恵遊:みちのくを調べると「道奥国」みちのくのくにから来ているとのこと。常陸ヒタチ(現在の茨城)のさらに奥の国のこと。日本海側では越後の出っぱ(外れた向こう)が出羽の国(現在の山形・秋田)だった。所謂東北地方の遠さ、風土の違いを感じます。

素秀:陸奥の夏は短いとは言え、さすがに日の盛りジリジリと身を焼かれるような暑さです。惜しむ気持ちが勝っているように思います。

うつぎ:東北の夏は短い。8月に入るともう秋風が吹く。そう思えば日盛りも苦になるどころか甘んじて享け楽しまれているようです。

むべ:「日の盛り」が晩夏の季語。東北の短い夏、照り付ける太陽はほんのひと時の貴重な楽しみなのでしょう。季節の一瞬を切り取った句だと思いました。

あひる:みちのくに故郷のような愛着を感じていることが伝わります。長い冬、遅い春、そしてやっと来た夏だけれど、この夏もすぐに終わり秋となる…そう思うと、この夏の陽射しが愛おしく感じられることでしょう。

せいじ:日の盛りが夏の季語。正午を過ぎて日が一番強く照りつける頃、みちのくの山も海も静まり返っている。夏の日を浴びながら、みちのくと言っても夏はやはり暑いなあ、でも、みちのくの夏は短いんだよなあ、などと思いを巡らしている。短いが故の愛着のようなものを感じる。

豊実:東北地方の夏は短いが、最高気温は意外に高い。熱中症に注意しながら、東北の夏の風景を堪能している。