澄子:「雪」が晩冬の季語。「星明かり」が三秋の季語。暫く考えましたが季語はどちらかわかりませんでした。でも主役は星明かり……。明暗が際立ち 中七の「うそのごと」に夜空が晴れた事への驚きと喜びが簡潔に表現され、満天の星と夜天光に照らされた幻想的な雪景色が浮かびました。で、季語なのですが……カンニングしてせいじさんの「冬の星」こちらを採らせていただきますm(_ _)m

かえる:雪が三冬の季語です。ほんの少し前まで降り続いていた雪。止んだような気配を感じ、深夜にそっと外に出てみると、雪雲の去った漆黒の空に息を呑むような美しい星が。そしてあたり一面の銀世界。この世の美しいものを独り占めしているような、そんな感動をこの句から覚えました。

えいいち:雪が三冬の季語です。冬は気温が低く空気が乾燥して星空はとても奇麗になります。ましてや雨や雪が上がり雲の去った後の夜空は空中の塵や埃も奇麗に洗い流されてさらに澄み光の透過率が上がり上空のわずかな空気の流れにも星はきらきら瞬き最高にきれいです。私は明るい星が沢山見える冬の星空が大好きです。星空を見上げると夜明かしで星を見ていた子供の頃を思い出します。

康子:「星明り」が「星月夜」三秋の子季語、「雪」が晩冬の季語。それぞれが引き立てあって必要な言葉と感じました。下五の「星明り」の措辞でイメージに残るのは星明り。余韻を感じます。雪が星明りにより光り、空には星が輝き美しい景色が見えているのでしょう。「さきほどの」や「うそのごと」の平仮名により「雪」と「星」が浮き立って見えます。今関東は嵐なので、その後の秋を探してみたくなりました。

あひる:雪が三冬の季語。「さきほどの」という措辞で時間の経過が表現されています。けれども瞬間を切取るということで考えると、今は晴れ渡った冬の夜空に星が冴え冴えと光っている、その光景を大事に鑑賞したいです。さきほどの雪はもう嘘のような、美しい星明りなのです。冷え冷えとした夜の空気まで感じます。

せいじ:「雪」で冬とわかるが、今見ているのは「星明り」なので、季語は冬の星としたい。三冬の季語。先ほどまでの雪が嘘のようにからっと晴れ上がった夜空に冬の星座が冴えた光を放っている。すぐに目につくのはオリオンだろうか。晴れ上がった冬の夜は凍てつくような寒さになるが、そんな中、凛とした星の美しさが際立っている。

むべ:「雪」が三冬の季語。つい数時間前までかなりの降雪があったのですが、雪雲は去り今は空に星が出ている……天候の急激な変化に作者は驚きを隠せません。中七「雪うそのごと」に信じられない気持ちがにじみます。同時に、作者は星空の美しさに感動しています。夜にもかかわらず積もった雪の反射で外はほんのりと明るいのです。外に出てみたいですが、屋根からの落雪に要注意です。