素秀:夏襟となり気分一新、見映えも良くなり見直しただろうと言っているようです。

うつぎ:自画像を詠まれているとすればクスッと笑えて楽しい句ですね。清々しさとちょっとした自信と。

むべ:「夏襟」が夏の季語。祖母と母の仕事服が着物だったのですが、夏物の単衣には楊柳や絽縮緬、薄物にはふんわり柔らかな絽、透け感のある紗などの半衿を合わせていました。半衿が変わるとあ、夏が来たんだと子ども心に思ったものです。爽やかな夏襟をお召しの奥様を見て、あれ、雰囲気変わったなと作者は思ったのかもしれません。細やかですね。

せいじ:夏襟が夏の季語。和服を着る習慣がないので想像しにくいが、季節が変わったので、作者も、涼しく清潔な感じのする夏用の半襟に取り換えたのであろう。面目を一新し、気分も一新したのではないだろうか。

豊実:季節が変わり、夏襟になったとたん、これまではあまり気にならなかったその女性が美しく見えた。

あひる:ふだん着るものにあまり頓着しない人が、今日はいち早く着物の襦袢の襟を夏物に変えたのでしょう。季節感いっぱいの夏らしい色で夏の素材です。無頓着な人も、これで面目一新。着るもので心が明るくなることありますね。