むべ:「夏雲」が季語。広大なブラジルの二州にまたがる夏雲とは……ということで、おそらく高度のあるところからの眺めと推測しました。飛行機の窓から夏雲が見えたところで、機内アナウンス。「ただ今ミナスジェライス州の上を通過中、この後ゴイヤス州のブラジリアには○○時○○分到着予定です」雄大な国土、湧き上がる夏雲、日本にはないスケールだったかもしれません。

あひる:夏雲の下に二つの州を同時に見ているような詠み方で、飛行機からの景観かと思いました。夏雲は国の境も州の境も関係なく自由に空に浮かんでおり、その合間から緑に覆われた大地が延々と見えているのでしょう。

素秀:全然知りませんが、原野なのか密林なのかとてつもなく広い土地に湧く白い雲の雄大さは想像出来そうです。

せいじ:ブラジルのミナスジェラエス州とゴイヤス州のことと思われる。内陸の高原地帯にあり、この二州だけでも日本の国土より広い。リオから首都ブラジリアに飛行機で移動中のことではないだろうか。夏の入道雲の下に広がる広大な大地を眼下にして、ブラジルの国土の広さに圧倒されてしまったのであろう。

豊実:私はブラジルのことをよく知らないので、この句については何とも言えませんでした。ただ、広大な荒野に夏雲が浮かんでいるだけで、感動がありそうです。