あひる:律川という固有名詞を初めて知り、美しい名前だと思いました。花は桜ですが、桃源郷のようなイメージで、小川の調べも相まっています。人出があまり多くないことを願います。

素秀:声明の調子が外れると呂律が回らないと。せせらぎは遊歩道の良いBGMのようです。

せいじ:花が晩春の季語。京都の大原に天台声明の呂曲と律曲に因んで名づけられた呂川・律川という川がある。律川は、勝林院に行く道や三千院の境内に流れている小さな川で、朱の小橋がかかっている。作者は、上には満開の桜の花を見、下には心地よい水の音を聞いて、春を満喫している。自然はおのずから人の目と耳を楽しませてくれる。