素秀:訪問先の障子なのか、自宅の張り替えたばかりの障子なのか、いろいろと想像はできます。しめてある、で障子の向こう側を特に思わせるようです。

うつぎ:作者は部屋の中に人の気配を感じている。貼り替えられたニ枚の障子を閉め一人で柔らかい光を楽しんでいるようだ。奥様かもしれないし、飛んで仏様かもしれない。

あひる:障子の張替えを思い出しました。「二枚の障子新しき」とあるので、三枚目四枚目の障子もあって、それはまだ張り替えてないのかも知れません。張り替えが終わると嬉しくて惚れ惚れと眺めて、家族にも見せたくて暫くは閉めておきます。

むべ:「障子」が冬の季語。訪問先で通された部屋はとてもすてきなしつらえの和室だったのではないでしょうか。張り替えられて間もない、よく手入れされた美しい障子。閉まっているので庭の緑は見えないのですが、もしかしたら庭木の影が障子に映っているかもしれません。家人の方のきっちりした性格まで投影されているようです。

せいじ:障子が冬の季語。たとえば、僧庵のようなところを訪ね、通された部屋の中から明り障子を見ている。閉められた二枚の障子は新しく張り替えられていて美しく、障子を通して入ってくる柔らかな冬の光に心が落ち着く、といった感じだろうか。

豊実:子供の頃、祖母の障子の張替えを手伝ったことを思い出しました。出来上がった障子を閉めてしばらく眺めていました。