せいじ:秋の雲が三秋の季語。パラボラアンテナは障害物のない山頂付近によくある。澄み渡った秋の青空をバックにして、湧いては消える秋の白雲が、銀色に輝くパラボラアンテナにかかる。爽やかな景色である。パラボラアンテナが動かないので、雲の流れの迅さがより鮮明となる。

えいいち:「秋の雲」が秋の季語。視界にパラボラアンテナとちょうどそこの辺りを雲が過ぎてゆく、という様子だと思いますがパラボラはじっと空を見上げているような感じに見えます。自分がパラボラアンテナになったような気分です。

むべ:「秋の雲」が三秋の季語。パラボラアンテナは、住宅設置用の小型ではなく、もしかしたら野辺山の宇宙電波観測所にあるような大型かもしれませんね。やや遠景で、アンテナを横切るように速いスピードで流れる秋の雲が見えます。どっしりと動かず天を向いているパラボラアンテナと、変化に富む雲の流れ。秋ならではの光景だと思いました。

あひる:秋の雲が三秋の季語。白くて丸いパラボラアンテナがじっと動くことなく立っています。背景の青い空には秋の雲が絶えず流れています。鰯雲、鯖雲、羊雲などの秋の雲は、下方の暑い空気と上方の冷たい空気の対流の中で生まれるようです。動かないものと動くものを対比したことで、情景が生き生きとしていると思いました。孤高のパラボラアンテナが凛と立っている様子も目に浮かびます。