むべ:「馬肥ゆ」が三秋の季語。老骨と言われている馬は、引退した競走馬か、もしかしたらどさんこのような使役馬かもしれません。いずれにせよ大切に世話をされているのでしょう。秋の高い空と、馬の健やかに肥えた体躯に、さまざまな実りを感じる季節が描かれていると思います。

あひる:馬肥ゆが秋の季語。競走馬であれ農耕馬であれ、観光用の馬であれ、馬はペットではありません。老骨となるまで大切に扱われていることにほのぼのと心が暖かくなります。秋には食欲が増し、老骨の身であれば食事制限もされず、気ままに過ごしているのでしょう。秋の空と草原と幸せな馬が目に浮かびました。

せいじ:馬肥ゆるが三秋の季語。余生を牧場でゆったりと過ごしている競走馬を想像した。馬は、秋になって大気が冷え冷えとしてくると、自ずから皮下脂肪を蓄え、毛並みに艶が増して美しくなるとのこと。年老いたこの馬も、秋になって肥えて、ますます美しくなってきたのである。持ち主が謙遜して「この馬も老骨でね~」と言ったのかもしれない。しかしそこに、長い年月働いてきた馬への感謝とねぎらいの気持ちが表れていると思った。

えいいち:すみません、不勉強で季語がわからないのですが「天高く馬肥ゆる秋」の諺を連想したので秋と考えました。思わず自分の身を省みて苦笑いしてしまいました。私事ですが歳をとると新陳代謝が低いためなのか普通に食べていてもとどんどん体重が増えていくので困っています。そんなことを思わせる何だかユーモアのある句だと思いました。