素秀:吊り橋と言えば祖谷のかずら橋が浮かびますが大吊り橋と言うほどでもありません。ただかなり揺れるのは確かです。橋の揺れに足がすくむ旅行者を山も笑っているようです。

豊実:明石海峡大橋の道路を車で渡っている時に揺れを感じたのかなと思いました。春の嵐が吹いたのでしょうか?車の窓から新緑の六甲の山並みが見えます。

あひる:山笑ふは、春の山の草木が一斉に芽吹く明るい感じです。山にかかる吊り橋では奈良県十津川村の谷瀬の吊り橋を思い出しました。五、六歩踏み出した所から揺れに揺れます。三回訪れましたが、私には一度たりとも渡りきれるものではありませんでした。渡る人たちの歓声や恐怖の声が渓間に谺して聞こえて来そうです。

せいじ:山笑ふが三春の季語。「揺れに揺れ」から、大阪府交野市にある「星のブランコ」という名前の吊り橋を思い出した。二年前、コロナが少し下火になった三月の中ごろ、木々の芽吹く山道を登って行ったことがある。人道吊り橋としては全国的にも最大級の大きさとのこと。実はその日は休みの日で、吊り橋は閉鎖されていた。高さが50mもあるので、交野の美しい里山の景色が眺望できるとのことである。