むべ:「涼し」が三夏の季語。作者はどこか観光地に向かっているのでしょうか。スカイラインとあるので、ただの高速道路ではなく観光用の景色を楽しめるドライブウェイでしょう。下五の「まっしぐら」にバスのスピード感と、目的地に着くことを楽しみしている作者の逸る気持ちが重なります。「涼し」という季語をもってくる妙。

あひる:観光用に設けられた自動車道をバスに乗っているようです。信号もほとんど無いのでしょう。涼しいのは冷房のせいかも知れませんが、窓を開けていたとしても涼しい風が入って来そうです。見えているのは美しい山並み、それとも波光る海岸線でしょうか。

素秀:スカイラインと聞くと真っ先に自動車が思い浮かびますが、山並みの稜線が作る地平線が本来の意味。この句では周遊観光道路です。バスは冷房が効いてそれは気持ちの良い旅ではなかったでしょうか。

せいじ:涼しが三夏の季語。四十年ぐらい前、社員旅行で伊勢にバスで行ったとき、伊勢志摩スカイラインを通ったことがある。車はまだ少なかった。「まつしぐら」に、風光明媚なスカイラインを突っ走る爽快感がよく出ていると思う。