うつぎ:障子を全部開けると円窓、途中迄開けると景色は長方形に切り取られる吉野窓を想像しました。窓を透かせて目に映る光と滴る緑に心を動かされている作者が浮かぶのてすが。

素秀:なぞなぞのような句です。丸くても長方形でも涼しいものなんだ、と言われているようです。アイスクリームが一番に浮かびますがどうでしょうか。

せいじ:涼しが夏の季語。水は方円の器に従うという言葉から、型に流して固めた水羊羹を連想した。対象が何であるかは読み手に任せて、形だけに目を留めているところが面白い。まるで抽象画の世界に迷い込んだようである。

むべ:「涼し」が夏の季語。なんでしょう?想像を掻き立てられる一句です。庭に置く卓、庭石……と来て、私の中には窓の形が浮かびました。京都の源光庵にある丸窓(悟りの窓)と四角窓(迷いの窓)みたいな……きっと滴るような青葉が見えているのではと思いました。あ、確認したら迷いの窓は正方形みたいですね。記憶違いでした。

あひる:先日、東福寺の庭を見たばかりなので、庭石が目に浮かびました。北斗七星を表す円柱状の石や、市松模様に配置された四角い石があって、とても涼し気でした。しゃぼん玉も丸くて涼しげ、アイスキャンデーは長方形で涼しげ…と、いろいろ浮かんできました。

豊実:夕涼みのために庭に置くテーブルを選んでいる場面を想像してみました。円か長方形か、形によっても涼感が変わるような気がします。