜々
鶏頭の赤色群に上下ありあさこ
肩車の子と子の喧嘩花火待つなつき
鎖樋本日のんびり秋日和こすもす
松虫の高低音の合唱す宏虎
郭公や句会終盤里しずかぽんこ
ぺタル踏む高き目線や稲穂波たかを
山寺の小暗き庭面銀杏の実せいじ
踏んまへて我が目を見据う枯蟷螂せいじ
曼珠沙華休耕田のど真ん中やよい
谷あひの穂芒分けて風走る隆松
湯上りの縁に長居やうすら寒智恵子
園巡るバッタ先駆け案内すあさこ
ぎんなんや手間暇かけて茶碗蒸し宏虎
野に遊ぶ猫に放る餌秋日和隆松
飛火野の緩やかな丘鹿だまり明日香
窯元を巡る里路に蕎麦の花さつき
神域のかそけき葉擦れ秋の声ぽんこ
小夜更けて望近き月雲の間にはく子
カップルにやきもち妬くか木の実落つたか子
秋祭り湯だて神事の笹青したか子
寺門へ翳す数多の柿日和満天
キャタピラの轍にあらず猪の道うつぎ
畦道を縫ひてみ寺へ露の道はく子
鴨泳ぐ秋の雲間や狭き池たかを
星港降り立ち纏ふ風さやか更紗
小牡鹿の鳴き声宙を切り裂いて明日香
十人衆輪になり手筒花火持つなつき
公園の静まる釣瓶落しかなやよい
能勢山路柿もいろいろ天高しこすもす
稲架日和村一望の八幡宮菜々
待宵にまだ湿りたる髪を結ひ更紗
露草や真珠の涙か雨後の夕智恵子
秋空に飛行機の音耳鳴りす治男
2017年09月30日
秋日背に部活見学松葉杖やよい
病院を出るや一面鰯雲三刀
男衆祭半被の赤子抱くなつき
不知火とまごふ漁火有明湾恵三
つくばひに落ちしぎんなん妹背めく菜々
吟行の列を掠めし鬼やんませいじ
漫画めく車体次々秋うらら明日香
雲の峰目深にかぶる赤城山たかを
煙突の紅白確と秋高しやよい
ぎんなん落つ捨身のごとく蹲踞へ菜々
ひつぢ田のみな一斉に青のばす満天
秋風や野球を詠みし子規の句碑恵三
柿の実の品定めもす吟行子よう子
電柵が守る寺領の花野かなせいじ
露草や川原に蒼玉散らす如こすもす
歯並びの良く日焼けせし笑顔かな更紗
石を投げ水切る石の秋思かな治男
湯船より上弦の月見上げおり智恵子
聖堂は一種独特夜寒かな宏虎
頭上より影の大きく秋の蝶有香
山鳩の鳴き継ぐ夕べ九月尽三刀
祭馬背の弊揺らす胴震ひなつき
山寺へ畦道左右の彼岸花はく子
すすき原前行く帽子追うばかりたか子
大銀杏古刹の庭の要かなぽんこ
爽やかや句座にせせらぎ推敲す満天
猫の影屋根を横切る月明かり智恵子
せせらぎの風に逆らふ秋桜ぽんこ
帰る人待つ風鈴の夕まぐれ更紗
秋冷や黒牛の呑む生卵治男
秋苗の出揃いはじむ黒き畝明日香
銀杏を拾ふ臭ひや御堂筋宏虎
稲穂垂れ稲葉屹立色付きてたかを
いにしへの穴釜跡に残る虫さつき
2017年09月29日
夕さればやまとの落暉稲田映ゆ明日香
吟行子ゴーヤに触れもし畦を行く満天
海風を受けて太りし椿の実ぽんこ
稲掛のガードレールに薄日さすぽんこ
慶安の道標いまに秋高し菜々
ひとしきり枯蟷螂と対峙せりはく子
初恋は小さき夏山低き山たかを
SLの白煙の跨ぐ秋の渓智恵子
夕陽に染まり煌めくいわし雲三刀
白菊やウェディングドレス試着室恵三
弓なりにジェット旋回澄める空せいじ
広口の花器に決まらぬ尾花かなたか子
短冊やカーテン隙間秋の彩たかを
車座の祭衆の背な夜風染むなつき
寺統ぶる実をたわわなる大いてふはく子
さやかなる朝まだ早き遊歩道智恵子
松虫や何時しか眠り夢の中宏虎
天高し絵を描くごとく鳶の舞い治男
朝露の残るベンチや山の駅せいじ
寺庭の銀杏大樹を傘にして満天
秋うららお守り袋に能勢電車菜々
爽やかな白衣の笑顔退院す恵三
藪の中灯火となり烏瓜治男
風吹きて瀬音高鳴る夜寒かな宏虎
運動会宣誓の児の背ナの反りたか子
猫と居て紅葉の日差し分かち合う有香
微かなる葉擦れに飛蝗見失ひよう子
祭果て夜宮にのこる火薬の香なつき
害虫に似る揚羽蝶のこどもかな明日香
2017年09月28日
稲雀パッと飛び散りドッと来し智恵子
外に出れば二上に落ちる秋入り日明日香
秋霖や摂の山々襞失せて菜々
水平線海霧に消へゆき秋の天ぽんこ
その度に吹っ切れてゆき落ち葉踏むたか子
晴れ渡り白雲流る秋の空宏虎
花火果て声を枯らせり木遣り歌なつき
爽やかや拾ひ分けたる婚の餅なつき
畑よりあげと炊いてと間引き菜を明日香
玄関のみどり明るき竹の春満天
桜もみぢ公園遊具包みけり満天
置き去りにされしシューズや運動会せいじ
湯むりに交尾のトンボ露天風呂治男
熟年のウオークラリー秋日和こすもす
木の実降る子の柏手の音にさへ菜々
子三人残し娘の秋に逝く治男
秋日濃し障子に踊る木々の影三刀
白菜のレースは不要ネット張るよう子
集結の熟年パワー秋深むこすもす
せせらぎに沿ひて色濃き草もみじ智恵子
稔田に隣るソーラーパネルかなせいじ
秋暑し触るるハーブのカレーの香やよい
一文字の推敲決まり秋灯下たか子
翅閉じて止まる蝶々時止めるたかを
浪千里渡りて来る雁の棹恵三
闇の中ちんちろりんと華やぎぬ宏虎
小鳥来る育苗中のハーブ園やよい
松ぽくり歩いて渡る噴水池たかを
穂芒を加へ活け花褒めらるる恵三
2017年09月27日
登下校見守る案山子並び立つ三刀
潮風やほのかに香る金木犀智恵子
秋小雨学校に呼ばる子の急病治男
バックミラー金木犀の彩走るぽんこ
スタートは揃はずじまひ運動会せいじ
秋霖に訪う人もなく火伏神菜々
水浸す軍手でつかむ筒花火なつき
先駆けて雑木林の櫨紅葉せいじ
ひるがへりつつ峠越ゆ秋燕さつき
鯛焼きが名物ゑびすの秋祭り菜々
朝冷えの雑巾がけや修行めくよう子
曼珠沙華いつもと同じ場所に咲く満天
サイホンのコーヒー躍る秋の朝ぽんこ
ケアホーム今屋上の花野なるこすもす
秋祭終え土間へたりコップ酒宏虎
学び舎の女声合唱小鳥来る満天
胎内くぐり抜け石山の爽気かなやよい
新藁や手に憶えいる草履編み治男
秋思ふと三井晩鐘の余韻かなやよい
電線の果ての果てまで稲の秋恵三
朝露の木々煌めきて雫落つ智恵子
一露も宇宙の一部水の星恵三
破れ芭蕉昔間男今不倫宏虎
腕組みで香具師の見つむる神輿入りなつき
老いし猫煮干しおねだり爽やかにたかを
ウオークラリー皆満喫し野路の秋こすもす
虫の声岳父の眠る榛名裾たかを
2017年09月26日
二年ぶり汽車に乗りたり秋の景治男
室内を窺う猫の木陰かなたかを
秋声はえびすの森の巨木よりはく子
お神酒注ぐ巫女のかんざし秋日跳ぬなつき
トンネル抜けダムの水音天高し治男
草虱スコア自慢と帰り来るたか子
御手洗に数珠見つかるや秋遍路よう子
己が身の濃き影落とし秋耕す三刀
開眼の墓燦燦と秋日濃しやよい
新走名水出る灘郡恵三
塀超えて黄の香匂へる秋の薔薇あさこ
御手洗に絵馬の重なりこぼれ萩ぽんこ
朝獲れし川魚集めるやな漁師ともえ
早朝も早起きせよと鵙高音さつき
川狭め自由奔放葛の花満天
畝高く作り菜園大根撒く菜々
杜鵑草食む幼虫の図鑑みる明日香
爽やかや風の湧き出る海広し宏虎
「思いやり席」にて易し運動会せいじ
秋の天見上げたままに腰降ろすたかを
汗の背に手筒花火の火の粉消ゆなつき
スーパーの鎖されしまま虫すだく満天
びりの子へ声集中す運動会せいじ
肩越しに写生子見れば曼珠沙華こすもす
月参り今日の仏花に紫苑かな明日香
庭秋暑抜きても抜きても笹生えて菜々
黄金なる仏間明かりや曼珠沙華智恵子
バス停に蝶の来ている秋日和やよい
青空や主なしとて金木犀こすもす
秋航の白き水尾敷く海ま青恵三
鎮守さまはしゃぐ童や秋まつり智恵子
金木犀香を風に乗せ彩こぼす宏虎
2017年09月25日
モラエスの像に触るるや秋の声治男
玄関を覆い尽くして酔芙蓉明日香
秋の老犬腹いっぱいの吸気かなたかを
秋の蝶墓碑の裾まを連れ舞ひぬはく子
軽トラの埋れて走る豊の秋さつき
今日気付く木犀の色香狭庭にもともえ
活け花の傍役果たし吾亦紅恵三
秋天へ駆けんばかりに神馬像菜々
駆け回る写真係や運動会せいじ
防災日訓練終えて笑みもどるたかを
登高やただ高き山目指しつつ有香
秋晴に祝詞粛粛母と子へ菜々
日射し燦刈安色に稲穂揺る明日香
長持ちを担いで跳ぬる祭足袋なつき
夕月を細く掲げて夕やくるはく子
曼珠沙華球児掛け声ネット裏たか子
露草の群れ咲きつつも密やかにやよい
又一つ歳を重ねて秋うららこすもす
潮風を受けて三つ子の新松子せいじ
気に入りの向田邦子秋灯したか子
奥の院墓石をたたく石叩きやよい
古民家のビザ屋に変はり酔芙蓉あさこ
古民家のピザ屋列なす秋日和智恵子
稲藁を媼手早く束ねけりよう子
参磴の途に大息や墓参ぽんこ
町会の伝言板へ紅芙蓉満天
墓地の上供えしごとくカンナ燃ゆ治男
見渡せる能勢の田圃は豊の秋宏虎
地蔵尊の廻り紅白彼岸花満天
秋明菊無垢の並木の石畳み智恵子
木の洞にあふれてをりし曼珠沙華なつき
雨上がり蜻蛉の空戻りけり三刀
千枚田なよなよ揺るる蕎麦の花宏虎
田仕舞の煙雲間に漂えりこすもす
訪ひたれば噂に勝る寺の萩恵三
2017年09月24日
手筒花火担ぎ終へたる背に安堵なつき
置き去りのおもちゃの熊手秋の浜やよい
肝心の話に止まる秋扇宏虎
大あくびの露店主雨の秋祭りはく子
せせらぎの音と競ふか昼の蟲宏虎
さつま芋かつて主食の時のありともえ
グランド行く親子三人秋夕焼治男
白き雲おおきな洞や獺祭忌たかを
秋深む父母との月日思をれば菜々
水車小屋朽ちて久しや水引草たか子
焼き立てのパンの香りや秋日和満天
細枝に瑠璃色弾け石榴の実あさこ
洗濯干すベランダに来る木犀香こすもす
金木犀振り向く小径いつもここたか子
妙齢の嬌声さびき鰯釣りやよい
秋日和母の名のある鯨尺恵三
野地蔵や辺りに桜紅葉敷く三刀
静寂の雨の境内初紅葉はく子
公園墓地木々の根方に曼珠沙華ぽんこ
あさかげに鍬の煌く秋の耕恵三
束ねられ横積みにさる綿の花こすもす
籾殻の煙くすぶる道の駅よう子
秋の詩野山空をも題となる隆松
肩車の子がしんがりに神輿練るなつき
ななかまど実の色付きて湖の汀智恵子
プカプカと浮かぶリンゴや旅の宿智恵子
好物のおはぎも供え秋彼岸菜々
公園と行き来の神社爽やかに満天
行きかふ人軽く会釈の墓詣ぽんこ
墓参り父亡き後の八十年治男
昨夜雨に萩際立ちて枝垂れたり有香
飛蝗採り詰めし袋や失せしままたかを
2017年09月23日
青臭き風運び来る草刈り機やよい
チエンソーの音の合間の法師蝉こすもす
帰り花つぎつぎ咲いて元気出る明日香
村の婚山車蔵開けて祝ひたりなつき
景色とぶ窓いっぱいに秋の色智恵子
秋分やお供へ饅頭良く売れて満天
絵画展へ紫式部白も添ふ満天
いたずらに植えたる種に綿の花ぽんこ
古社の秋用水桶も文化財菜々
秋場所や地元力士に夫の声たか子
谷戸ゆけば右手に左手に稲架襖隆松
秋耕や父の遺愛の鍬をもて恵三
露天風呂つるべ落としに一人きりともえ
正座して吾と向き合う秋彼寺三刀
飯を噛む大きな窓に秋気配たかを
大岩噛む松の根の偉や秋高しはく子
秋彼岸買いし供花にも庭木足す宏虎
嫁した娘や大きな荷物衣替えたかを
松ぼくり墓地に散乱台風過やよい
滑り台の列に釣瓶落としの日こすもす
温暖な紀州の風や蜜柑山恵三
札所前ヴィトン織る屋柿熟るるよう子
小鳥来るえびすの杜の遠ち近ちに菜々
枯葉走る如くに雀遊びけりぽんこ
大屋根の風鐸揺るる彼岸寺宏虎
曼殊沙華の堤ゆきたる婚の列なつき
学生街匂ふ古本秋の風智恵子
固まりて道標に咲く彼岸花たか子
秋曇り疲れの取れぬ歳となり明日香
2017年09月22日
気がつけば草の実びっしり朝散歩こすもす
少年の空飛ぶボード小鳥来るぽんこ
晴れ渡る伊達の郡や稲稔り恵三
数知れぬ摂社末社や日の短か菜々
これよりは立入り禁止色鳥来恵三
虫の音の大きく聞こゆ今宵かな明日香
秋祭り雨に流れてギャル神輿はく子
一体の案山子も立たぬ棚田かなやよい
風邪の神知らぬ間に来て暴れをり明日香
砂遊び秋風に舞い砂煙治男
秋天へ反りに反りたる太鼓橋菜々
秋晴れや日本独特田の景色宏虎
枯蘆の間よりぬっと亀の首やよい
終礼のチャイムに混じり法師蝉こすもす
遠吠えす見上げる先の望の月智恵子
栗を噛む重力きびし総入れ歯たかを
苅田風機織りの音の調子良しよう子
秋燕や湾の小島を見晴るかすなつき
新涼や水路に一羽白鷺を満天
秋の園競うが如く犬散歩治男
雨音に重なり始む虫の声たか子
キッチンの片づけ終えし虫しぐれ満天
庭の花集めて供花に彼岸入りなつき
日陰菜や大きく跳ねる青バッタたかを
露草の瑠璃八方に草刈機三刀
朝霧の深きに汽笛むせび泣く智恵子
唐辛子がらんどうなり赤緑宏虎
小流れにかそけき風やこぼれ萩たか子
2017年09月21日
秋晴れや大和三山自慢して明日香
糸を染む泡立草の黄のやさしなつき
車窓映ゆ田畑に点る曼珠沙華智恵子
草を刈る育むものと果てるものたか子
秋の浜婚近き子の貝拾ふなつき
盗人萩向ひの垣根へ飛び火して菜々
朝一番手籠に抜きし貝割菜三刀
朝霧のなかに座るや阿蘇の牛ともえ
身に入むや空き家となりし隣組満天
山の坂転げて行くや栗の毬やよい
百体の案山子立ちゐる千枚田宏虎
更新のプログラム待つ老の春たかを
撮ってよと言わぬばかりの飛蝗かなこすもす
休耕田真中に燃ゆる曼珠沙華やよい
なつかしや妣の白萩咲きこぼれ恵三
きらきらと目潰しとなる鳥威し宏虎
打瀬舟往時を偲ぶ浦祭恵三
山路来て名残かと聴く法師蝉たか子
古家の門に秋咲く時計草治男
虫の音や東の雲間白みけりたかを
叢林に静む医科大秋深し菜々
畑よりこれが最後とトマト三つ明日香
ゴルフボール二つ置き去り草紅葉こすもす
稜線を透かして淡き秋の虹智恵子
斑猫にひととき騒ぐダム湖畔せいじ
粧ひし山さざ波に隠れけりせいじ
先師の句碑白文字ひかり地虫鳴く治男
立ち漕ぎの女子高生や秋の朝よう子
爽やかに神社の由来話す巫女満天
露けしや詣ず人無き古社はく子
2017年09月20日
そこここの田んぼ囲みし彼岸花隆松
きちきちを追いたて追う草刈機三刀
粧ひしバス正面の甲山せいじ
今朝の歩や蕾の細き曼珠沙華こすもす
選挙カー台風去りし谷間より有香
島原の大門路地に水打てりなつき
好きなだけ水飲める幸子規忌過ぐ菜々
寺町の路地を曲がれば秋深しなつき
更新のプログラム待つ老いの春たかを
天守閣仰ぐ木立の初紅葉ぽんこ
稔り田や稗の刈られて畦道にこすもす
闇深き九十九里浜月眩し恵三
農道に垂るる野菊のびのびと智恵子
彼岸花小さき神社へ灯をともす満天
かたまりてなほかたまりて曼珠沙華明日香
身に入むや倒木多し神社裏満天
会釈して譲り合ふ径秋桜宏虎
虫の音や東の雲間白みけりたかを
まんじゅしゃげ村に伝はる草神さんはく子
みちをしへ何処へ案内や乱れ跳ぶたか子
威勢よき球児の声や稲穂波よう子
手まりずし土手に広げて彼岸花智恵子
桜公園さくらもみぢをほつほつとはく子
稲稔り黒ポリ袋はためけり明日香
大梨の器量よしあし採る女治男
有るだけの鉛筆削り獺祭忌菜々
米寿来て生きる感謝の爽やかさ宏虎
小流れのよどみ犇めくあめんばうせいじ
花はみな空を支へてをみなへしたか子
蒼天や稲穂の垂るる千枚田恵三
早朝のラジオ講座や身に沁みる治男
2017年09月19日
木洩れ日にきらめくせせらぎ秋山路はく子
というまに草に紛れる道教えこすもす
剥落の秘宝の蒔絵秋深しやよい
手術後の子より電話来敬老日なつき
家壊し跡の狭さよ秋の風治男
秋の水天使のかかぐ盤あふれ菜々
台風の目はどこら辺渦巻きて有香
稲穂波その果てに落つ夕日かな恵三
浮雲に湖の青さの秋惜しむぽんこ
彼岸花トルミングなす千枚田智恵子
時平の真つ赤な舌や村歌舞伎なつき
下校子を急かすチャイムに釣瓶落つ智恵子
ゆっくりと動く斑猫手負いらしこすもす
色変へぬ松に曲水枯れにけりぽんこ
園児らの中に孫あり敬老日せいじ
晴れ晴れと空一面の鰯雲明日香
下草の小さき地蔵に蚊遣香うつぎ
敬老の日若きままなり母遺影宏虎
三四七(さよなら)と指さし逝くや兄の秋治男
蘭亭の庭へ誘ふ道をしへ満天
鬼やんま竹馬の友も老いにけり宏虎
油断してスプレー忘る溢れ蚊に明日香
列なれど一群れごとや曼珠沙華よう子
病院の受付窓に曼珠沙崋三刀
秋うららバスにハイカーびつしりとせいじ
妙齢の杜氏なりけり今年酒やよい
山栗の今朝の日照雨に笑ひけり恵三
夕闇に寄りては放れ秋燕たかを
稲の茎スクラム組んで野分かなたかを
山粧ふ千歳の流れふところに菜々
台風過土嚢に亀の甲羅干しさつき
野分去り色鮮やかなハーブ園満天
2017年09月18日
店番の老婆ゐねむる秋うららやよい
虫の音の途絶えていよよ物寂しせいじ
水平線茜に染めて鰯雲宏虎
小ぬか雨驚く青や大根の芽たかを
山の池魚跳ねる音草紅葉こすもす
つぎつぎと灘の五郷の新酒出づ恵三
敬老日挨拶多し選挙前治男
叩くほど無我の境地や鉦叩明日香
野分去り今朝の挨拶皆笑顔満天
句大会熱き学生秋暑し智恵子
台風一過生駒稜線きはやかに菜々
鳴り続く引導の鐘に秋惜しむはく子
ひがん花全てが細き部品かなたかを
台風過棒と青き実子が集むなつき
鎌を砥ぐ背の藁屑や豊の秋よう子
新米のこうのとり米炊き込みにこすもす
出張の夫居ぬ新居台風来なつき
颱風一過小枝溢れし境内に治男
我ながらナイスショットや敬老日宏虎
歓声のグランドゴルフ敬老日満天
手の中に掴まえたかな流れ星智恵子
城塁の雀砂浴び秋日濃しぽんこ
台風の目はどこら辺渦巻きて有香
参道に散らばる木々の枝台風過ぐ菜々
ひとところ夕陽に踊る芒の穂三刀
コンサート終えて一歩の虫浄土さつき
ロードショーはねて眩しき月仰ぐ恵三
白萩のぽつぽつ映る鏡池明日香
風止みし途端の闇にちちろ鳴くたか子
せつせつと語るがごとく虫の声せいじ
台風一過空の青さや朝戸繰るやよい
2017年09月17日
台風の外れ綺羅めく星の数宏虎
読経中秋に汗かき僧侶の顔治男
夕餉どき台風情報釘付けにやよい
台風の備へは今も夫任せ明日香
厨より樹間に見ゆる酔芙蓉ぽんこ
花野道エーデルワイスもその中にはく子
沈下橋らくらく越える秋出水よう子
法事終わり颱風すぐ来タクシ−来治男
彼岸花白髪頭が父に似てたかを
台風の近きに黒き雲と風満天
裏藪の虫鳴きだして風去りぬ明日香
台風前寄せ合い繋ぐ船溜宏虎
あれそれの会話で通じる敬老日満天
蒲の穂やウインナーみたいとタツチされこすもす
轤を回す手元明かりや西日入る智恵子
身に入むや高々積まれ無縁墓はく子
台風に備え窓閉め握り飯三刀
一人居の早き夕餉や台風来なつき
秋寒し剥落しるき翁句碑菜々
虫の音にくるまるごとく牧夕べせいじ
子と電話のうちに台風近づけりなつき
日照雨止み谷戸路に群るる秋あかね恵三
葦鴨や穂先揺らして賑やかし智恵子
数独に時を忘れて敬老日せいじ
接骨院に貰ふ敬老祝かなやよい
秋深む横綱勝ちて大拍手たかを
このあたり昔渚や虫時雨恵三
気の毒な遺跡掘る人汗滂沱さつき
園児らの声の間縫ひて赤トンボこすもす
2017年09月16日
百日紅大きく陰を三井邸明日香
あきつ飛ぶ比叡の裾の石仏なつき
病葉をとりことしたる蜘蛛の糸たかを
スーパーより両手買ひ物台風来満天
台風のまたまた列島狙いけり満天
敬老の日恙なく生き愛想され宏虎
葡萄食べ葡萄の種の捨てどころ恵三
秋空を山から山へ飛行雲せいじ
未だ蕾棚田に二本彼岸花こすもす
と見る間に秋の白雲変貌すせいじ
さわやかや飴ひとつづつ六地蔵ぽんこ
母の忌や四人姉妹のさやけし顔治男
マネキンや秋の盛装競い合いたかを
身に入むや引導の鐘時なしに菜々
秋雨や忘れ物届け自転車で治男
白萩や網代天井そのままに明日香
這ひ這ひの子につきまとふ秋蚊かななつき
秋高し亀百匹を亀の池はく子
手作りを手渡しされて敬老日こすもす
行き交う有香
蓮は実に池畔に明治の八角亭はく子
化野の無縁仏へ野菊埋む智恵子
背伸びして縁に千振つるす婆智恵子
晴天も雨天もよろし曼珠沙華     三刀
行き交ひて笑顔の会釈草のつゆ有香
道祖神これより村道曼珠沙華よう子
間が抜ける日を忘れたる敬老日宏虎
白鷺の青田に一羽佇みぬ恵三
2017年09月15日
玉すだれ白かたまりて一気に咲く満天
藁葺き家包む棚田の彼岸花よう子
救急車秋暑の町を今日三たびはく子
ふと庭に燃えてをりけり曼珠沙華恵三
竹の春山明るくす墓地の上治男
爽やかに降車あいさつ通学子やよい
俊寛の心中想ふ露の袖宏虎
駅裏の高きを競ひ燕飛ぶ有香
渋滞の時ちらり見る葛の花せいじ
クロスワード解いて応募す今朝の秋こすもす
秋草や大草鞋吊る村境なつき
音を聞く迄子と待ちし添水かなこすもす
蟋蟀の止みて又鳴く夜賑わしあさこ
玄関先明るくなりし玉すだれ満天
ムクムクとミッキーマウス雲の峰たかを
秋暑し参道長き石畳菜々
模様かと見れば飛び立つばつたかなせいじ
霧襖より現る始発電車かなさつき
マンホール闇の底より秋の声ぽんこ
捩花やひそと一花遠流の地なつき
霧襖馬柵すっぽり隠しけり宏虎
豪邸の石垣覆う萩の花三刀
語りかけ娘の墓を洗いおり治男
秋の風波音止まず稲田かなたかを
黒潮の風に育ちし蜜柑山恵三
花梨の実色濃し雨の札所寺やよい
しがらみに流れもあへず散り蓮花菜々
ビル底の小さき草むら鉦叩はく子
2017年09月14日
黒潮に乗りて銚子の秋刀魚かな恵三
銀杏熟る太子ゆかりの寺の庭菜々
ベランダで見る山どれも秋めきてこすもす
腕の蠅今飛びたてり秋湿りたかを
海峡の空の真青や秋燕やよい
夕さりの白粉花の香り立つ明日香
秋たかし競ひてハルカス通天閣はく子
新米の先ずは離れて暮らす子へともえ
灯を消せど部屋に届くや月明かりともえ
曲り屋の縁に並べて菊手入れ智恵子
チャペルへと急ぐ川辺の曼殊沙華せいじ
一筆箋添へある祝い敬老日三刀
鯉泳ぎ亀眠りけり水の秋宏虎
鐘の音にゆらぐ池の面散りもみぢ菜々
大阪湾うずめ尽くせり鰯雲宏虎
河原ごと覆ひ尽くして真葛原せいじ
デパ地下の秋の味覚に迷ひ込みよう子
会場へ園児誘ふ敬老日ぽんこ
子規の忌や獺祭といふ酒を酌むやよい
美容室台風予報に混む今日に満天
台風来気象予報士忙しなく明日香
蓮は実に極楽浄土てふ庭にはく子
墓地までのじぐざぐの道草の花こすもす
秋暑し鯉重なりて餌を待つ満天
子が真似て焼き鮎の串かぶりつくなつき
風見鶏右往左往す野分かな恵三
アツカンベ草の陰から露の草たかを
町石を拝みて秋の高野山智恵子
街道に栗売る幟芝居見になつき
2017年09月13日
オフィス街ビルに秋灯賑はえり宏虎
食卓に出水ニュースや秋の夕たかを
突然に芽を伸ばしたる彼岸花あさこ
新涼や両手で招く招き猫三刀
秋暑の音立てて空缶収集車菜々
鎖されし裏門飾る葛の花満天
蟷螂の身構えて径を塞ぎぬ宏虎
窓少し夢の中へと虫時雨満天
登り来し六甲一面霧襖やよい
抹茶一服しばし残暑を忘れをりやよい
秋晴れやグランド走る内中外治男
新藁の納屋に山なし香り放つ智恵子
蟻走る風に飛ばされその先を小林孝男
秋晴や自転車のリン澄み渡るせいじ
河川敷に土俵の名残草相撲こすもす
萩揺らし錆猫来たり庫裏戸口なつき
御苑広ら亭々老樹の新松子はく子
秋暑しビルに囲まれ行宮址菜々
竹を伐る倒れし音の物悲し智恵子
膝痛に列外れるや捨案山子よう子
秋茄子で料る二品の夕餉かななつき
夫の忌を修すがごとく鉦叩はく子
大相撲テレビ桟敷で栗を剥くたかを
老いた犬不意にスキップ秋の風小林孝男
参磴の歩みがたしや乱れ萩ぽんこ
秋空やボ−ル蹴りの児競い合う治男
不意に来て不意に立ち去る秋の蝶せいじ
漣に揺るる白雲秋の池こすもす
2017年09月12日
牧羊の毛並み豊や秋暑しはく子
秋の雷豪雨に蝶や虫いずこ明日香
香の染む暖簾ふはりと秋の風なつき
羽ばたきて白雲来るや秋祭り小林孝男
お不動に釜振り上げる蟷螂よ治男
陶房へ秋日の中の渡り板なつき
雨後夕焼けオーロラの如燃ゆる雲智恵子
犬連れて歩く堤や草紅葉こすもす
日の匂ひ水の匂ひに稲実る宏虎
秋燕空の高きを目指しけり有香
微かなる風に波打つ豊の秋宏虎
独身の女は強し秋の空治男
チェンバロの絶えぬミサ曲秋澄めるよう子
百日紅木陰を借りて雨宿り智恵子
登校子のおはよう揃ひ爽やかに満天
爽やかや眼下に蒼き茅渟の海菜々
秋霖に猫の泣き声湿りがち菜々
爽やかや絵葉書添へて感謝状満天
バス降りしサービスエリア虫集くやよい
疾走す遮蔽物無くはさみ虫小林孝男
野良猫の知らぬ顔してねこじゃらし三刀
煮浸しに初挑戦や秋茄子こすもす
秋驟雨避けて卓球観光地やよい
はればれと十秒切りて爽やかにはく子
ながらスマホ時々止まる秋扇子ぽんこ
豪雨あと霧に包まる神の山明日香
寒葵の群より覗く穴まどひあさこ
2017年09月11日
奥琵琶湖きらの漣つくつくしぽんこ
カラオケと百歳体操村さやか明日香
二百二十日長きあご紐蝶結びなつき
コンサートホールか四方の虫時雨よう子
さやけしや湖上の鳥居朝日浴びぽんこ
草もみじ畦に朽ちゆく麦わら帽智恵子
北の大地起伏の限り蕎麦の花宏虎
時として行く末想う九月場所治男
空蝉を三つ四つ拾ひ庭掃除三刀
穂芒を花に添へむと摘み折りぬ隆松
磴険し秋海棠に癒されてはく子
気のついて灯油の手配秋の宵明日香
冬瓜の口にとろけしあんかけに満天
ふと揺らぐ乙女心や秋桜宏虎
秋暑し歯科検診の歯石取満天
慰霊碑に佇む頭上秋の蝶やよい
秋入り日長き吾が影掃いており治男
橋桁の尺の目盛りや水澄めりこすもす
秋高し熊野三山縹色やよい
ちちろ鳴く四肢ゆったりと終ひ風呂菜々
二百二十日盲導犬になりそこねなつき
里山に五感を研いで秋の声たか子
きちきちを飛ばせて試歩の杖軽しうつぎ
野地蔵の衣替えなす蔓穂原智恵子
見渡せるゲレンデの今大花野こすもす
新涼や淀の細波きらきらと菜々
月の出を待つは来る人待つ如しともえ
2017年09月10日
落鮎の梁に呑まれし奈落かな智恵子
秋風や落石注意湖の道ぽんこ
緑濃きすだち阿波より届きけりはく子
コスモス柄の便箋選び残暑見舞こすもす
尼寺の古都に無垢なる貴船菊智恵子
秋の宵そっと手を触れ散策す宏虎
摺り下ろす粘り手強き山の芋よう子
暁光に面ほんのりと柘榴熟る菜々
しゃくとりや水飲みやすむ大師道なつき
西日入る畳に動く木々の影三刀
御苑広ら見目良き松の新ちぢりはく子
天帝に泳げる大魚鱗雲やよい
翠黛に雲の影さす秋の色ぽんこ
碧天へ一筆白を秋の雲満天
散華手にはさみて拝すご開帳なつき
朝露に踝濡れもし貸し農園有香
踏切に少年撮り鉄秋夕焼けやよい
忖度の関わりのなき秋茄子宏虎
灰汁抜きが決め手芋茎に腕捲りうつぎ
賓頭盧も撫でて散歩の爽やかに菜々
地蔵尊へ絶えることなき秋の花満天
足下に休む事なき鉦叩明日香
御手洗のひしゃく杉の香秋の水たか子
仏花にと夫持ち帰る紫苑かな明日香
被災者への募金袋の秋愁かなこすもす
2017年09月09日
新講座申し込みして鰯雲たか子
秋の蝶さまよえる如ちから無く ともえ
伸びやかに秋明菊の窓近しよう子
食はせたき嫁は遠しや秋茄子菜々
菊の日の集ふ還暦かしましきなつき
ミサイルの関心深し秋愁ふ宏虎
鮎の川遊びて食ぶる五平餅なつき
水澄める日差しに動く稚魚の影ぽんこ
夕食の厨に匂ふ初秋刀魚あさこ
抽斗に仕舞う慣れたる秋扇三刀
ジャガイモはふるさと産よコロッケに菜々
声高き雨後の木立につくつくし智恵子
一枝に白と紅さく芙蓉の花治男
梨剥くや子規の果物好き想ふたか子
秋の田のコントラストの緑と黄ぽんこ
虫集く淀の河原の夕まぐれはく子
朝日浴ぶ田んぼさはやか明日香道明日香
新涼や少し濃い目のお茶をつぐ満天
口笛に応え鳴く猫秋の夜治男
葉に光る雨粒あまた稲穂かな明日香
葡萄棚ほっぺ火照るやワイン祭智恵子
高齢者マーク購入秋暑しこすもす
鉦叩き休む間もなく鳴き続く宏虎
新涼や歩道きらきら木洩れ日を満天
高齢者講習終了街涼しこすもす
2017年09月08日
水撒くや髪にカーラー巻きしままなつき
大いなる忌日根岸の糸瓜棚恵三
歳取れば関節の泣き秋愁ふ宏虎
秋の蚊の遠慮がちなる痒みかなたか子
天高し車椅子で来畑仕事治男
朝顔の種のこぼるる小さきカフェなつき
草先の水玉光る白露かな三刀
境内の一人舞台やアブラゼミこすもす
秋澄むや眼下の池の日本地図よう子
ケーブルカーに耳を澄ませば虫の声菜々
食べ頃の香り放つや白き桃ともえ
走り根に足な取られそ秋旱ぽんこ
増築の老人病棟白むくげ有香
昨夜雨に紫ひかる蛍草満天
安房沖に黒潮流れ初秋刀魚恵三
その昔薬草園なる大花野はく子
秋の蚊の遠慮がちなる痒みかなたか子
湯けむりに交尾のとんぼ露天風呂治男
秋暑し爪先上りに屋敷町菜々
参磴を半分覆ひしだる萩こすもす
去年より多く見つけし帰り花明日香
陽の斑ら秋風の径万華鏡智恵子
水まくや手品のやうに秋の蝶明日香
天井に隠るる振りすちちろ虫せいじ
畦行かば足首濡らす白露かな智恵子
浴室に紛れ込みたるちちろ虫せいじ
須磨の浦白砂青松秋の風宏虎
分校の児は幾人ぞカンナ燃ゆうつぎ
2017年09月07日
秋しぐれ年金相談混んでをり菜々
壺に高くアンデスの乙女爽やかに満天
花図鑑片手に巡る大花野はく子
花植えや秋の蚊多く足踏みす治男
初めての焼き鮎の腹子に苦しなつき
けもの道抜けて野菊の岬出で智恵子
朝刊取る蜘蛛の囲を被らぬやうに明日香
千年の苔むす欅秋の雨ぽんこ
名にし負ふ薬師三尊萩日和恵三
秋時雨猫とぼとぼと軒づたひ菜々
飛行機の着地に安堵草もみぢよう子
夕時雨ネオン瞬く光る道智恵子
裸婦像に雫したたる秋の雨治男
敦盛の首塚須磨や竹の春宏虎
昨夜雨の粒を留めて萩しだるこすもす
食む羊草刈り機ごと牧の秋明日香
墨をする音のかそけし涼新たはく子
昨夜の雨花野に彩を分け与ふ宏虎
湾に入る船の白波天高しこすもす
朝焼や恋に落ちゆく風の盆恵三
秋霖や更地のくぼみ穿ちたるたか子
壺に溢るる花に一際鶏頭花満天
彫刻を少し離れて葛の花三刀
暑かりし夏の終わり告ぐ虫の声ともえ
安寿塚祭太鼓の聞こへをりなつき
2017年09月06日
不知火や眠れぬ夜の夢枕智恵子
人間は忘れる動物枯蟷螂宏虎
ロープウエイ花野の上をひとつ跳び菜々
熊出たと山道注意メール飛ぶよう子
高層ビル窓に目つぶし秋夕焼けぽんこ
黄つりふね絶滅危惧種ひそと咲く有香
家敷門長き板塀鶏頭花智恵子
夏草の刈られ彫刻輝けり三刀
畦に立つ田んぼ四枚守る案山子なつき
学び舎の英語のレッスン爽やかに満天
葬送の小さきチャペル虫すだくせいじ
流灯の不即不離なる二つありさつき
田畑の花野に変はるふるさとは満天
蚯蚓鳴く綽名の恩師名を忘る宏虎
昼の月更地にのこる辻地蔵なつき
朝獲れし川魚集める簗漁師ともえ
百日紅診察室の窓に猶せいじ
花野道尽きて山上レストラン菜々
皇族に手を振る人人古都の秋こすもす
閉じ込めて虫殺し焚く秋の蠅あさこ
ヨガ講師若き手足を爽やかにはく子
新涼や思い切り吐く深呼吸はく子
藷よりも蔓が旨しや母偲ぶうつぎ
秋雲り園とグランド大賑わい治男
豪快に男の炊事甘藷飯治男
古都の昼池の中にも鹿の居てこすもす
吟行の顔にはなれず無月かな恵三
電線を繋ぐ鉄塔稲穂波恵三
松手入れ先端つまむ指の先たか子
2017年09月05日
あるなしの風に波打つ稲穂かな満天
闇深き九十九里浜銀河濃し恵三
遠回りして稲の穂に触れもして満天
朝経の吾に合わせし鉦叩き智恵子
吟行は小休止とて氷菓食ぶせいじ
新涼の硯に落とす水の音有香
精霊舟にわかに燃えて流れ出す治男
鍬持って幼児踊る山車舞台隆松
鉄塔が退避所らしき稲雀さつき
秋時雨窓ばかり見て老夫婦菜々
爽やかやたまった家事の押し寄せて明日香
まだお辞儀ぴょこんぴょこんと稲田かな明日香
靴底に木の実潰れる軽快音ぽんこ
香匂う寺町を行く天高し治男
夕暮れの残暑に鈍き茜空智恵子
秋愁や棺の乙女なづる祖父せいじ
全員に掛け声飛べり村歌舞伎なつき
雨上がり鍬振る漢風は秋三刀
持ち上げる稲穂ずしりや黄金色よう子
一村の刈り入れを待つ風の道ぽんこ
川風や踊り明かせし人の顔恵三
秋茄子は小振りがよろし箸すすむたか子
蝉の声細々なりし尽きる迄ともえ
流れ来る霧境内を覆ひけりこすもす
日焼けの子足湯に白き絆創膏なつき
十六夜や決めかねる事又一つたか子
線路脇埋めつくしをり縷紅草こすもす
2017年09月04日
新米を磨ぐ感触や祖母想う治男
幕間に雨戸全開稲田風なつき
ビル建築高きに人居秋の雲治男
庭の芝花壇へ侵入秋暑し菜々
機嫌よく廻る水車にカンナ燃ゆさつき
軽やかな槌音めきて啄木鳥こすもす
館さやか「ふるさと」の唱流れ来て明日香
高牧を縦横無尽つばくらめせいじ
朝顔の合唱のごと咲き揃ふうつぎ
残念石刻印薄き秋の園ぽんこ
向日葵や陽射し探して左見右見智恵子
隠れ家めくカフェの看板芒の穂よう子
子歌舞伎の凛々しき武士は女の子なつき
絵心を擽る稲田グラデーションこすもす
百日紅透かして仰ぐ空碧しせいじ
秋高し百日草の咲き続け菜々
庭に出て虫の声聞く月明かり三刀
ふと目覚め高階に月独り占めたか子
葱もらひジュース片手に畑を訪ふ智恵子
朝市の路上に並ぶ露野菜宏虎
白浜の八重波白し月明かり恵三
おんぶ飛蝗丸く丸くと葉にあとが明日香
コスモスに見え隠れするリボンかなたか子
笑顔にて婚約発表爽やかに満天
萩みだる那須野泊まりのゴルフかな恵三
秋の夕デート約束忘れられ宏虎
検診を終えデパートに秋物を満天
2017年09月03日
子歌舞伎や祖母がおひねりどつさりとなつき
車夫の皆赤銅色や秋暑しこすもす
退院をせし母早も大根蒔くうつぎ
眠りたく聴きたくもあり虫時雨有香
紫は高貴の色や濃竜胆宏虎
釣り舟に寄せては返す月の波恵三
鰯雲こわして一線ひこう雲智恵子
掌に無花果盛って戻りけり三刀
ベランダでチッチと答ふ鉦叩きあさこ
爽やかや炭酸で割る梅ジュースはく子
忘るとは心空虚や蚯蚓鳴く宏虎
名月の雲より出たり隠れたりともえ
牧の秋バスとケーブル乗り継いで明日香
秋うらら牧の売店サイロ型菜々
牧涼し若き乙女が牛の世話せいじ
秋簾強き夕日を閉ざしけり恵三
天守閣小さき武者窓秋の風たか子
日時計に七草楚々と秋の風智恵子
爽やかや女性神主声透ける満天
御手洗のあふれる水の爽やかに満天
読経ひびく子の七回忌花芙蓉治男
カントリー・ミュージック聞く牧涼しせいじ
おにぎりを持つて拍手す村歌舞伎なつき
猫じゃらし球探しいる補欠の子治男
銭湯の薪燻らす秋夕焼けぽんこ
岸離れ難き流灯そっと押すさつき
秋晴や神戸スイーツ友来るよう子
新涼や退院メール届きけりこすもす
新松子筋塀凛と天上寺菜々
秋うらら段を枕にする羊明日香
2017年09月02日
蟷螂はいつも身構え野武士風宏虎
灯の恋し漁火のなき野分浪恵三
登高す掬星台と聞くからはうつぎ
宅地跡風を往なすは猫じゃらしぽんこ
ワンディチケットに六甲山摩耶山の秋巡る菜々
川縁の石に腰掛け秋を聞くこすもす
干し物の時間延ばすや秋湿り明日香
買い物の道を横ぎる赤とんぼあさこ
鵙たける梢の先に白き雲明日香
愛らしき子牛や耳で蠅払ふせいじ
一夜明け野分の庭となりにけり恵三
鯖雲に手が届きさう展望台せいじ
秋灯塾生の背ナ皆丸したか子
野面積みの石垣這ひて蔦紅葉こすもす
たんぽぽを見つけて弾む秋山路菜々
剣構ふ小次郎の像滝近しなつき
栗拾う村人早朝山めぐりともえ
暮れなずむ空に銀色十日月はく子
山肌に露時雨なる摩崖仏宏虎
稜線のくっきり碧き秋の空三刀
売土地の伸びのび育つ鶏頭花満天
滝遠し電動自転車踏む張りてなつき
爽けしやリクルートスーツ足長しよう子
一変す陳列窓の九月かなさつき
中庭を何度も見つめ返り花あさこ
川沿ひを明るく揺らす黄コスモス満天
出水跡泥水を吐く水車かなさつき
松虫草パープルそよぐ原野かな智恵子
無人駅またぐ鉄路や秋桜智恵子
2017年09月01日
被災者の亡父の記録震災忌治男
登り口に菊の花咲く蜂須賀墓所治男
北鮮の挑発つづき八月尽三刀
外に出れば内よりさやか庭手入れ明日香
里山や実りの秋に色付きて智恵子
早朝の天埋め尽くすいわし雲三刀
ありの実をむき終わる手のしとどなるたか子
転職を決むる子二百十日かななつき
母に似るしぐさの姉や吾亦紅たか子
句碑訪えば秋七草に隠れをりぽんこ
天高し屋上赤い観覧車よう子
遠ざかる草笛淋し下校の子有香
夏草や本丸跡へ細き道こすもす
東雲の風に紛れて木犀香智恵子
秋うらら仔牛の名札に誕日も菜々
非常袋中身点検防災日満天
契約の水の配達防災日満天
雁来る湖国の空のありにけり恵三
越前家の幟立ちたる萩の園なつき
頼まれし買物忘れ愚痴夜長宏虎
熊注意てふ立札や城址秋こすもす
寺址へ径は木深に返り花菜々
家中の窓開け放す秋澄む日明日香
買ひたての水着はかずに仕舞ひけり恵三
アルプスを映す湖大花野はく子
螻蛄鳴くや忘れぬ権利黙秘権宏虎
大花野アイガー北壁まなかひにはく子
2017年08月31日
大稲田小佐渡裾まで広がれりなつき
稲穂垂れ空一面のヒツジ雲 小袖
日焼子の歩幅短き新学期恵三
境内でボ−ル蹴りする八月尽治男
宿浴衣ロビーで踊る佐渡おけさなつき
手作りの藺草のバッグ目に涼し有香
まほろばにちらちら零る稲の花明日香
草もみぢ近所付き合い回覧板よう子
阿寒湖に廃船一つ秋の水たか子
子羊や追いつ追われつ赤とんぼ智恵子
夕月の小さき雲間に隠れけりともえ
早朝の厨窓より空澄みて明日香
双の手を拡げ存分秋の風たか子
釣り竿の手入れす背(そびら)つくづくしやよい
飼葉遣る牧場乙女の爽やかに菜々
満面の笑み手の平のカブト虫智恵子
和太鼓の乱れ討ちなる二学期かな満天
秋惜しむ高原バスに身をゆだね菜々
八月に二回の被爆水の星恵三
朱の鳥居に木洩れ日揺るる秋の午後こすもす
城下町モデル爽やか撮影会こすもす
この良夜眠るに惜しくさりとても宏虎
稜線の模糊と重なり八月尽三刀
塀ごしに貰ふ摘みたて酢橘かなやよい
背負われて後ろ向きの子登高すはく子
朝ドラを窓開け風の新涼を満天
噴水に翳しサンダル飛ばしかなうつぎ
北鮮は三猿の逆震災忌宏虎
改札口ピッピッと通る秋の風はく子
水道局敷地一面秋の草治男
参磴のここだ散り敷く百日紅ぽんこ
推敲の緑の芝生法師蝉ぽんこ
2017年08月30日
休耕田一面覆ふ秋桜恵三
ボ−ト積み海へと車秋の暮治男
空を舞う鴉の群れや白き月治男
駅前の広場に秋の声探すたか子
せせらぎや茶室に点る蛍草智恵子
施餓鬼川紙灯籠の片寄するなつき
ボクサーとなり噴水に挑む子等うつぎ
乾きたる草焦がしつつ秋耕す三刀
旱魃や沈村跡見ゆダムの底智恵子
と見る間に翠黛失せて霧襖ぽんこ
ウインドウへヒップホップや秋の風満天
大玻璃に秋の草花ランチタイム満天
暮れぬれば虫の浄土となりにけり三刀
秋風や野球を詠みし子規の句碑恵三
万葉の人となりたる良夜かな宏虎
霧流る摩耶のお山を袈裟懸けに菜々
子神輿や家から家へ布施受けになつき
ATM無機質な声秋暑しよう子
牧のヤギ聞き耳立つる風の秋ぽんこ
ラムネのむ昭和生まれの夏の味ともえ
爽やかや猫は寝そべり尾の返事宏虎
秋の田を風の足あと残しゆくたか子
ゴンドラの涼し空中散歩めくこすもす
展望台涼し一湾パノラマにこすもす
穂すすきに撫でられている山のバス菜々
2017年08月29日
落葉松林ぬけて初秋の空まさを やよい
山上の涼し温度差十度とやこすもす
火灯窓入り日に揺れる萩の影智恵子
パズル解く意地になりたる夜長かな宏虎
高原の白樺模糊と霧流れ恵三
日の斑のこぼす足許風は秋ぽんこ
店頭の息子の南瓜客の視線治男
恋稔るラストシーンや稲の花恵三
念を押す秘密の夜話や暑気払ひなつき
淀川の水の豊かに夏果つるはく子
秋の寺裏手に百の地蔵尊たか子
山霧のと見る間に晴れ天上寺うつぎ
遠嶺や飛行機一点天高しよう子
水路閣のぞきて古都のこぼれ鷺智恵子
好きだった菊の花提げ墓参り三刀
もみじ饅頭いただき句会さわやかに菜々
蟲時雨寂寞の闇震はせり宏虎
カメムシの賽銭箱の上を這う治男
秋草小みち散歩の羊と分かちあひ菜々
穴の蛇傘で押し止め道案内なつき
爽秋の句碑を巡りて天上寺うつぎ
観音の彩色際やか秋清しはく子
行き交ひし人と会釈や山薊 やよい
河川敷バスケ練習虫しぐれ満天
背景の青空が良し百日紅こすもす
秋夕焼鉄塔数多をくっきりと満天
2017年08月28日
船宿に匂ひたまらぬ金目鯛智恵子
トロッコのトンネル塞ぐ木下闇なつき
初秋や淀の夕波きらきらと菜々
河川敷一角彩るコスモス園満天
黄コスモス淀の夕日に橙色菜々
夜能待つ暮れゆく空に三日月なつき
腰痛のあゆみ遅々たり秋暑しやよい
秋の風子等の背を押し二学期へたか子
初潮を蹴立て去りゆくクルーザー恵三
エメラルドグリーン宮古の海の残暑見舞やよい
子羊とスキンシップや牧凉しぽんこ
夕涼や不意に現れたる鹿溜まりせいじ
香匂う寺町を行く天高し治男
艶やかや紫紺の秋なす農の皴よう子
参道の尋ね人写真秋の宮満天
轍あり百日紅の花畳せいじ
山の茶屋焼きし落ち鮎竹の上ともえ
秋暑し眼の前過ぎる救急車三刀
彫刻の森にスイスイ赤とんぼ智恵子
句碑に風秋の名草は触れもして小袖
秋海棠天上寺へ磴険しきにはく子
秋夕陽おおく西向き墓碑輝く治男
武者ねぶた街と観客燃やしけり恵三
蓑虫や正座の出来ぬ歳となり宏虎
竹の春嵯峨野を巡る人力車宏虎
2017年08月27日
ご神木涼し城址の神社かなこすもす
秋麗らスタ−トに立つ三歳児治男
天上寺はや芒の穂見えてをり明日香
踊子の鼻緒の切れし郡上かな恵三
展望台奈落の谷に合歓の花ぽんこ
緋毛氈川床に映ゆ日の斑ら智恵子
生垣に沿い風を呼ぶ芒の穂三刀
コスモスの館を繋ぎし美術館智恵子
がたぴしと雨戸閉めればちちろ鳴くせいじ
石段の一歩一歩や蝉時雨こすもす
動かせば墓の水差し秋の声治男
しみじみとおわら恋唄風の盆恵三
あれもこれも庭の徒長枝秋暑し菜々
風船かずらハートの種を揺すってみる満天
噛みますと馬柵に張り紙馬肥ゆるぽんこ
男舞決めの見事や風の盆たか子
結界を楽々と越ゆ夏の蝶よう子
ケーブルを待つ間の閑やつくつくしはく子
秋の蝶つまめばひょいと手の中に明日香
塩ビ管顔に仕立てて案山子立つさつき
海霧立ちて遠流の島の見え隠れ宏虎
物音の寂しく聞こゆ秋の風宏虎
秋うらら小道はさんで宮と寺菜々
手のひらに風船かずら触れもして満天
朝涼や雑事あれこれ手際良したか子
2017年08月26日
いつの間にここも閉店夏の果てたか子
参磴のこごしに句碑歌碑風は秋はく子
赤とんぼ夕日かき混ぜ宙に舞ふ宏虎
観音様愛染様の丹のさやか明日香
赤とんぼ我が先になり後になりせいじ
瀬戸内の鱧とお奨めお品書き智恵子
水捨てに出でて束の間秋夕焼菜々
どの顔も夜明け帰りの風の盆恵三
早朝の驟雨に新涼二度寝する満天
秋茄子の色良きままを朝の膳満天
鄙の里素性皆知る秋夜長宏虎
袖押さへ万燈つける浴衣の子なつき
星月夜里山まるくうづくまる菜々
草取りや立ち上がるのに苦労するあさこ
秋簾裾は少々伸び加減たか子
到来の初無花果やジャム煮詰むやよい
香り立つ島のレモンは濃き緑ともえ
爽やかな森林浴の木曽山路恵三
雨後の庭光を弾く赤とんぼ三刀
独り居の長き一日や秋の暮あさこ
野地蔵へ帰路に供えし野菊かな智恵子
万燈会唐門入りて灯のつづくなつき
海坂に客船うごく鰯雲治男
廃車する心の動き秋の空治男
秋暑しタイムテーブルとはゆかずよう子
巻き上げし屋台の暖簾秋暑しさつき
夫の留守燈火親しむ至福かなやよい
秋蝶のしばし一花を離れざりせいじ
海霧の摩耶山頂を目指しをり明日香
秋麗や阿弥陀様抱く仏母像はく子
2017年08月25日
フジウツギいゆくそこここ濃むらさきはく子
山肌を這い来る霧のミストかなよう子
光太郎と智恵子の話美術の秋治男
牧めぐり牧特製の氷菓食ぶ菜々
ランチ涼しチーズたっぷりシェイクかなこすもす
射的撃つ親が夢中の地蔵盆ぽんこ
過去の事想ひセンチや秋扇宏虎
誰も皆山上ロッジに氷菓食ぶはく子
秋風に背を押され歳とりにけり宏虎
霧流る延命地蔵をおろがめば菜々
摩尼車かそけき秋の風廻すたか子
座禅する無言の刻や夏果てる有香
蝌蚪遊ぶ湧水そそぐ観音池なつき
試食梨甘きにつられ買ひにけり恵三
金閣寺池面にゆらぐや秋日さすともえ
箱庭の中に立つごと先師の碑明日香
漁火の漁場へ遅々と夜長かな恵三
大施餓鬼禿頭青き僧集ふなつき
もてなしのお茶の美味さや寺の秋こすもす
幾つもの橋をくぐりて流灯会さつき
門前町巡る水郷水の秋智恵子
豊の秋新築匂い完成す治男
朝一番カーテン揺する秋の風満天
北西の風に変るや法師蝉三刀
新学期日焼けの先生大受けす智恵子
唐門の金箔眩し日の盛り やよい
煙払ひ焼き立て秋刀魚よく売れる満天
猛暑日や天気図列島真っ赤か やよい
生駒嶺の稜線崩れ秋暑したか子
麻耶山へ雲と見紛ふ霧走る明日香
2017年08月24日
発祥地に校歌の石碑秋の声治男
思い出を偲ぶ事なり魂祭宏虎
盆ちょうちん公民館が始点なるたか子
智恵子像もみじしそめし十和田かな恵三
サーブ打つ日差し強けど風は秋ぽんこ
露草の昨夜雨ひかる庭の隅満天
ぬかるみと化したる畑の戻り梅雨有香
思い出せぬ花秋海棠と教わりぬこすもす
摩耶峰寺秘仏を閉ざす堂涼し小袖
登校子日焼け顔して挨拶を満天
いわし雲子牛に授乳体験もはく子
夜更けまで太鼓の音や地蔵盆三刀
雲の峰崩れて夕の鰯雲智恵子
山頂の紫陽花未だ色褪せずこすもす
渺渺と銀河明かりの九十九里恵三
群れなすをとんと見かけぬ赤トンボともえ
名水の新豆腐とて買ひにけり やよい
処暑の夜転職の子の長電話なつき
天上を欲しいがままのつばくらめ小袖
再建の寺や仏の彩爽やかよう子
三猿の動き反省生身魂宏虎
苔乾ききつたる処暑の百度石なつき
ベランダの小さき森に鉦叩き智恵子
鰯雲尋ね人貼る無人島 やよい
阿波踊り地を這う如く始まりぬたか子
小一と婆と花札秋暑し治男
2017年08月23日
境内に秋の七草揃いをりこすもす
にわか雨地上の猛暑奪ひけり満天
山泊まり闇深ければ銀河濃し宏虎
驟雨きて早瀬とどろく峡の宿 やよい
茜空飛行機切るや秋の暮治男
山上寺かなかなの鳴く下山道よう子
紫菀咲く小諸虚子庵訪なばや恵三
八月の学舎灯り二学期スタート満天
押入れの整頓処暑の風入れて やよい
雌滝過ぎ雄滝の轟音迫りくる有香
炎昼や無音の堂に座禅組むなつき
チアガール汗の青春甲子園智恵子
金銀のメタルの球児秋日影三刀
見晴るかす美瑛の丘やラベンダー宏虎
座禅終へ出る山門の初もみぢなつき
老いてなお猫背を直す鰯雲治男
窓ガラス無きケーブルに樹々涼しはく子
朝焼けや西に少しの鰯雲明日香
ほつほつと写生の人も牧初秋菜々
ロープウェイ青葉の山の散歩めきこすもす
大漁旗安房に犇き浦まつり恵三
色付きて不揃いなれど鉢葡萄智恵子
辻の風一すじ涼し今日は処暑たか子
ご神木にパワー頂く涼新たぽんこ
蝉しぐれ浴びてケーブル山上へはく子
暗転の街に雷雨の暴れ出すたか子
六甲牧場避暑散歩には広すぎる菜々
2017年08月22日
いにしへの土塁そびらに立つ案山子さつき
絵日記に日焼けの家族笑顔なり智恵子
牧の牛反芻の口秋の草たか子
秋うららドンと羊に押されけり明日香
国道にはみ出しゐたり葛の花 やよい
馬柵涼し羊と道をゆずりあひ小袖
地蔵盆子等は笑顔で集まりぬ宏虎
大樹の影秋の紫微さく明るさよ治男
万緑を縦に貫きケーブルカーはく子
透明の電球幾ついか釣り船こすもす
子ら去りて虫の音高き夕の暮れ智恵子
白壁の小さな虫を逃がしやる治男
蝉の穴赤土あらは古墳山なつき
汗流し運も味方の甲子園三刀
食そそる何でもかでも酢橘かけ満天
赤のまま化粧されゐし野の仏 やよい
爽涼や海峡大橋見はるかすはく子
雲の峰ぐるりと湾を囲みをり明日香
法螺の音につづく参列万燈会なつき
鈍行にせしも花野のありてこそ恵三
鴨どちの鳴き声ハモる太鼓橋ぽんこ
秋暑し高騰野菜にレシピ変へ満天
経よりも供物が狙い地蔵盆宏虎
海の青いか釣り船の犇めきてこすもす
予報士の声高らかに明日暑し恵三
ひたすらに草食む羊牧涼しよう子
2017年08月21日
秋暑し出来ないしないの言い訳にたか子
南座の屋根よりクレーン秋暑し満天
街灯下稲穂の稔り遅れけりよう子
青葉風明治の校舎震はせて有香
月曜の医院満杯紅芙蓉治男
御朱印に並ぶ大社の秋日和ぽんこ
踊りての変装様様地蔵盆こすもす
流燈会へ人のあふるる無人駅なつき
飛び出して来るかに応挙の鯉涼しはく子
道問えばイヤホン外し爽やかにたか子
産地よりなると金時新甘藷満天
秋暑し日矢にぐったり風見鶏宏虎
渓谷の岩場すり抜けカヌーゆく智恵子
燈台の岬へ続くカンナの黄やよい
屈みたる農夫のごとく案山子翁さつき
浴衣姿の艶めく外人外股や智恵子
島の夜半真珠まくごと星月夜宏虎
鱧料理講師は漁協婦人連やよい
博物館へ残暑の坂をゆるゆると菜々
鵜の群れのばらけ九頭竜川下るなつき
止まる花ゆつくり探す秋のちようともえ
新涼や御朱印帳の墨の濃さぽんこ
庭に咲く秋の名草を供華とせり恵三
診察待つ読書の秋の本持参治男
宵闇の風の中なる虫の声三刀
ぼろぼろの葉を見てもバッタかわいくて明日香
瀧昇る応挙の鯉の爽やかにはく子
川遊び上流にある小さき滝こすもす
お誘ひの声掛けうれし秋の宵明日香
クリオネの棲む水槽の秋涼し恵三
鯉の絵に神話絵巻に館爽涼菜々
2017年08月20日
路面電車枕木音に秋を聞くぽんこ
盆の月仰ぎ祈りて解かぬ婆宏虎
フロントのお国訛りや避暑の宿こすもす
島巡り岩に羽干す海鵜たち智恵子
たらい舟海女に引かれて上機嫌智恵子
地下出れば人人人や秋暑し明日香
八方に伸ぶ千の手の百日紅せいじ
秋暑し都は山に囲まれてはく子
一斉に千の穂なびく猫じやらしせいじ
猫の前飛蝗飛び立ち草の中三刀
秋暑し高速道路田を過ぎり菜々
母子写す父のカメラにあかとんぼ有香
ヘルメットかぶり笑顔の案山子かなさつき
行合いの空にうっすら昼の月明日香
手はいるか荷引く案山子に声かけぬ隆松
お待たせと云ひつ畳みし秋日傘恵三
穴に入る美しき蛇目に残りともえ
星月夜外湯を巡る下駄の音宏虎
先づ兄が渡つてみせる滝の岩なつき
四条大橋浴衣の一団賑やかに満天
記念写真水平線と雲の峰こすもす
カップルの鴨川べりへ夕涼み満天
秋早朝走る練習唯一人治男
秋の薔薇門を越え咲く子の触れる治男
バーボンのオンザロックや秋暑し恵三
流灯会手に墨つけて書く願ひなつき
ミニトマト今朝の三個の皮厚しよう子
東山おおひ被さる雲の峰はく子
街秋暑高層ビルが席巻す菜々
みそ汁のだしの濃い目に涼新たやよい
苦瓜のジャングルとなる狭庭かなやよい
2017年08月19日
水泳から帰る子供のボ−ル遊び治男
夾竹桃走るSL触れそうにぽんこ
秋の蚊を払ひはらひて立ち話満天
セイウチの芸にどよめく館暑しこすもす
群離れ我が傍らに赤とんぼせいじ
露をおく笹薮払い大広野たか子
魚屋はすててこ姿一服すさつき
受話器越し聞くふるさとの法師蝉やよい
池の面を行きつ戻りつおにやんま三刀
秋雨の続き古井戸蘇り智恵子
掃苔や手伝う幼の笑顔よし有香
白木槿の角曲がるのが好きな道満天
湿原をゆったり巡回オニヤンマ智恵子
ウインクする案山子にウインク返しけりうつぎ
ステーキに良しと太茄子勧められよう子
鐘一打山に響くよ法師蝉ぽんこ
クレーンの嘴突き刺さる雲の峰はく子
二反の田一日掛かり稲を刈る治男
伴走者めきて目の合ふ赤とんぼせいじ
まわり皆二人ずれなり揚花火宏虎
喉元へまろぶ真水や涼新た菜々
朝潮を蹴立て銚子へ秋刀魚船恵三
送り火の護摩木の煙くすぶりて明日香
砂遊びの道具も揃う避暑の宿こすもす
神輿曳く子より大人の数多しなつき
地蔵盆子ら蝋燭をつけたがりなつき
かなかなや川向ひなる杉美林やよい
島原の角屋への路地秋暑し明日香
青春は一瞬に過ぐ生身魂宏虎
コスモスの風にささやく安房郡恵三
峡の空みるみる覆ひ羊雲菜々
老いとても元気を出さにゃあ雲の峰はく子
2017年08月18日
ずっしりと水禍の里の梨実るさつき
カンナ燃ゆ男にもある嫉妬心宏虎
ぬかるみと化した畑の戻り梅雨有香
夏休み気になる子等はと見守隊満天
秋風や土持ち帰る球児どちせいじ
白桃を白寿の母の口元へ恵三
壮観なSL車庫の秋暑しぽんこ
登高や村一望のお城あと菜々
最果ての漁師の暮らし秋の潮たか子
寺広し若き僧侶の松手入れ治男
蜩や山菜尽しの宿の膳やよい
櫂持てば何故かボートが右回りなつき
深山や瀬音に揺れる蔦紅葉智恵子
漁火の散りゆく安房の星月夜恵三
天駈くる雷鳴天の幕裂けりよう子
漁師町軒突き合せ秋暑し三刀
夜下る鮎の多きや下り簗ともえ
阿波踊腰を落としてリズムとる宏虎
朝食もそこそこにプール遊びかなこすもす
グラデーションに早稲田晩稲田稔り初む菜々
しのばずの池に生まれし蓮の森智恵子
苦瓜の二階の窓を隠しけり満天
秋潮や船に並走かもめ群たか子
薄明に先駆けて聞く秋の雷せいじ
落款は柳の根方幽霊画なつき
大曲りして碧深き秋の川やよい
語りかけ娘の墓を洗いおり治男
夜の秋の一人に点つる抹茶かなはく子
SLの煙の臭い秋暑しぽんこ
小京都影求め行く残暑かな隆松
2017年08月17日
温泉を探り川掘る秋暑しやよい
葛の蔓起こりし風のなすがまませいじ
精霊舟にわかに燃えて流れ出す治男
ゆったりと江州音頭村古老はく子
家族そろいラジオを聞きし終戦日治男
大空へ触手を伸ばす葛かづらせいじ
爽やかな風吹き抜ける身のほとり三刀
さよならのヒット打たれて秋の夜あさこ
花すだれ窄みて稜線赤く見ゆ智恵子
山里の沢に次つぎ赤とんぼ智恵子
遠ざかる草笛峡の小学校有香
泥かぶり尚も立たんとカンナ燃ゆさつき
山の宿窓辺に葛の花迫るこすもす
休耕田花野となつてをりにけり恵三
春日局ゆかりの寺や凌霄花菜々
朝焼けに一面染まる鰯雲さつき
鉄博に眼を輝かす夏休みぽんこ
旅の宿玄関先の遠花火こすもす
八咫烏の紋に秋日や大鳥居やよい
湿原の太古は海と秋の声たか子
流燈の離れがたしか風止めりなつき
一葉落つ侘しき里の一樹かな恵三
天命か鳴き尽しけり蝉の骸宏虎
日の落ちてつくっくぼうし突如鳴くあさこ
禅苑の紅一点や百日紅菜々
山の霧ライト手探り七曲り宏虎
年ごとに身にこたへたる残暑かな満天
クレーン二基入道雲に挑みけりうつぎ
外出の一歩に纏ふ残暑かな満天
茄子の馬ご先祖さまの乗り切れずたか子
箱眼鏡魚追ふ子らや川蜻蛉よう子
棚経や僧見習ひの孫連れてなつき
鎮魂の灯に原爆ドーム陽炎へりはく子
2017年08月16日
もみぢの手に合掌しかと盂蘭盆会菜々
マネキンの着替へし服や秋暑し満天
夏野菜無いものは無し爺の畑うつぎ
秋暑しスマホお得と封書来る満天
鴨川に万の観客大文字恵三
戻り梅雨子と焼くホットケーキかななつき
東京の従兄弟と議論盆休み治男
帰省子を待つと云ふより孫を待つ恵三
薬草を干す夕焼けに真向かひて有香
バッタの子に食べつくされて大葉かなはく子
ベトナムの若き友来る終戦日せいじ
人力車気配り嬉し秋暑し宏虎
学生時の道に座し見る阿波踊り治男
下見来て初穂のすすき家苞によう子
平和の鐘菩提寺に撞く終戦日やよい
霧湧いて湖上一面モノトーンたか子
露天の湯花火の硝煙流れ来るやよい
今日のこと精一杯の生身魂三刀
放たれて小犬尾を振る墓参かななつき
心地良し隣の人より団扇風さつき
秋暑しどきりの服装短パンツ宏虎
一皿の氷菓を分つ老夫婦なおこ
山風へ堂開け放ち盂蘭盆会菜々
実る稲裾に纏ひて夕の富士智恵子
紫をしかと桔梗の二番花はく子
苧殻焚く仏の箸を残しけりぽんこ
水面映ゆ沈く黄花のさやかなり智恵子
サイレンに静まり返る終戦日せいじ
丹頂のゆるり参らす秋の原たか子
鬼灯を仏花に添える賑やかさぽんこ
持ち来たる温みの流燈そつと押しともえ
2017年08月15日
蜩の声澄み渡る河原の湯やよい
海ほたる渚に青き望の月智恵子
虫食ひの鬼灯ばかり父の庭なつき
盆最中グランドゴルフ賑はひて満天
花火待つなぞへに足を投げ出してさつき
終戦日天地静かな雨となる菜々
今日咲きし木槿役終え今日しぼみともえ
新涼のバージンロード歩みゆく恵三
朝烏賊の水槽狭しと海の駅智恵子
水澄みて鯉悠然と行き交わし小袖
湿原の河の蛇行や秋の水たか子
平和の鐘余韻の中を秋の蝶やよい
帰省子の外出多し話す間なし満天
絵灯籠に姑との月日よみがへる菜々
秋めきし光が町を包み込むせいじ
街路樹のそよぎにもまた秋の声せいじ
焼け切った大地の記憶終戦日三刀
潮騒と松籟のみの盆の月宏虎
新涼の音を奏でる水車かな恵三
里山の田毎の案山子百面相小袖
麦わら帽畦に沿ひつつ見え隠れよう子
島の宿街頭も無く天の川宏虎
その辺り白き風あり蕎麦の花たか子
うなだるる母を乗せたる茄子の牛なつき
2017年08月14日
街路樹の跡びつしりと猫じやらしせいじ
さわさわと伊達の郡の稲の花恵三
帰省の子赤子の世話を買つて出るなつき
天災と戦禍なき世や天の川宏虎
盆踊り炭坑節で盛り上がる宏虎
雨戸開け一陣の風今朝の秋満天
赤飯を炊いて先祖を迎へけり明日香
会場の提灯も揺れ阿波踊り治男
川底の砂利踏みしむる水の秋やよい
塗下駄の音揃い行く阿波踊りともえ
リフトいま足下に咲く黄菅かな恵三
百キロの直線道路北の秋たか子
盆踊り雨天中止の触れ廻す三刀
阿波踊りにバングラデイツシユの人踊る治男
泉州沖広ぐパノラマつくつくしぽんこ
川原の混浴風呂に浴衣着てやよい
帰省子や物干し竿のカラフルによう子
盆踊り雨天中止の触れ廻す三刀
晴れ渋る空の重さよ秋暑し菜々
ビオトープめきし狭庭や夏の果てせいじ
揚花火息つく隙もなく連打さつき
籠の蝉夜鳴きにそっと解き放つ智恵子
テレビ画面とジャンケン競う秋暑しこすもす
棚経や嬰座布団に寝かしをりなつき
高校野球熱戦続く秋暑しこすもす
応援の「一戦必笑」の団扇振る満天
前頁なし 次頁なし
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