うつぎ:ビルに掛かる垂れ幕のような物を想像しました。微風に揺れる垂れ幕、春の陽光、季語の日永、ビルに空きがあることさえ春風駘蕩を感じさせます。

素秀:テナント募集中は貼り紙などではなく窓全体に大きく書かれた物のようです。空いている階は何階なんだろうか、などと想像してしまいます。

せいじ:日永が春の季語。昼の長くなった春の日、ビルの窓に「テナント募集中」という広告を見つけた。なるほど、春はビルの空き部屋の需要と供給が多くなるんだなと、何気ない広告に春を感じ取っている。「日永ビル」という言い方が面白いと思った。

むべ:「日永」が三春の季語。なんとなく高さのあるビルなのかなと感じました。やや遠景で、午後の日が当たってビル全体が明るいのです。上の階のガラス窓には大きく「テナント募集中」の張り紙がされていて、春の引っ越しシーズンを連想しました。

豊実:最初、ビル窓に当たっている西日を思い浮かべましたが、西日と言うと夏のイメージになるので解釈に迷いました。春になって昼の時間が長くなり、少し嬉しい気分になった。テナント募集中のビルに素敵な新しい店ができればいいなあという期待感を想像しました。